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2019.09.29 (Sun)
【2019リーグ1部】プレイヤーズインタビュー・#34中村浩陸(大東文化大・4年)
※プレイヤーズインタビューは、リーグ戦における注目プレイヤーを取り上げていくインタビューです。試合に関係なく、随時掲載します。

考えた末に出した答えは“らしさ”の追求
自分だから表現できることでチームを支える決意
◆#34中村浩陸(大東文化大・4年・主将・PG)
リーグ第7戦を終えた時点で首位に立った大東文化大。初戦こそ落としたものの、第3戦では東海大を撃破。その後も堅実なディフェンスを武器にコツコツと白星を積み重ねている。浮上のきっかけは、初週にあった。
中村:初戦で青山学院大に負け、第2戦の早稲田大には勝ちましたが、出来は良くなかった。そこでもう少し何かを改善していかなければ、この先の戦いでいい勝負はできても勝てない、そうチーム内はもちろん、西尾監督とも話をしました。あのあと次の試合まで1週空いたので、2週間で何ができるのかを考えた結果、自分たちはやはりディフェンスのチームだということを再確認したんです。ディフェンスの強度を上げてやっていかないとこの先がないぞと、第3戦の東海大戦までの時間はディフェンスの強度を上げて練習していきました。その結果、東海大にも勝ったし、ここまでの勝ちにつながっていると思います。
相手に80点、90点を取られたら、それ以上の点数を取る力は僕らにはありません。だからこそディフェンスで相手を50点、60点台に抑えることをベースとしてやっていこうとしています。

元々ディフェンスの良さには定評のあった大東文化大だが、それは今年も継続している。また、これまで出場してきた選手に加え、4年生では昨年度まで出番のほとんどなかった#25高木がスタメンに入り、バックアップの#99増本もインサイドでチームに力を与えているのが印象深い。4年生がチームに力を与えているのだ。
中村:高木は本当に今年からのプレイヤーです。ここまでAとBを行き来している状況でしたが、最後の年だけに彼なりに思うものがあると思うし、それをコートで表現してくれています。4番ポジションの中では187cmと小さい方で線もそんなに太くないですが、リバウンドを献身的に取ってくれるし、外角シュートの成功率も高い。チームにもいい影響を与えてくれています。僕もそうだし他のメンバーも彼がいるので結構気持ちよくシュートを打てている部分はあります。増本もアビブが怪我の間、モッチの控えとして大きな留学生相手でも体を張ってやってくれて、ありがたいです。
今年主将としてチームを率いる中村は、昨年まで熊谷 航(現Bリーグ三河)のバックアップとして経験を積んできた。西尾監督によれば春先こそ好調だったが、その後は調子を落とした。トーナメント、その後メンバーに入った李相佰杯では思ったようなパフォーマンスが発揮できたとは言い難い。ただ、リーグでは東海大戦に勝利したあとは本来の彼らしいアグレッシブなプレーが戻ってきている。春と秋では身体面、そして内面にも大きな変化があるようだ。
中村:春は好調だった時期に肩の怪我をしてしまって、最初は不安や怖さがありました。代表はいい経験でしたがもっとやれたという悔しさもあります。そのあとリーグに入る前もあまり調子が上がってきていなかったんですが、それが初戦の青学戦にも影響してしまいました。気持ちの面で多少焦りがあったのかもしれないです。自分がキャプテンでガードをやっていて、チームが悪いときになんとかしなければ、という気持ちが強くて、逆によくないプレーにつながってしまったと考えられます。
ただ、やらなくてはいけないのは自分だということはわかっているので、そのメンタルは常に持っています。でもリーグが進むにつれ、みんなを信じてシューターにいいパスを配球したり、また一方でモッチと自分のツーメンサイドで崩すということも意識したり、春先に比べたら気持ちの余裕も出てきたし、自分だけがやらなくてもいいんだと思えるようになってきました。本当に大事なときはボールが回ってくると思っているので、そのときに自分の力を100%出せればいい、そう考えられるようになってきたんです。

中村ともう一人、チームになくてはならない存在である大きな存在がモッチだ。昨年までは熊谷という圧倒的な司令塔がモッチをコントロールしてきたが、今年は中村とどんなパートナーシップを築いているのだろうか。また、熊谷が去ったあと、中村はどう自律してきたのか。
中村:入学した当初、モッチは僕に対して信用も信頼も何もなかっただろうし、意見を言っても聞いてくれなかったと思います。悩みもしましたが、少しずつ、自分が小さなことでも結果を残してやれることを見せ、また積極的にモッチとコミュニケーションを取るようにしてきました。そのおかげで信頼関係もできてきて、そこでさらにグッと自分から距離を詰めるようにして今に至ります。今は向こうからもどんどんバスケットの話をしてくるし、自分もこうして欲しいと言い合える仲になりました。同学年だし、いい関係を築けていると思います。
ガードとしては航さんが卒業して、最初は不安でした。いてくれたらものすごく安心できるプレイヤーだし、ああなりたいなとも思ったし、またならなくてはいけないとも思っていました。でも自分は航さんじゃない。僕は彼になるのではなく、僕らしさを出すことが大事なのでは、ということに途中で気づいたんです。では自分らしさとは一体何なのかと考えたら、声で盛り上げたり、チームが落ち込んでいるときはハドルを組んだり、みんなを鼓舞し続けるところだと思うんです。それを試合中でも練習中でもやっていかなくてはいかないと考え、意識し続けています。だから自分が航さんの穴を埋めるようとかそんなことではなく、僕が自分らしさでこのチームを作っていこうと考えています。

中村自身が自分らしさを見つめ直し、メンバーが意識して努力と修正を重ね、チームは着実に成長している。しかし理想はまだまだ先であり、リーグ戦の行方もわからない。
中村:チームとしては最初とはぜんぜん変わりました。でもまだ突き詰められる部分もたくさんあるし、課題を改善していけばもっと楽な試合展開になるし、ベンチメンバーを含めてチーム全員で戦えるようになるはず。だからそこを目指してここからもっと高めていきたいです。
(2019.9.18インタビュー)

考えた末に出した答えは“らしさ”の追求
自分だから表現できることでチームを支える決意
◆#34中村浩陸(大東文化大・4年・主将・PG)
リーグ第7戦を終えた時点で首位に立った大東文化大。初戦こそ落としたものの、第3戦では東海大を撃破。その後も堅実なディフェンスを武器にコツコツと白星を積み重ねている。浮上のきっかけは、初週にあった。
中村:初戦で青山学院大に負け、第2戦の早稲田大には勝ちましたが、出来は良くなかった。そこでもう少し何かを改善していかなければ、この先の戦いでいい勝負はできても勝てない、そうチーム内はもちろん、西尾監督とも話をしました。あのあと次の試合まで1週空いたので、2週間で何ができるのかを考えた結果、自分たちはやはりディフェンスのチームだということを再確認したんです。ディフェンスの強度を上げてやっていかないとこの先がないぞと、第3戦の東海大戦までの時間はディフェンスの強度を上げて練習していきました。その結果、東海大にも勝ったし、ここまでの勝ちにつながっていると思います。
相手に80点、90点を取られたら、それ以上の点数を取る力は僕らにはありません。だからこそディフェンスで相手を50点、60点台に抑えることをベースとしてやっていこうとしています。

元々ディフェンスの良さには定評のあった大東文化大だが、それは今年も継続している。また、これまで出場してきた選手に加え、4年生では昨年度まで出番のほとんどなかった#25高木がスタメンに入り、バックアップの#99増本もインサイドでチームに力を与えているのが印象深い。4年生がチームに力を与えているのだ。
中村:高木は本当に今年からのプレイヤーです。ここまでAとBを行き来している状況でしたが、最後の年だけに彼なりに思うものがあると思うし、それをコートで表現してくれています。4番ポジションの中では187cmと小さい方で線もそんなに太くないですが、リバウンドを献身的に取ってくれるし、外角シュートの成功率も高い。チームにもいい影響を与えてくれています。僕もそうだし他のメンバーも彼がいるので結構気持ちよくシュートを打てている部分はあります。増本もアビブが怪我の間、モッチの控えとして大きな留学生相手でも体を張ってやってくれて、ありがたいです。
今年主将としてチームを率いる中村は、昨年まで熊谷 航(現Bリーグ三河)のバックアップとして経験を積んできた。西尾監督によれば春先こそ好調だったが、その後は調子を落とした。トーナメント、その後メンバーに入った李相佰杯では思ったようなパフォーマンスが発揮できたとは言い難い。ただ、リーグでは東海大戦に勝利したあとは本来の彼らしいアグレッシブなプレーが戻ってきている。春と秋では身体面、そして内面にも大きな変化があるようだ。
中村:春は好調だった時期に肩の怪我をしてしまって、最初は不安や怖さがありました。代表はいい経験でしたがもっとやれたという悔しさもあります。そのあとリーグに入る前もあまり調子が上がってきていなかったんですが、それが初戦の青学戦にも影響してしまいました。気持ちの面で多少焦りがあったのかもしれないです。自分がキャプテンでガードをやっていて、チームが悪いときになんとかしなければ、という気持ちが強くて、逆によくないプレーにつながってしまったと考えられます。
ただ、やらなくてはいけないのは自分だということはわかっているので、そのメンタルは常に持っています。でもリーグが進むにつれ、みんなを信じてシューターにいいパスを配球したり、また一方でモッチと自分のツーメンサイドで崩すということも意識したり、春先に比べたら気持ちの余裕も出てきたし、自分だけがやらなくてもいいんだと思えるようになってきました。本当に大事なときはボールが回ってくると思っているので、そのときに自分の力を100%出せればいい、そう考えられるようになってきたんです。

中村ともう一人、チームになくてはならない存在である大きな存在がモッチだ。昨年までは熊谷という圧倒的な司令塔がモッチをコントロールしてきたが、今年は中村とどんなパートナーシップを築いているのだろうか。また、熊谷が去ったあと、中村はどう自律してきたのか。
中村:入学した当初、モッチは僕に対して信用も信頼も何もなかっただろうし、意見を言っても聞いてくれなかったと思います。悩みもしましたが、少しずつ、自分が小さなことでも結果を残してやれることを見せ、また積極的にモッチとコミュニケーションを取るようにしてきました。そのおかげで信頼関係もできてきて、そこでさらにグッと自分から距離を詰めるようにして今に至ります。今は向こうからもどんどんバスケットの話をしてくるし、自分もこうして欲しいと言い合える仲になりました。同学年だし、いい関係を築けていると思います。
ガードとしては航さんが卒業して、最初は不安でした。いてくれたらものすごく安心できるプレイヤーだし、ああなりたいなとも思ったし、またならなくてはいけないとも思っていました。でも自分は航さんじゃない。僕は彼になるのではなく、僕らしさを出すことが大事なのでは、ということに途中で気づいたんです。では自分らしさとは一体何なのかと考えたら、声で盛り上げたり、チームが落ち込んでいるときはハドルを組んだり、みんなを鼓舞し続けるところだと思うんです。それを試合中でも練習中でもやっていかなくてはいかないと考え、意識し続けています。だから自分が航さんの穴を埋めるようとかそんなことではなく、僕が自分らしさでこのチームを作っていこうと考えています。

中村自身が自分らしさを見つめ直し、メンバーが意識して努力と修正を重ね、チームは着実に成長している。しかし理想はまだまだ先であり、リーグ戦の行方もわからない。
中村:チームとしては最初とはぜんぜん変わりました。でもまだ突き詰められる部分もたくさんあるし、課題を改善していけばもっと楽な試合展開になるし、ベンチメンバーを含めてチーム全員で戦えるようになるはず。だからそこを目指してここからもっと高めていきたいです。
(2019.9.18インタビュー)
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