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2019.09.18 (Wed)
【2019リーグ2部】9/17,18レポート

中央大が無傷の8連勝で首位
中盤の混戦はまだ先が見えない状況
2部リーグは昨年よりも見通しがつけにくい混戦が続いている。7戦、8戦を振り返る。

混戦になっているのは3位以下だ。この7戦、8戦の結果、4勝4敗のチームがずらりと7つ並ぶ結果となった。順天堂大は上位2チームに連敗し、4勝に留まった。東洋大も2連敗、国士舘大は7戦で上武大から逃げ切ると、8戦では明星大と大接戦の末、延長で勝利。シューター陣は互角の戦いでハイスコアゲームとなったが、#42王(2年・C)がリバウンド、シュートで大事な場面に貢献し2連勝となった。そのほかは江戸川大、関東学院大、上武大、明星大が1勝1敗と、各チームあまり差がない状態で予断を許さない。3勝でここについていくのが駒澤大。明星大と上武大に2連敗を喫し、白星を増やせなかった。
下位で苦しむのは2チーム。慶應義塾大は7戦で山梨学院大を接戦で下してようやく2勝目。しかし8戦では関東学院大に逆転負けを喫した。ここまで逆転されて勝ちを逃した試合が多く、その差もわずか。修正は必須だ。山梨学院大はいまだ白星がなく、上昇のきっかけをつかみたい。
写真:拓殖大は小室もアグレッシブなプレーを続ける。
第8戦終了時(9/18)
中央大学 8勝0敗
拓殖大学 7勝1敗
順天堂大学 4勝4敗
江戸川大学 4勝4敗
関東学院大学 4勝4敗
上武大学 4勝4敗
明星大学 4勝4敗
国士舘大学 4勝4敗
東洋大学 4勝4敗
駒澤大学 3勝5敗
慶應義塾大学 2勝6敗
山梨学院大学 0勝8敗
※9/17慶應義塾大・岩片選手、国士舘大・佐脇選手のインタビュー、9/18関東学院大・佐々木選手、中央大・沼倉選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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【INTERVIEW】「サイズがない状態で、いかに中でプレーするか」
ゴール下で必要なチームへの貢献
◆#10岩片悠馬(慶應義塾大・3年・CF)

慶應義塾大は主力の山﨑、髙田以外の選手に試合経験が少ない中、春からチーム力アップに励んできた。インサイドで奮闘する岩片も今季から本格的に試合に出るようになった選手だ。まだまだ荒削りな面もあるが、リバウンドを取ればチームも湧く。山梨学院大戦では終盤にゴール下のプレーを連発し、勝利に勢いをつけた。いまだ2勝と苦しい戦いが続く。インサイドも2部リーグの中で大きいとは言えないラインナップだが、粘り強く戦い抜く姿勢で昨年も勝利を重ねた。岩片の成長にも期待がかかる。
―山梨学院大に勝って2勝目となりました。前半はチーム全体でも動きが固かったですね。
「この前の2試合もあまり点が取れずいい状態ではなかったので、身体が固くなっていたというのがあります。でもチームの雰囲気も後半にはるにつれてよくなってきて、その中で自分も流れに乗れたかなと思います」
―後半はディフェンスも良くなりました。リバウンドで岩片選手も粘りました。ハーフタイムにはどんな話を?
「もともとチームとして言ってきたことはあったので、それをやろうということしか言っていないです。自分個人の中では前半できていなかったなと思うことも反省しなおして後半に入ったという感じです」
―ここまでの6試合で勝率はあまり伸びていませんが、どんなところにチームの課題、個人の課題を感じていますか?
「個人としての部分につながりますが、今は4年生の2人、髙田さん(#5)と山﨑さん(#4)に頼りすぎています。スカウティングで相手もそれを認識していますし、そこをつぶされたときにそれ以外で点数が取れない状況が多いです。そこ以外で点を取るにしてもアウトサイドが中心というのも課題です。だからこそ自分としては中で点を取る、できるだけゴール下で身体を張って、ボールを取ってさばくことをもっとやっていかなければいけないと思っています」

「うちは全体的に小さいし、1年の蛇谷(#17)は190以上ありますがまだフィジカルが足りていなくて、試合ではなかなか出せません。そういう中で工藤さん(#6)や僕がいかに中を守っていくかは課題です。このリーグの中で試合をしながらレベルを上げて、アジャストしていかなければと思っています」
―練習ではどのようなことを重視していくべきでしょうか。
「メンバー的にもただただ普通のバスケットをしていれば勝つことはできないと思います。スカウティングをしっかりして1チーム1チームに対策を練って、それを試合で実践するということを短い練習時間の中でも徹底して取り組んでいくだけです」
―このあとも関東学院大など、油断のできない相手が続きます。
「留学生が2人いるようなチームを守るのは大変ですが、40分を通してディフェンスを徹底して、得点を狙えるところは狙っていきたいです」
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「シュートしかないからこそ、しっかり決めたい」
3Pをコンスタントに決め続ける秘訣と強い意志
◆#7佐脇考哉(国士舘大・4年・F)

8試合終了時点で31本の3Pを決め現在ランキング1位。拓殖大の多田と一騎打ちになりそうだ。その魅力は流れに関わらずシュートを決め続けること。シューターの多い国士舘大のスターターとしての責任を十分に果たしている。4年目のリーグ戦は乱高下がある戦いとなっているが、最上級生たちの意識は高い。主将の池田を筆頭に各々の仕事をやりきれるか。その中でシュートを決め続け、チームに流れと安定感をもたらすのが彼の役目だ。
―順天堂大戦を振り返って。
「出だしが悪いことがチームの課題としてずっとあります。勝ったことはいいですが、試合内容は良くなかったですね。具体的にはファウルが溜まってしまい無駄が多いことやリバウンドが取れていないこと。全部のQで良くないことが多かったので、修正点はたくさんあります」
―チームの流れが悪くても、シュートを決め切るところが佐脇選手の凄さだと思いますが。
「僕はシュートしかないんです。みんなが頑張ってくれて、パスをもらえているので、できるだけシュートを決めていきたいと思っています。去年は入らない時は本当にだめで。今年はプレータイムも長く、チャンスも多いのでしっかり決めたいです」
―シュートはどれくらい練習しますか?
「そんなに多くないと思います。オフシーズンは結構やりましたが、リーグ戦中は30分集中して打っています」
―4年目のリーグ戦はどうですか?
「思ったより難しいです。他チームには大きい留学生が増えましたし。国士舘は小さくて、インサイドを守るのが厳しいのですが、その分外が頑張らないといけないと思っています。プレッシャーかけて、ボールが入る前に守る。高い位置でボールをもらわせたりすることを意識していきたいです。小さいので1人だと守れないと思います。無駄なファウルをして下の数が減るのも良くないですし、カバーをしっかりしたいです」

「出だしをしっかりすること。あとは試合ごとに審判と相手にアジャストすることが大切だと思います」
―今年の4年生はコート上でもミーティングでもよく話していますね。
「主将の祐一(#21池田)がディフェンスで引っ張ってくれます。それで周りもやろうという意識が高まります。祐一に4年がついて行って、3年生以下もついてくるという感じですね。ただ、4年もだらけてしまうことがあって。でも祐一が頑張ってくれているんです。彼を助けられるようにしたいです」
―3P王を拓殖大の多田選手(#99)と競っていますが、狙っていきたい気持ちはありますか?
「狙いたいです。狙いたいですけど、多田ってやっぱりスーパースターじゃないですか。レベルが違うんですよ。でも勝ったら面白いですよね、去年リーグ1部の3ポインターに勝ったら、関東1ですね(笑)。勝てたらいいなと思います」
―長いリーグ戦ですが、意気込みをお願いします。
「ここから全勝したいです。1位は厳しいと思いますが、入れ替え戦はしっかり狙いたいですし、2位もまだ狙える位置にはいるので頑張ります」
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「声を出して勢い付けることが役目」
献身的なゲームメイクで周りを活かすポイントガード
◆#3佐々木 拓哉(関東学院大・4年・PG)

身体能力が高い選手が多く、留学生ものびのびとした活躍をみせる関東学院大。そんな彼らを活かし、コントロールするのはPGである佐々木の役目だ。華やかなプレーではないが、献身的で常にコートで声を出す姿は、4年生としての頼もしさも感じる。一方で初めての2部リーグでの難しさもあるようだ。春の戦いとはまた違った関東学院大の魅力を存分に発揮して欲しい。
―慶應大戦を振り返って。
「相手がこっちの留学生対策を徹底していることがわかりました。オフェンスから重たくなり、ディフェンスも緩くなりました。ハーフタイムに選手で話し合って、どう攻めるかを確認しました。留学生もそこから良くなって、翼(#22栗原)も20点と活躍してくれました。最終的には良かったですね」
―コート上で声をかけている佐々木選手の姿は印象的です。
「点を取りに行くタイプではないですし、自分ができることは声を出してチームを勢いつけることです。そこは意識してやっています。泥臭く、それがチームの勝ちにつながればいいと思います。勝つ試合と負ける試合ではチーム内の雰囲気もまるで違います。勝っている時は選手間の話もできています。負けている時でも同じことができるといいと思います」
―春は1部相手でもインパクトを与え、新人戦ではベスト8でした。夏の間はここまでどんなチームを作ってきましたか?
「留学生と翼のところをどう活かすかをオフェンスでは考えています。相手がどんなチームでも合わせていけるようにしました。今日は相手の得点源である山﨑(#4)にうちの鈴木(#33)をフェイスガードにして、簡単に点数を取られないようにしていたと思います」

「そうですね。下級生なのでのびのびプレーをしてほしくて。勢いをつけてくれる選手たちです。流れを変えてくれて、頼りにしています」
―初めての2部リーグはどうですか?
「3年間ずっと3部でやってきましたが、2部は全く違います。1戦ずつ気が抜けないですし、精神的にも身体的にも疲れます。ここで勝つのは大変だと思いました。でもやっぱり楽しいですね」
―留学生2人が1年生ですね。どのようなコミュニケーションを意識しているのでしょうか?
「日常から仲良しです。プレーのことを普段話したりします。アドバイスもしっかり聞いてくれます」
―混戦の2部リーグです。意気込みをお願いします。
「これからも1戦ずつしっかり戦って勝ち切りたいです。入れ替え戦や1部昇格の争いに食い込んでいきたいと思います」
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「インカレで戦うためにディフェンスで圧倒する」
もう一度1部チームと戦い、勝つという明確な目標
◆#71沼倉壮輝(中央大・4年・PF)

シュートを落としても拾ってくれる。そんな安心感が沼倉にはある。4年間どんな時も献身的にリバウンドを取ってきた。188センチと決して大きくはないが、抜群のセンスと感覚は1部リーグの選手を含めてもトップクラスだ。これまでは先輩と共に試合に出る時間が多かったが、今年は下級生との時間が多い。状況は変わっても表情を変えず、淡々と仕事をこなす姿は変わらない。そしてもう一度1部チームと戦い、インカレでベスト4に入ることが目標。そのために必要なことはリーグ戦でどう勝っていくかだ。
―全勝ですね。順天堂大戦を振り返って。
「連勝をしている中で4連戦でした。今日は主力の渡部(#21)が怪我で欠場してしまい、その分西村(#34)と町井(#15)が頑張ってくれたと思います。前半で差をつけることができましたが、後半にディフェンスリバウンドを相手に取られてしまい、ディフェンスも緩くなりました。最後は詰められましたが、最終的に勝ちきることができて8連勝でよかったです」
―4年目のリーグ戦は2部リーグですが、どうですか?
「1年生から試合に出ていて、自分がチームの中心にならないといけないと、今シーズン入ってから思っていました。今年は選手層が厚くて出ている時間も限られてきます。限られた時間の中でチームにどれだけ貢献できるかだと思っています」
―いつも本当にリバウンドが素晴らしいです。狙って取れるものなのでしょうか?
「勘とかではないですね。こっちにくるかなとか予想はしています。意識しているのはリバウンドに行くようにすることです」
―ただ、沼倉選手がいない時間はリバウンドが手薄になる印象もあります。
「去年までは大きい選手がいなくて、1部で戦わなくてはいけなかったのでリバウンドが特に手薄でした。ただ今年は1年生の吉田(#47)が入ってきて、ウェスリー(#99古河)も頑張ってくれますし。特に吉田は出ている時間は短いですが、リバウンドは結構取ってくれます。自分の負担が減った感覚はありますし、助けられていると思います。加えて勝てているので安心感はありますね」
―チームの雰囲気はどうですか?
「そうですね。勝っているのは大きいですね。去年の1部は楽しかったですが、負けが続いて苦しかったので。気持ちは去年よりはうまく持っています」

「自分はあまり言う方ではないですし、去年まではアドバイスをたくさんもらっていました。今年はそういう意味では全く違います。最上級生なのでやりやすい面も出てきました。1年生ともよく話します。今年の4年は優しいタイプが多いので、後輩たちともよく話せている方だと思います。チームができている感じがあります」
―秋に向けて夏の練習はどうでしたか?
「トレーニングをメインに、チーム作りです。フォーメーションの確認もしました。合宿に行ってみんなと過ごす期間が普段より長くなりました。そこでチーム力が上がったと思います。普段はみんな一人暮らしなので」
―今年はディフェンスがいいですね。
「そうですね、シーズン入りから意識していこうと共有していました。目標がインカレでベスト4に入ることです。そのためには2部で、ディフェンスで圧倒する必要があると思います。ディフェンスが緩くなる試合があったときは、ミーティングで反省し、修正をしています。今の所8連勝ですが、インカレで1部のチームと戦いたいので、1敗もつけず全勝優勝に向けて頑張っていきたいですね」
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