第95回関東大学バスケットボールリーグ戦 大東文化大学が初優勝 関西学生バスケットボールリーグ戦 京都産業大学が優勝 |
2019.09.15 (Sun)
【2019リーグ1部】9/15レポート

首位は専修大、1敗で大東文化大、筑波大、東海大が続く
早稲田大は青山学院大を下して1勝目
第6戦も2会場に分かれての試合となった。専修大は無敗の全勝を守り、東海大は白鴎大との激しい試合を制し、また大東文化大、筑波大も1敗を守ってそこに続いた。そして連敗中だった早稲田大がここでようやくの初白星。このあと中1日で7戦、8戦と試合が続く。前半で一番苦しいこの山を越えれば、やや差がついてくる時期になる。身体的にも精神的にも、タフさが問われている。
写真:初勝利に喜ぶ早稲田大。
【専修大学会場】
◆日本大VS神奈川大

写真:日本大は藤井がプレータイムを得て2本の3Pを決めた。
◆専修大VS明治大

4Qは互いに得点が伸び悩む。明治大は#11奥野(4年・F)がゴール下で押し込むが、そのあとがなかなか続かない。専修大は#12西野(3年・F)の連続ゴールで点差を二桁に開くが、そのあとは明治大のディフェンスの前にターンオーバーが続き、#7植松(3年・PF)のシュートで明治大が再び追い上げた。専修大は試合終盤になって#28野﨑ら下級生たちが奮闘。負けじと明治大は#17常田(2年・SG)が3Pを沈めると4点にまで迫った。しかしここで#23キング(2年・G)が絶妙のチップイン、さらにシュートを決めると残り1分で専修大が8点のリードに。明治大はそれ以上得点できず70-62。専修大が無傷の6連勝。明治大は激しいディフェンスを武器に良い勝負を続けているが、苦しい6連敗となった。
写真:ベンチスタートのポイントガードとしてチームをコントロールする専修大・喜志永。
※専修大・野﨑選手のインタビューは「続きを読む」へ。
◆白鴎大VS東海大
【激しい競り合いは東海大が2年ぶりに白鴎大から勝利】

1敗同士の白鴎大と東海大。東海大はここ2年、白鴎大には勝てていないだけに、注目の一戦だった。試合は開始早々#25平岩(4年・C)が#52ブラ(2年・C)を抜いて得点。白鴎大も#77前田(4年・F)の3Pで譲らない。白鴎大はディフェンスリバウンドを取り、オフェンスも勢いよく攻めてリズムはいい。東海大はQの半ばに#11大倉颯太(2年・G)を投入。アシスト、リバウンドなどで東海に流れをもたらし、20―17と逆転して終了した。2Qの立ち上がり、ミスが続く白鴎大はタイムアウトで早々に一旦仕切り直す。東海大は#23佐土原(2年・PF)が連続ゴールを決めるが、白鴎大も#24星野、#0関屋で得点。さらには#77前田が攻守で粘り、オフェンスリバウンドや機動力を生かした走りで、難しいシュートをねじ込み、一時は7点の差を2点に縮める。さらに白鴎大は3―2ゾーンを敷いていくが、東海大もディフェンスで簡単には得点させない。白鴎大はそれでも#0関屋(1年・SG・飛龍)が果敢なドライブで攻めて粘るが、東海大は固い守り見せ、#11大倉颯太がフリースローを確実に沈め、39―31と8点リードで前半終了。


写真上:17得点の笹倉。まだ「身体が動かない」というが、絶妙なシュートを数々決めた。
写真下:16点13リバウンドのブラ。シェッハの不在を埋める奮闘を見せ、果敢なゴールアタックも目立った。
【日本体育大会場】
◆早稲田大VS青山学院大

3Q、青山学院大は高さを生かし、リバウンドやゴール下で優位に立つ。早稲田大は#17高阪が連続で3Pを決め、ゾーンを仕掛けて足を止めにかかる。青山学院大は得点が止まってしまい53-42で11点を追う展開で最終Qへ入り、4Qも早稲田大が勢いを保つ。#7宮本のドライブ、#1神田(1年・G・浜松開成館)が外角のシュートを決め存在感をみせる。青山学院大は#21納見が得点力を発揮し食らい付くも、早稲田大のシュートがよく入った。高さでは劣ったが試合を通して3Pが16本。早稲田大が73-61でうれしい1勝目をもぎ取った。
写真:前半から熱いプレーで流れを作ったルーキー早稲田大・神田。大事な場面でシュートを決めた。
※早稲田大・髙坂選手のインタビューは「続きを読む」へ。
◆大東文化大VS法政大

写真:プレータイムを伸ばしつつある大東文化大・増本。前節はディフェンスとリバウンドに徹したが、この試合は11点の活躍。
◆筑波大VS日本体育大

3Qから筑波大が徐々に点差をつけた。#8菅原(3年・PG)がバスケットカウント、#11増田が好調で18点のチームハイ。日体大は#3大浦(4年・PG)が思うような活躍ができず点が伸びない。筑波大は終盤に#16野本(3年・PG)がブザーとともにシュートを決め57-47。4Q開始早々、日体大は#50バムがファウルアウト。#21クリスティンがゴール下で粘るも、筑波大は#11増田と#88牧を中心に攻撃の手を緩めることはなく、再び点差は広がった。終盤は控えのメンバーを出場させ、78-66で筑波大が勝利した。
写真:セカンドガード筑波大・野本。前半のほしい時間にジャンパーを決め、冷静なゲームコントロールを披露した。
第6戦終了時(9/15)
専修大学 6勝0敗
大東文化大学 5勝1敗
筑波大学 5勝1敗
東海大学 5勝1敗
白鴎大学 3勝2敗
日本体育大学 3勝3敗
青山学院大学 2勝3敗
日本大学 2勝4敗
法政大学 2勝4敗
早稲田大学 1勝4敗
神奈川大学 1勝4敗
明治大学 0勝4敗
※白鴎大と青山学院大は9/8の試合が延期になったため、暫定の位置で掲載しています。
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【INTERVIEW】「流れを崩さないように、起用に応えたい」
チームの頼もしいバックアップとして成長中
◆#28野﨑由之(専修大・2年・SG)

多くの選手に出場機会のある専修大だが、リーグ戦が進むにつれて野﨑のプレータイムも増え、存在感が出てきた。スタメンにも破壊力があるが、バックアップの選手たちも勝負どころで長い時間使われている。この日は18分の出場で12点。果敢に攻めていく姿勢があり、持ち味の3Pが決まればチームも湧く。春から少しずつ試合経験を積み、新人戦では準決勝で見せた勝負強いシュートは魅力。この先の活躍にも期待がかかる。
―今日の明治大戦もそうですが、競られてしまう時間帯もある試合が続いていますが、野﨑選手はもちろん、ケイタ選手などで大事な時間帯も粘り強く戦っていますね。
「自分は2番ポジションでやらせえてもらっていて、海翔さん(#34盛實)、キング(#23)の2人では40 分回すには厳しい場面もあるので、そこで流れを崩さないようにつなぐ役目で出させてもらっています。最近は調子がいいせいで起用してもらっているので、そこに応えられるように毎試合全力でやっています」
―盛實選手が復帰したらプレータイムが減るかもしれない可能性はあったと思いますが、スタメンにも遜色ない時間、出ているのでは?
「調子のいいときはその人が出ればいいので、その日によるのかなと思います。自分が出ていない日もあるし、それでも勝てればいいです」
―積極的にシュートを狙っている姿勢はいいですね。
「自分のところで点を取ったりファウルをもらっていかないと、オフェンスが回らないので、そこは意識しています」
―野﨑選手が決めると盛り上がりもありますね。
「そうですか?去年はあまり出ていないから珍しいのかな」
―喜志永(#10)選手やケイタ選手(#0)と一緒に出ている時間が長いのかなと思いますが、どうですか?
「喜志永は新人戦でも一緒に出ていましたが、とてもしゃべるタイプです。バスケットは黙っているとプレーがやりづらいですが、普段からとにかくよくしゃべるので、それが試合中にはいい風に出ていてやりやすいです。ケイタも自分のことを伝えてくれるので、1年生だけど物怖じしないで喋ってやってくれているのでいいと思います。自分もしゃべるところはしゃべって、頭を使ってやることはやる、というように心がけています」

「出だしとか大事なところは上級生がどんどんやってくれます。下級生も下からどんどん持ち上げるというか、押し上げる形でやっていっているからこそ、チームとして6連勝できているのかなと思います。底上げできているというか」
―専修大は人材も豊富だし1、2年で試合に出ようとしたらかなり大変なのでしょうか。
「監督がどこまで見てくれているかわかりませんが、下級生も自主練はかなりやっていると思います。でも試合に絡んでいる人はみんな自覚を持って空き時間にやっていると思います」
―新人戦の準優勝は皆の自信にもなっていますか。
「自分たちだけでもやれる、リーグ戦も戦えると監督に言われてそれは結構自信につながりました」
―6連勝というのは先も長いし、まだプレッシャーを感じるほどではないでしょうか?
「そうですね。でも勝てるところまで勝っちゃいましょう、というのはありますね。深く考えないでいきたいです」
―この先大事にしたいことは?
「この先、東海、大東、筑波といった強いチームとの対戦もあります。いらないミスをしていたら流れが悪くなると思うし、取り返せません。そういうところをなくして確実に。接戦でもいいので最後に勝ちきれるようにしたいです。1部は簡単に勝てるチームはないと思います。だから接戦はしょうがない。でもぎりぎりでもいいので勝っていきたいです」
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「まだ1勝、5敗分を取り返したい」
コートにいる4年生としての責任と自覚
◆#17髙阪俊輔(早稲田大・4年・F)

これまで後半に失速をしてしまうことが多く、なかなか勝てない試合が続いたが、この日高阪が点差を詰められた場面で連続3P決め、チームが沸いた。昨年はBチームで、なかなか試合に貢献できないもどかしさを抱えていた。その悔しさは最上級生の意地と責任に代わり、コート上で献身的にプレーをし続けた。下級生中心のメンバー構成だが、上級生の理解と環境作りは必須。早稲田大らしい明るく元気を継承し、コミュニケーションをとってきたという。その成果はようやく勝利という結果に結びついた。
―1勝しました、試合振り返って。
「連敗をしている中で早稲田らしいバスケットを展開できる時間はありました。ただ、集中力が切れたり、体力的な面が厳しかったりしました。僕は出場時間も短く、チームに貢献できていないもどかしさもありました。その中で、今日は主将の桑田(#39)が怪我をして、もっと4年生としての仕事をしなくては行けないと思いましたし、コートでもベンチでも一丸となって試合に取り組む必要があると思いました。今日は40分間、早稲田らしさが途絶えることがなかった。だから勝つことができたと思います」
―2Qの連続3Pは見事でした。
「ありがとうございます。僕の仕事は3Pです。それを僕から取れば何も残りません。しっかり決めたいとずっと思っていましたし、結果としてできてよかったです。空いたら打つことをこれからもやっていきたいですね」
―4年生らしい泥臭さも見えましたね。
「僕は1年生からベンチには入れてもらっても、試合に出る機会は少なかったです。去年はBチームにいて、なかなか試合に絡むことはできませんでした。その中で今日は4年生が僕1人しか出ることができず、背中で泥臭いことをみせないといけないと思っていました」
―下級生が出場することが多いですが、どう捉えていますか?
「僕らの代は下級生に比べて高校時代に全国の舞台で活躍してきた選手が少ないと思います。それはわかっていたことです。下級生にどれだけ楽に、気を遣わせずにプレーしてもらうかが4年生の役割の一つだと考えています。声を出すことは意識してやるようにしています」
―学年問わず、コートでは話をしている印象です。
「伝統的に早稲田は明るく元気です。去年、今年は特に部員の数が減って少数精鋭になりました。なおさら1年生から4年生みんなで話すようには心がけています。1年生はバスケットに対してものすごくストイックで、自主練もすごいです。見習いたいなと思います」

「早稲田はディフェンスのチームです。今年はオールコートディフェンスがずっとできるような感じではないのですが、ハーフからプレッシャーをかけることや、スクリーンのディフェンスを徹底することなど、早稲田らしさは継続していると思います。そこからオフェンスは速く、トランジションを意識してやっています。夏は走りましたし、2部練で体力をつけてきたりしました」
―その成果が今日出て、ホッとしましたか?
「そうですね。1勝までが長かったです。先輩の激励もありました。OB の方からも連絡を頂いていました。昨日は長谷川さん(現Bリーグ秋田)からメッセージを頂いて、ビデオメッセージでは濱田さん(昨シーズン主将)、監督を通してですと森井さん(現Bリーグ新潟)とかも連絡をくれました。心配してくださっていたので、とりあえず1勝できた良かったです」
―これからまだリーグ戦は続きます。意気込みをお願いします。
「まだ1勝です。まず5敗した分を取り返さなければいけません。自分たちの目標であるインカレのシード権獲得を果たすためには、下の方の混戦から抜けなくてはいけません。平日の2連戦をしっかり勝ちたいと思います」
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