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2019.09.07 (Sat)
【2019リーグ1部】9/7レポート

1週間のブレイクを挟みここからが本格スタート
大東文化大は好ディフェンスから東海大を破る
1部リーグは第2戦から12日間の休みを挟み、第3戦を迎えた。初週で各大学の様子をつかむこともできているだろうし、長い練習期間も得られた。ある意味、ここからが本格スタートともいえる。この日は緊張感のある好勝負が多く見られ、東海大が大東文化大に破れて1敗がついた。残る全勝は白鴎大、専修大、筑波大の3チームに。そして連敗だった日本大にも1勝が出た。
写真:東海大を破り、モッチと中村浩陸が抱き合う。
◆日本大VS法政大
日本大と法政大の白星なしの対戦は、日本大が先行し、高さ、アウトサイドの力で勝った。2Qに入り法政大がゾーンを敷くと日本大がミスを連発するが、#14松脇(4年・SG)らがアウトサイドを確実に沈めて約10点のリードを確保し、チームを落ち着かせる。3Q、日本大は#0シェイク(3年・C)がQ半ばに4ファウル。しかし法政大も得点差を詰めることができずにむしろ差が開いてしまう形に。4Qも差が開き81-63で日本大が1勝目。
◆専修大VS日本体育大

写真:3P6本、22点で日体大の反撃の芽を摘んだ専修大・盛實。
◆明治大VS青山学院大

3Qもあまり点差は変わらず。青学大は速いペースで攻め、一時10点以上差がつくが、明治大は#15渡辺(3年・PG)の3Pでしのぎ40-49と我慢の展開で4Qへ。最終Qは明治大が#15渡辺のジャンパー、#9塚本(2年・PG)の3Pで2点差まで詰め寄る。青学大は約3分半が無得点。しかし#7ナナー(4年・C)がゴール下で存在感を発揮し再び点差を離す。最後は#2斉藤(3年・PF)が3Pを沈め勝負を決めた。
写真:明治大は渡辺の奮闘があったが全体的には得点が伸びず。
※青山学院大・斉藤選手のインタビューは「続きを読む」へ。
◆筑波大VS早稲田大
筑波大は85-64で早稲田大に勝利した。前半、早稲田大は復帰した#7宮本(3年・F)やルーキー#12土家(1年・G・福大大濠)を中心に得点し、41-36と食らいついた。しかし3Q開始5分で、筑波大が一気に20点差をつけた。この日は#88牧(4年・SG)が序盤からシュートが決め流れを作り、まんべんなく点数。最後はメンバー全員が出場し3勝目。早稲田大は苦しい3連敗となった。
【しぶとく守り合う状況から大東文化大が流れを掴む】

2連勝でリーグに入った東海大は1勝1敗の大東文化大が相手。#11大倉颯太(2年・G)以外のメンバーは戻った状態だが、スタメンを第2戦までと変えて挑んだ。立ち上がりから激しいディフェンスで大東大の攻撃を阻む一方、大東大のディフェンスも再三東海大からターンオーバーを奪う展開に。ただし、アウトサイドの精度で東海大リードの16-11で1Qを終了し、2Qへ入る。立ち上がりに速攻が出て迫った大東大。東海大は#25平岩(4年・C)が開始2分で3ファウルと笛に対応しきれない。大東大は#12中村拓人(1年・PG・中部第一)、#3星野(2年・SG)らが走って得点に絡み、#15モッチ(4年・C)のバスケットカウントも出るなどして逆転。東海大は大東大のディフェンスに苦しみながらも#86八村(2年・C)の3Pが決まり残り3分で1点差。しかしフリースロー、アウトサイドで大東大も逃げて33-26で前半終了。

東海大は2Qの失速が響いた。インサイドはモッチへの対応が遅れ、26点12リバウンドを許してしまう。1対1のゴール下でやられてしまった場面も目立った。大東大は#34中村浩陸、そしてリーグ戦で大学公式戦デビューとなった#12中村拓人の兄弟が活躍、#3星野も攻守が光って勝利を呼び込んだ。
写真:大東文化大は中村拓人はこのリーグがようやく公式戦デビュー。センスあふれるプレーを披露した。
※大東文化大・星野選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【#66松下のスティールが白鴎大に勝機を呼ぶ】

2連勝の白鴎大とまだ白星なしの神奈川大の戦いは、行き詰まるディフェンスの応酬となる激戦が展開された。
開始早々#75小酒部(3年・SF)が#77前田(4年・F)から3Pのファウルを獲得。そこから互いに激しいディフェンスの主導権争いとなっていくが、抜け出したのは#7東野(2年・SG)の3Pが決まった神奈川大。開始5分で4-12とリードした。白鴎大は上からのディフェンスでミスを誘って追い上げると再び僅差の勝負となり、1Qは14-12で神奈川大がリードした。2Qの立ち上がりは互いにベンチメンバーが主体。ディフェンスで勝ったのは神奈川大。24秒オーバーやリバウンドを奪っていく。得点面では互いに膠着するが、神奈川大が#34工藤(1年・SF・八千代松陰)や#7東野の得点などでややリード。3Qは白鴎大は一時リズムを失い引き離されるが、スモールラインナップにして再び追い上げ、42-47と5点差に迫った。逆に神奈川大は途中から得点が伸びずに終わってしまう。

両者ディフェンスは激しく簡単には得点できない中、終盤までわからない試合だった。4Qの得点の取り合いに突入した部分で白鴎大がリズムを持ってくることに成功した。小酒部は32点、難しいダンクも決めたが悔しい敗戦で3連敗。ただ、強い相手にもあと少し、という試合ばかりだけに切り替えていきたい。

写真上:この日好調だった神奈川大・東野。終盤の攻撃を決めきれなかったのが惜しい。
写真下:ディフェンスに注力しながらもこの日白鴎大・前田は18点。小酒部に負けない豊富な運動量でコートを駆け回った。
※白鴎大・松下選手のインタビューは「続きを読む」へ。
第3戦終了時(9/7)の勝敗
白鴎大学 3勝0敗
筑波大学 3勝0敗
専修大学 3勝0敗
大東文化大学 2勝1敗
日本体育大学 2勝1敗
東海大学 2勝1敗
青山学院大学 2勝1敗
日本大学 1勝2敗
早稲田大学 0勝3敗
神奈川大学 0勝3敗
明治大学 0勝3敗
法政大学 0勝3敗
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【INTERVIEW】「上のレベルで勝てるプレーがしたい」
シューターとしての向上心を持ち続ける理由
◆#2斉藤諒馬(青山学院大・3年・PF)

ハッスルプレーとシュートを武器とする、粘り強い選手。新人戦での主将経験はさすがで、3年生ながらコートでは声を出しリーダーシップもとる姿も印象深い。今日の明治大戦では終盤に決定的な3Pを見事決めた。シューターとしての役割を果たすために、高校と大学の先輩である昨年のエース前田悟(現Bリーグ富山)の背中に倣い、自主練をしてきたという。その成果をリーグ戦で存分に発揮してほしい。
―明治大戦を振り返って。
「試合の入りが重かったです。相手のディフェンスに合わせることができなかったからだと思います。前半で点差をつけることができなかったことが課題ですね。ミスが続いて、持ち味の速い展開のバスケットができなかったので」
―それでも最後、斉藤選手の3Pが勝負を決めました。
「そうですね、今シュートが入っている感覚はあります。自分の役割でもあるので、決めきれてよかったと思います。でも我慢の展開から先に1歩抜けることができて、勝つことができるようになったのは、チームの力がついてきたからだと思います」
―春のトーナメント戦は悔しい結果に終わりました。リーグ戦までどのようなチームを作ってこようと意識してきましたか?
「毎年トレーニング期間がありますが、それを早くしてもう一回チームを作り直そうと話しました。簡単なルールの確認から始めましたね。ディフェンスや走ることを徹底しようと。自分はスタートで使ってもらえると言われていたので、個人的にも頑張らないといけないと思いました。コーチとして昨年の4年生である戸田晃介さんも来てくださり、恵まれた環境でバスケットをやらせてもらえていると思っています。その練習が生きていると思います。4年生たちも春の負けから、勝ちたいという気持ちが全面に出ていると思います。そこに乗っかるだけでなく、もっと伸ばせるようにと練習していたので。今やっとチームの力になってきたのかなと」

「特別なことはしていないと思っています。本数を決めて打つことは心がけていますね。100本だけと決めて、絶対にそれ以上は打たない。確率を上げるためには必要だと思っています。それを毎日やっています。シュートは得意だと思っているので、いかに疲れている時に決められるかです。練習後の本数決めて行う自主練が生きてきたと思います」
―その方法は誰の影響でしょうか?
「出身の山形南高校です。先輩である前田さんはシュートがうまくて、参考にさせてもらっていました。前田さんのように決めきる力がほしいと思い、見ていたら、自主練でシュートの精度を大切にしていました。自分の真似しようと取り入れました」
―その成果をこのリーグ戦で出せるといいですね。
「そうですね。2カ月は長いですが、頑張りたいです。今日勝ってホッとしていますが、明日の白鷗大戦は大勝負だと思っています。これから連戦が続きますし、ここで勝ちたいです。機動力があって走る相手なので、ディフェンスから頑張りたいです」
―今日もディフェンスが光っていましたね。
「組織ディフェンスを意識しています。練習もしてきました。監督からは自分が先頭に立ってやれと言われていますし、声かけてやっていきたいです。ハッスルは自分の役割だと思っています」
―3年生になり、変わったことはありますか?
「責任ですね。いい意味での責任感を持てていると思います。昨年より試合に出始めたこともあり、勝ちたいという気持ちも増してきています。上のレベルでやりたいという意識が出てきたので、何をやれば通用するかは常に考えています」
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「ディフェンスからやろうと思って流れを持ってこられた」
得意のシュートに加えて守りの向上も成長の鍵
◆#3星野京介(大東文化大・2年・SG)

―今日はいい活躍でした。立ち上がりはうまく攻められないところもありましたが、ディフェンスから持ち直しましたね。
「チームで戦おうという話はしていました。東海に合わせず、チームでやろうと。ミスから入ってしまって最初は10-2くらいになって良くなかったんですが、交代で出た選手たちがディフェンスからやろうというのでチームが一つになってやれたのかなと思います」
―お互いディフェンスは良かったですが、大東大もかなり守ってターンオーバーを奪いましたね(互いに19)。星野選手も上からのディフェンスではかなり貢献したのでは。
「東海さんはビデオを見て対策していました。自分たちがあっぷあっぷになってオフェンスをうまくできずに自分たちのターンオーバーは増えてしまいました。自分はディフェンスは苦手でいつもディフェンスができずによく怒られています。シュートは得意ですがまずディフェンスからやろうというので、流れを持ってこられたと思います」
―大東大に入ってディフェンスの意識が高まったんですね。
「大東はディフェンスチームで昨年のリーグ戦も失点は少なさではトップクラスでした。でも自分は昨年ディフェンスがぜんぜんできなくて、そこで試合にも絡めていませんでした。でもディフェンスは大事なのでしっかりやろうと思っています。今日は少しはできたかなと思うので、それを継続していきたいです」
―それに加えてアウトサイドが入ったのはかなりチームを助けましたね。
「ディフェンスをできていた分、西尾さんからも思い切りシュートを打っていけと言われたので、迷うことなく打てたのが良かったと思います」
―初週はチームにまだ固さがあるのかなという感じでしたが、1週間空いての試合はいい風に働きましたか?
「先々週の青学大戦(第1戦)はシュートがぜんぜん入っていませんでした。それを1本1本確実に鎮めようという話をして、チームでディフェンスをやろうと2週間話してきて、声掛けやチームの雰囲気も絶対勝とうと変えられたので、よかったと思います」

「昨年の新人戦は負けていますし、どこかでリベンジしたいと思っていました。聖芽がコートに出てきてマッチアップしてきたので、つくしかないなと思って、そこは楽しかった部分もあるんですが頑張りました」
―坂本選手も大学に入ってディフェンス力をつけて出場時間を勝ち取っていますね。
「高校時代は2人とも点を取るのが仕事でした。でも大学ではそれでは出られません。2人ともそこが変わったなと思います」
―今年はチームのメンバーも結構変わりましたが、どんな違いを感じますか?
「昨年は航さん(熊谷・昨年度主将・現Bリーグ三河)や奥住さん(社会人リーグ・横河電機)だったり、下級生の頃から試合に出ていて経験が豊富な人が多いチームだったんですが、今年は4番ポジションの高木さん(#25)や自分たちなど新しいメンバーが試合に絡んでいます。だからチームみんなで戦うことが意識付けらてきていると思います。どんどんみんなで交代して、シックスマン以降の選手の活躍ができているし、チーム一丸となれていると思います」
―まだ先は長いんですが、意気込みをお願いします。
「持ち味のシュートはしっかり毎試合できるだけ沈められるようにしたいです。自分は声を出すことはすごく得意なので、チームを鼓舞したり、交代して出たときはチームを勢いづけられるプレーができたらなと思います」
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「絶対に持たせない、シュートを打たせない」
相手のエースにへばりつくコツは負けない気持ち
◆#66松下祐汰(白鷗大・2年・PG)

我慢の時間での見事なスティール、ほしい時の3Pを見事に決めた。数字に見える部分だけではなく、活躍をみせたのはディフェンス。神奈川大のエース小酒部にボールを持たせず、最後の勝負所に貢献した。落ち着いた表情を見せながらも「絶対に負けたくない」と強気の姿勢で戦っていたという。また、留学生のシェッハが怪我での欠場のため、リバウンドの課題もあげた。しかし松下は「リバウンドは好きだから」と前向きに絡んでいく意志もみせる。泥臭いプレーでの活躍も期待していきたい。
―激しいディフェンスの試合でした。
「自分が使われているのはディフェンス力だと思っています。そこは絶対負けないと思ってつきました。自分たちのオフェンスはそんなに強くないと思っていますが、ディフェンスから速い展開でオフェンスに持っていくことが武器だと思います。その回数が増えてくるほど、強くなると思います」
―点差をつけられた時間もありましたが、よく我慢しました。
「そこはチーム一丸となって、ディフェンスで固く守れて得点を取ることができた結果だと思います」
―小酒部選手(#75)とのマッチアップはどうでしたか?
「ダンクとかすごいです。身体能力抜群ですね。ボールを持たせたらシュートまで打たれてだめだと思ったので、持たせないようにつきました。絶対負けたくなかったです。最終的には気持ちですね」
―オフェンスでも、3Pやシュートでやられた分は返していましたね。
「ミラクルですね。3Pは苦手なので(笑)。毎日練習しています」
―春優勝して、夏はどんな練習をしてきましたか?
「優勝したことは一回忘れて、自分たちがやることはディフェンスをして速い展開でバスケットをすることです。それを忘れないように、日々走って強化をしてきました。シェッハ(#75)もいなくなってしまい、リバウンドも大変になりました。その分みんなでやる必要があると。トランジションの練習とかより多くしましたね」

「そうですね。自分はリバウンド好きなんです。高校のときからです。ディフェンスとリバウンドが好きで、4番ポジションをやっていたことが大きいと思います。飛び込みリバウンドはチームの雰囲気にも大きな影響を与えると思っているし、積極的に絡んで行こうと思います」
―2年目のリーグ戦ということで、去年と違う感覚はありますか?
「メンバーもチームも大きく変わりました。去年は結構固いといいますか、かっちり攻めることが多かったです。今年はフリーランスになったので、頭を使うことが増えました。僕にとっては難しくて、1対1が多くなったりして大変でした。その中で自分はディフェンスが好きだと気づきましたし、それしかできないので、頑張っています」
―リーグ戦は長いですが、意気込みをお願いします。
「今日の勝ちを弾みに全勝優勝を目標に頑張りたいです。ディフェンスと速い展開で白鷗大らしいバスケットができればいいと思います」
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