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第95回関東大学バスケットボールリーグ戦 大東文化大学が初優勝
関西学生バスケットボールリーグ戦 京都産業大学が優勝

2019.05.05 (Sun)

【2019トーナメント】5/5 決勝 筑波大VS白鴎大

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1Qで立て直した白鴎大が後半はリードし
チーム初、そして新時代最初のチャンピオンに輝く

 平成から令和へ時代をまたがって開催された今年のトーナメント。決勝は一昨年と同じ筑波大白鴎大の顔合わせとなった。前回は馬場雄大(現Bリーグ東京)が筑波大でプレーした最後の試合であり、また白鴎大はノーシードの一回戦から勝ち上がり、他チームよりも数多く試合をこなした上での決勝だった。前回は白鴎大がダブルスコアで苦い思いをしたが、2年を経たチームは大きな成長を遂げて筑波大の4連覇を阻止にかかった。

190508nakagawa.jpg 立ち上がりは筑波大のシュートが次々に決まり開始3分で12-4。「やって欲しいのとは違う守り方」(網野監督)と、ディフェンスで後手に回った白鴎大は早々にタイムアウトで修正。しかしその後は#75シェッハ(4年・C)のシュートを皮切りに速攻など早い展開も続いて残り4分で同点にすると、一進一退。18-16で1Qを終える。2Q、白鴎大は1Q終盤からのセカンドメンバー主体の構成で継続するが、この選手たちが躍動する。#77前田(4年・F)のジャンパーで同点にすると#23荒谷(3年・PF)が速攻に走って逆転。すかさずゾーンプレスを仕掛ける。これに筑波大はミスが続いてしまい、約5分ほど得点が止まってしまった。白鴎大は#0関屋(1年・SG・飛龍)や#3板橋(3年・PG)らの活躍もあってリードを広げ、28-37と9点のリードで前半を終了。筑波大はこのQ10点に終わってしまった。

 3Q、筑波大はゾーンを展開。白鴎大はやや打たされる格好で得点が鈍りがちだが、対する筑波大もファウルが続き思うようなオフェンスが展開できない。両者攻めあぐねる中、筑波大は#88牧(4年・PG)の連続得点で差を一桁に戻すが、すぐさまタイムアウトで流れを切った白鴎大は#24星野(4年・PF)のミドルシュート、#32三浦(4年・SG)の速攻からのバスケットカウントで再び10点以上の差に広げる。筑波大は#75井上(2年・C)がアンスポーツマンライクファウルを取られるなど流れを持って来られないが、ここで#11増田(4年・PF)が奮闘。多彩な動きで得点を重ねると、41-50と9点差で4Qへ入った。

190508masuda.jpg 4Qの頭、白鴎大は再び控えを主体にした時間帯となるが、#25角田(2年・SG)の3Pが決まる幸先の良い立ち上がり。ゾーンを継続するオフェンスでは筑波大は#11増田のほか、#15森下(4年・C)もゴール下で粘ってファウルを獲得し、この2人で得点を詰めて残り5分に3点差とした。しかしその次のプレーで#11増田のドライブがチャージングになってしまうと、流れが途切れる。とはいえ、白鴎大も#75シェッハのファウルが続き、アウトサイドもリングに弾かれていく。一方の筑波大も#88牧や#8菅原(3年・PG)の外が入らない。膠着状態のまま白鴎大4点リードで試合は残り1分を迎える。白鴎大は#77前田がドライブを仕掛けて難しい体勢から決めきると、残り時間は48.7秒で58-64。筑波大はなるべく時間の進行を止めたいが、ディフェンスでの妨げはリスクが大きく、アンスポーツマンライクファウルを吹かれるなどして挽回できないまま、58-66でタイムアップ。白鴎大が一昨年の借りを返し、チーム初の、そして令和最初の王者という栄冠に輝いた。

 白鴎大は1Q途中から終始ペースを握り、全員バスケが光った。リバウンドではサイズのある筑波大に対して12本の差をつけたが、全員に分散しており、ディフェンス力が目立った。終盤こそアウトサイドの確率が落ちてきたが、得点も全員がバランスよく加点。さらにエース前田が大事な1本を決めきる強さを見せ、控えの躍動もチームに勢いをつけた。

 筑波大は大きく離されこそしなかったが、自分たちのリズムを作れないまま40分が経過してしまった。キーマンの一人である山口のところで得点できなかったことと、何度かあったチャンスにファウルで良い流れが切れたのも惜しまれる。4連覇の夢は絶たれたが、6年連続決勝進出を果たしている筑波大は現在の大学界のトップチームの一つであり、安定度は群を抜いている。メンバーも昨年とほぼ変わりないだけに秋以降の結果で強さを証明して欲しい。

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◆網野友雄監督(白鴎大
190508amino.jpg「出だしは求めているものとは全く違うディフェンスをしたので、そこで一気に持っていかれてしまった。ただ、タイムアウト明けには確認したことをしっかりやってくれたので、1Qのうちに追いつけたのが一番大きかった。ゾーンにはまったときは荒谷(怪我で途中退場)がいなかったのは少し痛かったが、相手が長くゾーンをやってくれたので逆に慣れていくことができた。今大会は東海大に勝ってから、チャレンジャーではなく優勝に向かう、というマインドになった。『掴みにいかないと何も取れないよ』、という話はしていた。失うものは何もないので思い切って行けと伝えた。

今年のチームは粘り強さが出てきたと思う。今回は序盤の国士舘大戦からだが、東海大戦もすごく苦しいゲームで、そこに耐えられた。そこに4年はもちろん、今回はベンチスタートの板橋、関屋、角田は本当に頑張ってくれた。練習中から良かったので思い切って使ってみようという気にさせてくれたし、彼らの得点でより盛り上がった。秋はオフェンスのバリエーションを増やすというところをやっていきたい。もっとリズムいいオフェンスを展開しなければいけない。トランジションは武器なのでハーフコートに入ったときのオフェンスがうまくできればと思う」

写真上:強いメンタリティを持つ主将の中川がチームを引っ張った。
写真下:筑波大は増田が22得点。難しいシュートも次々に決めた。

※白鴎大・星野選手、三浦選手、シェッハ選手、前田選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「ディフェンスとリバウンドだけを頑張った」
我慢の3年間で確信した、自分の役割と責任

◆#24星野曹樹(白鴎大・4年・PF)
190508hosniho2.jpg4番ポジションを担うが、大会で対戦したマッチアップ選手は、東海大の八村、専修大の西野、そして決勝は筑波大の増田と、上手さと豊富な経験値を兼ね備えた選手が多かった。決勝はディフェンスとリバウンドに徹し、終盤のミドルシュートは大事な1本だった。ここまで3年間、自分のプレーに悩み、プレータイムが伸びない時期もあったが、「試合に出て、活躍したい」という一心はまず春に結果となった。ここから代表戦、リーグ戦、インカレも控え、まだまだ星野の成長は続く。



―優勝おめでとうございます。今の気持ちを。
「とても嬉しいです。最高です。ずっと筑波には勝つことができませんでした。めちゃ悔しくて、勝ちたくて。この決勝の舞台で勝ち切ることができたのは、一歩が踏み出せた気がします」

―勝因は何でしょうか?
「ベンチ層の厚さです。スタメンが休んでいても、セカンドユニットが活躍してくれました。一人ひとりが自分の役目をしっかり果たしたことが大きいと思います。試合を重ねるごとにみんなが良くなりました。今年は4年がまとまっていると思います。その効果で3年、2年と学年ごとの団結力が強いと思います。学年ごとに自分たちの責任や役割を理解して練習に取り組んでいます。自分が試合に出て練習通りやったし、セカンドユニットもそれができた結果だと思います」

―この大会の星野選手の役割は何でしょうか?
「ディフェンスとリバウンドです。この2つだけを頑張りました。得点は取らなくてもいいと思っていました。控えの荒谷(#23)が取ってくれるので。自分が相手の得点をさせずに0にして、他が点を重ねてくれると思っていました」

―去年からプレータイムが伸び悩む試合もありましたが、我慢が実ったのではないでしょうか?
「そうですね。去年は3番の役割を与えられていましたが、うまくプレーができなかったです。今年は網野さんに『4番に絞ってやってみよう』と言われ、悔しい思いもありましたが、試合に出たい気持ちが強かったので、我慢してやってきました。東海大、専修大、筑波大と4番ポジションの相手が本当にきつくて。でも我慢した結果が今だと思うので、良かったです」

―東海大との試合から勢いがつきましたね。
「自分たちはいつでもチャレンジャーです。こうして優勝しましたが、明日から切り替えてもう一度挑戦者としてやっていきたいです。他の大学と比べると目立った選手がいません。例えば、高校時代特集で取り上げられている選手はいないですし、当時シックスマンとかで出ている人が多いです。そういう意味で雑草という言葉はふさわしいです。個では負けているのは確かですが、団体としては負けていないと思います。自分たちは王座とかいうチームではないので、これから一戦ずつ頑張ろうと思います。」

―秋に向けて、伸ばしていきたいところと修正点は何でしょうか?
「ターンオーバーが多いことと、ファストブレイクの数が少ないことです。PGの中川(#2)はスピードもあり、出せるチャンスは大いにあると思います。リバウンドから速攻を増やし、ディフェンスを強化して失点を抑えれば、リーグでも勝てる試合は増えてくると思います」

―星野選手個人の話になりますが、学生代表にも選ばれています。そこで学んだことは何でしょうか?
「去年も繰り上がりで経験させてもらいました。韓国の選手は体が大きく、当たり負けしてしまう時がありました。プレーをしていて確信したのは、大学でも代表でも点を取る役割ではなく、泥臭いプレーをし続けるべきだということです。ディフェンスやリバウンドをするという自分の役割を理解した上で、今年も頑張りたいと思います」

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「ポジション争いには絶対に負けたくない」
チーム内の熾烈な争いが、自身の成長につながる

◆#32三浦 望(白鴎大・4年・SG)
190508miura1.jpg大会を通してディフェンスで魅せた。サイズが大きな筑波大から何度もボールを奪い、スティールは3。チーム内でのポジション争いは厳しく、日頃から「負けない」という気持ちでプレーをしている。2年前の決勝で、同じ筑波大に大差で負けたことと同時に、試合に出られなかったという悔しさがある。試合で活躍するためにはディフェンス力が必須と捉え、その気持ちを決勝の舞台で見事体現した。秋に向けて再びチーム内の激戦を制し、4年目を駆け抜ける姿を楽しみたい。


―優勝おめでとうございます。今の気持ちを教えてください。
「応援席にいた2年前に大差で負けてしまい、悔しい思いをしました。試合に出たいと思っていました。今年は4年生になり、決勝は初めてでした。周りの支えもあって、優勝できて嬉しいです」

―筑波大には勝つ試合はこれまであまりなかったと思いますが、どのような気持ちで試合に望みましたか?
「いいイメージはなかったですね。試合の入りも悪くて。でもディフェンスをしっかりやれば、自分たちの流れは来ると思っていました。ディフェンスで勝ったという感じでした」

190508miura2.jpg―言葉通り、今回は三浦選手のディフェンスが大会を通じて光っていました。
「今大会はオフェンスでチームに全く貢献できずにいました。もともと自分の仕事はディフェンスだと思っています。もっと攻めで貢献したい気持ちはありますが、ディフェンスはいつも通り頑張りました。また、自分のポジションは激戦区です。心(#0席屋)や角田(#25)とか、いいプレーヤーはたくさんいます。自分は試合に出たい気持ちは強いので、ポジション争いも激しいですが負けたくないです」

―そのような練習からの高め合いで、セカンドユニットもこの大会は活躍したと思います。
「全て総力戦だと思っています。準決勝の専修大戦は特に頑張ってくれて、チーム全員で優勝できたと思います。ただ、勢いがある時とない時の波が激しいので、ディフェンスはチーム全体でもっと強化をしてかなくてはいけないと思います。あと、ミスしたあとのリカバリーは秋に向けての課題ですね」

―今後の意気込みをお願いします。
「トーナメント戦で優勝はしましたが、ここからが本番だと思います。リーグ、インカレもあります。ミスを減らし、ミスをしてもチーム全員で取り返せるように頑張りたいと思います」

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「リバウンドは大変だったけどよくできた」
大黒柱としてその高さを遺憾なく発揮

◆#75ディオップ マムシェッハ イブラヒマ(白鴎大・4年・C)
190508sheikh.jpgベスト4のかかった東海大戦で足を捻挫。決勝では試合が始まる直前にテーピングを巻き直していたが、痛み止めを飲んでの戦いだった。チームディフェンスの良さは白鴎大の持ち味だが、シェッハの高さはここぞというときのリバウンドの大きな武器。大会を通じ何度もキーポイントになった。最終日は会場の都合でダンクが禁止されていたが、ここまでの別会場では豪快なダンクを何本も決め、見せ場を作っていた。表彰式のあと、マネージャーに優秀選手のメダルをかけてあげる優しさに人柄が見えた。


―優勝おめでとうございます。
「みんな最後まで頑張って、とても嬉しいです」

―東海大戦で捻挫をして痛かったと思いますが、試合には出続けましたね。
「そう、みんな心配してくれてました。僕は出ないとヤバイなと思ったので、最後まで我慢してやりました。試合前には痛み止めを飲んでやりました」

―決勝の始まる直前にテーピングを巻いていたので、これは本当に痛いんだなと思いました。頑張りましたね。
「痛かったです。ありがとうございます」

―筑波大は全体的に大きいチームです。今日はリバウンドはどうでしたか?
「大変でした。ミーティングのときに一番キーの試合だからリバウンドは大事だと。相手は大きいから中に入ってくるしリバウンドが一番大変でした。よくできました」

―途中で荒谷選手が怪我をして少しひやりとしましたが、みんな頑張りましたね。
「そうですね、荒谷の代わりに星野(#24)なんかが頑張りました」

―今年は4年生がたくさんいますね。
「スタメンは全員4年生です。4年間一緒にプレーしているので優勝できて嬉しいです」

―一昨年の決勝でも戦った筑波に勝てました。
「そう、あのときのリベンジができました」

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「挑戦者の気持ちを持ってインカレにつなげたい」
4年生たちの絆も大きな武器に高めたモチベーション

◆#77前田怜緒(白鴎大・4年・F)
190508maeda1.jpg今大会の前田は昨年よりも一回り大きく見えた。持ち味のディフェンス力や走力はもちろん、これまではあまり見られなかった積極的な3Pは、オフシーズンの練習の賜物だ。タフさも抜群で、今大会はチーム最長の出場時間。控え主体の時間帯も前田は下がらないことが多く、豊富な運動量でチームを支えた。「みんなで勝った」とは東海大戦後のコメントだが、決勝でも全員バスケが光った。


―立ち上がりは少しやられてしまいました。網野監督は求めているものとは違うディフェンスだったという話でした。
「最初は相手の王者の風格というのを感じてしまって、引き気味になっていました。でも4年生でまず落ち着けという話をしてまずディフェンスから1本やろうと話していました。特に焦ってはいませんでした」

―ディフェンスは本当に素晴らしかったです。
「ディフェンスなら東海大、という感覚は誰しもあるかもしれません。でも自分たちもそれ以上に強く意識してやっているつもりです。練習中からずっとそうですし、ディフェンスメインでやらなければ勝てないというのは僕たちはわかっています。それができて、こういう結果につながったのはよかったです」

―優勝の経験は。
「ないです。頭が真っ白になって気づいたらベンチの方に飛び込んでいました」

―去年も個のディフェンス面では良いときもありましたが、組織という部分では今回の方がまとまってできていたように思います。前田選手も昨年のリーグでは体調を崩して本来のパフォーマンスではなかったかもしれませんが。
「去年は中心にならなければいけないというのはわかっていましたが、4年生もいるし、自分が率先して声をだすことができませんでした。今年は一つダメなディフェンスがあればすぐにチームで話し合って、ビデオを見ながら確認します。コーチもそれを助けてくれています。自分たちのディフェンスだけではなくて、チームとして考えてやってくれている学生コーチなんかにも感謝したいです」

―ディフェンスに注力するとオフェンスまで手が回らないという話はよくいろんな選手から聞きますが、今回はオフェンスでも非常に良いパフォーマンスがたくさんありました。両方やるのは大変ではなかったですか?
「それをやらなければ絶対に勝てないし、上のカテゴリーに行ってもそうです。そこは常に網野さんからも言われていることだし、両方やれるように体力をつける練習もしています。だから体力切れというのは正直あまり感じなかったです」

―3Pもこれまでそこまで打ちませんでしたが、積極的でした。一つの武器になりましたね。前田選手が中も外もできるとなると守りにくいでしょうし。
「外はそんなに得意ではないんですが、試合中は打っていけば入るとずっと教わっていました。勝負どころで入ったのはよかったです。練習通りです。学生コーチからもワークアウトからずっと指導を受けつつやってきました。練習しなければ入らないなと思ったし、結構打ちました。それ以外にもいろんなプレーを見て勉強してきました」

―前田選手は一昨年の決勝も出ていますが。
「あのときは馬場さん(現Bリーグ東京)にやられましたね。あれは本当にダメでした。今年は絶対に勝つという気持ちが強かったです。キャプテンの中川(#2)ほか4年生が勝つという気持ちを強く出してくれました。そこでモチベーションが上がりました」

―今年は4年生が多くて充実していますね。
「本当にそうですね。頼りになります」

―非常に素晴らしい試合でした。とはいえまだ春です。秋に向けては。
「ここで調子づかないことです。追われる立場でもありますが、挑戦者という気持ちを強く残しておかなければいけません。こういう気持ちを活かしてリーグ戦、インカレに最終的につなげられるように夏を乗り越えて頑張っていきたいです」

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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