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2018.10.21 (Sun)

【2018リーグ2部】10/21レポート(東洋大会場)

日本体育大は法政大の追い上げを1点差でかわす
東洋大は順位決定戦まで目前の位置に浮上


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 2部リーグは残すところこの日の第19戦を含めて4試合(延期試合を除く)。大詰めに近づいている。前18節で既に日本体育大が1部への昇格を決め、あとは順位がどうなるかといった状況にある。また、下位では立教大と埼玉工業大は残りをすべて勝利しても8位以上にはなれないため、順位決定戦の進出は確定。あとは自動降格を阻止できるかどうか、残りの試合に勝負がかかる。ただし、そのほかはこの日の結果でかなり混沌としてきた。

 駒澤大と国士舘大がこの週連敗となり、3位と4位が進める1部との順位決定戦の権利を守りきれるかは、残りの試合にかかっている。さらにそれ以下の争いも依然として1勝で一気に順位が上下しており、3位の駒澤大から9位の上武大まで星の差はわずか3つ。一つの勝ち負けで上下のリーグへの順位決定戦への進出もあり得る。しかも、台風による延期試合が最終戦の翌日開催になったため、計算もしづらいのが悩みどころ。しかし1勝の重みはどのディヴィジョンであっても変わらない。どのチームも残りを全力で勝っていくだけだ。

写真:日体大は#13磯野が前半好プレーを見せた。


慶應大は21本の3Pで明星大を圧倒
東洋大が国士舘大に流れを渡さず同率に

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写真:バスケットカウントを獲得した上甲をラシードが抱きしめる。東洋大は上甲も良いプレーを随所に見せ、ルーキーながら欠かせない選手。


181021toba.jpg 8勝しながら9位という厳しさを味わっている慶應義塾大は、5勝の明星大と対戦。1Qから3Pがよく決まった。#4鳥羽(4年・G)、#9山﨑(3年・G)らがつぎつぎと外からシュートを沈め、ディフェンスでもよく明星大を抑えて何度もターンオーバーを奪うと前半は31―47とリード。3Q、今度は#10髙田(3年・F)の3P攻勢で前半からの勢いが切れない。明星大は#2新田(2年・PG)が慶應大のディフェンスを裂くようにペイントに切り込んで得点していき、#9シェッラ(2年・C)のゴール下もあるが、点差のある慶應大も無理はせず、最後までリードを保って101-82で試合終了。慶應大は#4鳥羽、#9山﨑が5本、#10髙田が6本、チームで合計21本の3Pを沈めた。これで9勝だが、混戦の中盤にあってまだ順位的には8位と油断のできない状況だ。一方5勝の明星大は順位決定戦圏内にいる。残り試合の勝利は必須だが、どちらもまだまだ気が抜けない戦いが続く。


181021rasido.jpg 9勝の東洋大と10勝の国士舘大は、東洋大がやや押して17―21と1Qはリードする立ち上がり。2Qに入ると#98林(2年・C)のアウトサイド、#21池田(3年・G)のバスケットカウントで国士舘大が逆転。しかし東洋大もディフェンスの良さを発揮して再び逆転すると#8古賀(2年・PF)の速攻なども出て差を10点近くに開く。国士舘大は#37阿部(4年・G)の3Pで持ちこたえ、速攻も出るが終盤に得たフリースローを決められず38―31と東洋大がリードして前半終了。

 後半の立ち上がり、国士舘大は#86下(4年・PG)、#98林のシュートで追い上げる。しかし東洋大は#57上甲(1年・C・幕張総合)がアタックし、#28佐久間(4年・SF)がルーズボールやリバウンドにも粘り強く絡んで、#30川上(4年・SG)の3Pも決まると点差は10点以上に。リバウンドでも#24ラシード(3年・C)の高さが生きる。48―62で4Qに入っても東洋大の勢いは止まらず。国士舘大は簡単に点差を詰めさせてもらえない中で#21池田が攻め続け、フリースローを獲得していく。しかし差は詰まらず67―80。東洋大はこの勝利によって国士舘大と10勝で並んだ。国士舘大の方が一試合少ないため順位は暫定だが4位に限りなく近づいた。次節、第20戦で対戦する11勝の駒澤大戦が山場となりそうだ。

写真上:慶應大・鳥羽は25点。3Pは5/8と好調だった。
写真下:東洋大はラシードが18点13リバウンドと高さを活かしたプレーを連発。

※慶應義塾大・髙田選手、東洋大・古賀選手のインタビューは「続きを読む」へ。


法政大が4Qの猛追で迫るが
日本体育大が逃げ切って全勝を守る


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 第18戦に勝利して1部昇格を決めている日本体育大は、暫定2位の法政大に対し、前半からリードを握った。#3大浦(3年・SG)が攻め、ゴール下では#50バム(1年・C・福岡第一)がゴール下を支配。1Qは徐々にエンジンをかけ、2Qに入ると控えも投入。それでも27―15と圧倒し、前半は50―31。#13磯野(3年・SF)が再々バスケットカウントを獲得し、チームを盛り上げた。法政大は#34濱田(2年・F)の3Pは好調だが、高さは生きない。3Qに入ってオフェンスも勢いが出てくるが、日体大も#3大浦、#24土居(2年・SF)、#45河野(3年・PF)らが次々にシュートして譲らず、点の取り合いになり差が縮まらない。

181021hamada.jpg このまま4Qも日体大の流れで進むかと思われたが、法政大はディフェンスを締めて反撃開始。日体大は序盤は#50バムを休ませても点差の維持ができていたが、法政大は果敢にドライブし、#34濱田、#6中村(3年・G)の3Pも決まりどんどんと点差を詰めていく。日体大は#3大浦が1対1からのアウトサイド、ドライブとも沈めてリードを保つが、法政大も高い位置からのディフェンスでターンオーバーを誘発し、残り2分で8点差と、逆転の射程圏内が見えてくる。日体大は#45河野が5ファウルで退場。自慢の足も止まりがちになってオフェンスが消極的になる中でも、リバウンドをもぎ取り、なんとかチャンスを作って得点する。しかし残り3分を切ったところで法政大は#34濱田の3Pで93―88の5点差にすると、残り1分に#5玉城(4年・G)が3Pのフリースローを獲得。これがすべて決まり点差は4。さらに残り51秒、#30水野の3Pでついに1点差に迫った。シュートは決められないもののリバウンドで粘った日体大は、残り十数秒となってタイムアウトのあとスローインから試合を再開。だがこのボールをカットされ、法政大に走られてしまう。しかしディフェンスもいる中での際どいレイアップは決まらず、リバウンドは日体大に。95―94でなんとか逃げ切り勝利を決めた。

181021doi.jpg 法政大は4Qだけで43点のまさに猛攻。濱田が試合を通して3Pが好調で全部で7本を沈めたが、勝負所での中村、水野らの3Pは大きく、こうしたシュートを決められる力は彼らの能力の高さを物語っている。1巡目の対戦では大差で敗れたが、さほど差はないと証明する試合になった。惜しくも負けたが、法政大は次節に勝利すれば2位以上が確定し、1部復帰が叶う。

 日体大は3Qまでは彼らの持ち味を十分に出した、運動量と勢いあるバスケットだった。4Qでミスが続いて法政大に迫られたのは課題だが、最後はリバウンドを押さえて1点を守った。1部昇格を決めてはいるが、インカレも控え、彼らにはまだ次がある。残りの試合も油断せずいきたい。

写真上:7本の3Pを入れた法政大・濱田はリーグを通して外が安定している。
写真下:日体大は土居がオフェンスリバウンドやミドルシュートでバム、大浦に次ぐ活躍でピンチを救った。


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【INTERVIEW】

「責任を持って積極的に行こうとしている」
チームのために働き続ける飛躍の3年目

◆#10髙田淳貴(慶應義塾大・4年・F)
181021takada.jpg慶應義塾のポイントゲッターとして今リーグで果たしている役割は大きい。この日は3P6本で34得点。ほとんどの試合で2桁得点を記録しており、19戦終了時点で得点ランキング、3Pとも4位にランクインし、アウトサイド、ドライブともに攻めの先頭に立っている。しかも今年の慶應義塾は例年以上に小さなチームで、スタメンでは髙田の187cmが最高身長。攻撃だけではなくリバウンドでも欠かせない存在感を放ち、奮闘を続けている。


―昨日の敗戦から今日は良い勝ち方になったのではないでしょうか。
「昨日も負けましたがみんな一丸となって点差を詰めたり、いい部分はありました。ただ、負けという結果があまりに大きすぎてチーム的にも落ち込んでしまいました。ただ、残りは今日の試合も含めて4試合。最後までやりきろうということで、一試合で切り替えられられたのでそこは良かったです」

―今日はシュートが特に良かったですね。
「思い切り打てました。良かったです」

―怪我人が何人かいてなかなか全員揃わない中で、髙田選手はずっと出続けていました。大変な面もあったのでは。
「苦しい週もあって体力的にも精神的にも辛い時期はありました。でも昨年よりはチームとして話す機会も多く、上を向いてやっていこうという意識もあるし、楽しく2か月間やれています」

―今年のチームはここ数年と比べてもディフェンスは非常にいいですね。
「小さいのでその分、一線もそうだし、どんどん相手の嫌がることをしながらローテーションをしていこうと春シーズンから意識してやってきました。それが秋になって形になり始めたかなと思います」

―その中で、やはり髙田選手の得点が目立ちますが、そこは役割でもあるし意識しているのですか。
「先輩もボールを預けてくれるので、責任感を持って積極的に点を取りに行こうと思っています。流れを見ながらですが、後半の入りや試合の最後など大事な時間帯はできるだけボールを触って自分で行こうとは考えています」

―慶應は原(#5)、小原(#6)、山﨑(#9)とタイプの違うガードがいますが、それぞれ合わせるのに意識しますか?
「あまり考えてはいないですね。でも3人とも空いていたらパスが飛んでくるし、そこは信頼を置いてパスを待っています」

―山﨑選手のパスなどはかなり受ける方も難しいでしょうね。
「最初はそこ出すのか、って驚きましたがだいぶ慣れました(笑)」

―まだ順位的にはどうなるかわからない状況ですが、残りの試合に向けての抱負をお願いします。
「他の結果も影響してくるのでまだわかりませんが、とりあえず自分たちの残りあと3試合を全勝することですね。その結果、順位決定戦にいくかどうかはわかりません。でもチームとしていい雰囲気で今年は戦ってきました。それを大事にできるよう、いい試合をして終わりたいと思います」

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「点を取ってチームを勝たせるのが仕事」
気持ちを全面に出し、果敢に挑み続ける

◆#8古賀森人(東洋大・2年・PF)
181021koga.jpgディフェンスの良さが目立ち、リーグ中盤から順位を上げてきている東洋大。その中で古賀は高い機動力を持ち、思い切りのいいオフェンスを仕掛けてくる選手の一人。秋から佐藤信長新体制となり、少しずつ選手も馴染んできている。結果を出せば上の順位決定戦も狙える位置まできているだけに、残りのリーグ戦の結果がどうなるか注視したい。


―勢いのあるいい試合でした。振り返っていかがですか?
「負けられない試合でした。前回国士舘大とやったときには序盤からやられてしまいました。今回はそれがないようリードしたくて、積極的に攻めていいスタートが切れたのでずっと東洋のペースに持っていけて勝てたと思います。最後はプレスで追いつかれそうなときもありましたが、リードを守りきれました」

―チームとしてはリーグ戦序盤はあまり調子が上がらないようにも見えましたが、徐々に上がってきましたね。何が良かったのでしょうか?
「最初の頃は監督の信長さん(佐藤信長)の指示をちゃんと聞けていなかったと思います。でも次第に練習中も信長さんの言ったことを意識していくようになりました。言われたことを実行すれば勝てると言われ続けてきたので、それが勝てていっている理由だと思います」

―監督にもまた話は伺おうと思いますが、今年の東洋大のバスケットはどう変わったといえますか? ディフェンスもかなり良くなりましたね。
「昨年は自分たちも悪い流れの中に入ってしまい、気持ちで負けていた部分はありました。今年はそれを改善して、技術というより気持ちで勝っていると思います。うちはディフェンスから入っていくチームで、練習中もずっとディフェンスをして、そこからオフェンスのムードに切り替えていくのが流れ。さらに信長さんが来られてからいろんなフォーメーションを取り入れて、いろんな場面でそれを使って対応できています」

―守りが良くなった中で、古賀選手はオフェンス面で積極性が目立ちますね。
「自分が点を取らないといけない、それが役割だと思っています。点が取れないと試合に出ている意味もないと思うし、それをやり続けてチームを勝たせることが仕事だから気持ちで積極的にゴールを狙っています」

―上の順位決定戦が狙える位置まで来ました。残りの試合に向けて。
「どのチームも負けられない試合が続いていくと思います。周囲のそうした気持ちに負けないで自分たちも上に行くつもりで、気持ちで勝負していきたいと思います」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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