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2007.11.30 (Fri)

11/30 インカレ5日目準々決勝 法政大VS日本大

法政大84(24-13,12-17,14-20,34-21)71日本大
1130fukao2.jpgベスト4をかけた法政大と日本大との1戦。同カードは昨年、一昨年の春のトーナメントの決勝のカードでもあり、法政大は一昨年の優勝以来日本大には勝っていない。因縁めいたものを感じないでもないこの試合。普段は好不調の波が激しく博打的なイメージが強い法政大だが、この日は顔つきから明らかに雰囲気が違った。しかし、チャンスの今年に日本一にかける日本大の思いも並々ならない。1Qに法政大がリードを作るも、2Q以降はお互いに集中力が研ぎ澄まされたディフェンスで相手を抑えるロースコアゲームとなる。大崩れすることもなく両者共に主導権を完全に掌握させない締まった試合は、日本大の我慢強い追撃が実り、同点で最終Qを迎えた。


写真:転びながらシュートを決めて笑顔の法政大・深尾。

試合のレポートと法政大・深尾選手、福田大祐選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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■GAME REPORT■
1130saito.jpg1Q,法政大が最高のスタートを切る。法政大は#91落合のシュート(2年・C)を皮切りに、次々と面白いように得点を重ねていくと、守ってはプレッシャーをかけ失点を抑える。嫌な出だしとなった日本大は速い展開から#12栗原(2年・F)のジャンパーや#15上江田(2年・F)のドライブで繋ぐも単発。オフェンスのリズムを掴むに至らない。なおも法政大の勢いは止まらず、#23信平(2年・F)の自らのスティールからの速攻や、#13深尾(4年・PG)のアシストから#27福田侑介(3年・F)の3Pに、#5神津(2年・PF)が連続得点を決める。終盤に信平と落合が2つ目のファウルを犯し不安を残すも、攻守に絶好調の法政大が日本大を抑え込み24―13の2桁リードでこのQを終える。

2Q,きっかけが欲しい日本大。日本大は#4齋藤(4年・PG)が3Pを決めると、起用された#8篠山(1年・PG)が鋭いドライブで期待に応える。対する法政大は#13深尾をベンチに下げるとミスが目立ち、第1Qとは打って変わって3分間で2点しか挙げられない。ここから我慢の時間となる。日本大は#4齋藤のスティールから#12栗原の速攻につなげるが、放つアウトサイドシュートがことごとくリングに嫌われ、一方の法政大はパスミスにトラベリングを犯すなど嫌な雰囲気が流れるも、#5神津の連続得点で粘る。しかしゾーンディフェンスに切り替えた途端、日本大#13種市(2年・F)が3Pを射抜き6点差に。だがその種市もチャージングを犯し、早々に3つ。終盤、2分間近く得点が滞っていた日本大は#14近(3年・F)が3Pを決めとうとう3点差に詰め寄る。しかし法政大も前半終了のブザーと同時に#27福田侑介が3Pを決め36―30の6点リードで終える。このQは12―17のロースコア。


1130kozu.jpg3Q,法政大は先ほどの流れを引き継ぐように2分間も点が入らない。その間に日本大は#8篠山の3Pに、#15上江田のジャンパーで1点差に。しかし、この苦しい場面で法政大#91落合がミドルシュートを決めると、#92福田大佑もフェイダウェイをで続き逆転を許さない。さらに日本大は上江田が3つ目、種市が4つ目のファウルを連続で犯し暗雲が立ち込める。だが、この流れを断ち切るように、前半は消極的だった#11中村(2年・C)がシュートを決めると、中村のオフェンスリバウンドから#8篠山がフリースローを獲得。これを2投とも決め、さらにその1分後には中村のジャンパーで、3:32とうとう42-42の同点に。終盤、日本大は#14近の3Pで逆転。最初の得点以来のリードを奪う。法政大もすかさず落合が連続得点で再逆転するも、#12栗原が3Pを決め50―50に。日本大が試合を振り出しに戻し、運命の最終Qへ。

4Q,法政大#13深尾が大爆発。流れは法政大に。日本大#14近に3点プレイを許すも、法政大は#11長谷川(4年・F)がこの日初得点の3Pで返す。さらにシュートミスから#13深尾がそのまま速攻に持ち込みバスカン。深尾の勢いは止まらない。深尾はオフェンスリバウンドからまたもバスカン。なおも深尾は速攻からフリースローを獲得し、9点のリードを奪う。日本大は#13種市の連続3Pで返すも、法政大は#92福田大祐の3Pなど残り2分で13点のリードを確保。後のない日本大はフルコートで当たるも力及ばず。最後には深尾のダンクも飛び出し84―71で法政大が4年ぶりのインカレベスト4進出を果たした。



◆#13深尾晃生(法政大・4年・G)
1130fukao.jpgこの日挙げた14点はなんとすべてが第4Q。パスを裁いては8アシストとフロアリーダーとしてゲームメイクを優先するも、一度勢いに乗ると手がつけられない。

-リーグ戦では勝てなかった相手ですが。
「勝ってないと言っても勝てる力があった中で勝ってなかったんで。悔しかった気持ちをみんなが全面に出したから、今日勝てたんじゃないかと思います。ちょっとまだ(試合が終わって間もないから)興奮してるんで(笑)」

ー日大とは手の内がわかっている相手だと思うのですが、リーグでも負けている分意識した点はありますか?
「ポイントは齋藤のところだと思っていたんで、そこの点数を抑えて。今日はリバウンドを結構やられちゃったんですけど、そこを抑えようとは話していました」

ー日大と慶應のどちらとやるのかわからない中で照準は絞れたのですか?
「いや、普通に日大ですね。やっぱりリーグで対戦しても見ていても力的には日大だなと思っていたので。慶應戦は危なかったみたいですけど、組み合わせを見たときから日大が来ると見てましたから」

ーリーグ戦が終わってからの日大対策というのは?
「齋藤と中村の所のピックアンドロールは組み合わせが決まった時からみっちり練習して。あまりできてなかったと思いますけど、後は自分たちのゾーンだとか徹底してやっていましたね」

ー二回戦が関東のチームではなくて、いきなり日大というのは難しくなかったですか?
「そうですね。なんかあんまりそういうの意識する連中じゃないんで。好き勝手にやって、チャラチャラしてるんで(笑)。それが上手くはまったかなと思います」

ー日大に勝つのは随分久しぶりなのでは?
「そうですね。去年も勝っていなくて、一昨年の春のトーナメントを勝って以来なんで。やっぱり嬉しいですね(笑)」

ー今日は最初から集中力が違うなというのが雰囲気から伝わって来ました。
「いつも相手に合わせてしまって。昨日もフワフワしちゃって悪かったんですけど、今日は4年生が自分たちの力を存分に出せるように環境を作ってくれたんで。それで入りだしから集中出来たのが良かったのかなと」

ー今までならあれだけ長い時間点が入らないと我慢できずに崩れていっちゃうのではないかと思うのですが。
「そうですね。なんとか(3Q終了時点で)同点で踏ん張れたっていうのが、やっぱり相手のミスとかもあってラッキーだったし。相手より集中してたから流れを持って来れたんじゃないかなと思います」

ー苦しい時間帯に福田大佑選手と落合選手が要所でシュートを決めたのが大きかったのでは?
「大佑は外も中も出来るし、すごい信頼しているんで。落合はリーグを通してだいぶ成長してくれて。自分たち4年生がオフェンスは何してもいいって言ってて、それをやっているっていうのが彼のすごい伸びる要因になったし、いい場面で使えるような選手になったんじゃないかと思います」

ー昨日もですが、大事な場面でシュートを決めたり、フリースローを落とさないのは精神的な面での成長なのではないですか?
「そうですね。難を言えばスロースターターなんで。今日は良かったんですけど、なかなか出足から乗ってこない選手なので。すごい良いもの持っているんで。あとガッツだったりひたむきさは見てる分にも良いものを持っているんで。そこはすごい評価できる所ですね」

ーリーグ戦では中村選手に中まで入られてしまうことがありましたが、今日は体を張って止めましたね。
「そうですね。落合の仕事はそれひとつなんで。彼には試合前からずっと言ってきてたことなんで。柔軟というか言われたことをちゃんとやったのが出たんじゃないかなと思います」

ー4Qですが、深尾選手自身は一度勢いに乗ると本当に止められませんね。
「そうですね、乗りました。乗るとあんな感じです(笑)。」

ー今日の試合を見ると、チームの完成度は高まっていると自信を持って言えるのではないですか?
「ディフェンスに関してはだいぶ自信を持てるというか。ずっとマンツーマンっていうのは無理ですけど、ゾーンとかを織り交ぜていけば40分戦えるディフェンスなんで。オフェンスは結構ムラがあるんですけど、ディフェンスでカバーできているかなと」

ー優勝も現実味を帯びてきましたね。
「はい、一番最初からそこしか見ていなかったので。そこに一歩近づいたということで素直に喜びたいと思います」

ー最後にダンクをしましたが。
「いや、ノブ(信平)が行きたそうだったんですけど、ちょっと4年なんで(笑)。ここは頂いておこうかなと(笑)」



◆#92福田大祐(法政大・4年・F)
1130fukuda.jpg3Pからポストプレイまで抜群の得点感覚を持つ、能力集団法政を代表するシックスマン。この大一番で次々と高確率でシュートを決め続け、25分の出場で22点を奪取した。出れば結果を残す福田大佑には仲間からの信望も厚い。

ー勝つのが容易ではない相手だと思うのですが、今日はどのような気持ちで臨みましたか?
「まぁ、楽しもうかなと」

ー見ていてすごい面白いゲームでした。
「僕も面白かったです(笑)」

ー今日はすごい乗っていましたね。
「そうですかね?シュートがよく入ってくれたんで、ディフェンスからやろう、やろうという感じになるといいみたいですね」

ー何か他人ごとみたいですね(笑)。
「(笑)そんな感じです」

ーリーグ戦とはディフェンスが全然違うなという印象を受けました。
「リーグも盛り返したのは気持ちだとか、話し合ったりして。それがみんな同じ向きに出たんで、気迫が伝わってくれて、向こうのシュートが入らずみたいな展開になってくれたんで。すごいよかったかなって気はします」

ー日大と対戦するに当たって、特に意識したこととかはありますか?
「そうですね。自分たちのプレイをいかにするか。いい相手なんで。走り負けないとか、リバウンドで負けないとか、シュートで終わるとか、そういうのがどれだけできるかが如実に試合展開に出る相手だと思うので。そこは個人的に気を付けて、試合もそうなってくれたんで」

ー今日は苦しい時間帯も我慢強かったですね。
「ビックリしましたね(笑)」

ー最初リードしていて追い付かれたのは?
「演出?(笑)まさか。必死ですよ、こっちも(笑)」

ー日大に流れが行ったときは?
「トーナメントの中で踏ん張れたっていうのを出せたのは、やっぱりうちの乗っていけるパターンがいい相手で出てくれたかな。このまま行きたいと思います」

ーファールトラブルでプレイングタイムが延びましたが。
「とりあえずは用意というか、そういうものはできているつもりなんで。どうなってもいいように普段から自分なりに考えて練習してますけど。まぁ、上手く結果も出てひと安心ですね」

ー今日は気負いすることなく、みんながいつも通りのプレイをできたのではないですか?
「いつも通り…そうですね、ディフェンスは上出来。今日しか見れないディフェンス。明日も明後日も出したいけど(笑)。チームスポーツなんでわかりません(笑)。今日はディフェンスが120点とか…付けてあげましょう!(笑)すごい良かったです、ディフェンスは」

ー今日の試合が今年のベストゲームなのでは?
「そうですね。勝ってない相手だったんで、勝とうっていうことだけみんなで考えて。相手が良かったのかな?最近全然勝ってない相手だったから勝ちたかったし。気迫がにじみ出てくれたんじゃないかなと」

ーベスト4の実感はありますか?
「もちろんありますよ。相手が日大だけに。とうとう来たなと。どちらかと言うと日大に勝って決勝まで行けないのはマズいので。明日はもう一回集中して頑張ります」

ー4年生だから持っている力を出せたのではないですか?
「そうですね。結果的にそうなってくれたんで僕たちはひと安心なんですけど、嬉しかったし。僕が何かしたという実感はないんですけど、サポート役に徹して来た一年間だったので、こういう締めくくり方もありかなと。頑張ってるヤツらは頑張っているし、それに乗っかって力を出せれば4年生は良かったね。充分ですね、今日は」




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