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2018.06.10 (Sun)
【2018西日本インカレ】6/10 3位決定戦 関西大VS九州産業大
何度も粘りを見せた九州産業大が3位の座に
関西大は優勢の時間帯を活かし切れず

京産大相手に30点差で敗れた九州産業大と、勝利があとわずかに見えながらも近畿大に交わされる形となった関西大。3位決定戦は、それぞれ意味は異なるが準決勝のショックも残る中、それをいかに振り払うかも焦点となる状況で迎えることとなった。
写真:見事なパスを通した上良(左)と、それを決めた宮﨑。最後のプレーも決め手となり、九州産業大が3位をもぎ取った。
先行したのは九州産業大だった。#32アンソニー(2年・C)のインサイド、#30松川(4年・PG)の3Pと、内外でバランス良く得点する。反面関西大は序盤にネットを揺らせず。じわりと得点が決まり始めるも、出遅れる格好に。しばらくは九州産業大がリードを維持しながら、アップテンポに点を取り合う展開が続いた。すると2Q、九州産業大は#33比嘉(4年・C)が#0足立(3年・PG)に3Pのバスケットカウントを献上。関西大はこれで波に乗り、#17菅原(2年・PF)の速攻、#28中谷の3Pで一挙に逆転に成功。九州産業大は、ファウルも混み始めこの時間帯は苦しい。その後も順調に得点を伸ばした関西大が、9点のリードを掴んで前半終了となった。
このままで終わりたくない九州産業大。3Q開始すぐに24秒オーバーを誘い、気持ちを見せ、#32アンソニーがインサイドで奮闘を続ける。しかし関西大も慌てず、#0足立の速攻や#7河野(3年・C)のゴール下で決め返し、簡単に点差を詰めさせない。一旦は#47宮﨑(4年・SF)の3P、速攻が飛び出して九州産業大に追いつかれ、柱である#31梶原(4年・C)が負傷で一時交代を強いられるも、#17菅原や#7河野がそれを埋めて得点し、再度リードを得た。
しかし九州産業大は切れない。7点ビハインドで迎えた4Q出だしに#58鈴木(4年・SF)の3Pが飛び出す。ミスを犯しつつも#58鈴木が再びのレイアップ、#32アンソニーのゴール下も決まりまたも詰め寄り、#47宮﨑のバスケットカウントで再逆転。関西大もコートに戻った#31梶原がこちらもバスケットカウントを決め、僅かなリードを奪い合う緊迫した時間帯が続く。互いに決めきれないプレーが続いた直後、試合時間30秒を切ったところで九州産業大は#13上良(3年・SG)から#47宮﨑へのアシストが見事に決まり大きな3点差に乗せた。関西大は直後のオフェンスにかけるも、#31梶原に託された形のシュートは落ち、万事休す。最後はフリースローも着実に決めた九州産業大が、77−72で勝利。3位となった。
関西大が優勢に立とうかという場面も何度か見られた試合だったが、九州産業大が何度も苦しい場面で得点し、粘りに粘った末に勝利を掴んだ。前日の大敗を振り切り、全関でも上位に入った相手に競り勝ったことは、今後への自信にもあったはずだ。一方の関西大は、我慢比べの展開から終盤に足元をすくわれる形となり、全関同様の4位という立場に終わってしまった。ベストの布陣ではなかったとはいえ、苦しい状況でいかに打開していくかは、今後修正しなければいけないポイントになってくる。
写真:荒削りな部分もまだまだ多い九州産業大・アンソニーだが、14得点・14リバウンドのダブルダブル。
写真:ベストメンバーを組めなかった中で、関野も着実に台頭しつつある関西大。
※九州産業大・鈴木選手、関西大・梶原選手のインタビューは「続きを読む」へ。
「チームとしても個人としてもレベルアップ出来た」
過酷な連戦から得られた確かな収穫
◆#58鈴木龍雄(九州産業大・4年・主将・SF)
準決勝では、京産大に大敗。さすがに雰囲気も下がった部分もあったようだが、最終日はそれを跳ね返して何度も関西大に食い下がり、見事に勝利を掴んだ。試合運びの部分など、課題もまだあるが、それはこの連戦を経験したからこそ得られたことでもある。3位の結果には胸を張っていい。秋に控える九州リーグを制すれば、その先のインカレにも弾みがつく。この先も、チームを引き締め続ける。
「優勝するつもりでやってきた中で、昨日は関西上位の壁を感じました。そこで士気も下がった部分があったんですが、みんな一晩で考えてくれた状態でコートに戻ってきてくれて、関西4強のチームにこうして粘り勝ち出来たことは本当にうれしかったです」
「2Qまでは勝負出来ていたんですけど、3Qに力の差が出たなと。自分たちのバスケットをやり切れなかったので、そこが大きかったです。ハーフに入って油断したところがあったかもしれません。そういうことが九州でもあって、今大会もそれが出てしまったので、課題だと思いますね。それをやり抜けられればもっと良い勝負になったと思います」
「今日は昨日の負けから全員が切り替えられたと思います。全員が強い気持ちで今日も臨めていました。今日の苦しい時は昨日の負けも蘇って、むしろ気持ちを強く持てました。チームとしても一人ひとりの個人としてもレベルアップ出来たと思います。それをこの大会だけで終わらせずに、九州でも成長を続けていきたいですね」
「インカレではベスト8以上を明確な目標としています。そのためには九州1位にならないといけないと思っているので、そこは絶対の目標として練習に取り込んでいきたいと思っています。チームの実力としてまだシュート力が足りないですし、あとは3Qの入りの部分を修正していかないといけないです。ディフェンスでは通用する部分があったので、3、4Qも良い内容を続けていけるようなメンタル力を培っていきたいですね」
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「もっとコートでも声を出すようにする必要がある」
苦しい状況の時こそ話し合う必要性を感じながら
◆#31梶原聖大(関西大・4年・C)
ベストメンバーではない中でのベスト4入り、そして最後の連敗には、収穫と反省の両方が交錯する。近年で最も上位を目指せるメンバーが揃っているが、タイトルを掴むためには精神的にもあと一段階のレベルアップも必須になってくる。チームを下から支える立場として、プレーだけでなく、その言葉でも欠かせぬ存在になっていけるか。
—大会を振り返って。
「目標としていたベスト4に入れたので、それはチームとしても個人としても嬉しかったんですけど、昨日も今日ももう一歩で勝てる点差でした。それを思うと悔しさが強いです」
—もう一歩で勝てなかったところの、具体的な要因は何でしょうか。
「点差と残り時間を見て、早く追いつかないといけない、という場面もありました。昨日は一つ一つを丁寧に守って丁寧に攻めることは出来ていたんですけど、今日は点差を開ければ縮められるの繰り返しだったこともあって、冷静になれる場面が少なかったので、コミュニケーション不足にもつながってしまいました。それが最終的な敗因でもあると思います」
—昨年と比べると、どうしても悪い時間帯のコミュニケーションが少ない印象もあります。
「今回は僕だけが最上級生という状態で、コートでも常に声を出すようにすることを心がけているんですけど、もっとそれをする必要があったと思いますし、例えばマークマンを見失ってしまった時に誰かがそれをカバーするということが少なくて、今日は個人で守ろうとし過ぎてスクリーンから裏パスを通される場面が多かったです。コミュニケーションがもっと取れていれば、いい試合が出来ていたと思います」
—プレーの出来はいかがでしたか。
「誰が抜けても関大の攻めと守りは同じように出来なくちゃいけないということは常に言ってきました。今大会途中に窪田が怪我をしてしまったんですけれど、その分みんながプレーの部分で良い経験になったと思います。ディフェンスやリバウンドから走るという関大らしいプレーは出来ていたと個人的には思います」
—昨日はパトリック選手とのマッチアップでしたね。
「めちゃめちゃ強かったです(苦笑)。身長もありますし……正直敵わなかったです。(でも32得点でしたが?)あれはたまたまシュートが入っただけです(笑)。チームとして攻めた末に僕が打つことになったシュートが入った感じなので、僕の技術というよりは、チームとしての得点という感じだったと思っています」
—それでも一部の主力選手が教育実習で不在の状況でのベスト4です。そこは自信にもなると思います。
「少しは感じましたし、主力メンバーがいない中でここまでやれたということは自信を持って良いと思います。主力が戻ってもっとレベルを上げれば、今回の上位3チームにも戦えると思うので、練習を通じて取り組んでいきたいです」
関西大は優勢の時間帯を活かし切れず

京産大相手に30点差で敗れた九州産業大と、勝利があとわずかに見えながらも近畿大に交わされる形となった関西大。3位決定戦は、それぞれ意味は異なるが準決勝のショックも残る中、それをいかに振り払うかも焦点となる状況で迎えることとなった。
写真:見事なパスを通した上良(左)と、それを決めた宮﨑。最後のプレーも決め手となり、九州産業大が3位をもぎ取った。

このままで終わりたくない九州産業大。3Q開始すぐに24秒オーバーを誘い、気持ちを見せ、#32アンソニーがインサイドで奮闘を続ける。しかし関西大も慌てず、#0足立の速攻や#7河野(3年・C)のゴール下で決め返し、簡単に点差を詰めさせない。一旦は#47宮﨑(4年・SF)の3P、速攻が飛び出して九州産業大に追いつかれ、柱である#31梶原(4年・C)が負傷で一時交代を強いられるも、#17菅原や#7河野がそれを埋めて得点し、再度リードを得た。

関西大が優勢に立とうかという場面も何度か見られた試合だったが、九州産業大が何度も苦しい場面で得点し、粘りに粘った末に勝利を掴んだ。前日の大敗を振り切り、全関でも上位に入った相手に競り勝ったことは、今後への自信にもあったはずだ。一方の関西大は、我慢比べの展開から終盤に足元をすくわれる形となり、全関同様の4位という立場に終わってしまった。ベストの布陣ではなかったとはいえ、苦しい状況でいかに打開していくかは、今後修正しなければいけないポイントになってくる。
写真:荒削りな部分もまだまだ多い九州産業大・アンソニーだが、14得点・14リバウンドのダブルダブル。
写真:ベストメンバーを組めなかった中で、関野も着実に台頭しつつある関西大。
※九州産業大・鈴木選手、関西大・梶原選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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【INTERVIEW】「チームとしても個人としてもレベルアップ出来た」
過酷な連戦から得られた確かな収穫
◆#58鈴木龍雄(九州産業大・4年・主将・SF)

「優勝するつもりでやってきた中で、昨日は関西上位の壁を感じました。そこで士気も下がった部分があったんですが、みんな一晩で考えてくれた状態でコートに戻ってきてくれて、関西4強のチームにこうして粘り勝ち出来たことは本当にうれしかったです」
「2Qまでは勝負出来ていたんですけど、3Qに力の差が出たなと。自分たちのバスケットをやり切れなかったので、そこが大きかったです。ハーフに入って油断したところがあったかもしれません。そういうことが九州でもあって、今大会もそれが出てしまったので、課題だと思いますね。それをやり抜けられればもっと良い勝負になったと思います」
「今日は昨日の負けから全員が切り替えられたと思います。全員が強い気持ちで今日も臨めていました。今日の苦しい時は昨日の負けも蘇って、むしろ気持ちを強く持てました。チームとしても一人ひとりの個人としてもレベルアップ出来たと思います。それをこの大会だけで終わらせずに、九州でも成長を続けていきたいですね」
「インカレではベスト8以上を明確な目標としています。そのためには九州1位にならないといけないと思っているので、そこは絶対の目標として練習に取り込んでいきたいと思っています。チームの実力としてまだシュート力が足りないですし、あとは3Qの入りの部分を修正していかないといけないです。ディフェンスでは通用する部分があったので、3、4Qも良い内容を続けていけるようなメンタル力を培っていきたいですね」
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「もっとコートでも声を出すようにする必要がある」
苦しい状況の時こそ話し合う必要性を感じながら
◆#31梶原聖大(関西大・4年・C)

—大会を振り返って。
「目標としていたベスト4に入れたので、それはチームとしても個人としても嬉しかったんですけど、昨日も今日ももう一歩で勝てる点差でした。それを思うと悔しさが強いです」
—もう一歩で勝てなかったところの、具体的な要因は何でしょうか。
「点差と残り時間を見て、早く追いつかないといけない、という場面もありました。昨日は一つ一つを丁寧に守って丁寧に攻めることは出来ていたんですけど、今日は点差を開ければ縮められるの繰り返しだったこともあって、冷静になれる場面が少なかったので、コミュニケーション不足にもつながってしまいました。それが最終的な敗因でもあると思います」
—昨年と比べると、どうしても悪い時間帯のコミュニケーションが少ない印象もあります。
「今回は僕だけが最上級生という状態で、コートでも常に声を出すようにすることを心がけているんですけど、もっとそれをする必要があったと思いますし、例えばマークマンを見失ってしまった時に誰かがそれをカバーするということが少なくて、今日は個人で守ろうとし過ぎてスクリーンから裏パスを通される場面が多かったです。コミュニケーションがもっと取れていれば、いい試合が出来ていたと思います」
—プレーの出来はいかがでしたか。
「誰が抜けても関大の攻めと守りは同じように出来なくちゃいけないということは常に言ってきました。今大会途中に窪田が怪我をしてしまったんですけれど、その分みんながプレーの部分で良い経験になったと思います。ディフェンスやリバウンドから走るという関大らしいプレーは出来ていたと個人的には思います」
—昨日はパトリック選手とのマッチアップでしたね。
「めちゃめちゃ強かったです(苦笑)。身長もありますし……正直敵わなかったです。(でも32得点でしたが?)あれはたまたまシュートが入っただけです(笑)。チームとして攻めた末に僕が打つことになったシュートが入った感じなので、僕の技術というよりは、チームとしての得点という感じだったと思っています」
—それでも一部の主力選手が教育実習で不在の状況でのベスト4です。そこは自信にもなると思います。
「少しは感じましたし、主力メンバーがいない中でここまでやれたということは自信を持って良いと思います。主力が戻ってもっとレベルを上げれば、今回の上位3チームにも戦えると思うので、練習を通じて取り組んでいきたいです」
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