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関東大学バスケットボール新人戦 拓殖大が1992年以来の優勝
西日本インカレは近畿大が優勝

2018.06.06 (Wed)

【2018新人戦】6/6レポート

劇的な熱戦が続きベスト8が決定
法政大・順天堂大は接戦で1部校に勝利


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 1・2年のみで争われる新人戦は単純にチームが半分になるだけではなく、バランスも全体チームとは変わってくる場合が多い。全体チームでの評価=新人チームの実力とはいかない部分がある。それだけに読めない試合が続くことになるが、ベスト8決定戦では2部法政大が1部の専修大を、そして同じく2部の順天堂大が昨年の準優勝校・日本大を破り、ともに2013年以来のベスト8入りを果たした。

写真:逆転で日本大に勝利し喜ぶ順天堂大。



◆aコート
東海大・白鷗大・拓殖大・筑波大が勝ち上がり
駒澤大、大東文化大は健闘するが敗れる


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写真:大東文化大は劣勢になっても食らいついた。新人チームはコミュニケーションを取るシーンもよく見られた。


【高確率のシュートで駒澤大が粘るが最後は白鷗大に軍配】
190606araya.jpg 白鷗大駒澤大の1戦。前半はお互いハイペースで点を取り合い、42-43と駒澤大のリードで折り返す。後半も両者譲ることなく勝負は4Qの終盤まで続いた。駒澤大は#3澁田(2年・PG)のドライブに周りが合わせ、中と外にもコンビネーションを作る。ここに加え#56星野(2年・CF)の身体能力が光りこの日25点の活躍を見せる。ディフェンスから速い展開に持ち込み、#10近藤(1年・F・延岡学園)を中心に3Pも決まった。白鷗大は#23荒谷(2年・PF)が積極的にゴールに向かうと、合わせた#52ブラ(1年・C・帝京長岡)や#60松下(1年・PF・飛龍)が加点していく。一歩を引かない点取り合戦の中、終盤に白鷗大がオフェンスリバウンドと高さで上回り一気に畳みかけると、駒澤大は失速。4Qで大きく差が開き84-73と白鷗大がベスト8に駒を進めた。

写真:トーナメントでも出番を得ていた荒谷が新人戦でも存在感を発揮。

※駒澤大・澁田選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【東海大が攻守で激しさを見せて大東大に勝利】
180606nishida.jpg 今大会一番の激戦と言われるのがAブロック。初戦で神奈川大と熱い戦いを見せた大東文化大は、昨年優勝校である東海大に挑んだ。ロースコア展開となった出足、東海大は#19西田(2年・SG)のバスケットカウントをはじめ、#11大倉(1年・SG)、#86八村(1年・PF)などが勢いよく攻め込んだ。大東大は東海大ディフェンスの前に攻めあぐめるものの、終盤には#39アビブ(1年・C・北陸)の連続ブロックなどもあり、14-12で終了。2Q、大東大をアクシデントが襲う。インサイドの要である#39アビブが足を痛めてベンチへ。サイズでぐっと下がってしまい厳しくなるところ、東海大は#19西田、#28津屋(2年・F)が連続3Pで引き離しにかかる。しかし大東大も#2飴谷(2年・SG)の3P、#10安達(2年・PG)のシュートなどで持ちこたえ、34-29で前半終了。

 東海大の勢いがとどまらない3Qだが、一気に引き離されてもおかしくないところ、大東大も粘った。インサイドには簡単に攻められないが、#3星野(1年・SG・中部第一)、#8石川(1年・PG・浜松学院)、#1深渡瀬(1年・PF・広島皆)が合計3本の3Pを決める。しかし東海大もゴール下の#86八村へボールがよく通り、58-47とリードして4Qへ。4Q、大東大は#39アビブがコートに復帰するが、簡単には点差が詰まらない。それでも#2飴谷らが果敢に攻めて粘るが最後は74-61。東海大が勝利を納めた。

 1回戦は神奈川大、2回戦は東海大と厳しいブロックでの戦いになった大東大。東海大相手に健闘を見せたがまだ差もあった。「1対1はともかくツーメンゲームでのディフェンスがまだまだ」西尾監督。アビブのアクシデントも痛かったが、ゴール下の八村へボールを通してしまった守りの課題を挙げた。2部時代から考えればディフェンスの向上は著しく、この試合でも次世代の選手の頑張りが見えたのは大きいが、東海大のようなサイズ、選手層に対抗するためにはまだまだ底上げが必要だということも感じられた一戦だった。

写真:東海大はトーナメントでは調子の上がらなかった西田が3本の3Pを決めて17得点と活躍。

※大東文化大・飴谷選手のインタビューは「続きを読む」へ。



◆bコート
法政大・青山学院大・日本体育大・順天堂大が勝利
2部校3チームがベスト8へ


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写真:専修大に勝利し、笑顔の法政大。


【法政大が専修大を下してベスト8進出】
180606ono.jpg 昨年3位の専修大は、初戦で中央大を下し勝ち上がってきた法政大と接戦を演じることになった。立ち上がりに先行したのは専修大だが、高さでは#12西野(2年・F)が怪我で欠場し、高さでは法政大のほうが大きいためリバウンドが奪えない。法政大はゴール下で粘りじわじわ追い上げると3Pなどもあって23-21と2点差で1Qを終了。2Qに入ると専修大が再び盛り返すが、法政大は全体的に専修大より上回る高さを生かしてリバウンドに絡み、#14小野(1年・G・法政二)のバスケットカウント、#30水野(2年・G)のシュートやアシストが決まり、35-36と逆転して前半を終えた。

 後半3Qは点差が離れないものの法政大がリードを保った。専修大はリバウンドで苦戦し、アウトサイドも入らず反撃しきれない。法政大はパスが回り、#34濱田(2年・G)の3Pと内外バランス良く得点すると9点のリードに成功。専修大は週案に#46寺澤(1年・F・東海大諏訪)の3Pに#23キングのバスケットカウントで50-55と5点差にして3Q終了。4Q、法政大は#30水野のバスケットカウントで再び点差を開き、10点程度のリードを保っていく。残り5分を残してようやく専修大はオフェンスリバウンドが出始めるが、法政大も#12千代((2年・F)のバスケットカウント、3Pが続き、専修大の追撃をその都度断ち切っていく。残り2分を切ってから、専修大は#9重富友希のドライブ、スティール、#46寺澤の3Pが決まって残り45秒で73-73の同点に追いつく。しかしここから法政大は#14小野の3Pが決まって3点のリードに成功。残り9.5秒、法政大は#30水野が得たフリースロー2本とも外してしまうが、3Pを狙った専修大#9重富友希のシュートはゴールに届かず、73-76で法政大が2013年以来のベスト8を突破した。

写真:決勝点を決めた法政大・小野。


【順天堂大がシーソーゲームを制しベスト8へ】
180606jyuntenn2 この日のBコート最終試合は順天堂大日本大。前半は両者点を取り合うが、日本大は#10杉本(2年・SG)を起点に徐々に点差を離し、29-45で日本大が大きくリードを得る。後半開始直後、順天堂大は前からディフェンスを仕掛け、スティールを狙うと連続得点。さらに#44大橋(2年・PF)が3Pを2本連続で沈め一気に点差を詰めていく。3Q残り3分半で同点に追いつくが、日本大は#10杉本や#9島尻(2年・F)を中心に加点し60-62とわずかなリードを得て4Qへ。最終Q、先制したのは日本大#の10杉本のレイアップ。#62久納(2年・F)がジャンパーで続くが、順天堂大の勢いは止まらない。#15前田(2年・G)や#17松田(2年・G)が3P、#37岩井(2年・G)のジャンパーが好調で、更に#44大橋と#26増田(1年・C・正智深谷)がオフェンスリバウンドに絡むと開始5分で逆転する。日本大は#9島尻と#10杉本が食らいつくが、順天堂大のシュートは入り続け、そのままタイムアップ。85-75で順天堂大が昨年の準優勝校を下す金星を挙げた。

写真:順天堂大はベンチも大盛り上がりに。

※順天堂大・岩井選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「流れを変えるプレーと下から押し上げる存在に」
チームを牽引する意識と器用さを持つエースガード

◆#3澁田怜音(駒澤大・2年・PG)
180606shibuta.jpgルーキーイヤーの昨年から鋭いドライブや高確率なジャンパーを武器に攻撃の核として活躍してきた。この新人戦ではキャプテンを務め、チームを精神面で牽引する立場も経験。惜しくも白鷗大に敗れたが、粘り強いリバウンドやオフェンスの形を作り、上級生にもいい刺激を与えたのではないだろうか。秋までにガード力と統率力を更に成長させ、1部リーグを目指してほしい。


―終盤まで粘りました。今日の試合を振り返って。
「去年の新人戦の初戦が白鷗大で、1点差で惜しくも敗れました。どうしても勝ちたい気持ちがありましたが、最後4Qで我慢しきれず悔しい負けとなりました」

―それでも3Qまではシーソーゲームでした。良かった点は何でしょうか?
「留学生のところは思っていたよりもチームで守れました。オフェンスで速い展開に持ち込むことが僕たちの持ち味。ディフェンスからブレイクが多くできました。そういう面で得点も伸びたところは良かったです」

―新人チームが非常に好調な印象でした。新人期間はどうでしたか?
「最初は全く自分の思い通りにできず、チームとして不安要素はたくさんありました。それでもみんなでプレーをしていくうちに、個人の良さやチームの持ち味、動きがわかってきて自分も合わせることが徐々にできるようになりました。最近はチームとしてうまく機能していたと思います」

―そんな中新人チームのキャプテンを務めたということで、意識していた部分はありますか?
「新人期間に入る前は、自分くらいしか下級生でゲームに絡んでいませんでした。プレーで引っ張ることや声を出すことでチームを鼓舞することはできると思いました。チームメイトの声掛けは特に意識していました」

―経験値が少ないチームでしたがまとまっていました。
「今日出ていた選手は関東の高校出身の人が多いです。身体能力が高いけれど、雑なプレーは多い。でもそれを徐々に修正していくことが新人期間でできました。ドライブができれば、高く飛んでブロックを避けることができる選手はいるので能力は十分だと思います」

―フレッシュなプレーが目立ちましたね。上級生を含めた今年のチームの印象はどうですか?
「今年は1部に行けるチャンスであると意識しています。インサイドもガードもメンバーは揃っています。新人戦も含めて、1部のチームと対戦できる機会がありそこで今の自分たちとの実力の差が明確なのでそこの差を埋めていきたいです」

―その差を埋めるために改善していきたい課題は何ですか?
「やはり雑なプレーが多く、1本欲しい時に大事なところで決めきれないことが多いので、決定力や戦術を突き詰めていきたいです。個人的にはまだわかりませんが、スタートで使われる機会が少なくなると思っています。監督は自分をシックスマンで使いたがっているような印象なので、試合の流れを変えられるような選手を目指したいですね。もちろんスタメンは狙っています。先輩方に頼りっぱなしではなく、下から押し上げる必要性はあると思います。下級生なので、泥臭いところもしっかりやっていきたいと思います」

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「チームを勝たせられるよう自分を出していく」
2年目に誓うこれまで以上の成長

◆#2飴谷由毅(大東文化大・2年・SG)
180606ametan i昨年、ルーキーで唯一ベンチ入りを果たしていた選手であり、西尾監督も「その意味はわかっているはず」と成長を期待してきた。昨年は出番はほぼなかったが、今年は春のトーナメントから高い機動力を活かしたリバウンドなどチームに貢献する姿がよく見え、新人戦でもプレーではチームを牽引した。新人戦の反省点はコミュニケーション不足というが、この春を通して認識したものを自分を高める糧にしてほしい。


ー頑張りが見えた試合だったという印象です。
「新人チームということもあって自分はトーナメントにも出させてもらっているし、自分が引っ張らないとと思っていましたが、最後は5ファウルを取られてしまって、チームも勝てず悔しいですね」

ーそれまでの時間帯はオフェンスもディフェンスも引っ張ってやっていたのでは。
「自分の役割というのはやはりあったと思います。それをこなした上で自ら声を出してチームでコミュニケーションを取って、もう少し自分のリーダーシップを見せられたらチームも勝てたと思うので、そういうところがまだ甘いのかなと思います」

ー見せきれなかったという感覚ですか?
「プレーでは見せられたと思うんですが、コート内で下級生が多い中ではリーダーシップが重要です。東海さんは上級生もたくさんいたし、チームというものになっていたと思います。うちは個人の方が強く出ていたかなと思います。そういうところが負けの原因にもなったかなと」

ーでも初戦の神奈川大戦でもこの試合でも、苦しいときは集まってよく話しているなと思いましたが。
「チームとしてなっている部分はなっているんですが、今日みたいに負けているときは落ちてしまうので、そこをどう改善するかですね。そうしないと次につながらないです」

ートーナメントの最後は少し悪い印象で終わってしまいましたが、そこから新人チームは切り替えてやってこられましたか?
「少しメンタルで厳しかった部分もありますが、新人戦だけではなくリーグ戦にも向けて建て直さないとならないと考えてやっていましたね」

ー飴谷選手は昨年からベンチに入っていて、今年は春からもリバウンドに絡んだりかなり活躍が見えてきていますね。
「去年はベンチに1年で一人だけ入らせてもらえて、先輩のいい経験をベンチで見せてもらいました。その半面、出られない悔しい思いもありました。そうなってくると今年こそという気持ちはありますし、西尾さんにお世話になって出させてもらっていいます。今年は昨年のキャプテンである葛原さんのポジションを自分が埋めないと、チームとしても勝てません。そこは意識してやっています。今年は自分を出してチームを勝たせられるプレイヤーになりたいと思っています」

ー神奈川大戦もハードでしたし、東海大相手に劣勢でも大きな点差がつかなかった点は良かったと思います。かなり頑張りましたね。
「試合に入る前から、高校の名前というものに負けてはだめだと西尾さんからも言われていました。うちは東海さんより名前もないし掘り出し物みたいな選手が多いと思うので、そういう気合いが入っているところからああいうディフェンスができたと思うし、そこはチームとして少し自信になったかなと思います」

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「1部のチームを倒すことを目標にしてきた」
持ち味のミドルシュートで流れを呼び寄せ、ベスト8へ

◆#37岩井勇人(順天堂大・2年・G)
180606iwai.jpgルーキーイヤーから出番を得ており、ミドルシュートを武器に速い展開でゲームを作ってきた。そのミドルシュートがこの試合の勝利を決めたの。前半こそ苦しい展開となったが、後半に怒涛の追い上げを見せ、日本大に勝利。1部のチームでさえ止められない順天堂大の勢いの原点はシュート力にあり、新人チームの強みは全員が得点に絡み流れを作ること。ここからまた波乱を起こすか。順天堂大の下剋上に期待したい。


―後半は特にシュートが当たりました。試合を振り返って。
「相手が1部で、新人チームの目標は1部のチームを倒すことでした。その目標を達成できて素直に嬉しかったです」

―1部のチーム、つまり日本大に勝つという目標ですね。具体的に何をすることが大切と考えていましたか?
「自分たちは身長が低いです。ガード陣が積極的にスピードを上げ、相手が揃っていない間にシュートに行くこと、という速い展開で攻めようと意識していました」

―大橋選手(#44)の5ファウルの時の気持ちはどうでしたか?
「正直やばいなと思いました。それでも交代で出てきた選手がディフェンスやリバウンドを積極的にやってくれて、それも大きな勝因です」

―日本大の杉本選手(#10)のマークを厳しくしていましたね。
「そうですね、彼がスコアラーなのでそこを抑えることは意識していましたが、点数を取られることは仕方ないと思っていました。他の選手のところではなるべく取られないようにしていました」

―前半は大差で負けていましたが、切り替えて後半臨みました。勢いの要因は何でしょうか?
「3Qの最初にブレイクから始まり、スティールから連続得点ができました。最終的に点差が一桁になり、そこから声が出てきたことで勢いに乗れました。日ごろからシュートを大切にした練習をしています。それがこのトーナメントに繋がったと思います」

―昨年から主力として活躍していますね。積極的にシュートに向かうイメージです。
「去年は1年生でしたが、思いっきり攻めました。ミドルシュートは自分の武器であると思っているのでそこを確実に決められるように普段から練習しています」

―今日はほとんど入りましたね。
「前半は調子が悪かったです。後半はみんなが流れを持ってきてくれました。最後にいい形でボールが自分のところに回ってきたので、良い環境でシュートが打てました。結果それが入ってよかったです」

―新人チーム全体はどうですか?
「最初は困難もありましたが、キャプテンを中心にまとまり、声を出すチームになれました。2年生の人数が14人で多いので、まとまるということがまず難しい状況でした」

―去年は川久保選手、3年生には千葉選手というスコアラーがいますが、下級生はまんべんなく全員が点を取る印象です。
「そうですね。みんな高校から主力でプレーしてきて、我が強いです。今日の試合はうまくパスが回って全員で点を取りに行けたことが良かったと思います」

―次は日体大との試合ですね。
「留学生がいるので、リバウンドをしっかり抑えることと、自分たちより大きいチームなので今日の試合のように、外のシュートが鍵になってくると思います。最終的には日体大を倒して、できるだけ1部のチームとの試合数を増やして、自分たちの経験値に繋げることができたらいいと思います」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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