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関東大学バスケットボール新人戦 拓殖大が1992年以来の優勝
西日本インカレは近畿大が優勝

2018.05.06 (Sun)

【2018トーナメント】5/6 決勝 筑波大VS中央大

筑波大学が安定した試合運びで3連覇を達成
中央大は持ち味を発揮するが後半に失速

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 トーナメントの掉尾を飾る決勝戦は、筑波大中央大という、決勝におけるカードとしては初の顔合わせになった。筑波大が勝てば3連覇、17年ぶりに決勝に進んだ中央大は勝てば1996年以来、22年ぶりの優勝となる。

180506masuda.jpg ゲームの立ち上がり、筑波大はここまでなかなか本領を発揮せずにいた#11増田(3年・PF)が、2本のバスケットカウントと速攻で一気に流れを持ってきた。高さもあり動きの幅もあるこの選手を中央大は止めきれず。2分半で9-0となると中央大は追いかける形になるが、ここで切れずに#14久岡(4年・SG)のジャンパー、#13中村(4年・SG)のアシストから#28鶴巻(4年・SF)、さらに#2大﨑(3年・CF)らが得点を重ね、追い上げていく。しかし筑波大は#27山口(2年・SF)が好調で3P1本を含む4連続得点で再び中央大を置き去りにすると、#11増田のスティールからの速攻、#88牧(3年・SG)、#8菅原(2年・PG)と続く猛攻で1Qを31-20とハイスコアで終了。

 9点を追う中央大は2Q、粘りを見せた。筑波大にファウルが続く間に#13中村の3P、速攻からのバスケットカウントなどでじわじわと迫っていく。筑波大は立ち上がりこそ足踏みしたが#11増田、#88牧の3Pで10点程度の差を保っていく。中央大は激しいディフェンスと#86青木(2年・C)がリバウンドで粘り、残り3分、#28鶴巻、#33三上(3年・SF)の3Pが沈むと、#0肥後(4年・PF)がオフェンスリバウンドからねじ込んで48-42と最大12あった点差を6にして前半を終えた。

180506oosaki.jpg 3Qの立ち上がり、筑波大は#27山口の3Pで先制するが、中央大は#14久岡が3Pを返し、#13中村がペイントへインしてのシュートで4点差に迫る。しかし筑波大は慌てない。センターの#15森下(3年・C)がゴール下で長身の存在感を示してゴールを決めていくと、再び点差は10以上に開く。中央大は筑波大のゾーンプレスに苦しみ、ボールが前になかなか運べない。筑波大はターンオーバーから次々と得点して76-50と大量リードを得て4Qに入るが、中央大は単発のシュートはあるが前半のような勢いは出せず。筑波大は最後まで好調に得点を重ねて最後は99-68。見事3連覇を達成した。

 決勝に至るまで劇的な展開もあった筑波大だが、まだまだ秘めているものが多いと思わせた試合も多かった。決勝ではエースの増田が立ち上がりから目の覚めるような動きを見せ、それに呼応するようにチーム全員が勢いあるプレーを披露した。中央大のディフェンスにも動じず、また自らは相手を思うようにプレーさせずにリズムを失わなかった。これまでは馬場、杉浦、青木といった主軸に光が当たりがちなチームだったが、新チームとしてまず結果を出したことは大きい。決勝に至るまでには接戦もあったが、それを勝ち切る経験を詰めたのも良い財産となるだろう。増田に加え、牧の活躍も大きなインパクトを与えた大会だった。

 準優勝の中央大は持ち味を存分に見せた大会だった。留学生が増え、大型化が進む1部リーグの中で中央大は小兵のチームだ。しかしそれを逆手に取って、高い機動力を活かして激しく当たりに行くディフェンスを磨き、大﨑、沼倉、足立、肥後といった190cm前後の選手たちがリバウンドに絡んでいく。さらに、中村や鶴巻といったスコアリング能力の高い選手たちのここぞというときの得点力は、特にトーナメント戦では威力を発揮する。今季より1部に復帰するが、このトーナメントでは自分たちの力や課題をいい意味で把握できははず。秋にどのような成果を出していくかを期待したい。

写真上:筑波大は増田が立ち上がりからチームを乗せる活躍を見せた。
写真下:大﨑は大会を通じ、ディフェンス・オフェンスで貢献。

※筑波大・森下選手、菅原選手、中央大・久岡選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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【INTERVIEW】

「4年を支え、自分たちが見せるという気持ちで」
上級生としての自覚をチームの成長のために生かす

◆#15森下 魁(筑波大・3年・C)
180506morisita1.jpgビッグマンが多数集う筑波大の中でも205cmというサイズは一際大きく、相手チームにとっては脅威となりうる。小兵の中央大はスピードで対抗したが、要所では森下の高さを止める術がなかった。今はビッグマンであっても器用さも要求される時代。3年目に入り、プレーの範囲も広がってきているのがこの決勝でもよく見えたが、まだまだ伸びていって欲しい選手だ。


―優勝おめでとうございます。3連覇、どんな気持ちですか?
「先輩たちの時代から積み重ねてきたものがあって、自分は下積みをしてきて下手くそだったですけど先輩からいろいろアドバイスがあって、チームみんなで勝つことができました。特に準々決勝と準優勝で1点差という試合をした中で勝ってこられたことはこれからの力にもなるし、油断しないでリーグ戦に向けても頑張っていきたいです」

ー馬場選手(アルバルク東京)や杉浦選手(サンロッカーズ渋谷)、青木選手(川崎ブレイブサンダース)たちが昨年までいて、新チームになっての感覚としてプレッシャーとやってやろうという気持ちはそれぞれどうだったのでしょう?
「プレッシャーになったということは少なからずありました。でも彼らはいなくなるのだからその穴を変わりの牧(#88)、増田(#11)らが埋めてプレーをしていくだけでした。合宿でチーム作りをしてがんばれました。彼らがいなくても自分たちが見せるぞという気迫があったから、こういう結果が出たと思います」

ーそうして頑張ったチームが決勝までの接戦を制することも自信になったのでは?
「そうですね。自信にもなりましたし、課題も見つかりました。いいところはいいところで伸ばして、課題は課題でリーグ戦に向けて修正していきたいと思います」

ー決勝の相手は中央大でした。相手は小さくてスピードがあるので森下選手のようなビッグマンはやりづらいのかなと思いましたが、うまく対応していましたね。
「ディフェンスは相手が速いので僕自身は少しつらい部分もあったんですが、その分オフェンスでは身長差で勝っている分、攻めて行こうと考えていました」

ーしかもターンも左右バランスよく、そこは昨年の違うなと思いました。
「去年は得意な方向ばかりから攻めていましたが、それだど大学のレベルでは止められてしまうので広いところでシュートを決めなければいけません。どっちにからも攻められるように練習して、そこが出たのかなと思います」

180506morisita2.jpgー今年は4年生が少ないので、牧選手や増田選手もチームを引っ張る意識が高いと聞きました。同じ3年の森下選手はどのように感じていますか?
「牧や増田をリーダーシップを取っていて、僕らも彼らの足りない部分について言ったりプレー面で助け合ったりして、一人に任せないでみんなでやっていこうとしています。その中で牧や増田がリーダーシップを取っていこうという状態で、僕や航(#10村岸)も一緒についていって、4年を支えてそれで優勝しようという話をしています」

ー課題もあるということですが、秋に向けてチームと個人、どうレベルアップしていきたいですか?
「チームとしてはディフェンスの中のボックスとリバウンドです。留学生もたくさんいるし、中央大のように背が低くても飛び込んでくるチームもいます。筑波はリバウンドを取ってのブレイクというのが肝になってきますが、オフェンスリバウンドは相手チームの方が多かっりするので、そこを修正したいです。個人的にも留学生は大きいので押し込まれてしまうとそのままジャンプして上からボールを取られてしまいます。だからペイントエリアの外に押し出すように早めにボックスアウトをして、周りの人が取ってくれるようにしないといけません」

ー留学生もかなり増えたので、鍛えられる部分は多いでしょうね。
「体重も筋力もまだまだなので、そこはしっかりとこれから頑張ってやっていきたいと思います」

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「ガードとして崩れず、しっかりとしたコントロールを」
どんな状況でも落ち着いて勢いをつけるエースガード

◆#8菅原 暉(筑波大・2年・PG)
180506sugawara.jpg今大会は接戦が多い中、勝ち切って3連覇を遂げた筑波大。安定感の面で欠かせない菅原も存在感を示した。どんな試合状況でも動じている様子を感じさせず、冷静にゲームをコントロールしており、また点数の伸びない時間は自らアタックを積極的に仕掛け、確実に決めてくる。2年目ながら頼りになるエースガードだ。新人戦ではキャプテンを務め、チームを牽引するという。新人チームの筑波大にも大いに期待したい。


―3連覇達成です、おめでとうございます。今日の決勝を振り返って。
「青学大と大東文化大に接戦で勝ち上がってきて、苦しい試合もありましたが、今日はしっかりと自分たちのプレーができれば必ず勝てると話していました。中央大の情報は少なかったですが、自分たちのバスケットをやり切れたので良かったです」

―前半は接戦でした。
「そうですね。今大会は今までリードされた状態からの試合運びでした。今日はある程度リードしたままでしたが、もっと普通にプレーしていれば10点以上は開けたと思うので課題としていきたいです」

―今年のチームは接戦でも落ち着いている雰囲気があります。
「いえ、そんなことはないです。でもガードは崩れてはいけないと思っています。常に自分は信頼できる先輩がたくさんいるので、僕はしっかりゲームをコントロールするという役割があると思います」

―PGとして意識していることは改めてありますか?
「ガードとしては、筑波はディフェンスから速攻のチームなのでディフェンスを一番考えています。そこから走るスピードや速い展開、自分でも得点を決める力は必要となってくると思います。牧さん(#88)といつも練習しているので、自分がパスをすれば決めてくれるという信頼はありますし、増田さん(#11)はボールを入れればやってくれるような流れがあるので、とりあえずミスしないで確実にボールを運ぶことはこれからも意識していきたいです」

180506sugawara2.jpg―この大会は菅原選手も安定感が感じられました。とはいえ、上級生も抜け、新しいガードの台頭もチームには必要ですね。
「同級生の野本(#16)は結構頑張ってくれていますし、練習中もよく話します。そんなに教える立場ではないですが、野本から聞いてきてくれることもあります。新人戦は2人でやることになると思います。他チームとガードの部分で差をつけることができれば試合も変わってくると思うので、秋のリーグまでしっかり2人でコミュニケーションを取っていきたいです。下級生は試合経験が少なく、まだボールを持っていると不安定な部分はあるので、もっとボールを持てる人が増えないとだめですね。牧さんと増田さん抜きでもチームを作れるようにしたいです」

―4年生が少なく、下級生の菅原選手もチームを引っ張る存在になっていますね。
「そうですね。でも波多さん(#14)が復帰されて、まだ完全復帰ではないですが秋までにはスタートまであがってくると思います。波多さんと牧さんがリーダーシップを取ってくれると思うので、僕はそこに乗っかるだけですが、自分からもっと打開していく力やコントロールしていく力が必要になります」

―新人戦は菅原選手がメインでチームを作っていくということですが、意気込みをお願いします。
「僕がキャプテンをやるので、牧さんに教わりながらしっかり勢いをつけて今年は4冠までのもう一歩を踏みたいです。メンツはいるので、しっかりした戦い方をしていきたいと思います」

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「ディフェンスやリバウンドで粘り、中央大らしさを」
強いチームを継続するために必要なこと

◆#14久岡 幸太郎(中央大・4年・PG)
180506hisaoka.jpg個性が強い中央大にとって、安定感やチーム力を生み出すために最も欠かせない存在だ。2016年の新人戦で準優勝を果たすものの危機感を持ちながら、驕らず献身的にチームに貢献してきた。念願の1部昇格にあたっては身体作りを意識してきたという。その結果サイズのあるチームにもリバウンドでは高さに負けない力が見られた。これに加えて中央大の持ち味であるディフェンスと速い展開を発揮し、大健闘の準優勝。リーグはまた違った戦いになるが、この結果を自信にして武器をさらに増やしていってほしい。


―準決勝おめでとうございます。決勝戦は前半粘りました。
「前半は我慢して徐々に追い込むことができましたが、後半は相手の高さに圧倒され僕らもシュートが入らなくなって悪い雰囲気になり、立て直すことができませんでした」

―それでも決勝まで来ることができましたね。接戦が多い中、勝因は何でしょうか?
「我慢して、自分たちの流れが来るのを待ってディフェンスやリバウンドを頑張ることができたのが勝因だと思います。ただ自分たちの今の実力からすると出来すぎた結果であると思います。それでもチームは良くなっています。ベンチメンバーもエネルギッシュにディフェンスやリバウンドを取ってくれたことは本当に助かりました」

―サイズがない中センター陣も頑張りましたね。
「青木(#86)は特にこの大会で成長しました。ハッスルする選手が増えてくれると、中央の時間が長くなります」

―PGとしてキャプテンとして意識していることは?
「PGとしては、その日調子のいい選手をメンタル面も気にしつつパスの配給をしています。キャプテンとしては声をかけて、ミスをしてもすぐポジティブな方向に切り替えることを意識しています」

―久岡選手から見て今年の4年生たちはどうでしょうか?
「コートではとても頼りになる存在で、いれば安心しますが逆に自分1人になると不安になります。個性が強いので、練習や普段は大変なこともありますが、試合になるとやってくれるので頼れる存在です」

―2年生の新人戦でお話を聞いた際に印象的だったのは、当時の久岡選手が危機感があるとおっしゃっていたことでした。今はどのように感じていますか?
「新人戦の決勝ではボコボコにされて負けてので、同じようになってはいけないと昨日チームで話していました。結果点数的には大敗ですが、新人戦の時とは少し違います。ここまで勝ち上がってくるにあたって、今まで勝つことができなかった試合に勝てたということ、そして前半に我慢して追い詰めたことができたことは違います」

180506chuo_20180604165540d27.jpg―中央大は波のあるチームだとも思います。今年1部に戻ってきて、持続という面で意識することはありますか?
「日ごろの練習後の自分の姿や食生活の積み重ねです。シュートや身体の強さはそういった面からくると思います。今年は練習では1部昇格を果たしたのでとりあえず体を大きくしようと、トレーニング重視になりました。だから決勝で筑波大を相手にリバウンド争いに絡めたことは大きな成果であると思います。逆に最後ガス欠になってしまったのはバランスが難しいところです。身体作りと走りはまだまだ模索です。大会を通して1部チームと戦えないチームはないと自信のつく機会ともなりました。キャプテンがしっかり安定していればチームは崩れないと思うので、しっかりまた秋に向けて頑張っていきたいです」



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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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