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2018.05.05 (Sat)
【2018全関】5/5 3位決定戦 大阪体育大VS関西大
劣勢となった関西大が猛追を見せるも
大阪体育大がそれを交わして3位に

ともに大会初優勝がちらつく準決勝まで進出しながら、大差で敗れた関西大と大阪体育大。切り替えが重要な3位決定戦は、ともに最後まで勝ちにこだわる熱戦となった。
写真:最終局面でも確認を怠らない大阪体育大。メンバーが代わっても、一体感は健在だ。
立ち上がりは大阪体育大がペースを掌握した。#4草川(4年・PG)が安定して得点を続けると波に乗った。#32中原(1年・PF・阪南大高)のジャンパーや#13伴のインサイド、#30藤本の3Pなど、非常にバランス良くスコアを動かしていく。関西大は、前日の準決勝・京産大戦同様にボールの回りが悪く単発なオフェンスが続いて2Q途中には一旦14点のビハインドとなった。ただ#7河野(3年・C)の3点プレーから立て直した。相手に徐々にファウルが増え始め、ターンオーバーも出たのを尻目に、#28中谷(3年・PG)が速攻を決め、#31梶原(4年・C)のバスケットカウントが飛び出すなどしてようやく流れを呼び込んだ。大きな差を7点にまで縮めて前半終了となった。
ただ、3Qは再度大阪体育大にリズムが渡った。#7山田(3年・SG)が3Pを決め、#32中原のゴール下が続いて再度リードを2桁に乗せることに成功。関西大も#11森田(4年・PG)が個人技で決めていくが、単発なオフェンスを拭えない。2Qまでに主力が相次ぎ3ファウル目を吹かれていたが、このQのファウルは抑えた大阪体育大が12点リードと有利な状況で4Qに入る。ただ、ここから俄かに関西大が盛り返した。口火を切ったのは#28中谷の連続3P。大阪体育大は、なんと4Q開始から5分以上フィールドゴールを決められず、再びファウルとターンオーバーで苦しむ状況となった。これを尻目に関西大は#17菅原が大きな働きを見せた。ドライブやジャンプシュート、ポストプレーなど多彩な形で得点を重ね、残り3分を切って遂に65−65の同点とした。ただ、ここで関西大を押し戻したのは大阪体育大#30藤本(2年・PG)。獲得したフリースローを2本とも落ち着いて決め、更にはジャンプシュートも沈め再度リードを得た。ここからは互いにハードに守り、フリースローを打ち合う様相となったが、#32中原、#7山田も落とさない大阪体育大に対し、関西大は確率を上げられなかった。最後はシュート1本で追いつく3点差の状況で、思うようなシュートを打てず。終盤はファウルが増えて我慢比べの様相も呈した試合を、大阪体育大が78−75で制した。
大阪体育大は前日の大敗を払拭。最終局面は関西大の猛追に冷や汗をかいたが、決定打は最後まで許さず競り勝った。絶対的な存在だった内藤と岸田が卒業したが、ベースのバスケットは不変のまま、それを貫いている。全関では一昨年から3位→2位→3位と安定した戦績を残している一方で、アクシデントにより秋にかけては思うような結果を残せていない。体のケアの部分にも注意を払いながら、スタッフの力も結集して今年の秋こそは優勝争いに加わりたい。
全関で初のベスト4入りとなった関西大。ただ、この3日間トータルの内容は満足できるものではなかっただろう。負傷者がいたというエクスキューズはあるが、連敗した2試合は攻守ともにチグハグな印象も残った。その中で、苦しい時間帯にもメンバー同士で声を掛け合う姿は、昨年のチームから引き継がれた大きな財産と言えよう。この試合ではこれまで見せ場の多くなかった中谷・菅原の両名の活躍も目を引いた。課題と収穫を糧とし、西日本、そして秋のリーグに挑んでいく。
写真上:2年目となる大阪体育大・藤本。入学直後と比べ、自ら攻める積極性が増している印象だ。
写真下:この試合目立った活躍の関西大・菅原。これをきっかけに飛躍の1年とできるか。
※大阪体育大・草川選手、山田選手、関西大・森田選手のインタビューは「続きを読む」へ。
「プレー面でもそれ以外でもやりやすい環境をサポートしていけたら」
下支え役を全うし、今年こそシーズン終盤までトップを争う
◆#4草川涼輔(大阪体育大・4年・主将・PG)
主将に就任し、最初の大会は3位。ディフェンスが身上のチームで反省の強い大会でもあったが、大会終盤には一定の手応えを得た様子だ。西日本インカレは教育実習で伴とともに不在となり、勝負をかける舞台はリーグ戦。ここ2年は大会前に怪我人が続いたこともあり満足いく結果を出せていない。体のケアにも気を配りながら、万全の体勢で秋に目を向けていく。
—大会を終えて。
「これまで流科、近大と試合をしましたけれど、失点が多かったです。体大はディフェンスのチームなので、今日はそこを意識して1点でも多く勝とう臨みました。失点も昨日、一昨日に比べてロースコアで止められましたし、勝つこともできたので良かったです」
—今日は終盤に詰めの甘い部分が見えました。その点は。
「リバウンドを取られすぎたかなと思います。点数も開いて集中も切れてしまったのかな、と。それでも最後は気持ちでいけたので良かったです」
—今大会は中原選手、ウィリアム選手のルーキーらしからぬプレーが目立ちましたね。
「そうですね。二人とも自分からアグレッシブにやろうという気持ちが強いので、上級生にも良い刺激を与えてくれています」
—今年はキャプテンに就任しましたが、その立場で意識されていることは。
「やっぱり上級生、4回生が少ないので、その中で下級生に気持ち良くプレーをさせながら、プレー以外の面でもやりやすい環境をサポートしていけたらなと思います」
—去年の秋のチームから、内藤選手が卒業していきました。どうしてもその大きさが響く部分があるのではないでしょうか。
「正直そこ以外では、去年からあまりメンバーが変わっていないので、そこを気にすることはあんまり無いという感じです。ただ内藤さんが抜けてしまってたことで、チームとしてそこをどうカバーするかは重要だと思います。さっきも話したように、うちはディフェンスのチームなので、それを意識してという感じです」
—西日本インカレは、例年教育実習で3回生以下のメンバーが主体となり、勝負はリーグという気持ちが強いと思います。秋に向けて力を入れるべきポイントは。
「もう一回ディフェンス面を見つめ直していきたいです。他のチームも仕上げてくると思いますし、3位と言ってもギリギリだったと思っているので、それ以上の結果であるリーグ優勝を目指してやっていきたいと思います」
—どうしても、ここ数年は負傷者が出て苦しむ印象があります。夏の期間は特にその点に注意する必要があるように感じますが……。
「怪我をしてしまうのは仕方ないと思いますし、出られない選手がいる分、去年もステップアップした選手もいました。アクシデントがあっても、周りでカバーできるようなチーム力につなげていけたらなと思います」
----------------------------------------
「得点だけではなくチームを引っ張る、鼓舞する部分意識して」
精神的にもチームの中心になるべく、奮起を誓う
◆#7山田友哉(大阪体育大・3年・SG)
要所で集中的に沈めるアウトサイドは今シーズンも健在。大会得点王も手中に収めた。絶対的なプレーヤーであった選手が卒業した今、この選手の活躍は今後も必要不可欠となる。今後もマークは厳しくなるだろうが、コンスタントな活躍を誓う。
—緊張感ある場面でも、プレーの切れ目に笑みを見せることもあったのが目につきました。
「去年までは余裕がないプレーだったと思っていて、それでうまく結果につながらない場面もあったんじゃないかなと思っています。自分の世界に入り過ぎるあまり、あまり良い結果が出せていないと感じていたので、色んなところに気を配りながら、というか。そういうことをやっていれば、得点も増やせるのかなと思っています。内心ビビっている部分もまだありますけど(笑)」
—昨日の敗戦から、切り替えての勝利でしたね。
「準々決勝も準決勝も失点が多くて、今日の試合前には比嘉さんからディフェンスにフォーカスしろという話がありました。そこでみんながディフェンスに意識を持てたから、こういう接戦をものにできたんじゃないかなと思います」
—ディフェンスの部分での手応えは、今大会通じていかがでしたか。
「うちはとにかく全員で守って、抜かれてもローテーションで止めようという考えです。だからと言って簡単に一対一で抜かれたら崩壊してしまいますし、でもカバーしきれていない内容も続いていて、準決勝では勝てませんでしたし完璧ではなかったにせよ、元々の体大のバスケットができた部分もあったと思っています。大事なところで決められたり、そこでチーム内でもミスを指摘できなかったり、そうしたことがあるので、まだ全員が共通理解を持ってディフェンスができていないのかなと思います」
—今年は上級生という立場になりましたね。
「1年生の時から試合に出ていた選手が、上級生にはあまりいないということで、僕が1年生の時から使ってもらっていた意味というのはあると思いますし、得点だけではなくチームを引っ張る、鼓舞する部分は、練習からスタッフからも言われています。そういう部分は今回意識してやろうとしていたところです」
—それは結果に出ていると感じますか。
「はい。1年生も出来過ぎなくらいだったと思います。ウィリー(ウィリアム)も中原も良く頑張っていたと思いますし、僕が1年生の時より数倍良いんじゃないかな(笑)。巧太(藤本)もチームが始まったばかりでやりづらい部分もあったと思うんですけど、チームに合わせながらやってくれました。4回生も、ベンチにいるときも声をかけてくれていて、組織で戦う体大としては、これからもそれを続けてやっていきたいです」
—フリースローの時、リリース前に腕をだらんと垂らしてから打つことにされているようですが(※写真)、卒業した内藤選手もそうしていましたよね。やはり内藤選手を意識してのことでしょうか?
「(笑)。少しはそれもあるかもしれないですけれど、ずっと走っていると、どうしても力んじゃうんですよね。だから一回腕をだらんと垂らして、力を抜いてシュートを打とうと。個人的にはそうしてやった方が、次のオフェンスのシュートもリラックスして打てるんですよ」
—なるほど。今年は秋こそは上位争いに加わりたい気持ちが強いと思います。
「うちは能力が高いわけでもなく、留学生もいないので、組織力で戦うことが重要です。チームで守って、チームで攻めて、チームで勝つことを心がけて。それを重要視しながらやっていきたいです」
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「状況を見ながら気を配って、僕なりのキャプテンをやろうと」
前任者と違う色を出しながらリーダーの役割をこなす
◆#11森田雄次(関西大・4年・主将・PG)
4位には食い込んだまずまずの全関だったが、1部同士の対戦となった京産大戦、大阪体育大戦で連敗となった関西大。森田自身は、内容面でガードとしても責任を大きく感じている様子。昨年2部全勝で1部再昇格を果たし、今年こそ躍進を狙う上で、まず課題が残った。来年、再来年以降の1部上位争いの定着を目指す上で、この点も解消できなければ以前と同じ轍を踏むことになりかねない。真価が問われる夏をいかに乗り越えていけるか。
—ベスト4には入りましたが、内容的には課題も多かったのではないでしょうか。
「関大としてベスト4が初めてで、その中で3位でも記録を塗り替えることになります。昨日の負け方は残念な負け方だったんですけど、それでも切り替えていこうと。体大には去年のチャレンジマッチでも負けていて、僕らはその借りを返す気持ちがあったんですけど、その気持ちを出し過ぎると空回りしてしまうので、今日は1部同士の戦いとして勝負に挑もうと話していました。なのでメンタル的にはリセットできていたとは思うんですけれど……。体大は素直に強かったです」
—この2日間は、オフェンスでのボールのまわりが良くない印象でした。
「そうですね。関大のスタイルとしてインサイドを重視していて、今日はそこで分があったと思います。そこにボールを当てて、パスをさばいていく展開にしたかったんですけど、そのインサイドに相手がハードにコンタクトしてきていて、そこにボールが出しにくい。じゃあ次はどうする、と手詰まりになってしまいました。そういう時に僕がガードとしてどう崩していくかは、課題として残りました」
—ただ今日は菅原選手、中谷選手というベンチメンバーが奮起していましたね。
「菅原は最近の練習ではあんな感じでプレーしてくれていて、中で点が取れますし、ミドルも得意です。試合慣れしていない分、これまでは緊張感もあったのかもしれないですけれど、今日で緊張もほぐれてきた部分があったんじゃないかなと思います。これから自信を持ってやってくれると思うので、期待しています。中谷は入らない時もありますけれど(苦笑)、入る時はとことん入るので、僕も今日はそこを信頼しながらプレーさせられました」
—関西大のキャプテンというと、どうしても去年の井上選手のイメージが強くなります。
「すごく熱い人で、チーム全体を熱くしてくれたんですけど、僕は全然そういうタイプじゃなくて(笑)。どちらかと言うとプレーで引っ張ろうというタイプです。それでも井上さんの真似じゃないですけれど、声を出すようにはしていますし、僕はみんなに対する声かけを意識しています。『足、大丈夫?』とか『ストレッチ、ちゃんとやろう』とか、そういう気遣いをやっています。熱いプレーヤーは後輩にもいますし、僕の代なら石野は声を出してやってくれるので、チームの中での役割として本当は僕がやらないといけないのかもしれないですけど、僕は気遣いや、チームが今どういう状況なのかを見ながら、僕なりにキャプテンをやろうと思っています」
—今後の練習では何を意識しながらやっていきたいですか。
「西日本は僕と石野が教育実習でいないんですね。でもこの大会の反省を活かして、まずセンターにボールを入れるところから始めて。速攻でもセンターが走ってくれるので、そこでもセンターに入れるようにして、潰されても外に展開できるようにやっていきたいと思います」
大阪体育大がそれを交わして3位に

ともに大会初優勝がちらつく準決勝まで進出しながら、大差で敗れた関西大と大阪体育大。切り替えが重要な3位決定戦は、ともに最後まで勝ちにこだわる熱戦となった。
写真:最終局面でも確認を怠らない大阪体育大。メンバーが代わっても、一体感は健在だ。

ただ、3Qは再度大阪体育大にリズムが渡った。#7山田(3年・SG)が3Pを決め、#32中原のゴール下が続いて再度リードを2桁に乗せることに成功。関西大も#11森田(4年・PG)が個人技で決めていくが、単発なオフェンスを拭えない。2Qまでに主力が相次ぎ3ファウル目を吹かれていたが、このQのファウルは抑えた大阪体育大が12点リードと有利な状況で4Qに入る。ただ、ここから俄かに関西大が盛り返した。口火を切ったのは#28中谷の連続3P。大阪体育大は、なんと4Q開始から5分以上フィールドゴールを決められず、再びファウルとターンオーバーで苦しむ状況となった。これを尻目に関西大は#17菅原が大きな働きを見せた。ドライブやジャンプシュート、ポストプレーなど多彩な形で得点を重ね、残り3分を切って遂に65−65の同点とした。ただ、ここで関西大を押し戻したのは大阪体育大#30藤本(2年・PG)。獲得したフリースローを2本とも落ち着いて決め、更にはジャンプシュートも沈め再度リードを得た。ここからは互いにハードに守り、フリースローを打ち合う様相となったが、#32中原、#7山田も落とさない大阪体育大に対し、関西大は確率を上げられなかった。最後はシュート1本で追いつく3点差の状況で、思うようなシュートを打てず。終盤はファウルが増えて我慢比べの様相も呈した試合を、大阪体育大が78−75で制した。

全関で初のベスト4入りとなった関西大。ただ、この3日間トータルの内容は満足できるものではなかっただろう。負傷者がいたというエクスキューズはあるが、連敗した2試合は攻守ともにチグハグな印象も残った。その中で、苦しい時間帯にもメンバー同士で声を掛け合う姿は、昨年のチームから引き継がれた大きな財産と言えよう。この試合ではこれまで見せ場の多くなかった中谷・菅原の両名の活躍も目を引いた。課題と収穫を糧とし、西日本、そして秋のリーグに挑んでいく。
写真上:2年目となる大阪体育大・藤本。入学直後と比べ、自ら攻める積極性が増している印象だ。
写真下:この試合目立った活躍の関西大・菅原。これをきっかけに飛躍の1年とできるか。
※大阪体育大・草川選手、山田選手、関西大・森田選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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【INTERVIEW】「プレー面でもそれ以外でもやりやすい環境をサポートしていけたら」
下支え役を全うし、今年こそシーズン終盤までトップを争う
◆#4草川涼輔(大阪体育大・4年・主将・PG)

—大会を終えて。
「これまで流科、近大と試合をしましたけれど、失点が多かったです。体大はディフェンスのチームなので、今日はそこを意識して1点でも多く勝とう臨みました。失点も昨日、一昨日に比べてロースコアで止められましたし、勝つこともできたので良かったです」
—今日は終盤に詰めの甘い部分が見えました。その点は。
「リバウンドを取られすぎたかなと思います。点数も開いて集中も切れてしまったのかな、と。それでも最後は気持ちでいけたので良かったです」
—今大会は中原選手、ウィリアム選手のルーキーらしからぬプレーが目立ちましたね。
「そうですね。二人とも自分からアグレッシブにやろうという気持ちが強いので、上級生にも良い刺激を与えてくれています」
—今年はキャプテンに就任しましたが、その立場で意識されていることは。
「やっぱり上級生、4回生が少ないので、その中で下級生に気持ち良くプレーをさせながら、プレー以外の面でもやりやすい環境をサポートしていけたらなと思います」
—去年の秋のチームから、内藤選手が卒業していきました。どうしてもその大きさが響く部分があるのではないでしょうか。
「正直そこ以外では、去年からあまりメンバーが変わっていないので、そこを気にすることはあんまり無いという感じです。ただ内藤さんが抜けてしまってたことで、チームとしてそこをどうカバーするかは重要だと思います。さっきも話したように、うちはディフェンスのチームなので、それを意識してという感じです」
—西日本インカレは、例年教育実習で3回生以下のメンバーが主体となり、勝負はリーグという気持ちが強いと思います。秋に向けて力を入れるべきポイントは。
「もう一回ディフェンス面を見つめ直していきたいです。他のチームも仕上げてくると思いますし、3位と言ってもギリギリだったと思っているので、それ以上の結果であるリーグ優勝を目指してやっていきたいと思います」
—どうしても、ここ数年は負傷者が出て苦しむ印象があります。夏の期間は特にその点に注意する必要があるように感じますが……。
「怪我をしてしまうのは仕方ないと思いますし、出られない選手がいる分、去年もステップアップした選手もいました。アクシデントがあっても、周りでカバーできるようなチーム力につなげていけたらなと思います」
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「得点だけではなくチームを引っ張る、鼓舞する部分意識して」
精神的にもチームの中心になるべく、奮起を誓う
◆#7山田友哉(大阪体育大・3年・SG)

—緊張感ある場面でも、プレーの切れ目に笑みを見せることもあったのが目につきました。
「去年までは余裕がないプレーだったと思っていて、それでうまく結果につながらない場面もあったんじゃないかなと思っています。自分の世界に入り過ぎるあまり、あまり良い結果が出せていないと感じていたので、色んなところに気を配りながら、というか。そういうことをやっていれば、得点も増やせるのかなと思っています。内心ビビっている部分もまだありますけど(笑)」
—昨日の敗戦から、切り替えての勝利でしたね。
「準々決勝も準決勝も失点が多くて、今日の試合前には比嘉さんからディフェンスにフォーカスしろという話がありました。そこでみんながディフェンスに意識を持てたから、こういう接戦をものにできたんじゃないかなと思います」
—ディフェンスの部分での手応えは、今大会通じていかがでしたか。
「うちはとにかく全員で守って、抜かれてもローテーションで止めようという考えです。だからと言って簡単に一対一で抜かれたら崩壊してしまいますし、でもカバーしきれていない内容も続いていて、準決勝では勝てませんでしたし完璧ではなかったにせよ、元々の体大のバスケットができた部分もあったと思っています。大事なところで決められたり、そこでチーム内でもミスを指摘できなかったり、そうしたことがあるので、まだ全員が共通理解を持ってディフェンスができていないのかなと思います」
—今年は上級生という立場になりましたね。
「1年生の時から試合に出ていた選手が、上級生にはあまりいないということで、僕が1年生の時から使ってもらっていた意味というのはあると思いますし、得点だけではなくチームを引っ張る、鼓舞する部分は、練習からスタッフからも言われています。そういう部分は今回意識してやろうとしていたところです」
—それは結果に出ていると感じますか。
「はい。1年生も出来過ぎなくらいだったと思います。ウィリー(ウィリアム)も中原も良く頑張っていたと思いますし、僕が1年生の時より数倍良いんじゃないかな(笑)。巧太(藤本)もチームが始まったばかりでやりづらい部分もあったと思うんですけど、チームに合わせながらやってくれました。4回生も、ベンチにいるときも声をかけてくれていて、組織で戦う体大としては、これからもそれを続けてやっていきたいです」

「(笑)。少しはそれもあるかもしれないですけれど、ずっと走っていると、どうしても力んじゃうんですよね。だから一回腕をだらんと垂らして、力を抜いてシュートを打とうと。個人的にはそうしてやった方が、次のオフェンスのシュートもリラックスして打てるんですよ」
—なるほど。今年は秋こそは上位争いに加わりたい気持ちが強いと思います。
「うちは能力が高いわけでもなく、留学生もいないので、組織力で戦うことが重要です。チームで守って、チームで攻めて、チームで勝つことを心がけて。それを重要視しながらやっていきたいです」
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「状況を見ながら気を配って、僕なりのキャプテンをやろうと」
前任者と違う色を出しながらリーダーの役割をこなす
◆#11森田雄次(関西大・4年・主将・PG)

—ベスト4には入りましたが、内容的には課題も多かったのではないでしょうか。
「関大としてベスト4が初めてで、その中で3位でも記録を塗り替えることになります。昨日の負け方は残念な負け方だったんですけど、それでも切り替えていこうと。体大には去年のチャレンジマッチでも負けていて、僕らはその借りを返す気持ちがあったんですけど、その気持ちを出し過ぎると空回りしてしまうので、今日は1部同士の戦いとして勝負に挑もうと話していました。なのでメンタル的にはリセットできていたとは思うんですけれど……。体大は素直に強かったです」
—この2日間は、オフェンスでのボールのまわりが良くない印象でした。
「そうですね。関大のスタイルとしてインサイドを重視していて、今日はそこで分があったと思います。そこにボールを当てて、パスをさばいていく展開にしたかったんですけど、そのインサイドに相手がハードにコンタクトしてきていて、そこにボールが出しにくい。じゃあ次はどうする、と手詰まりになってしまいました。そういう時に僕がガードとしてどう崩していくかは、課題として残りました」
—ただ今日は菅原選手、中谷選手というベンチメンバーが奮起していましたね。
「菅原は最近の練習ではあんな感じでプレーしてくれていて、中で点が取れますし、ミドルも得意です。試合慣れしていない分、これまでは緊張感もあったのかもしれないですけれど、今日で緊張もほぐれてきた部分があったんじゃないかなと思います。これから自信を持ってやってくれると思うので、期待しています。中谷は入らない時もありますけれど(苦笑)、入る時はとことん入るので、僕も今日はそこを信頼しながらプレーさせられました」
—関西大のキャプテンというと、どうしても去年の井上選手のイメージが強くなります。
「すごく熱い人で、チーム全体を熱くしてくれたんですけど、僕は全然そういうタイプじゃなくて(笑)。どちらかと言うとプレーで引っ張ろうというタイプです。それでも井上さんの真似じゃないですけれど、声を出すようにはしていますし、僕はみんなに対する声かけを意識しています。『足、大丈夫?』とか『ストレッチ、ちゃんとやろう』とか、そういう気遣いをやっています。熱いプレーヤーは後輩にもいますし、僕の代なら石野は声を出してやってくれるので、チームの中での役割として本当は僕がやらないといけないのかもしれないですけど、僕は気遣いや、チームが今どういう状況なのかを見ながら、僕なりにキャプテンをやろうと思っています」
—今後の練習では何を意識しながらやっていきたいですか。
「西日本は僕と石野が教育実習でいないんですね。でもこの大会の反省を活かして、まずセンターにボールを入れるところから始めて。速攻でもセンターが走ってくれるので、そこでもセンターに入れるようにして、潰されても外に展開できるようにやっていきたいと思います」
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