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2018.04.14 (Sat)

【その他の試合】4/14 第34回京王電鉄杯10大学チャリティマッチ

青山学院大が2014年以来の優勝
接戦となるも早稲田大はわずかに及ばず


 34回目の京王電鉄杯は14日に最終日を迎えた。各ブロックの同順位同士で対戦し、青山学院大が早稲田大学を下して優勝を納め、トーナメントに向けて弾みをつけた。その他、この日はデフバスケットボールのエキシビションマッチも行われた。


デフバスケットボールを大学生たちが体験
初のエキシビションマッチ


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 デフバスケットボールとは、ろう者によるバスケットボール。「DEAF」は「ろう者(聴覚障害者)」の意味だ。特定非営利活動法人日本デフバスケットボール協会の管轄の元、大会運営や人材育成、選手派遣や啓蒙といった活動を行っている。関東学連所属の選手でいえば、東海大学の津屋一球選手はデフバスケットボールの代表でもあり、このように二刀流で活躍している選手もいる。この日は法政大学との縁からデフバスケットボールのチームが参加し、京王電鉄杯の会場でデフバスケットボールがどんなものかを見せてくれた。ルールは通常のバスケットボールと同じだが、試合中は補聴器の使用はできない。笛についてはレフェリーが吹くと同時にコーナーでフラッグを上げて知らせ、視覚情報で分かるようになっている。まずは女子の「東京VAMOS」と「IBARAKI」が10分のゲームを行い、デフバスケットボールをデモンストレーション。アイコンタクトやちょっとしたハンドサインでコミュニケーションを取るといったプレーを見せてくれた。

 その次に10大学から各1名の選手が参加したチームと、男子のデフバスケットボールチーム「東京Resonaters」の対戦が5分ハーフで行われた。10大学の選手たちは耳栓をつけての対戦。全くの遮音状態ではないが、それでも声や足音は聞こえにくく、プレーの判断基準とする気配や音が感じにくい分、やりにくい部分もあったようだ。「足音が聞こえない中でブロックがきて驚いた」「仲間の選手が触って教えてくれた」と、実際にやってみるとやはりいつもとは違う感覚を体験したよう。

 デフバスケットボールは各種大会が行われているが、聴覚障害者と聴者も両方参加できる全国デフバスケットボール大会(通称ミミリーグ)が、2019年3月に行われる。今回が初めて東京開催となり、東京都葛飾区の水元総合スポーツセンターで行われる予定だ。

写真:10大学の選手もデフバスケットボールを体験。コーナーにはフラッグを持つ審判が立つ。



互いに流れをつかみ合うが
青山学院大が最後を制して優勝


180414noumi.jpg エキシビションマッチのあと行われた青山学院大早稲田大の決勝は、差がつく時間帯がありつつも1点を争う展開となり、最後まで気が抜けなかった。青山学院大は#15石井(4年・PG)が欠場。赤穂、ナナーも代表活動で大会には3日とも不参加だ。そういう状況の中、1Qは好ディフェンスが光り流れをつかむが、#13前田(4年・F)が2ファウルとなってしまう。早稲田大は引き離されるが終盤の#41小室(2年・C)の3Pで22-20と2点を追う形で終了。

 2Q、青山学院大が早稲田大のミスを誘い、早い展開で一気に10点差をつけるが、早稲田大はこの試合で怪我から復帰した#15森定(4年・G)を起点に追い上げ、再び#41小室の3Pで終盤に差を詰める。しかし青山学院大も#21納見(3年・PG)が最後のプレーをドライブで返して38-36と青山学院大が2点リードを守る。

180414hasegawa.jpg 3Q、早稲田大は開始1分、速攻で同点にするとその勢いのまま機動力を活かして逆転。残り3分で10点のリードに成功するなど、早稲田大ペースにする。56-63と3Qで引き離された青学大だが、4Qは出だしに追い上げて開始3分で同点に戻すと、#21能見のドライブなどで逆転。中盤は互いに外が入らず停滞するが、残り3分で試合が動く。早稲田大は#41小室の3Pが炸裂するが、これを#14井森(3年・F)が3Pで返し、残り1分で1点を争う勝負に。青学大は#13前田がバスケットカウントを獲得し、77-73と4点リード。時間のない早稲田大はアウトサイドを狙うが、決められずそのまま幕となった。

写真上:後半に勢いあるドライブを決めた青学大・納見。
写真下:早稲田大・長谷川は力強さとスピードで青学大のディフェンスを翻弄。


【最終順位】
優勝  青山学院大学
準優勝 早稲田大学
3位  専修大学
4位  明治大学
5位  法政大学
6位  中央大学
7位  日本大学
8位  拓殖大学
9位  慶應義塾大学
10位  東京大学

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※青山学院大・前田選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「プライドを持って戦いたい」
優勝を弾みに今シーズンに挑む

◆#13前田 悟(青山学院大・4年・F)
180414maeta.jpgこの日は主将の石井が欠場となり、ガードのコントロールをやや欠く形となりつつも、全員がアグレッシブに攻めて勝機を掴んだ。ほかにも赤穂、ナナーがといった主力を代表活動で欠くも、それをあまり感じさせず、チームとしての仕上がり具合は良さそうだ。
青山学院大のポイントゲッターとしてここまで活躍してきた前田も4年生。怪我もあったというが今季のチームには春の段階から手応えも感じているよう。目指すトーナメント優勝に向けて幸先の良いスタートを切ったと言えるだろう。


―決勝に向けてはどのような気持ちでしたか?
「まず春はトーナメント優勝という目標があります。今日は主力が3人いませんでしたが、それでも通過点としてこの大会を優勝しなければと思っていました。早稲田も粘り強いチームですが、ここは絶対に勝とうとみんなで昨日も話して、集中して試合に入りました」

―ディフェンスが効いていた時間帯は良い印象です。追い上げもできました。
「自分は出だしで2つファウルしてしまってそこで向こうに流れを持っていかれて、そこは自分の課題です。でも3Qに10点開いたけれど、あそこで我慢して逆転できたのが評価できると思います」

―大会を通して全員に攻め気が見えて、去年よりも全体的にアグレッシブなプレーが続いていたのでは。
「みんなも自信がついてきたんだと思います。去年はアウトサイドばかりみたいな印象だったと思うんですが、今年はみんなドライブしてキックしてドライブして、といいオフェンスができています。そこでアウトサイドやフリースローの精度を上げればもっといいチームになると思います」

―広瀬コーチはずっと1対1にももっと積極的に挑んで欲しいという話をされていましたが、ここ数年はチームとしてやや消極的な面もあったように思います。それが今大会では全員が果敢に攻めていたように見えました。
「そうですね。なんでですかね、練習自体は変わっていないんですが。でもアタックドリルはずっとやっていて、その成果が出てきたんじゃないかなという印象はあります。それに、これまではそこまでトレーニングの時間を作らずに、新シーズンの2月になってからバスケットの練習をしていたという感じでしたが、今年はインカレが終わってからトレーニングに励んで、みんなすごく数値が上がっています。そういったことも結果につながっているのではないかと思います」

―早期から土台をしっかり作ったことがいい具合に出ているんですね。ここまでのプレシーズンはずっと好調だったのでしょうか?
「自分は怪我をして3月はほとんど練習していなかったんですが、ここまでやれました。あとは今日はいませんが、弾(#7ナナー)なんかもすごく良くなったし、ウィタカ(#27)もコンディションが戻って体の強さを活かせると思うし、浩平(#10高橋)もアタックする力強さがあるので、今年の青学はかなりいいのではないかと思っています」

180414MAETA2.jpg―トーナメントまで残りの日数は少ないですが、どのような部分を詰めたいですか?
「石井(#15)がいないと今日のようなゲームになってしまいます。彼がいたとしてもPGは一人なので、いない時間帯をどうしのぐかが大事になります。あとは1対1の意識が高いのはいいんですがドリブルからというのが多いので、ほかが止まってしまう時間帯もあります。ミートドライブとかスクリーンも一つひとつ精度を上げなければいけません。早稲田大はそんなにサイズがなかったのでいいですが、背の高いチームだともっと大変になります。ボックスアウト、ルーズボール、リバウンドという部分、球際では絶対に負けないというチームにしたいと思います」

―今年は久しぶりにいい青山学院大が見られそうですね。
「お見せしたいです。トーナメントはかなり厳しいブロックですが、そこを勝ち抜いて優勝します。僕らは新人戦を優勝している代なので、プライドを持って戦いたいと思います」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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