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第69回全日本大学バスケットボール選手権大会
大東文化大が筑波大の4連覇を阻止して初優勝

2017.12.09 (Sat)

【2017インカレ】11/26 5位・7位決定戦レポート

接戦を制し東海大が5位でシーズンを終了
神奈川大は持ち味を十分発揮し過去最高の7位


 2017年度のインカレの5位〜8位の順位決定戦最終日は、日本体育大学世田谷キャンパスにて行われた。会場の都合で青山学院青山キャンパスでの3位決定戦、決勝とかぶり観客には観戦しづらい形になってしまったが、どのチームも優勝はない中、4年生の最後の試合ということもあり気持ちの入った内容となった。


【7位決定戦】
神奈川大がリードを守って中京大を下す

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171126kume.jpg 7位決定戦はどちらもサイズが小さく、ディフェンスが持ち味の神奈川大VS中京大。試合開始序盤からお互いディフェンスを意識し簡単にシュートに持っていかせない。第1Q、神奈川大は少し固さが見え、ベンチからは厳しい指摘も飛ぶ中、開始5分が経過すると合わせのプレーが見られ調子を取り戻す。中京大は#44伊藤(4年・SG)のシュートが好調だが19-15と4点ビハインドで終了。第2Q、神奈川大はディフェンスでは#24河野(4年・SG)と#34工藤(3年・PF)のスティールが光る。中京大はQの終盤にゾーンを仕掛けると最初こそうまくいきブレイクに成功するが、神奈川大が一歩リードとなり43-28で折り返す。

 第3Q、神奈川大#34工藤はオフェンス面でも活躍を見せる。中京大は神奈川大のディフェンスを突破できず、苦しい展開に。それでも#51粂(2年・SG)と#44伊藤が3Pで応戦し56-45で終える。第4Qの先制点は神奈川大#1阿達(4年・主将・PG)の鋭いドライブイン。追いつきたい中京大はディフェンスリバウンドから走った#51粂がブレイクに成功すると、再び#51粂の3Pで7点差まで迫る。しかし残り時間はわずかとなり、ファウルゲームに持ち込むと、主将の#44伊藤がファウルアウト。ベンチでは悔しそうな姿が見られた。神奈川大は残り1分半に4年生を出場させタイムアップ。77-63で神奈川大が7位を獲得した。

171126_kanagawa2.jpg ディフェンスを武器に2部リーグ、そしてインカレでも忘れがたい印象を残した神奈川大。リーグ戦ではまだ不安定なところを見せていたが、インカレではディフェンスを貫き、1部の強豪相手でも引けを取らないバスケットを展開した。ディフェンスは頑張ればできると誰もが言うが、それを40分間徹底できるチームはそう多くない。1部のチームはそれを勝負どころで披露するが、神奈川大は愚直にやり続けられるところに大きな意味がある。3部落ちからここまで上り詰めた軌跡は、どのチームににも学ぶところがあるはずだ。

 8位となった中京大は健闘したがベスト8以降は勝利には結びつかなかった。サイズがない中、ディフェンスで粘る姿勢は見事で、主将の伊藤以外にも粂や速井といった下級生も光るプレーを見せた。関東のチームを破ってベスト8のシードを守ったことは大きく、来季再びこの舞台に戻ってくることを期待したい。

写真上:中京大・粂は中京大の次世代を引っ張る選手として注目。
写真下:インカレでは田村の得点が光ったが、誰かが突出しているというより、チームとしての印象が強かった神奈川大。


【5位決定戦】
接戦となった戦いは東海大が最後の勝負際を制す

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 5位決定戦は関東4位の青山学院大VS関東9位の東海大。関東の雄として何度も激突してきた両者は、今年度は最後にここでまみえることになった。

171126tokita.jpg 第1Q東海大は高さを生かし#25平岩(2年・C)と#91山本(4年・PF)を中心に加点。一方青学大は3Pで互角の戦いに。さらに#8時田(4年・PF)がブザーと共に3Pを沈め20-17で1つリードを得る。第2Q、東海大は序盤から上級生チームに切り替え、ディフェンスを強化。ミスを誘いブレイクで逆転に成功する。しかし青学大は#6木田(4年・主将・F)のドライブから流れを掴み、チーム全体で思いっきりいいシュートを打ち応戦し、36-33と点差は変わらず後半へ。

 第3Qは両チーム4年生の活躍が目立つ。青学大は#6木田が3Pでチームを牽引する。東海大は#91山本のシュートが好調で、21点の活躍を見せる。シーソーゲームが続くが、#19西田(1年・PG・福大大濠)のシュートで東海大が53-57とし一歩リードで終えと、第4Q開始序盤には#23佐藤(4年・SF)のバスケットカウントで、勢いをつける。青学大は#13前田のシュートなどで対抗するが、試合終了間際に#22笹倉(2年・PG)がジャンパーで勝負を決めると、両チーム4年生をコートに出し幕。78-70で東海大が5位、青学大は6位と順位が決定した。

171126yamamoto.jpg 苦しんだシーズンだった東海大は、最後に4年生をはじめとする上級生が渾身のディフェンスを見せ、これぞ東海大という姿をインカレでしっかり見せた。最終戦は主将の佐藤を始め、4年生が存分に活躍。下級生は今季を糧に来季さらなるレベルアップを目指して欲しい。

 青山学院大も決して順風満帆で関東4位をつかんだ訳ではなかった。その中でも4年目にスコアラーとして輝いた主将の木田の活躍はチームにとっても大きい。そこに前田が続き、インカレでは強い印象を放った。赤穂を始め、こちらもやはり下級生に期待の選手が多いチーム。ここからまた新たに成長を遂げて欲しい。

写真上:青学大の4年生として#8時田も欠かせない存在。1Qではブザーの3Pを沈めた。
写真下:東海大は山本が21得点。豪快なダンクも飛び出し、チームを盛り上げた。

※神奈川大・山本選手、河野選手のインタビューは「続きを読む」へ。




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【INTERVIEW】

「ディフェンスはどこのチームより練習した」
4年間培った武器が本物であると証明した最後の大会

◆#79山本雄月(神奈川大・4年・PF)

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『ディフェンス!』と試合前に必ず円陣を組む神奈川大。その力は今年のインカレで証明され、創部初の7位まで上り詰めた。ここまでの4年間は平坦ではなかったが、様々な経験をしてこその今年のチームであった。副キャプテンを努めた山本は、我慢強いディフェンスと難しい角度からのジャンプシュートを武器にしてチームに貢献。加えて堂々と話す姿からは、神奈川大のメンタル面の支柱であったことを示している。


―最後の試合、中京大戦を振り返って。
「今日はチーム全体として最後の試合だったので、神大らしさを最初から40分間全面に出していこうとチームで話して臨みました。でも最後の試合と言うのもあり、入りが少し堅かったですね。そこは1Qの序盤でみんなが慣れてきたので、そこからは良かったです」

―昨日の青山学院大戦は惜しかったですね。どう切り替えて今日の試合に臨みましたか?
「昨日は本当に惜しい試合で悔しい気持ちはありました。でも今日は特に4年生にとっては最後の試合で、最後は勝っていい形で終わろうということになりました」

―4年間を振り返って。
「3部に落ちた時はみんなどん底まで落ち込みました。やる気もないくらいになってしまいましたが、去年の4年生が引っ張ってくれました。そこから1年で2部に上がれました。試合に出ていたのは3年生中心とする下級生でしたが、勝てたのは先輩のおかげでしたね。去年の4年生のように、練習中から常にハードにやるということは意識してきました」

―具体的に先輩方がどのような意識改革をしましたか?
「自主練誰よりも長くやっていたり、試合に出ていなくてもベンチから鼓舞する声を出してくれたり、練習も誰よりもハードにやっていて、そういう姿を見て僕らもついて行こうと思いました」

171126yamamoto_2017120918541389c.jpg―最上級生になった時、山本選手は幸嶋監督から具体的に求められていたことはありましたか?
「自分は副キャプテンですので、練習はハードに取り組むことはもちろんですが、声を常に出し続けるようなファンダメンタルのところを意識しようということでした」

―リーグ戦やインカレでも山本選手の我慢のプレーが見えました。自分の持ち味は何でしたか?
「やはりジャンプシュートですね。思いっきりがいいジャンプシュートです。阿達(#1)や河野(#24)を中心にドライブをする力は今年のチームにあったので、自分はそこからパスを受けてしっかり決めるということが役割でした」

―神奈川大といえばディフェンスです。練習は厳しかったでしょうか?
「フットワークやディフェンスメニューは本当にきつかったですね。ディフェンスはどこのチームより練習したと思います」

―それがインカレを通じて1部のチームにも通用しましたね。
「1部のチームとやって点数を70点以下に抑えることができました。拓殖大や日本大、青学大と対戦して全て70点以下に抑えたので、そこは自信を持っていいと思います。1部のチームが相手でも戦えることを証明できたと思います」

―後輩に一言お願いします。
「今年は1部昇格を決めて、インカレベスト8といういい成績を残せましたが、この結果は僕たち4年生だけの力でなく、3年生以下である後輩の力でもあると思います。来年は1部という今年より厳しい環境ですが、後輩たちならやってくれると思います。自信もって来年挑んで欲しいです」

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「結果を残せてとても嬉しい」
前向きに怒られ役をこなして得たもの

◆#24河野賢人(神奈川大・4年・SG)

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幸嶋監督が「うちのキーマンは河野」という、ディフェンスには絶対の信頼を置かれている。彼のディフェンスが機能するかどうかが、全体のバランスを左右するといっても過言ではない。本人も言うように、試合に出るとよく「河野!」と監督の激しい声が何度も聞こえる。自分が一番怒られてきたというが、責任の重い要の役目だからこその声だったのだろう。それを果たせたからの7位獲得とも言えるかもしれない。2部復帰からインカレ7位という軌跡を描くために、欠かせないピースだった。


―最後の試合を勝利で終えました。
「率直にすごく嬉しいです。神大の中でインカレベスト8というのは初めてなので、そういう結果を残せたのを嬉しく思います。この試合は最後だからとにかく勝って終わりたいと皆で話していて。相手がどうこうでなく、自分たちのバスケをしようと臨みました。うちらしい激しいディフェンスからオフェンスというのを発揮できたかなと思います」

―インカレ全体を振り返ってはいかがですか?
「僕たちは2部だったので、このインカレでは1部のチームや全国の他の地区のチームと対戦して、自分たちの力が試せてよかったです」

―河野選手は昨年から試合に絡むようになって、2年前2部にいたときはプレーできなかったかと思います。今年は再び2部に戻ってきてプレーできましたね。
「どれくらいできるんだろうという不安と期待がありました。自分はディフェンスを買われて使ってもらっているのですが、その部分で相手のキーマンを抑えたりできたので、そこは自分の力を発揮できたんじゃないかと思います」

171126kouno.jpg―スタートが固定ではなく、途中出場にしてもタイミングが読めない中で、自分の力を発揮するのは難しさがあったのでは?
「練習からスタメンで出たり途中から出たりというのを幸嶋先生(監督)も試してくれたので、そこはあまり気にならなかったです」

―幸嶋監督の下での4年間はどんな時間でしたか。
「4年生の中で自分が1番怒られている実感があります。でもそこで腐らないで、反骨心というか、やってやるという方向に気持ちを持っていけたところと、幸嶋さんは礼儀とか人間性の面もよく言ってくださるので、そういうところも成長できたんじゃないかと思います」

―以前から怒られ役だったのですか?
「試合に出始めてから言われるようになりましたね。自分はやっぱり相手のキーマンにつくので、集中しろとかおまえが止めなきゃとか、たくさん言われました」

―それを聞くと、期待の裏返しのように感じます。
「実際に先生がどう思っているかはわからないですが、自分もそういうふうに捉えています。おかげで卒業後に仕事でちょっとくらい怒られても折れないでしょうね。怒られていいわけではないですけど」

―インカレでは1部チーム相手にもよい試合をしましたが、一方でもう一歩という部分も見られました。そこは後輩たちにはどう埋めてもらいたいですか?
「やっぱり練習で毎日いい練習ができるのがベストだと思います。たまに集中力が抜けたりしてあまりいい練習ができていなかったというのが試合の最後の場面で出てしまったと思うので、そこをちゃんと締めてくれれば、終盤競った試合でも勝てるチームになってくれると思います」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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