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第69回全日本大学バスケットボール選手権大会
大東文化大が筑波大の4連覇を阻止して初優勝

2017.12.01 (Fri)

【2017インカレ】11/26 3位決定戦 拓殖大VS白鴎大

白鴎大がハイペースで得点を伸ばすが
前半で追いついた拓殖大の追い込みが決まり3位に


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 前日は、ともに最終盤まで希望を繋ぎながらも敗れた拓殖大白鴎大。悔しさが心のどこかで揺れ動きながらの対戦は、まるで互いにそれを払拭するかのように、序盤からハイペースで推移していった。

171126nosaki1.jpg 立ち上がりから、白鴎大がいきなり#75シェッハ(2年・C)、#0野﨑(4年・SG)の3Pで先行。拓殖大も#ドゥドゥ(1年・C・八王子)の3Pが決まって離されず、双方オフェンスの確率の良さが際立った。前日大量ビハインドから驚異的な確率でアウトサイドを沈めていった#0野﨑はこの日も好調で、1Qだけでなんと6本もの3Pで会場をどよめかせる。しかし拓殖大はこちらも#23ドゥドゥのアウトサイドシュートが高確率で決まって離されず、1Qで白鴎大リードの29−24というスコアに。2Qに入ると、拓殖大は#33富山(4年・G)の連続得点などが出て逆転。白鴎大はさすがに#0野﨑が簡単に狙える場面が封じられ、得点がストップ。失速の予感もよぎったが、交代でコートに立った#21神里(4年・PG)はこちらもリーグ戦で何度も披露したように、3連続3Pでチームを沸かせた。その後はややファウルがかさみながら推移した前半は、拓殖大が47-43と4点のリードで終了した。

171126ABE.jpg 勝って大会を終えたい両者の決め合いは、後半も続いた。#2岡田(1年・G・東山)が攻め気を見せて引き離しにかかる拓殖大に対し、白鴎大は豊富な運動量を誇る#58前田(2年・SF)が積極的にアタックし追撃する。しばらくは付かず離れずの拮抗した状態が続くが、3Q終盤にこの様相が崩れる。拓殖大が、#2岡田のゴール下に続いて#23ドゥドゥのドライブ、#24荒川(2年・G)のバスケットカウントが続く反面、白鴎大はこの局面で得点が停滞。#58前田がバスケットカウントで応戦してつなぐものの、#13阿部(4年・SG)のリバウンドシュートで3Qを締めた拓殖大が、リードを二桁に乗せた。4Q開始すぐ、更に#23ドゥドゥの3Pで追い打ちをかけ、余裕ある状態を掴んだ。ここから白鴎大も息を吹き返し、#0野﨑の速攻や#18奥野(4年・PG)のフローターなどで追いかける。残り5分を切り、#18奧野、#58前田、#0野﨑の得点が続いた場面では応援席も一気に盛り上がった。しかし、これで拓殖大は慌てず。#24荒川の得点に、#18多田(2年・SG)が3Pで続いてセーフティーリードを堅持。クライマックスは、一気に4年生をコートに送り込んでこちらも大きく湧いた瞬間となった。最終的には98−81。40分間ペースの崩れなかった拓殖大が、3位決定戦を制した。

 ドゥドゥの3Pがゲームの流れを最初に作った。7/17、4割を越える確率は立派な数字だ。池内監督はドゥドゥの3Pからオフェンスが始まることを必ずしも推奨はしていないが、これだけ当たれば拓殖大のペースと言える。今季31年ぶりにリーグ戦優勝の栄冠を勝ち取った、彼ららしいハイスコアリングな勝ちパターンのゲームだった。これだけ外から決められれば、白鴎大のインサイドにそびえるシェッハも対応に限りがある。岡田が内外で攻め、阿部も準決勝に比すればよく動いて22得点。飯田、多田というシューターたちも与えられた場面で3Pをきちんと沈め、荒川も足を使った展開で持ち味を発揮した。

171126dd.jpg 個人ランキングでは得点王、リバウンド王、3P王の3タイトルを獲得したドゥドゥの活躍なくして、今年の拓殖大は語れない。得点ランキングは最終日を待たず圧倒的な首位だったが、準決勝の時点で3Pはドゥドゥと野﨑が14本で同率、リバウンドはドゥドゥと追撃するシェッハが2本差という状況だった。だが、この試合でドゥドゥが3Pで野﨑を1本上回り、リバウンドでは6本の差をシェッハにつけた。また、アシスト王は筑波大の牧が受賞したが、これもドゥドゥとは3本差。1年目にして圧巻の活躍を見せた。毎試合ほぼ40分と出場時間が長いのは受賞要因の一つで、池内監督も長くプレーさせて育てる意向のようだ。体力的には削られるはずだが文句を言わず、黙々と取組むひたむきさがこの選手の長所だ。ファウルコールにも熱くなりすぎず、自分をすぐに沈められる冷静さがある。また、アシストにも秀でているのは見どころで、今後周囲をもっと生かせるようになればさらに飛躍しそうだ。「岡田と二人、楽しんでやっていますよ」(池内監督)と言うが、今年は飯田、阿部という4年生がコミュニケーションを取り、見えない部分でよく支えた。来年からはこの2人がチームをどう形作っていくのかが問われる。

171126NOZAKITOMIYAMA.jpg 昨年の3位には届かず大会を終了した白鴎大だが、拓殖大のハイペースなゲームによく食らいつき、野﨑、神里、奥野ら4年生たちは持てるものを発揮した。チームとしてはここ数年の躍進は目覚ましいものがある。落合HCが就任してからチームはかなり変わった。ワンエースに頼るのではなく、選手を幅広く使う総合力を備えたチームとなり、昨年はリーグ、インカレ3位。今年は春トーナメントでも準優勝を遂げ、1部強豪校として認識されるに十分な結果を出している。優勝した大東文化大と同じく、エリートと言われるような選手がそう在籍する訳ではないが、大学での研鑽に大きな意味があると教えてくれるチームだ。今回最大の激戦ブロックを勝ち上がったことはもちろん、高校時代はインサイドの選手ながら、大学では3Pシュートで認知された野﨑のような存在が、それを証明している。また、今季より元日本代表でもある網野部長(兼監督)がスタッフとして加わり、より高度なバスケット知識を選手たちに与えていることも、今後生きてくるだろう。昨年から主力のシェッハのほか、今季より多くの出番を得た前田、星野、三浦ら2年生たちは十分経験を積んだ。また、3年目にしてようやくその能力を披露した長島など、伸び幅のある選手たちがチームを受け継ぎ、さらに飛躍させてくれることを期待したい。

写真上:連続の3Pで1Qに度肝を抜いた白鴎大・野﨑。決まる度に会場からはどよめきが上がった。
写真中上:拓殖大・阿部はアグレッシブな動きで彼らしいプレーを次々に見せた。
写真中下:ルーキーながら素晴らしい活躍だったドゥドゥ。岡田と2人で攻撃を牽引した今季、1年生が見せたパフォーマンスは見事だった。
写真下:佐賀東高時代はエースとして活躍した富山と野﨑。最後に叶った対戦では笑顔も見えた。

※3位決定戦の記者会見は「続きを読む」へ。
※インタビューは別途掲載します。




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【記者会見】

◆池内泰明監督(拓殖大)
「今日は選手には、1年間の最後の試合なので今までやってきたことをやろうと言っていました。岡田については将来的にガードもできる選手に育てたいと思っていて、こんなに上手く2人を際立たせることが上手くいくとは思っていませんでしたが、その形がリーグ戦で少しずつ築き上げられて、それに対して阿部や飯田という周りの選手が良い判断をして勝負できる局面を作っていったことが大きかったと思います。

春は、バンバが抜けてどうなるのかを模索するところから始まって上手くいきませんでした。ただリーグ戦からオフェンスではなくディフェンスの部分で成果が出て、拓大らしいテンポの速いバスケットができていきました。

2人とも状況判断が良いです。違うコーチなら、ドゥドゥにはインサイドを要求すると思います。でも、それでは我々のバスケットの面白みは出ません。外から狙っても良いし、中のプレーもこなしてオールラウンドにやって良いと言っています。周囲もそれを認めてやらせてくれていて、それも大きいと思います」

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◆#13阿部 諒(拓殖大・4年・SG)
「目標である優勝に届きませんでしたが、最後に勝てて終われたので清々しい気分です。昨日は自分のミスで終わってしまいましたが、自分が引きずっていてはいけません。チームとしても、昨日から切り替えられました。自分も、明日が最後だと切り替えられました。

例年にないディフェンスチームで、タイトなディフェンスをやってきました。試合中にここを引き締めようということがありますが、自分はそれを率先して40分続けようと思っていました。

春はバンバと成田さんが抜けた分、自分の気持ちが焦ってしまっていました。リーグになると、まずは1年生に任せて、ダメだったら自分がやるという感じでやっていきました。リーグも連敗から始まりましたが、自分たちがその中でできたことを継続して続けていきました。相手のミスが出た時に、自分たちが得点につなげられないことがありましたがが、そうしたことを修正していきました」

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◆落合嘉郎監督(白鴎大)
「僕らはベスト4に入った経験が少なく、その経験の浅さという部分が出ました。今日の拓大にも、昨日の大東にも、そういう部分で足りなかったと思います。どちらも素晴らしいパフォーマンスで、自分たちがいつもやっているディフェンスができなかった。それに尽きます。岡田選手とドゥドゥ選手の2対2のピックアンドロールだったり、ピックアンドポップだったり、そういうところでの守り方について、リーグ戦でできたようなことが最初のうちはできていましたが、そういうところで出たズレでリバウンドを取られてしまいました。ディフェンスの部分で、今日は我慢がし切れなかったかなと思います。

(今年の総括)去年は留学生が2人いて、各ポジションで同じような力を持った選手が2人ずつ、合計で10人いました。その部分がうちの強みでした。今年はスタートの時点で留学生が1人しかおらず、シューターの代わりとして野﨑の代わり、3番の前田の代わりがいませんでした。リーグとインカレを戦う上ではやはり10人くらいのメンバーが欲しい。トーナメントは一発勝負だったので良い方向に転がりましたが、リーグ戦ではそういった部分でのつけが回ってきて、そこでも育てきれなかった。悪い流れを断ち切れるようなセカンドチームに不足があった。来年はそこを強化しないと、もう一つ上には行けないかなと思います」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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