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第69回全日本大学バスケットボール選手権大会
大東文化大が筑波大の4連覇を阻止して初優勝

2017.11.23 (Thu)

【2017インカレ】11/23 白鷗大VS東海大(準々決勝)

東海大の激しいディフェンスに苦しみつつ
我慢で16点差をひっくり返した白鴎大がベスト4へ


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写真:泥臭くディフェンスで頑張った前田を、野﨑や秋野が助け起こす。

 第2シードの専修大を倒して勝ち名乗りをあげた東海大が次に挑んだのは、関東6位の白鴎大。昨年は準決勝で対戦し、東海大が勝利している。上がり調子の東海大に対し、白鴎大は前半は後手を強いられた。

171123iwamatu.jpg 東海大は試合の立ち上がり、白鴎大のエース#0野﨑(4年・SG)に#28津屋(1年・・洛南)をフェイスガードにつけ、ここにボールを渡さない。それでも#0野﨑、#75シェッハ(2年・C)が3Pを沈めるのはさすがだが、東海大も切らさず1Qは18-15と白鴎大リードの3点差。勝負が動いたのは2Q、立ち上がりこそ白鴎大が連続得点するが、東海大は開始2分でバックアップメンバーを投入し、ゾーンに切り替える。すると白鴎大はこれを崩せず外から打つ形になり、リバウンドを取られて東海大に速攻が続く。#24卜部(4年・SF)の3P、#40岩松(4年・PG)ら、控えメンバーがここできちんと得点し、前半は26-37と東海大が盛り返して終了。

 3Q、白鴎大はゾーンの前になかなか盛り返しがきかず、東海大は#28津屋が連続3Pで最大16点のリードに。しかし#44星野(2年・PF)のバスケットカウント、#75シェッハの3P、そして#58前田(2年・SF)がドライブからバスケットカウントを獲得し、点差を9にして47-56で3Q終了。4Q開始早々、#58前田の3Pが沈むと、白鴎大はファウルが続く中でも粘り、開始5分、#21神里(4年・PG)、#0野﨑の連続3Pで逆転。東海大はシュートが入らず、苦しい中でも1、2点差でついていく。白鴎大も突き放せないながらも#58前田がリバウンドやルーズボールで粘った。残り1分を切り、東海大は#19西田(1年・PG・福大大濠)が勝負をかけた3Pを放つがこれが入らず。リバウンドを押さえ、ファウルをもらっていった白鴎大が最後は67-62。激闘を制し、昨年のリベンジを果たした上でベスト4へ駒を進めた。

171123nozaki.jpg この試合を分けたものはディフェンス、しかもその強度の部分だ。東海大はここまで準備してきたゾーンとマンツーマンのチェンジングで前半は見事に白鴎大をストップさせたが、後半はそのプレッシャーがやや弱く、そこで白鴎大にリバウンドからやられてしまった。東海大の陸川監督「後半は疲れてきて圧力でうちらしさが欠けた」との弁だが、前日に専修大との死闘を繰り広げた東海大と、1日休めた白鴎大の差が出た可能性はある。ディフェンスを標榜するのであれば、40分間それを貫き通せる体力と集中力を備えていなければならない。リーグ戦中から基礎のフットワークをやり直してきた東海大だが、最後は体力の目減りが勝負に響いた。

171123sheha_20171125090639fdb.jpg 白鴎大の落合HCも前半はダメだったと認めつつ、「後半になればうちの強みが出るだろう」と読んでいた。大舞台では練習でできていたことをそのまま出すというのは難しいもの。しかし相手ディフェンスが弱まったところでチャンスを掴み、流れを持ってきた。4年生の神里、野﨑といった一発必中のスコアラーの勝負強さ、シェッハ、前田ら下級生らの地道なディフェンスやルーズボールといったものが噛み合っての勝利だった。

写真上:チームを勢いづけるシュートを決めた岩松。必ず勝つという意志がプレーに見えた。
写真中:勝負強さを見せた野﨑。チームの絶対的エースとしての役割を果たした。
写真下:23点21リバウンド。3Pは3本。黙々と頑張り続けるシェッハの存在感は大きい。

※白鴎大・落合監督、東海大・陸川監督のコメント、白鴎大・前田選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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【COMMENT】

「盛り返す力はあるので後半が勝負だった」
相手ディフェンスの弱まりをチャンスに変える

◆落合嘉郎HC(白鴎大)

(野﨑へのフェイスガード、前半の東海のゾーンで足が止まった)前半はぜんぜんダメでした。どうしようかと思いつつ、リーグ戦はビハインドでも盛り返す力があったので、16点差ほどつきましたが10点差ぐらいのところで我慢しきれました。オフェンスについては用意していましたが、選手たちが雰囲気やシチュエーションにしびれてうまくいきませんでした。最後はアジャストできましたが。

(ゾーンアタックが前半はできなかった)練習はしています。でも形でやるのと実戦との違いの大変さが出ました。ただ、東海のゾーンはマッチアップゾーンに近いんですが、あれは正直疲れます。僕らのオフェンスがというより、後半はあちらの足が止まったおかげでアタックできました。うちは1日体を休められている分、アドバンテージもあったと思います。東海は昨日専修大とあんなにタフなゲームをやった後なので、後半にくれば僕らの強みは出るだろうと思っていました。

(次は大東文化大が相手)モッチ(#15)対シェッハ(#75)ですね。タイプは少し違いますが、互いにオフェンスのシステムも似ています。ちょっとしたルーズボール、リバウンドの差で決まってくると思います。最後まであきらめずに勝ちきりたいです」

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「後半はうちらしい圧力が欠けてしまった」
ディフェンス強度が勝負の鍵に

◆陸川 章監督(東海大)

(前半のディフェンス、ゾーンは見事)このためにゾーンとマンツーマンのチェンジングのディフェンスを用意してきました。ゾーンではバックアップの選手たちが圧力をかけてくれました。プレッシャーの効くアタックゾーンになっていたので、相手も嫌がっていましたね。後半は裏をかくカッティングがあって、リバウンドも取られました。あれは残念です。

(後半のゾーンはうまく機能しなかった)下級生メンバーは圧力がもう少しというところ。ゾーンは効いたけれど、リバウンドを取られてしまいました。あと、野﨑くんがスイングしたときに空けてしまいました。打たせてはいけないのはマンツーマンもゾーンも同じです。

(前半は野﨑へのフェイスガード)本来は津屋(#28)は前田(#58)につけるんですが、野﨑くんはボールを持たれると厄介な選手、サイズもあってここまで良かった津屋をつけましたが、そのマッチアップで良かったと思います。ただ、やはり後半に全体的に疲れてきて、圧力のところでうちらしさに欠けました。やっぱりディフェンスからでないと流れは変えられません。オフェンス、オフェンスだけでいってしまうと流れが作れません」

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「4年にしっかりついていって、恩返ししたい」
上級生を全力でサポートする前向きな思い

◆#58前田怜緒(白鴎大・2年・SF)
171123maeda.jpg今季より白鴎大のスタートとして春から活躍している。高い機動力を持ち、3番ポジションとして期待されている選手だ。前半からは強豪の東海大という名前の前に気持ちが消極的に。しかし信頼する4年生のためにもと自分を奮い立たせて後半は得点、リバウンドにもしっかり絡んで存在感を発揮。勝利した後にもすぐ課題と修正を胸に次を考え、しっかりと前を向いている。あとはただ、4年生に全力でついていくだけだ。


ー東海大の激しいディフェンスにさらされた試合でした。
「東海はディフェンスチームと言われていますが、うちも負けないぐらいディフェンスのチームではあるので。個人的には最初に2回ファウルをして、気持ち的にも下がってしまいました。後半も1年の西田くん(#19)や津屋くん(#28)にやられているときがあったんですけど、4年生が『ここから頑張れ』と言ってくれたので、気持ち的には楽にできました」

ー最初は攻撃がうまくいかずに焦りが見えました。
「あまり点が取れていなかったですよね。でも修正する部分があったので、4年生中心にやっていきました。野﨑さんはフェイスガードされていても絶対に後半にはやってくれると思っていました。そこは信頼しています。そのリバウンドとかは僕ら2年生が取って、ブレイクは走ればいい。だから気持ちを楽にやって欲しいと思っていました」

ーゾーンを前半は攻められませんでした。
「そうですね。前半は何か違うなという感じになりました。後半は全部4年生のおかげですがセットをしてくれて、それをリバウンドで助けて、シェッハ(#75)もよく我慢してくれて文句一つ言わずにやってくれたので、それが勝利につながったのかなと思います」

ー後半の前田選手の働きはすごく大きかったと思います。
「自分はシュートは苦手なのであいつは空けていいみたいに思われていただろうし、そう思われて仕方ないんですけど、1年生相手に悔しいので最後はやってやろうという気持ちでした。3Pのところは網野さん(監督)に教わってワークアウトして練習していたので、やってきたことを信じて打ちました。前半から攻め気でやれたら零也さん(#0野﨑)もきつくならないで楽にできたと思うんですけど、やっぱり東海のブランドに自分が負けてしまって、下を向いてファウルが込んでしまいました。後半は気持ちでやろうという意識でやりました。4年からもそれが伝わってきたし」

ー東海大に対してはやはり引いてしまうものですか?
「東海は有名な人しかいないのでそういうのはあります。だから本当にチームでやるしかないんです。注目されているチームだから悔しいし、やっていることを見てうちをいいチームだなあと思ってもらえるようになりたいです。東海もいいチームですけど」

ー終盤のゴール下の競り合いでなかなか決めきれず、というところで手に汗を握りました。リバウンドもよく何度も飛ぶのにも驚きです。
「でもあれが自分の甘さだと思うんです。私生活や集中力のなさ、4年生に頼っているという自覚の甘さがああいうプレーにつながりました。レベルはまだまだ。4年に頼っている自分に反省です。一昨日の中央大戦もそうでした。でもインカレはトーナメント形式なので今日はこういう課題があったから、次は準決勝はそれを克服する、ということをさっき勝った瞬間に思いました。あとはリバウンドは高さじゃない、行くか行かないかです。何度も飛べるというぐらいに走ってきているし、気持ちで負けないことが大事です」

ー今年からスタメンとして活躍して、今シーズンかなり成長したように思います。
「リーグ戦で成長できました。リーグ戦の最終試合で負けてしまって悔しかったですが、4年生から本当に勝ちたいという気持ちも伝わってきました。こうなったら優勝するしかない。4年生についていって最後は恩返ししたいです」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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