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第69回全日本大学バスケットボール選手権大会
大東文化大が筑波大の4連覇を阻止して初優勝

2017.11.21 (Tue)

【2017インカレ】11/21 早稲田大VS中京大(2回戦)

中京大が終始リードを握り続けベスト8
早稲田大は苦しい戦いを強いられ敗退


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写真:中京大・伊藤がシュートを決めて盛り上がるベンチにアピールする。

171121kume.jpg 東海地区1位の中京大が関東8位の早稲田大に挑んだベスト8をかけた一戦は、終始中京大がペースを握った。中京大は#6林(2年・PF)の3P、#30笹井(4年・C)の内外の動き、#44伊藤(4年・SG)らのシュートが続き1Qは14-20。早稲田大は#7石原(4年・G)、#21南木(4年・G)の3Pもあるが出遅れた。2Qも中京大の勢いは衰えず。早稲田大は#7石原がルーズボールに突っ込み、3Pを沈めるなど再々流れを持ってこようとするが、中京大は早稲田大のディフェンスに苦しみつつも#44伊藤のフローター、3Pなどを中心に差を開き#45速井(3年・PG)の3Pで最大12点差に開くなど、27-39で前半終了。

 後半3Q、早稲田大のアウトサイドが決まってフリースローも獲得し、じわじわ差を詰めて3点差にするが、Q終盤には#44伊藤の3Pによって48-54と6点差にされて4Qへ。最終Qはゴール下や#18森井(4年・G)のアシストからのシュートで#41小室(1年・C・北陸学院)が得点。#18森井の3Pも出て残り4分半で2点差にまで詰め寄った。しかしここでファウルが続いてしまい、これで得たフリースローを#51粂(2年・SG)が3/5で決めて中京大も粘る。残り3分、中京大は外角が当たらず苦しいが、早稲田大も#8新川(4年・F)のレイアップ以降は得点がストップ。残り42秒、中京大は#51粂がバスケットカウントを沈めて差を6点に。早稲田大は#7石原や#27濱田(3年・F)ら頼みの外が決まらずファウルゲームを仕掛けるが、58-66。中京大が一度も追いつかれることなく早稲田大を下し、ベスト8へと進出を決めた。

171121komuro.jpg 早稲田大は初戦で#26富田(3年・C)が負傷。ベンチには入ったものの、痛みがあり最終的にはコートに立つことはなかった。早稲田大の強みであるピック&ロールが富田の不在で使えず、インサイドでは小室が奮闘したが、攻撃のバリエーションを削られてしまった。追う焦りもあったか、勝負強さを誇る濱田や石原らのシュートも不発となった。

 対する中京大は、森井を起点にしたバスケットをさせないようにスカウティングと対応を重ねた。富田の欠場については「逆に早稲田もサイズが小さくなってやりにくかった」(松藤監督)という部分はあったが、早稲田大の3ガードにも自由にプレーさせず、「東海リーグでもこんなにリードしたことはない」という展開で勝利。ディフェンスを主体にし、下級生が1年間で育ってきたことで、どの学年もまんべんなく出場して総合力がついてきたことが、勝因の一つと振り返った。中京大のベスト8進出により、昨年名古屋経済大が獲得したインカレの8シードを東海地区が今年も確保。もう一つ勝てばさらに枠は広がるだけに東海地区の期待を背負い、準々決勝に挑むことになった。

写真上:終盤、中京大は#51粂が速攻、フリースロー獲得などでチームに最後の勢いをもたらした。
写真下:富田が欠場した早稲田大は小室が奮闘。20得点でふんばった。

※中京大・松藤監督のコメント、伊藤選手、早稲田大・森井選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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【INTERVIEW】

早稲田の起点を潰すことを意識し
最後は気持ちの部分でチームを鼓舞


◆松藤貴秋監督(中京大学)

(早稲田大に対して)森井くんにどれだけボールを持たせないか、森井くんのところからどれだけアシストを出させないか。やられていいところをそうではないところをはっきりさせて臨んで、それはある程度できました。石原くんも怖かったですが、最後は森井くんだと思っていました。彼が周りの選手を輝かせるので、森井くんが生きていると周りの選手にもやられてしまいます。逆に今日は相手のサイズが小さくなった分だけやりにくかったです。富田選手が出てくると思っていましたが、逆に濱田くん(#27)や新川(#8)くんが出てきたのがやりずらかったですね。

(終盤じわじわ追い上げられた)気持ちの問題が大きく、プレスされてボールを取られたり、アウトナンバーができているのに攻めない、ゴール下のシュートを落とすなどだったので、最後はメンタル的なことだけを言いました。東海リーグでもあんなにリードしたことはありません。逆に守りにいって受け身になったかなと思います。

(中京大のチームについて)大きな選手もいないし外国人もいない。ディフェンスをコツコツやるだけ。あとはボールをしっかりシェアして#44の伊藤を中心にみんなでボールを動かして地道にフリーを作る、そのインサイドアウトのバランスを積み上げてフリーのシュートをしっかり打つということだけです。今年は4年、3年、2年とまんべんなく試合に出ています。試合に出ていない4年生もしっかり練習を頑張るし、下級生の面倒を見ます。4年がしっかりしているのが一番いいことですね。特に下級生がうまく成長したし、4年生がそういう雰囲気を作ってくれました。だからここまで来られたと思います」

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「これはマイナスじゃない」
そう思い続けて手にした勝利

◆#44伊藤大和(中京大・4年・SG)
171121ito.jpg「ここで欲しいという時に点を取る選手を目指してきた」と言い、この日16点。勝負ぎわでの3Pを始め、まさに言うとおりのプレーぶりでゲームキャプテンとしての努めを果たした。特筆すべきはメンタル面だ。シュートが入らないことはマイナスではなくゼロベース。再びディフェンスからやればいいという精神は、非常に前向き。チーム全体では迫られてミスもあったが、伊藤本人は焦らず「まずディフェンス」と構えられたと言う。


ー試合を振り返って。
「どこのチームも中京と早稲田なら早稲田が勝つだとうと見ていたと思うんです。でも僕たちは最初から勝つ気しかなかったし、そう言われているのは嬉しさというか、逆にこれに勝てれば下克上だしやってやろうという気持ちで臨んで、最初の入りは良かったです。後半になって相手のプレスなんかで追いつかれたところもありましたが、4Qで後輩たちが頑張ってくれて断ち切れました」

ー注意していたところは?
「森井(#18)のところからバスケットが始まるので、そこを徹底して守ろうというのはありました」

ー早稲田は小柄でスピードのあるチームですが、それに負けていませんでした。
「うちも小さいチームなので。僕としては自信があったのは、大学の公式戦で外国人のいないチームには負けたことがないんです。僕はそこは自信を持ってプレーしていました」

ーディフェンスも1Qから非常に良かったです。
「ディフェンスで我慢してオフェンスで爆発するのが理想です。スリーが入ったらプラス、でも入らなかったらマイナスではなく、そこが最低ライン。そこでディフェンスで我慢していいときに点数を取れればいいかなとチームとして作ってきています。だからディフェンスから入ることが大事です」

ー関東のリーグでは石原選手の1対1や森井選手起点の攻撃はなかなか止められないこともあるんですが、それはどうでしたか?
「自分はマークについていませんが、石原卓とは高校から因縁があって、自分は藤枝明誠ですが、国体も入れたら3回負けています。だから絶対に気合いで負けたくはないなと思っていました。森井のところは一つ下の速井(#45)が守っていました。やられた部分はありますが、自分からしたらよくやったなと思っています」

ー追い上げられたときに簡単なシュートを落としたり外が入らなかったりという時間帯がありました。そこはどんな気持ちでしたか?
「これはマイナスじゃない、という気持ちですね。とりあえずディフェンスで我慢だなと。それでチャンスを掴んで入ればいいし、0-0でも負けにはならない。もう一度ディフェンスをやって、バスケットを作っていこうと切り替えました。オフェンスは悪いときはどちらにも来るので、ディフェンスを心がけるだけでした」

ー2年ぶりのインカレで、まずは一つ結果を出しましたね。
「昨年来られなかったのがこういう結果につながったのはあるかもしれません。去年は東海リーグもぜんぜんダメでしたし。でも今年はみんながディフェンスを我慢して粘ってリーグ優勝できたのですごく良かったです。次も頑張ります。中京大のインカレの最高はベスト4と聞いています。今は関東に強い選手が行きますが、そういう中でベスト4に入れたらと思います」

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「出られないからこそ苦手なプレーも克服した」
小さな早稲田というチームで学んだこと

◆#18森井健太(早稲田大・4年・主将・G)

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中京大に最も警戒されたのは、早稲田大の攻撃の起点となる森井だった。ボールと人を動かし、難しい場所にでもやすやすとパスを通すその能力は、今年を代表するポイントガードの一人だ。かつては得点力がないと言われることもあったが、昨シーズンからは3Pの練習に励み、2016年のトーナメント、3位決定戦では6本の3Pを沈めて周囲を驚かせた。そうした進化は「小さいチームにいたから」こそと言う。ビッグマンのいないチームだから生まれた工夫、努力が森井を一段階上へと押し上げ、対戦相手に最重要視されるまでに至ったのだ。


ー最初からあまりいい流れに持っていけませんでした。
「相手に合わせてしまったのかもというところはあります。富田(#26)が昨日の怪我で出ることができなくなりました。彼の貢献度はとても大きく、終盤3点差からぜんぜん得点が入りませんでしたが、いつもならそこで僕と頼(富田)のピックなどで得点できる強みがあったんですが、それを使えませんでした。どこかいつもと違うなと思いながら進んでしまったと思います」

ー相手にもディフェンスでやられて、シュートも結構決められてしまいましたね。
「中心選手の伊藤くん(#44)だったり、ガードの選手だったり、シューター陣が多い中でいい段階でシュートを、フリーとまではいかないけれど楽に打たれていました」

ー初戦も大阪学院大に競り合ったというインカレの出だしでしたが。
「昨日に関しては固かったというか慣れていない部分が多かったです。場馴れができていない選手が多く、勝ちにこだわりました。初戦ああなったということは、今日もこうなる可能性はあることは言っていました。でもどこかいけるんじゃないかなという雰囲気があったと思います」

ー春は結果が出せず、秋もリーグ当初は好調でしたが最終的には8位。振り返ってみてどう感じていますか。
「苦しいシーズンでした。何より結果が出なかったし、そこを受け止めないといけません。でも過程というか、去年の延長でやってきたことを出せる部分も多く、上位チームにも勝ったという点では去年までの早稲田にはなかったことで、爆発力はありました。でも安定感を持ってやり続けられず、そこが強いチームとの違いだなとも感じました」

171121morii2.jpgー早稲田はここ数年たくさんガードがいて、森井選手でも3番手、4番手みたいなときもありました。
「下級生の頃はガード指導者によって好みが分かれるポジションだと思っていました。自分の良さは高校の頃から確立されていると思いますが、それを評価してもらえなかったのは辛かったです。でもそういう時期があったから、苦手だった3Pの練習も増やしたし、そうすることでどんなプレーも自信を持ってできるということが増えてきました。だから今年は余裕を持ってプレーできました。Bリーグで少し経験できたことも大きいとは思いますが」

ースタイルが完成している選手でも、大学に来て自分で幅を広げられる選手というのは、やはり強いと思います。それは意識していましたか?
「そうですね。いい意味で、良かったと思うのは早稲田に来たことです。本来、ビッグマンのいるチームの方が、僕みたいなのは生きるタイプだと思います。でも早稲田は小さくて、大きな選手がいない。そういう中でバリエーションを増やせました。洛南のときもビッグマンがいて、自分がパスを供給してあとはインサイドが点を取るという形が主でした。でもここでは自分も点を取りながら周りを生かすことを学んでいくことができました」

ーガードにとって小さいチームを勝たせるということは、より難易度が高いということですね。
「そうですね。多分ビッグマンのいるチームに行っていたら、それはできなかったことだと思います。早稲田でやることで自分を磨くことができると思ってやっていましたし、4年間やりきれたので、成長はできたと思います」

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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