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第69回全日本大学バスケットボール選手権大会開幕
大田区総合体育館、青山学院大学青山キャンパスほか、〜11/26まで

2017.10.29 (Sun)

【2017関西リーグ1部】終盤戦(10/14〜10/29)レポート

京都産業大が2011年以来のリーグ王者に
インカレ出場権・残留争いは僅差で決着



 関西リーグは、1部を含めた全ての日程が終了。最後までもつれにもつれた中位以下の争いを含め、ようやく決着がついた。終盤には2週連続で台風が接近した影響もあり、アリーナに2面を確保して早めの試合消化を図ったために駆け足感を孕みながらの閉幕となったが、どのチームもそれぞれの目標到達に向けて死力を振り絞っての戦いを見せた。

【最終順位】
優勝 京都産業大学(6年ぶり21回目)
2位 大阪学院大学
3位 関西学院大学
4位 近畿大学
5位 大阪体育大学
6位 大阪産業大学
7位 流通科学大学
8位 天理大学(2部3位との入替え戦へ)
9位 大阪経済大学(2部2位との入替え戦へ)
10位 立命館大学(2部1位との自動入替え)


京都産業大が久々のタイトル奪取
古豪復活への狼煙を上げる


〈優勝争い〉

171029LINDER.jpg 1巡目を終了した段階で既に首位に立っていた京都産業大の強さは、優勝を決めるまで揺らぐことがなかった。

 昨年鮮烈な活躍を見せた#30大庭(2年・SG)、#38リンダー(2年・PF)、#14川口(2年・SG)の得点力のイメージがどうしても先行してしまうのがこのチーム。だが村上監督はディフェンスの部分が大きかったと感じている様子。実際に、優勝を決定するまでの16試合で最多失点は、唯一敗戦となった1巡目・流通科学大戦での75点で、それ以外は全て70点未満。数字が示すように、相手を抑え込めば勝ちきれるパターンを確立できたことが大きかったのは、言うまでもなかろう。

 オフェンス、チームバランスの部分に目を転じれば、昨年は1年生だったスコアラー3名の能力を前面に押し出したスタイルで1部リーグの台風の目となったが、この時と異なり#21会田(3年・C)がスタメンに名を連ねてインサイドが安定。負傷欠場期間を脱した#3高田(3年・PG)のコントロールもあって、攻め手のバリエーションが格段に向上した印象だった。また、特に大庭がエースと言うべき数字を安定して残し続けた。昨年もコンスタントな活躍ぶりであったが、村上監督は「少しのズレで攻められている。前まではズレが大きい時にシュートやドライブに行けていたが、少しのズレをこじ開けられるような力がついてきたと思うので、そこが(去年から)変わった」と成長ぶりを認める。2年生ながらMVP受賞となったが、リーグ戦の勝利への納得度を考えればそれも納得である。

171029YOSHIKAWA.jpg このチームのもう一つの特徴として、メンバーの若さが挙げられる。スタメンの5名の中には4年生がおらず、トリオと称しても良い大庭、リンダー、川口以外にも有望な下級生がベンチに控える。優勝決定後は気持ちの面で崩れたか、リーグ連敗で終えたのは反省材料であるが、これも今後のための糧となろう。この先のインカレはもちろんのこと、来年度以降にも期待が持てる大会だった。

 2位となった大阪学院大は、ところどころでの取りこぼしがあまりにも痛かった。京都産業大の優勝も、このチームが敗れたことによって決定。全関を制し、戦前の期待値は高かっただけに悔しさの残る結果だった。それでも最終戦では京都産業大に意地の勝利。時間帯によっては#8吉井(1年・SF・大阪学院大高)、#13山中(3年・PF)、#31福田(4年・PF)という190センチ台の選手が3枚居並ぶ構成は、今年の大学界で全国を見回してもそう多くはない。リーグタイトルには届かずとも、全関優勝チームであり、西日本インカレでも関西勢唯一のベスト4に食い込むなど、今年の関西を語る上では外せないチームである。今年こそインカレでの勝利を飾りたい。

写真上:リンダーの内外での得点も効いた京都産業大。
写真下:大阪学院大は吉川も黙々と自分のプレーに勤しんだが、悔しい2位に。

※インカレ出場権争い、1部残留争いの概要、大阪学院大・福田選手、関西学院大・堤選手、近畿大・岡田選手のインタビュー、大阪産業大・花田選手、流通科学大・龍選手のコメントは「続きを読む」へ。
※京都産業大のインタビュー、チャレンジマッチ決勝は別途掲載します。


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関西学院大と近畿大がインカレへの切符を確保
チャレンジマッチ行きは大阪体育大に


〈インカレ出場権争い〉

171029ADACHI.jpg 早い段階で構図の見えた首位を巡る攻防をよそに、3位以下の争いが激しく白熱したのがこのリーグ戦の大きなトピックスだった。

 まず、中盤から終盤にかけて、3〜5位の争いは全く先が見通せない展開が続いた。1部4位以上ならばインカレ出場が確定だが、5位の場合はチャレンジマッチ行きとなるのが関西のシビアな部分。一時は首位だった近畿大が中盤からやや黒星が重なり始め、開幕週連敗の大阪体育大が浮上し、1巡目は辛うじて勝ち越した格好の関西学院大もこれを追走したことで、この3チームによるデットヒートが最後まで繰り広げられた。

 この争いからまず抜け出したのは関西学院大。大会序盤は負傷で欠場していた#22堤(4年・PG)が、リーグ折り返し地点を前にコートに戻り、2巡目が始まってすぐの3連戦をいずれも勝利したことで一気に波に乗った。これ以降、敗れたのは優勝した京都産業大相手のゲームただ一つ。17日目に2位の大阪学院大を延長の末に倒したことで、4位以上が確定した。今季は春先こそ出場メンバーの激変、取り組むバスケットの質の変容で苦しんでいる印象の方が大きかった。だがリーグでは、堤自身も認めるように特に中盤以降チームの成長を感じさせる内容を披露。2巡目に限れば首位という戦績で、最終的には3位の座を掴んだ。

171029KINDAI.jpg そして最後のインカレ出場枠を巡る近畿大と大阪体育大の争いは、最終日の直接対決に委ねられることとなった。1巡目の対戦時には大阪体育大が近畿大を引き離しており、大阪体育大は敗れても大差でなければ4位を確保できる。しかし、近畿大は開き直りを見せる。立ち上がりから攻守が見事に噛み合い、今シーズン最高と言っていい内容で大阪体育大を圧倒。ノルマとなっていた点差を早々につけ、粘る大阪体育大を押し切り4位に滑り込んでみせた。今季はビッグマン不在のメンバー構成だったが、サイズがなくとも安定した結果が残せることを証明する格好となった。インカレはおろかまさかの入替え戦を強いられた昨年の悔しさを晴らす結果に、最後は多くの選手が目に涙を浮かべて喜び合う姿を見せていたのが印象的な光景となった。

 これにより、インカレへの自動出場権は関西学院大近畿大がゲット。あと一歩及ばなかった大阪体育大が、最後のインカレ出場権をかけて、チャレンジマッチに臨むこととなった。

写真上:リーグ前半は堤、終盤は古家が欠場の試合もあった関西学院大だが、代役の足立が印象的な活躍を続けた。
写真下:ラストゲームで大阪体育大を圧倒し、必要だった16点以上の差をつけて勝利の近畿大。岡田を中心に、喜びを爆発させた。


大阪産業大・流通科学大が最後まで残留圏内を死守
最下位立命館大は猛ラッシュを見せるも届かず


〈1部残留争い〉

 1部残留、最下位自動降格回避の戦いは、最終日まで順位が全く確定しない状況となった。ただ、最終的には中盤から7位以上の順位をキープする形となった大阪産業大流通科学大という2つの昇格チームが、最後まで残留圏の順位を譲らなかった。

171029SANDAI.jpg 大阪産業大はリーグ序盤こそ負けが込み、状態が上向かなかったものの、上級生が試合を追うごとに負けん気を見せ、地道に勝ち星を拾っていった。流通科学大は最後まで安定性に欠ける印象が強かった。ただ1巡目は最終的に優勝する京都産業大を、2巡目では大阪学院大を下すなど、要所で印象的な白星を重ねていき、入替え戦行きとなる8位以下にまでは落ち込まず。大阪産業大は3年前に、流通科学大は2年前に、それぞれ1部最下位による自動降格という苦い経験がある。今年はその経験を知る最上級生が、最後までチームを引き締め続け、後輩たちに来年も1部で戦える権利を託す形で大会を終えた。

 8位以下の3チームは、天理大大阪経済大立命館大が占めた。天理大は、大きく陣容の変わったインサイドのやりくりに最後まで苦心し、大阪経済大も代替わりの影響をなかなか拭えない中での戦いが続いた。リーグ戦を前にガード陣に故障者が相次いだ立命館大は、最終盤にかけて故障者が復帰すると一旦は3連勝で残留も見えるポジションにまで回復。最終日まで望みをつないだものの、ラストゲームでは大阪経済大に苦杯。これにより、8位が天理大、9位に大阪経済大となり、この2校が2部2位、3位との入替え戦行きに。そして立命館大が、昨年3位から暗転の、まさかの最下位自動降格でリーグを終えることとなった。下のチームほど受け止め難い結果ではあるが、ここから次年度にどう繋げていくか。


写真:大会17日目、この1日だけ地元開催に設定された試合に勝利して残留を決めた大阪産業大。多くの関係者が見守る中で、来年も1部で戦う権利をものにした。


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【INTERVIEW】

「足を動かしてハードにやるバスケットならチャンスはある」
リーグと同じ轍は踏まず、今年こそインカレでの勝利を

◆#31福田惟吹(大阪学院大・4年・主将・C)
171029FUKUDA.jpgリーグに限れば、2位という最終順位は一定の結果だったとも言える。ただ、春先は最高の結果を残していたこともあり、あくまで目指していたのは優勝。福田自身は春先に故障で出遅れた影響もあり、状態が戻っても、ある程度完成された状況のチームに本格的に戦列復帰することの難しさも同時に知った秋であった。インカレは、既に関西からの常連校といった感も強く、雰囲気や質感、関東勢などのレベル感もわかっているはず。プレー面でも精神面でも主将としての役割を貫き、今年こそまずは初勝利を取りに行く。


—リーグ戦が終わりました、今一番に思うことは何でしょうか。
「春は全関で優勝しましたけど、欠場していたこともあって、自分自身としてはこのリーグにかける部分は大きかったです。ただ、春にあまり自分自身がチーム練習をこなせていない分、選手との噛み合わせもある程度固まっていて、こっちにブランクがありますけど元々の選手には積み重ねが大きいだけに、最初の5名のメンバーに割って入ることが難しかったです。ただ、ベンチに入ってチーム一丸となる雰囲気を今年も味わうことができて、インカレに行けることは良かったです。優勝できなかったことは悔しいですし、今年はこの4年間の中でも一番手応えがある年やったんで。ただ最後に京産に勝てて終われたことは、自分個人としては良かったと思いますし、チームメイトみんなが思っていることやと思います」

—2巡目はまさかの取りこぼしが目立ちました。
「大会期間が長くなって、厳しい試合が続いていく中で、うちのチームは比較的主力の選手が長い時間プレーする方なので、どうしても疲労も蓄積されてきます。そうすると、気をつけてはいるものの、気の緩みの部分や疲れた自分に負けてしまう部分はあると思うんですよね。そうなってきた状況で、2巡目の流科戦を落としてしまったことが響きました。毎年のパターンというのは言い訳にならないんですけど、とにかく今はインカレでああいうゲームはしないようにしないとダメだと思っています」

—ある意味、今年が一番勝ち続ける難しさを知った年だと思います。
「春先に早々に優勝して、西日本も関西で一番の順位で終わって、合宿を乗り越えて自信をつけた中でのこのリーグ戦を迎えたんですけど、1巡目に京産に負けたことで初めてその自信が揺らいだ部分があったかもしれません。それがなければ持っていけたのかなとも思いますし、他にも色々思う部分はあります。とにかく最初の1敗。1敗してしまったら、こんなにチームが変わんねんな、と実感しました」

—ただ、最後に優勝チームに勝てたことは、インカレにはつながるものになります。
「そうですね。試合の前にもインカレにつながるゲームをしようと話していました。インカレを考えれば、京産より強いチームばかりですし。競ることは分かっていたので、競り負けないように意識していました。春先から今年は関東に勝つということを目標にやってきて、最大の目標はそこにあるので、有言実行できるように頑張りたいです。どこと当たることになっても、足を動かしてハードにやるバスケットを突き詰めたら、チャンスはあると思っています」


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「僕たち自身がこの期間で一番成長できたと思う」
グッと伸びたチームの総合力に大きな手応え

◆#22堤 大喜(関西学院大・4年・主将・PG)
171029TSUTSUMI.jpgリーグを控えた夏場に負傷。開幕当初はコートに立てない状況を余儀なくされ、苦しかった春を踏襲するようなゲーム内容が続いていた。しかし中盤戦から本格復帰すると、以前までと変わらない安定したゲームメイク、キープ力、シュート力でチームに活力を注入。2巡目だけに限れば10チーム中最高の8勝で、3位へのジャンプアップを果たした。今年も掴んだインカレへの舞台は、昨年は目標のベスト8に到達した場所。今年はさらにその上を目指していく。


—1巡目はどうにか勝ち越しという結果から、2巡目は大きく星を伸ばしましたね。
「1巡目は春に勝てていなかった分、自分たちに自信がなくやっていた部分がありました。上のレベルのチームだと思っていた大阪学院とか近大に、気持ちの面で下手に出てしまった部分があります。プレーの面よりも気持ちの面で未熟だったと思います。それに比べて2巡目はいろんなチーム同士が対戦するのを見ていく中で、自分たちでもやれるということに気づいて、体感したことで、気持ち良くやれるようになったからだと思います」

—2巡目に一気に良くなったのは、何かきっかけはあったのでしょうか。
「1巡目を5位で終えた時点で、2巡目の最初の3連戦を重要視していました。相手がすぐ下の大産大と、すぐ上の近大、大体大だったので、ここに勝っておくことが後々大きくなるぞとみんなで話していて。その最初の大産大との試合で、どうなるか分からない展開でしたけど、どういう内容であれ勝ち切ることができたのが、波に乗っていくきっかけだったかなと思います」

—ちょうど堤選手が復帰する前後で、チーム成績も変わっています。
「僕が出ていないことによるプレー面への影響は、僕自身は正直分からないんですけど、ただ出ている選手たちが暗い顔していたり、負けてしまう時というのは、嫌な流れを最後まで続けてしまうことが多いなとは感じていました。踏ん張る力が足りない状態だと。だから自分が戻った時には我慢する、踏ん張るということをテーマのように考えて、もちろんそれを試合中にも言うようにしていました。特に戻ってからは、踏ん張るということを意識してやっています」

—それはチーム全体に浸透していますか。
「そうですね。インカレが決まった大阪学院戦も、1Qでは離されてみんな表情も落ちていて雰囲気も良くなかったですけど、まずはプレーよりも勝つべきチームの姿勢とかコミュニケーションをすることを意識してやって。それをすることで前半のうちに一桁の差に戻せたので、そういうところがここに来て良くなったことにつながっていると思います」

—昨年も今年も大型連勝の時期がありましたが、内容的にも状況としても大きく異なる中身です。
「去年に関しては、自分で言うのもあれですけど、関西の中でもバスケットの技術の面で一歩抜けていたと思います。バランスも良かったですし。だから今のように気持ちの部分がついてこない時というか、ちゃんとやれば勝てるという意識でみんなやっていたと思います。今年はサイズも落ちてやっているバスケットも違うので、春はその分苦しんできましたけど、このリーグに関しては僕ら自身もこの期間で一番成長できたと思うので、さっきも話したように気持ちの持ちようの部分で変われたのが大きかったです」

—2巡目は、競り合う試合でも松原選手(#10)や足立選手(#15)の活躍で勝利する試合が目立ちました。
「松原に関しては僕らのチームのエースですし、足立は今まではベンチ中心でしたけど、僕や古家(#13)のケガでスタートを務めてくれて、難しいポジションだと思うんですけど、下級生の時から僕のことを支えてくれていますし、ゲームでも泥臭いところを頑張ってくれます。すごく頼りになりますね」

—古家選手や坂本選手(#50)も成長が見えます。新しいバスケットがだいぶモノになってきたという自信はありますか。
「僕らのチームは現時点でゲームに絡んでこられないメンバーも能力が高い。そういうメンバーの代表が坂本や古家で、元々やれることは分かっていたので、それをどこまで試合で発揮させられるようになるか、というだけでした。トーナメントの大会だと負けたらおしまいでなかなか出られる機会も限られますけど、長いリーグ戦という特徴を活かしてプレー機会をもらったところで自信を掴んでくれました。それが次の関学につながっていくと思いますし、チームとしての幅も広がります。まだまだ他にも選手がいますけど、少しずつチームとしての幅が広がっている状態だと思います」

—それにしても、堤選手自身が春とは全く表情が違いますね。
「そうですね(笑)。春は本当に自分でも情けない部分が多くて、前からも出させてもらっていた分、引っ張らないといけないという気持ちだけが先走っていました。それでプレーが全然ダメでした。ゲームの中でポイントになる場面で仕事をするのが自分の役割だと思っていますけど、そういう場面で仕事が全くできず、負けに直結している原因が自分にあることが明らかで、個人的にも自信が全く持てずにチームも落ち込んでしまいました。そこは今でも申し訳なく思います」

—インカレでも今のやり方、精神状態を続けるだけですね。
「関西でも小さいチームで、全国から見たら本当に小さい部類になると思います。ただ、全国を意識した上でバスケットの形を切り替えてきていますし、今年は関東も混戦ということで、どこと当たっても勝つチャンスは同等にあると思っています。時間は少ないですけど、インカレまでに作り上げていきたいです」


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「まだまだ後輩に残せるものは伝えていきたい」
チームマネジメントにも注力しつつ確かな成果を残す

◆#3岡田雄三(近畿大・4年・主将・PG)
171029OKADA.jpg上級生の立場となった昨年は、それまでのようにハイペースで勝ち星を並べていくことができず、苦い表情を見せることが多くなった。比較的順調に推移した今季についても、チームマネジメントの部分では難しさを感じながら戦ってきたという。ギリギリでのインカレ出場決定に涙するチームメイトが多い中、満面の笑顔で2年ぶりの東京行きを喜んだ。下級生の頃に見せていた、心からの喜び、嬉しさをにじませる表情が、ようやく戻ってきた。


—最後はかなり疲労が足にきているようでした。
「前までの試合で主力がみんな細かい部分を痛めたりしていて、元気なのが濱高(#9)くらいしかいない状況でした(苦笑)。まずいなあという考えもあったんですけど、変わったメンバーもディフェンスやリバウンドを頑張ってくれたので、それは助かりました」

—最後の試合、結果的に16点差以上が必要になりましたが、早い段階で必要な点差をつけました。あそこまで上手くいくと思っていましたか。
「そういう風には全然思ってなかったです(笑)。隣の試合で流科が勝って関学が負けてくれれば、僕らは勝つだけで良かったんですけど、その感じがなくて。でもみんな気持ちが入っていたし、昨日よりも気持ち良くシュートが打てていました。近大は基本的に先行逃げ切りが勝ちパターンですけど、18試合の中でも一番いい試合ができたと思います」

—最終盤は、ここで勝てば優位に立てる、という試合を落としてしまいました。最後の最後が一番苦しかったと思います。
「そうですね。でも、去年も序盤は良かったのに、研究されると一気に負けが込んでしまったんですけど、今年はそういう時でもすぐに先生と話して、そういうコミュニケーションが取れていたことが、良かったかなと思います」

—春から、金田選手(#15)と話し合いを欠かさず、という話がありました。それはここまでも変わらず?
「そうですね。4年生は、僕と金田、あともう一人の永岩(#21)で、コートに出られなくてもスクリーンとか、コートでなかなか見えない部分を周りから声をかけていこうと。高校生みたいな感じでもありますけど、そういうことをしないと強いチームじゃないぞと言い続けてきたことが、今日の最後の試合で出たかなと思います」

—これも春から苦しんだところですが、どうしてもインサイドのサイズ不足は簡単な課題ではなかったはずです。
「インサイドで安定して点が取れないことも苦しいですし、大きい相手だとリバウンドが全然取れないのが課題でした。チームでは練習からスクリーンアウトを徹底して、必ずリバウンドに行くとか。徹底できることも限りがあったので、逆に大きい相手とマッチアップする金田が外で一対一をするとかいった部分を前面に出していかないとマイナス部分ばかりになってしまいます。スピードのミスマッチを上手く使いながらやっていくことも、みんなで話し合ってやってきました。去年もリバウンドは苦しんでいて、今年のチームが始まった時に先生からまずスクリーンアウト、リバウンドを徹底しようという話がありました。それが1年間のテーマでした。今日はリバウンドに向かっていったことでこの結果になりましたけど、何かしらアクションをすることで、その結果ルーズボールやオフェンスリバウンドも取れるようになると思います。来年も継続してやって欲しいなと思います」

—一見すると安定した結果ですが、これだけサイズが乏しい中で結果を出し続けることは難しいことです。リーグ戦も、何度も苦しい場面もありました。まだインカレもありますが、一年間ここまでを振り返って一番最初に思うことは。
「とにかく大変に感じることは、選手同士で感じていることと、スタッフの感じていることにギャップがあれば、間に入ってチームとしてどうまとめていくか、の役割です。例えば、先生には先生の考えがあって、一方で選手にも選手の考えがある。それをどうまとめて一つのチームにしていくかが難しいと感じるところです。勝っていれば良いんですけど、負けてしまうと誰かから不満も出てきてしまう。去年はそうなった時に、一気に落ち込んでしまったんですけど、今年は負けた後は必ず長時間のミーティングをしていきました。他のどのチームよりも話し合ったぞと確信を持って言えるくらいやってきました。そこが一番良かった部分でもあります。キャプテンとして大変な部分でもありましたけどね(苦笑)」

—インカレはどんな大会にしたいですか。
「目標はベスト8まで残って、最終日まで戦うことがまず一つですけど、僕自身がインカレでは上の先輩たちのおかげで良い思いをさせてもらったので、今度は自分がそういう役目をして、来年につながる勝負をさせてあげたいです。僕個人としては、とにかく自分のプレーができるように頑張りたいです。このチームで最後の大会ですけど、変に気負うことはせずに、インカレの試合だけじゃない部分でも、普段の生活や練習に取り組む姿勢で後輩に残せるものは伝えていきたいと思います。リーグ最後のような試合ができるように、時間は少ないですけどしっかり練習していきたいです」


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【COMMENT】

「良くなりつつある部分を後輩たちが継続できるかが大事」
◆#88花田英次(大阪産業大・4年・主将・PG)
171029HANADA.jpg「終わった瞬間は、最後にコートに立たせてもらった。まずはありがとうございますという気持ちだった。

 メンタル的に弱い部分があって、みんなをどう頑張らせるかと考えた時に、自分が終盤に怪我をしてプレーできなくなったことで、プレーしたくてもできない選手がいるということがモチベーションにつながるかなと思って、試合に出られないようになってからはそういうことを伝えてきた。お前らはプレーができるんだから、プレーで示してくれ、と。

 残留はしたけれど、とにかく課題はメンタルだったと思う(苦笑)。直接対決で流通科学に勝って残留を決めた試合のような気持ちで全試合やっていれば、勝ち負けの結果は分からないが、少なくとも引き離されて大敗するようなことはなかったと思う。

 新チームが始まった時に、良い伝統を作って悪い伝統をなくしていこうと話していた。悪い伝統という部分を具体的に言うと、練習の切り替えが遅い部分がある。数十秒かかることもあって、そういう切り替えを5秒でやろうと。そうすれば、同じ2時間の練習でも密度が変わってくる。そういう意味では、悪い部分から良い伝統を作りつつあるのかなと思っている。それを後輩たちがどこまで継続できるかが大事だと思う。

 4年間の中で、感じたことはたくさんあった。例えば試合に出られる選手と出られない選手がいる中で、同じモチベーションを保つのは僕は不可能なことだと思っている。ただ、出られない方は出られないなりに、次の相手のスカウティングをして対策を立ててくれる。自分たちでやろうと思っていることを、あいつがここまでやってくれたならやるしかない、という風に、他人がやってくれたことに対して頑張ろうと思える。自分がくじけそうになっても、それが助けになる。そういうことが実際にあるんだなということが、振り返った時に実感として一番身をもって分かった。

 今後は指導者としてバスケットに関わりたいと思っている。何かを話す時に、そういうことがあったということの話ができることが、自分にとっての財産になると思う」


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「強いところにも勝てるということは大きな自信になった」
◆#23龍 季弥(流通科学大・4年・主将・PG)
171029RYU.jpg「最後は試合前の他チームの状況で、勝っても負けても1部残留という状況になることは変わらなかった。結果として自分たちは負けてしまったが、4回生が最後に出てきて、一緒に出られたことも嬉しかったし、ずっと頑張ってきたやつが得点も決めてくれて、それの嬉しさが強いラストだった。チームとしても盛り上がって、その結末を迎えられて良かった。

 勝てる試合もあって、そこを取りこぼすことがなければ、インカレ出場枠を巡る争いに絡むことができたように感じる。来年は、そういう時に勝てるチームになっていって欲しい。そういう意味では、このリーグ戦は良い経験になったかなと思う。練習で、たまに最後に緩んだ雰囲気で終わってしまうことがある。そうした部分を直していけば、試合でも緩んでしまうことはなくなっていくと思う。練習から当たりを強くしていくことで、改善できると思っている。

 この4年間は、1部と2部の往復を繰り返してきた。それを考えると、7位になって残留できたのは大きいことだと思う。それと、1巡目では京産に、2巡目は(大阪)学院に勝ったが、どの試合でも実力を出し切れば、競り勝ちを続けていくこともできたはず。まず強いところにも勝てるんだということは大きな自信になったので、大きな収穫。気持ちの部分をどう作っていくか、という課題が出てきたことも、一つ得られたことだと思う。

 今年は4回生がリバウンドの部分でもつないできたところが大きかったのと思う。3回生以下がそれを改善してくれれば、今よりももっと良いチームになっていくと思う」
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