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2017.10.13 (Fri)
【2017リーグ1部】10/9レポート
拓殖大が3敗目をマークし筑波大との差は1に
東海大は遂に連敗を脱し、ここから再スタート

3連戦の最終日、どこのチームも疲れが見える中でこの日も1部はきわどい勝負が続いた。これまで接戦をものにし続けてきた拓殖大も、この日は白鴎大相手にクロスゲームをクリアできずに3敗目。2位の筑波大は勝利したため、差が星一つまで縮まった。そしてこの日の勝利で単独3位に躍り出たのは白鴎大。とはいえ、まだ星の差はどこもほぼなく、一つの勝利で大きく順位が上がる状況には変わりない。
また、この日は10位の東海大がようやく連敗をストップし、明るい兆しが見えた。9位の日本大も勝利し、ともに4敗。直接対決の結果で東海大の最下位脱出はならなかった。
写真:白鴎大が終盤に勢いを増して拓殖大を倒し、歓喜に沸いた。白鴎大は大崩れせず、上位を狙う位置につけている。
首位拓殖大は白鴎大との激戦に破れ3敗目
筑波大が星の差1にし、後ろに迫る
前半リードしたのは拓殖大。白鴎大はアウトサイドのシュートが決まらず、ターンオーバーが続いた。白鴎大は2Qに8点しか取れず後半は10点ほどを追いかける形に。しかしディフェンスでは拓殖大を好きに攻めさせず、4Qで差を詰め残り6分で2点差に。拓殖大も#23ドゥドゥ(1年・C・八王子)の2本の3Pで逃げるが、白鴎大はディフェンスからターンオーバーを奪い、再三#0野﨑(4年・SG)が速攻で走り、追い上げる。残り2分を切り、拓殖大のリードはついに1点。残り43.9秒、白鴎大は#18奥野(4年・PG)の3Pでついに逆転を果たす。拓殖大はファウルゲームで白鴎大に1本のフリースローを決められ4点差。残り4.4秒、#13阿部(4年・SG)が渾身の3Pで1点差に迫るが残り時間での挽回は叶わず76-73。首位は変わらないが拓殖大は3敗目となった。白鴎大は終盤、持ち味のディフェンスが効いて#23ドゥドゥを押さえ込めたゆえの勝利と言える。
2位で拓殖大を追う筑波大は明治大と対戦。終始接戦となるが、明治大はインサイドの#28今川(3年・SF)を始め、ファウルトラブルで苦しい状態の中、ベンチ復帰の#22宮本(4年・PF)も出場させ粘る。筑波大は#88牧(2年・SG)が好調でチームハイの23点、#17杉浦(4年・PF)が22点、#4青木保憲(4年・PG)が20点と3人が20点台を稼ぎ、何度も明治大に迫られつつも4Q終盤に突き放して92-83。失点は多いが得点力で逃げ切った。
早稲田大は2Qに8点と失速し、全体を通して低調。専修大は後半は4年生中心に攻めて6勝目。勝敗を5割に戻した。早稲田大は2連敗でやはり6勝6敗の勝率5割。
写真上:白鴎大は終盤に野﨑がターンオーバーから何度も速攻に走った。
写真下:筑波大・杉浦はまだまだ本領発揮していない試合も多い。終盤に期待。
※専修大・髙澤選手、白鴎大・シェッハ選手、筑波大・牧選手のインタビューは「続きを読む」へ。
日本大、東海大が揃って4勝目
東海大の連敗は7でストップ

7連敗と陸川監督就任以来最大の連続黒星となっていた東海大は、青山学院大との対戦で意地を見せた。この日は立ち上がりから激しいディフェンスとアグレッシブなオフェンスを展開し、青山学院大は再三ボールをこぼしターンオーバーに。東海大は#0寺嶋(2年・PG)のドライブ、#25平岩(2年・C)のインサイドの内外で得点。一方の青学大はシュートまでなかなか持ち込めない状況が続き、前半で20点差をつけられた。後半は点差こそつかなかったが青学大の巻き返しは叶わず74-56で東海大がようやく連敗を止めた。
#15モッチ(2年・C)、#20毕(4年・PF)が欠場した大東文化大は日本大に対し、高さの劣勢をあまり感じさせず粘りを見せた。日本大が先行するが前半は#12熊谷(3年・PG)の3Pもよく決まり、#30島元(4年・PF)、#91ビリシベ(3年・PF)といったインサイド陣も奮闘し、前半は差がつかず。後半3Q、日本大のシューターたちが当たり始め、リードを広げるが、大東大は4Q、プレスから日本大のミスを誘い、#23奥住(3年・SG)の3Pや#34中村(2年・PG)の3Pのバスケットカウントなどで1点差まで追い詰めた。しかし最後は日本大がファウルからフリースローを得て67-73で逃げ切り。4勝目を挙げた。
写真上:ようやく東海大らしいディフェンスが出て来るようになってきた。ここから上昇できるか。
写真中:東海大の先鋒としてディフェンスを切っていく寺嶋。鋭い切れ味のドライブはチームにとっては既になくてはならない武器だ。
写真下:大東大は欠場したモッチ、毕にかわり島元が健闘。日本大のシェイク相手にボールをもぎ取っていった。
※東海大・佐藤選手のインタビューは「続きを読む」へ。
「自分の持ち味は何かを見つめ直した」
泥臭く、背中で見せるプレーこそ見せるべきもの
◆#23佐藤拓磨(東海大・4年・主将・SF)
7連敗の中、本来の良さがなかなか出せないでいたが、この日は攻守ともアグレッシヴ。抱えていたもどかしさを払拭しつつあるように見受けられた。下級生がチームの核を占めつつあるのは事実だが、4年生として見せていくべきものはプレーだけではない。主将ともなれば広い視野やリーダーシップのありようこそ大事になる。今年はU24として活動し、長い活動期間で得たものもあるはず。チームに何を残せるかも問われるのが4年生であるだけに、ここからどのような姿を見せていくのかを楽しみにしたい。
ー7連敗がストップしました。佐藤選手らしいプレーが今日は見えましたね。
「泥臭くやってチームを引っ張ることしか考えていませんでした。7連敗はしていましたが、チームの雰囲気は悪くなく、むしろ良くなっていたくらいです。ただ、ここまできたことで開き直って、負けるだけ負けたのだからここから全部勝って、インカレに向けてもいい経験をしたと思ってやっていこうと。今日はアップの雰囲気もすごく良かったし、やっとスタートラインに立てたという感じです」
ー練習は負けはじめてからどうだったのでしょうか。
「ディフェンスとフットワークを徹底的にやりました。コーチも自分たちにはディフェンスしかないんだ、と考えを新たにしたところがあったようです。そこだけに集中しようと、とにかく4年中心にフットワーク、フットワークで、とてもハードな練習をしました。それで3連戦はやっと1勝2敗ですが、ここからリーグ後半に向けていいチームを作り上げていけるようにしようと言って、とにかくディフェンスに集中してきました」
ーその中で個人としてはどんな思いを持ってプレーしていますか?
「ディフェンスを頑張って、リバウンドを取るのが仕事だと思うし、チームのキャプテンとして責任感は強くなってきています。技術はまだまだですが、気持ちの面で成長できたと思っています。ディフェンスはもちろん、背中で語れるようになりたいし、今日はみんなも4年の姿を見てやる気が出たと言っていたので、それこそ4年の姿だし、得点とかがすべてじゃないと思います。そういった姿勢を今日よりもっと出していきたいです。昨年の寺園キャプテンのような、ああいうキャプテンになりたいですね」
ーここまで調子が今一つという風だったのは、何が原因だったのでしょう?
「連敗が続いているときに早打ちになっていたりして、考えすぎていました。コーチからはお前は本当にいけるんだから、自信を持ってのびのびやれと言われました。いいところは泥臭いところと走れるところなんだから、それをやっていけと。この数試合はほとんどプレータイムがなかったんですが、そのときに自分と自分のプレーについて考えて、自分の持ち味からリズムを取るべきだなと感じました」
ーディフェンスについてはリーグ序盤戦はあまり機能していないようにも感じましたが。
「ディフェンスのシステムを春に変えて、また戻したんですが、自分はユニバーシアードなどもあってあまり合わせられていませんでした。そこで穴ができることもありました。でも試合を重ねるごとにコミュニケーションも取れてきているし、去年までのように穴ができてもそれを埋める、うちでは“金太郎飴ディフェンス”というんですが、抜いても抜いてもディフェンスがカバーに出てくる固い、攻め気のディフェンスをできるようになってきています。まだまだですけど、少しずつできてきていると思います」
ー確かに、この2戦、拓殖大戦、青山学院大戦のディフェンスは良かったのではないでしょうか。
「そうですね。特にガードのプレッシャーが良くなってきたし、ここぞというときにプレッシャーをかけられるようになってきて、ブレイクも出ています」
ー一方で、前節からはスタメンが全員下級生でした。4年としての思いは。
「春から下級生主体というのはわかっていました。もちろん4年生だけで話せば複雑な感情はあったのは事実です。でも試合に出ても出なくても声を出したりして、チームの雰囲気を良くするというのがこれまで見てきた東海大の4年生のあり方であり、姿です。まずはバスケットを本当に楽しむことを忘れないでいることが大事です。今日の試合は白戸(#11)や卜部(#24)は出ていませんが、すごく声を出していました。自分たちはここまで精神的にもバスケット的にもとてもレベルは低かったですが、着実に成長しています。インカレ優勝に向けて遠いですけど、一歩一歩やっていこうと。今は悔しくても必ず結果はついてくると信じてやっています。あがいていますね」
ー春には4年生が変わるから見ていて欲しいという決意を語っていました。それが現れはじめているでしょうか?
「夏を通して岩松(#40)や山本(#91)中心にやってきて、シューティングや自主練もしていたし、変わりつつあるし、まだまだ変われます。自分たちは絶対もっとできると信じてここからもやっていきます」
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「コミュニケーションこそ4年が意識を」
チームをうまく循環させるために必要なこと
◆#14髙澤 淳(専修大・4年・G)
試合によってはスタメン、あるいはバックアップメンバーと立場を変えながら努め、コートで存在感を示している。きれいなシュートフォームで放たれる3Pが武器で、3連戦は拓殖大戦、早稲田大戦でともに2桁得点を記録。誰が出ても戦力が衰えない層の厚みが今年の専修大の強みだが、その中でも見逃せない選手となっている。4連敗からの2連勝の秘訣はコミュニケーション。4年だからこそ、それを示す大事さを噛みしめている。
ー今日の試合を振り返って。
「自分たちは3連敗でこの3連戦を迎えて、土曜(7日)の試合に負けて4連敗になってしまっていました。そこでチーム間でどうしたらいいかと話し合ってきて、それを表現しようという思いを持って強くその後の2試合に取り組みました。それがうまくできて、最初から最後まで自分たちのやりたいディフェンスやリバウンド、選手間、スタッフと選手間のコミュニケーションもうまくできていました。やりたいことができた試合でした」
ーその中で何が一番大事でしたか?
「コミュニケーションがあやふやな状態で試合に入ってうまく機能しないということがありました。でも意識してからは連携をしっかり取れるようになりました」
ー今日は複数の4年生が出る時間も長くありましたね。プレーとしても良かったのでは。
「中原さん(コーチ)や優一さん(佐々木監督)にもチームというのは4年だと言われてきました。でも最初は重冨兄弟(#9、#88)がスタートだったりして、4年が誰一人いない時期もありました。それについては僕たち4年内でも話し合って情けないという話は出ていたし、それを今日は4年が見せられましたね。みんな最後のリーグ戦だとわかっているし、一人ひとりの思いがぶつかって機能して、最初から相手を離せた要因でしたね」
ー下級生とは普段どれぐらいコミュニケーションを取っているのですか?
「寮は4人部屋で、そこに1年から4年までいるので、話はしますね」
ー髙澤選手はシュート入っている印象ですし、調子は良さそうですが。
「高校のときはインターハイにも出させてもらったり、シュートも決められたりしていました。でも大学の1年から3年までは出られない時期も多くありました。4年になってもそういう状態はさすがに嫌だなというのは自分の中にもありました。今は出たらシュートを狙っていく姿勢を見せて、結果を出したいと思っていますがそれがうまく数字も出ているのかなと思います」
ー勝敗としてはまだ5割ですが、ここまでのリーグ戦でここは良くなっているというのはありますか?
「前半は勝っていたけど後半の入りが悪くて立て直せないというのが多かったんですが、今日は後半の入りもコミュニケーションを大事にして、相手が追い上げてきたところもうまく食い止められました。それは良い部分です。本当にコミュニケーションが増えていることで良くなってきているので、それは4年が意識して積極的にやっていければと思います」
ー4年生は今日は全員出場でした。誰がリーダーシップを取っているというのはありますか?
「ずば抜けてはいませんが、4年みんなでキャプテンの安保(#15)を支えて、みんなでやっていくという感じです。それが逆にいい形にはまっていると思いますね。これからも4年みんなでチームを引っ張っていきたいです」
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「4年生が少ない分、自分が頑張る」
相手チームに立ちはだかるディフェンスの要
◆#75ディオップ マムシェッハイブラヒマ(白鴎大・2年・C)
拓殖大戦は20点16リバウンドと、マッチアップしたドゥドゥとほぼ変わらない数字。2mを越えるセンターでありながら、3Pも2本入れており、まさに攻守で欠かせない選手だ。手の長さは他の留学生に比べても最長で、ウイングスパンを尋ねると「忘れました」と笑っていたが、彼のブロックをすり抜けるのは至難の業だ。得点やリバウンドでもランキング上位にいるが、ブロックでは圧倒的1位。このディフェンス力こそ、白鷗大の大きな武器でもある。
ー拓殖大は1位のチームですが、戦っていかがでしたか?
「今日は危ない試合でしたが、みんな最後までうまく我慢できてディフェンスを頑張って、3Pをドゥドゥ(#23)や阿部(#13)とかに打たせないようにして、それが上手くいきました」
ーインサイドの守りは?
「インサイドはドゥドゥだけ注意をしていれば大丈夫です。あとはみんなアウトサイドでシュートを打ったり、ドライブしてくるので」
ー前半は良くなかったですね。
「10点、15点差までいきましたね。後半はみんなよく話して、盛り返しました」
ードゥドゥ選手とマッチアップでしたが、どう守るといいですか?
「ドゥドゥは絶対に右に行かせないようにと言われていて、今日はそこをよくできました」
ー今日は3Pも2本入りました。
「いっぱいは入らなかったけど、最後にいいところで決めたので良かったです」
ー今年はドゥドゥ選手やモッチ選手(大東大#15)、シェイク選手(日本大#0)も一緒のリーグですが、いかがですか?
「留学生が増えましたが、楽しいです。負けたくないので、頑張っています。試合の話もよくしますね」
ー他の選手に比べてここは強いと思う自分のプレーは?
「インサイドですね。たまにアウトサイドやドライブするときもあるけど、インサイドのプレーが自信があります」
ー白鴎大は昨年3位でした。今年も今のところ3位ですが、去年と今年の違いはありますか?
「まだまだですね。今年も優勝は目指していますが、昨年より4年生があまり出ていなくて若いチームなので、自分も頑張らないとと思っています」
ー残り試合、どのように頑張っていきますか?
「インサイド、ブロック、リバウンドを頑張っていきます」
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「全員がゴールにアタックしていくシステム」
2連覇に向け、チームでリングへ向かっていく
◆#88牧 隼利(筑波大・2年・SG)
2巡目に入り確実に順位を上げている筑波大。3連戦はどのチームも試合をこなすだけで疲れが見えるが、勝利のために取った対策はオフェンスのシステム変更であった。その結果いい形で3連勝を果たし、勢いも十分だ。キャプテンの青木保憲(#4)も頼りにする牧は、下級生のリーダーとしての自覚を強めている。それと同時に4年生の偉大さを実感し、精神的な成長が著しい。その姿はプレーでも証明されており、リングに積極的に向かい、下級生のみの時間帯では2年生とは思えない安定感を見せる。春とは違う、また進化した筑波大を作っていく一人のプレイヤーの活躍に期待したい。
―今日の明治大戦はいかがでしたか。
「まずオフェンスに関しては、今までの試合でこんなに点数を取ったことが少なかったのでその面ではよかったと思います。逆にディフェンスでは前半30点くらいで抑えられましたが、後半点数の取り合いに持ち込んでしまったのは課題だと思います」
―全員で点数を取りに行ったのはどうしてでしょうか?
「ホームゲームの反省などで、動きが止まってしまうことが多かったので、もっとボールを回して全員が1対1を狙える状況を作りました。オフェンスの動きを、みんながゴールにアタックしていくようなシステムに変えたことで、前節の早稲田大戦で結果がついてきました。うまくいったのでそれを継続させようとのことでした」
―システムを変える前のオフェンスとはどのような部分を意識していたのでしょうか?
「すぐピックをかけたり、インサイドにすぐ入れてという単調な攻めでした。もっとパスを回してスペースを作り、アタックするというシンプルなオフェンスがフィットしましたね」
―そうすると慣れていないことを2戦やったということで、エネルギーの消費も多いのではないでしょうか?
「そうですね、きつかったですね。前半戦に比べてディフェンスも前から当たっているので体力面で厳しくなることもあります。その中でベンチから出てくる4年生の加藤さん(#37)が声をかけてくれましたし、頑張ってくれたので自分も頑張ろうと思えました」
―疲れの中で3連勝は大きいのではないでしょうか?
「ここでの3連勝は目標でしたので、勝てた分勢いに乗りきれるのが重要です。次は拓殖大との戦いですが、精神的には楽しみですね」
―春に比べて点数を取りに行っているイメージです。怪我人や馬場選手の離脱が影響していますか?
「馬場さんが抜けて、と言うと実力ではなくそこを埋めている感じになってしまうので僕は僕なりに点を取りに行って頑張ろうと思います。やはり佑成さん(#17杉浦)や増田(#11)のところばかりになってしまうので、そういった面でほかの得点は欲しいと思うので積極的に点は取りに行っています」
―下級生のみの時間もあると思いますが、意識することはありますか?
「下級生だけになった時に僕や増田が引っ張らないといけないというのはわかっていますが、いざ現場になるとうまくいかないことが多いですね。そういった面で、やはりキャプテンのヤスさん(#4青木保憲)や佑成さんの存在は大きいと思っています。でも来年のことを考えると、いい経験だと思って僕が中心になっていかないと思っています」
―青木選手は牧選手がいるから安心と言っていました。
「下級生にもやれる選手はたくさんいると思います。1年生では主に菅原(#8・土浦日大)、山口(#27・正智深谷)、三森(#33・札幌日大)がいます。そいつらをいかに自分がまとめられるかは新人戦の時からの課題です」
―これからの意気込みをお願いします。来週は首位拓殖大戦です。
「拓殖に勝てば首位になれますが、まだまだ分からない試合が続きます。1週目では負けている相手なので、ここはしっかりリベンジとして勝つ気持ちで向かって行きたいと思います」
東海大は遂に連敗を脱し、ここから再スタート

3連戦の最終日、どこのチームも疲れが見える中でこの日も1部はきわどい勝負が続いた。これまで接戦をものにし続けてきた拓殖大も、この日は白鴎大相手にクロスゲームをクリアできずに3敗目。2位の筑波大は勝利したため、差が星一つまで縮まった。そしてこの日の勝利で単独3位に躍り出たのは白鴎大。とはいえ、まだ星の差はどこもほぼなく、一つの勝利で大きく順位が上がる状況には変わりない。
また、この日は10位の東海大がようやく連敗をストップし、明るい兆しが見えた。9位の日本大も勝利し、ともに4敗。直接対決の結果で東海大の最下位脱出はならなかった。
写真:白鴎大が終盤に勢いを増して拓殖大を倒し、歓喜に沸いた。白鴎大は大崩れせず、上位を狙う位置につけている。
首位拓殖大は白鴎大との激戦に破れ3敗目
筑波大が星の差1にし、後ろに迫る


早稲田大は2Qに8点と失速し、全体を通して低調。専修大は後半は4年生中心に攻めて6勝目。勝敗を5割に戻した。早稲田大は2連敗でやはり6勝6敗の勝率5割。
写真上:白鴎大は終盤に野﨑がターンオーバーから何度も速攻に走った。
写真下:筑波大・杉浦はまだまだ本領発揮していない試合も多い。終盤に期待。
※専修大・髙澤選手、白鴎大・シェッハ選手、筑波大・牧選手のインタビューは「続きを読む」へ。
日本大、東海大が揃って4勝目
東海大の連敗は7でストップ



写真上:ようやく東海大らしいディフェンスが出て来るようになってきた。ここから上昇できるか。
写真中:東海大の先鋒としてディフェンスを切っていく寺嶋。鋭い切れ味のドライブはチームにとっては既になくてはならない武器だ。
写真下:大東大は欠場したモッチ、毕にかわり島元が健闘。日本大のシェイク相手にボールをもぎ取っていった。
※東海大・佐藤選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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【INTERVIEW】「自分の持ち味は何かを見つめ直した」
泥臭く、背中で見せるプレーこそ見せるべきもの
◆#23佐藤拓磨(東海大・4年・主将・SF)

ー7連敗がストップしました。佐藤選手らしいプレーが今日は見えましたね。
「泥臭くやってチームを引っ張ることしか考えていませんでした。7連敗はしていましたが、チームの雰囲気は悪くなく、むしろ良くなっていたくらいです。ただ、ここまできたことで開き直って、負けるだけ負けたのだからここから全部勝って、インカレに向けてもいい経験をしたと思ってやっていこうと。今日はアップの雰囲気もすごく良かったし、やっとスタートラインに立てたという感じです」
ー練習は負けはじめてからどうだったのでしょうか。
「ディフェンスとフットワークを徹底的にやりました。コーチも自分たちにはディフェンスしかないんだ、と考えを新たにしたところがあったようです。そこだけに集中しようと、とにかく4年中心にフットワーク、フットワークで、とてもハードな練習をしました。それで3連戦はやっと1勝2敗ですが、ここからリーグ後半に向けていいチームを作り上げていけるようにしようと言って、とにかくディフェンスに集中してきました」
ーその中で個人としてはどんな思いを持ってプレーしていますか?
「ディフェンスを頑張って、リバウンドを取るのが仕事だと思うし、チームのキャプテンとして責任感は強くなってきています。技術はまだまだですが、気持ちの面で成長できたと思っています。ディフェンスはもちろん、背中で語れるようになりたいし、今日はみんなも4年の姿を見てやる気が出たと言っていたので、それこそ4年の姿だし、得点とかがすべてじゃないと思います。そういった姿勢を今日よりもっと出していきたいです。昨年の寺園キャプテンのような、ああいうキャプテンになりたいですね」
ーここまで調子が今一つという風だったのは、何が原因だったのでしょう?
「連敗が続いているときに早打ちになっていたりして、考えすぎていました。コーチからはお前は本当にいけるんだから、自信を持ってのびのびやれと言われました。いいところは泥臭いところと走れるところなんだから、それをやっていけと。この数試合はほとんどプレータイムがなかったんですが、そのときに自分と自分のプレーについて考えて、自分の持ち味からリズムを取るべきだなと感じました」
ーディフェンスについてはリーグ序盤戦はあまり機能していないようにも感じましたが。
「ディフェンスのシステムを春に変えて、また戻したんですが、自分はユニバーシアードなどもあってあまり合わせられていませんでした。そこで穴ができることもありました。でも試合を重ねるごとにコミュニケーションも取れてきているし、去年までのように穴ができてもそれを埋める、うちでは“金太郎飴ディフェンス”というんですが、抜いても抜いてもディフェンスがカバーに出てくる固い、攻め気のディフェンスをできるようになってきています。まだまだですけど、少しずつできてきていると思います」
ー確かに、この2戦、拓殖大戦、青山学院大戦のディフェンスは良かったのではないでしょうか。
「そうですね。特にガードのプレッシャーが良くなってきたし、ここぞというときにプレッシャーをかけられるようになってきて、ブレイクも出ています」
ー一方で、前節からはスタメンが全員下級生でした。4年としての思いは。
「春から下級生主体というのはわかっていました。もちろん4年生だけで話せば複雑な感情はあったのは事実です。でも試合に出ても出なくても声を出したりして、チームの雰囲気を良くするというのがこれまで見てきた東海大の4年生のあり方であり、姿です。まずはバスケットを本当に楽しむことを忘れないでいることが大事です。今日の試合は白戸(#11)や卜部(#24)は出ていませんが、すごく声を出していました。自分たちはここまで精神的にもバスケット的にもとてもレベルは低かったですが、着実に成長しています。インカレ優勝に向けて遠いですけど、一歩一歩やっていこうと。今は悔しくても必ず結果はついてくると信じてやっています。あがいていますね」
ー春には4年生が変わるから見ていて欲しいという決意を語っていました。それが現れはじめているでしょうか?
「夏を通して岩松(#40)や山本(#91)中心にやってきて、シューティングや自主練もしていたし、変わりつつあるし、まだまだ変われます。自分たちは絶対もっとできると信じてここからもやっていきます」
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「コミュニケーションこそ4年が意識を」
チームをうまく循環させるために必要なこと
◆#14髙澤 淳(専修大・4年・G)

ー今日の試合を振り返って。
「自分たちは3連敗でこの3連戦を迎えて、土曜(7日)の試合に負けて4連敗になってしまっていました。そこでチーム間でどうしたらいいかと話し合ってきて、それを表現しようという思いを持って強くその後の2試合に取り組みました。それがうまくできて、最初から最後まで自分たちのやりたいディフェンスやリバウンド、選手間、スタッフと選手間のコミュニケーションもうまくできていました。やりたいことができた試合でした」
ーその中で何が一番大事でしたか?
「コミュニケーションがあやふやな状態で試合に入ってうまく機能しないということがありました。でも意識してからは連携をしっかり取れるようになりました」
ー今日は複数の4年生が出る時間も長くありましたね。プレーとしても良かったのでは。
「中原さん(コーチ)や優一さん(佐々木監督)にもチームというのは4年だと言われてきました。でも最初は重冨兄弟(#9、#88)がスタートだったりして、4年が誰一人いない時期もありました。それについては僕たち4年内でも話し合って情けないという話は出ていたし、それを今日は4年が見せられましたね。みんな最後のリーグ戦だとわかっているし、一人ひとりの思いがぶつかって機能して、最初から相手を離せた要因でしたね」
ー下級生とは普段どれぐらいコミュニケーションを取っているのですか?
「寮は4人部屋で、そこに1年から4年までいるので、話はしますね」
ー髙澤選手はシュート入っている印象ですし、調子は良さそうですが。
「高校のときはインターハイにも出させてもらったり、シュートも決められたりしていました。でも大学の1年から3年までは出られない時期も多くありました。4年になってもそういう状態はさすがに嫌だなというのは自分の中にもありました。今は出たらシュートを狙っていく姿勢を見せて、結果を出したいと思っていますがそれがうまく数字も出ているのかなと思います」
ー勝敗としてはまだ5割ですが、ここまでのリーグ戦でここは良くなっているというのはありますか?
「前半は勝っていたけど後半の入りが悪くて立て直せないというのが多かったんですが、今日は後半の入りもコミュニケーションを大事にして、相手が追い上げてきたところもうまく食い止められました。それは良い部分です。本当にコミュニケーションが増えていることで良くなってきているので、それは4年が意識して積極的にやっていければと思います」
ー4年生は今日は全員出場でした。誰がリーダーシップを取っているというのはありますか?
「ずば抜けてはいませんが、4年みんなでキャプテンの安保(#15)を支えて、みんなでやっていくという感じです。それが逆にいい形にはまっていると思いますね。これからも4年みんなでチームを引っ張っていきたいです」
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「4年生が少ない分、自分が頑張る」
相手チームに立ちはだかるディフェンスの要
◆#75ディオップ マムシェッハイブラヒマ(白鴎大・2年・C)

ー拓殖大は1位のチームですが、戦っていかがでしたか?
「今日は危ない試合でしたが、みんな最後までうまく我慢できてディフェンスを頑張って、3Pをドゥドゥ(#23)や阿部(#13)とかに打たせないようにして、それが上手くいきました」
ーインサイドの守りは?
「インサイドはドゥドゥだけ注意をしていれば大丈夫です。あとはみんなアウトサイドでシュートを打ったり、ドライブしてくるので」
ー前半は良くなかったですね。
「10点、15点差までいきましたね。後半はみんなよく話して、盛り返しました」
ードゥドゥ選手とマッチアップでしたが、どう守るといいですか?
「ドゥドゥは絶対に右に行かせないようにと言われていて、今日はそこをよくできました」
ー今日は3Pも2本入りました。
「いっぱいは入らなかったけど、最後にいいところで決めたので良かったです」

「留学生が増えましたが、楽しいです。負けたくないので、頑張っています。試合の話もよくしますね」
ー他の選手に比べてここは強いと思う自分のプレーは?
「インサイドですね。たまにアウトサイドやドライブするときもあるけど、インサイドのプレーが自信があります」
ー白鴎大は昨年3位でした。今年も今のところ3位ですが、去年と今年の違いはありますか?
「まだまだですね。今年も優勝は目指していますが、昨年より4年生があまり出ていなくて若いチームなので、自分も頑張らないとと思っています」
ー残り試合、どのように頑張っていきますか?
「インサイド、ブロック、リバウンドを頑張っていきます」
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「全員がゴールにアタックしていくシステム」
2連覇に向け、チームでリングへ向かっていく
◆#88牧 隼利(筑波大・2年・SG)

―今日の明治大戦はいかがでしたか。
「まずオフェンスに関しては、今までの試合でこんなに点数を取ったことが少なかったのでその面ではよかったと思います。逆にディフェンスでは前半30点くらいで抑えられましたが、後半点数の取り合いに持ち込んでしまったのは課題だと思います」
―全員で点数を取りに行ったのはどうしてでしょうか?
「ホームゲームの反省などで、動きが止まってしまうことが多かったので、もっとボールを回して全員が1対1を狙える状況を作りました。オフェンスの動きを、みんながゴールにアタックしていくようなシステムに変えたことで、前節の早稲田大戦で結果がついてきました。うまくいったのでそれを継続させようとのことでした」
―システムを変える前のオフェンスとはどのような部分を意識していたのでしょうか?
「すぐピックをかけたり、インサイドにすぐ入れてという単調な攻めでした。もっとパスを回してスペースを作り、アタックするというシンプルなオフェンスがフィットしましたね」
―そうすると慣れていないことを2戦やったということで、エネルギーの消費も多いのではないでしょうか?
「そうですね、きつかったですね。前半戦に比べてディフェンスも前から当たっているので体力面で厳しくなることもあります。その中でベンチから出てくる4年生の加藤さん(#37)が声をかけてくれましたし、頑張ってくれたので自分も頑張ろうと思えました」
―疲れの中で3連勝は大きいのではないでしょうか?
「ここでの3連勝は目標でしたので、勝てた分勢いに乗りきれるのが重要です。次は拓殖大との戦いですが、精神的には楽しみですね」
―春に比べて点数を取りに行っているイメージです。怪我人や馬場選手の離脱が影響していますか?
「馬場さんが抜けて、と言うと実力ではなくそこを埋めている感じになってしまうので僕は僕なりに点を取りに行って頑張ろうと思います。やはり佑成さん(#17杉浦)や増田(#11)のところばかりになってしまうので、そういった面でほかの得点は欲しいと思うので積極的に点は取りに行っています」
―下級生のみの時間もあると思いますが、意識することはありますか?
「下級生だけになった時に僕や増田が引っ張らないといけないというのはわかっていますが、いざ現場になるとうまくいかないことが多いですね。そういった面で、やはりキャプテンのヤスさん(#4青木保憲)や佑成さんの存在は大きいと思っています。でも来年のことを考えると、いい経験だと思って僕が中心になっていかないと思っています」
―青木選手は牧選手がいるから安心と言っていました。
「下級生にもやれる選手はたくさんいると思います。1年生では主に菅原(#8・土浦日大)、山口(#27・正智深谷)、三森(#33・札幌日大)がいます。そいつらをいかに自分がまとめられるかは新人戦の時からの課題です」
―これからの意気込みをお願いします。来週は首位拓殖大戦です。
「拓殖に勝てば首位になれますが、まだまだ分からない試合が続きます。1週目では負けている相手なので、ここはしっかりリベンジとして勝つ気持ちで向かって行きたいと思います」
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