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第69回全日本大学バスケットボール選手権大会開幕
大田区総合体育館、青山学院大学青山キャンパスほか、〜11/26まで

2017.09.14 (Thu)

【2017リーグ1部】レポート(9/13,14)

2週目にして全勝チームが消滅
4戦消化時点で1部は混沌とした状況へ



 関東大学リーグは1部は開幕週の2連戦から中3日で早くも2週目を迎えた。これは天皇杯の二次予選が16~18日に行われるための変則日程だ。1部では筑波大、白鴎大が県代表として二次予選に進んでおり、今年以降も平日開催はこの予選日程を考慮して組まれていくことになる。

 開幕週より先の読めない展開となったが、この2週目を経て1部リーグはより混沌とした状況が進んだ。今季は全体的にスタメンに下級生が多く使われ、若いチームが多い。また、10校中留学生が在籍するのは5校、それ以外のチームも全体的にサイズが高く、極端に差があるというチームもない。1試合ごとに順位が変動する可能性は大きいが、4試合目終了時点での状況を整理しておく。


◆3勝1敗
東海大学、早稲田大学


土壇場の集中力の高さを見せる早稲田大
ディフェンスを中心とした組織力の東海大


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写真:早稲田大はサイズこそないが、スピードと激しいプレッシャーで相手のミスを誘う。

 現在勝敗でトップに立つのはこの2校。勢いを見せているのは早稲田大。留学生のいるチームが増え、ここ1、2年で周囲のチームがぐんとサイズアップして平均身長が上がる中、小兵のチーム。だが、特筆すべきはスピードと破壊力あるガード陣の活躍だ。ボールさばきに長けた#18森井(4年・G)、1対1からの得点力を有する#7石原(4年・G)、#13長谷川(3年・G)らが突破口を開き、#8新川(4年・G)、#27濱田(3年・F)らのここぞというときの決定力、インサイド陣の合わせも目立つ。劣勢からも挽回する力があり、3勝のうち2勝が終盤の逆転ゲームとなっている。

170914tokai.jpg 東海大は初戦こそ落としたが、2戦目を1点差でしのいで拓殖大に勝利すると、2週目は青山学院大、専修大に対して連勝。伝家の宝刀であるディフェンスにはまだバラツキが見られるが、層の厚さと組織力でカバーしている。

 この2校は3位以下とも大きな差がある訳ではないが、勝負強さを発揮していければ上位にとどまれる可能性は大きい。

写真下:東海大は平岩が苦しいときもゴール下で身体を張っている。


◆2勝2敗
筑波大学、明治大学、専修大学、青山学院大学、白鴎大学、拓殖大学


試合ごとに内容の差が見える6チーム
いかに安定感を出せるかがポイント

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写真:拓殖大は苦しいときに阿部(#13)、飯田(#16)が4年生としての責任感を見せる。

 勝率5割には6校が並ぶ。実力的にはあまり差がなく、前の試合では好調かのように見えては次の対戦相手には持ち味を出しきれなかったりと、対戦相手やその日次第でどのようにも転ぶ試合を見せている。

 春とは異なる様子を見せているチームがいくつかある。ハーフコートの軛を脱して、走るバスケットを見せようとしている青山学院大は、初戦で大東文化大を粘り強いバスケットで退けた。夏は朝7時からの4部練習をこなして走りを鍛えてきたという。かつて長谷川監督(現Bリーグリンク栃木HC)が率いた時代のトランジションは鮮やかだったが、安定したリバウンド、走りへの意識などこうしたスタイルには高い練度が必要。どこまで突き詰められるかが課題だろう。

 また、オフェンス力の高い選手が揃う拓殖大は、ディフェンスでの執拗さを見せるようになっている。攻守ともに粘り強さを持つ#13阿部(4年・SG)、ベンチスタートでチームを支える#16飯田(4年・SG)ら上級生が苦しい時間帯もチームを支え、2連敗のあと2連勝と持ち直した。

170914meiji.jpg 開幕週で東海大、青山学院大を倒した明治大は、#2齋藤(4年・PG)、#32吉川(4年・SG)、#22宮本(4年・PF)、#14濱西(4年・SF)ら、4年生が主体の数少ないチーム。昨年は8連敗と低迷したが、それを経験したからこそ準備してリーグ戦に入った。#2齋藤にかかる負担を減らしつつ全員で戦い続けることで白星を伸ばしたい。

 春の準優勝チーム白鴎大はまだそこまでの勢いは出ていない。筑波大は初週、2週目と続けて怪我人が続き、苦しいスタートとなっている。この2チームは天皇杯二次予選を控え、この週が1番厳しい時期。このスケジュールをこなした以降の動向に注目だ。専修大は高さ、選手層ともに充実しているが、敗戦した試合ではリズムを崩したところで逆転されるという展開になっており、勝負どころをどうしのぐかがポイントになりそうだ。

写真下:明治大は吉川もベンチスタートでチームを引っ張る。

※拓殖大・阿部選手のインタビューは「続きを読む」へ。



◆1勝3敗
大東文化大学、日本大学


やや苦戦が見える2校は
突破口をどう掴むか


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写真:苦しいときはモッチ(#15)がよく皆に声をかけている大東文化大。

 1勝にとどまるのは2校。今季より1部で戦う大東文化大は期待値は高いが1部リーグの相手はそう簡単ではないということを感じているだろう。対戦相手も押さえどころをわかって対策してきているだけに、それをどう乗り越えていくかだ。一方、#23本村(3年・SG)、#44松脇(2年・SG)、#10杉本(1年・SG・土浦日大)と、大学界でも屈指のシューターを揃える日本大は、これを活かせる形がなかなか取れていない。ただしあと少し、という場面も多いだけにここからの修正に期待だ。

※日本大・本村選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「ゲームキャプテンとしてプレーで引っ張る」
若いチームにみせる頼もしい上級生の背中

◆#23本村亮輔(日本大学・3年・SG)
0913motomura.jpg春の新人戦を準優勝で飾った日本大学。チームの主力に下級生が多くなる中、リーグでは本村が上級生としてゲームキャプテンを務めている。松脇、杉本と土浦日大出身のシューターの最上級生であり、エースとして、ゲームキャプテンとしての彼の意識がゲームを動かす大きな力になるのは間違いない。今年の1部リーグは毎試合混戦が予想されるが、勢いがつけば日本大は怖いチームだけに、どこにとっても侮れない存在だ。それだけに、本村がどれだけ存在感を出せるか否かが注目になる。


―大東文化大戦の内容はいかがでしたか。
「前半の出だしがいつも悪いので、そこを注意していこうとみんなで話していました。今日は特にセンター陣が集中していて、いいスタートを切れました。前の2試合は3Q目で点差をつけられて負けていたので、チーム全体で集中力を保てるようにしていました。結果3Qが良かったので勝利につながったと思います」

―リーグ戦初勝利ですね。この勝利は大きいのではないでしょうか・
「そうですね。今年このチームで大東文化大に勝ったのは初めてです。勢いも自信もつきました。何よりもほっとした気持ちが大きいです」

―前半2Qの本村選手の活躍は大きかったと思います。
「スタートの中でも自分がゲームキャプテンと任されていて、ガードは青木(#21番)が3年では出ています。あとは下級生が多いチームなので、自分が引っ張って行かなくてはいけないという意識があります。自分はあまり声を出すタイプではないので、プレーで引っ張って行こうと思っていました。その気持ちが点数につながったと思います」

―下級生にはどのようなことを感じていますか?
「下級生とは思えないくらい頼りがいがありますね。天昇(#10杉本)とは高校から一緒にやっていました。どこでボールが欲しいとかは全部わかっているので、信頼はしています」

―本村選手も素晴らしいシューターですが、シュートの調子はいかがですか?
「ここ2試合はいい感じですが、これを維持できるようにリーグ戦期間もシューティングをしていきたいと思います。もっと勝ちたいですね。1勝してほっとしていますが、次は青山学院戦ですし、これからも接戦が続くと思うので全員で集中して一戦ずつ戦って、ものにしていきたいと思います」

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「ディフェンスは継続してできている」
勝敗を意識せず常にポジティブに望む姿勢

◆#13阿部 諒(拓殖大・4年・SG)
170914abe.jpgシュート力はもちろん、ディフェンスも買われて下級生から出場している。地道に泥臭く頑張るタイプの選手で、最後の最後まで試合をあきらめない姿を見せる貴重な選手でもある。また、今年はコートのメンバーを集めてよく声をかけている場面も見られる。最上級生の責任感が備わり、これまで以上の頼もしさが感じられるようになった。春の反省からディフェンスに注力してきたチームは、簡単にゲームをあきらめない姿へと変貌しつつある。ここからどこまで成長できるか、一戦一戦問われることになるだろう。


ー2勝2敗で2週目を終えました。ここまでは振り返ってどうですか?
「春のトーナメントではディフェンスがぜんぜん駄目でした。夏にディフェンスを強化してきて、最初の2試合は負けてしまったんですが、ちゃんと自分たちの中で継続してできている印象がありました。それが2週目の2試合に結果として出てきたなと思っています」

ー最初の2試合を接戦で落としたのはあまり気にしていなかったということでしょうか。
「チームとしては気にしていないですね。2連敗したというような重い雰囲気ではなくて、次に向かってポジティブな感じでした」

ー勝った試合で良かったのはディフェンスだと感じますか?
「負けた2試合は相手がミスしても自分たちが点につなげられなかったです。この2試合は相手がミスしたときに自分たちがちゃんと点に結びつけられたのが勝因だとは思います。でもこの4試合を
通じてはディフェンスはちゃんとできていました」

ーその中で阿部選手が苦しい時間帯でもすごく頑張っている印象ですが。
「そんなことはないです。後輩に助けられてばかりです。でも大事なときは自分がボールコントロールをして、後輩たちを落ち着かせたりするのが自分の仕事だなと思っています」

ー若いチームですが、それが出てしまっている時間帯もありますね。
「それが結果として相手に連続得点されたり、課題でもあるかもしれません。でもまだ4試合だし、ここから1試合ずつ成長していくんじゃないかと思います」

ーこのリーグ戦が始まってから印象的なのが、事あるごとに阿部選手がチームに声をかけていますね。
「自分が最上級生というのはあります。チームのキャプテンとしては飯田(#16)がいますが、彼が練習などではしっかりやってくれています。自分はゲームキャプテンとしてやらなければならないなと。今年は特に意識しています」

ーここまでは阿部選手はプレーで見せるタイプなのかなと思っていましたが、今年はプレーでも言葉でも見せている感じがしますね。
「声は本当に意識していますね。飯田も出てきたときは後ろからディフェンスで声を出してくれるので頼もしいです。春は駄目だったのでリーグ、インカレで結果を出せる拓大を見せたいです」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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