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第69回全日本大学バスケットボール選手権大会
大東文化大が筑波大の4連覇を阻止して初優勝

2017.06.10 (Sat)

【2017新人戦】6/10レポート

決勝へ進んだのは日本大と東海大
接戦となるが専修大・拓殖大は敗退


 2017年の1・2年生の最高峰を決める新人戦もいよいよ大詰め。準決勝には決勝進出を15年ぶりに目指す専修大、10年ぶりの日本大といった10年以上王座から遠ざかっているチームと、7年ぶりの拓殖大、3年ぶりの東海大の4チームが勝ち残った。そこからさらに抜け出したのはオフェンスの一発の強さを発揮して勝ち上がった日本大、そして昨年は緒戦負けで悔しい思いをした東海大。この両者が最後の戦いに挑む。


◆順位決定戦
【順位決定戦は青山学院大と筑波大が勝利し5位決定戦へ】

170610morishita.jpg 順位決定戦の2試合は、1部校である青山学院大が日本体育大、筑波大が立教大を余裕ある戦いぶりで下して5位決定戦に進んだ。

 日本体育大は1Qからサイズのある青山学院大に対して攻撃が機能せずに出遅れた。青山学院大は終始アグレッシブに攻めて5人が2桁得点し、83-57で勝利した。筑波大立教大と対戦し、高さを生かして#15森下(2年・C)らを起点に得点していく。立教大はディフェンスで粘り、持ち味の速い展開からの得点もあったが、筑波大が97-77として5位決定戦へと進んだ。

写真:ゴール下での得点を量産した筑波大・森下。成長を期待したいビッグマンだ。



◆準決勝
【終盤の接戦を制して日本大が決勝進出】

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写真:大事な3Pを沈めた上澤に藤井が抱きつく。

170610kamisawa.jpg 準決勝第1試合、能力・高さを兼ね備えた両者の戦いは、終盤までわからない白熱した展開となった。日本大専修大に対し#48ジャワラ(2年・CF)、#0シェイク(1年・C・北陸)のシュートなどで先行するが、#48ジャワラが早々に2ファウルでベンチへ下がってしまう。専修大は速攻を連発して逆転。日本大は#44松脇(2年・G)の3P、ドライブなどで踏みとどまるが1Qは19-22と専修大リード。

 2Q、日本大は#17軍司(2年・F)の2本のジャンパーが決まり、#0シェイクが豪快に2本のダンクを決め、#34藤井(2年・PG)の速攻も出てリズムに乗る。日本大の勢いは止まらず#0シェイクが速攻から3本目のダンク、#48ジャワラのフリースロー、#19杉本(1年・SG・土浦日大)の3Pも決まってたたみかける。専修大は208cmの#0シェイクの高さに#30アブ(2年・C)も簡単には得点できず、アウトサイドの精度も鈍りがちに。一時10点以上の差がついてしまう。しかしQの終わりに#34森實(2年・G)がブザーとともに3Pを決め、41-34とビハインドを7点にして前半終了。

170610morizane.jpg 3Qの立ち上がり、日本大のターンオーバーから#34森實が3P、さらにはリスタートのスローインを奪い取っての2連続得点などで一気に追い上げ同点に戻すと、1ゴールを争う攻防に。大きく差がつかずに互いに決め合うが、3Q終了時、またも#34森實がブザーとともに3Pを沈めて58-64と専修大が6点リードで4Qへ。

 4Qも#34森實は止まらず。2本の3Pを立て続けに決めて10点以上のリードに成功。#88重冨周希、#9重冨友希(ともに1年・G・福岡第一)のガード陣も小気味よい動きで日本大ディフェンスを翻弄する。苦しい日本大だが、残り5分となり、#10杉本が3本の3Pを決めて残り2分半で差を1にすると、専修大のターンオーバーからのゴールで残り1:55に逆転に成功。ここから専修大も返してどう転ぶかわからなくなる。残り1分、同点からの攻防は残り45秒、日本大は#10杉本がボールを持つがディフェンスに寄られて、フリーの#4上澤(1年・PG・中部第一)へパス。#4上澤がノーマークからきっちり3Pを決めると残り11.8秒で87-82と5点のリードに。結局これが勝負の決定打となり、89-82で日本大が2009年以来の決勝進出を決めた。

写真上:勝負の決め手になる3Pを沈めた日本大・上澤。
写真下:34得点、3Pを6本決めた専修大・森實もかなり好調だったが、惜しくも勝利に届かず。

※日本大・杉本選手のインタビューは「続きを読む」へ。



【東海大が持ち味のディフェンスを生かし決勝へ】

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170610okura.jpg 準決勝第2試合、堅いディフェンスが持ち味のディフェンスが持ち味の東海大と高いオフェンス力を武器とする拓殖大の戦いは、終始接戦と見応えのある試合となった。

 第1Q、東海大は#0寺嶋(2年・PG)のドライブインと3Pが好調だが、拓殖大は#2岡田(1年・G・東山)と#24荒川(2年・G)で点数を重ね3点リード。第2Qの開始3分、拓殖大#41杉野(1年・PF・四日市工)が3Pを沈め、一時流れを引き寄せるが、東海大#25平岩(2年・C)の高さを生かした攻撃で立て直す。さらに終盤には平岩がスティールからの速攻で豪快なダンクシュートを決めると、流れに乗った#19西田(1年・SG・福大大濠)の3Pで逆転し、34-35と東海大リードで後半へ。

 3Q東海大は持ち前のディフェンスを強化し、スティールからのファーストブレイクに成功すると、#1大倉(2年・SF)の2本連続ジャンパーから勢いに乗り一歩リード。拓殖大は#23ドゥドゥ(1年・F・八王子)の高さを生かし点数を重ねるが、東海大のタイトなディフェンスにガード陣が苦しみ点数が伸びず苦しい展開に。3Q終盤に近づくにつれ東海大の速攻がさらに増加し勢いをつけて最終ピリオドへ。

170610arakawa.jpg 4Q開始直後、拓殖大#58平良(2年・G)が遠めのジャンパーを沈め、流れを引き寄せると、それに乗り#23ドゥドゥのバスケットカウントで一気に4点差まで詰め寄る。波は拓殖大傾くところを東海大#0寺嶋のルーズボールからのレイアップで再びシーソーゲームとなる。追いつきたい拓殖大は前からディフェンスを仕掛け、東海大のミスを突いていくが、あと4点が遠い。一方東海大は、追われる立場でも武器とするタイトなディフェンスを緩めず、さらに#0寺嶋のリバウンドで再び流れを持ってくる。最後は#1大倉が3Pを決めて点差をつけ、74-64で決勝へ進んだ。

写真上:積極的なオフェンスが光った東海大・大倉は13点。
写真下:拓殖大・荒川は16点。思い切りの良いシュートを放って決めていく。

※東海大・寺嶋選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「今日は自分がやろうと思った」
不調の試合を切り替え42得点で勝利に貢献

◆#10杉本天昇(日本大・1年・SG・土浦日大)
170610sugimoto2.jpg大学界屈指のシューターが複数揃う日本大に、今年新たに加わったルーキーは高校時代も名を馳せた点取り屋。この試合では8本の3P、とりわけ4Qに決めた3本の3Pが勝利を引き寄せるきっかけを作った。前の試合では当たらず、落ち込んだというがそれを見事に切り替えての42得点だ。もちろん杉本だけではなく、チーム全体も勢い溢れるプレーで好循環を見せているが、この流れを決勝でも持続したい。


ー準決勝を振り返っていかがですか。
「昨日の準々決勝、チーム的にはいい形で勝ち上がったんですけど自分がふがいなくて6点という結果で終わってしまいました。自分自身落ち込んでしまって、先発の松脇さん(#44)さんなんかにも『大丈夫だ』と言われましたが、自分的には大丈夫ではなくて。だから昨日も帰ってシューティングをしてきました。今日は自分がやろうという強い気持ちでやって、今日は松脇さんもそこまで決まらなかったし、自分で積極的に攻めていきました。オフェンスだけではなくて、ディフェンスを頑張ったり、一番声を出しました」

ー見ていると気持ちも強そうで、実際シュート力も高いと思いますが、それでも入らない日は落ち込みますか?
「大波小波で激しいので、入らないとどん底までいきますね。入ったら入ったで調子には乗るんですが(笑)」

ー今日はシュートタッチには自信はあったのでしょうか?
「前半は詰めすぎてしまってレイアップもタフショットになることが多かったんですが、ベンチで城間さんや学生コーチに『詰めないで自分のシュートを打て』と言われました。だから前半は3Pは確か1本ぐらいですが、いい形で打ててはいました。後半速い展開でディフェンスも良かったので、自分のタイミングで打てて、これはいけるなと思っていきました」

ー4Qの3本の3Pは流れを持ってきました。
「あれは自分でもどうしようと思っていた時間帯でしたが、当たっていたので入ったのは良かったと思います。ただ終盤同点になった場面でダブルチームが来たのでガードにパスを出して決めてくれたので、あれが助かりました」

170610sugimoto1.jpgーシュートが入らない前の試合でも、アシストを出したりいろんなプレーで貢献はしていたなと思いました。
「自分にマークがくれば空いている人も増えるので、そのせいですね。あとは松脇さんが調子が良かったので任せたというのもあります。高校のときから一緒にやってよくわかっていますが、昨日は松脇さんが『ボールをよこせ』という顔をしていましたね(笑)」

ー互いに認めつつ、でも片方が調子が良いと片方は悔しかったりするのでしょうか?
「試合中は何も思わないですが、終わったら『このー!』と思うし、『(決めてくれて)ありがとうございます』というのもあるし、切磋琢磨している感じで練習をやっています。ずっと仲も良いし、でもその中に厳しさもあってシューティングとかも誰よりもやっている人です」

ー直前にU19の合宿もありましたが、その疲れもなくやれていますか?
「U19では役割も決まっているので、要所要所の時間で自分のできる仕事をしています。でもU19でも日本大でも楽しくプレーできているので疲れはないです」

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「キャプテンの自分が盛り上げなくては」
強い自覚とチームワークで頂点を目指す

◆#0寺嶋 良(東海大・2年・PG)
170610terashima2.jpg持ち味は速攻とドライブというように、一瞬の隙を突いて攻め込むアグレッシブな姿が印象的だ。この春から出場機会を得ており、東海大の次世代を担うガードとして着々と経験値を積んでいる。新人チームはコミュニケーションが良好そうな印象も伺え、東海大らしいチーム一丸で決勝に挑む。昨年の敗戦から頂点へ、かける思いを形にできるか。



―今日の試合を振り返っていかがですか。
「序盤から競った試合になりました。今大会は大東文化大戦ぐらいしか接戦がなかったので、接戦に慣れていなかったですが、40分間粘ったディフェンスがしっかりできたことが良かったと思います」

―昨日の日体大戦の後半はディフェンスの緩みが目立ち気になりましたが。
「そうですね。それを今回徹底しようと自分たちでしっかりとミーティングしました。日体大戦では3Qの自分たちの緩みが出てしまったので、今試合は前からしっかり当たって粘ろうと考えていました」

―前半は拓殖大が先行しましたね。
「いつもならそこからまた更に離されてしまい、点差が開いたときに雰囲気が悪くなってしまって。そこは自分たちがしっかり声を出して、『ここはしっかりやるぞ』と。鼓舞することをしっかりして粘ることができたと思います。ドゥドゥ(#23)といういいセンターがいて、アウトサイドも多田(#18)とこわいシューターがいるので、ディフェンスは中をカバーしつつ外もしっかりチェックするということを意識していました。強いチームなので、40分間粘ろうと頑張りました」

―笹倉選手(#22)が春は怪我をしてしまい、ガードのポジションでは苦労がありました。彼が復帰していかがですか?
「自分が休める部分ができました。西田(#19)もボール運びはできますし、体力的にも楽になりました。自分がドライブしてもセーフティーを笹倉がやってくれたりしたので自分も攻め気で点数を取りに行けています」

―リバウンドもよかったですね。最後の3本連続は大きかったです。
「みんな体力的にも苦しくなっていてリバウンド行けなかったりもしたので、キャプテンの自分が盛り上げなくてはならないと思いました。リバウンドという地味なところでもしっかり頑張ろうと思っていました」

―笹倉選手が復帰して、体力的に余裕があるからこそアグレッシブに行けたというのもありそうですぁ?
「そうですね。それに、いつもなら速攻を守るためにセーフティーにいなくてはいけないですが、笹倉が守っているので自分でリバウンドに飛び込めました」

―新人チームのキャプテンですが、今回のチームはいかがですか。
「コーチやスタッフだけに頼らず、自分たちで話し合ったりするのでそういう部分ではいいチームであると思います。特に平岩(#25)がアドバイスをくれて助かっています。」

―試合終盤、多田選手が出てきたときに平岩選手が『絶対打たせるな』と声を出していましたが、平岩選手もしっかりチームを引っ張ってくれているということですね。
「あの場面は絶対に3Pを入れさせてはいけなかったので。キャプテンが声をかけるところを平岩が先にかけてくれました」

170610terashima.jpg―昨年は一回戦負けでしたが、その分今年にかける思いは強いのでは。
「1年生で試合に出ていたし悔しい思いをして、来年こそはという思いはありました。その部分ではみんな強い気持ちを持っています」

―決勝に向けていかがですか。
「日本大は拓殖大と似ていて、留学生がいて外も入るとても強いチームなので、今回も東海らしいディフェンスをしてしっかり優勝したいです。」

―今年から試合に出るようになりましたがいかがですか。
「寺園さんや達哉さん(伊藤)という偉大な先輩が去年いて、1年間2人の背中を見てきて、学んできたので、真似していいところは盗んで、発揮したいと思っています」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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