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2017.05.06 (Sat)
【2017トーナメント】5/6 9位決定戦 神奈川大VS青山学院大
神奈川大のディフェンスに苦しむも
青山学院大が我慢の勝利で9位に
ベスト8以下では最高位となる9位決定戦には、高さのある青山学院大と堅いディフェンスが強みの神奈川大との戦いになり、最後まで目の離せない試合となった。
前半の流れをつかんだのは、ディフェンス力を発揮した神奈川大。高さで大きく劣るが、ガード陣への厳しいディフェンスや、ビッグマンに対するダブルチームを組み、青学大のミスを誘う。前半終盤には#24河野(4年・SG)がブロックからのファーストブレイク、更に#7田村(4年・SG)のスティールにより神奈川大がたたみかけ、27-23と4点リードで後半を向かえることとなった。
3Q序盤も神奈川大は速攻などが出て流れは変わらないが、5分経過したところで青学大は#6木田(4年・F)が力強いゴール下を決めると息を吹き返し、逆転に成功する。神奈川大は簡単なミスが目立ち始め、その後両チーム我慢の時間が続くが、青学大#31戸田貫太(3年・SF)が3Pを沈めると、45-43と青学大の2点リードで3Qを終える。
最終ピリオドの序盤はシーソーゲームとなった。先制点は神奈川大#34工藤(3年・PF)の3P。ここで流れは神奈川大に傾きそうになったが、青学大は#52赤穂(1年・PG・市立船橋)と#13前田(3年・F)の連続3Pで簡単にリードを許さない。勝負を分けたのは残り5分のプレー。青学大#52赤穂のリバウンドシュート、#37ナナー(2年・CF)のタップシートで一気に7点差。神奈川大は3Pで点差を詰めようとするものの、入らない。最後は青学大が#37ナナーのダンクシュートで会場を沸かせると、64-53。9位決定戦は青学大の勝利で幕を閉じた。
神奈川大は持ち味である粘り強いディフェンスを武器に上位チーム相手に戦ってきた。最終戦は後半戦にリバウンド、そしてシュートの精度を欠いて引き離された。大会で惜しまれるのはベスト8のかかった中央大戦を1点差で落としたことだが、9位決定戦まで勝ち上がった。今季2部復帰となるが、秋も楽しみだ。
青山学院大は昨年のエース安藤が抜け、絶対的スコアラーはいない状況だ。ナナー、ウィタカ、髙橋といったインサイド陣の高さは大学でもトップレベル。有望な選手も多く在籍するだけに、勝つバスケットをどう展開するかは課題だろう。
写真上:ルーキーで李相伯杯の候補にも入った赤穂。まだこれからの選手だが大型でありながら器用さを買われ、ガードとしての成長が問われる。
写真下:神奈川大・田中は得点も取れる選手だが、ゴール下での地道なリバウンドが光り、神奈川大らしいディフェンスを見せた。
※青山学院大・木田選手、神奈川大・阿達選手のインタビューは「続きを読む」へ。
「チームには危機感と競争心が必要」
恵まれた人材を生かしたチーム力向上が今後の鍵
◆#6木田貴明(青山学院大・4年・主将・F)
タイムシェアをしつつ、また下級生に経験を積ませる意味でさまざまな人材を使っている青山学院大。コートに立つ時間はまさに人それぞれ、試合にもよる。そんな中で今年主将を務める木田は、まだまだチームの危機感や向上心が必要と言う。試合に出るからこその責任を一人ひとりが果たせれば、チームはもっと強くなる。それを突き詰めることができるか否かが、秋の成否にかかっている。
―試合振り返っていかがですか?途中までは神奈川大にリードされる展開でした。
「ボックスアウトを徹底していたのですが、前半ですが神奈川大学は頑張るチームだしすごく飛び込んでくるので、そこでセカンドチャンスを与えてしまいました。出だしにみんな足が動かず、集中していなかった部分がありました。でもよく我慢できてあの点数(27-23)に抑えたと思います。ターンオーバーなどもありましたが、ディフェンスを頑張ってハッスルできました。オフェンスがダメだった分、ディフェンスでカバーできたと思います」
―4Qなどはいいディフェンスで神奈川大を止めていましたが、最初からはそういうプレーは難しいのでしょうか?
「できなければというのはありますが、できないから相手にいい試合をさせてしまっています。逆に考えればそれができるようになればいい試合ができると思うので、これからの課題だと思います」
―今大会は大東文化大戦が山だったとは思いますが。点差を見る限りではダメージもあったかと思います。
「そうですね。自分たちも大東戦に向けてディフェンスを強化してきていたし、やれると思っていたのに、ああいう点数になってメンタル的にもダメージはありました。でもそこは全員が切り替えて残り3試合切り替えて勝とうというモチベーションで挑みました」
―昨年に引き続き、今年も下級生を多く使って育てながらの試合になりますね。その分不安定になる時間帯もあるでしょうが、上級生として何か意識していることはありますか?
「下級生がコートに出た時に、思いっきりのびのびやってくれればそれでいいなと思います。ミスをしても上級生がカバーできればいいなと思います。また、ある程度は一人で切り替えることも個人の力として必要だし、それが成長にもつながるとも考えて下級生を見ていきたいです」
―昨年の主力だった安藤選手(現Bリーグ・名古屋)や柏倉選手が抜けましたが、危機感は下級生も含め、チーム全体として皆が感じている状況ですか?
「得点が取れない分はディフェンスをやるだけですね。インサイドも留学生を相手にすることが増えましたし、負けていられません。向上心とか危機感を持ってこの夏を乗り越えれば強くなれるはずです。特にインサイドの頑張りは大事になりますね。大きな選手を複数試合に出しているので、そこを生かし切るバスケットをすればもっと強くなるはずです。いろんな選手を使っていますが、皆が試合に出たいと思っています。チームの中でもっと競い合ってやっていければと思います」
―今年の4年生たちはどんな思いでやっていますか?
「やはり優勝目指してやっています。試合出られないときはサポートして、出るときは自分たちの背中を見せる意識でやっています。そこは3年生までとは違う気持ちです」
―リーグ戦に向けては。
「チーム内での競争と、一人ひとりが危機感と向上心を持って夏の厳しい練習を乗り越えることですね」
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「1部のチームと多く戦えて収穫はあった」
今大会の経験をもう一段階のレベルアップの糧に
◆#1阿達隼人(神奈川大・4年・主将・SG)
今季2部復帰となる神奈川大。一人で何十点も取るスコアラーや飛び抜けたビッグマンはいないが、地道なディフェンスで戦い最後まであきらめない姿勢で、タフな試合を連発した大会となった。1部のチームとの差も感じたが、戦える部分もあると実感できたところは少なくないはず。この感覚を忘れずに秋のリーグに向けてさらに努力を積み重ねて欲しい。
―3Q途中までリードした試合でした。振り返っていかがでしたか?
「青学は1部なのでそのフィジカル面で負けてしまったということと、自分たちの熱が足りなかったんじゃないかなと思います」
―前半は十分に熱はあったと思うのですが。
「そうですね。ただ、後半に体力が切れてしまったこともあって、それがなくなってしまいました。それがもう少しあれば最後まで戦えたと思います」
—前半のディフェンスは青学大のビッグマンをダブルチームなどで囲んで仕事をさせませんでした。狙い通りでしたか?
「はい。前半は5分で展開していって、後半に仕掛けるのがいつもの流れです。そこでどれだけ自分たちが頑張れるかなんですが、今日は甘いところが出てしまいました。リバウンドを取られたし、向こうの方がシュートも思い切り良く打っていたので、そういうところでこちらが弱いところを見せてしまったかなと思います」
―体力の話がありましたが、今後はどういうところが重要ですしょうか?
「走り込みも必要だし、フィジカル面でもぶつかり合いで、あとはシュート力も負けていました。もっと練習が必要です。シュートなどは向こうも身長が大きく打てないところがあったので、もっとドライブとか、崩してからシュートを狙えるようになればと思います」
―10位というのは春としてはまずまずなのでは?
「でも中央大に1点差で負けてしまったので、それは悔しかったですね」
―惜しまれる部分はありますが、この大会で得たものは?
「たくさんの試合数をこなせたし、1部のチームと多く戦えました。フィジカル面やシュート力で1部のチームの凄さを感じました。こちらもそれをもっと改善して、個の力をもっと高めて、神奈川大はディフェンスを頑張るところなので、それをもっとしっかりできるようにしていきたいです」
―昨年の4年生がしっかりしていたという話を聞きましたが、今年は主将ですね。
「昨年は本当に4年生があきらめない気持ちだったり、ディフェンスをハードにやることを教えてくれました。そういうところは昨年に比べるとまだまだ甘いです。4年生がもっとチームのことを考えて引っ張らないといけないと思います。4年生がそれをできればもっとチームも強くなると思います」
―昨日の試合などは阿達選手以外にも田中選手(#20)や田村選手(#7)などがかなりプレーでも引っ張っている印象でした。
「この3人は2年生から試合に出ていて経験も多いですし、3部に落ちた経験もしています。そういうところで悔しい思いで挑戦してきているので、これから力を合わせてもっと頑張りたいと思います」
青山学院大が我慢の勝利で9位に

前半の流れをつかんだのは、ディフェンス力を発揮した神奈川大。高さで大きく劣るが、ガード陣への厳しいディフェンスや、ビッグマンに対するダブルチームを組み、青学大のミスを誘う。前半終盤には#24河野(4年・SG)がブロックからのファーストブレイク、更に#7田村(4年・SG)のスティールにより神奈川大がたたみかけ、27-23と4点リードで後半を向かえることとなった。
3Q序盤も神奈川大は速攻などが出て流れは変わらないが、5分経過したところで青学大は#6木田(4年・F)が力強いゴール下を決めると息を吹き返し、逆転に成功する。神奈川大は簡単なミスが目立ち始め、その後両チーム我慢の時間が続くが、青学大#31戸田貫太(3年・SF)が3Pを沈めると、45-43と青学大の2点リードで3Qを終える。
最終ピリオドの序盤はシーソーゲームとなった。先制点は神奈川大#34工藤(3年・PF)の3P。ここで流れは神奈川大に傾きそうになったが、青学大は#52赤穂(1年・PG・市立船橋)と#13前田(3年・F)の連続3Pで簡単にリードを許さない。勝負を分けたのは残り5分のプレー。青学大#52赤穂のリバウンドシュート、#37ナナー(2年・CF)のタップシートで一気に7点差。神奈川大は3Pで点差を詰めようとするものの、入らない。最後は青学大が#37ナナーのダンクシュートで会場を沸かせると、64-53。9位決定戦は青学大の勝利で幕を閉じた。

青山学院大は昨年のエース安藤が抜け、絶対的スコアラーはいない状況だ。ナナー、ウィタカ、髙橋といったインサイド陣の高さは大学でもトップレベル。有望な選手も多く在籍するだけに、勝つバスケットをどう展開するかは課題だろう。
写真上:ルーキーで李相伯杯の候補にも入った赤穂。まだこれからの選手だが大型でありながら器用さを買われ、ガードとしての成長が問われる。
写真下:神奈川大・田中は得点も取れる選手だが、ゴール下での地道なリバウンドが光り、神奈川大らしいディフェンスを見せた。
※青山学院大・木田選手、神奈川大・阿達選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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【INTERVIEW】「チームには危機感と競争心が必要」
恵まれた人材を生かしたチーム力向上が今後の鍵
◆#6木田貴明(青山学院大・4年・主将・F)

―試合振り返っていかがですか?途中までは神奈川大にリードされる展開でした。
「ボックスアウトを徹底していたのですが、前半ですが神奈川大学は頑張るチームだしすごく飛び込んでくるので、そこでセカンドチャンスを与えてしまいました。出だしにみんな足が動かず、集中していなかった部分がありました。でもよく我慢できてあの点数(27-23)に抑えたと思います。ターンオーバーなどもありましたが、ディフェンスを頑張ってハッスルできました。オフェンスがダメだった分、ディフェンスでカバーできたと思います」
―4Qなどはいいディフェンスで神奈川大を止めていましたが、最初からはそういうプレーは難しいのでしょうか?
「できなければというのはありますが、できないから相手にいい試合をさせてしまっています。逆に考えればそれができるようになればいい試合ができると思うので、これからの課題だと思います」
―今大会は大東文化大戦が山だったとは思いますが。点差を見る限りではダメージもあったかと思います。
「そうですね。自分たちも大東戦に向けてディフェンスを強化してきていたし、やれると思っていたのに、ああいう点数になってメンタル的にもダメージはありました。でもそこは全員が切り替えて残り3試合切り替えて勝とうというモチベーションで挑みました」
―昨年に引き続き、今年も下級生を多く使って育てながらの試合になりますね。その分不安定になる時間帯もあるでしょうが、上級生として何か意識していることはありますか?
「下級生がコートに出た時に、思いっきりのびのびやってくれればそれでいいなと思います。ミスをしても上級生がカバーできればいいなと思います。また、ある程度は一人で切り替えることも個人の力として必要だし、それが成長にもつながるとも考えて下級生を見ていきたいです」

「得点が取れない分はディフェンスをやるだけですね。インサイドも留学生を相手にすることが増えましたし、負けていられません。向上心とか危機感を持ってこの夏を乗り越えれば強くなれるはずです。特にインサイドの頑張りは大事になりますね。大きな選手を複数試合に出しているので、そこを生かし切るバスケットをすればもっと強くなるはずです。いろんな選手を使っていますが、皆が試合に出たいと思っています。チームの中でもっと競い合ってやっていければと思います」
―今年の4年生たちはどんな思いでやっていますか?
「やはり優勝目指してやっています。試合出られないときはサポートして、出るときは自分たちの背中を見せる意識でやっています。そこは3年生までとは違う気持ちです」
―リーグ戦に向けては。
「チーム内での競争と、一人ひとりが危機感と向上心を持って夏の厳しい練習を乗り越えることですね」
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「1部のチームと多く戦えて収穫はあった」
今大会の経験をもう一段階のレベルアップの糧に
◆#1阿達隼人(神奈川大・4年・主将・SG)

―3Q途中までリードした試合でした。振り返っていかがでしたか?
「青学は1部なのでそのフィジカル面で負けてしまったということと、自分たちの熱が足りなかったんじゃないかなと思います」
―前半は十分に熱はあったと思うのですが。
「そうですね。ただ、後半に体力が切れてしまったこともあって、それがなくなってしまいました。それがもう少しあれば最後まで戦えたと思います」
—前半のディフェンスは青学大のビッグマンをダブルチームなどで囲んで仕事をさせませんでした。狙い通りでしたか?
「はい。前半は5分で展開していって、後半に仕掛けるのがいつもの流れです。そこでどれだけ自分たちが頑張れるかなんですが、今日は甘いところが出てしまいました。リバウンドを取られたし、向こうの方がシュートも思い切り良く打っていたので、そういうところでこちらが弱いところを見せてしまったかなと思います」
―体力の話がありましたが、今後はどういうところが重要ですしょうか?
「走り込みも必要だし、フィジカル面でもぶつかり合いで、あとはシュート力も負けていました。もっと練習が必要です。シュートなどは向こうも身長が大きく打てないところがあったので、もっとドライブとか、崩してからシュートを狙えるようになればと思います」
―10位というのは春としてはまずまずなのでは?
「でも中央大に1点差で負けてしまったので、それは悔しかったですね」
―惜しまれる部分はありますが、この大会で得たものは?
「たくさんの試合数をこなせたし、1部のチームと多く戦えました。フィジカル面やシュート力で1部のチームの凄さを感じました。こちらもそれをもっと改善して、個の力をもっと高めて、神奈川大はディフェンスを頑張るところなので、それをもっとしっかりできるようにしていきたいです」

「昨年は本当に4年生があきらめない気持ちだったり、ディフェンスをハードにやることを教えてくれました。そういうところは昨年に比べるとまだまだ甘いです。4年生がもっとチームのことを考えて引っ張らないといけないと思います。4年生がそれをできればもっとチームも強くなると思います」
―昨日の試合などは阿達選手以外にも田中選手(#20)や田村選手(#7)などがかなりプレーでも引っ張っている印象でした。
「この3人は2年生から試合に出ていて経験も多いですし、3部に落ちた経験もしています。そういうところで悔しい思いで挑戦してきているので、これから力を合わせてもっと頑張りたいと思います」
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