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第69回全日本大学バスケットボール選手権大会開幕
大田区総合体育館、青山学院大学青山キャンパスほか、〜11/26まで

2017.05.05 (Fri)

【2017全関】5/5 3位決定戦 近畿大VS天理大

今村が攻め気を見せた近畿大が3位で大会を終える
天理大は下級生インサイドを上級生が牽引


170505IMAMURA.jpg 前日はともに惜しい試合を演じながら敗れ、決勝進出を逃した天理大近畿大。一昨年の全関では決勝を戦った両者が、3位決定戦に登場した。

 東淀川会場での戦いに移ってからは、どの試合でも立ち上がりが悪い天理大。この日もいきなり近畿大#24今村(2年・PF)、#8五十嵐(2年・SG)に失点し、同点としても、#15金田(4年・PF)に3Pを射抜かれ苦しい展開に。近畿大は、サイズで劣るインサイドで#24今村が奮闘。10センチものミスマッチにも臆さずバスケットカウントを決めるなどして、チームを盛り上げる。天理大は2Qになると更にオフェンスが重くなり、この10分は僅か4点止まり。近畿大が14点ものリードを得て、優位に前半を進めた。

 ただ、ここから盛り返すのも、今大会の天理大だ。#29榎本(4年・SG)のレイアップからじわりとリズムが良化。#30梶井(4年・SG)も得点を続ける。近畿大も#6藤原(3年・SF)の3Pで応戦し、前半とは打って変わって試合のペースが上がった。なかなか点差を埋めきれない天理大は4Q途中から#23山崎(3年・PG)が得点を重ね、点差がついに10点を切る。呑まれかねない状況で、悪い流れを断ち切ったのは近畿大#15金田と#3岡田(4年・PG)。#15金田が十八番の3Pを決め、#3岡田は果敢にペイント内に攻め込んで自ら決め、試合の趨勢が決まった。72−64で勝利した近畿大が、白星で大会を締めくくった。

170505HUANG.jpg 今年は更にサイズダウンとなった近畿大。ただ、今大会は濱高や今村がミスマッチの中で奮闘し、内容の濃い3位だったと言って良いだろう。それまで負けの経験が少ない故に、昨年のリーグ戦では初黒星後に苦しみ抜いた印象が強いが、最上級生の岡田と金田が模索を続け、かつての活発なコミュニケーションも戻りつつある。王座奪還はならなかったが、復調を知らしめる大会となった。

 前半で出遅れながらも後半で巻き返し相手を慌てさせる試合が続いた天理大は、試合運びには課題がある。一方で、インサイド陣の大幅なメンバー変更を考えれば及第点の結果とも言える。梶井と榎本がひたむきに得点を重ねる姿は、チームメイトにも刺激になったはず。いきなり1番ポジションを託された藤澤はもちろんのこと、黄やアーサーなどこれからのゴール下を担うであろうルーキー陣も、これからが楽しみなプレイヤーだ。今後どこまでチームが伸びるのか、期待をのぞかせる内容だった。

写真上:近畿大は濱高とともに今村のインサイドでの奮闘ぶりが際立った。大会期間中に足を痛める場面もあったが、長い腕と跳躍力で、最後まで仕事を果たした。
写真下:天理大はガラリとインサイドの陣容が変わったが、今大会は黄が存在感を発揮。今季、この先が楽しみなチームだ。

※近畿大・岡田選手、天理大・梶井選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「自分が変わらないと勝てない」
最上級生、キャプテンとして示すべき姿勢

◆#3岡田雄三(近畿大・4年・主将・PG)
170505OKADA.jpg下級生の頃からゲームで出番を得続け、タイトルを獲り続ける先輩の元で楽しそうにプレーしていた。それが昨年は暗転。自身は全関で負傷し春は欠場を余儀なくされ、リーグではチームが連敗に苦しみ、何度も悔しそうな表情を見せていた。今大会は、言うべきことはきちんと言い、楽しそうな時は笑顔をのぞかせる姿があった。同級生の金田とともにあるべきチーム像を考え抜き、やり方が間違いではなかったことに安堵感が漂う。今後難しい場面に直面しても、チーム力で補っていきたい。


—昨日は悔しい敗戦でしたが、上手く切り替えできましたね。
「去年のリーグ戦で4連勝した後に5連敗くらい喫してしまって。今年はそういうことをなくすためにも、個人個人が切り替えて、今日が最後の試合だから、西日本につながる試合をしていこうとみんなで言っていたので、切り替えは各自できていた感じがします」

—インサイド陣が、相当に奮闘していましたね。
「金田(#15)は、普段あまり言わないんですけど、先生に自分から変えて欲しいと言っていたみたいで、結構負担がかかっていたと思います。リバウンドも頼っていたので、そういう意味では西日本も連戦だし、リーグも期間が長いのでベンチメンバーの強化はすごく大事だと思います」

—ここ3試合はタイプの異なる相手との対戦で、良い経験も積めたのではないでしょうか。
「そうですね。特に今年はサイズが小さいので、リバウンドとスクリーンアウトを一番課題にしています。関大との試合は、一番それが測れるゲームだったので、それが相手でも今村(#24)を中心にリバウンドで負けていませんでしたし、体大も飛び込んでくるチームなので、自分たちの課題に合ったチームと対戦できたのは、良い経験ができたと感じます。それに最後の試合では、藤原(#6)や稲見(#2)が良い仕事ができていましたし、この3試合は、去年に比べてベンチの盛り上がりや雰囲気が良くて、相手の流れの時にも我慢ができていたと思います。もっとそれを継続して、自分たちの流れを続けて、試合をものにできるようにしたいです」

—金田選手との間で、チームをどう上向かせるかについて、かなり話し合ってきたと聞いています。
「去年は、僕と金田は、暴れるじゃないですけど(笑)、自分を出し過ぎて、勝ちたいという気持ちが出過ぎていました。今年は最上級生なので、下級生を鼓舞しながらも良いプレーをしないといけないと話していたので、その二人で、悪い流れの時でも声をかけ合って、チームを崩れさせないようにしようということはずっと話し合っていました」

—下級生が厳しい表情の時に、それに対して気遣う様子が見て取れます。
「僕がきつく言ってしまうと萎縮してしまうので、先生にもキャプテンがそれではダメだと言われていて、今年は自分が変わらないと勝てないと思って、なるべく声はかけて、自分の中でフラストレーションを溜めないように切り替えていくことを心がけています」

—今大会は、その部分は上手くいっていましたね。
「みんなも結構やりやすいと言ってくれているので、方向性はこれで良いのかなと思います。一人ひとりがそういう声かけをできるようになれば、もっと良いチームになれると思います」

—今後強化を進める必要がある部分はどのような点でしょうか。
「最初にも話したリバウンドが、悪い時間だと取れないことが多いので、しっかりスクリーンアウトをして、リバウンドを取って、速い展開に持っていかないと。相手も60点台に抑えるディフェンスをしないと、自分たちは70点、80点も取れないので、そういうゲームをしながら速攻も出さないといけないです。しっかりとディフェンスとリバウンドを意識してやっていきたいです」

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「自分でやらなあかんという気持ちの強さが出た」
果たすべき責任があるからこそ、最後まで勝利を諦めない

◆#30梶井涼矢(天理大・4年・主将・PG)
170505KAJII.jpg敗戦の可能性が大きくなった場面でもリングを狙い、それを決める。4位に甘んじた形となった天理大だが、榎本とともに印象深い活躍ぶりだった。これまで所属するチームでのキャプテンは未経験であり、自身の言動の部分にはまだ自信が持ちきれていない様子だが、どの試合でも最後まで戦う姿勢を示した。チームとして課題が多く残った部分も看過できないが、それは同時に伸びしろでもある。チーム力と同時に、自身のキャプテンシーもより高めていきたい。


—この3試合は全て、引き離されてから猛追するパターンでした。
「最初は1年生主体やったんで、試合の入りやフォーメーションのバスケをする時も、出遅れてなんとかしようとしていたのが、却って裏目に出てしまったのかなと思います。ずっとそれを続けていたことが、ダメな方向に向かってしまった形です。先生やコーチにも、追い込まれてから頑張っても、と言われました。でも、追いつける力はあるんだから、前半からそれをやれるようになれればお前たちはまだ伸びるぞ、とも言われました。まだフォーメーションも全員が理解をしていないので、そこを改善していけばもっと良いチームになれると思います。後半はがむしゃらにやったのが、良い方向にいった形かと思います」

—藤澤選手(#3)もそうでしたが、梶井選手の得点も相手を苦しめていましたね。
「みんなたまたまだと思うんですけど(笑)、でも榎本(#29)は4回生になったことで自分でやらなあかんという気持ちの強さが出てきて、藤澤にも自分のやりたいようにやれと言っています。あいつのパスに僕と榎本が合わせるような感じです。それが上手くいっているだけですけど(苦笑)」

—ディフェンスがベースのチームですが、その部分の出来はいかがでしょうか。
「もちろん意識はしているんですけど、インサイドのピックの部分や、留学生がまだ日本語が理解出来ていないので、そこが課題ですね。あとはゾーンディフェンスは、あまり練習ではやっていなかったんですけど、手応えはありました。もっと練習でやっていけば、試合でももっと使えるのかなと思います」

—最上級生で、しかもキャプテンになったことで、これまでと気持ちも違いますよね。
「3回生の時は、僕も好き勝手にやらせてもらっていた部分があって、ディフェンスは対面を止めて、あとはインサイドに任せても良いのかなと思っていた部分もあったんですけど、今は僕と榎本が引っ張っています。自分のことも考えつつチームのことも考えないといけないので大変ですけど、昔から試合に出してもらっている分責任は果たしたいです」

—キャプテンは初めてですか。
「国体で一度あったんですけど、自分のチームでは初めてです」

—戸惑うことはありませんでしたか。
「ありました(苦笑)。でもインカレで負けたことが自分の責任だとも感じていて、最初にキャプテンになる話が、去年のキャプテンの中村さんから出た時は、最初は断ろうかなと思っていた反面、その責任を果たしたい気持ちもありました。最終的には僕が引っ張って頑張りますと言いました」

—ご自身のここまでのキャプテンぶりはいかがですか。
「周りの4回生が良いやつらで話を聞いてくれるんですけど、今はそれに助けてもらっている感じが大きいです。もっと言動で引っ張っていけるように頑張りたいです」

—コミュニケーション面は上手くいっていますか。
「学年に関係なく仲の良いチームなんですけど、でもなあなあになったらいけないと思っているので、そうなってしまった時は、僕が締めないといけないのかなと思います」

—今シーズン、今後に向けて。
「天理の持ち前のディフェンスとフォーメーションバスケは続けていくべきだと思っているので、そこにもっと磨きをかけて。僕自身もディフェンスだけ頑張るだけではいけないと思っているので、以前より得点に絡めるように、練習でも試合を想定して頑張りたいです」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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