2017年10月 / 09月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫11月


第93回関東大学バスケットボールリーグ戦 9月2日より2部以下が開幕
1部リーグは9月9日(土)より
2017 年度 関西学生バスケットボールリーグ戦 9月2日より開幕

2016.12.08 (Thu)

【2016インカレ】CLOSE UP 関西学院大学・超えていった壁と、その先に待ち受けていたもの

161231KG.jpg

 インカレを8位で終えた関西学院大は、選手はもちろんスタッフ・コーチ陣も、心からの万感の表情とはならなかった。これまでいずれの代でも目標とし、阻まれてきたインカレのベスト8こそ46年ぶりの偉業。もっと誇って良いはずだが、彼らに100パーセントの喜びはなかった。僅かな安堵感と解放感の奥には、苦い悔しさが確かに垣間見えていた。

 「反省が残った」「もっと上に行きたかった」「勝ちたかった」——。どの選手の口からも、そんな悔恨の言葉が出てきていた。


絞り込んだ目標——ただインカレベスト8のために

 チームは今年の目標を「インカレのベスト8」に定めた。インカレで第5シードを手にできる関西リーグ優勝はもちろん目指すが、それはあくまでも目標へのステップに過ぎないと考えた。全関も西日本インカレも明確に優勝を目標に据えたわけではなく、シーズンの最後に笑うためにあえてターゲットを絞ったのである。確かに春は悔しさも募った印象だ。だが、夏を乗り越えたチームは力強かった。

 関西リーグでは松田の復帰も大きく、僅差の試合ばかりにもかかわらず無敗のまま3試合を残して優勝を決めた。さすがに気が緩んだかその後2連敗となったが、最終戦は1点差で天理大を振り切った。結局リーグ戦は勝ち点16という堂々たる成績。シーズン後半に唯一漂った暗雲を、これで振り除けた。

161231IKEJIMA.jpg 迎えた晩秋。むしろ真冬並みの寒波が首都圏をも襲ったその日、ベスト8をかけた明治大との運命の一戦は、思わぬアクシデントが待っていた。支柱の池嶋がファウルトラブルに襲われ、長時間ベンチに下げざるを得なくなった。しかし、誰もが多少なりとも嫌な予感を感じながら、ベンチからの檄がそれを打ち消し、コートにいる選手の力が不在を埋めた。4Qに相手をかわすと、粘られながらも押し切り、念願のベスト8という目標を果たした。大黒柱として4年間ずっとチームを支え、何度も救ってきた池嶋が、今度はチームから救われた形となった。笑顔が溢れる輪の中で、その池嶋だけが涙する光景は印象的だった。ところが——。

写真:池嶋は、ベスト8を決めた瞬間雄叫びをあげた。だが、ベンチに戻るとタオルで顔を覆った。「悔しさ7割、嬉しさ3割」だったという。


3連敗フィニッシュから見えたもの

161231AYABE.jpg 喜びの涙に暮れたその3日後、すべての戦いを終えてチームの8位が決まった状態で、その池嶋が発した言葉が象徴的だ。結局は「ベスト8を目指した練習では、それ以上の結果が出ることはない」ということだ。

 準々決勝は、関西では優位だった池嶋と松田のインサイドも関東屈指の高さを誇る専修大の前には太刀打ちできず、完敗。翌日は関西リーグでは盤石だった勝負どころでミスが続き、名古屋経済大に逆転負け。最終日も、早稲田大の走力を強調したバスケットを前に早々に相手優位の構図を作られ、巻き返せなかった。「池嶋と松田のリバウンドはうちのアドバンテージだったが、それが見事に消された。やっていることは、まだまだ足りない」とは綾部コーチの弁。感じ取った課題は、あまりにも多い。

 長年関東の取材をしてきたある記者には「関学はバランスが良い。むしろ新鮮にも見える」と言わしめた。確かに今季一貫して披露した披露した安定感の一因は、バランスの良さだった。だがオフェンスの形がやや崩れていても、1対1や個人能力、展開の早さをも押し出すバスケットに完敗を喫したことも事実。次のステージに辿り着くためには、こうした相手にも対抗していかなければならない。

161231MATSUBARA.jpg 更に来年は、池嶋や松田がこのチーム抜けていく。ベンチからその2人の代役を務めてきた選手も揃って最上級生だった。否が応でも今年までの強いインサイドが根幹にあるバスケットから、変わっていく必要がある。綾部コーチは「最後に対戦した早稲田は、目指さなければいけないチーム。インサイドが抜ける来年は、ああいうチームを作らなければいけない」と言う。これまでのスタイルからの脱却を、チームを率いて間もなく丸4年になる指揮官も誓う。

 これから超えようとする壁が、これまでとは段違いに分厚いことは、誰もが分かっているだろう。しかし、そのための研鑽がなければ歴史は塗り替えられない。インカレ期間終盤にも長時間のミーティングが敢行され、互いに意見をぶつけ合ったというが、現状に満足していないからこその出来事でもある。

 その時は重く苦しい状況かもしれない。それでも再び春の到来を迎えるため、階段をもう一段登るため、前進していかなければならない。それも、リーグで無敗を続けた時のように、あくまでも力強く、である。


写真上:目標到達に不可欠だった雑崎を労う綾部コーチ。来年もチームに留まる3年生以下の選手とともに、捲土重来を誓った。
写真下:ベスト8以降は苦しんだ松原も、来年4年生となる。最後の3試合を糧に、学生最後の一年を今年以上に実りあるものとできるか。


関連記事

テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

EDIT  |  20:11  |  2016インカレ  |  Top↑
 | BLOGTOP |