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2016.11.22 (Tue)

【2016インカレ】CLOSEUP 東海イズムを土台に据える、若きコーチの船出

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「“東海イズム”をベースに1年やってきた」
コーチ1年生としてインカレに帰還


 インカレ初日、中国地方2位で出場した徳山大は1回戦で日本大と対戦し、出だしに良いゲームを見せた。今季より指揮を執っているのは、2012年に東海大を卒業した川瀬秀太コーチだ。「指導者への道は社会人としての経験を積んでから」と考えていたところ、3年目に父親と妹の母校でもあった徳山大の佐藤氏(部長・監督)から声が掛かり、コーチへの縁がつながった。

 徳山大は沖縄出身の選手が多く、これまでどちらかといえば個人技が目立っていたチーム。川瀬コーチはそれとは全く異なる、ディフェンス主体の東海大の文化で育ってきた。だからこそ、自身が指導者として目指すのは、やはりその色を残すものだ。「個人技は中国地方では通用するかもしれないけど、関東勢相手だと個々のスキルで劣るところがあります。僕は陸さん(陸川監督)のバスケットを見て学んできたので、とにかくみんなで攻めて、人とボールを流動的に動かして、ディフェンスはみんなで守ってリバウンドを取るという、“東海イズム”をベースに1年間やってきました」と1年の取り組みを語る。それが発揮できた日本大戦の前半は、勢いを見せられて点数的にも互角だった。ただ、元々持っている選手の良さも消したくはない。最後には誰かが点を取らねばならないのだから、「楽しんで、積極的に打てるときは打ちなさい、と言っています。それはこの試合ではできたので良かったと思う」とアグレッシブに攻めた試合を振り返った。


東海大での恵まれていた時間に感謝するとともに
今ある環境の中で学び、工夫することが命題


 自らは日本でもトップクラスの東海大で4年間を過ごしたが、地方の大学で指導して初めて、自分が享受していた環境が恵まれていたことも分かった。「徳山大には十分な施設がないので、トレーニングも外に行ってやっているけれど、いろんな面を工夫していかないといけません。特にフィジカル面、体づくりはもっとやっていかないと関東には通用しない。それと同時に、自分が学んだバスケットの精度も高めていかないと」。

 目標はインカレで勝つことだったが、まだ就任1年目。自分の思うようなバスケットはまだまだチームに浸透させられていないし、自分自身も勉強不足であると認める。特にリーグ1回戦で思わぬ敗戦を喫し、結果的に2位でインカレに来たのは、自分のミスだと深く反省もしている。だからこそ、地道に努力と学びを重ね、「いろんな人に話を聞いて、試行錯誤して、ときには失敗もしながら全国で勝てるようなチームに育てる」のが、目下の目標だ。徳山大で指導ができるのも、「チームにずっと携わってきた、佐藤先生に声を掛けていただいたおかげ。徳山大は全国でまだ勝ったことはないので、1勝を目標にここで頑張りたい」と決意を述べる。

161121kawase1.jpg 現在、チームは2、3年生が主力。自分も指導者としてスタートしたばかりだ。選手も自分もともに成長していき、「充実してきた2、3年目に勝負できれば」とのこと。ここから数年先の進化を楽しみにしたい。

 指導者として再び踏んだ慣れ親しんだコートとは、ひとまず1回戦でお別れとなったが、「代々木は楽しかった。戻ってこられて良かった」。学生時代を思い出すように、そしてまた次にこの地を踏むことを目指し、最後にそう締めくくった。


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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