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第69回全日本大学バスケットボール選手権大会
大東文化大が筑波大の4連覇を阻止して初優勝

2016.10.30 (Sun)

【2016リーグ2部】10/30 中央大vs大東文化大(第18戦)

大東文化大が09年明治大以来の全勝優勝
中央大は夢半ばでシーズン終了


161030_okuzumi.jpg 2か月にわたる2部リーグを締め括るのは、すでに優勝を決めている大東文化大と、前日に国士舘大に敗れ、勝たなければ2位から3位に転落してしまう中央大の一戦となった。

 中央大は1巡目で効果を試したゾーンディフェンスを1Qからぶつける。大東大は1巡目とは一転して、#12熊谷(2年・PG)が外から、#15モッチ(1年・C・桜丘)が中でとバランスよく攻め、15-8と先行。だが中央大も#13中村(2年・G)のシュートタッチがよく、守っても大東大のターンオーバーを誘い食らいつく。しかし、残り3分に#7森(4年・PF)が2ファウルとなってしまい、ベンチに下がらざるを得なくなる。このピンチを#99浅見(3年・C)が3Pでつなぐものの、大東大#12熊谷がこのQ3本目の3Pを沈め、24-15で終える。

 2Q、大東大は#12熊谷が厳しいチェックを受けながらもう1本3Pを決め、交代したばかりの#32原(4年・SF)もロングシュートで続いて33-17と大東大ペースに。中央大はたまらずタイムアウトを請求、#7森をコートに戻す。さらには重たいオフェンスを打開すべく、1Q終盤の#6柿内(3年・G)に続いて#17笠原(4年・F)や#33三上(1年・F・明成)を投入していく。残り5分、ようやく好守からその#33三上の速攻が出るが畳み掛けるには至らず、両者足踏み。先に抜け出したのは大東大で、残り1分半#23奥住(2年・SG)の3Pが決まる。これ以上離されたくない中央大は#28鶴巻(2年・F)がチームファウルフリースロー、#13中村が24秒オーバーギリギリの3Pで36-24と食い下がる。

161030_c17.jpg 3Q、大東大#12熊谷、中央大#13中村が好調を維持、3Pを決め合う。大東大#91ビリシベ(2年・PF)がフリースローを決めれば中央大#99浅見が返し、と譲らない。残り4分20秒、中央大が大東大#15モッチから続けてミスを誘ったところでタイムアウトとなる。46-40から4点差に迫るか8点差に戻るかという場面、決めたのは大東大#0葛原(3年・SG)だった。自ベンチ目の前から3Pのバスケットカウント。ボーナススローも決めて一気に10点差とする。ディフェンスでリズムをつくれない中央大はオフェンスでも単発の外打ちになってしまい、苦しい展開。この機に大東大は#56山岸(3年・PF)のリバウンドシュートなどで得点を積み上げていく。3Q終了時点でモッチのターンオーバーは7を数えたが、中央大に25本差をつける40本のリバウンドをもぎ取ってカバーした形になった。中央大はラスト6秒で#6柿内がバスケットカウントを決めて何とか56-43とする。

161030_kuzuhara.jpg 最後の10分、中央大は#28鶴巻の3Pで反撃。しかし大東大にオフェンスリバウンドからフリースロー、ディフェンスリバウンドから速攻を許してしまい、開始1分半でタイムアウトを取り仕切り直す。#28鶴巻、#13中村の3Pで残り5分63-54と点差を一桁に縮める。残り3分40秒、#17笠原がチームファウルフリースローを2投揃え7点差に。ここで大東大は下げていたスターティングメンバーをコートに戻すと、#12熊谷がすぐに3Pを決め10点差に押し戻す。それでも中央大は諦めず、プレスから#7森のレイアップ、#17笠原のバスケットカウント、そして#28鶴巻の1on1で残り1分45秒69-64とついに5点差にまで迫る。大東大に簡単なシュートを打たせずリバウンドを掴むが、プレッシャーに対して身体を当てる対応がチャージングのコール。大東大ボールとなる。この後ファウルゲームを仕掛けるもシュートを決められず、74-64でタイムアップとなった。

 大東大は昨シーズン、そして春に見えた課題をひとつずつ克服していき、2009年の明治大以来の2部全勝優勝を果たした。それでも通過点と捉えており、1-2部入替戦で積年の思いをぶつける。

161030_c4.jpg 中央大は実感が追いつかぬまま13勝5敗の3位で幕が下りてしまう形となった。試合後は4年生だけでなく、在学中に1部でプレーするチャンスのなくなった3年生にも涙が見られた。「土曜の国士舘大戦で2位以内を決めるつもりで、今週はその対策1本に絞っていた。たらればはあるが、接戦で勝ちきれなかったのは僕の責任。選手は精一杯やってくれた」と荻野コーチ。悔しさは募るものの、昨年の7位から3位へと躍進。課題と手応えの両方を胸に、来シーズンこそ雪辱を果たしたい。

写真上左:シューターの大東大・奥住は2年目を迎え、ディフェンスやパスを捌く判断を磨いている。
写真上右:4年生の意地を見せた中央大・笠原。
写真下左:ベンチの目の前で4点プレイを決めた大東大・葛原。
写真下右:中央大は残り15秒、4年生をコートへ。今リーグは18戦とも第5試合ということで、土曜午前に荻野コーチが中央大の体育館を覗くとプレイタイムの少ない4年生も一緒にシューティングする姿があったという。出場機会の少ない後輩たちにも声掛けなどを行い、一体感をつくりだした。

※中央大・八木橋選手、森選手のインタビュー、集合写真は「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「もう1個壁を乗り越えられなかった」
泣き笑いでコートを去る司令塔

◆#15八木橋直矢(中央大・4年・主将・PG)
161030_yagihasi.jpg試合終了時には、「周りにつられて」涙が溢れた。昨日今日で1-2部入替戦とインカレを戦う立場が一転して引退となり、さすがに気持ちの整理は難しいだろう。だが、肩を落とす後輩たちの輪に駆け寄る際には泣き笑いになった。パッと見てわかりやすい運動能力や得点力があるわけではないが、司令塔として、キャプテンとして、チームメイトからあつく信頼される選手だった。秘められたままの悲願は、来シーズン後輩たちが実現してくれることを願おう。


―試合を振り返って。
「昨日の国士舘大戦の敗北から立ち直れるか不安でしたが、案外皆さっぱりしていて。ですがやっぱり力の差が大きかったと感じています。1巡目でゾーンのほうが守れると感じたので今日もゾーンをぶつけて、1回目のオフェンスは結構守れていたものの、やはりリバウンドのところが苦しかったかなと。相手は高さがあるので、センターが弾いて全員で取りに行こうというのを意識しましたがなかなか難しかったです」

―終盤は同級生もコートに入ってきて、どんな心境でしたか?
「僕自身は終了のブザーが鳴るまではいつも通りという感じだったのですが……皆泣いていたのでもらい泣きというか(苦笑)。ちょっときちゃいましたね」

―リーグ戦全体を振り返ってはいかがですか?
「もう1個壁を乗り越えられなかったという印象です。ディフェンスで前からプレッシャーをかけ続けるというのは18試合通してできたと思うのですが、勝ちきるという部分が少しの差で足りなかった。それが勝負の世界だと思います」

―ただ、優勝争いや入替え戦・インカレ出場権争いができたのは、後輩たちの財産になったのではないでしょうか。
「そう、だといいのですが。確かにこれまでなかなか勝てなかったので、そこは少し変われたのかなとは思います」

―自分自身のプレーを振り返ってはいかがですか。
「納得いっているわけではありません。ただ、自分よがりになり過ぎずにというのは意識していて、それはできたかなと。うちは外からのシュートが多くなる分、僕がコントロールしないと崩壊しかねないので、そこは意識してやっていました」

―キャプテンとしてチームをまとめるという部分では?
「とくに何かやったわけでもないのですが、皆すごくいい仲間たちで、ついてきてくれたというのがいちばん大きいです」

―八木橋選手にとって同級生はどんな存在になりましたか。
「苦しいときもお互い協力してきました。今年の4年生は犠牲を払える人間が多かったんです。この先、それぞれ生活ががらっと変わると思うのですが、そういう中でもいつでも集まれるような、生涯つきあっていけるような仲間です」

―中央大で4年間やってきて得たものを教えてください。
「もう、1年生の頃から振り返るといっぱいあるのですが、先輩も同期も後輩もすごく尊敬できる人間ばかりで、やはりそういった人間関係の部分が中大に入っていちばんよかったと思うところです」

―来シーズン、あとひとつ壁を取り超えるため、後輩たちに取り組んでほしいことは何ですか。
「新4年生が彼らなりの新しいチームをつくっていく中では、やはりいろいろあると思うのですが、仲間を大切にして見捨てず協力していけるようなチームをつくってほしいです」

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「今年やってきたことは間違ってはいない」
華麗さと泥臭さを併せ持ち、2部のゴール下で戦い抜く

◆#7森 知史(中央大・4年・PF)
161030_mori.jpg2年時から主力を張ってきた。192cmと決して上背があるわけではないが、インサイドで身体をぶつけながらリバウンドや得点に絡む。その一方、外国人選手とマッチアップする際にはアウトサイドからのドライブで逆ミスマッチを突いたり、速攻に走ったりとうまく対応した。その対応力を以ってしても次のステージへチームを押し上げることはできなかったが、森を始め4年生たちの残したものが新チームの土台となるに違いない。


―お疲れさまでした。中央大にとっては、急な展開だっただけにまだ気持ちの整理もついていないと思いますが。
「そうですね……いやー、悔しいです。後輩にも本当に申し訳ないし、去年渡部さん(2015年度卒・主将)とか上級生が頑張ってくれていた分も絶対に1部に上げたい、という気持ちがあったので……本当に悔しいです」

―試合後、森選手含め4年生だけが涙を流すのではなく、3年生たちも一緒に泣いている姿がありましたね。
「去年まではそういう光景はなかったかもしれませんね。それだけ、あいつらも必死に頑張ってついてきてくれていたということだと思うので……(1部には)上がれませんでしたが、来年上がれたらそれは今年頑張ったからだと思います。任せる、というわけではないですが、来年が本当に楽しみです」

―振り返るとあと1歩手が届かなかった要因はなんだと思いますか。
「負けた江戸川戦や国士舘戦など、18試合ある中で1試合でも取りこぼしがあるとこういう結果になってしまうリーグ戦の難しさと、中央としては4年生が引っ張っていけなかったことが一番かなと思います。今日もそうですし、昨日の国士舘大戦も勝たせてあげられなかった。4年生の存在はデカイ、と昔からインタビューでもよく言っていましたが、その部分で出ている4年生の人数も少なかったし、そういうのが(国士舘戦の)3点差に出てしまったのかなと思います」

―それでもやはり、3・4年生がともに悔し涙を流す姿からは、今年はこれまでの年と違った年になったのではないかと思うのですが。
「そうですね、一番は練習からみんなバチバチやり合えたように、技術というより“勝ちたい”という気持ちや姿勢が1年を通して見られました。トーナメントでも1部チームに向かっていけましたし、今回のリーグ戦も最初から絶対に勝つ! という気持ちで連勝していって。一番は気持ちの部分かなと思います」

―春のトーナメントで森選手に話を伺った時に「自分たちは1部を知っている最後の代。全然勝てなかったけれど楽しかったので、後輩たちには1部でやらせてあげたい」という想いを口にしていましたね。
「一番レベルの高いところでやりたいじゃないですか。大差で負けてしまった試合も多かったですが、うまい人たちとやるのは本当に楽しかったです。その方が上手くもなれますし。後輩たちは技術的に言えば1部でも全然やれると思うので、やらせてあげたかったですね」

―森選手にとっては、中央大での4年間はどんな4年間でしたか?
「迷惑をかけてばかりだったかなと。2年生からずっとスタートで出してもらっていて、今回1部昇格できればやっと恩返しできると思っていましたが、結局先輩にもコーチにも全然恩返しできなくて、最後まで迷惑をかけてばかりの4年間でした。でも、悔しい終わり方ですが、今年やってきたことは間違ってはいないと思っています。そういういった意味では、やりきりました。見ている人たちからしても、今までとは違うチームだと思ってもらえたと思います。今年はチームとして少し変われた年かなと思います」

―最後に、後輩に向けて一言お願いします
「来年こそは1部にあがってほしい。本当に応援しています」


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中央大集合写真。

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大東大集合写真。
提供:大東文化大学バスケットボール部


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