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2016.10.08 (Sat)

【2016リーグ2部】前半戦総括(第1戦~第9戦)

 1巡目を終えた時点でのチーム状況を振り返る。また、個人ランキングのうち得点、3P、リバウンド、アシストの上位5人の顔ぶれとそれぞれのプレースタイルをまとめた。

◆チーム総括

9戦全勝の大東大が頭ひとつ抜ける
2位争いは混戦模様


161002yamagisi.jpg 9戦全勝の大東文化大は、スタメンは#91ビリシベ(2年・PF)ら成長著しい下級生主体、経験豊かな上級生がバックアップに回る形であらゆる状況に対応している。2敗で2位の中央大はディフェンスから速い展開に持ち込めば決定力の高いメンバーが揃い、ハーフコートでも#7森(4年・PF)の存在感が光る。ただ、春から課題に挙げている3Qの停滞をまだ完全には克服できていない。

 首位をキープする大東大西尾HCは、「昨年も上位に行けると言われていた中で4位に終わってしまった。その悔しい思いがあるので1試合1試合しっかり向き合っていこうとやってきた結果が9連勝だと思います。また、10年以上大学の現場にいさせてもらっていますが、学生スポーツにおいて最上級生の力は大きい。コートに立つ、立たない関係なしに4年生がしっかりしているチームが勝つのかなと。そして何より、レベルの高い練習ができています。留学生が2人いますし、ガードやウイング同士も切磋琢磨している。練習で出ないものは試合でも出ない。練習での手応えがゲームでも出ていると、自分としては思っています」と、コメントからはチームが安定している状況が見えてくる。

 また、中央大荻野HCによると「ディフェンスに関してはチームコンセプトとしてやってきたことがスタメンも後から出る選手もきちんとやれていると思うので、その次、守った後走りきれるか。走れなかったときどう点数を積み上げるかというのはもう1段階レベルを上げたい。ここからが本番なので、去年・一昨年の負けが無駄にならないよう、取りこぼしなく、得失点差なども気にしながら何とか上位2位以内を確保する戦い方をしていければ」と、気を引き締めている。

 江戸川大日本体育大はすぐ後ろで上位2チームを追う。江戸川大は堅守速攻を掲げるチームが多い中でも、ディフェンスでよく粘れている。オフェンスでは#23保岡(3年・SG)、#1平岩(3年・SG)、#20オウマ(1年・C・明徳義塾)と得点力の高い選手がおり、守るほうは的を絞りにくい。同じく3敗の日本体育大は、延長までもつれた順天堂大戦を始め、試合立ち上がりで相手に合わせてしまうところが見られる。とはいえ、一時戦列を離れた#19田口(3年・F)も復帰し、「下級生はいい選手が多いので、1部に上げてあげたい気持ちは強い」(#75赤土)と4年生がプライドをかけて2巡目でのリベンジを狙っている。

 最短での1部復帰を目指したい国士舘大は5敗と黒星先行。だが中央大に快勝する力はあり、「1部に昇格したときの代も1週目は4敗からスタートして、そこから全勝して入れ替え戦に行って1部に上がった」(#88板垣)と前を向く。

 前半戦は以上のような構図だが、すぐ始まった2巡目の初日で江戸川大が中央大を破る試合をしており、ここからも状況は随時変わっていきそうだ。

写真:大東大・山岸は上級生としてどんな場面でコートに立ってもきっちり働く。



法政大が9戦目に待望の1勝
下位入替え戦回避は気の抜けない戦い


161002yashiro.jpg 3部より昇格を果たした駒澤大は4勝で中盤ポジションで折り返した。勝負所で#14川嵜(4年・F)ら全員が怯まずシュートを放ち、よく決まったことでクロスゲームをものにしてきた。同じく今シーズン昇格してきた順天堂大は、#7小鮒(4年・F)のアウトサイドを起点とした彼ららしいバスケットを貫き3勝6敗の。対戦チームが3Pを警戒すれば、ドライブや合わせなど次のプレイを選択できるのが大きい。

 立教大はリードしていても逆転されてしまったり、接戦を競り負けたりと惜しい試合が続き、順天堂大と並ぶ3勝。#12三上(4年・SG)の欠場は本人にとってもチームにとっても残念だが、他の4年生や下級生が力を合わせて相手チームに立ち向かう姿が見られる。

 東洋大は国士舘大・日体大に連勝した幸先のよい初週が一転、7連敗。#88山本(4年・PF)らの奮闘は見えるものの、要所でシュートを決めきれずリバウンドを取られて走られ力尽きる、という悪循環を断ち切りたい。昨年は1部で戦った法政大は、1勝に留まった。しかしケガ人を抱えながらのこの1勝は大きい。わずか星2つ差内に4チームがおり、どのチームが2-3部入替戦行きとなってしまうかはまだまだわからない。

写真:日体大・フェイをボックスアウトする順天堂大・八代。


◆個人ランキング

【得点】
161002kobuna.jpg1位 小鮒 凌(順天堂大学)248点(平均27.5点)
2位 保岡 龍斗(江戸川大学)221点(平均24.5点)
3位 赤土 裕典(日本体育大学)179点(平均19.8点)
4位 山口 健大(東洋大学)158点(平均17.5点)
5位 望月 孝祐(立教大学)148点(平均16.5点)


昨年、4年生2人に次いで3位・4位だった保岡と赤土を抑えてトップを走るのは順天堂大#17小鮒(写真)。順天堂大の絶対不動のファーストオプションだ。3Pが代名詞となっており3Pランキングにも顔を出しているが、ディフェンスが間合いを詰めればドライブ、ミスマッチならばポストアップと引き出しが多い。江戸川大#23保岡も、身体能力に恵まれ中外バランスよく得点できる。日体大#75赤土は#32フェイとの合わせもあれば、自らインサイドを切り拓くことも。マッチアップが留学生選手の場合は逆ミスマッチを突いて3Pを突き刺す。東洋大#2山口は満身創痍ながら果敢にゴールに狙っていく。立教大#14望月は三上の欠場によりボールを託される機会が増え、得点も伸びている。小鮒は3Pと合わせて2冠の可能性もある。


【3P】
161002yasuoka.jpg1位 小鮒 凌(順天堂大学)35本
2位 保岡 龍斗(江戸川大学)31本
3位 望月 孝祐(立教大学)26本
3位 山口 健大(東洋大学)25本
5位 川久保 駿(順天堂大学)23本


昨年の3P王・立教大#12三上が欠場。トップを走るのは得点に続き順天堂大#17小鮒。自分のタイミングならばチェックが来ていようとも迷わず打ち、フェイダウェイ気味でも決めてしまう。ボールがあまり回転しない独特のフォームだが、これがよく決まる。立教大#14望月も、相手のチェックをものともせず沈める。ラインより数歩後ろからでもフォームを崩さず打つことができる。江戸川大#23保岡(写真)は#20オウマからのインサイドアウト、#1平岩のドライブからのパスアウトを受ける場面が多い。東洋大#2山口はクラッチシューター。順天堂大#6川久保は小鮒とともに、少しでも前が空けば積極的に狙う。チームスタイル的に、川久保とシュートチャンスを分け合ってもなお小鮒が本数を伸ばしそうだ。


【リバウンド】
161002ma.jpg1位 馬 浩然(国士舘大学)138本
2位 オウマ エリックジャガニー(江戸川大学)104本
3位 八代 匠(順天堂大学)102本
4位 フェイ ヌダリー(日本体育大学)100本
5位 モッチ ラミーン(大東文化大学)92本


国士舘大#68馬(写真)は少々接触があっても体勢が崩れない。特にオフェンスリバウンドを多くもぎ取る。江戸川大#20オウマは1年生ながら長いリーチを生かして制空権を得ている。順天堂大#13八代は、3Pのロングリバウンドを地道に拾う、シューター軍団・順天堂大にとってなくてはならない存在。八代が身体を張ることによりセカンドチャンスが生まれている。2部リーグ最長身の日体大#23ヌダリーはチームに期待された仕事を果たす。大東大#15モッチは地道にディフェンスリバウンドを確保して相手の攻撃機会を摘み取る。馬は#88板垣と交代する時間があってもこの本数であり、このままトップを保ちたいところ。


【アシスト】
161002morikawa.jpg1位 森川 陸(立教大学)44本
2位 佐々井 雄大(順天堂大学)40本
3位 前田 祥太(駒澤大学)34本
4位 保岡 龍斗(江戸川大学)31本
5位 中村 晃太郎(東洋大学)30本


3年連続アシスト王を狙う立教大#4森川(写真)は、2部最速のドライブからセンターへの合わせ、シューターへのパスアウトを量産。得点・3Pランキングに食い込む望月との4年生同士のホットラインもある。順天堂大#73佐々井は今季からスタメンを務める新星。もらってすぐ打てるパスをシューターたちへ出しているのはもちろん、相手がアウトサイドを警戒するあまり空いたインサイドへの裏パスも多い。駒澤大#18前田と東洋大#11中村はゲームメイクしながらパスを配する。江戸川大#23保岡はその得点力によりどのチームと当たってもマークが厳しいが、よく周りを見てフリーの選手へと捌く。森川は昨年とほぼ同じペースだが、独走だった去年と比べ2位以下との差は少ない。高確率でフィニッシュしてくれるエースがいること、味方をフリーにする完成度の高さから、上位2人のデッドヒートが続くと思われる。


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