2016年12月 / 11月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫01月


第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2016.05.05 (Thu)

【2016全関】5/5 3位決定戦 大阪体育大vs関西学院大

リバウンドで流れを掴んだ大阪体育大に軍配
関西学院大は意地を見せるも点差を埋められず


大阪体育大95(22-25,23-9,24-23,26-27)84関西学院大

 前日、競り合いの準決勝で敗れた関西学院大大阪体育大。いかに精神的に切り替えるかが焦点となる3位決定戦は、この2チームの対戦となった。

160505NAITO.jpg 開始直後に先手を打ったのは大阪体育大。#9内藤(3年・PF)が速攻に走り、#10大槻(4年・SF)も連続して決める。しかし関西学院大も慌てず、#34池嶋(4年・PF)のリバウンドシュートなどでついていき、アップテンポな展開が繰り広げられる。決め合いの様相となった1Qは25−22の関西学院大リードで終了。しかし2Q、大阪体育大がゾーンを織り交ぜると、関西学院大の得点は単発に陥る。大阪体育大はリバウンド面でも優位に立ち、速攻やセカンドショットを決め、じわりと点差を拡大する。#5梶井(4年・PF)や#34池嶋が決めていく関西学院大だが、大阪体育大は#9内藤、#20岸田(3年・PG)の両輪が持ち前の得点能力を存分に発揮。積極的に中に切れ込み難しいシュートを次々と決める。関西学院大もディフェンスの締め付けを図るが、#20岸田がそれをあざ笑うかのように3Pを沈め、大阪体育大の優勢は変わらず。前半で点差を二桁に乗せた。

 後半も大阪体育大ペースは続く。#20岸田が果敢に決めていけば、#13山田(1年・SG・駒大苫小牧)も内外で得点してチームの勢いは加速する。関西学院大は、#22堤(3年・PG)、#34池嶋が得点も、3Q中に二人とも3ファウル目となって主導権を引き寄せられない。#74中野(2年・SG)も3Pを決めるが、直後に#13山田に3点プレーを許して苦い表情。きっかけの一本がどうしても出ないまま時間が経過する。4Qになると、関西学院大は#22堤が自ら決めていく執念を披露。4分で5点差にまで詰め寄る。しかし、勝負どころは大阪体育大。#13山田、#18草川(2年・SF)が落ち着いて決め返し、獲得したフリースローを#10大槻が落とさず再度二桁の点差に。最後は#22堤がファウルアウトとなり、関西学院大は万事休す。95−84で、大阪体育大が打ち合いを制した。

160505TSUTSUMI.jpg 悲願のタイトルには今回は届かなかった大阪体育大。それでもベンチメンバーだけでなく関西随一の応援をバックに高いテンションを保ち、気持ちを切らさずに3位を手にした。2年前の新人戦を制したメンバーが上級生となり、今年は勝負の年。下級生でも山田、草川の活躍が光った。目立ったビッグマンがいないのは惜しいが、大槻や松本らがリバウンドに絡み続け、ビッグマンがいなくても戦えるチーム力を示した。西日本インカレでは教育実習でチームを離れ不在となる4回生も多いが、今後に向けて期待を抱かせる戦いぶりだった。

 関西学院大は、我慢比べのような展開となった天理大との準々決勝こそ制したが、その後は連敗で4位に終わった。各選手の頑張りは見えるが、苦しい時間帯で後手に回るとそこで背負ったビハインドを埋められない展開が目立ち、支柱の池嶋も苦い表情。タレントは揃っているチームだけに、チーム力の底上げは不可欠である。

写真上:内藤のリバウンドシュートが、大阪体育大の抜け出しの要因になった。
写真下:関西学院大は堤を中心に最後まで戦う姿勢を見せたが勝ちきれず。

※大阪体育大・大槻選手、岸田選手、関西学院大・池嶋選手のインタビュー、フォトギャラリーは「続きを読む」へ。



[続きを読む]

【INTERVIEW】

「良い試合ではなく、勝ち切る試合を」
次こそタイトルを穫る覚悟を引き締める

◆#10大槻 翼(大阪体育大・4年・主将・SF)
160505OTSUKI.jpg物静かな印象がある選手だが、大所帯のチームの主将として、最終日まで大阪体育大をリードした。プレー面では、182センチの身長登録ながらリバウンドランキングは2位タイ。ビッグマン不在が泣き所のチームにあって、諦めない姿勢を示すことで、チームメイトを鼓舞しベンチだけでなく応援席も盛り上げた。目標としていた優勝はならなかったが、3位に到達したことはやはり自信になった様子。大阪体育大は、次の西日本インカレはベストメンバーでは臨めない。それでも、今年こそ関西の主役に躍り出たいところだ。


—3位という結果は、どのように受け止めていますか。
「目標が優勝やったんで悔しい部分もありますけど、今まではここまで来られてなかったので、3位という結果は自分たちからしたら嬉しい結果。喜んで良いと思ってます」

—昨日は競り合いの展開で相手に振り切られた形でしたね。何か足りない部分があるということになりますが。
「やっぱりリバウンドのところですかね。いくら連戦が続いていてしんどいとは言っても、最後までリバウンドをきっちり取り切っていなかったから相手に持っていかれたというのは、一番の敗因だったと思います」

—主力が抜けたとは言え、近畿大の勝負強さも感じましたか。競り合いの勝ち方を知っているチームだな、といった具合に。
「それもあるにはあると思います。僕らより経験を積んでいるというのもありますし。でもそれで勝てないというわけじゃないんで。そこは自分たちでも意識出来ているので、良い試合ではなく、勝ち切る試合をしていかないといけないと思います」

—そんな中での今日の試合でしたが、しっかりと切り替えられたようですね。
「そうですね。チーム全体が、優勝は出来ないけれど3位はきっちり取っておきたいとなったので。その辺の意識は、全員が持っていたと思います」

—リバウンドから良いリズムを掴めた印象のあるゲームでした。
「相手のディフェンスをずらして、ずらしてのオフェンスが出来ていたので、その結果オフェンスリバウンドがきっちり取れてたという結果に繋がったんだと思います」

—連戦を戦い抜いた感想はいかがでしょうか。
「最初は、初めてなのでどういう雰囲気なんだろうと思っていたんですけど、実際にこの舞台で出来たというのは、楽しかったですし、嬉しいですね」

—緊張感よりも楽しさが上回った?
「そうですね。もうやるしかないんで。楽しんでやっていました」

—大槻選手は180センチちょっと、という身長ですが、よくあそこまでリバウンドに絡めるなと感心します。何か自分なりのコツはあるのでしょうか。
「いやあ(笑)。もう、どれだけ取りに行くか、ですね。いくら自分が小さくて相手がデカくても、取れるには取れると思うので。最後まで諦めないというのを意識してやっています」

—インサイドプレーを中心にこなしていると、どの相手でもミスマッチとなりますが、消耗も多かったのではないでしょうか。
「インサイドばかりになるとやっぱり当たりも強いです。でもその分、自分はスピードがあるんで、パワーではなく機動力を活かしてインサイドをきっちり守っていく感じで。それを意識してやっていきます」

—チームとして、次の舞台は西日本インカレとなりますね。
「西日本インカレは、4回生が教育実習で結構抜けてしまうんですね。3回以下がメインになるんですけど、僕らがいない分を下の代が意識してやってくれると思います。でも、やるからには目標は上に持ってやっていきたいです」

—今大会は山田選手(#13)が早速活躍した点も目立ちました。
「山田が僕らにエネルギーをくれていると思います。あいつが入ってきてまだ間もないですけど、それなりに自分のやるべきことをやろうとしているので、周りも刺激されている感じですね」

—今年はどのような1年にしたいと考えていますか。
「今年は、自分たちの代と一つ下の代が、結構経験を積めてやってきたので、良い試合ではなく結果にこだわります。勝ちをひとつでも多くの試合で拾えるようにしていきたいと思います」

—今季はキャプテンですが、キャプテンとしては去年以上に声かけなどの部分は意識しているのでしょうか。
「そうですね。まあ、でも試合になるとみんなアツくなるんで(笑)、やっぱり自分は冷静になって、周りを見ながらやっていこうかなと思っています」


----------------------------------------

「走るバスケットを自分が出た時に伝えられるように」
どのような起用でも自らのすべき仕事を発揮するのみ

◆#20岸田篤生(大阪体育大・3年・PG)
160505KISHIDA.jpg鳥取西高校時代は、昨年度まで日本体育大で活躍した加藤慧(現・NBDLアイシンAW)の2学年後輩にあたる。背格好も加藤に近く、プレーぶりもどこか重なる部分がある。勝負どころで威力を発揮する得点能力はもちろん、要所での絶妙なアシストと、双方を持ち合わせた大阪体育大のフロアリーダーであり、今大会もその能力を存分に発揮し、チームの3位に貢献した。最終日まで戦い抜いた末に収穫も課題も得た形となったが、どちらもチームの今後のために必要なものである。今季はメンバーも揃っているチームだけに、秋にはもう一段階上の争いを演じていたい。


—3位となりました。この結果について、どう感じていますか。
「僕らの目標は優勝で、その中で昨日近大に逆転負けして。あれがすごく悔いの残る試合で、自分たちでも立て直せるのかな、という部分はありました。けど、負けてしまって結果は変わらないので、みんなでそこからしっかり切り替えて。ミーティングでも3位というのをしっかり勝ち取って帰ろうと話しました。そういう意味では、この結果には満足しています」

—競り合うゲームが多かったですが、唯一の敗戦が昨日の試合でした。昨日の試合は何が敗因だったと感じますか。
「3Qに少し点差が開いた時に、自分たちの中で気持ちに変な余裕が出てしまったかなと。最後の近大のシュートを落とした後のリバウンドとか、それにやっぱり強いものを感じたので。点差を開いた時に、もっと差をつけようという強い気持ちでいけていなかったのが敗因ですかね」

—今日は内藤選手(#9)あたりがオフェンスリバウンドからの得点を決めている場面が目立ちましたが、しっかり修正出来たようですね。
「そうですね。昨日と同じ形だったので、みんなで終わりまでしっかり、と声をかけ合ってやれました」

—宮里選手(#8)のケガでスタメンとなりましたが、ベンチスタートという形が多いですよね。コートに立つ時に意識していることはありますか。
「全関の前まではスタメンやったんですよ。全関からベンチになって、切り替えるのに時間がかかったんですけど、でもそうなったのは仕方ないんで。今まで飛々己さん(宮里)とか、僕の代わりに出ていた翼さん(#7杉本)とかがいる中で、僕が入った時には、体大は速いバスケットが持ち味なので、体力がある分しっかり走って全員を鼓舞するというか。体大のバスケットに持っていけるように、ガードが先頭を切って走って。走るバスケットというのを、自分が出た時に全員に伝えられるようにするのを意識していました」

—岸田選手のトリッキーなプレーが会場をどよめかせることも多いですね。
「いや、夢中でやっているので(苦笑)。比嘉コーチからはシックスマンとして『(展開を)速くしろ』と言われるので、そうしたいことで周りからはそう言われるんですかね(笑)」

—全関は3位でしたが、今後も西日本インカレ、リーグ戦と大会があります。練習にはどのように取り組んでいきたいですか。
「僕らは西日本は4回生が教育実習でほとんどいないんで、そこは比嘉さんからも言われているんですけど、4回生がいない中で来年度のチームで試合をすることになるんで、自分と内藤と山田(#13)がどうやって得点を取るかです。僕も、ただ取るだけじゃなくて、周りの選手にしっかりノーマークで合わせたり、アシストの部分もしっかりやっていけたらなと思います」

—山田選手がルーキーらしいプレーも見せて、チームにも刺激になっているのではないでしょうか。
「そうですね。いきなり2番ポジションで使われているんですけど、2番の他の選手にも良い刺激になってて。山田も入ったばかりでプレーにムラのあることがあるので、そこをしっかりベンチメンバーで補えました。飛々己さんもケガしてしまったんですけど、その辺は良かったと思います」

----------------------------------------

「メンタルを突き詰めないと結果が危ういと思っている」
チーム全体で明確となった課題に向き合いたい

◆#34池嶋一輝(関西学院大・4年・PF)
160505IKEJIMA.jpg準々決勝までは順調な試合運びだった。チームとして焦点としていた一つの壁を攻略したことで、優勝への士気も更に上がるはずだった。しかし、待っていたのはそこからの連敗という厳しい現実。2試合とも試合途中で引き離され、その後競り合いに持ち込みこそすれ勝ち切るまでには至らなかった。今回はっきりした課題は、彼だけでなく、チーム全体で向き合わなければならないものでもある。これを乗り越えられるかどうかが、今季のチームの浮沈を左右するかもしれない。


—4位という結果について、まずこれをどのように受け止めていますか。
「天理戦までは自分たちがシーズンインからやってきたことが出来ていたと思うんですけど、(大阪)学院に負けた試合と、今日負けた試合は、やってきたことが出来なかったというのと、今日のような試合に関しては、今日こそ昨日よりもちゃんとやらなあかんのに、それが出来ひんかったというのはまだまだやと思うし、去年と同じと周りから言われることになると思います。受け止め方としては、まだ去年のままやな、という感じですね」

—気になるのは、勝負どころの一本や大事なところの一本、というのを決めきれない課題がチームにあるように感じられたことです。それは、どのようなことに原因があると感じますか。
「それも、普段からの練習でチームでしっかりやることを理解していれば、こういう時はこう、とか、これやからこう、と考えてバスケ出来るはずやのに、個々の力に頼っちゃったりしてしまって。それで入ったらオッケー、外れたら気落ちしてしまうということが、学院戦も今日も多々ありました。今後詰めるとすれば、そういうところやないかなと思います」

—去年のリーグ戦でも、個々の力に頼ってしまうというお話をされていましたが、チームが調子を落とすとそういう方向に落ち込んでしまう部分はありませんか。
「そうですね……。関学は能力の高い選手は自分たちの代にも下の代にもいるんですけど、心の面がまだまだというのが何人もいて。試合の中で落ち込むと、それがその試合を通してそうなってしまうというのが多かったです。大学に入ってからのことだけが影響しているわけじゃないと思うので、直すのは簡単ではないと思います。でも、そこを突き詰めへんかったら、結果が危ういかなと思います。それが如実に出たのが今回の4位やと思うので、足りないのはそういうところですね」

—池嶋選手自身4回生となって、精神的なチームへの働きかけの部分で意識が変わったところはありますか。
「自分はずっと試合に出させてもらってますけど、ずっと体を張ってリバウンドとか、インサイドのプレーとか、背中で見せることを意識してきていて。喋る方は、あんまり上手くないんですよね(苦笑)」

—あまりそういう感じは思わないですよ(笑)。
「こうやって対面で話すのはまだマシなんですけど(笑)、みんなの前で話すのはちょっと……と自分で思ってしまっているところがあるので、それやったらプレーで見せて、周りを引っ張る方が自分には合ってるかなと思うんで。今年になってからはそれを意識するようになりましたね」

—そうすると、そのプレーで引っ張る部分での出来はいかがでしたか。
「まだまだでしたね。甘く採点しても、50点とか60点とか、そのくらいやったと思います」

—今日の試合では相手の内藤選手にリバウンドから決められてしまう場面がありました。チームとして、リバウンドを池嶋選手に任せてしまっているようにも見て取れたのですが……。
「うーん、周りから見ていてそういう風に思われるというのは、そういう風潮があるのかもしれないです(苦笑)。オフェンスリバウンドで、戻り切れていない時に、内藤や大槻に決められていたので。チームとしてリバウンドの意識を上げなくちゃダメだと思います」

—西日本インカレは1か月後ですが、練習で強調してやっていきたいのはどのようなことですか。
「今回は学院にも体大にも走り負けしてしまったので、必要条件としては走ることと、チームのリバウンド力の意識と、ハーフコートバスケの時に『ここ!』と決められるポイントを作れていけたら、去年よりも良い成績にはなると思います。あとはメンタルですね。それは西日本だけじゃなくて、今後にも関わってくることだと思うので、そこはシーズンを通したところでやっていけたらなと思います」


【PHOTO】
160505DAITAIDAI.jpg
勝利に沸く大阪体育大ベンチ。

160505SUGIMOTO.jpg
準決勝から宮里が負傷欠場も、この試合では杉本がポイント起用でそれを埋める活躍。

160505KUSAGAWA.jpg
草川も今大会で台頭した一人。

160505YAMADA.jpg
大会新人賞となった山田。彼のフレッシュさも今大会の大阪体育大を彩った。

160505IKEJIMA2.jpg
池嶋にはとりわけ厳しいマークが集中するが、その中でも20得点。さすがの働きだった。

160505NAKANO.jpg
3本の3Pを沈めた中野も諦めない姿勢を見せた。

160505ADACHI.jpg
足立が安定して好プレーを続けたことは、関西学院大にとっての収穫となっただろう。



関連記事

テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

EDIT  |  23:40  |  2016関西  |  Top↑
 | BLOGTOP |