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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2016.05.05 (Thu)

【2016全関】5/5 決勝 近畿大VS大阪学院大

ゾーンで流れを変え大阪学院大が4年ぶりの戴冠
近畿大は理想的な試合運びも3Qに手痛い失速


近畿大学65(16-18,22-18,15-18,12-19)73大阪学院大学

160505FINAL.jpg 春の関西学生界を彩る全関の決勝は、近畿大大阪学院大との顔合わせとなった。ともにここ最近の関西で上位争いを演じるチームだが、ここまでの勝ち上がりは対照的。近畿大がベスト16以降は競り合う展開のゲームを制し続けてきたのに対し、大阪学院大は準決勝・関西学院大戦以外は相手を圧倒しながらこのトーナメントを勝ち進んできた。ゲームは僅差の攻防が続き、会場の東淀川体育館は次第に緊迫の度合いを増していった。そんな中で優勝への道筋を切り開いたのは大阪学院大。3Qに繰り出した秘策が、大きく流れを引き寄せた。

 試合立ち上がり、まず先制は大阪学院大。果敢な仕掛けで得たフリースローを#7澤邉(4年・SG)が揃える。近畿大も#16西岡(4年・SF)が返し、#7岩本(4年・PG)の速攻、#9濱高(2年・SG)で加点する。大阪学院大も#2渡邊(4年・SG)、#7澤邉の4回生コンビが決めて譲らず。1Qはこのまま探り合いのような展開が続くが、近畿大が好ディフェンスで大阪学院大を目覚めさせず、16−18とほぼイーブンでまとめる。2Qも集中して要所を締める近畿大。大阪学院大は、得点がやや単発でエンジンがかからない。#9濱高、#15金田が3Pを決めて、離れそうになっても近畿大はぴたりとスコアを並べる。#7澤邉が得意のスピンムーブからシュートを決めて一旦5点差になるも、#15金田、#24今村(1年・PF・沼津中央)がすかさず返し、相変わらず膠着の展開。結局つかず離れずの前半は、近畿大2点のリードで終了。競り合いながらも、比較的淡々と時間進んでいった。

160505KINOSHITA_3P.jpg しかし3Qは状況が変わり、ゲームの流れが大きく動いた。近畿大が#69中西(4年・PF)、#15金田が得点を重ねていく反面、大阪学院大は#7澤邉が狙うも当たりが止む。近畿大は#9濱高がレイアップを沈めると9点差に。大阪学院大はたまらずタイムアウトを請求する。するとタイムアウト明け、大阪学院大は2−2−1のゾーンプレスを敢行。プレスダウン後は1−2−2となる陣形で近畿大を迎え撃つ。これが勝負の行方を左右することとなった。今度は近畿大の得点がぴたりと止まり、リバウンドでも後手に。大阪学院大は#13山中(2年・PF)がインサイドで奮闘。#30木下、#7澤邉もリングに仕掛けてネットを揺らす。残り3分40秒、#7澤邉がオフェンスリバウンドから得点し大阪学院大は逆転。近畿大は#16西岡のジャンパーで無得点から脱し、しばらくは僅差で競り合う展開で3Q終了時スコアは54−53。またもほぼ互角になるも、大阪学院大が流れを得た状態で勝負はラスト10分を迎える。

 4Q、立ち上がりにいきなり大阪学院大#2渡邊がゴール下でバスケットカウントを獲得。3Q後半の流れを継続する。返したい近畿大は速攻に出るが、ラストパスを#35吉川が触ってコースを変え、シュートを打たせない。ここから一旦は両者無得点に陥るが、#30木下がミドル、#7澤邊もジャンプシュートを決めていき大阪学院大がじわりと引き離す。負けられない近畿大も#9濱高、#15金田が外から決め、残り5分半で3点差に戻す。しかし主導権を渡したくない大阪学院大は、ここで#30木下が本領を発揮。#69中西のシュートを#30木下にブロックし、近畿大の勢いを削ぐ。更に#30木下はドライブを決めると、今度はやや距離がありながらも3Pを決めて、大阪学院大は3分半を残して大きな8点のリード。近畿大は#9濱高のシュートがまたも#30木下にブロックされるなどで、時間を消耗。#16西岡がようやく得点するが、#13山中に返されてしまう。近畿大はプレスをかけるも、大阪学院大はミスせずフロントに運ぶ。ファウルゲームに入ろうとするが、大阪学院大がこれをうまくかいくぐり、時計を止められたのはある程度時間が経過してから。最後まで攻める姿勢こそ見せるが、点差は縮まらず。最後はアバウトなパスを#2渡邊がスティールする形になり、そのまま保持して試合終了。73−65とした大阪学院大が、今の代にとっては悲願の優勝を決めた。

160505HAMATAKA.jpg ディフェンスを身上としながら、ここまでオフェンスで爆発力を発揮してきた大阪学院大にとっては、思うような試合ではなかった。近畿大が好ディフェンスでこれを阻み、3Q開始直後は一旦抜け出される形で苦しくなった。しかし、展開したゾーンで相手の勢いを殺し、逆転勝利をモノにした。エースの澤邊はマークされ、これまでほどのプレーではなかったかもしれない。しかし、木下、吉川といった面々が代わりに仕事を果たし、ここまでチームを引っ張ってきた最上級生の働きに3回生以下が応えた形となった。

 近畿大は大会途中にケガ人も出し、内容的にやや苦しみながらも、今年もこの舞台に立った。昨年まで大黒柱だったソウがこの春卒業。得点源だった藤田らも抜け、今年のチームの力には懐疑的な目もあったがそれを跳ね返した。優勝こそならなかったが、金田や濱高ら経験のあるメンバーはもちろん、これまで経験値の少なかった選手を含めて力を結集。チーム力で掴み取った準優勝だった。

写真上:緊迫した空気の中でどこか淡々と時間が経過していた印象もあるゲームだが、局所的には決勝に相応しい激しい攻防も見られた。
写真中:残り3分半で3Pを狙う木下。これが決まったことで、大阪学院大の優勝への道筋が見えた。
写真下:濱高の攻め気も近畿大に活力を与えた。

※大阪学院大・渡邉選手、澤邉選手、木下選手、近畿大・岩本選手、金田選手のインタビュー、フォトギャラリーは「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「苦しくてもコートから退くわけにはいかない」
主将として最後まで意地を見せ優勝に貢献

◆#2渡邉大樹(大阪学院大・4年・主将・SG)
160505WATANABE.jpg試合序盤にいきなり接触プレーで昏倒。心配されたが、最後までコートを駆け抜けたのは主将としての意地があったからこそだった。4Qにはリードを広げるバスケットカウントを獲得。精神的に支えることを心がけているというが、このプレーでチームの好リズムを持続させた。チームとしてまずは最初の優勝トロフィーを手にしたが、これで満足するわけにはいかない。西日本インカレでは今大会以上に他チームからのマークは厳しくなることが予想されるが、貪欲に2冠目を取りにいく覚悟だ。


—優勝の実感は沸いてきましたか。
「なんか、あんまり実感が沸かないんですけど、OBの方々であったり、保護者の方々であったり、色んな方々に応援されての結果だと思うので、感謝の気持ちと、今まで頑張ってきたからこその喜びとで、胸いっぱいという感じです」

—決勝の試合内容としては、これまでの勝ち上がりとは対照的な重いものでした。試合の入りは何を意識していたのでしょうか。
「これまでのような自分たちのバスケが出来ていない時間帯が前半は続いて、それで苦しいゲーム展開になったんですけど、それでも前半をほとんどイーブンで終えられたのが大きかったと思います。最初に受け身に立ってしまったのが僕らのミスやったんで、後半は今まで通り楽しく、ガッツ溢れるプレーをしていこうという風にミーティングして。それが後半は出て、結果に繋がったんじゃないかなと思いますね」

—立ち上がりすぐに相手のドライブを止めにいったところで、少し痛めたような感じになりました。最後までプレーされましたが、あれでチームを含め会場が妙な空気になってしまったようにも感じます。
「ちょうど相手の膝が腹の溝に入るような形になって、それで4、5分苦しかったんですけど、でもコートから退くわけにはいかないので、気持ちでプレーしました」

—先日の話で自分が精神的に支える、という話がありましたしね。
「そうですね。それが一番大きいですね。出だしで僕自身が金田君(#15)相手に受け身に立ってしまったので、自分で取り返そうという気持ちと、4回生は最後の全関なので、澤邉とも二人で楽しもうと話していて、思い切ってやりました」

—前半はそのような感じでスコア的にも悪いなりにまとめた感じですが、後半開始早々に少し離されましたね。
「相手のシュートが入っていたというのもあるんですけど、僕たちが相手にボールを持たれてからのディフェンスになっていたのが一番のミスかなと思います。その後にゾーンを敷いて、結果的に逆転出来ましたけど、もっとボールを持たせる前からハードワークしていれば、ああいう展開にはならなかったと思いますね」

—そのゾーンが、勝負を分けました。直前のタイムアウトではどのような話があったのでしょうか。
「9点差になって厳しい展開になりそうだったので、行広さん自身も早めにこれを取り返さないと逆転出来ないぞと仰っていて。それで僕たちも一発やったろうと気持ちが締まって、ゾーンプレスでハードワークして、相手に時間を使わせながらタフショットを打たせて。そこでリバウンドが取れていたというのが一番大きくて、それで走れたのが、ゾーン成功となった鍵だったと思います」

—流れがガラリと変わりましたが、あそこまで上手くいくと思っていましたか。
「この大会ではワンポイントで何回か使ったくらいで、正直あそこまで長時間使っていなかったので。練習でもそこまで練習していなかったんですけど、ひとつ前から当たる武器として持っていようと行広さんが仰っていて。でも、あそこまで上手くいくとは、正直思ってはいなかったです。ただ、それも選手の頑張りと、勝ちたいという気持ちが表に出て、上手くいったんじゃないかなと思いますね」

—4Q序盤には渡邉選手自身のバスケットカウントがありました。グッと大阪学院大の流れになりましたね。
「そうですね。僕もシュートが今日は厳しくてリングで近いところで打とうと思ったのと、後はもうベンチでありギャラリーが、あれで盛り上がってくれたんなら、その後の学院のバスケットの流れに繋がったんかなと思います」

—決勝もそうでしたが、今大会は吉川選手や木下選手が要所で良い働きをしましたね。
「今まではあの二人が悩んでプレーしている感じが大きかったんですが、僕たちが支えに回って自由にやらせれば、能力は多彩ですしできると思っていました。あの二人が得点して僕や澤邉がリバウンドに回り、逆に僕たちが得点出来る時は彼らがディフェンスでハードワークをしてくれるので、それでチームとして最後はバランスの取れた形になったかと。彼らも成長出来たと思いますね。大会を通じてチーム力の面でも、高いチーム力を発揮出来たと思います」

—バスケ以外でも渡邉選手は縁の下の力的な役割が多いのでしょうか。
「もちろん僕自身も活躍したい気持ちはありますけど、うちには澤邉という絶対的なエースがいてるんで、僕がそういう役割をすることによって、チームが良い雰囲気に回ってもらえたら勝利に繋がると思ったんで。新チームでキャプテンになって、縁の下の力持ちというより、自分が出来ることを精一杯やろうということでチームに貢献しようと思い、頑張ってきました」

—今回は優勝出来ましたが、今後は警戒される立場になりますね。
「そうですね。今後非常に澤邉のところがマークされてくると思うんで、アウトサイド陣が非常に良い形になってきてるんで、アウトサイド陣やベンチのビッグマンを含め、リバウンド力や走力でやっていったら、もっと良い形で学院のバスケがやれると思います」


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「自分たち4回生がしっかりしないと後輩もついてこない」
厳しい状況をプレーで覆す活躍

◆#7澤邉圭太(大阪学院大・4年・SG)
160505SAWABE.jpgまだ最上級生となってからの期間は僅かだが、澤邉にとっては揺れ動きの大きいシーズンとなっている。新チーム発足当初はチームの雰囲気が良いものではなく、個人でも李相佰杯メンバーから漏れた。地元の熊本では大きな地震があり、精神的にも厳しかったはずだが、今大会はそれを全く感じさせない一貫したパフォーマンスを見せた。
コートを離れると屈託ない笑顔を見せる普通の大学生という印象が強いが、試合中は集中した表情を見せ、抜群のスコアリングセンスを発揮する。今後も関西で絶対的な力を示すことで、更なる高みを目指していきたい。


—優勝おめでとうございます。今の気持ちはいかがですか。
「とりあえずは新チームになって、目標である優勝が達成出来たので、ほっとしています」

—近畿大にずっと勝てませんでしたが、近畿大を倒しての優勝は意味も違うと思います。
「そうですね。自分たちは入学してから一回も優勝がなかったんですけど、いつも近大に阻まれていたので、ホントに嬉しく思います」

—これまでとメンバーや戦い方が違いましたが、今年の近畿大にはどのような印象がありますか。
「でもやっぱり、去年はインサイドを中心に攻めてきていたんですけど、今年は機動力とか動きを作って得点を取っていたので、守りづらいという部分はありました。これからも警戒していくべきチームですね」

—大会前は、決してチームが良い状態ではなかったと聞いています。
「そうですね。大会前にチーム状況があんまり良くなくて、練習試合でも負けが続いていて。この状況で全関に臨んだらどうなるんだろう?と。キャプテンの大樹(#2渡邉)とも話して、相談とかも色々して。で、全員で一回ミーティングをして、しっかり目標である優勝を見つめ直して。それで練習に取り組んで、雰囲気良く練習に取り組めたので、この優勝という結果が生まれたんじゃないかなと思います」

—4回生になったことで、意識は変わりましたか。
「去年はキャプテンの若槻さんとか、今西宮(NBL)にいる怜さん(合田)とかがしっかりそういうところのサポートとかをしてくれていて。そこで自分が別にやらなくても、先輩たちがやってくれるという部分がありました。それで練習中とかも気が抜けてプレーしてしまっていたようなところがありました。でも今シーズンになって自分たち4回生がしっかりしないと、後輩もついていかないかなと。それは監督とかにも言われていたので、練習中からしっかり声出してリーダーシップを取って。そういう中で意識が変わったように思いますね」

—なるほど。残念ながら李相佰のメンバーから外れ、その部分の影響もあったのではないでしょうか。
「それについては、うちの行広監督とか、高校時代の監督にも色々言われて。別に今回ダメでも次に向けてしっかりやっていけば、という話で。次は練習していって見返してやろうという気持ちで、練習中から個人練習でもしっかりやっています」

—大阪学院大は、ベスト4の中ではそれまでの勝ち上がり内容が最も良かった印象です。チーム的には何が良かったのでしょうか。
「他のチームよりも、学院はチーム力でやっていこうとして、それが勝因だと思います。それはリーダーの大樹が中心になって、しっかりやってくれたので、同期の自分とか後輩とかもついていけたかなと思います」

—今日はフル出場でした。さすがに最後は体力的にも疲れたと思います。
「そうですね(苦笑)。さすがに三連戦で、昨日も一昨日も激しいゲーム展開になって。精神的にも体力的にも疲れが来ていて。でもチームの代表として出ているわけですし、自分の両親とかも遠くから応援してくれていたので、しっかりそこは踏ん張って頑張ろうということで戦いました」

—ご家族の応援にも応えた形ですが、地元は確か……。
「熊本です。今地震で、家族や親戚も無事だったので良かったと思いますけど、被害は酷くて落ち込んでいるところなんですよね。けど、優勝という結果が元気を与えられると思っています。とりあえず良かったなと思います」

—それではひとつ親孝行できましたね。さて、今大会は吉川選手や木下選手が良い働きをしました。彼らも一段階レベルアップしたように思いますが、そこは先輩としてどう見ていますか。
「そうですね。やっぱり拓巳(#35吉川)とかも上級生になって、誠(#30木下)も後輩が出来、自覚と責任感が芽生えてきたなというのは練習中も感じます。しっかり声も出せるようになったし、指示も出すようになって、そこは自分たちが救われたなと思います。本当に下級生には感謝しています。」

—ひとつ目のタイトルは手中にしましたが、ここから警戒されることになると思います。
「西日本インカレやリーグ戦とか、大会が続いていくので、もう一回目標を見つめ直して、しっかりまた練習に取り組んでいこうと思っています」


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「接戦ほど一番集中出来るし楽しい」
抜群の勝負強さでチームの新しい核に

◆#30木下 誠(大阪学院大・2年・PG)
160505KINOSHITA.jpgポジションはポイントガードながら、得点能力は澤邉と双璧を成すと言って過言ではない。まだまだ線は細いが、ダンクに行ける身体能力も併せ持つ。決勝でも、自ら一番集中出来る時間帯という終盤の緊迫した状況で得点を重ね、チームの優勝をたぐり寄せた。大阪学院大の1番ポジションは、昨年まで合田(現NBL・西宮)が君臨していたポジション。しかし、木下もまた魅せられるプレーヤーとして、会場を沸かせる存在となりそうだ。


—優勝おめでとうございます。
「ありがとうございます。嬉しいです」

—ここまではほとんど無難に勝ち上がってきましたが、ゲームの入りはどのようなことに意識していましたか。
「試合の入りはいつも通りに今までやってきたことをコートの中で出すということを意識して。みんなで楽しくという気持ちで」

—ただ、それで試合に入って、前半はこれまでよりも重いバスケットだったように感じます。
「みんな体が重かったりして、そういう中で前半は自分たちのバスケが出来なかったです」

—相手のディフェンスはいかがでしたか。
「そこは、他のチームに比べてやりづらい部分はありましたね」

—澤邉選手の得点も今日はそこまで伸びなかった印象ですが、オフェンスでの狙い所は試合の中でどこかに絞っていましたか。
「とりあえず点が止まった時に外ばっかりになっていたので、インサイドに一回入れて、そこを起点にしてパスを回していこうと。そうすることで最後に良い形でシュートが打てるようになったと思います」

—ゾーンプレスになってから、形勢が変わりましたね。
「2−2−1で前から当たって、一回追いつくために仕掛けようと。多分ここで仕掛けないと離されていくと思ったので」

—あそこまで上手く機能するとは思っていましたか。
「そうですね(笑)。多分みんなが勝ちたいという気持ちで一生懸命やってたので、それで上手いこといったのかなと思います」

—最後は近畿大も粘りましたが、木下選手の得点で勝利に近づきました。
「ここで決めないともう勝てないと思って。そこは自分で打ちにいきました」

—昨年の新人戦の3位決定戦も、最後に木下選手が連続で何本も決めて勝ちました。そういう場面では特に自分で決めようという意識ですか。
「そういう場面が一番集中出来るし、楽しいんで。そういうところは自分で決めたいですね。そうするとおいしいっていうか(笑)。周りが決めきれない時に自分が決めることで、周りも乗ってくるかなと思って」

—西日本インカレ、そしてリーグ戦が今後続いていきますが、そこに向けてどのように練習から取り組んでいきたいですか。
「この勝ちは、一旦横に置いて。西日本に向けて他のチームも照準を合わせてくると思います。それに負けないように、満足することなくみんなで協力していって。西日本は、全関優勝でどこからも狙われると思うんで、チャレンジャー精神を出してやっていきたいです」


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「決勝まで来ていざ負けたらやっぱり悔しい」
痛い敗戦で得られた課題を解消出来るか

◆#7岩本龍儒(近畿大・4年・主将・PG)
160505IWAMOTO.jpg今季主将に就任。大きくメンバーが変わったチームを決勝まで導いたことは誇っても良い部分だろう。競り合いの連続を制してきたことで、チームとしてタフさも身に付いたはずだ。しかし、決勝では課題が浮き彫りになり、欲しかった優勝には届かなかった。悔しさが滲む表情を見せたが、明確になった課題を消化すれば、次のタイトルに近づけるはず。西日本インカレまでの1か月間は今季最初の勝負の期間だ。


—準優勝という結果ですが、決勝を振り返って。
「チームとしては、相手には能力の高い選手が何人かいて、その選手に対してファウルも上手く使って止めるというのと、その選手に絶対に仕事をさせないようにディフェンスを徹底してやるという部分と、点差が離れた時に気が抜けたわけではないんですけど、自分たちがそれでも徹底してやるべきだったことをやらずに簡単に相手に点を取られて、それで相手を乗せちゃったかな部分がありました」

—前半については、悪くないゲームでしたね。
「あの時は、エースの澤邉にはある程度やられても仕方ないという感じだったんですけど、他の選手にはやられんようにしようというところでは良かったかなと。良かったんですけど、後半はディフェンスでファウルを上手く使えずに、結局エースの選手に気持ちよくやらせてしまったかな、というのが敗因かなと思います」

—相手のゾーンから流れが変わってしまいました。歯止めが効かなかったですか。
「相手がチェンジングをしてくる対策ももちろんしていましたし、ボール運びの部分もやっていたんですけど、ゾーンに対するディフェンスが、全然近大が出来ていない分、やっぱりシュートが単発になって、相手に速攻を出されて、ファウルも出来なくて、という一方的な感じになったので。ゾーンの対策が課題になったゲームでしたね」

—ゾーンはあまり得意ではない?
「そうですね。あそこで外ばかりになっていたので、ガードである僕自身のペネトレイトももちろんですし、インサイドに繋いでから外のシュートとか、そういうことをもっと増やしていかないと。このままだとどこのチームが相手でもそんな感じになってしまうと思うんで、そこは今後の練習でやらないといけないなと思う部分です」

—それでも準優勝という結果です。ある程度の満足感はないですか。それとも、やはり悔しい思いが強い?
「もちろん周りの評価からしてみたら良いかもしれないんですけど、僕らも勝ち進んでいく中で決勝まで来て、いざ負けたとなったら『近大が1位ではなかった』と見られてしまうので、やっぱり悔しいですね」

—岩本選手が今季のキャプテンですが、どのような心がけでここまでチームを引っ張ってきていますか。
「今年のチームは個性の強い選手が多くて、あんまり喋る選手がいないんで。僕自身チーム全体のモチベーションを保つことを第一に考えているので、雰囲気が悪い時でも声を出して雰囲気の良い練習をしたりとかで、全員の方向を統一させることを心がけてやっています」

—今後に向けて。キャプテンとしてはその心がけを持ちながら練習していくことになると思いますが。
「そうですね。それとゾーンの練習と、ディフェンスでのファウルの使い方と。この1ヶ月で出来ることだと思うので、あとはケガ人がこれ以上出ないようにケアをして。万全の状態で西日本インカレに臨めたらなと思います」

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「準優勝でも全然嬉しくない」
悔しさを次の舞台にぶつけていく

◆#15金田拓也(近畿大・3年・PF)
160505KANEDA.jpg個人では大会得点王を獲得。決勝という緊張感の漂う舞台でも持ち前のシュート力が光った。それだけに、準優勝というのは悔しさの残る結果である。試合終了後、笑顔で抱き合う渡邊と澤邉の脇で、がっくりと両手を膝につく姿には、その気持ちが滲み出ていた。しかし、チームとしては入学したばかりのルーキーの台頭もあり、確かな収穫も掴んだ。挽回のチャンスでもある西日本インカレは、1か月後に控える。次の舞台でこそ、『今年も強い近大』を名実共に証明するつもりだ。


—相手がゾーンをやってきてから、流れが変わってしまいましたね。
「ホント、ゾーンだと苦しくなりましたね(苦笑)。一昨日(準々決勝・関西大戦)でしたね、ゾーンをやられて苦しくなったのは。厳しかったですね……ゾーンの時は本当に」

—良いイメージがゾーンに対してなかったように思うのですが、精神的にも影響はありましたか。
「厳しかったです。ゾーンをやられてからほとんど単発のシュートになってしまって。今回も相手に逆速攻からシュートを決められて点差を開けられたという形だったので、ゾーン攻略も西日本インカレまでの課題ですね」

—そうは言っても、ディフェンスの部分はかなり上手くいっていたように感じます。
「相手の澤邉さん(#7)には取られていて、他の点数はまあまあ抑えていた方だったんですけど、後半に木下(#30)が暴れ出して、バンバンシュートを決め出して。最後はそのシュート力が相手が上で負けたという形だったじゃないですか。相手にエースが二人おったなと。前半に澤邉さん、後半に木下が決めて」

—澤邉選手、木下選手以外にも要所で決められてしまいましたが、そこはあまり計算していなかった?
「澤邉さんと木下のとこはホンマに警戒してて。あと渡邉さん(#2)と吉川(#35)のところは点を取らせないつもりだったんで。ただ、澤邉さんと木下にやられたらある程度はしゃあないという感じもあったんですけど、ちょっとその二人にやられ過ぎました」

—関西で負けたのは、一昨年のリーグ戦以来ですよね。どんな気持ちが沸きましたか。
「一応準優勝なんですけど、全然嬉しくなかったです。トレーナーの方にも『優勝した時よりも、全然実感が沸かない』と言われて。やっぱりみんなに優勝を見させてあげたかったので、そこで勝ちきれなかったのは悔いがあります」

—とは言え、大会全体を通じては内容面に収穫が多かったと思います
「1回生も3人くらいここで出番を得て。濱田(#33)と五十嵐(#8)と今村(#24)が出たんですけど、結構機能してやってくれてたんで、また西日本までに調整して、そこでやってくれたら層も厚くなります。その部分はこの大会で禿先生も使えるなということが分かったと思うんで、もっと強くなれると思った大会でもありますね」


【PHOTO】

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近畿大は濱田らルーキーも決勝でプレータイムを得た。これからが楽しみな存在である。


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攻め込む中西。今季の近畿大インサイドのキーマンだ。


160505NISHIOKA.jpg
緊迫感ある連戦を戦い抜いたことは、西岡にも自信に繋がっただろう。


160505OSAKAGAKUIN.jpg
勝負の決め手となった大阪学院大のゾーンディフェンス。近畿大に傾いた流れを、大阪学院大はこれでもぎ取った。


160505SAWABE2.jpg
澤邉は大会MVPを獲得。周囲への積極的な声かけなど、プレー以外の面でも一皮脱皮した姿を見せた。


160505YAMANAKA.jpg
山中もインサイドで奮闘を見せ、3Qの追い上げに一役買った。


160505YOSHIKAWA.jpg
吉川は派手こそないが、コンスタントなプレーが光った。


160505OSAKAGAKUIN2.jpg
優勝を決めた大阪学院大の集合写真。喜びと安堵で笑顔がほころぶ。


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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