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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2015.04.29 (Wed)

第50回 日本体育大学 vs 筑波大学バスケットボール定期戦レポート

筑波大が王者らしい貫禄の勝利
日体大は終盤に気を吐くも届かず


150426BABA.jpg 大学バスケのシーズン開幕の風物詩である、日本体育大学筑波大による日筑定期戦。日体大を会場に設定した今年は、節目となる50回目。両校の名だたるOB、OGを迎え、普段とは趣の異なる特別な空気感の中での試合となった。

 Bチーム戦や女子戦に続いて最後に実施されるのが男子戦。昨年念願の学生最高のタイトルを手にした筑波大相手に、2部に留まっている日体大がどこまでの戦いを見せるかに注目が集まった。

 立ち上がりは、実力で勝る筑波大にファウルやターンオーバーが頻発し、拮抗したゲームだった。しかし、#16小松(4年・SG)の3Pを皮切りに筑波大にリズムが生まれ、#6馬場(2年・SF)がフィニッシュ役となって本来の速くて多彩なオフェンスが展開される。日体大は単発なオフェンスが続き、早々に追いかける苦しい展開となってしまった。この状況で、更に日体大をアクシデントが襲う。ブロックに行った#35佐々木(4年・SF)が転倒して昏倒。脳震盪のため動かす措置は取らず、一旦試合は中断となった。

 約30分ののち、試合は1Q残り5分14秒から再開。このアクシデントを逆にバネにしたい日体大だが筑波大の集中は続き、点差は広がる。インサイド固めに重きを置いたゾーンで筑波大のオフェンスの足を止めるが、打たされた形での外のシュートがなかなか落ちない。日体大は#88万(4年・C)が早い段階で2ファウルとなり、インサイドでの起点が作れない。イージーシュートもこぼしてしまう場面が続き、前半だけで20点差をつけられた。

150426SEKIDO.jpg 後半、日体大はどうにか追い上げたいが、前半に鳴りを潜めていた#17杉浦(2年・PF)のミドルが続いてきっかけを作れない。筑波大は、#6馬場が代名詞の豪快なスラムダンクを沈めて勢いに乗り、点差に余裕も出て繰り出されたベンチメンバーも良い働きを見せ、早い段階で勝利を確実なものとした。日体大は、終盤に出番を得た#39松田(4年・SG)の意地の3Pが2本決まるが、差が大きく試合を動かすまではいかず。最終的には82−59とし、筑波大が貫禄の勝利で記念の定期戦を飾ることに成功した。

 勝負を分けたのは1Q終盤から2Qにかけてだろう。日体大がゾーンを敷いたこの場面、筑波大はオフェンスが重たくなったが、その中でも放つシュート率は高かった。内容面は決して良いものとは言えず、主将の小松は反省をのぞかせていたが、それでも勝ちきれる強さが今の筑波大には備わっている。この日見つかった課題を修正していけば、トーナメント優勝の可能性はグッと近づくはずだ。

 日体大は、ゾーンを敷いた布陣とした状況で、相手のシュート率の良さはもちろん、自らのシュート率が悪化し、ずるずると差を離されていった。それでもゾーンが筑波大のインサイドを封じることには一定の成果があった。トーナメントでは、序盤でいきなり青学大とぶつかるが、インサイドでの戦いには日体大に優位性がある。策がはまれば、勝機は見えそうだ。

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写真上:序盤から高い集中力で得点を量産した筑波大・馬場。17分余りの出場で15得点は、さすがの一言。
写真中:筑波大に実力差を見せつけられた日体大だが、赤土の奮戦が光った。3年目の今季は、主軸としてより一層の活躍が求められる。
写真下:恒例の両校混じっての記念撮影。来年以降も、大学バスケシーズンのプロローグを告げるに相応しい伝統の定期戦として、その役割は続いていくだろう。

※筑波大・小松選手、日本体育大・松田選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「決められるところは決めないと、絶対勝てない」
大勝に奢らず、危機感を持ってトーナメントへ

◆#16小松雅輝(筑波大・4年・主将・SG)
150426KOMATSU.jpg昨年のインカレ優勝で、筑波大は追われる立場となった。そのチームで、小松は、笹山が担っていた主将を担い、坂東のポジションを引き継いだ。新チーム最初の試合には反省点も多かったが、言葉からは如実に危機感がにじむ。日筑戦から僅かな間を置いて開催されるトーナメントは、チームの課題を消化できるか、そしてその先の優勝という結果を掴めるか、それのみが筑波大の至上命題と言って差し障りなかろう。幸い、チームの雰囲気は上々だ。ここ数年のテーマである「団結」を胸に、トーナメント制覇という最初の頂上へのアタックが始まる。


—大差で勝つことができましたが、その一番の理由は何だと考えていますか。
「今年はもうディフェンス、とにかくディフェンスだと思っていて。吉田先生も『ディフェンスからブレイクという形を目標にやっていこう』と。その中で、やっぱり今日は相手の得点も60点以内に抑えられました。ただそこは良かったんですけど、課題としては得点がもうちょっとでした。やっぱり100点とか100点以上というところを目指さないといけないです。吉田先生からはハーフの時に『オフェンス回数が多いのに得点が全然伸びていない』ということを言われて。そこはやっぱり自分達自身のターンオーバーとかもすごく多かったし、軽いプレーも多かったので、今後の課題だと思います」

—得点面は、相手のゾーンを相手に収縮してしまったような印象もありますが。
「そうですね。パスも回っていなかったですし、タフショットも多かったと思うので、そういう部分では自分達も感じます。まだ今年最初の公式戦なので、今日をしっかり反省して、次に活かせるようにしたいですね」

—それでも、あれを高確率で決めてしまうのが今の筑波の強いところだとも思いますが。
「そうですね……(苦笑)。でもオフェンスリバウドとかは佑成(#17杉浦)に任せっぱなしで、リバウンドとかに誰も飛び込んで行ったりしていなかったので。チーム全員でしっかりオフェンスリバウンドとかも飛び込まないと。そういう部分は、やっぱり東海とかはしっかりやっていると思います。そういうところは見習ってやっていきたいと思います」

—チームとして、今年の目標は?
「そうですね。やっぱり全部優勝のみですね」

—小松選手自身は、個人としてはどういう気持ちでやっていきたいですか。
「キャプテンとして、去年の笹山さん(昨年度主将、現NBL三菱電機)みたいに派手さとか個人技術とかは絶対ないですけど、その分チームが苦しい時間帯に声を出したり、チームを集めてハドル組んだり、自分自身がプレーとして泥臭いことも頑張って、オフェンスリバウンドだったりルーズボールだったり、そういう部分で見せて行ければ良いと思っています」

—そういう部分は、今日はどうでしたか。
「最初に2回ファウルを続けちゃって(苦笑)。一個はオフェンスリバウンドでのファウルで、あれは仕方がないかなとは思っていたんですけど、2個目のディフェンスでのファウルに関してはいらなかったなと。ちょっと反省しています」

—トーナメントはすぐですが、この1週間の間に修正していきたい点を最後に教えてもらえますか。
「さっきも言ったんですけれど、ターンオーバーが前半で13個あったし、そこに関しては本当に多過ぎるなと思っています。あとはやっぱり得点が全然伸びなかったので、決められるところはやっぱり決めていかないとトーナメントでは絶対勝てません。負けたらおしまいだし。そういった部分では、もう本当に修正していかないといけないかなと思います」

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「この点差を少しずつ詰めて、インカレで借りを返したい」
完敗を胸に刻み、虎視眈々と逆襲を見据える

◆#39松田雄磨(日本体育大・4年・主将・SG)
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本間や出羽、周といった個性溢れる中心選手が卒業し、日体大は布陣がフレッシュになった。その中で松田自身は、あまり試合に絡めていないことに歯がゆさもあるようだが、ほぼ決着のついた終盤に2本の3Pを沈め、主将としてのプライドを示した。大差での敗戦となったが、万やヌダリーを真ん中に置いたゾーンディフェンスが、筑波大をある程度苦しめた点は成果と捉えても良いだろう。トーナメントでは早々に青学大とぶつかるが、相手を術中にはめ込めば、面白い試合になりそうだ。


—今日の試合を終えての感想をお願いします。
「今日は30点差くらいで大敗してしまったんですけど、自分の中では100—50くらいでもおかしくない試合で。馬場くん(筑波大#6)、杉浦くん(筑波大#17)のプレイタイムが無くて、それでこの点差なので、正直筑波と日体の差は相当広がっていると思いました。でも、自分たちが求めているところはやっぱり『日本一』なので、こんな試合をして日本一とか言うのは相応しくないかもしれないですけど、日本一という目標があるので、絶対この点差を少しずつ詰めて、インカレで借りを返したいと思います」

—途中でゾーンにした時に、そこで離れてしまったように思えたのですが。
「そうなんですよね。ゾーン練習してきて、さあ流れを変えようって時に悪い方向にいってしまったので。でもやっぱり、どっちかに転ぶのがスポーツだと思うので、それは仕方ないし、結果だと思うので。それを良い風に持っていくだけなので。今日はそういう結果が出ただけでも、自分は良かったかなと思います」

—筑波のあの場面で外のシュートを決められるのはある程度仕方ないにしても、日体大のシュートミスというのも多かったようにも感じましたが……。
「そうですね。高さを意識したり、それでうまく中までいけないっていうのがあったので、いつもの練習では味わったことのないフィジカルとかもあって、それで変に意識した部分はあったと思います」

—佐々木選手(#35)が途中でああいう形にいなくなってしまって、少し動揺したところはありませんでしたか。
「少しはあったんですけど、逆にもう一回ギアを変えて、やってやろうという気持ちになったので、そこはそこまでないんですけど。でも、佐々木がチームに与える影響とか、その存在感は今日分かったと思うんですよね。とても大きい(存在)です」

—キャプテンとしてシーズンを迎えて、特に意識していることはありますか。
「キャプテンとして、自分はそこまでプレイタイムがあるわけではないので、出た時に起爆材になって、周りの人たちに声をかけたり、とにかく自分たちのチームが良い方向に行くことだけを考えて、声を出したりしてプレーをしています。でも正直、去年のキャプテンの本間遼太郎さんのように、今自分ができているわけではないので、でも自分の憧れている姿がそこにあるので、それを求めてやっていきたいと思います」

—本間選手の抜けた穴というのは感じますか。
「そうですね。バスケットというか、人柄が遼太郎さんはすごかったので。自分が一年生のときからずっと厳しくされてきたので……。憧れですね」

—もうすぐトーナメントですが、それに向けての修正点があれば教えてください。
「修正点は、もう今から1週間で技術が上がることとかフィジカルが上がることは無いんですけど、この負けを一回断ち切って。1週間後に青学とのゲームがあるので、そこを倒すことだけを考えて、気持ちだけが改善するところですかね。とりあえず自分たちは青学だけを今見ているので、青学を倒して、一つひとつ戦って結果を出すことを、自分たちは望んでいます」

―その青学が最初の山ですが、どういう戦いにしたいですか。
「青学は小さいのでインサイドを攻めることが重要視されてくると思うので。でもやっぱり青学も小さい選手の割にフィジカルがあったりして、自分たちは大きいんですけど、赤土(#75)みたいにシールが貼れて押し込めればいいんですけど、やっぱり他の、今1年生のダリ(#32ヌダリー)とかはまだ押し込めないので……。そこを重点に置いて、まずインサイドです。で、今日は全然入ってなかったんですけど、アウトサイドの確率が重要視されてくると思うので、そこもバランスを取って、勝ちたいと思います」

—1年生が入って一緒にやってみて、いかがですか。期待できそうですか。
「みんな良いやつばっかりで、練習で声を出して元気よくやってくれます。ダリに関しては、フェイ(#88万)もすごく温かくて良いんですけど、ダリはちょっと違って、温かすぎるというか、考えもすごいです。ミーティングでダリが話したりするんですけど、みんな聞き入ったり、沈黙するんですよね。話の内容もそうですし、ズバッと、自分たちが思ってることとか、言いづらいこととかを言ってくれて、すごい影響を与える素晴らしい選手になると思います」

—ある意味監督みたいな感じで?
「そうですね、すごく声も出してくれますし、発狂するというか、キャーとか言うんですけど(笑)、頼もしいですね」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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