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2015.11.29 (Sun)
【2015インカレ】11/29 7位決定戦 国士舘大VS専修大
じわじわと引き離した専修大が7位
国士舘大は点数が伸びきらず8位
7位決定戦は関東6位の専修大と関東10位の国士館大の対戦となった。
1Q、専修大は#7國分(3年・PF)・#6渡辺(3年・SF)・#24田代(4年・PF)の3人が次々に3Pを決めていく。また、#6渡辺と#24田代はリバウンドにもよく絡み専修大の流れを作る。一方の国士館大はスロースタートではあったものの、#32臼井(2年・PF)と#66馬(3年・C)がインサイドで、#15下(1年・PG・浜松開誠館)と#22原(4年・SG)がアウトサイドで得点。しかし互いにシュートの確率はさほど上がらず、1Qは専修大が多少リードし19-13で終えた。2Q、専修大は#15安保(2年・SF)と#11秋山(2年・PG)が中へ切り込み得点。また、#11秋山と#6渡辺のミドルシュートが連続で決まって10点リードに。だが国士館大も黙ってはいない。点差が開くと、#23寺田(4年・SF)・#15下・#37阿部(1年・G・藤枝明誠)が連続得点、さらに#37阿部が3Pも決めて3点差に。しかし最後に専修大#14高澤(2年・SG)がフリースローをきっちりと決めてリードを守り、36-31で前半を終えた。
3Q序盤、互いのディフェンスが機能してスティールが増えるが、どちらもそれを得点につなげられない。ようやく国士館大#32臼井がミドルシュートを決めて3点差に戻すが、この後専修大#6渡辺と#7國分が加点して差はなかなか縮まず。だが、国士館大は#23寺田と#22原の2人が4年生の意地を見せ食らいついていく。終盤になると専修大は速攻も出て、さらには#6渡辺がバスケットカウントを決めて12点差に。またもや離されてしまった国士館大は#37阿部がなんとか3Pを決めて9点差とし57-48で最終Qへ。4Q、専修大は序盤から6連続得点で点差を広げる。対する国士館大は#22原と#11藤沢(4年・SF)が奮闘。だが終盤になって得点が止まってしまい、専修大#24田代にバスケットカウント・3Pなどを決められ20点差に。残り1分で専修大は交代、4年生5人がコートでプレー。最後に国士館大#22原が3Pを決めて試合終了となり、78-61で専修大が7位でインカレを終えた。
国士館大はリーグ戦10位、入れ替え戦で2部降格という結果でインカレに入ったが、今大会では見事な逆転劇を見せてベスト8まで勝ち上がってきた。思い切りのいいオフェンスが復活し、下級生たちの活躍も見えた大会となった。
専修大はリーグ戦で筑波大や拓殖大に勝利するなど成長を見せた1年だった。リーグ戦中にケガ人が出てしまったがインカレにはなんとか全員揃ってプレー、久しぶりのベスト8進出で7位という結果を残すことができた。主力に下級生も多く、来年の更なる成長が期待できそうだ。
写真上:年間を通して、攻守で専修大の勝利に大きく貢献した3年の渡辺。
写真下:リーグ後半から出番が増えてきた国士舘大のルーキー阿部。下とともに来季以降の国士舘大を担う存在だ。
※専修大・岩野選手、石上選手、田代選手、国士舘大・菅選手、原選手、寺田選手のインタビューは「続きを読む」へ。
「ハッスルプレーを見せることを意識した」
自分にできることを精一杯やるだけ
◆#12岩野侑太(専修大・4年・主将・PG)
リーグ戦ではスタメンの田代、渡辺が相次いで怪我で離脱。そんな中、岩野がハッスルプレーでチームを引っ張る場面が印象に残った。
4年間をトータルすると、ケガに苦しんだ期間も長かった。インカレもケガで満足に動くことはできず、個人としては悔いの残る最後だっただろう。しかし、チームとしては昨年から大きく成長し、リーグ戦では競合を破る試合を連発して台風の目のような存在として観客を沸かせた。
―7位終了となりました。
「自分たちが目指していたところには届かなかったんですけど、準々決勝で負けたあとに最高の形で終わるためには目標設定を変えて、勝って終わろうとみんなで話していて、みんなの意識もそこに向かって統一できていたので今日もいい形で追われました」
―ケガで出場自体はほぼなかったですね。
「リーグが終わって少しあったオフのあと、首を痛めてしまってそれが結構やばかったんです。病院にも行ってトレーナーにも相談したんですが、プレーは許可してもらえませんでした。でもすごく悔しくて、状況も飲み込めなかったです。でもスタッフ全員とチームと話して、自分にできることをやろうという気持ちで切り替えました」
―ただ、今日の最後に少しだけ出られましたね。
「接触はするなと言われたんですがなんとか出してもらえました」
―でもその状況は悔いが残りますね。ただ、昨年はリーグで入れ替え戦に行きましたが、今年は上位を脅かすような存在にもなりました。良い面もあった1年ですよね。
「去年は入れ替え戦が本当に一番大きくて。誰も忘れないだろうし、ああいう経験をしたメンバーが練習中からも危機感や闘争心を持ってやっていた成果が出たのかなと思います」
―今年はチームプレーもよく練習したと聞きましたが、チームとしてのまとまりが感じられた1年でした。
「エースの田代が去年まではあまり見られなかったんですけど、プレーのことを言ってくれたりしました。そういうことは自分が言うよりチームが締まることもあったし、田代も意識して言ってくれることがあって、みんな話を聞くようにもなったしHCの言うことも聞くようになりました。みんなが言われることを素直に受け入れて、実行に移したということが結果につながったと思います。結構、みんな自分が自分がというところがあるんですが、競ったときにいいプレーが出ていたのはそういう部分だと思います」
―岩野選手は主将としてはどのようなところに気を配ったのですか?
「自分はキャプテンとして例えばチームを集めて話し込むというよりは、練習で率先して自分がハッスルプレーをするとか、声を出すことを意識しました。できるだけ先頭に立ってやっていこうという感じでした。それを見て後輩たちも何も言わずについてきてくれたので、自分は何も言うことはなかったですね」
―ハッスルプレーは試合のときも見ていて感じましたね。
「そうだとうれしいです。ディフェンスからを意識して、1年間通して出来たのは良かったかなと思います」
―専修大は個性的なメンバーが揃う大学ですが、4年間どうでしたか?
「1年生の頃はベンチにも入れなかったんですが、試合に出たいという気持ちは忘れずにやっていました。2年のときに宇都さん(2013年卒・現NBLトヨタ)がケガしたときにチャンスをもらって徐々に試合に絡めるようになりました。でもケガが多くて3年になったとき、ここから、というタイミングでケガをして、1年間苦しみました。さらに4年のシーズンが始まる前にはそのケガが良くなかったので手術したんです。だから今年のシーズンの最初も練習に参加することができなかったんですが、何としても今年は、という気持ちもあったし、その気持ちで挑んでいたせいか、復帰したときにうまく溶け込めました」
―ケガに苦しんだ4年間だったんですね。
「リーグ戦はプレータイムこそそんなに長くなかったですが、4年生という自覚もあったし、キャプテンとしての気持ちもあったので、リーグ前半チームとしていい形で終われたのは危機感と自覚があったおかげだと思います。石上や田代も自分が言うのはなんですが4年生になってしっかりしたと思いますし、自分自身、周りの4年生に助けてもらいました。そんなみんなに感謝します」
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「今振り返るといい経験ができた4年間だった」
4年生として、シックスマンとしての役割を全う
◆#13石上 潤(専修大・4年・PG)
リーグでは上位チームを打ち破ることもあれば、ケガ人も多く出た。自分の役割、そのとき求められることを把握している4年生の石上が控えていた分、大崩れは免れた。大学バスケでは4年生が鍵になると言われるが、専修大は高校まで全国経験の少ない選手でも4年目にしっかりと役割を果たす。石上も高校時の全国経験は国体のみだが、1部リーグで見事に仕事をした。
―試合を振り返って。
「今日は勝ち負けはもちろん、しっかり内容よく勝って今年最後のゲームを終われるようにという話をして臨みました。実際はところどころよくない点もあったものの、全体としてはチームの雰囲気もよくできて、大会の最後としていい試合になったと思います」
―確かに、逆転は一度も許しませんでしたね。
「そうですね、ディフェンスがしっかり機能していました。それと竜之佑(#6渡辺)を中心にリバウンドをしっかり取れていたのがよかったです」
―最後はオール4年生でコートに立ちましたが、いかがでしたか?
「リーグ戦の最後の試合でもそういう機会があったのですが、やっぱり4年間ずっと一緒にやってきたチームメイト、それもちょうど5人しかいない同級生とコートに立てて、本当に嬉しかったです」
―インカレ全体の結果としては、満足していますか。
「うーん、順位的にはもうちょっと上に行きたかった、(準々決勝で)筑波に勝ってベスト4に入りたかったというのはあります。ただ、成績には現れないところになりますが、今までやってきたことをちゃんとやれたのはよかったのかなと思います」
―佐々木コーチがメインになって2年、ディフェンスがよくなってきたのではないでしょうか?
「そうですね、田代(#24)や竜之佑、大輔(#7國分)、秋山(#11)といったスタメンはオフェンスを好きにやっても点は取れるので、チームでディフェンスをやること、代わって出たやつらもディフェンスで足を動かしてそこから走るというのをチームの目標としてやってきました。その辺りは形になってきていると感じています」
―点を取れるメンバーが揃う中で、石上選手は自分の役割は果たせたと思いますか。
「果たせたかどうかはわからないですが、自分はガツガツ点が取れるタイプでもないし、特別プレーで目立てる選手ではない。その分、コートに出たときにはしっかり声を出してチームの雰囲気を変えようとか、流れが悪かったら自分がその流れを断ち切れるようにというのは意識してやっていました」
―専修大での4年間はいかがでしたか?
「自分自身ケガでちょっと辛い時期もありましたが、今、4年間振り返ってみたらいい経験ができた、バスケだけではなく人としても成長できたんじゃないかなと思います。本当に楽しい4年間でした。(印象に残っているのは)やっぱり3年のときの入れ替え戦が一番大きな分岐点だったかなと。あの試合で最後に田代が決めてくれて勝てたのは本当によかったですし、それはこの先も一生忘れない出来事です」
―最後に、後輩たちにメッセージをお願いします。
「後輩は能力の高い選手ばかりで、今年にも増して強いと思うので、来年は入れ替え戦のことを考えたりせず、上を目指してやっていってほしいと思います」
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「“3部に落ちる代”と先輩に言われていた」
昨年の入替え戦から心新たにバスケットに取り組んだ1年
◆#24田代直希(専修大・4年・PF)
今年は昨年の結果をバネにしてチームが成長していったと話した。その成長はリーグ戦での上位チームである、筑波大戦・拓殖大戦の勝利で証明されたとも言える。リーグ戦途中、要である田代自身と渡辺が怪我で離脱し厳しい状況になったが、それでもリーグ戦では6位、今大会ではなんとか2人が復帰して7位という結果を残した。田代個人は怪我に苦しんだシーズンではあったが、4年生としての1年間は非常に充実していたと振り返った。
-7位決定戦を振り返って。
「4年生みんなでコートに立ちたくて、インカレは特に。それで、4年生をコートに立たせるのに、どうしても点差をつけたかったっていうのがありました。結果的に最後全員でプレーできたので嬉しかったです」
-同じ千葉出身で、普段から仲の良い国士館大の原選手(#22)とのマッチアップはどうでしたか。
「楽しかったです。最初は本当に面倒くさい相手だと思ってやっていましたけど、4Qあたりからは勝手に楽しみながらやっていました。僕たち無名ですし、2人とも全国大会に出たことがなかったので、最後の最後に、しかも全国大会でマッチアップできて嬉しかったですし、国士館と戦って終わることができて良かったです」
-準々決勝の筑波大戦の話になりますが、前半まで競る展開だったのが後半になって離されてしまった理由は何でしたか。
「まず、自分たちの足が止まってしまったこと、相手に走られたことが1番の原因で。あとはフィジカルとか、総力っていうのが筑波の方が圧倒的に上だったので、それが後半の差につながってしまったのかなと思います」
-今大会7位という結果をどう思いますか。
「立派だと思います。1年生の時に僕たちは“3部に落ちる代”だと先輩たちに言われていたんですけど、それでもベスト8入ったので。僕たちの代にしたら頑張ったんじゃないかと思います」
-3部に落ちる代と言われてから、ここまで成長できた理由というのは。
「去年の入れ替え戦を経験して、本当にこのままだと落ちるなって実感したので、とにかく声を出したり、泥臭いプレーを徹底したりということは意識していました。あと、専修は今年で24年1部に在籍しているので、絶対に落とせないっていう危機感やプライドがあって、頑張れました。とにかく今年は全部のことを頑張ったっていう感じですね」
-リーグ戦後半で怪我人が出なければもっと上に行けたというのはありますか。
「たらればの話ではありますけど、インカレもみんな怪我を抱えながらやっていたので、怪我人がでなければリーグ戦でも上位に食い込めたと思うし、インカレでももう少し上に行けたんじゃないかと思いますね」
-インカレ中、田代選手自身の怪我は相当プレーに響きましたか。
「膝はかなり痛かったですね。走っていると膝が抜けるのがわかるんですよ。変な着地とかしたらもう1回やってしまいそうでしたし、次やっていたら膝が使えなくなっていたと思うので、こわかったっていうのはあります」
-4年生としての最後の1年間はどうでしたか。
「この1年は真面目に取り組んだというか、一生懸命バスケをしたかなって思います。リーグ戦で筑波を倒したり拓殖を倒したりできましたし、今年1年はかなり充実していました」
-最後に、後輩に伝えたいメッセージを。
「普通にやっていたら勝てないと思うので、来年の4年生たちが心を鬼にして、後輩にガツガツ言うべきだと思うし、後輩同士もガツガツやり合う、闘争心を持ってやっていってほしいです」
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「キャリアがなくても気持ちが大事」
地道に努力して結果を出した4年間
◆#4菅 俊男(国士舘大・4年・主将・F)
高校まで目立った戦績はないが、大学で頭角を現し、3年時にはスタメンを獲得。今年は主将としてチームを率いる立場になった。インカレでは本来の持ち味である思い切りの良いプレーを連発し、存在感を発揮した。リーグ戦の結果を見れば素直に喜べない面はあるが、能力の高い選手が揃う国士舘大で主力として頑張りきったことは大きな評価に値する。この4年間は菅にとって大きな意味あるものとなるだろう。
-最後の試合を終えて。
「学生の試合としては最後なので、勝って終わることが一番だったんですけど負けてしまって悔しいです。でもリーグ戦の結果から考えたらベスト8に残れたということは少しでも後輩たちにつなげられたのかなと思います」
-前の試合も今日も最後までわからない展開でした。試合を振り返って。
「ちょっと相手のゆるい感じに付き合ってしまって、自分たちのペースでなかなかバスケットができなかったかなと思います。でも途中から徐々に自分たちのディフェンスで守って、走って、アウトサイドをどんどん打っていく形が出来たのは良かったです」
-1年間いろいろありましたが、このインカレでは国士舘大らしいカラーがよく見えましたね。
「はい、リーグ戦とは違った国士舘大らしいバスケットができました」
-主将として1年やってきて、どういうことを心がけていましたか?
「チームをひとつにするということですね。Bチームもいるし、人数も多くて個性が強いのでまとめるのが大変だったんですが。自分もそんなにキャプテンというカラーでもないので、全員でひとつになってやろうという風にチームに浸透させていくように心がけました」
-スタメンでいうと、全国での経験があまりない選手たちでしたがそういう選手が全国のトップの選手が集う場で活躍できる姿を見せてもらったと思います。何が大事だったなと思いますか?
「自分は技術もないしシュートが入る訳でもないし、ぜんぜん下手なんですけどやっぱり気持ちが大事だと思います。ルーズボールにしてもディフェンスにしても、リバウンドにしても、気持ちひとつで守れたり、リバウンドを取れたりするので。そういう技術とは関係ないところで頑張れば、1部や全国の舞台でも戦えることはあります。でも本当はこういうあまり有名な選手がいなくても日本一を目指してそこにたどり着ければ説得力があったし、一番良かったと思うんですけど、ベスト8に終わってしまってそこは本当に悔いが残ります」
-でも菅選手の頑張りというのは試合では見えたと思います。
「下手だから頑張るしかないので(笑)」
-国士舘大はどういうチームですか?
「元気で、バカが多くて(笑)、騒いで、大学のバスケ界を面白くしてくれる存在ですね。見てくれる人が楽しいと思えるのが国士舘大のバスケですね」
-応援団は賑やかですよね。ベンチにいる選手は普段どうなんですか?
「ベンチにいる選手は少し真面目な選手が多いのかな(笑)。でもベンチと応援団が一緒になって盛り上げていけばもっと良かったのかな。でも板垣(#88)のようにベンチから盛り上げていってくれる選手もいたので、来年はもっと両方の一体感が出るといいですね」
-来年は2部からの出発になりますが、後輩には何を言いたいですか?
「本当に今年は負けてばかりで苦しいシーズンだったんですけど、この悔しい気持ちを忘れずにもう一度国士舘大らしい元気なチームにして、来年は1部に上がって欲しいですね。今年は4年生がチームを引っ張ることができなかったので、来年は4年生が引っ張ってくれることを期待します。やっぱりチームは4年生なので」
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「どうすればいいのか迷った1年」
結果に納得いかない部分は後輩に託す
◆#22原 修太(国士舘大・4年・F )
リーグでは悔しい2部降格を味わったが、インカレではベスト8に入り、本来の思い切りのいいシュートを何本も決めてチームの勝利に貢献した。高校時代まで目立った戦績はないが、4年間で1部リーグも経験し、大学を代表する選手に立派に成長を遂げた。最終日は長年の幼なじみでもある田代のいる専修大との対戦になった。悩んだときも相談しあい、苦しみを分かち合ってきた仲。体格も得意プレーもよく似ている。最後にお互いがシュートを決め合う様に、充実したライバル関係が見て取れた。
―最後は8位でインカレを終えました。
「リーグ戦まではチームでもなかなかうまくいかなくて、バスケット自体を楽しめていなかったんですけど、インカレに入ってからは一戦一戦が最後だと思いながらやっていたので楽しくやれました」
―最後の試合は小さいころから地元でやってきた田代選手とのマッチアップになりましたね。インカレ前にはいろいろ話し合ったと聞いています。
「そうですね。何回も会って飲んだりしましたね。ブロックも逆だったし、まさか当たると思っていなかったので『インカレどうしよう』みたいな相談をあいつにしていました。あいつは基本『大丈夫っしょ』みたいな感じなんですけどね。そこで最後にマッチアップできて良かったですね」
―原選手が決めれば田代選手も3Pで返すなんて場面は見応えがありました。
「楽しかったですよ。ちょっと言葉を交わしたりしながらね。でも試合としては負けてしまって、個人の調子は良かったんですが、勝てると思っていた試合だったので終わり方としては残念です。そこは悔しいですね」
―今年は勝率的には厳しい状況でしたが、リーグ戦では下級生たちも伸びていきましたね。
「中でも下(#15)には助けられましたね。あとは臼井(#32)も。ただ、下級生のうちは伸び伸びやらせてもらえる面もあるし、来年以降はやはりマークも集中するだろうし、監督から求められることも増えて気楽にプレーすることが難しくなっていきます。そういう中であいつらだけじゃなくて、周りもしっかり頑張る必要がありますね。あと馬(#66)にも期待したいですね。今年はケガもあって大変でしたが、あいつにしっかり声掛けすることが必要だと思います。監督からいろいろ言われている選手がいても、周りが放っておく悪いクセがチームにあるんです。インサイドはいいし、馬がしっかりプレーすれば2部リーグにはなりますが、かなりいいチームだと思います」
―ご自身としてはどんなシーズンでしたか?
「リーグでもインカレのようにもっと引っ張れればよかったかなと今になって思いますね。そこは反省です。でもすごく早かったですね。どうすれば良かったのか、本当にわからない2か月で、辛かったとしか言いようがないです。でも周囲に支えてもらった1年でもありました」
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「最後まで国士舘らしく」
捲土重来は後輩達に託す
◆#23寺田ジェシー誠(国士舘大・4年・SF)
この試合は点差がじわじわと離れてしまったが、コンスタントにミドルシュートを放ち、リバウンドに絡むなど持ち味を発揮。インカレ含め今シーズンの結果をしっかり受け止めながらも、下を向きすぎることはない。得たものや成長したところ、仲間の存在について明るく話す姿は最後まで寺田らしかった。
―試合を振り返って。
「今日は学生の大会最後の試合だったので、とにかく皆で盛り上げて楽しもう、それで勝って終わろうと臨みました。入りはちょっとよくなかったですが、それでも応援の皆の力もあって、途中は少し盛り上げられたと思います。最終的な点数としては離れてしまいましたが、自分の中では、これが自分たちの頑張ってきた結果だなと受け止めています」
―インカレ全体としてはいかがですか。
「組み合わせがよかったのもありますが、2・3回戦と4Qに逆転する形で接戦をものにしてベスト8に入れた、というのは嬉しく思います。準々決勝の東海大戦は立ち上がり調子がよく、『ジャイアントキリングしてベスト4に入っちまおう!』という強い勢いで行ったのですが、リーグ優勝の東海大はやはり強く、倒すことはできませんでした。でも別に落ち込むことはなく、とにかく1つでも上に行こうと。去年5位だったので、その成績に並ぼうと最後の2日間も取り組めました」
―1-2部入替戦から1か月なく、切り替えが難しかったのではないでしょうか?
「自分たちの代で2部に落としてしまったことは正直とても悔しくて。先輩たちにも本当に申し訳ないとも思いました。でも、インカレ前に先輩たちと話す機会があり、『気にするな、とにかく最後のインカレは国士舘らしく、悔いの残らないようにやればいいから』と言ってもらえて、チームもそういう雰囲気に持っていけました。入替戦直後の雰囲気は本当に重かったですが、切り替えが早いのも国士舘らしさなので、このインカレに向けて1つ1つ練習を積み上げてこられたと思います」
―そんな国士舘大での4年間は、寺田選手とってどんな4年間でしたか。
「1・2年の頃は、周りのレベルが高いあまり、自分なんかがこんなところで活躍できるのかなと思っていました。でも、1つ上の先輩達の力も借りて、自分の長所を伸ばすことができて。3年で上がった1部で自分の力が通用すると手応えをつかめたとき、すごく自信になりました。大学4年間、悔いが全くないかと言われたら少し考えてしまいますが、国士舘で4年間できて楽しかったし、いいチームに入れたなあと思います。うちは全体練習では細かいところの指示や個人のスキルアップまではやらないんです。基本的に練習が終わった後に個人でシューティングやウエイト、ドリブル練習などをします。自分はあまり真面目なほうではなかったので自主練をすごくやったというわけではないですが(苦笑)、そこで(新田)華武伊さんとか大河原さんといった巧い先輩たちに色々教えてもらえました」
―一緒に4年間やってきたメンバーはどんな存在ですか?
「いいやつらです! 菅(#4)は責任感が強くていいキャプテン。中尾渉(#5)も、試合にはあまり絡んでいないですがチームのことをすごく思ってくれた副キャプテン。原(#22)はスコアラーとしてチームをずっと引っ張ってくれました。石井(#16)もすごく仲がいいんです。インカレではメンバー入りできませんでしたが、ずっと一緒でした。藤沢(#11)も本当いいやつです!笑
大輔(西鶴学生コーチ)も4年生で、入学時はプレイヤーでしたが学生コーチとしてプレーとは別の形で支えてくれました。玉置も途中から学生コーチに転向しています。うちはいつもプレイヤーの中から有志でという形が多いので、本人たちは悔しさもあったと思います。それでもずっとチームを支えてくれたので、本当に感謝しています」
―この7位決定戦では1年生の活躍がありましたが、3年生以下のメンバーへメッセージをお願いします。
「今日も下、阿部の1年生ガード2人が想像以上にいい動きをしてくれました。来年、再来年とこれからもっとレベルアップしていって、上で活躍できるんじゃないかと思っています。他にもいい選手はいますし、来年の新入生も期待できます。後輩に託すというちょっと情けない形になってしまいますが、1部に復帰して、またインカレ・オールジャパンへ行ってほしいなと思っています」
国士舘大は点数が伸びきらず8位

1Q、専修大は#7國分(3年・PF)・#6渡辺(3年・SF)・#24田代(4年・PF)の3人が次々に3Pを決めていく。また、#6渡辺と#24田代はリバウンドにもよく絡み専修大の流れを作る。一方の国士館大はスロースタートではあったものの、#32臼井(2年・PF)と#66馬(3年・C)がインサイドで、#15下(1年・PG・浜松開誠館)と#22原(4年・SG)がアウトサイドで得点。しかし互いにシュートの確率はさほど上がらず、1Qは専修大が多少リードし19-13で終えた。2Q、専修大は#15安保(2年・SF)と#11秋山(2年・PG)が中へ切り込み得点。また、#11秋山と#6渡辺のミドルシュートが連続で決まって10点リードに。だが国士館大も黙ってはいない。点差が開くと、#23寺田(4年・SF)・#15下・#37阿部(1年・G・藤枝明誠)が連続得点、さらに#37阿部が3Pも決めて3点差に。しかし最後に専修大#14高澤(2年・SG)がフリースローをきっちりと決めてリードを守り、36-31で前半を終えた。
3Q序盤、互いのディフェンスが機能してスティールが増えるが、どちらもそれを得点につなげられない。ようやく国士館大#32臼井がミドルシュートを決めて3点差に戻すが、この後専修大#6渡辺と#7國分が加点して差はなかなか縮まず。だが、国士館大は#23寺田と#22原の2人が4年生の意地を見せ食らいついていく。終盤になると専修大は速攻も出て、さらには#6渡辺がバスケットカウントを決めて12点差に。またもや離されてしまった国士館大は#37阿部がなんとか3Pを決めて9点差とし57-48で最終Qへ。4Q、専修大は序盤から6連続得点で点差を広げる。対する国士館大は#22原と#11藤沢(4年・SF)が奮闘。だが終盤になって得点が止まってしまい、専修大#24田代にバスケットカウント・3Pなどを決められ20点差に。残り1分で専修大は交代、4年生5人がコートでプレー。最後に国士館大#22原が3Pを決めて試合終了となり、78-61で専修大が7位でインカレを終えた。

専修大はリーグ戦で筑波大や拓殖大に勝利するなど成長を見せた1年だった。リーグ戦中にケガ人が出てしまったがインカレにはなんとか全員揃ってプレー、久しぶりのベスト8進出で7位という結果を残すことができた。主力に下級生も多く、来年の更なる成長が期待できそうだ。
写真上:年間を通して、攻守で専修大の勝利に大きく貢献した3年の渡辺。
写真下:リーグ後半から出番が増えてきた国士舘大のルーキー阿部。下とともに来季以降の国士舘大を担う存在だ。
※専修大・岩野選手、石上選手、田代選手、国士舘大・菅選手、原選手、寺田選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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【INTERVIEW】「ハッスルプレーを見せることを意識した」
自分にできることを精一杯やるだけ
◆#12岩野侑太(専修大・4年・主将・PG)

4年間をトータルすると、ケガに苦しんだ期間も長かった。インカレもケガで満足に動くことはできず、個人としては悔いの残る最後だっただろう。しかし、チームとしては昨年から大きく成長し、リーグ戦では競合を破る試合を連発して台風の目のような存在として観客を沸かせた。
―7位終了となりました。
「自分たちが目指していたところには届かなかったんですけど、準々決勝で負けたあとに最高の形で終わるためには目標設定を変えて、勝って終わろうとみんなで話していて、みんなの意識もそこに向かって統一できていたので今日もいい形で追われました」
―ケガで出場自体はほぼなかったですね。
「リーグが終わって少しあったオフのあと、首を痛めてしまってそれが結構やばかったんです。病院にも行ってトレーナーにも相談したんですが、プレーは許可してもらえませんでした。でもすごく悔しくて、状況も飲み込めなかったです。でもスタッフ全員とチームと話して、自分にできることをやろうという気持ちで切り替えました」
―ただ、今日の最後に少しだけ出られましたね。
「接触はするなと言われたんですがなんとか出してもらえました」
―でもその状況は悔いが残りますね。ただ、昨年はリーグで入れ替え戦に行きましたが、今年は上位を脅かすような存在にもなりました。良い面もあった1年ですよね。
「去年は入れ替え戦が本当に一番大きくて。誰も忘れないだろうし、ああいう経験をしたメンバーが練習中からも危機感や闘争心を持ってやっていた成果が出たのかなと思います」
―今年はチームプレーもよく練習したと聞きましたが、チームとしてのまとまりが感じられた1年でした。
「エースの田代が去年まではあまり見られなかったんですけど、プレーのことを言ってくれたりしました。そういうことは自分が言うよりチームが締まることもあったし、田代も意識して言ってくれることがあって、みんな話を聞くようにもなったしHCの言うことも聞くようになりました。みんなが言われることを素直に受け入れて、実行に移したということが結果につながったと思います。結構、みんな自分が自分がというところがあるんですが、競ったときにいいプレーが出ていたのはそういう部分だと思います」
―岩野選手は主将としてはどのようなところに気を配ったのですか?
「自分はキャプテンとして例えばチームを集めて話し込むというよりは、練習で率先して自分がハッスルプレーをするとか、声を出すことを意識しました。できるだけ先頭に立ってやっていこうという感じでした。それを見て後輩たちも何も言わずについてきてくれたので、自分は何も言うことはなかったですね」
―ハッスルプレーは試合のときも見ていて感じましたね。
「そうだとうれしいです。ディフェンスからを意識して、1年間通して出来たのは良かったかなと思います」
―専修大は個性的なメンバーが揃う大学ですが、4年間どうでしたか?
「1年生の頃はベンチにも入れなかったんですが、試合に出たいという気持ちは忘れずにやっていました。2年のときに宇都さん(2013年卒・現NBLトヨタ)がケガしたときにチャンスをもらって徐々に試合に絡めるようになりました。でもケガが多くて3年になったとき、ここから、というタイミングでケガをして、1年間苦しみました。さらに4年のシーズンが始まる前にはそのケガが良くなかったので手術したんです。だから今年のシーズンの最初も練習に参加することができなかったんですが、何としても今年は、という気持ちもあったし、その気持ちで挑んでいたせいか、復帰したときにうまく溶け込めました」
―ケガに苦しんだ4年間だったんですね。
「リーグ戦はプレータイムこそそんなに長くなかったですが、4年生という自覚もあったし、キャプテンとしての気持ちもあったので、リーグ前半チームとしていい形で終われたのは危機感と自覚があったおかげだと思います。石上や田代も自分が言うのはなんですが4年生になってしっかりしたと思いますし、自分自身、周りの4年生に助けてもらいました。そんなみんなに感謝します」
----------------------------------------
「今振り返るといい経験ができた4年間だった」
4年生として、シックスマンとしての役割を全う
◆#13石上 潤(専修大・4年・PG)

―試合を振り返って。
「今日は勝ち負けはもちろん、しっかり内容よく勝って今年最後のゲームを終われるようにという話をして臨みました。実際はところどころよくない点もあったものの、全体としてはチームの雰囲気もよくできて、大会の最後としていい試合になったと思います」
―確かに、逆転は一度も許しませんでしたね。
「そうですね、ディフェンスがしっかり機能していました。それと竜之佑(#6渡辺)を中心にリバウンドをしっかり取れていたのがよかったです」
―最後はオール4年生でコートに立ちましたが、いかがでしたか?
「リーグ戦の最後の試合でもそういう機会があったのですが、やっぱり4年間ずっと一緒にやってきたチームメイト、それもちょうど5人しかいない同級生とコートに立てて、本当に嬉しかったです」
―インカレ全体の結果としては、満足していますか。
「うーん、順位的にはもうちょっと上に行きたかった、(準々決勝で)筑波に勝ってベスト4に入りたかったというのはあります。ただ、成績には現れないところになりますが、今までやってきたことをちゃんとやれたのはよかったのかなと思います」
―佐々木コーチがメインになって2年、ディフェンスがよくなってきたのではないでしょうか?
「そうですね、田代(#24)や竜之佑、大輔(#7國分)、秋山(#11)といったスタメンはオフェンスを好きにやっても点は取れるので、チームでディフェンスをやること、代わって出たやつらもディフェンスで足を動かしてそこから走るというのをチームの目標としてやってきました。その辺りは形になってきていると感じています」
―点を取れるメンバーが揃う中で、石上選手は自分の役割は果たせたと思いますか。
「果たせたかどうかはわからないですが、自分はガツガツ点が取れるタイプでもないし、特別プレーで目立てる選手ではない。その分、コートに出たときにはしっかり声を出してチームの雰囲気を変えようとか、流れが悪かったら自分がその流れを断ち切れるようにというのは意識してやっていました」
―専修大での4年間はいかがでしたか?
「自分自身ケガでちょっと辛い時期もありましたが、今、4年間振り返ってみたらいい経験ができた、バスケだけではなく人としても成長できたんじゃないかなと思います。本当に楽しい4年間でした。(印象に残っているのは)やっぱり3年のときの入れ替え戦が一番大きな分岐点だったかなと。あの試合で最後に田代が決めてくれて勝てたのは本当によかったですし、それはこの先も一生忘れない出来事です」
―最後に、後輩たちにメッセージをお願いします。
「後輩は能力の高い選手ばかりで、今年にも増して強いと思うので、来年は入れ替え戦のことを考えたりせず、上を目指してやっていってほしいと思います」
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「“3部に落ちる代”と先輩に言われていた」
昨年の入替え戦から心新たにバスケットに取り組んだ1年
◆#24田代直希(専修大・4年・PF)

-7位決定戦を振り返って。
「4年生みんなでコートに立ちたくて、インカレは特に。それで、4年生をコートに立たせるのに、どうしても点差をつけたかったっていうのがありました。結果的に最後全員でプレーできたので嬉しかったです」
-同じ千葉出身で、普段から仲の良い国士館大の原選手(#22)とのマッチアップはどうでしたか。
「楽しかったです。最初は本当に面倒くさい相手だと思ってやっていましたけど、4Qあたりからは勝手に楽しみながらやっていました。僕たち無名ですし、2人とも全国大会に出たことがなかったので、最後の最後に、しかも全国大会でマッチアップできて嬉しかったですし、国士館と戦って終わることができて良かったです」
-準々決勝の筑波大戦の話になりますが、前半まで競る展開だったのが後半になって離されてしまった理由は何でしたか。
「まず、自分たちの足が止まってしまったこと、相手に走られたことが1番の原因で。あとはフィジカルとか、総力っていうのが筑波の方が圧倒的に上だったので、それが後半の差につながってしまったのかなと思います」
-今大会7位という結果をどう思いますか。
「立派だと思います。1年生の時に僕たちは“3部に落ちる代”だと先輩たちに言われていたんですけど、それでもベスト8入ったので。僕たちの代にしたら頑張ったんじゃないかと思います」
-3部に落ちる代と言われてから、ここまで成長できた理由というのは。
「去年の入れ替え戦を経験して、本当にこのままだと落ちるなって実感したので、とにかく声を出したり、泥臭いプレーを徹底したりということは意識していました。あと、専修は今年で24年1部に在籍しているので、絶対に落とせないっていう危機感やプライドがあって、頑張れました。とにかく今年は全部のことを頑張ったっていう感じですね」
-リーグ戦後半で怪我人が出なければもっと上に行けたというのはありますか。
「たらればの話ではありますけど、インカレもみんな怪我を抱えながらやっていたので、怪我人がでなければリーグ戦でも上位に食い込めたと思うし、インカレでももう少し上に行けたんじゃないかと思いますね」
-インカレ中、田代選手自身の怪我は相当プレーに響きましたか。
「膝はかなり痛かったですね。走っていると膝が抜けるのがわかるんですよ。変な着地とかしたらもう1回やってしまいそうでしたし、次やっていたら膝が使えなくなっていたと思うので、こわかったっていうのはあります」
-4年生としての最後の1年間はどうでしたか。
「この1年は真面目に取り組んだというか、一生懸命バスケをしたかなって思います。リーグ戦で筑波を倒したり拓殖を倒したりできましたし、今年1年はかなり充実していました」
-最後に、後輩に伝えたいメッセージを。
「普通にやっていたら勝てないと思うので、来年の4年生たちが心を鬼にして、後輩にガツガツ言うべきだと思うし、後輩同士もガツガツやり合う、闘争心を持ってやっていってほしいです」
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「キャリアがなくても気持ちが大事」
地道に努力して結果を出した4年間
◆#4菅 俊男(国士舘大・4年・主将・F)

-最後の試合を終えて。
「学生の試合としては最後なので、勝って終わることが一番だったんですけど負けてしまって悔しいです。でもリーグ戦の結果から考えたらベスト8に残れたということは少しでも後輩たちにつなげられたのかなと思います」
-前の試合も今日も最後までわからない展開でした。試合を振り返って。
「ちょっと相手のゆるい感じに付き合ってしまって、自分たちのペースでなかなかバスケットができなかったかなと思います。でも途中から徐々に自分たちのディフェンスで守って、走って、アウトサイドをどんどん打っていく形が出来たのは良かったです」
-1年間いろいろありましたが、このインカレでは国士舘大らしいカラーがよく見えましたね。
「はい、リーグ戦とは違った国士舘大らしいバスケットができました」
-主将として1年やってきて、どういうことを心がけていましたか?
「チームをひとつにするということですね。Bチームもいるし、人数も多くて個性が強いのでまとめるのが大変だったんですが。自分もそんなにキャプテンというカラーでもないので、全員でひとつになってやろうという風にチームに浸透させていくように心がけました」
-スタメンでいうと、全国での経験があまりない選手たちでしたがそういう選手が全国のトップの選手が集う場で活躍できる姿を見せてもらったと思います。何が大事だったなと思いますか?
「自分は技術もないしシュートが入る訳でもないし、ぜんぜん下手なんですけどやっぱり気持ちが大事だと思います。ルーズボールにしてもディフェンスにしても、リバウンドにしても、気持ちひとつで守れたり、リバウンドを取れたりするので。そういう技術とは関係ないところで頑張れば、1部や全国の舞台でも戦えることはあります。でも本当はこういうあまり有名な選手がいなくても日本一を目指してそこにたどり着ければ説得力があったし、一番良かったと思うんですけど、ベスト8に終わってしまってそこは本当に悔いが残ります」
-でも菅選手の頑張りというのは試合では見えたと思います。
「下手だから頑張るしかないので(笑)」
-国士舘大はどういうチームですか?
「元気で、バカが多くて(笑)、騒いで、大学のバスケ界を面白くしてくれる存在ですね。見てくれる人が楽しいと思えるのが国士舘大のバスケですね」
-応援団は賑やかですよね。ベンチにいる選手は普段どうなんですか?
「ベンチにいる選手は少し真面目な選手が多いのかな(笑)。でもベンチと応援団が一緒になって盛り上げていけばもっと良かったのかな。でも板垣(#88)のようにベンチから盛り上げていってくれる選手もいたので、来年はもっと両方の一体感が出るといいですね」
-来年は2部からの出発になりますが、後輩には何を言いたいですか?
「本当に今年は負けてばかりで苦しいシーズンだったんですけど、この悔しい気持ちを忘れずにもう一度国士舘大らしい元気なチームにして、来年は1部に上がって欲しいですね。今年は4年生がチームを引っ張ることができなかったので、来年は4年生が引っ張ってくれることを期待します。やっぱりチームは4年生なので」
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「どうすればいいのか迷った1年」
結果に納得いかない部分は後輩に託す
◆#22原 修太(国士舘大・4年・F )

―最後は8位でインカレを終えました。
「リーグ戦まではチームでもなかなかうまくいかなくて、バスケット自体を楽しめていなかったんですけど、インカレに入ってからは一戦一戦が最後だと思いながらやっていたので楽しくやれました」
―最後の試合は小さいころから地元でやってきた田代選手とのマッチアップになりましたね。インカレ前にはいろいろ話し合ったと聞いています。
「そうですね。何回も会って飲んだりしましたね。ブロックも逆だったし、まさか当たると思っていなかったので『インカレどうしよう』みたいな相談をあいつにしていました。あいつは基本『大丈夫っしょ』みたいな感じなんですけどね。そこで最後にマッチアップできて良かったですね」
―原選手が決めれば田代選手も3Pで返すなんて場面は見応えがありました。
「楽しかったですよ。ちょっと言葉を交わしたりしながらね。でも試合としては負けてしまって、個人の調子は良かったんですが、勝てると思っていた試合だったので終わり方としては残念です。そこは悔しいですね」
―今年は勝率的には厳しい状況でしたが、リーグ戦では下級生たちも伸びていきましたね。
「中でも下(#15)には助けられましたね。あとは臼井(#32)も。ただ、下級生のうちは伸び伸びやらせてもらえる面もあるし、来年以降はやはりマークも集中するだろうし、監督から求められることも増えて気楽にプレーすることが難しくなっていきます。そういう中であいつらだけじゃなくて、周りもしっかり頑張る必要がありますね。あと馬(#66)にも期待したいですね。今年はケガもあって大変でしたが、あいつにしっかり声掛けすることが必要だと思います。監督からいろいろ言われている選手がいても、周りが放っておく悪いクセがチームにあるんです。インサイドはいいし、馬がしっかりプレーすれば2部リーグにはなりますが、かなりいいチームだと思います」
―ご自身としてはどんなシーズンでしたか?
「リーグでもインカレのようにもっと引っ張れればよかったかなと今になって思いますね。そこは反省です。でもすごく早かったですね。どうすれば良かったのか、本当にわからない2か月で、辛かったとしか言いようがないです。でも周囲に支えてもらった1年でもありました」
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「最後まで国士舘らしく」
捲土重来は後輩達に託す
◆#23寺田ジェシー誠(国士舘大・4年・SF)

―試合を振り返って。
「今日は学生の大会最後の試合だったので、とにかく皆で盛り上げて楽しもう、それで勝って終わろうと臨みました。入りはちょっとよくなかったですが、それでも応援の皆の力もあって、途中は少し盛り上げられたと思います。最終的な点数としては離れてしまいましたが、自分の中では、これが自分たちの頑張ってきた結果だなと受け止めています」
―インカレ全体としてはいかがですか。
「組み合わせがよかったのもありますが、2・3回戦と4Qに逆転する形で接戦をものにしてベスト8に入れた、というのは嬉しく思います。準々決勝の東海大戦は立ち上がり調子がよく、『ジャイアントキリングしてベスト4に入っちまおう!』という強い勢いで行ったのですが、リーグ優勝の東海大はやはり強く、倒すことはできませんでした。でも別に落ち込むことはなく、とにかく1つでも上に行こうと。去年5位だったので、その成績に並ぼうと最後の2日間も取り組めました」
―1-2部入替戦から1か月なく、切り替えが難しかったのではないでしょうか?
「自分たちの代で2部に落としてしまったことは正直とても悔しくて。先輩たちにも本当に申し訳ないとも思いました。でも、インカレ前に先輩たちと話す機会があり、『気にするな、とにかく最後のインカレは国士舘らしく、悔いの残らないようにやればいいから』と言ってもらえて、チームもそういう雰囲気に持っていけました。入替戦直後の雰囲気は本当に重かったですが、切り替えが早いのも国士舘らしさなので、このインカレに向けて1つ1つ練習を積み上げてこられたと思います」
―そんな国士舘大での4年間は、寺田選手とってどんな4年間でしたか。
「1・2年の頃は、周りのレベルが高いあまり、自分なんかがこんなところで活躍できるのかなと思っていました。でも、1つ上の先輩達の力も借りて、自分の長所を伸ばすことができて。3年で上がった1部で自分の力が通用すると手応えをつかめたとき、すごく自信になりました。大学4年間、悔いが全くないかと言われたら少し考えてしまいますが、国士舘で4年間できて楽しかったし、いいチームに入れたなあと思います。うちは全体練習では細かいところの指示や個人のスキルアップまではやらないんです。基本的に練習が終わった後に個人でシューティングやウエイト、ドリブル練習などをします。自分はあまり真面目なほうではなかったので自主練をすごくやったというわけではないですが(苦笑)、そこで(新田)華武伊さんとか大河原さんといった巧い先輩たちに色々教えてもらえました」
―一緒に4年間やってきたメンバーはどんな存在ですか?
「いいやつらです! 菅(#4)は責任感が強くていいキャプテン。中尾渉(#5)も、試合にはあまり絡んでいないですがチームのことをすごく思ってくれた副キャプテン。原(#22)はスコアラーとしてチームをずっと引っ張ってくれました。石井(#16)もすごく仲がいいんです。インカレではメンバー入りできませんでしたが、ずっと一緒でした。藤沢(#11)も本当いいやつです!笑
大輔(西鶴学生コーチ)も4年生で、入学時はプレイヤーでしたが学生コーチとしてプレーとは別の形で支えてくれました。玉置も途中から学生コーチに転向しています。うちはいつもプレイヤーの中から有志でという形が多いので、本人たちは悔しさもあったと思います。それでもずっとチームを支えてくれたので、本当に感謝しています」
―この7位決定戦では1年生の活躍がありましたが、3年生以下のメンバーへメッセージをお願いします。
「今日も下、阿部の1年生ガード2人が想像以上にいい動きをしてくれました。来年、再来年とこれからもっとレベルアップしていって、上で活躍できるんじゃないかと思っています。他にもいい選手はいますし、来年の新入生も期待できます。後輩に託すというちょっと情けない形になってしまいますが、1部に復帰して、またインカレ・オールジャパンへ行ってほしいなと思っています」
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