2016年12月 / 11月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫01月


第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2015.11.23 (Mon)

【2015インカレ】11/23レポート(代々木第二体育館)

初日から延長戦が連続し
緊張感のある幕開けに


 第67回目となる全日本大学バスケットボール選手権大会、通称インカレが男女ともに開幕。男子の初日は代々木第二体育館にて男子6試合、大田区総合体育館にて1試合が行われた。代々木第二体育館で第1試合、第2試合ともに延長戦となり、最後まで手に汗握る展開に会場も湧いた。


【地方対決は新潟医療福祉大が名古屋経済大を延長で下す】
141123ogawa.jpg 第2試合は東海2位の名古屋経済大と北信越1位の新潟医療福祉大という、地方勢同士がぶつかり、第1試合に続き延長にもつれ込む熱い試合となった。

 1Qから互いに主導権の握り合いとなり、前半は14-16、16-17とほぼ互角。名古屋経済大はインサイドの#42ジャニパプ(2年・C)の高さを生かし、新潟医療福祉大はスピードある攻撃で得点を重ねていった。

 3Qも互いに譲らない。わずかに追いかける名古屋経済大は#55小川(4年・PF)の速攻、#5松井(4年・PG)の3Pで迫るが徐々にファウルも増える。新潟医療福祉大は#69木村(4年・PG)の3Pで引き離そうとするが、名古屋経済大が開始3分#42ジャニパフのフリースローで同点に追い付くと、このQは結局46-46の同点のまま終了。続く4Qは立ち上がりに互いにミスで抜け出せない。開始4分、新潟医療福祉大は#15江端(4年・PF)がフリースローを得てきっかけを作ると、#15江端、#69木村の得点が連続し、5点のリードに成功。しかし、名古屋経済大もここでは切れず#55小川の連続得点に#5松井の3Pと三連続ゴールで逆転。ここから畳み掛けたいところだったが、#42ジャニパフとのパスが合わずターンオーバーを犯すと、再び新潟医療福祉大に同点に戻された。残り1分半の攻防は#5松井のスリーで名古屋経済大が3点リードに成功するが、その松井がファウルアウト。新潟医療福祉大は#1樋口(3年・PG)がフリースローを1本決めたあと、さらに#1樋口のスティールから速攻を決めて残り26秒で63-64と逆転。しかし、名古屋経済大も#42ジャニパフがフリースローを獲得してこれを1本決めると64-64。結局、40分では勝負はつかず、第1試合に引き続き延長戦に突入した。

 延長戦も激しい攻防が続いた。名古屋経済大はここまでチームを勢いづける活躍だった#55小川が足を痛めて退場。新潟医療福祉大もリード得たがファウルアウトも出て、苦しくなる。名古屋経済大はこれで得たフリースローやオフェンスリバウンドからの得点で1点のリードに成功するが、#15江端、そして交代した#33熊倉(4年・F)のシュートで新潟医療福祉大が再び3点のリード。残り36.9秒、名古屋経済大は#3一番ケ瀬(3年・G)の3Pで74- 74の同点にする。これを残り19秒、新潟医療福祉大は#1樋口のフリースローで74-76の2点リードに。名古屋経済大は残り9.3秒#42ジャニパプのゴール下で76-76と再度同点に戻し、ゲームの行方をわからなくする。最後の攻防、ボールを持った新潟医療福祉大は#33熊倉がタフショットからブザーとともにバンクショットを決めて76-78。劇的な幕切れで新潟医療福祉大が延長戦を制した。

141123niigata.jpg 最後のショットで決勝点を決めた新潟医療福祉大#33熊倉「試合前から、点差はあまり離れないだろうとは思っていた。クロスゲームになっても自分たちが練習してきたことを信じて、最後まで走りぬいて勝とうという気持ちだった」とコメント。ファウルアウトからの交代に関しても「常に出る準備はしておかなきゃと思っていましたが、でも気負わずに、応援団と盛り上がって楽しくやろうと思っていた」と、気負いはなかった様子。決勝点を決めて「最高に気持ちよかった」と笑顔を見せた。全国経験はないが、大学でバスケットボールを続け「楽しむことを知ることができて、人間的にも成長し、高校のときよりずっとバスケが好きになった」と晴れ晴れした顔。次は格上の拓殖大が相手になるが「当たって砕けろ、強くいきたい」と意気込みを語った。

写真:名古屋経済大は小川の奮闘ぶりが目立ったが、終盤に怪我でベンチに。
写真:決勝点を決めた熊倉を取り囲む新潟医療福祉大のメンバーたち。

※名古屋経済大・宮城選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【慶應大が終始リードも香川大は小気味良いプレーで応酬】
141123yamamoto.jpg 第3試合、関東8位の慶應義塾大は四国1位の香川大と対戦。香川大はスピードを生かした動きで慶應大からターンオーバーを奪うなど、立ち上がりから持ち味を見せていく。慶應大は不意をつかれた格好で出足はややもたつくが、次第にディフェンスからの速い展開を出し、リバウンドも支配。しかしミスが多く、香川大に隙をつかれて得点されるシーンも多く1Qは22-37とリードしているものの失点が多い展開に。2Q以降も香川大は#18岡林(1年・C・倉敷青陵)のシュート、#5山本(2年・G)のスティールなどから得点を量産。慶應大はベンチメンバーを使いながら、リードを保っていき、#12後藤(3年・PG)のアウトサイドで差を広げると最終スコアは75-106で試合終了。ややミスが気になる展開が続くものの、31点差をつけて緒戦を突破した。

写真:香川大・山本は25得点。スピードを生かして何度も慶應大からターンオーバーを奪う活躍。


【筑波大が立ち上がりから徳山大を大量リード】
141123majoc.jpg 第4試合、関東3位の筑波大は中国1位の徳山大との1回戦となった。徳山大はファウルが続き、立ち上がりは波に乗れず。筑波大は#6馬場(2年・SF)のジャンパーを皮切りに、#46生原(3年・PG)の3Pが決まると、その後は得意の速攻でスタート奪取。徳山大は開始4分でようやく#37蒲生(4年・SF)が初ゴールとする。しかし筑波大のディフェンスを突破は容易ならず、1Qは32-11となって筑波大の21点リード。その後は筑波大がベンチメンバーも使って余裕をもって試合をすすめ、前半は55-25と筑波大が30点のリードとなると、後半もその差を広げる。#58船橋(4年・F)がシュート、ルーズボールに奮闘する姿を見せてチームを盛り上げ、111-54で緒戦に勝利。

写真:徳山大・マジョックは積極的にプレーするが、筑波大の高さと固いディフェンスをなかなか突破できず。


【拓殖大のオフェンスが爆発、九州産業大を下し快勝】
141123bamba.jpg 第5試合、関東2位の拓殖大と九州3位の九州産業大の一戦。1Q、拓殖大は全体的に外角のシュートの調子が良く、#23バンバ(3年・C)と#0岡本(4年・PG)の3Pなどが決まり九州産業大を離していく。しかし後半になると流れは九州産業大に。#29舟越(3年・C)がレイアップを決めると、そこから#21檜垣(4年・PF)がミドルシュート、速攻で得点。#30松川(1年・SG)の3Pも決まり逆転に成功する。だが終盤でファウルがかさみ、拓殖大はフリースローをしっかりと決めてリードを取り返し20-17で終了。しかし2Qは完全に拓殖大ペースとなる。#23バンバ・#39成田(3年・SG)を中心に大量得点。一方の九州産業大は#11金丸(2年・SG)がなんとか得点していくも、拓殖大のディフェンス相手に攻めきれない場面が何回も見られ、19点差で終える。

 3Q、九州産業大は#30松川・#58鈴木(1年・SF)・#11金丸が3Pを決める。しかしそれ以上に拓殖大のシュートが爆発、特に#23バンバの外角シュートが好調で、このQだけで19得点。九州産業大はそれを抑えることができず、28点差まで開き78-50で最終Qへ。4Q、拓殖大はベンチメンバーの#25酒井(4年・PG)と#55藤井(3年・PF)を中心に得点。九州産業大は最後まで#11金丸と#21檜垣が攻めるが大きく開いた点差を縮めることができず。97-63で拓殖大が次戦へと駒を進めた。主将の#0岡本「リーグ戦後もみんなが試合をしたくてたまらなくて、練習してきた」と言い、待ちに待ったインカレという様子。チームのモチベーションも高いようだ。インカレでの優勝こそ、真の頂点。リーグの借りを返せるかどうかに期待だ。

写真:拓殖大・バンバは3P4本を含む37得点。終始好調にシュートを決めていった。


【アグレッシブに攻める広島大が東海大に奮闘】
141123hirata.jpg 初日の最終戦、関東1位の東海大は、中国2位の広島大との初戦を迎えた。1Qは東海大ペース。立ち上がりこそゆっくりだったが次第に高さ、速さで圧倒し、30-9と大量リードを奪う。しかし2Qには広島大も持ち直した。#23平田(3年・G)のシュートを筆頭に、#5伊勢本(3年・PF)のアウトサイドも決まりだし、東海大の勢いに負けじと点差を詰めていく。東海大は簡単にシュートを打たれる場面もあり、このQだけの得点は22-24と広島大の方が上回った。後半、東海大が攻守ともに締め直し、広島大も簡単には得点できなくなっていく。4Q、東海大はサードメンバーを繰り出し89-56で締めて1回戦を突破した。

 東海大は余裕ではあったが、広島大は終始アグレッシブなプレーが続き、最後まであきらめないプレーだった。一昨年も対戦しているが、そのときよりも得点を積み増しし、進歩の見えた戦いとなった。

 陸川監督は1回戦から緊張感あるゲームになったことで、次の対戦相手である慶應義塾大戦につながる、とモチベーションを高めた。1回戦が広島大、2回戦が慶應義塾大という組み合わせは一昨年の2013年とまったく同じ。そして慶應義塾大の戦いぶりに大きな刺激を受けたのも2013年である。「慶應大の福元、大元、西戸といった選手たちは本当に上手く、侮れない。次が山場だと思って戦う」(陸川監督)と、次戦に気持ちを高めていた。

写真:広島大・平田は5本の3Pを沈めて15得点、チームハイのプレー。

※広島大・深谷選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【GAME REPORT】
新コーチのもと北海道王者の貫禄を見せた札幌大
法政大は#16沼田らの個人技で水際をしのぐ


141123yamagishi.jpg 大会開幕戦は、北海道リーグを全勝優勝した札幌大と、入替戦では2部降格となってしまったものの今シーズンをよい形で締め括りたい法政大というカードになった。

 法政大は#24加藤(4年・PF)がユニフォームを着用せずDNP。その分まで#16沼田(4年・C)が気を吐く。札幌大は#3中村(4年・C)、#12川村(1年・C・駒大苫小牧)らが得点し、残り2分14-13と拮抗。ここから法政大はダブルチームされた#16沼田が冷静にパスアウト、#7藤井(3年・PG)が連続で3Pを決めて16-19と1歩抜け出る。

 2Q、札幌大はディフェンスをゾーンに変えるも、法政大#7藤井がさらに2本の3Pを沈めて18-25と突き放す。残り8分10点差となったところで札幌大はたまらずタイムアウト。ここで慌てず、インサイドを堅く守ってそれ以降の法政大を#16沼田の単発に抑える。攻めては#17山戸(3年・C)のゴール下や#21田原(3年・F)のシュートでじわじわ追い上げ、残り2分半には33-33と振り出しに戻す。さらに#3中村がフリースローをきっちり決めて38-37とリードして折り返す。

 3Q、法政大はオフェンスが外に偏りがちながら#16沼田が要所で決める。札幌大も中外バランスよく決めていくが、残り4分#3中村が3ファールでベンチに下がるとペースダウン。法政大は#7山岸が3ショットフリースローをきっちり決めて49-50と逆転。さらに#67佐藤(3年・PG)の3P2本で畳み掛ける。#57玉城(1年・PG・京北)も3Pを決め、55-61と主導権を奪ったかに思われた。

151123tahara.jpg 4Q、札幌大は#21田原のリバウンドタップがリングに吸い込まれる。守っては24秒オーバーを誘うと、#3中村の3Pがバンクで決まる。スティールからの速攻は決めきれず法政大#16沼田に返されるが、#0志水(4年・G)の3Pで残り8分63-63とくらいつく。札幌大がリバウンド&ルーズボールで躍動、一方の法政大もバスカンや#57玉城の技ありシュートで返す。残り2分半には法政大がスティールからレイアップを決めて72-76とするも、とどめは刺せない。79-79で迎えた残り30秒、法政大#35山岸(4年・SG)が3Pを沈めれば札幌大#3中村が返し、82-82で延長戦に突入した。

 OT、法政大は#16沼田、札幌大は#21田原が決め合う。88-86で迎えた残り3分、#0志水が足を攣ってしまうが、代わった#18池田(1年・G・北陸)がテイクファールで盛り上げる。ただ、フリースローまでは決められない。対照的に法政大#35山岸が3Pを、#16沼田が3人に囲まれながらもゴール下をねじ込んで5点差をつける。さらにディフェンスリバウンドも確保、最後はフリースローを決めて88-96で振り切った。

151123ikeda.jpg 札幌大は女子が駆けつけた応援席、ベンチとも声が絶えずアウェー感はなし。ルーズボールを最後まで追う姿には会場からも大きな拍手が起こった。今シーズンから指揮を取る町田洋介ヘッドコーチは出身校の法政大をぎりぎりまで追い詰め、手応えと課題の両方を口にした。

 法政大は3回戦では第3シードの筑波大と対戦する。

写真上:法政大は山岸を始めガード陣がまんべんなく3Pを決めた。
写真中:熱いプレーを見せた3年生の札幌大・田原。
写真下:札幌大の下級生は試合後涙を流した。来年に期待したい。

※札幌大・志水選手、中村選手のインタビューは「続きを読む」へ。



[続きを読む]

【INTERVIEW】

「ここまで学んだことをチームに還元していきたい」
◆町田洋介(札幌大コーチ)
141123machida.jpg法政大出身で、インカレ初戦から古巣との対決になった。昨年まで筑波大でアシスタントコーチをしていたが、今期より札幌大のコーチとして指揮を取ることになった。選手たちには大変だと思う、と言いつつも選手側からはコーチを信頼する声も聞こえてくる。今後の札幌大をさらに躍進させられるか、ここからの手腕に期待したい。

「ピック&ロールを中心にバスケットボールを作り、サイズがないのでディフェンスを頑張って粘ることを浸透させていきたが、今日もよく点を取られてしまった。まだこれから。選手たちにとってコーチが変わることは大きいことだが、よく対応してくれた。筑波で学んだことは大きいが、まだ還元というほど伝えられていない。それがまだできていないので今日負けたんだと思う。彼らを伸ばして初めて還元できたと言えると思う。日本人は小さいし、実際うちは小さいのでバスケット的にはピック&ロールを取り入れたシステムを基本にして、あとはディフェンスをしっかりやっていきたいですね」

----------------------------------------

「人としても成長していかなければならない」
チーム改革に取り組み、プレーやメンタル面も成長

◆#0志水一希(札幌大・4年・主将・G)
141123shimizu.jpgヘッドコーチが交代し、春から取り組んできたというディフェンスが今回は生きた。地方のチームではどこまでディフェンスができるかが関東の大学相手に鍵を握る。負けはしたがその成果が出たことには手応えを感じているようだった。そして大きく改革したのはバスケットボール選手である前に、人として立派であるべき、と考え、チームに伝えてきたことだ。「応援されるチームになりたい」それは、この試合で受けた大歓声でしっかり実感できただろう。


—惜しい試合でした。法政大に対し、リードされている時間帯でもあまり焦りがないように見えました。
「相手の方が強いチームイメージはありました。対等に考えるのが基本ですがやはり関東のチームということなので。多少離される時間帯も出てくるよねという話しも元々していたので、そこで気持ちを切らさなかったことが大きいと思います。うちはメンタル面のトレーニングもメンタルトレーナーがいて、やってくれているんです。元々は身体のトレーナーなのですが、その方がメンタル面についても今年の春から学んでやってくれるようになりました。そこで気持ちの面でも強くなって、この前のオールジャパン予選でも途中16点ぐらい離されたんですが、気持ちを切らさずに追いついて逆転できました。そういう経験があったのが大きかったと思います」

—では、気持ちの面でも不安にならず勝てる、と信じて試合に臨めていた部分も大きいんですね。
「でも相手のチームは強かったです。エースプレイヤーの加藤さん(#24)がいなかったことは大きいと思いますが、それでも崩れなかった法政はさすがでした」

—チームは下級生も多くて、頑張っていましたね。上級生としてはどのように指導を心がけていましたか?
「バスケットボールの実技は町田コーチがやってくださるので、基本的には私生活のこととか、挨拶などの行動など、人としてやらないといけないこと、社会人として必要なことについて言うようにしていました。だからあまりよく思っている後輩はいないかもしれないです、わかりませんけど(笑)。そこは口うるさく言ってきました。僕がいなくなってもそこをしっかり引き継いで今日みたいに応援してくださるかたがたくさんできるようなチームになってもらいたいなと思います」

—ここ数年、札幌大は北海道では実力あるチームになってきていると思います。ここから更に何が大事だと思いますか?
「北海道のいい選手って関東の大学とかに行くことも多いので、なかなかサイズのある選手がいないのが現状なんです。でも今年うちのように小さなチームでもディフェンスをハードにやって走るバスケをすることで結果を出しました。そこをもっと徹底していくことですね。40分間ハードディフェンスをやって走って、ということができればきっと関東の大きなチームにも勝っていけるはずです。そこは町田コーチのバスケットを信じて来年1年間やっていけば、次は結果を出せると思います」

—ディフェンスといっても関東に対抗し得るほどのディフェンスというものをなかなか展開できない地方チームもあります。今日の試合を通じて関東に通じる守りはこれだ、みたいなものを体感できましたか?
「町田コーチにはボールマンに対するプレッシャーも、今まではルーズにワンアーム以上開けていたりした感じでした。でも勝負どころだと思えばガンガン当たって行くとか、スクリーンに対するディフェンスも身体を相手にぶつけて押し出すとか、そういうフィジカルコンタクトの部分をとにかく多くしていかないと、関東のチームとはやりあえないよ、と教えられてきました。そこを重点的にやってきました」

—昨年は大差で1回戦を負けてしまいましたが、今日は最後までわからなかった。何かが大きく変わったのでしょうか?
「町田コーチには120%でなくていいので、常に100%で練習や試合をするように教えを受けています。それに従って半年間やってきたことが今日のゲームに出たかなと思います」

—主将としてはどのように取り組んできましたか?
「札幌大は僕が入学してから、少しだらしない面もあると感じてきました。自分が上に立ったときは礼儀や気配り、社会人になる一歩手前の段階なのだからバスケットだけじゃなく人として成長しなければいけないよね、とこの1年ずっと話してきて、規律を作って変えてきました。それが今日のような試合になって会場で札幌大に関係ない方も応援してくれたのだと思います。そういう応援されるチームを目標にしていたので、そこは達成できたかなと。それは春からやってきた本当に良かったと思います」

—まだオールジャパンもあるということですが。
「まだ1か月あるので、僕らも参加しますがチームは代替わりするようにはしようかと話ししています。でもあと1か月で後輩に残せるものを残せるよう、チームやバスケットにとって大事なことを牧野中村、そしてもうひとりの4年生(#10花井)と取り組んでいきたいです」

----------------------------------------

「今年1年やってきたことは間違いではなかった」
延長戦にまで持ち込めたことがこれまで以上の進歩

◆#3中村正也(札幌大・4年・C)
141123nakamura.jpg
34点のチームハイ、そのうち3Pは4本。終盤の勝負強い3Pはチームを大いに鼓舞し、頼もしいプレーぶりだった。これまでのインカレは正直、関東勢には太刀打ちできない試合が続いた。しかし、この戦いは「40分間では勝負がつかない」というところまでチームを到達させることができたと言い、その顔には負けてしまいはしたものの、自信のようなものも感じられた。昨年まで筑波大でアシスタントコーチを務めた町田コーチが就任し、新しい取り組みを進めてきた1年。それは今後の札幌大の土台になるような1年であり、4年生として最後に大きな道しるべを示したことは間違いない。


―試合を振り返って。
「うちのチームはサイズの小さいのですが、その中で勝つためにずっと取り組んできました。と言っても、インカレで4年間全て関東のチームと対戦して、これまでの3回は相手の大きさや身体の強さに圧倒され、30点差をつけられて負けてしまいました。でも今年は、最後まで皆で戦いきれたと思います。フィジカルだったり高さで勝てない部分も、人数を掛けてやることで解決したりして戦った結果が、40分間では勝負がつかない、というゲームになった。今年1年やってきたことは間違いではなかったのかなと思います」

―それだけに勝ちたいところだったと思いますが、延長では疲れもありましたか?
「そうですね、あの5分間のシミュレーションをしていなくて…40分どう戦うかばかりだったので、体力が切れてしまったところもありました」

―ただ、リードされても誰もが粘り強くプレーしていたのが印象的でした。
「去年までのチームだったら気持ちが切れてしまって、そこでばたばたと一気に30点差がついてしまう試合が多かったのですが、インカレの前に実業団チームとも試合をして、少し点差が離れても気持ちを切らないで戦えば逆転して勝てるというのを体感できたのがこの試合につながったと思います。普段の練習の中でも、町田さんに『気持ちが切れたほうが負けだ』と言われていて、それを全員が理解していたので、2Qで10点差がついても『まだ時間はたくさんある、追いついて逆転できる』と切り替えられました」

―4Q最後の3Pシュートは、打ったとき自分で入るとわかりましたか?
「はい、もう決まったと思いました。実は普段あまりああいうプレーはやらないんですが、今日は自分の中でタッチが悪くなかったので、後輩に打たせて外れてしまって背負わせるよりは、自分で打って、外れたら自分のせいになるほうがいいなと。外れても入ってもいいと思い切って打ったから、打った瞬間に『入ったな』と思えるシュートになりました」

―佐久本コーチ(現JX-ENEOSコーチ)から町田コーチに代わりましたが、どんな違いがあったでしょうか。
「佐久本さんに指導していただいた1・2年のときは上の代に能力のある選手がいたのもあって、実戦的な部分が多かったです。去年は宮越さん(現アシスタントコーチ)のもと基礎的な部分に1から取り組みました。今年はそれを継続しつつ細かい部分もやって、今のチームができたという感じです」

―その積み重ねに加えて、4年生のリーダーシップも大きかったのでは?
「人数が少ない学年なんですが、1年生から試合に出ていたのもあって、僕らが崩れたらチームも崩れるというのをわかっています。熱くなってゲームが壊れないよう、冷静に冷静にというのをいつも心がけてきました」

―中でも志水選手と(#0)は高校から7年間同じチームで、いいコンビでしたね。
「そうですね、もうお互い言わなくてもわかるところもあります。そういう中で一希がリーダーシップを取ってやってくれて、自分は一希が見きれない細かい部分を見て、という感じでやってきました。7年間、振り返ると長かったですね」

―下級生には、この試合をどのようにつなげていってほしいですか?
「今年も僕と一希以外は下級生というチームでしたし、下級生のほうが能力もあります。僕らが噛み砕いて教えていた部分を、今の3年生を中心に自覚を持って後輩たちに教えていけば、今年よりもいい結果になると思います」

----------------------------------------

名古屋経済大・宮城選手のインタビューは「続きを読む」へ。

※広島大・深谷選手のインタビューは「続きを読む」へ。


「自分たちの内容が悪かったのが原因」
相手ではなく、自身の課題をどう乗り越えるか

◆#36宮城武明(名古屋経済大・4年・主将・PF)
141123miyagi.jpg相手というより自分たちができなかった、ということを第一の敗因にあげた。下級生がメインとなることが多いチームだけに来年には期待、というところだがいかに大舞台でも普段と変わらない自分たちのプレーをするかどうかが勝敗を分ける。東海地区の勢力図はここ数年で変化を見せている。「いろいろあった」という状況から台頭してきた名古屋経済大だが、今後も勝っていくために、一層のチーム力アップが必要になりそうだ。


―惜しい試合でした。インカレに対してどのような準備をしてきたのでしょうか。
「この次の試合の相手がおそらく拓殖大になるだろうということで、そこに向けてやってきたんですが、しょっぱなにコケてしまって、ダメでしたね」

―初戦の相手が関東ではなく地方の新潟医療福祉大ということで、勝算はあったということでしょうか。
「ビデオも見ていて、問題ないかなとは思ったんですが、こっちの入り方も悪かったですし、みんな萎縮してしまいました。そこでずるずるいってしまいましたね。本来ならもっとやれたと思うんですが…」

―試合序盤から点数的には離れず、という状態が続きました。
「イメージとしてはずっと相手を引き離せると思ってやっていたんですが、こっちのミスから流れが全部向こうに行ってしまいました。向こうがどうというより、自分たちのミスがこうなった原因であり責任かなと思います」

―自分たちが悪いゲームをしてしまったと。
「そうですね。慣れていない感じでした」

―延長戦にまで持ち込んだのは良かったと思うんですが。
「そこはなんとか頑張りましたね。ただ、延長でも頑張れれば良かったんですが。でも最後はもう相手を褒めるしかないです」

―チームとして昨年に引き続き2回目のインカレになりますが、昨年との違いはありましたか?
「緊張していないといえば嘘になります。インカレ独特の雰囲気もありましたし、代々木という場所でもあったので、呑まれてしまったかなと思います」

―名古屋経済大は東海地区でも徐々に力をつけてきていると思いますが、リーグ戦はどう戦ってきましたか?
「リーグ戦は全勝が目標でしたが、初戦で名古屋学院大に負けたんです。それ以降は持ちこたえて2位にはなりましたけど、途中から優勝というよりは2位を死守していこうと切り替えてやってきました。落ち込まずにその切り替えはできたので、ここまできたと思います」

―試合を見ていると下級生が試合に出ている場面も多いですが、上級生としてはどのようなことを心がけていますか?
「そこまで意識していることはなくて、みんな仲がいいし3年が主力なのでそこをサポートすることを心がけています。4年生は締めるところを締めないとということを考えています」

―リーグ戦、インカレで勝つためにはあと一歩という踏み込みが必要かと思いますが。
「やはりゲームの入り方ですね。うちのチームはちょっとゆるいところがあってその雰囲気で入ってしまうので、そこはちゃんと締めないといけません。みんながそこに向かわないといけないですね。でも来年は大丈夫だと思います。ただ、負けてしまったので自分は何も言える立場ではないです。後輩には頑張って欲しいです」

―名古屋経済大でバスケットをしていかがでしたか?
「自分は1年遅れて入って、4年よりひとつ上になりますがみんな言うことを聞いてやってくれました。藤本さん(コーチ)が来てくれるまでいろいろチームでも苦労があって壊れかけたこともありましたが、そこを立て直していけました。昨年からもインカレに出られていますし」

―少しずつ良くなってきているところなんですね。
「そうなんです。個人的には自分は昨年のインカレメンバーには入っていましたが、試合には出られなかったんです。今年は試合に出てシュートも決めたし、それは良かったなと思います」

----------------------------------------

「1年間やってきたことを少しは出せた」
毎回のインカレからの学びを生かして

◆#13深谷研介(広島大・4年・PG)
141123fukaya.jpg司令塔として、4年生としてチームを引っ張った。一昨年の東海大との対戦では74-40の40得点に終わった。この試合では56点。東海大が目標としている60点以下には押さえられてしまったが、それでも格段の進歩が見えた試合でもあった。東海大のプレッシャーは弱い訳ではなかったが、最後まで戦う姿勢を失わず向かっていった。ここまで多くはない機会を生かし、全国大会で得たものから関東とどう戦うかに取り組んできたことが、ひとつの成果として現れたおかげだった。



―東海大と戦ってどうでしたか?
「この1年間インカレで関東のチームを倒そうと練習してきて、それが通用した面もあったし、逆にフィジカルや高さで圧倒されてしまった場面もありました。でも1年間やってきたことをコートの中で表現できたと思うし、それは良かったと思います」

―終始攻め気があってアグレッシブなプレーでした。
「こちらはチャレンジャーですし、相手は格上だとわかっているので、受け身になったらダメだと、常に自分たちから仕掛けていこうと試合前から言っていました。それが1試合通してできたのかなと思います」

―スカウティングはされたと思いますが、わりとフリーになって打てていた場面もありましたね。
「相手のオフェンスに関してはもちろんビデオで研究しましたし、スクリーンで相手がどういう対応をしてくるかも研究してどこで攻めるか、共通意識ができていたと思います。できたところもありますが、思った以上に当たりが強かったりディフェンスがあってターンオーバーが増えてしまったりした部分では、点差に響いたかなと思います」

―東海大は基本的に失点60以内に押さえることを目標にしているチームです。あと少しで60点、と迫った部分はどうですか?関東のチームでも東海大から60点以上を取るのは難しかったりするのですが。
「2年前にも東海大と1回戦でやっていて、ディフェンスはスカウティングもできて70点大に押さえたんですけど、こちらが40点に押さえられてしまいました。だから今回は打てるところがあったら思い切って打っていって、点数を伸ばしていこうとやっていました。それで3Pもよく打てて点が取れたと思います」

―一昨年の対戦からの反省が生きたんですね。
「あそこから得たものは大きかったかなと思います」

―関東の強いチームから学んでいるのは大事なことですね。
「なかなか地方のチームは関東の強いチームとやることはないので、1回1回のインカレで自分が上級生から教えてもらったり、下級生の頃から試合に出て学んできたことを4年目で少しは出せたのかなと思います」

―学生選抜にも選ばれていましたよね。ああいう場でもやれたのは大きいですか?
「中・四国選抜として関西選抜や東海選抜と対戦しました。高さや当たりの強さはそういう場で実際のイメージに近いものを体感できました。ただ、選抜と違うのはチームとして練習してきているし、大きいだけじゃなくて連携も強いなと。そこは選抜とひとつのチームとしてやってきているところの違いかなと思います」

―今後後輩たちにはどうやっていって欲しいですか?この経験も生かしたいところですが。
「自分が入学して4年間インカレには出続けてきましたが、毎回1回戦負けです。強いチームと当たるのはもうわかっていて、今回は1年間それを目標にやってきました。結果から見ると今回も負けてしまったので失敗なんです。でもターンオーバーだとか今回から学んだことから改善していって欲しいし、下級生もたくさん出ているチームだし来年は絶対にチャンスがあるはずです。後輩には僕らの分も勝って欲しいと思います」

―これで大学バスケも終わりますが、どんな気分ですか?
「小学生の頃からバスケットをやってきました。今日はミスもたくさんしましたが、4年間仲間に恵まれて好き勝手やらせてもらったなと思います。とても恵まれていて、幸せだったなと思います」


関連記事

テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

EDIT  |  23:50  |  2015インカレ  |  Top↑
 | BLOGTOP |