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2015.10.30 (Fri)

【2015リーグ2部】10/24レポート(第15戦)

1位の日本大、2位の早稲田大が共に敗戦し
終盤戦も不安定な様子を見せる2部リーグ


151024nittai.jpg 第7週で激闘を演じた日本大と早稲田大。リーグも終盤戦に入り、この2チームが1位2位フィニッシュを決めるのではという、うっすらとした観測も出始めていた。しかし、第15戦において日本大は日本体育大に、早稲田大は大東文化大にともに敗れる結果となり、順位こそ変わっていないが、まだまだ甘い予測に踊らされてはならないことを再認識させられる結果となった。

 第14戦で2勝目をあげ、9位に位置する神奈川大は入れ替え戦回避にわずかな望みがかかる中、立教大と対戦。立ち上がりから互角となり、3Qこそ少し差をつけられたものの4Qで挽回。しかしわずかに3点及ばず70-67で立教大が勝利した。

 ここまで3勝、入れ替え戦回避にかける江戸川大は後半に入り中央大を追い上げて、延長戦に突入。4Qと延長で中央大が合計11点しか取れなかったのに対し、江戸川大が28得点と猛攻を見せ、71-75で見事勝利。4勝目をあげて入れ替え戦回避に大きな一歩を刻んだ。

 東洋大関東学院大の対戦は50-80の大差に。スコアリングリーダーである#45大熊(4年・F)がフル出場ながら無得点に終わり、苦しい試合となってしまった。

151024singou.jpg 前週の第15戦で早稲田大を2点差で破り、首位に立った日本大だが、この日は打って変わり、終始日本体育大の勢いに押し負ける形となった。序盤から簡単なミスが目立ち、前半こそ1点差だったが、3Qで崩れを見せると、終盤も盛り返せずに引き離されて59-72の敗戦。続く試合で2位の早稲田大も負けたために首位であることは変わらないが、チームの脆い部分を露呈してしまった。日体大は一時は3敗してつまずきかけたものの、この勝利で4位の大東大との1勝差を保った。残り試合に望みを託す。日本大の網野コーチは、「ディフェンスの部分はある程度できていると思うのですが、オフェンスでボールを大事に扱うとか、ゴール下のシュートをしっかり決めきるとかができていない。前半でもうターンオーバーが10個あって、そういう軽いバスケットをしてしまっているのが今日のいちばんの敗因」と苦い表情。残りの4試合の大事さはこの1週間説いてきたというが、コートの上で表現することはできず、学生バスケットの難しさが垣間見えた。「自分たちで追い詰めた感じなので、次の3試合こそ本当に大事です。ちゃんと勝てば最低限のところは保てるので、そこを徹底することだけです」(網野コーチ)と、残り試合へ再度引き締め直すことを誓っていた。

写真上:粘り強く戦って勝利した日本体育大。
写真下:日本大は終盤新号や高橋が打っていくものの、追い上げはかなわず。


【GAME REPORT】
何度もリードが入れ替わる展開の中
終始粘り強いプレーを続けた大東文化大が勝利


151024takeuchi.jpg 共に入れ替え戦・インカレを狙う4位大東文化大と2位早稲田大の一戦。ここまで4敗の大東文化大にとってはこれ以上負けることはできない崖っぷちの状況、一方2位の早稲田大も入れ替え戦進出にはひとつも落とせない。両者ともに重要な戦いは最後までヒートアップする内容となった。

 1Q、大東文化大#99山崎(4年・SG)のミドルシュートで始まる。その後どちらも得点のない時間帯が続いたが、中盤になると早稲田大の攻撃が波に乗り、#7石原(2年・PG)と#22國枝(4年・F)の連続3Pで差がつく。このまま早稲田大ペースで試合が進むかとおもいきや、大東文化大#12熊谷(1年・PG)の3Pが決まると、#3竹内(2年・PG)の3P、#17寺崎(4年・PG)、#99山崎のミドルシュートが次々と決まって14連続得点。その間早稲田大は、シュートは打っているが決まらず。今度は大東文化大のリードとなると、最後に早稲田大は#16山本(4年・F)がインサイドで得点し4点差にして、17-13で終わる。

 2Qは大東文化大が1Qでつけた点差をキープしつつシーソーゲームに。大東文化大は#23奥住(1年・SG)・#99山崎・#3竹内が次々に3Pを決めていく。対して早稲田大は#18森井(1年・G)・#2木澤(4年・G)・#7石原(2年・PG)の3Pで対抗。3P合戦になる。その中で早稲田大はファウルをもらいフリースローを打っていくが決めきれず、差はまた少し開いて37-29でハーフタイムへ。

 3Q、大東文化大のディフェンスが効いてパスカットが多く生まれると、#7渡部(4年・SF)が速攻で得点。そのあとも#7渡部がレイアップ、3Pを決めて13点差に。しかし早稲田大も引き下がらない。#36澁田(3年・SF)が3P、バスケットカウントで得点し徐々に差を詰めていく。早稲田大がオフェンス・ディフェンス共に調子を上げはじめると、大東文化大は完全にペースを持っていかれてしまう。早稲田大は#7石原・#22國枝を中心に得点して、残り1分のところで同点。大東文化大が最後にフリースローを1本決めて、1点リードとし51-50で終える。

151024kunieda.jpg 最終Q、序盤はそのまま早稲田大ペースで進む。3P、速攻などで9連続得点し逆転に成功。大東文化大はタイムアウトを挟むと、そこから流れが変わる。#68花井(3年・SG)のバスケットカウント、#99山崎・#20毕(2年・PF)の3P、#32原(3年・SF)の速攻が2本決まって今度は大東文化大が逆転すると、早稲田大はタイムアウトを請求。その後早稲田大は#2木澤が3Pやレイアップで得点し2点差に詰め寄るが、残り6秒で大東文化大#20毕に対して痛恨のシュートファウル。#20毕はフリースローを1本目は決め2本目を外すが、#32原がこぼれた2本目のリバウンドを取って押し込み、そのまま試合終了。75-70で大東文化大が勝利した。

 早稲田大は痛い3敗目。この試合では新川が欠場となった。層の厚いガードに比べると薄めであるこのポジションを國枝らがよくカバーし、様々な選手たちの頑張りも見えたが、得点は70点にとどまり、いまひとつ伸ばせなかった。エースである#34池田が2得点に終わったのも痛い。前週の日本大戦からの連敗となり、勝敗の上で3位の日本体育大に並ばれてしまう結果となってしまった。得失点では大きなアドバンテージがあるものの、最終戦の直接対決の行方によっては順位が入れ替わることもあり得る。

 一方で大東文化大は、この試合にかける気持ちが大きかっただけに泥臭いプレーも随所に見え、必死に戦った。オフェンス・ディフェンス共に良く、シュートが高確率で決まった。この勝利でなんとか持ちこたえ、最終週に希望を残す状況となった。

写真上:3Pを3本も決め、試合の流れを変えた大東文化大2年の竹内。
写真下:怪我の新川(#8)に代わり出場した早稲田大4年の國枝。負けはしたが大きくチームに貢献した。

※大東文化大・渡部選手、花井選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「下を向いていたらもう次はない」
主将・山崎を筆頭にチーム一丸ですべてを最終週にかける

◆#7渡部 舜(大東文化大・4年・SF)
151024watanabe.jpgリバウンドによく絡み、内外どちらからも得点できる渡部。最終学年であるだけに、残りの試合にかける思いは非常に強い。大東文化大は現在4位。自力での入れ替え戦・インカレは既になく、非常に厳しい位置にいることは確か。しかしわずかな望みにかけて最後まで頑張り切るだけだろう。


-試合を振り返って。
「この前早稲田と戦った時に、相手はゾーンで少しそれに対してみんな悪いイメージを持っていて、そこからこの前やられたゾーンに対するオフェンスの確認を練習でやってきたので、そこは今日上手く対応できていたと思います」

-先週日本体育大に負けてしまいましたが、その悪い流れからどう切り替えてきましたか。
「下を向いていたらもう次はないので、そこはキャプテンの山崎(#99)を筆頭にチームみんなで切り替えて頑張ろうという話をしていました」

-先週と比べて良かった点は。
「先週は少し集中が切れてしまう場面が所々あったんですけど、今回の試合では泥臭い部分もしっかり長時間継続できたので、今日勝てたんだと思います」

-泥臭さが続かないというのは、何がそうさせてしまうのでしょうか。
「オフェンスで上手くいかなくなった時にリバウンドも取れなくてピックアップもできなくなって、相手に簡単なシュートを打たせてしまうだとか、集中力が切れてミスを簡単にしてしまって相手に得点されたりするとかがダメなところです。自分たちの良さは失点が一番少ないところというかディフェンスなので、速攻で相手に簡単に点数を与えてしまうと良くない流れになって、集中力も切れてしまうんだと思います」

-毕選手(#20)がインサイドで攻めることがあまりできていませんでしたね。
「そうですね。でも彼もやってくれると思うので、それを信じてあと3試合、4年生が下級生を支えながら頑張っていくしかないです」

-前半、毕選手が0点だったのですが、後半に渡部選手がゴール下へ積極的だったのはそういうことが関係してのことだったんですか。
「毕は外を打つ選手でもあるので、そういうときは自分がインサイド頑張ってやらないとなとは考えていますね」

-試合に出た時に自分はどんなことをやらなければならないと思ってやっていますか。
「自分のポジションはリバウンドを頑張らないといけなくて、でもここ最近ちょっとリバウンドを取れていなかったので、今日はしっかりリバウンド取ろうと頑張りました」

-今日の試合を見ると個々で攻めているシーンが多く、合わせなどがあまりないように感じましたが。その辺はいかがですか?
「練習しているときも合わせっていうのはあまり出ていないのがあります。最近は自分と毕はお互いコミュニケーションを取って、ここにはちょっとボール入れてだとか、毕も自分のこと見てくれって言ってきたりするので、コミュニケーションを取って結構やれていたりはします。ただ、まだアウトサイドのプレイヤーと自分たちインサイドのプレイヤーの連携は取れていない部分もあるので、明日の試合とこのあとの練習でもうちょっと意識してやっていきたいなとは思います」

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「もうやるしかないと一致団結している」
残された望みにかけて最後まで戦い抜く意識

◆#68花井大悟(大東文化大・3年・SG)
151024hanai.jpg早稲田大に勝利し、残り試合に希望を託す大東文化大。上位の本命と見られるチームがリーグ戦でつまずくのは決して珍しいことではないが、今年の大東文化大もわずか1勝、2勝が運命を大きく変える2部リーグの苛酷さをまさに体現する格好となっている。しかし、最後まで懸命に戦い抜くことこそ、やるべきことにほかならない。コート上でリーダーシップを発揮する花井を筆頭に、チーム一丸となって最後まであきらめずにプレーするだけだ。


—先週はあまり良くないでしたが、この1勝は大きいと思います。
「もう落とせないという状況で、ひとつでも負けたらもうインカレもないので、今は1戦1戦目の前の試合に集中して勝つつもりでやっているので、今日はすごくチームも一致団結してできたと思います」

—ふっきれたような面があるのでしょうか。
「そんな感じですね。もうやるしかないだろうと前を向いて、元気を出して全力で楽しんでやろうと切り替えています」

—前半から競り合いつつ進行しましたが、インサイドがあまり上手く使えていないという印象を受けました。
「今シーズンというか、このリーグ戦ではあまりインサイドで点を取れない状況がありました。そこがすごく課題なんですが、前半は奥住(#23)など、全体的に外がよく入っていたので、よくあそこで我慢できたなと思います」

—何度も早稲田大にひっくり返されましたが、そこで粘れたのもやるしかないという気持ちの部分が大きいのでしょうか。
「早稲田の選手はみな上手いですし、本当にどっちに転ぶかわからないゲームだと思ったので、その分は焦らずこんなものだろうと思って落ち着いてやれました」

—そんな状況の中で最後に勢いを持って来られたのが勝ちにつながりましたね。このリーグ戦ではなかなか結果に結びつかない難しい状況でここまできましたが、自分たちでは何が原因だと思っていますか?
「やはりガードの部分が一番大きいかなと思います。昨年は兒玉さん(昨年度主将・現NBDL大塚商会)がいたんですが、今年はそこが入れ替わってチームもガラッと変わってしまいました。そこでうまくゲームを作れない時間帯が多かったです。でも今は熊谷(#12)や一真(#3竹内)がしっかりしてきたので、今日も早稲田にも勝てたと思います」

—花井選手は昨年までほとんどシックスマンでしたが、このリーグは数多くスタメンでも出ていますね。
「リーグの最初はスタメンで、途中でまたシックスマンになってスタメンに戻ってという形ですね。自分も3年で上級生ですし、下級生ガードのサポートをしつつ、渉真さん(#99山崎)にはプレーに集中してもらいたいので、自分が周りをまとめる役目をやれと西尾さんからは言われています。それに、うちは誰が出てもそんなに変わらないので、スタメンやベンチに関わらず個人個人の役目を果たせればそれでいいとは思っています」

—リーグを通して試合中も花井選手が泥臭いプレーだったり、声をかけたりして必死な様子が伝わってきます。そういう理由もあったんですね。
「やっぱり自分がいるうちに1部にあがりたいですし。そこへの気持ちは本当に強いです」

—ただ、春は良かったもののリーグ戦ではつまづきもありました。長いリーグ戦は難しさも感じられたのでは。
「2週目に東洋大に負けて歯車が狂った感じがします。やっぱり一戦の重みをすごく感じています」

—あと3試合に向けて。
「もう勝つしかないので、今日みたいにチームで一致団結して勝てるように頑張りたいと思います」

―チームとしてひとつになれているという確かな実感はありますか?
「練習中からみんな集中していますし、もうバラバラにやっているという意識もありません。大東らしくしっかりやっていきます」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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