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2015.10.23 (Fri)
【2015リーグ2部】10/18レポート(第14戦)
1・2位対決は日本大、3・4位対決は日体大に軍配
神奈川が2勝目を挙げ下位争いも混沌
勝負事では全員の望みが叶うわけではない。この1シーズン、もしくは大学4年間、もしくは十何年に及ぶバスケット人生をかけた想いが破れるさまも見届けねばならないのが、2部リーグという場所だ。
1敗同士の早稲田大-日本大は、あえてのスモールラインナップをぶつけた日本大が72-70で1巡目のリベンジ。首位に躍り出た。一方、インカレ出場ラインである3位をめぐっては、大東文化大の自滅だった。70-61で勝った日本体育大は再び単独3位を確保した。
関東学院大-立教大は、1Qこそ立教大#8阿部(4年・C)、関東学院大#45大熊(4年・F)の得点で拮抗する。だが、2Q頭の#8蜂谷(4年・PF)の得点以降、関東学院大は7分に渡って無得点となってしまう。外に偏るパターンで、リバウンドを支配した立教大が26-23から51-23と怒涛の攻勢を見せる。関東学院大はようやく#8蜂谷の3Pが決まり、ここから反撃というところで#45大熊が負傷退場。すでにスタメン2人が離脱しており、ダブルエースの片翼まで失う。後半は30点、40点と差が開いていく。立教大が経験の少ないメンバーに出場機会を与えたため4Qは関東学院大の得点が動いたが、それでも111-80と思わぬ大差がついた。
神奈川大-中央大は、延長の末に神奈川大が72-70と粘り勝ち。これまでもリバウンド数で相手を上回る試合はあったが、それをフィニッシュまでつなげきることができた。中央大は振り返れば8~10位のチームが迫ってきている。
次週、第15戦でも日本大-日体大、大東大-早稲田大が予定され、気の抜けないゲームが続く。
写真:決勝点を決めた新号を囲み、優勝したかのように喜ぶ日本大。
写真下:立教大は2年生の高地が今年どれだけ経験を積めるかが重要になる。
【江戸川大の波状攻撃を封じた東洋大が最後に笑う】
前日に関東学院大に競り勝って波に乗る江戸川大。同じく前日に大東文化大を追い詰め、自信をつけた東洋大が迎え撃った。1Q前半は6-6。ここで東洋大ベンチが先んじて動くと、#55井上(4年・SF)が起用に応えて3Pシュートを連発する。インサイドでは#54マッカーサーJr.(1年・PF・ディナ)が躍動、ハイペースで得点を重ねる。江戸川大は#10王(4年・C)、#23保岡(2年・SF)が返すも、外角の分だけ東洋大がリード。21-28で始まった2Q、江戸川大のゾーンディフェンスがはまる。リバウンドから#55栗原(3年・SF)の速攻、#10王のジャンプシュートでリズムをつくり、31-31と同点に持ち込む。東洋大は#30川上(1年・SG・市立船橋)の連続3Pで引き離そうとするが、江戸川大もすかさず返す。前半ラスト30秒にはスティールからのレイアップも決まり、39-37と逆転して終える。
3Q、東洋大は#88山本(3年・PF)、江戸川大は#10王を中心に加点し、1ゴール差から離れない。打開したのは江戸川大#1平岩(2年・SF)。残り3分、この日あまり決まっていなかった3Pを沈めガッツポーズ、さらにはボールを奪っての速攻も決めて52-45とする。東洋大はこの後フリースローを与えてしまうなど後手に回るが、#11中村(3年・PG)がブザービーターで3Pを決め簡単には脱落しない。
4Q、#11中村がもう1本3Pを決め57-59と逆転。だが江戸川大もすぐ#55栗原が3Pを返す。さらに#23保岡が強く攻め込んでフリースローを獲得、66-59と差を広げていく。東洋大はここでディフェンスをゾーンに変更。江戸川大が攻めあぐねる間に、#25島崎(3年・G)のバスケットカウントで69-68と再び1点差とする。どちらも退かずフリースローを決め合った末、東洋大が再三のリバウンドから#88山本のロングシュートで残り1分半71-71の同点に。#54マッカーサーのブロックショットも炸裂、さらにフリースローを得るが成功は1投に留まる。1点ビハインドの江戸川大はタイムアウトを請求、#1平岩に託す。見事レイアップで応え、今度は東洋大のタイムアウトに。こちらは任された#11中村のシュートは落ちてしまうが、#2山口(3年・SG)が千金のリバウンドタップ。これが決勝点となり、73-74で東洋大が制した。
写真上:思いきりよくシュートを放つ東洋大・井上。
写真下:4年生の江戸川大・貝塚は大川主将とともによくチームに檄を飛ばす。
【最後まで接戦となるが日本体育大が勝利し一歩リード】
共に10勝3敗で上位に位置している日本体育大と大東文化大の一戦。入れ替え戦、インカレ出場を意識した、激しい戦いになることが予想された。
1Q。大東文化大は#20毕(2年・PF)が活躍、ダンクを含む10得点でチームに貢献する。それに対して日本体育大も#75赤土(3年・PF)が内外様々な角度から攻めて8得点。15-16で大東文化大が1点差のリード。2Qも接戦に。序盤に日本体育大の#14大城(3年・PG)が外角のシュートを2連続で決めて逆転すると、そのまま今度は日本体育大リードでゲームが進んでいく。攻めていく中でどちらも3Pが多く決まり、32-29で2Qは終了。3Q前半は大東文化大が#68花井(3年・SG)の3Pで同点にし、そのまま得点が続いて逆転。しかし後半になると大東文化大の勢いは落ち、日本体育大のペースに。日本体育大は#75赤土を中心に加点し更に逆転。突き放しにかかるが、最後に大東文化大#99山崎が3Pを決めて食らいつき、49-44で3Qを終える。最終Q、前半はお互い点を取り接戦が続いたが、後半になって日本体育大が速攻やバスケットカウントなどで連続得点し10点差にまで開く。それでも大東文化大は#99山崎がなんとか3Pを決めて5点差に縮めるも、それ以降は得点できず。最後はファウルゲームとなり日本体育大がフリースローをきっちりと決めて、70-61で勝利した。
写真:日本体育大4年の加藤。高確率のシュートでチームを勝利へ導いた。
【GAME REPORT1】
神奈川大が守りきり2勝目
入れ替え戦回避にここからが正念場
守っても点が取れなければ勝てない。勝てないと頑張り続けるのも難しくなるもの。しかし、幸嶋監督が「真面目」と評する神奈川大の選手たちは心折れることなく守り続け、ついに10試合ぶりの勝利を手にした。
1Q、中央大は中外バランスよく加点し4-11とリード。神奈川大は#55鈴木(4年・C)をコートに送ると、ブロックショットにバスケットカウントにと活躍。12-18とついていく。2Q、神奈川大#81金丸(3年・PG)がドライブやアシストで攻め気を見せる。#1田中(2年・SF)も続き、残り6分24-24の同点に。中央大はスクリーンでファールを取られる場面が続くが、#27宍倉(4年・C)がインサイドで存在感を発揮して残り2分28-34と押し戻す。神奈川大はスローインミスが出てしまうも、その後はディフェンスでしのぐ。
3Q開始早々、中央大#25森(3年・CF)の連続得点で10点差となる。神奈川大はメンバーを入れ替えていく中で、#8内山(4年・PF)や#74佐藤(4年・C)が中で、#33阿達(2年・SG)や#24工藤(1年・PF・八千代松陰)が外から得点し、的を絞らせない。守っては難しいシュートを打たせ、リバウンドを奪取。34-42から4分間で46-42と12連続得点してみせ、Q終了時点でも50-46とアドバンテージを得る。
4Q、神奈川大は#33阿達のロングシュート、#14田代(3年・SF)の3Pが気持ちよく決まり、残り6分61-52と逃げる。だが中央大は#6柿内(2年・G)が黙っていない。厳しい体勢からでもシュートを沈め、じわじわと追い上げる。1分を残して63-63と神奈川大を捕らえる。そして自分に注意が集まったところで#28鶴巻(1年・SF・幕張総合)にアシスト、逆転を演出した。一方の神奈川大はいくつか選択肢のある中、#81金丸は自らレイアップ。これを決めて延長に突入する。
OTはどちらもミスが出てしまう。中央大は#25森、神奈川大は#81金丸がベンチに下がってつった足を伸ばす仕草をするなど疲れが見える。その中で神奈川大#33阿達がフリースローを得て72-67と抜け出す。だが中央大は#14鈴木(4年・PF)が3Pを決め食い下がる。残り22秒、スローインで#15八木橋(3年・PG)がスティール。当然#6柿内に回すが、ドライブでスリップしてしまう。それでもボールは#14鈴木へつなぐものの時間が足りない。72-70で神奈川大が勝利のブザーを聞いた。
神奈川大は、リーグ中盤まで「リーダーシップを取ろう」と周囲に促されるほど大人しかった4年生センターたちが積極的に攻めたことで、オフェンスがうまく回った。中央大は惜しい試合が続く。運びで当たられると苦労する面があり、チーム全体で改善したい。
写真上:神奈川大・工藤の得点力が効いた。
写真下:話し合う中央大。
※神奈川大・阿達選手、金丸選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【GAME REPORT2】
堅守と機動力がぶつかり合った頂上決戦は
日本大#6新号のブザービーターで劇的な幕切れ
ここまで10勝1敗で並ぶ日本大と早稲田大の首位対決。勝者はリーグ優勝、そして1部入れ替え戦がぐっと近づく。
先に流れをつかんだのは早稲田大。#34池田(4年・PG)の3Pシュートで先制すると、激しいディフェンスを仕掛けて日本大の出鼻を挫く。さらには#38宮脇(3年・C)のインサイドプレーや、2on2の形で#7石原(2年・PG)が加点し、交代で入った#18森井(2年・G)もドライブにアシストにと躍動。残り3分には18-8とリードを10点に広げた。だが、ここから日本大は反撃を開始。#1本村(1年・SG・土浦日本大)の1on1や#6新号(2年・PG)のスティールで悪い流れを断ち切り、怒涛の連続10得点。20-18と、2点差に追いついて2Qへ。
2Qも引き続き早稲田大ペースで、3Pや速い攻撃が決まる。日本大は#7古牧(4年・SG)のリバウンドシュートで残り5分29-24とついていく。しかしミスが出てしまい、早稲田大#26富田(1年・C・洛南)のレイアップで35-24と2桁差がつく。これ以上離されたくない日本大は#0土屋(3年・PG)、#33上原(4年・SG)の3Pで反撃。40-31と1桁差に収めて折り返す。
3Q、開始すぐ早稲田大のセンター#38宮脇が3ファウルとなってしまいベンチに下がる。日本大は高さで畳みかけるのではなく、#5仁平(3年・PF)を5番に置くスモールラインナップを展開。ボールが回り#24高橋(3年・SG)らの3Pも入り始める。だが、早稲田大は#7石原・#36澁田(3年・SF)が冷静に得点を重ね、残り2分半54-44と点差は変わらない。日本大のタイムアウトあけ、早稲田大は前から当たって主導権を維持しようとするも、逆にファウルが相次ぐ。この機に日本大は#24高橋がリバウンドシュート、さらに味方ベンチの目の前からブザービーターとなる3Pを決めて56-51と流れを引き寄せる。
4Q、コートに戻った早稲田大#38宮脇が再びファールを取られ、1分も経たず交代せざるを得ない。日本大はリバウンドから#33上原の3P、さらに#5仁平のドライブとこのチャンスを生かし、60-58まで肉薄する。一方の早稲田大は#2木澤(4年・G)、#16山本(4年・F)の4年生が気を吐き、64-58と突き放す。しかし日本大#6新号を止めきれずフリースローを与えてしまう。日本大は堅守から#7小牧の速攻・アシストで残り3分64-64とついに並ぶ。早稲田大はたまらず#38宮脇・#8新川(2年・SF)・#18森井を投入、リバウンドとディフェンスの強化をはかる。攻めては#34池田がドライブを意地で決めれば、#8新川が3Pで援護。日本大は#6新号がピック&ロールからジャンプシュートを決めるものの、#11門馬(3年・SG)は好プレーもリバウンドを押し込めない。張り詰めたまま最後の1分を迎える。
早稲田大は#38宮脇がチャージングで退場となってしまうのに対して、日本大#33上原が3Pを沈める。しかし早稲田大は気落ちせず、#18森井の目のさめるようなアシストを#36澁田が決め71-71。タイムアウト後、残り10秒、日大はこのQ当たっている#6新号に託す。シュートは外へ流れながらのレイアップとなったが、絶妙な力加減でバックボードに当たってネットをくぐる。同時に残り時間0となり、71-73で日本大が歓喜に包まれた。
早稲田大もフィニッシャーの#7石原を終盤起用しておけばと思われるかもしれないが、それは終わった後ならいくらでも言える「たられば」だ。むしろ、最後の新号の1on1をファールなしでよく守ったと言える。また、大黒柱の#34池田の3Pが第12戦0/6、第13戦3/14、今日の後半も0/3(前半は2/2)と最近成功率が下がっており、本人曰く「絶不調」。ならばとドライブ主体に切り替えたのはさすがの対応だったが、なかなかファウルを取ってもらえなかった。マーク自体は激しく、途中ベンチに退いて接触や転倒の痛みを癒さねばならなかったほど。チームを支えてきた池田を今度はチームが支えられるよう、1つ1つのプレーを確実に積み上げたい。
日本大は、試合展開に応じて組んだラインナップでもしっかりと適応。タレント性・柔軟性に富んだ、往年の雰囲気すら感じられた。これで単独首位。ただし、勝敗数が並んだ場合は得失点差で早稲田大が上回る。両チームとも大東大・日体大との対戦を残しており、予断を許さない。
写真上:ポジション争いで激しくやり合う日本大・仁平と早稲田大・富田。
写真中:早稲田大・森井は課題の外角が成長、得意の守備にも好影響が見られる。
写真下:ハッスルプレーが持ち味の日本大・門馬。ムードメーカーでもある。
※日本大・上原選手のインタビューは「続きを読む」へ。
「とにかく一人ひとりの気持ちが強かった」
チーム全体で攻守共に徹底できたことが勝利につながった
◆#81金丸智生(神奈川大・3年・PG)
今リーグは神奈川大の主力ガードとして活躍。ガードとして、上級生としてチーム状況を意識しながら自分の役目を果たそうとしている。この試合ではシュートの調子も良く、得点面でも貢献した。下級生が多く出る神奈川大を上手くまとめ、勝利に導けるか。この2勝目を弾みとして、残りのリーグで少しでも勝ち星を伸ばしたい。
-試合を振り返って。
「今まであまり勝てていなかったんですけど、今回は皆で気持ちを入れて最後まで諦めずにできました。その結果勝つことができて、とにかく今は嬉しいです」
-勝因はなんでしょうか。
「自分のマークマンを一人ひとりがしっかり守れていて、リバウンドをみんなで取ってブレイクもみんなで走って…とにかく一つひとつをみんなが徹底してできたことが勝ちにつながったんだと思います」
-1回目戦った時と違った点は。
「選手一人ひとりの気持ちが全然前回とは違っていて、『自分が、自分が』っていう気持ちでみんなやっていたのがゴールに向かって、それでファウルも結構もらえたので。とにかくみんなの気持ちが強かった点が違ったかなと思います」
-リバウンドが取れていた印象ですが、そこは意識してやっていたところでしょうか。
「はい、いつもより多く取れていましたね。相手の選手たちにしっかり対応しながら、自分たちのセンター陣がかなり頑張ってくれたからだと思います」
-場面・場面で交代を繰り返していますが、自分が出たときは自分のどんな良い所を期待されての出場だと思いますか。
「ガードが弱いとその弱さがチームにも伝わって周りに悪い影響を与えてしまうっていうのを監督に前怒られたので、自分が出たときはとにかく積極的にゴールに向うとか、ディフェンスをハードにやるとか、自分の頑張り・エネルギーをチームに発信してチーム内のモチベーションを上げられるように意識してやっているところですかね」
-試合に出る下級生が多い中で、上級生として気をつけていることは。
「下級生に対しては、自分が指示したこと以外は自由にやっていいし、打てたらどんどん打っていいとも言っています。それでダメなら自分が再度ボールをもらってコントロールするから、とにかく自由に積極的にやっていいとは言っていますね」
-なかなか勝つことができていませんでしたが、その間の選手たちのモチベーションはどうでしたか。
「ずっと負け続けてきて、でもキャプテン(#74佐藤)や先生方が、『下を向いている暇はないから、次こそは絶対に勝とう』って励ましてくれて、一週間後にいい準備ができるように練習から気持ちを高めるってことを常に意識して、自分たちでお互いに言い合っていました」
-次は立教戦ですが。
「個人的には前回の立教戦はミスが多くて、ボールを運んでいる最中につかまったりもして、気持ちの面でも弱くなっていたので、とにかく自分は強気で戦って、それがチームに伝わればいいなと思います。あとは出たら全力で戦って、今日の勢いのまま勝てるように頑張りたいです」
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「入替戦のことは考えていない」
前から当たり、フィニッシュも担う仕事人
◆#33阿達隼人(神奈川大・2年・SG)
両チームを通じて唯一、40分超コートに立った。信頼の厚さが感じられるが、実は昨年はBチーム。初舞台は今年の新人戦だった(初戦で東洋大に敗戦)。今リーグでは練習での調子によって下級生にも出場のチャンスがあり、それを掴んだと言える。リーグを通じて得た経験を結果に反映させ、残り4戦で2部残留を決めるべく、集中している。
―お疲れ様でした。試合終了のブザーを聞いたときの気持ちはいかがでしたか?
「本当に久しぶりの勝利で、すごく嬉しかったです」
―勝因は何だと考えますか。
「この1週間頑張ってきた、神大らしいディフェンスを発揮できたので勝利に結びついたと思います。中央大対策というわけではないのですが、いつもはハーフマンツーなのを今日はオールコートで、最初からビハインドを負っているときのような気持ちでプレッシャーをかけにいこうと話していたんです。自分で言うのもなんですが、いいディフェンスができました」
―中央大はツインタワーの宍倉&森選手がいましたが、インサイドではどのように攻めたり守ったりする戦略だったのでしょうか。
「うちのインサイドは4年生の先輩たちなので、相手がどうとかでなく、ボールを預ければ勝負してくれると信じてパスを入れました。まずインサイドで攻めて、そこから合わせていくという感じでインサイド中心の組み立てです。これまでは最初にインサイドに起点をつくる時点で慌ててしまっていたのですが、今日は落ち着いてボールを入れられたので、ボールが返ってきたときのピック&ロールもうまくいったと思います」
―今日は皆がよくシュートが入ったのは、落ち着けたのが大きいですか?
「そうなんです、いつも慌ててしまって。監督にも落ち着いてじっくりプレーするようにと言われていて、今日はそれが実行できました」
―4Q終盤に追いつかれたときは、どんな心境でしたか。
「自分が攻めないといけないという気持ちです。去年は出場機会がなかったのでリーグ最初はかなり緊張していたのですが、一緒に頑張ってきた1・2年生が多く試合に出ていることもあり、今日は前向きに捉えられました」
―高校の恩師(横浜清風高の三宅学ヘッドコーチ)が観戦していたのは気づきましたか?
「前半の途中に気づきました。アシスタントコーチも来てくれていて、頑張らないと、と思いました。(試合後何か話したか)『よく頑張った』としか言ってくださらなかったですが(苦笑)、これで終わりじゃないから、と。普段は厳しい先生なので、褒めてくれたと言えば褒めてくれました」
―確かにリーグはあと4戦残っています。どのようなプレーをしたいか、個人・チームそれぞれで教えてください。
「個人としては、今日のように落ち着いてプレーして、シュートを狙えるところは狙う。自分からドライブしていって、合わせまでできたらいいなと思います。チームとしては、神大はやはりディフェンスのチームなので、失点を60点以内に抑えるという目標を達成して、そこから速攻を出すようにしていきたいです」
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「適したところで適したプレーを」
見せた最上級生の余裕と覚悟
◆#33上原大輝(日本大・4年・SG)
下級生時から活躍し、この春まではスタメン出場が主だったが、今リーグはシックスマン的役割を与えられていた。だが、ベンチから実力のある4年生が出てくるのは往年の日大ならではとも言える。自分の役割をわかっているからこそ、この大一番で攻守ともに活躍。ベンチ・応援席でカチャーシー(出身地・沖縄の手を使った踊り)が巻き起こった。1部の経験を持つ最後の代として、やるべきことはしっかり把握している。あとはそれを実行するだけだ。
―最後は1ゴールを争う展開となりましたが、何が勝負を分けたでしょうか。
「ディフェンスで継続的にプレッシャーを掛けていこうと試合に臨みました。そのディフェンスで我慢し続けられたことが、こういう僅差の勝負で最後に上回れた要因かなと思います」
―上原選手はこの大事な試合で、リーグでは1巡目の早稲田戦以来2回目のスタメンでした。
「春はスタートで使ってもらっていたのですが、教育実習などでチームを離れる時間がありました。その間に亮輔(#1本村)だったり耕陽(#24高橋)だったりの成長が見られたので、網野コーチと話して、4年生の自分はベンチから出て流れを変えたりチームを引き締めたりする役割を果たそうと。リーグはそういう形でやってきたのですが、ディフェンスがポイントとなるこの試合に僕を使ってくれて、それで池田くん(早稲田大#34)のマークを任せられました」
―見事期待に応えたわけですね。
「応えられたかどうかはまだわからないですが。結果勝てたので、勝因のひとつにはなれたかなと思います。早稲田との1戦目では池田くんのところから崩されたという反省がありました。自分で打たれたり、さばかれて他の選手に決められたりだったので、そこを抑えるのが今日の試合のキーポイントでした」
―我慢してついていき、3Qの中盤から日本大に流れが来ました。何か変えたのですか?
「いえ、特には変えていないです。ただ、自分たちも早稲田に合わせて小さいラインナップにして、先手のスイッチプレーでディフェンスであってもどんどん早稲田を攻めていって、そこから走って点差を縮めらたのが大きいです」
―スモールラインナップは今日のために用意していたものでしょうか。
「いえ、基本は刘(#8)や龍星(#3舘)をインサイドの起点に据えているので、練習もその形が中心です。今日は流れの中でそのラインナップがはまったと思います。互いに小さいメンバー対小さいメンバーで、どちらがよりディフェンスして走れるかというガチンコ対決でしたね」
―4年生ならではの役割もあるかと思いますが、やはり長い時間出ている分3Pのタッチもよかったように見えました。
「そうですね、1試合通して出してもらえれば決めるだけの自信はあります。後から出てきて2・3本打つのともまた違います。そのどちらであっても、求められていることに適した状態で決められるよう、これからも準備していきたいです」
―今日も最後重要なシーンで決まりましたね。
「でも最後は全部健(#6新号)に持っていかれましたけどね(笑)」
―あのプレーは作戦通りですか?
「はい、健がボールを持って、空いたら打つ、さばけたらさばくという、健ありきのフォーメーションでした」
―これで単独首位となりましたが、リーグここまでのチーム状況はどう感じていますか。
「去年・一昨年と2部でのプレーが続いて、1度負けると負け癖がつくではないですが、状況が悪くなっていってしまうことがありました。でも今年は1巡目で早稲田に負けた後、もう一度気を引き締めて、ここまでしっかり勝ちを重ねてこられました。そして今日2度目の対戦で早稲田に勝てたというのは、チーム力が上がっていると実感します。1部入替戦、インカレに向けても大事なこの一戦を取れて、チームの士気も格段に上がりました」
―リーグ残り4試合、4年生として上原選手自身はどんなプレーをしたいか、またチームとしてはどう持っていきたいかをそれぞれ教えてください。
「自分としては、次の試合スタートか控えから出るかはわからないですが、適したところで適したプレーをできるように、自分のプレーをしていきたいです。チームとしては下級生が多く試合に絡んでいる分、気持ちの面でむらが出ないよう、今いる4年生がどう引き締めるか。4年生は2年間2部という場で戦ってきました。1年のときにはインカレも経験しています。その経験を伝え、後輩たちに1部という最高の舞台をプレゼントして、これからの日大の伝統復活のきっかけになれればと思います」
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「1人欠けて勝てないというチームではダメ」
全員で支え合い入れ替え戦を目指す
◆#35佐々木 涼也(日本体育大・4年・SF)
昨年は入れ替え戦で涙を飲み、1部昇格は悲願に違いない。この大東文化大戦には勝利したが7週目終了時点で順位は3位。入れ替え戦に行くには来週、再来週に待ち受ける日本大戦、早稲田大戦で負けるわけにはいかない崖っぷちの状況だ。最終学年として集大成の年、佐々木を含む4年生たちがどれだけ力を発揮することができるのか、期待したいところ。
-大事な試合でしたが大東文化大に勝利しました。どこが良かったですか。
「一人ひとりがやるべきことをやれていたからだと思います。ディフェンスだったり、リバウンドだったり、一つひとつの小さなことの積み重ねっていうのが勝ちにつながったんだと思いますね」
-逆にここがダメだったと思う点は。
「まだディフェンス時のコミュニケーションの部分とかにミスがあったりするので、来週までにまた詰めていけるように練習したいです」
-この試合にかける気持ちはチーム的にはどれほどだったのでしょうか。
「ここで負けたら自分たち4年生はもうインカレ・入れ替え戦に行けないと思っていたので、この一戦はかなり大きかったですね」
-ここまでやってきて、個人的に今大会の調子はどうですか。
「1巡目から比べると、2巡目は自分的に結構調子が上がってきているなとは思っているので、このまま頑張りたいです」
-来週までに修正していきたいところを教えてください。
「今日に試合で感じたのは、もっとリバウンドが取れないといけないのと、そのディフェンスを更に詰めていかないと、2部では勝てたとしても入れ替え戦で1部と戦ったときに勝てないと思います。そこを重点的にやっていかないとなとは考えています」
-来週は日本大が相手ですが、どこに気をつけて戦いたいですか。
「日大は結構大きいんですけど、ボックスアウトとかリバウンドとかをとにかく徹底してやっていければ勝てるんじゃないかと思います」
-日本大は大きいと言っていましたが、万選手(#88)とフェイ選手(#32)の2人が怪我をしている状況です。日体大としては少し不利な状況ですね。
「万全では望めないと思うんですけど、フェイ(#88万)も4年なので最後は気持ちで戦うと思います。チーム内ではフェイが出られなくなって危機感を感じてはいたんですけど、1人欠けて勝てないっていうチームではやっぱりダメだと思うので、まあそこは、ダリ(#32フェイ)1人に頑張ってもらうことになるんですけど、チーム全員で支えて、その穴を埋めるようにしていかないとですね」
神奈川が2勝目を挙げ下位争いも混沌

1敗同士の早稲田大-日本大は、あえてのスモールラインナップをぶつけた日本大が72-70で1巡目のリベンジ。首位に躍り出た。一方、インカレ出場ラインである3位をめぐっては、大東文化大の自滅だった。70-61で勝った日本体育大は再び単独3位を確保した。

神奈川大-中央大は、延長の末に神奈川大が72-70と粘り勝ち。これまでもリバウンド数で相手を上回る試合はあったが、それをフィニッシュまでつなげきることができた。中央大は振り返れば8~10位のチームが迫ってきている。
次週、第15戦でも日本大-日体大、大東大-早稲田大が予定され、気の抜けないゲームが続く。
写真:決勝点を決めた新号を囲み、優勝したかのように喜ぶ日本大。
写真下:立教大は2年生の高地が今年どれだけ経験を積めるかが重要になる。
【江戸川大の波状攻撃を封じた東洋大が最後に笑う】

3Q、東洋大は#88山本(3年・PF)、江戸川大は#10王を中心に加点し、1ゴール差から離れない。打開したのは江戸川大#1平岩(2年・SF)。残り3分、この日あまり決まっていなかった3Pを沈めガッツポーズ、さらにはボールを奪っての速攻も決めて52-45とする。東洋大はこの後フリースローを与えてしまうなど後手に回るが、#11中村(3年・PG)がブザービーターで3Pを決め簡単には脱落しない。

写真上:思いきりよくシュートを放つ東洋大・井上。
写真下:4年生の江戸川大・貝塚は大川主将とともによくチームに檄を飛ばす。
【最後まで接戦となるが日本体育大が勝利し一歩リード】

1Q。大東文化大は#20毕(2年・PF)が活躍、ダンクを含む10得点でチームに貢献する。それに対して日本体育大も#75赤土(3年・PF)が内外様々な角度から攻めて8得点。15-16で大東文化大が1点差のリード。2Qも接戦に。序盤に日本体育大の#14大城(3年・PG)が外角のシュートを2連続で決めて逆転すると、そのまま今度は日本体育大リードでゲームが進んでいく。攻めていく中でどちらも3Pが多く決まり、32-29で2Qは終了。3Q前半は大東文化大が#68花井(3年・SG)の3Pで同点にし、そのまま得点が続いて逆転。しかし後半になると大東文化大の勢いは落ち、日本体育大のペースに。日本体育大は#75赤土を中心に加点し更に逆転。突き放しにかかるが、最後に大東文化大#99山崎が3Pを決めて食らいつき、49-44で3Qを終える。最終Q、前半はお互い点を取り接戦が続いたが、後半になって日本体育大が速攻やバスケットカウントなどで連続得点し10点差にまで開く。それでも大東文化大は#99山崎がなんとか3Pを決めて5点差に縮めるも、それ以降は得点できず。最後はファウルゲームとなり日本体育大がフリースローをきっちりと決めて、70-61で勝利した。
写真:日本体育大4年の加藤。高確率のシュートでチームを勝利へ導いた。
【GAME REPORT1】
神奈川大が守りきり2勝目
入れ替え戦回避にここからが正念場

1Q、中央大は中外バランスよく加点し4-11とリード。神奈川大は#55鈴木(4年・C)をコートに送ると、ブロックショットにバスケットカウントにと活躍。12-18とついていく。2Q、神奈川大#81金丸(3年・PG)がドライブやアシストで攻め気を見せる。#1田中(2年・SF)も続き、残り6分24-24の同点に。中央大はスクリーンでファールを取られる場面が続くが、#27宍倉(4年・C)がインサイドで存在感を発揮して残り2分28-34と押し戻す。神奈川大はスローインミスが出てしまうも、その後はディフェンスでしのぐ。
3Q開始早々、中央大#25森(3年・CF)の連続得点で10点差となる。神奈川大はメンバーを入れ替えていく中で、#8内山(4年・PF)や#74佐藤(4年・C)が中で、#33阿達(2年・SG)や#24工藤(1年・PF・八千代松陰)が外から得点し、的を絞らせない。守っては難しいシュートを打たせ、リバウンドを奪取。34-42から4分間で46-42と12連続得点してみせ、Q終了時点でも50-46とアドバンテージを得る。
4Q、神奈川大は#33阿達のロングシュート、#14田代(3年・SF)の3Pが気持ちよく決まり、残り6分61-52と逃げる。だが中央大は#6柿内(2年・G)が黙っていない。厳しい体勢からでもシュートを沈め、じわじわと追い上げる。1分を残して63-63と神奈川大を捕らえる。そして自分に注意が集まったところで#28鶴巻(1年・SF・幕張総合)にアシスト、逆転を演出した。一方の神奈川大はいくつか選択肢のある中、#81金丸は自らレイアップ。これを決めて延長に突入する。

神奈川大は、リーグ中盤まで「リーダーシップを取ろう」と周囲に促されるほど大人しかった4年生センターたちが積極的に攻めたことで、オフェンスがうまく回った。中央大は惜しい試合が続く。運びで当たられると苦労する面があり、チーム全体で改善したい。
写真上:神奈川大・工藤の得点力が効いた。
写真下:話し合う中央大。
※神奈川大・阿達選手、金丸選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【GAME REPORT2】
堅守と機動力がぶつかり合った頂上決戦は
日本大#6新号のブザービーターで劇的な幕切れ

先に流れをつかんだのは早稲田大。#34池田(4年・PG)の3Pシュートで先制すると、激しいディフェンスを仕掛けて日本大の出鼻を挫く。さらには#38宮脇(3年・C)のインサイドプレーや、2on2の形で#7石原(2年・PG)が加点し、交代で入った#18森井(2年・G)もドライブにアシストにと躍動。残り3分には18-8とリードを10点に広げた。だが、ここから日本大は反撃を開始。#1本村(1年・SG・土浦日本大)の1on1や#6新号(2年・PG)のスティールで悪い流れを断ち切り、怒涛の連続10得点。20-18と、2点差に追いついて2Qへ。
2Qも引き続き早稲田大ペースで、3Pや速い攻撃が決まる。日本大は#7古牧(4年・SG)のリバウンドシュートで残り5分29-24とついていく。しかしミスが出てしまい、早稲田大#26富田(1年・C・洛南)のレイアップで35-24と2桁差がつく。これ以上離されたくない日本大は#0土屋(3年・PG)、#33上原(4年・SG)の3Pで反撃。40-31と1桁差に収めて折り返す。

4Q、コートに戻った早稲田大#38宮脇が再びファールを取られ、1分も経たず交代せざるを得ない。日本大はリバウンドから#33上原の3P、さらに#5仁平のドライブとこのチャンスを生かし、60-58まで肉薄する。一方の早稲田大は#2木澤(4年・G)、#16山本(4年・F)の4年生が気を吐き、64-58と突き放す。しかし日本大#6新号を止めきれずフリースローを与えてしまう。日本大は堅守から#7小牧の速攻・アシストで残り3分64-64とついに並ぶ。早稲田大はたまらず#38宮脇・#8新川(2年・SF)・#18森井を投入、リバウンドとディフェンスの強化をはかる。攻めては#34池田がドライブを意地で決めれば、#8新川が3Pで援護。日本大は#6新号がピック&ロールからジャンプシュートを決めるものの、#11門馬(3年・SG)は好プレーもリバウンドを押し込めない。張り詰めたまま最後の1分を迎える。
早稲田大は#38宮脇がチャージングで退場となってしまうのに対して、日本大#33上原が3Pを沈める。しかし早稲田大は気落ちせず、#18森井の目のさめるようなアシストを#36澁田が決め71-71。タイムアウト後、残り10秒、日大はこのQ当たっている#6新号に託す。シュートは外へ流れながらのレイアップとなったが、絶妙な力加減でバックボードに当たってネットをくぐる。同時に残り時間0となり、71-73で日本大が歓喜に包まれた。

日本大は、試合展開に応じて組んだラインナップでもしっかりと適応。タレント性・柔軟性に富んだ、往年の雰囲気すら感じられた。これで単独首位。ただし、勝敗数が並んだ場合は得失点差で早稲田大が上回る。両チームとも大東大・日体大との対戦を残しており、予断を許さない。
写真上:ポジション争いで激しくやり合う日本大・仁平と早稲田大・富田。
写真中:早稲田大・森井は課題の外角が成長、得意の守備にも好影響が見られる。
写真下:ハッスルプレーが持ち味の日本大・門馬。ムードメーカーでもある。
※日本大・上原選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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【INTERVIEW】「とにかく一人ひとりの気持ちが強かった」
チーム全体で攻守共に徹底できたことが勝利につながった
◆#81金丸智生(神奈川大・3年・PG)

-試合を振り返って。
「今まであまり勝てていなかったんですけど、今回は皆で気持ちを入れて最後まで諦めずにできました。その結果勝つことができて、とにかく今は嬉しいです」
-勝因はなんでしょうか。
「自分のマークマンを一人ひとりがしっかり守れていて、リバウンドをみんなで取ってブレイクもみんなで走って…とにかく一つひとつをみんなが徹底してできたことが勝ちにつながったんだと思います」
-1回目戦った時と違った点は。
「選手一人ひとりの気持ちが全然前回とは違っていて、『自分が、自分が』っていう気持ちでみんなやっていたのがゴールに向かって、それでファウルも結構もらえたので。とにかくみんなの気持ちが強かった点が違ったかなと思います」
-リバウンドが取れていた印象ですが、そこは意識してやっていたところでしょうか。
「はい、いつもより多く取れていましたね。相手の選手たちにしっかり対応しながら、自分たちのセンター陣がかなり頑張ってくれたからだと思います」
-場面・場面で交代を繰り返していますが、自分が出たときは自分のどんな良い所を期待されての出場だと思いますか。
「ガードが弱いとその弱さがチームにも伝わって周りに悪い影響を与えてしまうっていうのを監督に前怒られたので、自分が出たときはとにかく積極的にゴールに向うとか、ディフェンスをハードにやるとか、自分の頑張り・エネルギーをチームに発信してチーム内のモチベーションを上げられるように意識してやっているところですかね」
-試合に出る下級生が多い中で、上級生として気をつけていることは。
「下級生に対しては、自分が指示したこと以外は自由にやっていいし、打てたらどんどん打っていいとも言っています。それでダメなら自分が再度ボールをもらってコントロールするから、とにかく自由に積極的にやっていいとは言っていますね」
-なかなか勝つことができていませんでしたが、その間の選手たちのモチベーションはどうでしたか。
「ずっと負け続けてきて、でもキャプテン(#74佐藤)や先生方が、『下を向いている暇はないから、次こそは絶対に勝とう』って励ましてくれて、一週間後にいい準備ができるように練習から気持ちを高めるってことを常に意識して、自分たちでお互いに言い合っていました」
-次は立教戦ですが。
「個人的には前回の立教戦はミスが多くて、ボールを運んでいる最中につかまったりもして、気持ちの面でも弱くなっていたので、とにかく自分は強気で戦って、それがチームに伝わればいいなと思います。あとは出たら全力で戦って、今日の勢いのまま勝てるように頑張りたいです」
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「入替戦のことは考えていない」
前から当たり、フィニッシュも担う仕事人
◆#33阿達隼人(神奈川大・2年・SG)

―お疲れ様でした。試合終了のブザーを聞いたときの気持ちはいかがでしたか?
「本当に久しぶりの勝利で、すごく嬉しかったです」
―勝因は何だと考えますか。
「この1週間頑張ってきた、神大らしいディフェンスを発揮できたので勝利に結びついたと思います。中央大対策というわけではないのですが、いつもはハーフマンツーなのを今日はオールコートで、最初からビハインドを負っているときのような気持ちでプレッシャーをかけにいこうと話していたんです。自分で言うのもなんですが、いいディフェンスができました」
―中央大はツインタワーの宍倉&森選手がいましたが、インサイドではどのように攻めたり守ったりする戦略だったのでしょうか。
「うちのインサイドは4年生の先輩たちなので、相手がどうとかでなく、ボールを預ければ勝負してくれると信じてパスを入れました。まずインサイドで攻めて、そこから合わせていくという感じでインサイド中心の組み立てです。これまでは最初にインサイドに起点をつくる時点で慌ててしまっていたのですが、今日は落ち着いてボールを入れられたので、ボールが返ってきたときのピック&ロールもうまくいったと思います」
―今日は皆がよくシュートが入ったのは、落ち着けたのが大きいですか?
「そうなんです、いつも慌ててしまって。監督にも落ち着いてじっくりプレーするようにと言われていて、今日はそれが実行できました」
―4Q終盤に追いつかれたときは、どんな心境でしたか。
「自分が攻めないといけないという気持ちです。去年は出場機会がなかったのでリーグ最初はかなり緊張していたのですが、一緒に頑張ってきた1・2年生が多く試合に出ていることもあり、今日は前向きに捉えられました」
―高校の恩師(横浜清風高の三宅学ヘッドコーチ)が観戦していたのは気づきましたか?
「前半の途中に気づきました。アシスタントコーチも来てくれていて、頑張らないと、と思いました。(試合後何か話したか)『よく頑張った』としか言ってくださらなかったですが(苦笑)、これで終わりじゃないから、と。普段は厳しい先生なので、褒めてくれたと言えば褒めてくれました」
―確かにリーグはあと4戦残っています。どのようなプレーをしたいか、個人・チームそれぞれで教えてください。
「個人としては、今日のように落ち着いてプレーして、シュートを狙えるところは狙う。自分からドライブしていって、合わせまでできたらいいなと思います。チームとしては、神大はやはりディフェンスのチームなので、失点を60点以内に抑えるという目標を達成して、そこから速攻を出すようにしていきたいです」
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「適したところで適したプレーを」
見せた最上級生の余裕と覚悟
◆#33上原大輝(日本大・4年・SG)

―最後は1ゴールを争う展開となりましたが、何が勝負を分けたでしょうか。
「ディフェンスで継続的にプレッシャーを掛けていこうと試合に臨みました。そのディフェンスで我慢し続けられたことが、こういう僅差の勝負で最後に上回れた要因かなと思います」
―上原選手はこの大事な試合で、リーグでは1巡目の早稲田戦以来2回目のスタメンでした。
「春はスタートで使ってもらっていたのですが、教育実習などでチームを離れる時間がありました。その間に亮輔(#1本村)だったり耕陽(#24高橋)だったりの成長が見られたので、網野コーチと話して、4年生の自分はベンチから出て流れを変えたりチームを引き締めたりする役割を果たそうと。リーグはそういう形でやってきたのですが、ディフェンスがポイントとなるこの試合に僕を使ってくれて、それで池田くん(早稲田大#34)のマークを任せられました」
―見事期待に応えたわけですね。
「応えられたかどうかはまだわからないですが。結果勝てたので、勝因のひとつにはなれたかなと思います。早稲田との1戦目では池田くんのところから崩されたという反省がありました。自分で打たれたり、さばかれて他の選手に決められたりだったので、そこを抑えるのが今日の試合のキーポイントでした」
―我慢してついていき、3Qの中盤から日本大に流れが来ました。何か変えたのですか?
「いえ、特には変えていないです。ただ、自分たちも早稲田に合わせて小さいラインナップにして、先手のスイッチプレーでディフェンスであってもどんどん早稲田を攻めていって、そこから走って点差を縮めらたのが大きいです」
―スモールラインナップは今日のために用意していたものでしょうか。
「いえ、基本は刘(#8)や龍星(#3舘)をインサイドの起点に据えているので、練習もその形が中心です。今日は流れの中でそのラインナップがはまったと思います。互いに小さいメンバー対小さいメンバーで、どちらがよりディフェンスして走れるかというガチンコ対決でしたね」
―4年生ならではの役割もあるかと思いますが、やはり長い時間出ている分3Pのタッチもよかったように見えました。
「そうですね、1試合通して出してもらえれば決めるだけの自信はあります。後から出てきて2・3本打つのともまた違います。そのどちらであっても、求められていることに適した状態で決められるよう、これからも準備していきたいです」
―今日も最後重要なシーンで決まりましたね。
「でも最後は全部健(#6新号)に持っていかれましたけどね(笑)」
―あのプレーは作戦通りですか?
「はい、健がボールを持って、空いたら打つ、さばけたらさばくという、健ありきのフォーメーションでした」
―これで単独首位となりましたが、リーグここまでのチーム状況はどう感じていますか。
「去年・一昨年と2部でのプレーが続いて、1度負けると負け癖がつくではないですが、状況が悪くなっていってしまうことがありました。でも今年は1巡目で早稲田に負けた後、もう一度気を引き締めて、ここまでしっかり勝ちを重ねてこられました。そして今日2度目の対戦で早稲田に勝てたというのは、チーム力が上がっていると実感します。1部入替戦、インカレに向けても大事なこの一戦を取れて、チームの士気も格段に上がりました」
―リーグ残り4試合、4年生として上原選手自身はどんなプレーをしたいか、またチームとしてはどう持っていきたいかをそれぞれ教えてください。
「自分としては、次の試合スタートか控えから出るかはわからないですが、適したところで適したプレーをできるように、自分のプレーをしていきたいです。チームとしては下級生が多く試合に絡んでいる分、気持ちの面でむらが出ないよう、今いる4年生がどう引き締めるか。4年生は2年間2部という場で戦ってきました。1年のときにはインカレも経験しています。その経験を伝え、後輩たちに1部という最高の舞台をプレゼントして、これからの日大の伝統復活のきっかけになれればと思います」
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「1人欠けて勝てないというチームではダメ」
全員で支え合い入れ替え戦を目指す
◆#35佐々木 涼也(日本体育大・4年・SF)

-大事な試合でしたが大東文化大に勝利しました。どこが良かったですか。
「一人ひとりがやるべきことをやれていたからだと思います。ディフェンスだったり、リバウンドだったり、一つひとつの小さなことの積み重ねっていうのが勝ちにつながったんだと思いますね」
-逆にここがダメだったと思う点は。
「まだディフェンス時のコミュニケーションの部分とかにミスがあったりするので、来週までにまた詰めていけるように練習したいです」
-この試合にかける気持ちはチーム的にはどれほどだったのでしょうか。
「ここで負けたら自分たち4年生はもうインカレ・入れ替え戦に行けないと思っていたので、この一戦はかなり大きかったですね」
-ここまでやってきて、個人的に今大会の調子はどうですか。
「1巡目から比べると、2巡目は自分的に結構調子が上がってきているなとは思っているので、このまま頑張りたいです」
-来週までに修正していきたいところを教えてください。
「今日に試合で感じたのは、もっとリバウンドが取れないといけないのと、そのディフェンスを更に詰めていかないと、2部では勝てたとしても入れ替え戦で1部と戦ったときに勝てないと思います。そこを重点的にやっていかないとなとは考えています」
-来週は日本大が相手ですが、どこに気をつけて戦いたいですか。
「日大は結構大きいんですけど、ボックスアウトとかリバウンドとかをとにかく徹底してやっていければ勝てるんじゃないかと思います」
-日本大は大きいと言っていましたが、万選手(#88)とフェイ選手(#32)の2人が怪我をしている状況です。日体大としては少し不利な状況ですね。
「万全では望めないと思うんですけど、フェイ(#88万)も4年なので最後は気持ちで戦うと思います。チーム内ではフェイが出られなくなって危機感を感じてはいたんですけど、1人欠けて勝てないっていうチームではやっぱりダメだと思うので、まあそこは、ダリ(#32フェイ)1人に頑張ってもらうことになるんですけど、チーム全員で支えて、その穴を埋めるようにしていかないとですね」
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