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2015.10.17 (Sat)

【2015リーグ1部】10/10レポート(第11戦)

筑波大は慶應義塾大に1点差の逆転勝利
リーグは終盤に向けて怪我人の有無も重要な要素に


151010terada.jpg 関東に大学リーグ第6週は、日本体育大学における1部2部共催となり、2面で10試合が行われた。順位に変動はなかったが、各チームとも終盤戦に入り、怪我人が増えつつある。東海大、筑波大、専修大といったところでは主力の離脱が目立ち、安定性を欠く場面も見られた。コンディション的に苦しくなる終盤戦をどう耐えぬくかも、長いリーグ戦でチーム力が試されるといえる。

 中盤で足踏みの続く明治大は首位拓殖大に対し1Qで25−6と出遅れると、その差を埋められず。その後安定して得点を重ねた拓殖大が75−37で勝利し、首位を守った。

 東海大国士舘大と対戦。第7週にして#1小島(4年・PG)、#21橋本(4年・C)、#3大矢(3年・PF)が怪我でベンチを外れることになり、#91山本(2年・PF)、#10鶴田(1年・PF・東海大三)といったネクストジェネレーションがインサイドでは起用されることになった。国士舘大は#22原(4年・PG)、#23寺田(4年・SF)、#15下(1年・PG・浜松開誠館)らのシュートが当たって大きく差のつかないまま試合は進むが、東海大はリードを守りきり74—64で逃げ切った。陸川監督はインサイドのバックアップに対し「リバウンド、あとはインサイドのディフェンスを頑張ること」を期待。それに応えられるプレーができるかどうかが見ものだ。

写真:インサイドの馬が怪我もあり、寺田の活躍時間も増えてきた。ここ数試合は定評のあるアウトサイドが好調。


【法政大とのシーソーゲームは青山学院大が制す】
151010takahashi.jpg 青山学院大-法政大は、かさむファールに苦しみながらも、3P成功率で上回った青山学院大に軍配が上がった。

 立ち上がりは8-8と拮抗。両チームともベンチメンバーを投入して流れを掴みにかかる。この後、青学大が3Pで抜け出し、チームファールフリースローを得るが2本きっちり揃えられない。法政大は#16沼田(4年・C)の得点でついていく。1Q残り1分、青学大はその沼田を囲んでボールを奪うが、レイアップを決めきれない。法政大は#91竹内(1年・C・西武文理)がブザービターを沈めて20-14と2Qにつなぐと、ゾーンディフェンスが奏功。#14植村(2年・PG)のドライブで29-30と逆転に成功する。しかし青学大もアジャストし、#24安藤(3年・SF)が連続3Pを決め35-30で折り返す。

 3Q、ファールのこんだ青学大#11田中(4年・PF)がベンチスタート。これを生かしたのは法政大で、#16沼田のバスケットカウントなどで再度逆転に成功する。しかし青学大も#8時田(2年・PF)がすかさず返す。明暗を分けたのは、44-44で迎えたラスト3分。青学大がノーマーク3P、#18笠井(4年・PG)の速攻など、らしいプレイで畳み掛ける。対照的に法政大はフリースローの3点に留まった。54-47で迎えた4Q、青学大はインサイドのミスマッチを突ききれないが、法政大も外のシュートを決められず、65-55で青学大が6勝目を上げた。

 法政大は青山学院大が足踏みにつけこめず、7位ながらも勝ち数は8位慶應義塾大・9位白鴎大と同じ3勝に留まっている。今後、どちらに転ぶかわからない試合は必ずものにしたいところだ。

写真:青山学院大は高橋が田中の不在をつないだ。リバウンドで21本差をつけたのも勝因の1つ。


【GAME REPORT1】
"守って走る"持ち味を発揮した白鴎大が
専修大を振り切り、嬉しい3勝目


151010kouma.jpg エース田代(4年・PF)が欠場中だが勢いの衰えない専修大と、先週明治大を延長の末破って自信をつけつつある白鴎大の対戦は、白鴎大が後半抜け出して勝利を収めた。

 ゲーム開始から専修大が連続ゴールを上げるのに対して、白鴎大は#23ジャニ(3年・C)を軸にしようとするもターンオーバーが続く。しかしベンチからコーチに入った#12川邊(3年・PF)が外打ちに逃げず、ゴールに向かっていき突破口を開く。専修大ディフェンスが広がったところで#11曾田(3年・PG)から#23ジャニへ続けてアシストが通り、11-8と食らいつく。専修大は#32野口(1年・C・福大大濠)がゴール下で活躍、白鴎大#23ジャニから2ファール目を奪う。専修大はさらに#6渡辺(3年・PF)が3Pをブザービーターで沈め、1Qを20-12とする。

 2Q、白鴎大は#12川邊が内外で得点。さらに#6神里(2年・PG)がコートに戻った#23ジャニのダンクを引き出し、22-21と肉薄する。それでも専修大は慌てず、#7國分(3年・PF)らの多彩なオフェンスで加点。白鴎大がアウトサイドに手こずる間に32-21と引き離す。白鴎大はここでめげずに泥臭いディフェンスを展開し、攻めても#23ジャニのリバウンドシュートなどで32-30と粘る。

151010noguti.jpg 3Qは両チームとも譲らず、42-42の同点で残り4分を迎える。抜け出したのは白鴎大だった。ディフェンスリバウンドから#13野﨑(2年・SG)が走り、カウントワンスローも決めて42-47と、ついに逆転する。だが専修大も簡単には引き下がらない。44-51で迎えた4Q、#7國分が外から射抜く。ここからというところだったが、奮闘していた#6渡辺を負傷で失う。得点が止まってしまい、じわじわと差を広げられて残り6分半には47-57と2桁差になる。白鴎大にとっては安全圏かと思いきや、専修大は#7國分・#13石上(4年・PG)の3P、さらに#11秋山(2年・PG)のフリースローで残り3分60-61とあっと言う間に振り出しに戻す。白鴎大はリバウンドが取れていなかったが、この大事な時間帯に#12川邊、#23ジャニのレイアップという確率の高いシュートにつなげてみせる。5点差となったラスト30秒、専修大はタイムアウトを重ねて3Pシュートのチャンスをつくろうとするが、ミスが出てしまい64-71でタイムアップ。チーム初の連勝を決めた。

写真上:高麗の献身的なプレイが白鴎大には欠かせない。
写真下:専修大・野口は、リバウンドが頭の上に降ってくるかのように見える、勘のよい選手。成長が楽しみだ。


【GAME REPORT2】
慶應大が前半に大量リード
筑波大は後半に猛追し、1点差の逆転勝利


151010sugiura.jpg 3勝で下位にとどまる慶應義塾大は3位に位置する筑波大に挑み、最後の最後までわからない勝負を繰り広げた。

 慶應大は#5大元(4年・G)がゲーム序盤からシュートを決めていき、筑波大は#6馬場(2年・SF)、#46生原(3年・PG)、#17杉浦(2年・PF)のバスケットカウントも出る。しかしディフェンスからの速攻など持ち味を出せた慶應大が21-14とリードして1Qを終えると、2Qもその勢いを持続。#5大元が引き続き得点を引っ張り、#22トカチョフ(2年・CF)、交代で入った#18高橋(2年・PF)も内外からシュートを決めていく。一方の筑波大は後手にまわり、ミスも続いて得点が止まりがちに。#6馬場も速攻をミスするなどらしくないプレーで乗りきれず、終盤に#17杉浦が2連続ゴールを決めてなんとか得点を詰め、35−31の慶應大リードで前半は終えた。

 3Qの立ち上がりはここも慶應大が流れを掴んで離さず、#22トカチョフ、#5大元の2本の2Pも飛び出し開始4分で18点を稼ぐ猛ラッシュ。筑波大はタイムアウトで修正をはかり、ディフェンスをプレスに切り替える。すると慶應大はこれに苦戦。ほとんどのポジションでサイズの上回る筑波大に対し、簡単にシュートを打てなくなってしまう。筑波大は慶應大の攻撃を止めることに成功すると次々にフリースローを獲得するが、4本連続で得たフリースロー8本をなんと1本しか決めることができず、チャンスを生かせない。互いに得点を増やせないまま54−44の慶應大10点リードで勝負は4Qに入った。

 筑波大はディフェンスを継続し、慶應大はタフショットの連続に。24秒をギリギリ使ってのシュートになるが、きれいな形では攻められない。筑波大も一気に流れを変えることはできないが、#17杉浦の得点でコツコツと差を詰めていく。互いになかなか勝負のペースを掴めない状況で展開は慶應大が守り切って逃げるか、筑波大が時間内に追いつけるかの様相を呈すが、残り4分、筑波大は#6馬場が「遠かったけれど絶対に決めようと思った」というダンクをすれすれで決めると、#46生原が3Pで援護。#92村越(4年・PF)、#17杉浦らがペイント内で次々得点し、残り2分遂に57−58と逆転に成功。慶應大は#7黒木(4年・CF)のフリースローですぐさま逆転し直すが、#92村越にオフェンスリバウンドを奪われ再度筑波大が1点リード。残り1分を切り、試合は最後の攻防に入った。決めれば返す流れが続く状況の中、最終盤、慶應大は#7黒木がオフェンスリバウンドからの得点で63−62に。残りわずか、最後の筑波大のオフェンスはゴール下の混戦の中から#92村越が冷静に打ったというシュートが見事決まり63−64。ブザーが鳴り響き、筑波大が最後の最後で逆転で勝負を制した。

 慶應大は出足からアグレッシブでここ数試合の良い流れを継続していた。ただ、後半武器である足を止められると、攻撃が回らなくなり得点がストップしたのが惜しかった。

 筑波大は満田が怪我で欠場するなど、ベンチ層が手薄になり苦しんだ部分もある。しかし勝負どころでフリースローをほとんど落とすなど単純なミスも続き、安定度を欠いた。

写真上:筑波大は杉浦が17得点。得点が欲しい苦しいところでゴールを決めていった。

※筑波大・村越選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「攻められるところはしっかり攻める」
常に前向の意識を切らさずに

◆#92村越圭佑(筑波大・4年・PF)
151010murakoshi.jpgラストショットを見事決め、1点差で筑波大に勝利を呼び込んだ。前半は本人の言う通りミスが目立ったが、終盤は安定感を見せて大事なシュートを決めていった。大崩れしないのが特徴でもあるが、今年は攻め気を見せることを今まで以上に意識していると言う。4年生として最後にやりきりたいという思いはあるだろう。それを残りの試合、コートで表現したいところだ。


−前半はうまくいかない試合でした。
「僕自身もボールポストで受けたときに周囲を見る時間が長すぎたり、攻めきれなくて無茶なシュートを打ったり、受けてもすぐ返すばかりになってしまってチームとしてもそんなにいいオフェンスができませんでした」

−慶應大が良かったというのもありますが、チーム全体としてどこか考えてしまっているのでしょうか。
「オフェンスをやろうとしているのはあったんですが、全員が統一してできなかったというか、それぞれがいろいろやろうやろうという状況になってしまいました。後半先生の方からこれだけやれ、という風にセットプレーの指示が出て、そこから流れがだいぶ良くなりました。やはり全員で統一してやることが大事で、当たり前のことなんですが、そこができていなかったですね」

−終盤は村越選手のところで点を取れたことで流れを持ってこられました。
「常にそれができればいいんですけど、頑張ります」

−自分の出来としては満足していない?
「前半もゴール下で攻め切らないといけないところでそれができなかったりというのがあったので、そこはもっと強くいかないといけないというのは重々承知しています。出だしのところでミスせず、まずは1本きっちり決めて、ディフェンスで守ってというのを、継続してやっていきたいです」

−最後のシュートは見事でしたが。絶対に決めるという気持ちだったのでしょうか。
「うーん、加藤さん(Aコーチ)とシューティングの練習でリバウンドを取ってもらったり、フォームのことでいろいろ言われるんですけど、そこで言われていたような、僕がいいシュートを打てているときのことしか考えてなかったです。決めるぞというよりは、ちゃんと打とうと思って打ちました」

−チームの面々からもよく聞こえてきますが、昨年までは主将の笹山選手がチームを動かしていて、今年はどちらかというと個々で得点をしていく面が目立ちます。村越選手も1対1で抜く場面が目立ちますね。
「去年スタートを外されたときは先生に攻め気がないと言われました。でも今年で最後だし、攻められるところがあればチャンスを見て攻めようと意識はしています」

−そこは昨年とは違う難しさでしょうか。
「去年は笹山さん、坂さん(坂東)という大きな存在が支えてくれていました。今年は僕ら4年生の中に昨年のような絶対的な存在はいないし、どうしても厳しい時間帯は下級生主体になることも多いです。でもそういう状況でも下級生が僕らにいろいろ言ってくれるし、上下関係なく言い合えるので、そこは去年と違ったいいところだと思います。去年もそういうことはやっていましたが、今年は去年以上に声掛けができています」

−今日はいい試合とはいいにくい内容でしたが、こういう試合をしないように心がけることは。
「ゴール下のフィニッシュのところやフリースローを決めきるだとか、単純なところを一つひとつやっていかないと、勝てる試合も勝てなくなってしまいます。かといって点差が開いても安心せずどんどん攻めていかないと専修大戦のように落としてしまうこともあるので、そこはちゃんと気を引き締めてやっていきたいと思います」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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