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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2015.09.19 (Sat)

【2015リーグ1部】 9/19レポート(第5戦)

拓殖大が筑波大に2度目の土をつけ
全勝は東海大と拓殖大の2校に


150919watanabe.jpg 本来ならば会場だった白鴎大学の冠水被害により、急遽筑波大学中央体育館に会場を移して開催された関東大学リーグ戦の第3週目。第5戦は上位を走る筑波大と拓殖大の直接対決が大きな目玉となった。

 まずは青山学院大国士舘大は、攻守が機能しなかった国士舘大を青山学院大が引き離し70-55で勝利。これで青山学院大は2勝、国士舘はいまだ白星がない状態が続く。明治大専修大の対戦は、専修が得意の攻撃力を発揮し、リバウンドでも#6渡辺(3年・PF)が20リバウンドとボールをもぎ取り、65-73で専修大の勝利となった。専修大はこのあと筑波大が敗れたことで単独3位に浮上。好調を維持している。法政大慶應義塾大は重苦しいバスケットから互いに抜け出せないところ、法政大が守り勝ち。67-48と慶應大は50点未満の得点に終わった。

写真:専修大・渡辺は22点20リバウンド。サイズはないが何度でもリバウンドで飛べる瞬発力でリバウンドをもぎ取っていく。今リーグ戦はアウトサイドも好調だ。


【試合復帰の白鴎大が前半に粘りを見せる】
150919hakuotokai.jpg この日の最終試合、前の週は水害で1週試合を延期することになった白鴎大が、全勝中の東海大相手に2週間ぶりに公式戦に臨んだ。

 メインの体育館が冠水し、もうひとつの体育館を別の部活と分け合いながら練習してきた状態で、住まいが被害にあった選手もいる。その後感染症にかかった選手もおり、ベストメンバーでの戦いではなかった。満足な練習環境ではなかった状態からのプレーぶりが懸念されたが、首位の東海大もこの日はあまり勢いがなく、#0ベンドラメ(4年・PG)も「足が動いていなかった」という重い動きで白鴎大を圧倒するほどの内容にはならなかった。1Qはそのせいか白鴎大の頑張りが光って9-15とリードを奪い、2Qで東海大が盛り返して16-8とするが、前半は25-23の互角のロースコア展開。後半になると白鴎大の攻撃がうまくいかず、ミスが続くと次第に引き離されて57-38で軍配は東海大に上がったが、東海大にも課題の残る内容だったと言える。

写真:インサイドのジャニはさすがに大きく、東海大の橋本と2mオーバーの空中戦が繰り広げられた。

※白鴎大・梶原選手のインタビューは「続きを読む」へ。



【GAME REPORT1】
しぶとく粘った拓殖大が勝利し
筑波大は終盤急に失速し、2敗目


150919narita.jpg この日最も注目の戦いとなったのは、全勝の拓殖大と1敗はしたものの上位につける筑波大の対戦。拓殖大がチームとしてもまとまりや充実感を備えて今リーグを戦ってきているのに対し、前の試合の第3戦で専修大に1敗目を喫した筑波大がどう戦うのかが見どころの勝負だった。

 1Q、先行したのは筑波大。#23バンバ(3年・C)の3Pを皮切りに、#39成田(3年・SG)が切れ込みレイアップ。筑波大はファウルが続くが中盤には持ち直し、速攻やミドルシュートで対抗し、逆転。しかし拓殖大は#39成田、#13阿部(2年・SG)のアウトサイドに#23バンバが速攻やタップシュートを押し込んで14−21とリード。

 2Q、立ち上がりは2連続の#23バンバの得点で逃げる拓殖大。そこに#29岩田(4年・PF)がスティールを決め、流れを切らさない。筑波大は#6馬場、#2満田(3年・SF)のシュートで再び中盤に盛り返し、ここからは互いに点差が開かない時間帯が続いた。残り2分、#29岩田が再びのスティールを決めて流れを持ってきたい拓殖大だが、#2満田のバスケットカウント、#6馬場の速攻からのダンクと筑波大も得点源が働いて再び逆転。最後は#46生原(3年・PG)がミドルシュートを決めて筑波大が39−38と1点リードで前半を終えた。

 3Qは拮抗した勝負になった。筑波大は#6馬場が2本目のダンクを決めれば、拓殖大は#99赤石(4年・PF)の3Pや#39成田のシュートで対抗する。#23バンバもダンクやフリースローを獲得し、#29岩田の渋いオフェンスリバウンドも見どころを作った。互いに譲らない展開は最後に拓殖大#29岩田のシュートで拓殖大が55−56と1点リードし、勝負は4Qへと入った。

150919ikuhara.jpg 4Q、まず得点したのは拓殖大。#23バンバの3Pが決まると、#13阿部への裏パスも通り拓殖大が抜け出すきっかけを作った。一方の筑波大は開始2分で#46生原のシュートがきまった後はまったくオフェンスが回らず得点がストップ。タイムアウトなどで修正をはかるも、ファウルも続き、速攻も決まらない。拓殖大は#13阿部がオフェンスリバウンドでバスケットカウントを獲得して勢いに乗ると、その後もフリースローでコツコツ得点して筑波大を引き離していく。筑波大は攻めていこうとするものの、完全に空回りしてシュートも入らず、単発のオフェンスを仕掛けるのみ。打開策が見つからないまま時間は過ぎ、57−75でタイムアップ。拓殖大が大きな1勝を掴んだ。

 筑波大は3Qまで互角の勝負を演じながら、4Qはわずか2得点と思わぬ失速ぶり。急に緊張の糸がぷつりと切れたようなプレーになってしまった。一方の拓殖大は終始切れずにプレーして、追い上げられても引き離す我慢強さを見せて相手を振り切った。

写真上:誰もが点を取れる拓殖大だが、点が欲しいところで攻める成田の姿勢がチームを引っ張っていく。
写真下:奮闘ぶりが見える生原だが、司令塔として筑波大をどう勝たせていくか、今年は責任がかかる立場だ。



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【INTERVIEW】

「今年は共通意識を持ってやれている」
好調の要因はチームとしての成熟具合

◆#29岩田大輝(拓殖大・4年・PF)
150919iwata.jpgバンバや成田らが得点を重ねる裏で、欠かせない働きをしているのが赤石とこの岩田と言える。泥臭くリバウンドに飛び込み、チームのために献身的に働く姿は、数字以上の感銘を多くの人に与える。ただ、190cmにも満たない岩田がどうして大一番にゴール下でボールを保持できるのか、チームメイトも不思議がる。本人はタイミングというが、それを読めるセンスと、飛び込むのを厭わない勇気こそ岩田を岩田たらしめていると言えるだろう。


—今日は大事な試合でしたが、筑波大に対してどういう意気込みでしたか?
「トーナメントでは筑波と戦っていなかったのでどうなるだろうと思いました。それに、前の週に筑波大が専修大に負けていたので、相手は死にものぐるいでくるだろうなと思って心構えはしていました。最近の拓大は点数がそんなに離れない中で粘って最後引き離すという展開が多いので、今回も3Q、4Q目に離そうを考えてやっていました。それができたと思います」

—全体的に拓大ペースでしたが、注意点は?
「杉浦(#17)のところと、馬場(#6)のドライブ、満田(#2)のもらってからすぐ打つジャンプシュートですね」

—馬場選手などもそこまでドライブは出ませんでしたね。
「外がそんなに入る選手じゃないし、ちょっと離すぐらいなら打ってこないし、そこで入るようならもっと激しくつこうかなという話はしていました。今日はそこまででもなかったですね」

—その状況でしたが、岩田選手はリバウンドには相当絡みましたね。
「バンバ(#23)が外に出るのはわかっているので、ずっと下で見ていてタイミングを見て取るというのは前の試合からずっとやってきています。今回の相手は高いけれどきっとみんながバンバを気にしていると思ったので、その瞬間に取るというのを心がけていました」

—今年に限らずずっとそういうプレーをしてきていて、しかも上手いなと思うのですがタイミングの問題なのでしょうか?
「そうですね。多分こう来るんだろうなという感じで読んでいつもリバウンドに飛んでいます。あまり考えてやってはいないですね」

—そこはバンバ選手と高校時代からずっとやってきていることも大きいのでしょうか。
「どちらかというと小学校、中学校からずっと4番、5番ポジションでインサイドでの練習を相当やらされたのが今に生きています。ポストプレーとか。その分外はあまり良くないですけど」

—拓大は好調ですし、失点が少ないのが何より素晴らしいんですが何が要因でしょうか。
「我慢して、タイミングによって相手を突き放そうという共通意識があります。離せるときにみんなで声を出して、前から当たります。今年はディフェンスのローテーションがすごくいいし、集中力もあります。去年は4年生が少なくて自分たちの学年が結構試合に出させてもらったのも経験になったなと思います。去年は大垣さん(14年度卒)やバンバという点が取れるところに頼りきっていましたが、今年はバンバがパスを回して攻めるようにもなりました。だからこそ、あいつを気持ちよく攻めさせるためにも自分もリバウンドに前以上に参加しようと思っていて、それがうまくいっています」

—次は東海大になりますが。
「明日も我慢できるところでしっかり我慢してやっていければ、今日の試合みたいに勝負どころで離せると思います。10点差以上に離されないようにディフェンスで頑張っていきたいなと思います」

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「まわりの協力に感謝し、バスケで恩返しを」
思わぬアクシデントにも前向きな考えで立ち向かう

◆#4梶原翔太(白鴎大・4年・主将・SG)
150919kajiwara.jpgチーム状況について尋ねると、非常に前向きな言葉が返ってきた。自然災害に遭い、十分に練習できているとはいえなかった環境だが、バスケをすることが周囲への「恩返し」というポジティブさが救いだ。課題はあるが、復帰戦はアグレッシブに東海大に挑んで前半は互角の勝負も見せた。油断をすれば他チームもやられかねないと思わせるプレーだった。ここに白鴎大ありと、新たに周囲に刻みつける心構えでここから戦っていって欲しい。


―災害の影響でホームゲームだった試合が、筑波大に変更となっての試合でしたが。
「自分たちには初めてのホームゲームだったので気合を入れていましたが、災害が起きてしまいました。でもそれはそれで次につなげていこうと。災害が起きたことが最低ラインだと考えて。でもそのあと感染症が発生して、核のメンバーが動けなくなって、また最低ラインに落ちて。『これどうしよう』という感じだったんですが、本当にまわりの協力ですよね。OBの支援だったり、近くの高校が体育館を使ってくださいと言ってくださったりして、そこでみんな気合も入りました。東海にはこういうメンバーだけでの戦いになりましたが、必ず次の法政や筑波につなげていこうとモチベーションを切り替えました」

—チーム全体として切り替えられましたか?
「最初はなかなか。試合どころじゃないじゃんというのは実際ありました。でもOBの方たちから支援金をいただいたり、アパートのオーナーさんも自分たちがすぐバスケをできるように、住む部屋の環境を整えてくださったりしてくれて、これはやっぱり自分たちがバスケットに集中するのが恩返しかなと切り替えていきました」

—今日会場に入ってきたとき、みんなが明るく声を出していたのが印象的でした。
「自分で声掛けは意識していませんが、みんながやらないといけないという風になっていたと思います。核となる選手がいないので、みんなに出番があるしみんなが力を出さないといけないし、そこをみんなが自覚できたんじゃないかなと思います」

—こういうことがあって、人間力を問われているのかなと。
「そこは最初からずっと言っていました。自分は就活をしていましたし、人間力がないとテクニカルスキルもつきません。反対にテクニカルスキルだけついてもどこかでボロが出ると思います。それを試されていると思います」

—今年から就活ルールも変わりましたし、梶原選手は就活が長引いたとHCにお聞きしました。その点でスキル的に不安はありませんか?
「一兎を追うものは二兎をも得ず、と言いますが、自分は逆に就活とバスケが相乗効果になったと思っています。就活で人間力をつけてそれをバスケットの方に向けて、逆にバスケットからも就活に活かすことを意識しました。だからテクニカルスキル、つまりバスケの部分は劣ってはいないと思います。もちろん感覚の部分では少しズレはあるかもしれませんが」

—今日は東海大とも競り合いました。
「そうですね。それに控えの選手がこの件でチャンスを得ることでモチベーションも上がってきたと思うし、そこはチームでプラスになると思っています。最初は自分たちもどうかなと思っていました。どんなに頑張っても東海が強いのは確かです。不安はありましたが、やってみると今までやってきたことができてきていると感じられました。それを次の試合にもどんどん相手に近づいていけるんじゃないかと思ってます。ここから頑張ります」



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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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