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2015.09.19 (Sat)
【2015リーグ1部】9/12レポート(第3戦)
慶應大が延長戦で明治大に勝利
専修大、青山学院大はそれぞれ善戦
1部 リーグ第3戦は、白鴎大の試合が延期になったため、それ以外の4試合が青山学院大学相模原キャンパスで開催された。拓殖大が国士舘大を引き離して快勝したほかは、延長戦や競り合う場面のある落ち着かない展開が多い1日となった。
拓殖大は昨年国士舘大には大敗しているが、この日は昨年とは逆の展開となった。前半こそ拓殖大リードではあるものの、さほど差がなかったが、後半からは拓殖大のディフェンスがよくなり、国士舘大はオフェンスが停滞。3Qでずるずる引き離されると追い上げのきっかけがなく76-60で拓殖大が勝利。拓殖大はリーグ開始以降失点が少なく、まだ全開という様子でもないが好調さを維持している。次週は筑波大、東海大という強豪相手の戦いが見どころだ。
青山学院大は筑波大と対戦し、こちらも3Qまでは大きく差は開かず十分見応えのある内容になった。しかし、4Qになると青山学院大が思ったようにオフェンスをさせてもらえなくなり、点数が一桁にとどまると70-53で最初は筑波大がダッシュで抜けだし、3連勝を飾った。
写真:勝ち星はまだ伸びてきていないが、少しずつ良い面が見えてきている青山学院大。1年生たちも少しずつ出番を得て自分のプレーを見せている。
【GAME REPORT1】
際どい勝負は最後の最後で
慶應大に軍配が上がる
明治大学対慶應義塾大学の対戦は、延長戦にもつれ込むハイスコアリングゲームとなった。
前半やや先行したのは慶應大。立ち上がりから持ち味が出て速攻、アウトサイドともに流れよく決まった。しかし明治大も負けてないない。#55吉本(4年・SF)の3Pが2本連続で決まると持ち直し、速攻も出て1Qは26-22とリード。2Qも明治大は空いたら打つ形が気持よく決まり、慶應大を引き離していく。慶應大はファウルが続き、インサイドの#50伊澤と、ガード陣のアウトサイドといった内外の攻撃で守りに対応できずにずるずると引き離され、前半は49-34と明治大がほぼ50点に届く大量得点でリードして終えた。
後半、じわじわと慶應大の反撃が始まる。明治大は#50伊澤、#2吉川(2年・SG)などのシュートがあるがオフェンスは単発。慶應大は#4福元(4年・PG)を起点に攻撃を仕掛け、#13西戸(3年・G)のバスケットカウント、#7黒木(4年・CF)のジャンパー、#22トカチョフ(2年・CF)の3Pで盛り返していく。明治大#32吉川に3Pを2本決められてしまうが、速攻も何本か出すことに成功し、3Qは71-63と点差を縮めて終えた。
4Q、慶應大は#5大元(4年・G)の2本の3Pが序盤に決まり、その後も#22トカチョフのシュート、#13西戸の速攻と一気に流れを持ってくる。ディフェンス面でも最初の起点となる#2齋藤相手にディフェンスで#13西戸が踏ん張り、足を止めていくが、明治大も#55吉本の3Pが落ちずに集中を切らさない。だが攻守に激しさを増した慶應大が残り1分半、#5大元のシュートで遂に同点に追いつくと、#50伊澤がディフェンスをものともせずにシュートを決め、互いに譲らない攻防となる。残り50秒で明治大が2点リードするが、さらに40秒で慶應大も決め返し同点。最後は互いに決められず延長戦に突入した。
5分の延長戦は互いに譲らない攻防となった。#55吉本の6本目の3P、#50伊澤のシュートで明治大が残り1分で2点のリード。慶應大は激しいディフェンスにあって簡単にシュートを打てなくなるが、必死にリバウンドを拾い残り30秒、#7黒木のシュートで同点にし、勝負は最終局面へ。慶應大は#4福元がペイントに切れ込むがこれは決めきれず。ルーズボール争いになる中、ボールを拾った#22トカチョフがブザーが鳴り響くん中でねじ込んだシュートはセーフと認められ、99-101で慶應大が際どい勝負を制した。
明治大は前半から飛ばしてきたが、慶應大も速い攻守による点の取り合いに長けたチームであり、終盤に足が重くなっていくにつれて追いつかれてしまった。齋藤、吉川、吉本といったアウトサイドと伊澤のインサイドという点を取れる布陣に慶應大もディフェンス面で対応が遅れたが、最後はなんとかねじ込み、からくも勝利。しかし互いに課題の残る試合内容となった。
写真上:得点を引っ張る慶應大・大元。今年は守られているシーンも多いが、それでも抜群の身体能力でシュートをねじ込んでいく。
写真下:明治大の齋藤はスピードがあり、1対1が上手い選手。ここを止めても周囲もすべて点が取れる選手のため、慶應大も苦しんだ。
※慶應大・西戸選手、明治大・吉本選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【GAME REPORT2】
専修大は前半に粘りを見せるが
東海大が振り切って勝利
連勝スタートを切った東海大はこのリーグ戦では勢いを見せている専修大と対戦。1Qは#35伊藤(3年・PG)、#10三ッ井(3年・SF)、#33鈴木(3年・SG)といった3年生組が得点を牽引。専修大は出遅れるものの#11秋山(2年・PG)、#24田代(4年・PF)の2本の3Pが出てリズムを掴むと速攻も出して1Qは23-17と東海がリードしたものの、大きく離されずについていった。2Q、専修大は#7國分(3年・PF)、#6渡辺(3年・PF)のミドルシュートで追いつくと#65佐々木(2年・PF)のバスケットカウントで逆転に成功。東海大はタイムアウトを挟んで修正するとプレスを仕掛け、相手ファウルからのフリースローで逆転。#35伊藤のカットから#0ベンドラメ(4年・PG)の速攻につなげるなど、42-34と再び引き離して前半を終了。
3Q、専修大は#11秋山の3P、#7國分のシュートが続き、#24田代もタップ、3Pを沈めて点差は6。開きかけた差をなんとか止めようとする。しかし東海大は焦らず”#0ベンドラメや#33鈴木の3Pが決まり、再度専修大を引き離すと3Qは69-57と12点のリード。4Qはしっかりと専修大を抑え、88-65で勝利し全勝を守った。
東海大は第1週で怪我をした小島が欠場。リバウンドを取れていない時間帯で点差を詰められ、リバウンド力に定評のある専修大相手には課題も見えた。ただ、後半は立て直している。60点以内には抑えきれていないが、ここまでそれに近い状態で失点は抑えている。ここからどう精度を上げていくかだろう。専修大は勢いある時間帯を長く保てれば、上位を倒す力はある。持続力をどう出せるかも見どころだ。
写真:東海大のインサイドは頓宮が頼りになる。東海大よりも大きいチームもあり、いかにゴール下で頑張れるかが重要だ。
※東海大・寺園選手のインタビューは「続きを読む」へ。
「自分がディフェンスに加えて得点も狙う」
チームのために必要なことを
◆#12西戸 良(慶應義塾大・3年・G)
相手の司令塔・齋藤にマッチアップ。終盤は足がつってしまったが、スピードのある齋藤に対して守りを固め、相手の力を削いだ。
1年生のときに並み居る上級生をかき分けリーグ戦でスタメンを獲得。そのセンスはチーム随一という声もある。3年生となり来年も見据えてチームを支えていかねばならないが、もっとできるという印象もある。今後のリーグ戦でも鍵を握る一人として期待したい。
―延長での決着でした。試合全体を通して。
「前半に相手の思うようにやられてしまって、守り切れない部分がありました。なかなか流れがつかめないまま後半は切り替えてやろうとしていました。相手が特別なことをやろうとしている訳ではなかったし、自分たちもディフェンスでやろうと決めていたことができていないだけだったので、そこをもう一回切り替えて、後半戦うことができたので結果につながったと思います」
―ディフェンス面で前半は外から簡単に打たれてしまいましたね。
「事前に伊澤さんの1対1は強力だということはわかっていたんですが、そこに寄ってしまって外が空いてしまってシュートを入れられていました。寄り過ぎでやられていましたね。そこは守りにいくところといかないところをはっきりさせようとしていたんですが、あまり前半と後半で何を変えようと意識はしていませんでした」
―4Qの齋藤選手へのディフェンスが執拗になったかなと感じましたが。
「いろいろ考えすぎて守っていたので、まずは自分のマークマンにやられないようにしようという気持ちの変化はあったかもしれません。彼はスピードがあるし、自分はそういう相手は得意でもないので引くのとシュートを打たれるときの詰めの駆け引きが難しい感じでした」
―あとは後半こそシュートも良かったですが、前半は少し沈黙気味でした。
「シュートタッチがあまり良くなかったです。狙うシチュエーションは悪くなかったし、首脳陣には後半も狙えと言われていたので、ハーフタイムで調整できたのは良かったです」
―リーグ戦は西戸選手の働きも鍵になるかと思いますが。どう考えて臨んでいますか?
「得点源になるのが大元さん(#5)でそこが抑えられてしまうと外からの攻撃が厳しくなります。そこで自分が得点で絡んでいかないと今日の試合みたいに厳しくなります。ディフェンスを徹底するのは当たり前で、そこプラス得点面を狙っていきたいです」
―白鴎大の試合がなくなりちょっとリズムも変わってしまいましたが、次週については。
「来週も落とせない相手だと思うので、もう一度スカウティングしたことを前半から出せるようにしたいです。スタートもそうだし、ベンチから出てくる選手も共通意識を持って徹底して戦える1週間にしたいと思います」
----------------------------------------
「シュートからやろうと考えいた」
高確率の3Pで流れを作った理由
◆#55吉本健人(明治大・4年・SF)
3Pを6/6と100%決めて慶應大を脅かし、ディフェンスでも慶應大のエース大元を守って楽なプレーはさせていない。今年は伊澤がチームの大黒柱だが、この吉本の献身具合もまた、チームにとってはなくてはならないものだろう。指導者が変わりそこにフィットするための時間も必要なように感じられるが、4年生としての頼もしさを見せて欲しい。
―試合を振り返ってみて。
「一番の敗因はずっと相手が前から40分間プレッシャーをかけてきて、それがじわじわ後半に効いてきて最後ミスしたと思うし、そうなるということは、日頃の自分たちの練習でのプレッシャーが弱いせいだと思います」
―プレッシャーは前半から感じていましたか?
「ウイングは結構来るなというのは感じていて、そこは前半対応できていました。しかしだんだんガードが高い位置になっていて、そこからオフェンスのバランスが崩れてしまったし、単発なシュートで相手の走る展開に持っていかれて簡単なシュートで点を取られてしまいました」
―明治大も簡単にオフェンスできた面もありましたが、空いたら打つという感じでしたか?
「今、オフェンスはあまりコーチから言われることはないので1対1や必要なところはインサイドに集めてという感じです。ただここぞというときの点の取り方はまだ模索している面があります」
―大元選手のところはまずまず止めていたかなとは思いましたが。
「そこはみんなでスクリーンとかでケアをしあっていました。ただ、自分のファウルが重なってしまったので、そこは我慢しないといけないと思いました」
―今年はスタッフに変更もありましたが、4年生もしっかりしなければならない面がありますね。
「コーチ陣もいきなり経験していることが多いので、自分たち選手でまず声掛けなどをしないといけません。下級生が中心に出ているので、ミスしたようなときも声をかけています。もちろん助けられることも多いんですが」
―昨年の最初は上と下とでコミュニケーションがまだできていないという話が聞かれたこともありましたが、今はどんな感じでしょうか?
「学年でバチバチしていることもなく、2年生からも質問が来たりするし、そこはいい感じでやれていると思います」
―今日は3Pは素晴らしかったですね。
「先週は自分のリズムというか、自分で打っていこうというのがなかったのでそこを変えていこうと思っていました。マークもされますがそこはシュートから入ろうという気持ちから臨んだので、いい感じになったと思います」
―ディフェンス面での感触はどうですか?
「守れるのは守れています。ただ、オフェンスでリズムが崩れるとそこからディフェンスも気持ちが落ちてしまうことがあります。そこはまだまだ練習だと思います」
―4年が頼もしいとチームも良くなりますし、4年全員で頑張りたいところですよね。
「今日負けて、今が踏ん張りどころだと思うし次の試合は5人というより、チーム力で勝たないといけないなと思います」
----------------------------------------
「ガードとしての仕事を果たしたい」
昨年よりも大きな責任にも変わらぬ覚悟で挑む
◆#4寺園脩斗(東海大・3年・PG)
ベンドラメや伊藤など、ガードがひしめく東海大。昨年まではベンチからひときわ大きな声を出し、チームを鼓舞していた時間の長かった寺園も、今年はコート上でチームに対するリーダーシップを求められるようになってきている。攻守に優れたベンドラメ、オフェンシブな伊藤、そしてつなぎと声出しでは寺園、とそれぞれに個性が異なるが主将のベンドラメも自分のバックアップとして大きな信頼を寄せている。その期待に応える姿をプレーで見せて欲しい。
―専修大が前半からかなり頑張ってきました。注意点はどこだったでしょうか?
「先週はオフェンスリバウンドにすごく来るチームなので、ボックスアウトを徹底しようとしていたんですが、前半はそこがなかなかうまくいかなくてリバウンドを取られてしまいました。そこは修正していかなければいけないところですね」
―専修大のガードもがちゃがちゃやってくるタイプでしたが。
「あまり得意なタイプではないんですが、いつも礼生(#0ベンドラメ)さんや元気さん(#1小島)、達哉(#35伊藤)とやっているし、チーム内での競争が激しいので、どのガードと対戦してもガードの守りに対しては自信は持ってやっています」
―競り合う時間帯で焦りはなかったですか?
「そこはなかったです。自分たちのディフェンスをすれば絶対勝てると思っているし、そこを修正しようとハーフタイムに話し合ってできたからこその勝利だと思います」
―今年は前半に相手と競り合うシーンが目立ちますね。
「そうですね。前半の入りが悪くてそうなってしまうので、そこをちゃんとしていかないと課題です。NBLのチームなんかとやろうと思うと、そこが甘かったら戦えないので」
―現段階ではガード3人で出番を分け合う形になっていますね。
「プレータイムが最近長くなっていますが、自分の役割はつなぎの部分です。そこで相手に流れを渡さないように、もしくは点差を離せるようにと考えています。礼生さんや元気さんをしっかり休ませるのが自分の仕事だと思っているので、出たときは自分のやることをしっかりやろうと考えてやっています」
―伊藤選手との違いは。
「達哉はドライブをしてパスするタイプ。一緒に出たら自分は2番なのでシュートを狙いますが、達哉がいないときは周りを活かすことを考えていますね」
―今年から試合での出番が増えましたが、気持ちの変化などはありますか?
「そこは変わりません。試合に出たら自分の役目を果たすだけです。今年は残り数分じゃなくて、ゲームの中盤に出されてコントロールしなければならないので、声掛けをしたりしてもう少しガードとしての責任を果たさなければいけないと思っています」
―ベンチにいても一番声を出しているのは寺園選手ですね。
「そこは高校時代から自分のいいところだと思っているので、練習中からもしっかりやっています。声が高い分、他の人より通るし。あとは、藤永さん(14年度卒・現NBDLアースフレンズ東京Z)が練習中から声を出していて、彼が卒業したのでその代わりになれるようにという気持ちもあります」
―3年生が非常に期待されている面がありますが、そういうことは3年生同士で話したりするのでしょうか?
「いや、一人ひとりが自分の役割を理解しているので特別そういうことはありません」
―この3試合をやってみてゲームの入り以外に課題などは。
「自分たちがこだわっているのは失点が60点以下という部分で、まだ1試合しか達成していません。入れ合いになる部分はもったいないし、そこは相手をしっかり止めて次のディフェンスにつなげていかなければいけないと思っています」
―拓殖大の岡本選手(#0)からよく寺園選手の話を聞きます。負けず嫌いだと。
「そうですね。これから飛竜さんとやるのは楽しみですね」
―お互い練習を話したり練習動画を送ったりしているとか。
「去年の冬ぐらいからそういうことをやるようになりました。オフの日に拓大に行って練習したこともあります。飛竜さんは東海とは違うバスケに対する熱い情熱があるので、そこで刺激をもらっています」
―お互いの切磋琢磨で向上につなげているんですね。次週の対戦を楽しみにしています。ありがとうございました。
「頑張ります」
専修大、青山学院大はそれぞれ善戦

拓殖大は昨年国士舘大には大敗しているが、この日は昨年とは逆の展開となった。前半こそ拓殖大リードではあるものの、さほど差がなかったが、後半からは拓殖大のディフェンスがよくなり、国士舘大はオフェンスが停滞。3Qでずるずる引き離されると追い上げのきっかけがなく76-60で拓殖大が勝利。拓殖大はリーグ開始以降失点が少なく、まだ全開という様子でもないが好調さを維持している。次週は筑波大、東海大という強豪相手の戦いが見どころだ。
青山学院大は筑波大と対戦し、こちらも3Qまでは大きく差は開かず十分見応えのある内容になった。しかし、4Qになると青山学院大が思ったようにオフェンスをさせてもらえなくなり、点数が一桁にとどまると70-53で最初は筑波大がダッシュで抜けだし、3連勝を飾った。
写真:勝ち星はまだ伸びてきていないが、少しずつ良い面が見えてきている青山学院大。1年生たちも少しずつ出番を得て自分のプレーを見せている。
【GAME REPORT1】
際どい勝負は最後の最後で
慶應大に軍配が上がる

前半やや先行したのは慶應大。立ち上がりから持ち味が出て速攻、アウトサイドともに流れよく決まった。しかし明治大も負けてないない。#55吉本(4年・SF)の3Pが2本連続で決まると持ち直し、速攻も出て1Qは26-22とリード。2Qも明治大は空いたら打つ形が気持よく決まり、慶應大を引き離していく。慶應大はファウルが続き、インサイドの#50伊澤と、ガード陣のアウトサイドといった内外の攻撃で守りに対応できずにずるずると引き離され、前半は49-34と明治大がほぼ50点に届く大量得点でリードして終えた。
後半、じわじわと慶應大の反撃が始まる。明治大は#50伊澤、#2吉川(2年・SG)などのシュートがあるがオフェンスは単発。慶應大は#4福元(4年・PG)を起点に攻撃を仕掛け、#13西戸(3年・G)のバスケットカウント、#7黒木(4年・CF)のジャンパー、#22トカチョフ(2年・CF)の3Pで盛り返していく。明治大#32吉川に3Pを2本決められてしまうが、速攻も何本か出すことに成功し、3Qは71-63と点差を縮めて終えた。
4Q、慶應大は#5大元(4年・G)の2本の3Pが序盤に決まり、その後も#22トカチョフのシュート、#13西戸の速攻と一気に流れを持ってくる。ディフェンス面でも最初の起点となる#2齋藤相手にディフェンスで#13西戸が踏ん張り、足を止めていくが、明治大も#55吉本の3Pが落ちずに集中を切らさない。だが攻守に激しさを増した慶應大が残り1分半、#5大元のシュートで遂に同点に追いつくと、#50伊澤がディフェンスをものともせずにシュートを決め、互いに譲らない攻防となる。残り50秒で明治大が2点リードするが、さらに40秒で慶應大も決め返し同点。最後は互いに決められず延長戦に突入した。

明治大は前半から飛ばしてきたが、慶應大も速い攻守による点の取り合いに長けたチームであり、終盤に足が重くなっていくにつれて追いつかれてしまった。齋藤、吉川、吉本といったアウトサイドと伊澤のインサイドという点を取れる布陣に慶應大もディフェンス面で対応が遅れたが、最後はなんとかねじ込み、からくも勝利。しかし互いに課題の残る試合内容となった。
写真上:得点を引っ張る慶應大・大元。今年は守られているシーンも多いが、それでも抜群の身体能力でシュートをねじ込んでいく。
写真下:明治大の齋藤はスピードがあり、1対1が上手い選手。ここを止めても周囲もすべて点が取れる選手のため、慶應大も苦しんだ。
※慶應大・西戸選手、明治大・吉本選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【GAME REPORT2】
専修大は前半に粘りを見せるが
東海大が振り切って勝利

3Q、専修大は#11秋山の3P、#7國分のシュートが続き、#24田代もタップ、3Pを沈めて点差は6。開きかけた差をなんとか止めようとする。しかし東海大は焦らず”#0ベンドラメや#33鈴木の3Pが決まり、再度専修大を引き離すと3Qは69-57と12点のリード。4Qはしっかりと専修大を抑え、88-65で勝利し全勝を守った。
東海大は第1週で怪我をした小島が欠場。リバウンドを取れていない時間帯で点差を詰められ、リバウンド力に定評のある専修大相手には課題も見えた。ただ、後半は立て直している。60点以内には抑えきれていないが、ここまでそれに近い状態で失点は抑えている。ここからどう精度を上げていくかだろう。専修大は勢いある時間帯を長く保てれば、上位を倒す力はある。持続力をどう出せるかも見どころだ。
写真:東海大のインサイドは頓宮が頼りになる。東海大よりも大きいチームもあり、いかにゴール下で頑張れるかが重要だ。
※東海大・寺園選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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【INTERVIEW】「自分がディフェンスに加えて得点も狙う」
チームのために必要なことを
◆#12西戸 良(慶應義塾大・3年・G)

1年生のときに並み居る上級生をかき分けリーグ戦でスタメンを獲得。そのセンスはチーム随一という声もある。3年生となり来年も見据えてチームを支えていかねばならないが、もっとできるという印象もある。今後のリーグ戦でも鍵を握る一人として期待したい。
―延長での決着でした。試合全体を通して。
「前半に相手の思うようにやられてしまって、守り切れない部分がありました。なかなか流れがつかめないまま後半は切り替えてやろうとしていました。相手が特別なことをやろうとしている訳ではなかったし、自分たちもディフェンスでやろうと決めていたことができていないだけだったので、そこをもう一回切り替えて、後半戦うことができたので結果につながったと思います」
―ディフェンス面で前半は外から簡単に打たれてしまいましたね。
「事前に伊澤さんの1対1は強力だということはわかっていたんですが、そこに寄ってしまって外が空いてしまってシュートを入れられていました。寄り過ぎでやられていましたね。そこは守りにいくところといかないところをはっきりさせようとしていたんですが、あまり前半と後半で何を変えようと意識はしていませんでした」
―4Qの齋藤選手へのディフェンスが執拗になったかなと感じましたが。
「いろいろ考えすぎて守っていたので、まずは自分のマークマンにやられないようにしようという気持ちの変化はあったかもしれません。彼はスピードがあるし、自分はそういう相手は得意でもないので引くのとシュートを打たれるときの詰めの駆け引きが難しい感じでした」
―あとは後半こそシュートも良かったですが、前半は少し沈黙気味でした。
「シュートタッチがあまり良くなかったです。狙うシチュエーションは悪くなかったし、首脳陣には後半も狙えと言われていたので、ハーフタイムで調整できたのは良かったです」
―リーグ戦は西戸選手の働きも鍵になるかと思いますが。どう考えて臨んでいますか?
「得点源になるのが大元さん(#5)でそこが抑えられてしまうと外からの攻撃が厳しくなります。そこで自分が得点で絡んでいかないと今日の試合みたいに厳しくなります。ディフェンスを徹底するのは当たり前で、そこプラス得点面を狙っていきたいです」
―白鴎大の試合がなくなりちょっとリズムも変わってしまいましたが、次週については。
「来週も落とせない相手だと思うので、もう一度スカウティングしたことを前半から出せるようにしたいです。スタートもそうだし、ベンチから出てくる選手も共通意識を持って徹底して戦える1週間にしたいと思います」
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「シュートからやろうと考えいた」
高確率の3Pで流れを作った理由
◆#55吉本健人(明治大・4年・SF)

―試合を振り返ってみて。
「一番の敗因はずっと相手が前から40分間プレッシャーをかけてきて、それがじわじわ後半に効いてきて最後ミスしたと思うし、そうなるということは、日頃の自分たちの練習でのプレッシャーが弱いせいだと思います」
―プレッシャーは前半から感じていましたか?
「ウイングは結構来るなというのは感じていて、そこは前半対応できていました。しかしだんだんガードが高い位置になっていて、そこからオフェンスのバランスが崩れてしまったし、単発なシュートで相手の走る展開に持っていかれて簡単なシュートで点を取られてしまいました」
―明治大も簡単にオフェンスできた面もありましたが、空いたら打つという感じでしたか?
「今、オフェンスはあまりコーチから言われることはないので1対1や必要なところはインサイドに集めてという感じです。ただここぞというときの点の取り方はまだ模索している面があります」
―大元選手のところはまずまず止めていたかなとは思いましたが。
「そこはみんなでスクリーンとかでケアをしあっていました。ただ、自分のファウルが重なってしまったので、そこは我慢しないといけないと思いました」
―今年はスタッフに変更もありましたが、4年生もしっかりしなければならない面がありますね。
「コーチ陣もいきなり経験していることが多いので、自分たち選手でまず声掛けなどをしないといけません。下級生が中心に出ているので、ミスしたようなときも声をかけています。もちろん助けられることも多いんですが」
―昨年の最初は上と下とでコミュニケーションがまだできていないという話が聞かれたこともありましたが、今はどんな感じでしょうか?
「学年でバチバチしていることもなく、2年生からも質問が来たりするし、そこはいい感じでやれていると思います」
―今日は3Pは素晴らしかったですね。
「先週は自分のリズムというか、自分で打っていこうというのがなかったのでそこを変えていこうと思っていました。マークもされますがそこはシュートから入ろうという気持ちから臨んだので、いい感じになったと思います」
―ディフェンス面での感触はどうですか?
「守れるのは守れています。ただ、オフェンスでリズムが崩れるとそこからディフェンスも気持ちが落ちてしまうことがあります。そこはまだまだ練習だと思います」
―4年が頼もしいとチームも良くなりますし、4年全員で頑張りたいところですよね。
「今日負けて、今が踏ん張りどころだと思うし次の試合は5人というより、チーム力で勝たないといけないなと思います」
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「ガードとしての仕事を果たしたい」
昨年よりも大きな責任にも変わらぬ覚悟で挑む
◆#4寺園脩斗(東海大・3年・PG)

―専修大が前半からかなり頑張ってきました。注意点はどこだったでしょうか?
「先週はオフェンスリバウンドにすごく来るチームなので、ボックスアウトを徹底しようとしていたんですが、前半はそこがなかなかうまくいかなくてリバウンドを取られてしまいました。そこは修正していかなければいけないところですね」
―専修大のガードもがちゃがちゃやってくるタイプでしたが。
「あまり得意なタイプではないんですが、いつも礼生(#0ベンドラメ)さんや元気さん(#1小島)、達哉(#35伊藤)とやっているし、チーム内での競争が激しいので、どのガードと対戦してもガードの守りに対しては自信は持ってやっています」
―競り合う時間帯で焦りはなかったですか?
「そこはなかったです。自分たちのディフェンスをすれば絶対勝てると思っているし、そこを修正しようとハーフタイムに話し合ってできたからこその勝利だと思います」
―今年は前半に相手と競り合うシーンが目立ちますね。
「そうですね。前半の入りが悪くてそうなってしまうので、そこをちゃんとしていかないと課題です。NBLのチームなんかとやろうと思うと、そこが甘かったら戦えないので」
―現段階ではガード3人で出番を分け合う形になっていますね。
「プレータイムが最近長くなっていますが、自分の役割はつなぎの部分です。そこで相手に流れを渡さないように、もしくは点差を離せるようにと考えています。礼生さんや元気さんをしっかり休ませるのが自分の仕事だと思っているので、出たときは自分のやることをしっかりやろうと考えてやっています」
―伊藤選手との違いは。
「達哉はドライブをしてパスするタイプ。一緒に出たら自分は2番なのでシュートを狙いますが、達哉がいないときは周りを活かすことを考えていますね」
―今年から試合での出番が増えましたが、気持ちの変化などはありますか?
「そこは変わりません。試合に出たら自分の役目を果たすだけです。今年は残り数分じゃなくて、ゲームの中盤に出されてコントロールしなければならないので、声掛けをしたりしてもう少しガードとしての責任を果たさなければいけないと思っています」
―ベンチにいても一番声を出しているのは寺園選手ですね。
「そこは高校時代から自分のいいところだと思っているので、練習中からもしっかりやっています。声が高い分、他の人より通るし。あとは、藤永さん(14年度卒・現NBDLアースフレンズ東京Z)が練習中から声を出していて、彼が卒業したのでその代わりになれるようにという気持ちもあります」
―3年生が非常に期待されている面がありますが、そういうことは3年生同士で話したりするのでしょうか?
「いや、一人ひとりが自分の役割を理解しているので特別そういうことはありません」
―この3試合をやってみてゲームの入り以外に課題などは。
「自分たちがこだわっているのは失点が60点以下という部分で、まだ1試合しか達成していません。入れ合いになる部分はもったいないし、そこは相手をしっかり止めて次のディフェンスにつなげていかなければいけないと思っています」
―拓殖大の岡本選手(#0)からよく寺園選手の話を聞きます。負けず嫌いだと。
「そうですね。これから飛竜さんとやるのは楽しみですね」
―お互い練習を話したり練習動画を送ったりしているとか。
「去年の冬ぐらいからそういうことをやるようになりました。オフの日に拓大に行って練習したこともあります。飛竜さんは東海とは違うバスケに対する熱い情熱があるので、そこで刺激をもらっています」
―お互いの切磋琢磨で向上につなげているんですね。次週の対戦を楽しみにしています。ありがとうございました。
「頑張ります」
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