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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2015.05.07 (Thu)

【2015トーナメント】5/7レポート

白熱の戦いが続いた準々決勝は
東海大・筑波大・明治大・法政大がベスト4に


150507usui.jpg この日は順位決定戦2試合と準々決勝が行われた。今大会は上位の顔ぶれに変化があった。中央大、法政大、明治大、大東文化大がベスト8以上に顔を揃えるのは久しぶりであり、組み合わせとしても新鮮な印象に。結果、東海大は大東文化大相手に圧勝でこのゲートを通過したが、筑波大は2部の日本大に終盤まで競り合う形に。昨年3位の拓殖大は明治大に1点差で敗れる結果となった。法政大も青山学院大を倒して士気の上がる中央大を撃破。法政大は2009年以来、明治大は1998年以来のベスト4進出を果たした。

 順位決定戦の第1試合、早稲田大駒澤大は1Qこそ得点が伸びなかったが早稲田大が次第に駒澤大を圧倒。駒澤大は本来のプレーを出させてもらえず42-92で早稲田大が勝利。順位決定戦もう1試合の国士舘大慶應義塾大はともに調子が上がらない中の対戦となったが、大会を通じてシュート確率が上がらない慶應義塾大は、リバウンドで国士舘大の高さに叶わず苦戦。国士舘大も本来のオフェンス・ディフェンスの良さを出せないがリードを保って67-45。ロースコアで低調な部分はあったが、勝利を収めた。

写真:中距離のシュートがよく決まった国士舘大・臼井。

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【ディフェンスの機能した法政大が6年ぶりのベスト4】
150507KAKIUCHI.jpg 法政大中央大。どちらが勝っても、現メンバーにとっては初となるベスト4をかけた戦いは、今季ディフェンスに力を注いでいる法政大がその真価を発揮した。

 法政大が、序盤から主導権を握った。#67佐藤(3年・PG)の3Pで早々にリードに成功。勝てば実に14年ぶりのベスト4となる中央大も、気合いの乗ったプレーを見せるが、法政大ディフェンスを前にシュートの確率が上がらない。2Q2分過ぎまでに13点ものビハインドを背負ってしまった。ここで中央大はタイムアウトを挟み、こちらも春に磨きをかけているチェンジングのゾーンを敷いて対抗。これで法政大のオフェンスは静かになるが、相変わらず法政大ディフェンスを前にスコアは思うように伸ばせない。結局点差は縮まらず、36−24での折り返しとなった。

 3Q立ち上がりは互いに決め合いの流れとなったが、ここで中央大は今大会好調の#14鈴木が相次いで3本の3Pを決める。4点差にまで詰め寄られた法政大は、さすがにタイムアウトのカードを切った。ここで仕事をしたのが#35山岸(4年・SG)。奪ったボールをそのままブレイクに繋げ、#24加藤(4年・SF)、#12柳川(2年・PF)へアシスト。更に#67佐藤もジャンプシュートを決めて再び10点差に戻した。再び流れを失った中央大は3Q終盤から#6柿内(2年・G)の3Pで対抗するも、法政大は#24加藤のシュートも面白いように決まって4Q2分でリードを18点に拡大した。中央大は上手くボールが回らなくなり、#6柿内が決めていくだけのオフェンスに推移していった。最後はやや詰め寄った中央大だが、結局71−60で勝利した法政大が地力の差を見せる形となった。

 いずれも士気の高い状態での準々決勝となったが、能力とディフェンス力のトータルで勝った法政大の力が際立った試合でもあった。本来の得点源に加え、山岸や佐藤といった面々も大事な場面で仕事を果たした点も大きかった。準決勝の相手である東海大はグッとレベルの上がる相手だが、今の力がどれだけ通用するかを確かめながら、勝機を見出したいところだ。

写真:中央大は柿内が4本の3Pを決めるも、及ばず。

※法政大・山岸選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【1点差で勝負を制し、明治大がベスト4へ】
150507yosikawa.jpg 昨年3位でさらに上を目指す拓殖大は、接戦で勝ち上がった明治大と対戦。戦いはどちらが勝つか分からない手に汗握る接戦となった。

 拓殖大のポイントは内外に動ける#23バンバ(3年・C)の存在。明治大はここにやはりオールマイティな働きのできる#50伊澤(4年・PF)を据えて対応する。その#23バンバに序盤で3P、ドライブ決められたが、そこからは簡単に打たせずに守っていく。オフェンスではアウトサイドが好調で、#55吉本(4年・F)、#32吉川(2年・G)、#88黒崎(4年・G)の3Pでリードを奪う。拓殖大も終盤に#99明石(4年・C)の3Pに、#23バンバがブザービーターでミドルシュートを沈めて1Qは18-18の同点。2Qも均衡した展開が続いた。拓殖大は自慢のシューターたちがこの日が今ひとつ決まらず、このQは#23バンバが得点を牽引する形に。#39バンバのダンクや#39成田(3年・F)の3Pもようやく1本目が出て拓殖大が一時9点のリード。しかし、明治大は#2斎藤(2年・PG)の個人技が光って追い上げると、最後は#22宮本(2年・PF)の速攻に#50伊澤がうまく決めるなどして、37-34と6点を詰めて前半を終了。

150507iwata.jpg 3Q、拓殖大は#39成田が積極的に中を攻めて連続得点。再び差を開きかけるが、明治大も#55吉本、#2斎藤の3Pで痛みは小さく抑える。拓殖大は残り4分を切ったところでファウルが続いてしまい、ここで得たフリースローで明治大が再び間近に迫る。#23バンバも3ファウルでベンチに下がる形になり、明治大のディフェンスも勢いづいてターンオーバーを奪うなど、52-51と1点差で4Qへ入ると、互いに得点を取り合い逆転が続いてどちらに転ぶか分からない状態が終盤まで続いた。明治大は#2斎藤、#32吉川のオフェンスが好調で拓殖大も#99明石、#23バンバが粘る。残り1分半、明治大は#50伊澤、#32吉川の連続3Pで5点リードするが、拓殖大も#39成田が3Pを決め返して譲らない。さらに#29岩田が残り19秒でフリースローを1本決めて76-77の1点差にする。拓殖大はここで#13阿部(2年・SG)がボールを奪うが、前方の#23バンバまで送ることは叶わずスローインになって残りは8.8秒。最後のチャンス、スローインでボールを持った#39成田は3Pを選択。しかしこれが入らずリバウンドは明治大に。76-77で明治大が1点差の逃げ切り勝利を決めた。

 明治大は17年ぶりのベスト4。この日は持ち味であるディフェンスが固く、またアウトサイドが当たった。一方の拓殖大は得意のシュートが欲しいところで決まらず、ファウルトラブルもあって流れをつかめなかった。

写真上:4本の3Pを決めて17得点、攻撃力で明治大に勝利を引き寄せた吉川。
写真下:攻守ともに縁の下の力持ち的な存在感の拓殖大・岩田。しかしファウルトラブルで苦しんだ。

※明治大・伊澤選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【最後に引き離した筑波大に軍配が上がる】
150507BABA.jpg 久々のベスト8入りを果たした日本大筑波大の胸を借りる形となった試合も、終盤まで競り合いの様相となった。

 序盤は日本大がラッシュ。#33上原(4年・PG)と#6新号(2年・PG)がそれぞれ2本の3Pを沈め、開始6分でリードを10点とする。しかし、フィニッシュが#17杉浦(2年・PF)に偏っていた筑波大もここから修正。#6馬場(2年・SF)のダンクを機に一気に波に乗り、最後は#46生原(3年・PG)のジャンパーで、1点リードとして1Qを終えてみせた。ここからは拮抗した展開となった。#81小原(3年・C)がバスケットカウントを獲得し、2ファウルとなった#8刘(4年・C)をベンチに退かせる。しかし日本大も切れずに#5仁平(3年・F)の攻め気でついていく。なかなか逆転できない日本大だったが、#33上原のこの日4本目の3Pを決めて3点リードに。ところがここから続かなかった。#0山本(4年・PG)の好ディフェンスでボールを運べない場面が目立ち、#92村越(4年・PF)の得点で再び追いかける展開に。筑波大は更に#16小松(4年・SG)も得点を重ね、45−40と5点リードで後半を迎えることとなった。

150507UEHARA.jpg 3Qは、まず互いにシュートがなかなか決まらず3分半無得点。打開したのは#24高橋(3年・SG)。リバウンドシュートと3Pでまたも同点とする。筑波大も切れずに#46生原のジャンプシュートが決まると、両者シュートを決め合う展開が続く。どちらに転ぶか分からない展開の中、筑波大にとって決定打となったのが、4Q残り8分での#46生原の3P。生原は、残り5分23秒でも3ショットを獲得し、全て成功させた。流れを呼び込んだ筑波大とは対照的に、筑波大の走力になんとか対抗していた日本大は、ボールも足も止まる場面が目立ち始める。筑波大はこうした状況でも、馬場が速攻に走って#2満田(3年・SF)や#17杉浦に効果的なアシストパスを出し、順調にスコアを伸ばして手を緩めなかった。最後は日本大の3Pが決まるが、勝負には影響せず78−72でタイムアップとなった。

 これで実に6年連続のベスト4入りとなった筑波大。シュート率の悪い時間帯もあったが、それでも最終的に勝ちきるのはさすがの一言に尽きる。日本大は、終盤まで筑波大のトランジションに対抗していたが、惜しくも振り切られる格好となってしまった。

写真上:ダンクに行く筑波大・馬場。外のシュート率も上がり、レベルアップした姿を披露している。
写真下:日本大は、上原の3Pが筑波大相手の接戦を演出した。

※筑波大・生原選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【東海大が攻守で圧倒し貫禄を見せる】
150507kojima.jpg 昨年インカレ3位に食い込み、その実力を示した大東文化大。インサイドに2mセンター#20毕(2年)を据え、伸びしろのある選手たちが揃う楽しみなチームだ。ディフェンディングチャンピオン東海大にどのような戦いをするかが注目されたが、序盤から東海大がスピード、力強さ、得点力でこのチャレンジャーを打ち砕きにかかった。

 立ち上がりは積極的に攻める東海大だが、内外ともにシュートはうまくいかず。しかし大東大も#20毕がリバウンドを取りにいくものの、#0ベンドラメ(4年・PG)が下からそれを弾いてセカンド・チャンスを潰すなど抜け目のない動きで簡単にはプレーさせない。その#0ベンドラメが攻撃においては3Pで流れを作ると、アシストから#45頓宮(4年・C)の得点を生み出し、#45頓宮もインサイドで力強く攻めていく姿勢を見せてオフェンスを牽引。大東大は#20毕の得点はあるが、アウトサイドは当たらず。1Qで21-10と大きく出遅れた。2Q、東海大はスタメンを下げるものの、勢いは衰えず。大東大は攻め手がなく1Qの残り約4分で得点したあと、次にようやく点が入ったのは2Q開始4分ほど経った頃の#0葛原(2年・SG)の3P。およそ8分も無得点の時間帯を作ってしまった。しかし2Q中盤にスタメンに戻した東海大は#0ベンドラメからのアリウープパスを#24卜部(2年・SF)が決めるなど、手を緩めることはなく攻め立てて前半は41-21。ミスが出て3分ほど無得点の時間帯もあったが、力を示した。

 反撃したい大東文化大だが、3Qになるとファウルトラブルが苦しくなる。#20毕、#32原(3年・PF)といったインサイド陣にディフェンスのファウルが続き、攻め気もオフェンスファウルとなって表れ、残り4分で#20毕はファウル4に。この間に東海大はリードを広げて30点差にすると、4Qも下級生を使いながら危なげなく乗り切って79-60で準決勝へと進んだ。

写真:スタメンで活躍を見せる東海大・小島。

※東海大・頓宮選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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【INTERVIEW】

「もっとチームをひとつにしていかなければ」
主将として、ここからチームをどう作り上げるか

◆#4菅 俊男(国士舘大・4年・主将・SG)
150507kan.jpg2つ前の試合で頭を打って1試合欠場するも、この試合には出場。主将としての気迫を見せる。チーム自体は大会前にケガ人もあってまだ本調子とはいえない状態。エースの原もまだ当たってこない。主力は残るがガード、そしてインサイドで昨年の4年生が抜けた穴をどう補うかはまだここから詰めていかなければならない部分。本来のアグレッシブな姿を見せられるまで、今は試行錯誤の段階だ。


―慶應大相手にそこまで差がつけられなかったのは何が原因でしょう。向こうは途中で主力を下げていましたが。
「やはり前の試合でかなり専修にやられて、そこで気持ち的に引きずってしまいました。そこはもう一回頑張ろうと言ってはいたんですけど」

―順位決定戦に進んだ状態ですが、現状のチームの状態はどう考えていますか?
「トーナメントに入る前にケガ人が少し出てしまって、チームを仕上げるのに時間がかかってしまいました。それでも練習試合とかでは結構勝ったりしていたんですが、拓大戦で負けて小倉先生にも怒られてしまって、そこでうまくいかなくなってしまいました」

―少しちぐはぐしているのは調整不足もあるんですね。昨年から伊集選手が抜けたのは大きいのでしょうか?
「でも昨年も貴也さんがケガで抜けてもリーグ戦の6試合は藤井(#68)が出て勝てていました。華武伊さん(新田)の存在がデカいと思いますね。流れがいいときにリバウンドを取られてセカンドチャンスを掴みきれないみたいな場面があります。去年はそこで華武伊さんでしっかりリバウンドを取ってくれるし、ディフェンスもすべてカバーで潰してくれていました。あと、永山さんの存在も大きいです。6番目、7番目で出てくる選手がいなくて。臼井(#32)は頑張ってくれているんですが」

―原選手(#22)も少し本調子ではないように見えますね。
「あいつもいろいろ考えているんだと思います。だから周りの自分たちがどうやって動いてあいつにフリーを作って打たせてやるかなんですが、それができていません」

―そんな中で主将としてやらなければいけないことは。
「去年は本田さんがキャプテンで、試合に出ていないけれどベンチからしっかり見てくれていました。自分はコートに立っているので、もっとチームをひとつにしていかなければいけないなと思っています」

―プレーでは3Pを決めたり、原選手をカバーするようなプレーもここまでありました。声掛けなどはどうでしょうか。
「そこはまだ足りていないですね」

―小倉さん(監督)には何を求められていますか?
「貴也さんの分、得点が足りないのでそこですね。今年は自分も点を取りにいかないとと思っています」

―昨年は結構積極的に攻めていた印象ですが。
「それでもリーグ戦の得点は平均で4点でした。試合によっては23点とかいい日もあったんですけど。だから今年は平均で10点はいかないとダメだと思っています。リバウンドとディフェンスも絶対やっていきたいです」

―下級生も使っていますし、チームとしてはこれからというところですね。
「去年もトーナメントはあまり良くなかったし、うちはリーグから後半に向けて上がっていくと思うので期待しておいてください」

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「速い動きや運動量で良いプレーが出来た」
新たに手にしたチームの武器も信じ、挑戦が続く

◆#35山岸玲太(法政大・4年・主将・SG)
150507YAMAGISHI.jpg入学してから初めてのベスト4入りとなった。練習で磨いているチームディフェンスが上手くいき、全般的に危ない場面は少なかったが、迫られた3Qの山岸を起点としたブレイクが勝利の一因だった。準決勝は東海大が相手となる。これまで苦しめられている相手に、一泡吹かせたい。


—ご自身は初のベスト4となりますが、これについてのご感想をお願いします。
「初めてベスト4の壁を破ったので、今はすごく嬉しいです」

—今日の相手が中央大と聞いて、加藤選手(#24)はかなりモチベーションが上がった様子でした。チーム全体ではどのような雰囲気でしたか。
「みんな青学が相手になると思っていたので。中央は京王杯で勝っていたので、みんな良いイメージがあるという部分では、青学よりも中央の方が良かったのではないかなと思います」

—加藤選手の話では、一度勝っている相手には気を緩めて戦うことがあるということでしたが、その面は問題ありませんでしたか。
「昨日の時点で塚本さん(コーチ)からもそういうことを言われて。それは全員で確認しました。今日の試合ではそれが出なかったので良かったです」

—今日は何が良かったと感じますか。
「今はディフェンスの練習しかやっていないので、そのディフェンスで相手をロースコアに抑えたのが良かったかなと思いますね」

—中央大がゾーンを敷いてきた場面で、流れが悪くなった印象がありますが。
「ゾーンをやられた時に、全員が止まってボールを見ているだけという時間帯が長く続いて。そこで、一回中に入れるとか、そういう動きが作れなかったのが原因かと思います」

—それでも大きかったのは、ディフェンスで耐えていたことかと感じます。
「そこは、塚本さんが来てから変わったことかと思いますね」

—3Qに山岸選手がブレイクで走って得点に繋げていました。それが試合を左右する上で大きかったと思います。
「自分の仕事というのは、速い動きや運動量で活性化させることだと思っているので、その意味では良いプレーが出来たかなと思います」

—次は準決勝になりますが、どのような戦いにしたいですか。
「やっぱりまず気持ちで負けないで、しっかりボールにプレッシャーをかけるディフェンスが出来れば。チャレンジャーとしてやっていきたいです」

—ディフェンスの出来は、塚本さんから何か言われますか。「もっと出来る」なのか、「今はこれで良い」なのか。
「今日言われたのは、三線目のところで、ボールを見ていないで自分のマークマンを見ているところがある、と。そこは少し改善すべき部分かと思います」

—練習量が以前より増えているそうですが、意外に楽しそうにやっているような印象もありますが。
「どうなんですかね(笑)。まだディフェンスしかやっていなくて、対人とかもやっていないので。すごく基本のことばっかりで(笑)。でも、みんなで声を出して、盛り上げてはやっています」

—ここまでディフェンスの練習ばかりということですが、年間のプランでは、いつからオフェンスの練習を取り入れる予定なんでしょうか。
「3月から始まって、最初の3か月間はディフェンスを完璧にすると聞いています。6月くらいから、リーグ戦に向けてオフェンスもやっていくという風に聞いています」

—ディフェンス練習ばかりで、少し不安になったりすることはないですか。
「今までディフェンス練習はやってこなかったので、ベスト4とかを狙うのであればそのディフェンスが絶対に必要になってくると思います。目標に向けて必要なことなのであれば、頑張ってやります」

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「一試合を通してディフェンスできたのが勝因」
チームとしての意識がベスト4突破の鍵に

◆#50伊澤実孝(明治大・4年・PF)
150507izawa.jpg12得点15リバウンドと、必要十分な活躍を見せた。マッチアップするバンバに前半19得点はされてしまったがそれ以降はさほどやられず、目標の20点台に抑えた。伊澤と、チーム全員の意識のなせる技だろう。1年生のときから試合に出てきており、インカレ決勝の舞台を踏むなど明治大の中では一番の経験値を持つ選手。下級生を導きつつ、次の戦いでどのようなプレーを見せるかが見どころのひとつだ。


―ベスト4進出になりました。
「チームとして拓大戦は結構目標にしていたので、その中で途中途中は相手にペースを持っていかれたんですけど、一試合を通してディフェンスができました。失点は多かったですけど、その分自分たちも点を取って、春先やっていたことをしっかりできて自信はついたと思います。チームとしてバスケがまとまってきた、本来の自分たちの力を出せるようになってきた中でどう精度を上げるかが出せた試合だと思います。相手の方が力があると思っていたので、自分たちのディフェンスをしっかりやっていこうとしての結果です」

―ディフェンスはようやく締まった感じがしました。
「拓大にはこれまで勝ってきていません。今大会のここまでの試合は自分たちの中でも絶対にどこか気が緩んでいたと思うし、それを最初から厳しくやれました」

―拓大に対するディフェンスはどこがポイントでしたか。
「やっぱり1対1が強くてメンバーも昨年と変わっていないので、経験もあります。だから1対1のところはしっかり守ろうと話し合っていました。バンバは特に指示はなかったけれど、2年のときからずっとマッチアップしてきているので、あまり周りを頼らず自分で守っていこうとしていました」

―最終的に見るとバンバ選手に前半19点やられたというほどの印象ではなかったです。
「前の試合で34点取っていたし、それに比べると前半19点取られているとそれをオーバーしてしまっています。20点台に抑えたいのが目標でした」

―結果、28得点でしたね。やや明治大ペースという感じもしましたが、やりながらどう感じていましたか?
「今日は本当にやってみなければ分からないという感じでした。でもディフェンスを一試合通して手を抜かずにというか、ギャンブルせず自分たちのディフェンスをまとまってやっていけばチャンスはあると思っていました。特に今日は焦らずやれていたのが結果になったと思います」

―昨年までは本当にディフェンスメインの練習をやってきたことと思いますが、新体制になってからはどのような練習内容なのでしょうか。
「去年に比べるとオフェンスというか速い展開を重視しています。ディフェンスに関しては速い展開を練習する中で対人で自分たちで考えてやるのがメインです。基礎をやっていた部分で自分たちも不安があって本来の力を出せなかったんですけど、今日はしっかり一試合を通してディフェンスができたので良かったです」

―4年生としてメインとして出ている形ですが。
「去年までは主となってくれる先輩がいて、チーム全体の力がありました。今年は下級生と試合に絡んでいるので上級生の力というか、今まで引っ張ってくれていたんだなと噛み締めています。これまでの上級生のように自分たちもなれるようにと考えています」

―今日は2年生のふたり、斎藤選手(#2)と吉川選手(#32)が得点を取ってくれたことが大きかったですが、どういうことを求めていますか?
「ガードたちはターンオーバーを大事なところでやったり、パスが流れの中でできていないということが言われています。パスをしっかり使って周りを使えるようになってくれると、もっと自分たちも楽にできると思います。そこは練習から言っています。今日のようないいところもありますが、ああいうプレーだけだとチームの足が止まってしまいます。チームとして考えると周りを使うことで流れがあるバスケットができると伝えています」

―次の試合はさらにレベルが上がりますね。大事な部分は?
「今日やれたディフェンスを次の試合で一試合通してやることですね。リバウンドも今日は甘くて相手に連続して取られていたので、チーム全員でひとつのリバウンドを取ることを強化しないと。次の相手は全体的にサイズも大きいので、リバウンドは鍵になってくると思います」

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「自分がキャプテンのつもりで言っている」
コート上でのリーダーシップに期待

◆#46生原秀将(筑波大・3年・PG)
150507ikuhara.jpg絶対的ガードだった笹山が卒業し、スタメンとしてチームを引っ張る立場にある。能力豊かな選手が揃うからこそ、そうした面子をどう活かすか、司令塔としての力が問われる段階に入ってきた。しかし自分でもそれが必要であることを自覚しながらリーダーとしての存在感を発揮しようとしている。新しい挑戦が、さらなる成長を呼ぶはずだ。


—日大に対してはどう考えていましたか。
「日大は今の4年生が2年生のときに新人戦で戦って負けてて、それで4年生は勝ちたいって気持ちが強くありました。それに、1、2年生の時にその新人戦に出ていなかった人たちもいるので、気持ちを一つにして戦うことは大事だと思っていました。刘さん(#8)がインサイドでしっかりプレーしてくるので、そこはやっぱり皆で止めることが大事で。3Pがメインで戦ってくるチームだったので、そこを意識して昨日は話し合っていました。刘さんは結構抑えられたんですけど、キックアウトされてからの3Pは結構今日多くて、そこでちょっとつまずきました」

—上原選手(#33)にかなり決められていましたが。
「上原さんに関して僕らはあまり3Pがないと思っていて、他の高橋(#24)とか新号(#11)が3Pをバンバン打ってきて、上原さんには外を打たせてもいいかなって話してたんですけど、今日当たって入っていたので、ちょっとそこは計算違いでした」

—チャンスはありましたがなかなか突き放せなかったですよね。そこはかなり苦しかったですか。
「そうですね。出ているメンバーが2、3年生っていうのもあって、先生からよく若いと言われているんですけど、まとめる力がなくて。自分はPGなのでしっかりしないといけないんですけど、苦しい時間帯に交代で僕がベンチに下がった時に、控えのガードの青木(#4)なんかにどういう風に試合が展開されているのかとか、どこがダメだとかをちゃんと聞いて、引き継ぐときはそれを伝えるようにしていました。そこに時間はかかったんですけど、やろうとはしていたので。結果として、あまり話すことはできなかったんですけど、やるべきことはやれたかなと思っています」

—去年までは笹山選手(昨年度主将)がメインガードでしたが、それを今は生原選手がやっていて何か大変さというものは感じますか。
「新チームになってから、笹山さんが凄かっただけに比べられる部分っていうのはあるんですけど、笹山さんには『自分らしくやるべきだ』と言われていて、笹山さんは笹山さんで僕は僕で、良い所は別々だと思っています。自分の場合は、積極的に点を取りに行くっていうのがストロングポイントだと思っています。でも、笹山さんのゲームコントロールについては受け継げるように頑張っています」

—キャプテンとして小松選手(#16)もいますが、ともにガードで出番は分け合う形になりますね。
「最初は小松さんに若干任せている部分もあったんです。でもトレーナーの岩本さんやアシスタントコーチの加藤さんに言われて、試合に出ているのは僕だしPGっていうのもあるので、3月あたりからは自分がキャプテンだと思ってるくらいで引っ張っていて、それをちゃんと小松さんにも伝えた上でやっています。チーム全体のことは小松さんが見ていて、ポイント、ポイントの、チームとして動いてほしい部分だったり、練習の姿勢だったりは自分がキャプテンだと思って言っています」

—それは今のところうまくいっていますか。
「いや、それなんですよね。僕がもっとしっかりしないといけないんですけど。馬場(#6)や杉浦(#17)は個性というか自分のプライドとかがあったりするので、杉浦の場合は言い過ぎるとシュンとするし、馬場の場合は普段はマイペースですけど気にしちゃうみたいなので、そこに対する声かけだったり、展開が悪い時はみんなを集めてまとめるべきなんですけど。そういうところが自分の課題だと思っています」

—試合の話に戻りますが、今日は競り合う展開の中で生原選手の3Pやスリーショットのファウルで流れを呼んだのではないかと思ったのですが、いかがでしょうか。
「自分は外角のシュートが得意なんですけど、笹山さんとかが抜けて外からのシュートを打てる人が減ってしまって、確率も良くないので、それは自分たちの今の課題です。キックアウトした時に打てない人が多くて、またドライブして狭くなるみたいなのが多いです。でも僕の場合、それが得意なのは皆わかっていて、自分にパスをさばいて皆はリバウンドに飛び込むようにしてくれています。逆に皆はドライブするので、自分は思い切ってシューティングに行くっていう感じですかね」

—インサイドが強いですが、そこをどう活かそうというのはありますか。
「それは今話し合い途中で、インサイドに入れた時にどう動けばいいのかをチーム全体で話し合っていて、切れるのか、どう合わせるのか、それぞれセンターの考え方が違います。例えば、杉浦を入れたら切れるとか、木林(#8)を入れたら切れずにステイするだとか、こういうのが色々あって、それがまだこんがらがっている部分ではあります。インサイドは強いから打たせたいんですけど、そこの合わせがまだうまくいっていないんですよね」

—ベスト4に残りましたが、残り2試合どういった戦いにしたいですか。
「次の準決勝は明治なんですけど、明治大学さんは拓殖に勝って勢いのあるチームで、日大とちょっと似ているような勢いでプレーしてくるので、当たればこわいです。そういう意味では日大で今回味わって、次は同じようにならないように皆締まっていくと思うので、しっかり明治に勝って、決勝で戦う時に自分たちのプレーがしっかり出せるように、立て直さないといけないなと思っています」

—去年のインカレで勝ってチャンピオンチームになったので、今追われる立場になっていますね。チャレンジャー精神は持たれているとは思うんですけど、追われる難しさは感じていますか。
「練習試合とか大会、キャンプとかで東海大学さんと戦う時も、自分たちは別にチャンピオンだとは思ってないんですけど、どちらかと言えば挑戦者として挑んでくるし、監督に『周りから見られているんだぞ』って言われたり、お客さんが声をかけたりしてくれるので、そういう部分で少しやりにくさはあります。それでも、去年は去年、今年は今年でメンバーが違ってくるので、このチームの最初の段階で自分はこれについては発言しました。東海大学さんをはじめ、強いチームがいっぱいあるので、僕たちもチャレンジャーとしてちゃんとやっていきたいです」


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「ザックのような存在になれるように」
下級生を支えられる頼もしいセンターを目指して

◆#45頓宮裕人(東海大・4年・C)
150507tongu.jpg大東大の毕にもひるまず攻める姿勢を見せ、16得点。一回り大きくなった体で力強いプレーを披露した。昨年の橋本のケガは大きな痛手だが、その分、頓宮が出場機会を得て成長もできている。さらにこの春はウイングに経験の浅い2年生を据えているとあって、さらに責任感も増している様子だ。このまま決勝まで、4年生として頼もしい活躍を見せられるか。


―大東大はインサイドの相手が大きいですが、注意していた点は。
「毕(#20)の1対1が結構来るので、それをどう守るかという点でした。結構やられましたが、もう少しディフェンスを固めていきたいです。抜かれても周りが見てはくれますが」

―やってみての感触は。
「いい出来だったと思います」

―頓宮選手の攻め気もいい具合で見えていました。
「相手もファウルが込んでいたので、退場させようかなと思って(笑)、そのまま行きました」

―橋本選手がケガをしてからセンターとしてやってきていますが、だいぶアグレッシブな面が見えてきたように思います。
「強くいってファウルをもらえればと思っています。逃げちゃうとファウルはもらえないので、強気でやっていますね。陸川さんからも攻めろを言われています。もちろんディフェンスのこともありますが。毕とかだったらスリーもあるのでチェックして、ドライブは後ろのメンバーも見てくれていますが」

―バランスキー、晴山の両選手が抜けて2年生をスタメンに入れていますがどういう印象ですか?
「まだミスも多いですが、いいプレーもしてくれています。ミスは4年生がカバーできるように頑張っていきたいです。まだ荒削りですがこれからもっと成長してくれると思うし、期待しています」

―4年生としての自覚はどうでしょうか。
「去年は僕がミスをしたり調子が悪かったりしてもザックがカバーしてくれました。だからプレッシャーなくやれました。最上級生となった今は自分がバックアップというか、ザックのような存在になりたいなと思っています」

―ワンセンターとしてやっていますが、体力面ではどうでしょうか。
「1Q全部出る訳ではなく、休む時間帯があるのでそこは大丈夫です」

―体つきが一回り大きくなったと思うのですが。
「シーズンオフに体作りをして6、7キロ増やしました。一度目標体重まで上げたんですが、太りすぎて動けなくて。そこから落として、トーナメントに入ってまた少し体重は落ちています。今98キロくらいですがそこでキープしています」

―パワープレーにも期待ですね。次は法政戦になりますね。沼田選手(#16)とのマッチアップが予想されますが。
「アタックメンタリティで頑張っていきます」

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