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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2014.11.30 (Sun)

【2014インカレ】11/30 決勝 筑波大インタビュー

「期待して信じてくれた人たち、
それに応えられた自分を嬉しく思う」
東海大、そして自分自身に打ち克ち頂点を極める

◆#21笹山貴哉(筑波大・4年・PG・主将)
141130sasayama2_20150119003416087.jpg入学以来の4年間、着実にチームの戦績は上昇し続けていた。だが、トーナメントとリーグでベスト4には入っても、インカレでは不思議と良い成績が残せない。しかし、そうして迎えた最後のインカレは自然体そのもの。壁だった準々決勝は大差で突破。準決勝では大東大に苦しめられたが、勝ちきった。迎えた決勝は、周囲の喧噪にも「いつも通り、普通だった」というほどリラックスした状態で臨めたという。
この日は周囲を活かすことよりも、まず自ら積極的にリングを狙っていった。22得点の活躍は、MVPに相応しい活躍。2014年11月30日。笹山と、そして彼が牽引してきた仲間たちによって、筑波大の歴史は、確かに塗り替えられた。


—インカレの決勝ということで、何か思い入れはあったのでしょうか。
「記者会見でも話したんですけれど、始めてのことだったので……。この大会が始まって特別感というのはあったし、でもその感覚が決勝に来たから変わったというのはなくて。4年生で、この大会の一つひとつが最後になるわけで、でも本当にみんなと『いつも通りの感覚だよね』という話もあったし……。でもなんて言うか、一応特別な感覚はありました」

—最初のインカレはベスト16でしたよね。
「大学バスケというものを実感しないままインカレに入って、当たったことのない関西の天理大と当たって。あの時の平尾さん(当時天理大4年、現NBL・広島)は今でもめっちゃ覚えているし、あの身長でもハートでぶつかってきて、自分もマッチアップして『これはちょっと止められない』というのは感じたし、すごかったというのは今でも覚えています」

—その後のインカレはいかがでしたか。
「2年の時は、あれこそ忘れられないですけれど、近畿大相手に、最後にシュートを打って外れて……。あそこは本当に、初めてバスケットボールと向き合ったというか。なんで、あそこであんなことをした?というのもあったし。あの試合の最後のシュートを外したのは個人の力だと思うので。そして去年は明治にあれだけ点差をつけた中で、逆転されて、自分もコントロールできなかったという責任感もありました。3年生というチームを引っ張らなきゃいけない上級生の立場にもなって、そこは大きく変わった部分でもありました。3年までのインカレは、忘れたことはないですね。良い思い出ではなく」

—馬場選手、杉浦選手の大型ルーキーが入ってきて、今年は一段階違うという部分もあったと思います。
「自分の最後の年ですし、絶対に最高の結果で終わりたいとはシーズン始まる時から思っていました。でもあいつらが光っている分、他の出ていない2年生、3年生たちが、あいつらがそっちを頑張るなら自分はこっちを頑張るという役割が目に見えてできたんです。それがすごく大きいというのは、シーズンが始まってから感じましたね」

—それを束ねる笹山選手は、どういうことを心がけていましたか。
「みんな『束ねたね』と言ってくるんですけれど、特に自分は何かをしたということはなくて(笑)。4年生でキャプテンで、チームを引っ張る立場であり、自分の背中を見てみんながついてこれば良いなと思ったし、それは他の4年生も自分の背中を見てついてきてくれれば良いと思っていました。特に自分が何か、というより、みんなが自分たちを信じてついてきてくれたということに、感謝の気持ちでいっぱいですね」

—ただ、ベンドラメ選手からは「筑波が一番やりづらい。それは笹山さんがいるから」という話もあったんですね。
「どうなんですかね?全然自分はそういうことはなくて(苦笑)。むしろ礼生の方が上手いし、規格外のプレーをするし、自分にとっても嫌な選手です。でも、一個下の下級生じゃないですか。絶対に負けたくないというプライドもあります。でも、そう思われていることには嬉しく思います。ただ、(自分は)まだまだの選手だと思っているので、これからも頑張っていきたいです」

—笹山選手が感じる東海大というチームの印象は。
「まずは安定感。大崩れをしないというか。自分たちは大崩れするときは大崩れするんですが、そういうことのないチームだと思います。その一つには、ザック(#10バランスキー)だったり、ケビン(#7晴山)だったり、やっぱり4年生が踏ん張る部分が多くあって。でも、向こうはセンターの4年生が踏ん張るチームで、自分たちはガード陣が4年生で踏ん張るチーム。対照的なチームで、それに対して最初のトーナメントでは、自分たちはセンターの下級生は大丈夫かなという不安はあったんですけれど、でもこの大会に入るまでの期間は、本当にそういう不安がなくて。あいつらなら絶対に大丈夫だ、ということは本当に思っていました。みんなには言っているんですけれど、本当に自信しかなかったです。絶対にやれるという思いが、強くあったと思います」

—大東大と昨日対戦し、マッチアップの兒玉選手(#28)に苦しみました。彼のようにしなければという、自分自身への刺激にもなったのではないでしょうか。
「元々そういう気持ちは自分も持っていました。でも、マッチアップしたことで大きく感じたことは確かにあります。とにかくインカレは、4年生の頑張りがどれだけ実を結ぶかという大会なので、刺激はありましたね」

—今日、勝てたと思った瞬間はありましたか。
「いや、最後まで本当にありませんでした。最後のフリースローでも、みんなに『最後まで』という言葉はかけ続けていたし。でもみんなが40分間頑張ったことで、この日本一に辿り着いたと思っています」

—優勝の実感はいかがでしょうか。感じていますか。
「いや、やっぱりあんまりないですね(笑)。自分にとっては初めての経験なので。でも『勝ったんだな』というのは、少しありますね」

—その少しあるという部分。何で感じますか。
「まず、この金メダルをつけているというのと、みんなからの頑張って良かったね、という声かけとか、そういうことで本当に頑張って良かったという思いです」

—これまで、東海大だけには勝てませんでしたね。ようやく勝てました。
「1年生の新人戦では勝ちましたが、こういう公式戦では初めて勝って、自分の4年目で初めて勝てて、すごく嬉しいですね」

—今大会は必要以上に緊張することがなかったように思います。何か良いきっかけのようなものはあったのでしょうか。
「リーグで自分たちの思うような結果にならないことが多くて、でもプレーオフで自分たちのバスケットを掴みかけました。自分たちでもできることが多くあって。そこで、ここから他にやるべきことが何かあるのかな、と考えた時に、もう全部やってきたなと思いました。あとはやってきたことを貫き通すだけだったと思っていたので、それが本当に自信になりました」

—そのまま、むしろ何も起こらずに大会を迎えられた?
「もちろん強い思いはありましたし、でも、この決勝の舞台で東海に勝って日本一になるということを一年間イメージしてきたので、それが良い方向に向かったと思います」

—4年間筑波大の環境でやってきました。この4年間はいかがでしたか。
「素晴らしい環境でやらせてもらって、被災地と言われた中で色んなところでバスケットボールをすることが多くて、下級生の時は大変なことも多かったです。けれど新しい体育館もできて。本当に素晴らしい環境だし、素晴らしい監督とコーチもいるし、何よりも仲間や応援してくれる方もいて。本当にすごいところでやらせてもらったなというのは感じます。自分を信じてついてきてくれた仲間とか、自分を信じて出してくれた先生なりコーチに感謝して、そしてそれに応えられた自分に対しても嬉しく思っています」

—終了後、その仲間とは何か話はしましたか。
「この日をイメージしてやってきたので、本当に頑張ってきて良かったねと」

—最後の年に結果を出すことができましたね。
「そうですね(笑)。4年目に良い光景で終われたことが、何よりですね。でも、ああいった過去があるから今があるというか、歴史があるから。そういう歴史を作ってきてくださった先輩方にも本当に感謝しているし。みんなに感謝の気持ちでいっぱいです」

—後輩たちに残せたことはありますか。
「どうなんですかね?自分が特に何かを残したというのはないんですけれど、何かを後輩たちが感じてくれていれば。本当にこの一年間の頑張りがあったというのはあります。でも今度からは追う立場よりも追われる立場という初めての感覚になることで、どういう気持ちになっていくのかは分からないですけれど、それはやってくれる後輩たちだと思うので、信じて応援していきたいと思います」

※坂東選手、馬場選手、杉浦選手のインタビュー、山田選手、越智選手のコメントは「続きを読む」へ。



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「同級生や両親に感謝。本当に筑波に来て良かったと思う」
苦しんだ時期を乗り越え見せた、優勝を引き寄せるドライブ

◆#14坂東 拓(筑波大・4年・SG)
141130BANDO_20150119003413b80.jpg春から、比較的若いチームにあって、プレーで示すだけではなく、同級生にも後輩にも何が足りないのかを常にはっきり口にしてきた。決勝でも最後までディフェンスの部分で手を抜くことはなく、彼らしい得点も決めてみせた。彼もまた、笹山とともにチームを牽引する存在であった。
シューターとして期待され続けた中、相手の警戒もあって4年間の中では得意のアウトサイドで悩んだ時期もある。その改善のために取り組んできたのがドライブ。勝利への決定打が欲しい残りおよそ1分の場面で、その鋭いドライブが綺麗に決まった。渾身のガッツポーズと叫びが、懸命の努力を物語っていた。


—今、一番に思うことは。
「これまでは勝ちきれない試合が続いたんですけれど、やっぱり最後の最後で自信をつけて、一つひとつ勝ち進んできて東海との試合でそれが発揮できました。仲間と吉田先生、スタッフ、コーチに、感謝の気持ちの恩返しができて、そういう感じです」

—調子はどうだったんでしょうか。
「僕的には調子は良いかなと思っていたんですね。アップの時から今日はタッチが良かったんですよ。だから積極的に狙っていこうと思ったんですけれど、ジャンプシュートを2本外してから、相手もちょっと警戒し始めたかな、と。僕自身、正直気持ちが入り過ぎていた部分はあったんですけれど、ディフェンスの面では貢献できたと思いますし、そういうところで最後にドライブが一本出て。最後の最後にそれが一本出て良かったです。3Pを警戒されて、苦しんで、それでドライブを練習していって、それが最後に出たのが良かったかなと思いますね」

—ドライブの練習にはかなり取り組んできたんですか。
「そうですね。この1年を見てもらったら分かるんですけど、3Pを警戒してくるのは分かりきっているんで、その中で得点が出来ないのは辛い状態でした。それで、今年のシーズンが始まる前から、基礎の筋力作りから始めて。0.1秒でも早いドライブを出せるようにやってきて、それがあそこで出て良かったです」

—それはだいぶモノになってきたと感じますか。
「読まれる部分はあるんですけれど、ジャンプシュートと一緒で、ドライブもしなくなったら終わりなので。相手に読まれようがしつこくかけていって。練習してきた通りに始めの一歩を踏み出すということができて良かったと思います」

—あの最後のドライブですが、コースは見えていましたか。
「そうですね。あそこだけは冷静に見えたかな(笑)。気負っている部分があることは自分でも分かっていたんですけれど、あそこのドライブのところは神懸かり的に、自分の重心もそっちに行けたかなと思います。3年まで苦しんできて改善しようと思ってきて、ああいうところで、たった一本ですけれど、あのドライブが出て良かったなと思います。」

—普段と比べて、今日の東海大はいかがでしたか。
「東海のオフェンスはやっていることは変わらなかったですし、こっちのディフェンスが良かったかと思いました。馬場とか杉浦を始め、村越、満田もそうですし、リバウンドを取りきる場面が僕らはすごく多かったですし、ディフェンスで一つのシュートに対して、追いつけなくてもチェックまでは行こうとして。それが見られたのが東海に57点しか取らせなかったディフェンスで、それが結果に結びついたのかなと思います」

—しっかりした内容でしたね。追い上げられても、すぐに返して安全圏のリードを保ちました。
「ベンチでもそうなんですけれど、試合に出て一人ひとりがやってやるんだという気持ちで。ディフェンスでもこいつを絶対に抑えてやるんだ、と。今までなら人のせいにしている部分はあったんですけれど、それが全員からなくなって、責任感やこの試合で絶対にやってやるんだという気持ちが表れていました。そういう面で離しきれたんだと思います」

—そういう部分は、今大会に入る前から意識されていたんでしょうか。
「そうですね。特に決勝なんですけれど、その気持ちがこの一番大事な場面で出せたのかなと思いますね。4年の笹山、越智、山田というのは、特に決勝では4年生同士でも違うなと感じていましたし、そういうことが出て良かったかなと思いますね」

—4年生同士でのその面での話し合いは?
「試合が始まる前に円陣を組んだ時に越智も言ってくれたんですけれど、何としても俺達が引っ張るから、後輩はついてくるだけで良いと話してくれました。だから、僕ら自身は何があっても下を向かない、上を向いて引っ張っていくということは常々言っていました。それが決勝の舞台で出せて良かったと思いますね」

—東海大に負ける試合では、多くの場合で敗因となるのが笹山選手へ戻すボールがカットされて失点を喫することでした。今日はそれがほとんどありませんでしたね。
「そうですね。自分たちの流れが悪いときは足も止まっているというか。パスをカットされるのは、パスする側ではなく受ける側が動いていないからダメなんだという意識に変えて。今回も悪い状況では足が止まっている部分があったんですけれど、良い状況の時は足が動いていた。全員がトランジションでブレイクを出したりとか、相手のファウルを誘ったりだとか、あとは相手のシュートが落ちたところでリバウンドを取りきれたのが大きかったと思います。悪いオフェンスが少なかったと思いますね」

—大会には良い状態で入れたと思いますが、何か良くなるきっかけのようなものはありましたか。
「もちろん選手同士でミーティングを重ねていくこともあったんですね。練習の時に3つポイントを立てようと。イージーシュートを練習中から必ず決めきる、ハードディフェンスをして遅れても最後までシュートチェックに行ききる、あとコミュニケーションを取ろうと。この3つをやってきたのが、このインカレの優勝につながったのかなと思います。特にコミュニケーションの部分は大きかったと思いますね。後輩たちが先輩やコーチ陣、スタッフに何か言うのは難しいところなんですけれど、試合中に僕らがベンチに帰ってきても後輩たちが『坂東さん、もっとこうした方が良いですよ』という声かけもしてくれるし、それに対して僕も『じゃあ、こう動くからこういうパスをちょうだい』と。ちゃんとしたキャッチボールが出来たんですよ。そういうのが一番良かったと思います」

—これまではそういうところがうまく出来ていなかったのでしょうか。
「ミーティングの時にも言ったんですけれど、笹山と僕という1年から出続けているメンバーがいて、そこの2人についていこうというのがありました。そういうところで後輩たちがどう思っているのかが聞けて、僕らも『こいつらはこういうことがしたいのか』とか『こういうボールが欲しいのか』というのが良く分かりましたし、そういうことでチーム全体が良い方向に向いたのかなと思いますね」

—学年が4年生になったことも、そうした部分の心がけにつながっているものと思います。
「そうですね。最上級生ということで、僕や笹山が先輩たちに恩返しをできる結果を残せていなかったので、それで今回は僕らが1年から出続けている部分というのもあるので、最上級生になった時に、今まで先輩たちがしてきたことに加えて、僕らが後輩の立場の時に気づいたことを率先してやっていこうと。それが出て良かったですね」

—インカレを勝ち取ったことの実感は、今のところいかがでしょうか。
「いや、まだ実感は……ちょっと沸いてないですね(笑)。なんだか、明日もまだ試合があるんじゃないか、と。そんな心持ちです。最後に全員で円陣を組んだ時に、吉田先生から『おめでとう』と言われて、記者会見でも61年ぶりの優勝という話があって、周りから声をかけてもらってちょっとずつ実感が沸いてきたかなと思います」

—かなりフラットな状態なんですね。
「はい。最後のブザーももう1Qあるんじゃないか、くらいに(笑)。とりあえずは喜びました」

—筑波大に進んで良かったですね。
「最後にこういう形で終われたという結果もそうなんですけれど、同期の4年生、Bチームのやつらとか、筑波大学に来させてくれた両親にも感謝して。本当に来て良かったなと思いますね」

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「コート外でできる自分の役割を考えた」
声出しなど、プレー以外でチームを引っ張ることを意識

◆#10山田侑樹(筑波大・4年・SF)
141130YAMADA_201501190034171cb.jpg華麗なミドルシュートや泥臭いリバウンド等を持ち味とするが、そこまで多くコートに登場する機会がなかった。しかし最上級生としてどのようなことが求められているか、自分なりに考え、またスタッフに支えられながら自分の役割を再確認。決勝の最後にはコートに立ち、その優勝の瞬間を味わい、笑顔をはじけさせた。

(コートに立つことはあまりなかったがどのような貢献を考えたか)
「試合にあまり出られなくて悩んだこともあったんですけど、コーチやスタッフに支えられました。他の4年生にも。それで自分の役割を再確認しようかと思いました。それでコートに出ないときのベンチでの役割、声を出すこととかを4年としてしっかりやって、チームを引っ張ろうとしてやっていました。今日は少し出られて、もう少し出たかったのはありますが、最後に出してもらって、4年間頑張ってきたことが報われたのかなと」

(チーム一丸になったのが伝わってきた。このインカレで何が良かったのか)
「まとまりができたという感じがします。リーグ戦に負けてから、これまで一切やってこなかったミーティングとかをやるようになったんです。遅いんですけど、そこでこうしたことが必要だと気づいたんですよね。定期的に学年ミーティング、全体ミーティングをやるようになって、その結果としてすごくまとまりが生まれました。それに早く気付ければまた変わったシーズンだったかもしれません。でも最後にそれができて勝てて良かったです」

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「チームのベクトルが一つの方向に向いて勝てた」
チームマネジメント面でチームを支えた頼もしさ

◆#12越智大輝(筑波大・4年・SG)
141130ochi_20150119003414498.jpgAチームに所属しながらホームゲームでは委員長として働くなど、チーム全体をつなぐことを自分の仕事としてきた。そうした地道な働きが今年の筑波大の土台となったとも言える。決勝では味方のシュートが決まるたびに大きなパフォーマンスでチームを鼓舞。見る者にも強く訴えかける熱い応援を見せた。

(リーグ戦ではホームゲーム委員としてリードした。インカレに向けては?)
「自分としてはプレータイム云々ではなく、日本一という目標があって4年生としてそのために何ができるかなと思ったら、チームマネジメントのところ、チームの雰囲気をいかに上げていくかを意識してやってきました。そこは1年通して感じたし、この5試合を切らさずに先陣を切ってやったつもりです」

(そういう意味では今日はシュートのたびに、ベンチ前のボードを飛び越えるハッスルぶりを見せた。コートのメンバーも勇気づけられたのでは)
「あれを越えないとコートに伝わらないかなと思って、ただ審判の方とのせめぎあいでしたけど(苦笑)。熱くなっちゃうので、自分。でもみんなの頑張りを一番近くで見てきたと思っているので、だからこそのあの応援でした」

(チームのまとまりが強くなったことを感じた)
「インカレに入る前にミーティングを開いて、チームとして何のために勝ちたいの?という話をしたときに特に理由が出てこなくて、単に日本一にという感じだったんです。そこで何か目的が必要だなと思って、吉田先生を勝って胴上げしようと。4年生がそれをリードして、チームのベクトルがひとつの方向に向いたというのがひとつの大きなところ。また、コートに立つ4年、ベンチで声を出す4年、応援席の先頭で声を出す4年生がそれぞれの役目を果たしたところが大きいと思います。役割分担が極端にできていたと思います」

(波のあったシーズンですが、こうした結果をつかんだ一番の決め手は?)
「プレーオフで東海大とあと一歩のところまでやれたんですけど、あと一歩のところで残り2分の東海大の強さというのを感じられました。昨年のインカレはあと一歩のところでベスト8に入れず負けているんですけど、そういう負け方をプレーオフで今年は経験できて、それをインカレで活かそうと。一段階上のところを目標設定できたし、それで躓くことなく決勝まで来られて自信になりました」

(プレーオフが無駄ではなかったということなんですね)
「あそこで涙を飲んだのがここで生きたと思います」

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「自分のできることをやり続け、チームもまとまっていた」
大舞台をむしろ楽しむ様子で頂点を掴みとる

◆#6馬場雄大(筑波大・1年・SF・富山第一)
141130baba.jpg会場に着いたあと、杉浦たちと無邪気にじゃれあっていた様子から見ても全く決勝のプレッシャーはなさそうだったが、「これだけのメンバーがいて、負ける訳はない」と気負いゼロだったと言う。元々能力の高さは折り紙つき。それを決勝の舞台では遺憾なく発揮し、優勝に大いに貢献した。まだまだ伸びしろも見える期待の選手にとってこれはまだ始まり。ここからどれほどのプレイヤーのなっていくのかが楽しみだ。


—今日、試合前にお会いした時にとてもリラックスしている様子だったんですが、緊張はなかったのでしょうか?
「ゼロですね、本当に。高校の時は緊張しいだったんですけど大学に入って全然考えなくなったというか。笹山さん、坂さん(坂東)、佑成(杉浦)、木林さんがいて、どこにも負けないと思って。この4人とかチームメイトを信じれば絶対に勝てると信じていたので、緊張はなかったです」

—では本当にいい状態でゲームに入れたんですね。最初から引き離せましたが、追いつかれた時間帯もありましたね。そこは想像の範囲内?
「東海は3Q目が強いというのは分かっていたので、みんなでハーフタイムが終わった時にここだぞ、ということを話していました。その中で向こうも必死に追いついてきたんですけど、泥臭いところからというのでまた引き離せてよかったです」

—馬場選手のリバウンドやディフェンスが鍵になるかなと思っていましたが、そこはうまく対処できた感じでしょうか。
「東海に負けてきた原因として一番リバウンドが大きかったので、その部分で今回は絶対負けちゃダメという思いで飛んでいました。チーム全員でそういう気持ちで、笹山さんも泥臭いプレー、泥臭いプレーと言い続けてやってきたので、それが一番の勝因かなと思います」

—筑波大は春は良くて、秋はもっとできるはずなのに今ひとつ突き抜けきれない状態が続きました。馬場選手としてはどこに原因があったと思いますか?
「どこかで4年生に任せていたというか。どこか他人任せにしてボールを回したりして、行くべきところで行かなかったりして、チームの士気がそのせいで下がっていったのかなと。今日は本当に自分のできることを考えながらやったことで勝つことができたと思います」

—今日は本当にいい結果を出せたと思いますが、やはり馬場選手ら下級生の存在も大きかったように思います。
「いやあ、僕達じゃないですよ。実際筑波は面子も揃っているし、誰が出てもやるべきことはやるというチームなので、自分が出させてもらって経験を積ませてもらっていることに感謝します。ベンチからの声だったり、まとまりというのが一番の勝因だと思います」

—高校時代だと自分が引っ張っていくという状態だったと思いますが、逆に頼れる周囲あってこそ、ということでしょうか。
「本当にそうですね。こんなにも頼もしいものかと。富山第一の環境も良かったんですけど、頼もしい仲間がいるというのはありがたいです」

—頼れる人が増えた分、人任せにという部分もあったのかもしれないですね。吉田監督はどんどん最初からいって欲しいという思いだったようですが。
「先生からは『行け、行け』って言われていました。でも『そんな簡単に行けないよ』って思っていましたね(苦笑)。でもまだまだ僕達1年としては始まったばかりなので、このまま2、3、4年としてどんどん力をつけて勝っていきたいですね」

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「力の差はあまりないはず」
自分たちを信じて戦い抜いた末の勝利

◆#17杉浦佑成(筑波大・1年・PF・福大大濠)
141130sugiura.jpg決勝では22点のチームハイの得点を記録。馬場とともに今季の筑波大の躍進には欠かせない一人。驚くほどに入るクラッチシュートから、体の強さを活かしたリバウンドまで幅広くこなし、欲しいときの1本を決めて貢献してきた。これからの筑波大を担う一人として、彼もまた目が離せない選手だ。


—1年目でのインカレ優勝というのは想像していましたか?
「想像というか、1年目から優勝するつもりだったので、という感じです」

—馬場選手は全然緊張していなかったということですが、杉浦選手もそうでしたか?
「僕も緊張はしていなかったです。気合はいつもの数倍入ってはいましたけど」

—高校の大会の決勝とは雰囲気も違うと思うんですが。
「そうですね。何度もやる相手となので、全国大会の決勝という感じはしなかったです。東海と大きなところでやる試合、という感じでした」

—平常心だったんですね。追いつかれる場面もありましたが、焦らず行けましたか?
「追いつかれた時もリードを奪えたんだから、負ける訳ないというか、力の差はあまりないはずだと。結構僕はメンタルがやられやすいので、自分でシュンとならなければなんとかなると思って、集中してやっていました。ベンチにいても本当にずっと興奮というか、気持ちが冷めないでいられました」

—プレーオフでは東海大と僅差で負けましたが、あと少しで届くという意味ではいい刺激になったのでしょうか。
「はい、そうですね。それに結構筑波は競って競って負けることが多くて、そんな中で昨日は逆転して勝てたというので、いい感じのモチベーションになった部分があります」

—1年でスタメンとして得点面では貢献してきましたが、それも伸び伸びやれていましたか。
「自分にボールを回してくれるし、ベンチの上級生も優しく声をかけてくれて思い切りやるだけという感じでしたね」

—笹山選手は1年にはいろいろ学んで欲しいということを常に言っていましたが。
「そうですね。いつもいろいろ声をかけてくれるし、悪いときは悪いということもはっきり言ってくれるので、学べました。笹山さんや坂さんと一緒にやれてよかったです」

—大濠時代よりより泥臭い感じのプレーも見えた気がしました。
「高校のときはデカイ奴がちょっとやればリバウンドもうまく取れるんですが、大学はそううまくもいかないので、そう見えるんだと思います」

—そういう面では体力的にはどうでしたか?
「自分はそんなに疲労はたまらないタイプなので、今からもう1試合でもやれます」

—タフですね(笑)。大濠の片峯先生も「頂点を取る経験をさせてあげたい」とおっしゃっていました。1年ずれましたが、喜んでいるでしょうね。
「今さっき電話が来ました。『本当におめでとう』と言ってくれました。良かったです」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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