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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2014.11.29 (Sat)

【2014インカレ】11/29 順位決定戦レポート

明治大、国士舘大が勝ち抜き5位決定戦へ
慶應大、近畿大は7位決定戦にまわる


 エスフォルタアリーナ八王子で行われた順位決定戦は、互いに最終的に競り合う形となって、明治大と国士舘大が勝ち上がった。関東リーグ戦のプレーオフと同じカードで同じ順位、5位をかけて争うことになった。近畿大は終盤に失速、慶應大も怪我人が多発してリードを守りきれず終わった。


【終盤の逆転劇で明治大が白星をもぎ取る】
141129NAKAHIGASHI.jpg 準々決勝に敗れ、順位決定戦に進んだ明治大近畿大。2年前のインカレでは3位決定戦で対戦した両者が、この段階で対戦することとなった。

 序盤から主導権は近畿大が握った。2年前と比較するとチーム全体のバランスが改善されたとはいえ、#22ソウ(3年・C)のインサイドでの得点が効いてリードを拡大。加えて#16橋本(4年・PG)もリバウンドや速攻を得点につなげる役割を果たす。明治大は、早い段階で#51皆川が2ファウルとなってしまって、#22ソウのディフェンスに手を焼いた。オフェンスのテンポアップもなかなか図れずに、1Qで9点ビハインドを背負った。だが2Qになると明治大にも良さが出始める。#50伊澤(3年・PF)のバスケットカウント、#55吉本のレイアップでじわじわと追い上げ。近畿大の外のシュートが落ち始めるのを尻目に、内外様々な形で得点を伸ばし、ビハインドを4点にして前半終了となった。

 このまま呑まれたくない近畿大は、3Q立ち上がりに#22ソウのゴール下、#16橋本の3Pでリード拡大に成功。対する明治大も、#50伊澤のミドルシュートで息を吹き返し、得ていったフリースローをきっちり決めていく。このままこの10分間は明治大が詰めれば、近畿大が離すという展開が続いた。互いにきっかけとなる得点やプレーが出せないまま迎えた4Q、明治大は序盤に#55吉本の3Pで同点に追いついた。近畿大は明治大ディフェンスを前に苦しいシュートが多くなり、リズムが掴めない。#50伊澤の得点が続いて明治大リードとなり、#55吉本も3Pでこれに続いた。明治大の余裕を持った試合運びに、近畿大はうまく対応できずにフラストレーションを溜める表情。明治大は、最後は二桁点差に乗せ、78—65で勝利し、5位決定戦行きを決めた。

写真:ソウがディフェンスに寄ってきても、それを楽しむようにかわしてシュートを決めていった明治大・中東。25得点をマークした。

※明治大・吉本選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【慶應大の大量リードを国士舘大が覆す】
141129nagayama.jpg 国士舘大慶應義塾大の順位決定戦は、前半で慶應義塾大が大量のリードを奪ったものの、国士舘大が終盤に鮮やかな逆転劇を見せた。

 1Qは慶應大ペース。国士舘大のオフェンスを次々に止めて、逆にディフェンスの甘い状態だった国士舘大に対し、3Pが面白いように決まった。#10大元(3年・G)が3本、#4伊藤(4年・PG)、#19西戸(2年・SG)もそれぞれ1本決めて1Qは13-27。2Qは慶應大のファウルが続き、得点が止まってしまうが、一方の国士舘大もオフェンスのリズムが作れず、互いにターンオーバーが続く。最後まで互いに乗りきれずにこのQは5-9とロースコアに終わった。

 3Q、慶應大は#6権田(4年・CF)のシュート、#4伊藤の3Pもあって一時20点近いリードを得た。しかし国士舘大は#22原(3年・SF)がここから奮起。3Pを次々に沈めて差を詰めていく。慶應大は#10大元が足を痛めてベンチへ下がるが、#22トカチョフ(1年・SF・國學院久我山)、#19西戸らの得点でなんとかつないで33-49でリードを保って終了。

 4Q、国士舘大は激しいディフェンスを仕掛ける。プレスで慶應大の足を止めると途中ベンチに下がっていた#6伊集(4年・G)が3P、スティールなど次々にシュートを決めて、#5永山(4年・SG)も3Pを決めていく。残り3分、#5永山の連続3P、#22原のフリースローで遂に国士舘大が同点に追いつく。慶應大はゴール下では国士舘大の高さを突破できず、外も簡単に打たせてもらえなくなる。国士舘大は#23寺田(3年・PF)のタップで逆転すると、再度#23寺田のミドルがネットに吸い込まれリードを広げる。慶應大はタフショットを決められず、最後に#6権田がゴール下を押し込むも62-60と2点差で軍配は国士舘大に上がった。

 慶應大は終盤プレス突破に苦心し、タフショットとなってシュートの精度を欠いた。黒木、福元が怪我で欠場し、大元も途中でベンチへ。最終盤をしのぎきるには人材が足りなかった面もあるが、大量リードを守りきれなかったのは痛いところ。国士舘大は勝ったものの出だしの悪さが響いた。主力が数人抜けている慶應大に対してこの内容では、と原も反省の弁。順位決定戦というメンタル面で難しいステージだが、残り1試合、それぞれに全力を出してもらいたい。

写真:終盤、追い上げの3Pを決めた永山。確率の高さでいえば、原や伊集をしのぐ精度がある。

※国士舘大・原選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「『チームのために』と思うようになり、良い方に」
攻守両面で明治大の来季を左右する存在へ

◆#55吉本健人(明治大・3年・SG)
141129YOSHIMOTO.jpg前日負けた中で、肉体的にも精神的にも難しい状況での試合だったが、改善すべき点を反省しつつもアグレッシブな攻めや要所での3Pなど、持てる力をしっかりと発揮して逆転勝ちをもたらした。以前までは試合でのプレータイムも多くなかったが、チームプレーの重要性を噛み締めたことで自らの役割を認識。スタメンとしての地位を確立しつつある。来年に向け、明治大の浮沈を左右する存在である。


—昨日負けてしまった中で、今日の試合に臨むにあたって心がけていたことは。
「負け方も負け方で、メンタル的にはあまり良い状態ではなかったです。それに自分たちは4連戦目なので、体力的にも良い状態ではないです。そういうところで勝つことは大事なんですけれど、自分的にはディフェンスとか、今までやってきたことをいかに出せるかでした」

—今年の明治大の課題の部分かと思いますが、前半に劣勢になることが多いですね。
「そうですね。そこは課題です。やっぱりまだガードが若いので、泰斗(#12中東)さんもそこを補ってやったりしているのですけど、そういうところが安定していない要因だと思います」

—下級生ガードにはもっとやらせようと、声かけは積極的にされているのでしょうか。
「自分も今年から試合に絡むようになったので、そこはまだまだです(苦笑)。でも、余裕のあるときは声をかけたりとか、ボール運びの面を助けたりとか、スクリーンをかけにいったり。そこは心がけています。それでも上級生としては60パーセントくらいしかできていないかと(苦笑)」

—今年からプレータイムが増えたことで、意識や心境にも変化は生じていることと思います。
「下級生の時は、自分が目立ちたいというか、そういう欲みたいなものがあって、今年の春にあまり出れなくて。でも、そこからチームのためにプレーしたいと思うようになって、良い方につながってきましたね」

—今年チームで苦しんでいるのは、メンバー構成がまだ固まっていない部分があることも関係していると思います。
「そうですね。メンバーが安定していないですよね。でもそこは塚さん(塚本HC)の来年を見据えてのことだと思うので、自分たちは出してもらったらディフェンスをやるということは決まっているので、それをやるだけです」

—ロースコアの展開が多い中では、吉本選手が得点を稼いでいくプレーはチームとしても大きなウェイトを占める部分ですよね。その辺りの調子はいかがでしょうか。
「良い形でボールが来たら、迷わずに打とうと思っています。あとは決めるだけなんで。あとはもうちょっとチームとして得点を伸ばしたいですね。塚さんも平均得点が60点くらいということは話をしていたので、もっとアグレッシブに攻める部分を出していきたいと思います」

—オフェンスを改善したいという意識はされているんですね。
「はい。みんな、パッシングするとなったら横を向いちゃったりとか、自分で切り開いていくプレーがないので、一対一の部分でチーム的に弱いと思いますね。泰斗さんももうすぐいなくなってしまうので、一対一で得点できるのが伊澤くらいになってしまいます。そういったことをもっと磨いていきたいですね」

—5位決定戦は、リーグ戦同様国士舘大が相手となります。どういうテーマで試合に臨みたいですか。
「リーグ戦の時は、ディフェンスで原君(#22)のところを抑えられたので、そこから良い形で持っていけました。まずはそこです。オフェンスではインサイドと外が連動してやることですね」

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「オフェンスよりもディフェンスとリバウンド」
チームの戦い方に順応して献身する大黒柱

◆#23ソウ・シェリフ(近畿大・3年・C)
141129sou.jpg今年はソウに頼りきらず、よりチーム全員でまとまって戦う姿勢が光る近畿大。それは外まわりの選手たちが力をつけたとともに、ソウ自身が、チームスタイルや自らの仕事を理解し、献身的にそれを徹底したことが大きいだろう。流暢な日本語を話し、冷静に試合を分析できる頭の良い選手であり、プレーだけでなく、そうした精神面でも年々成長を見せる。この日は明治大に勝負どころで流れをつかまれる形にはなったが、大きな力の差があったわけではない。大会最終日、関東のチームを破って大会に爪痕を残せるか。


―長くリードはしていましたが、勝利とはなりませんでした。
「昨日東海大に負けてしまったんですが、切り替えて、絶対5位になって関西に帰るつもりでした。でもこういう結果になってしまって、昨日の負けよりも悔しいです。今日の試合は、本当に勝てたゲームだったと思います。自分たちがリードしていた途中で、しょうもないミスが出て、それで逆転されたので、本当に悔しいです」

―明治のディフェンスを前に、少しターンオーバーが多かったですね。
「みんな落ち着いていなかったですね。ガード陣のところでカットされることが多かったので、落ち着いてフェイクを使いながら運ぼうとは言ったんですけど…。簡単にジャンプパスを出してそれをカットされるところがありました。明治のディフェンスも強かったですけど、東海に比べてそこまで厳しいわけではなかったと思います。ただ、冷静にフェイクとかができなかったり、先読みされたりしてやられました。こういう舞台でそういうイージーミスは考えられません。僕としては、相手に舐められていると思います。明治も一生懸命に頑張っていましたが、昨日の試合に比べると、明治がどうというよりも今日は自分たちのミスでやられたなと思います」

―そういうミスについて気を付けていたとは思いますが、試合の中で切り替えるのは難しかったですか?
「難しかったです。一回追いつかれて、でも確か誰かが3Pを決めたと思います。そこからもう一回、流れをつかもうと思ったんですけど、全然いらないミスが出てしまって。自分もディフェンスに戻ろうとしたんですけど、そういうターンオーバーって早く戻りにくい部分があり、それでやられてしまいました。本当に悔しいです」

―昨日の試合よりも、悔いが残るゲームになってしまったんですね。
「はい。昨日はすごく強い東海が相手で、みんなも一生懸命に頑張ったと思います。自分たちがダメというより、相手が強かった。でも今日は勝てたゲームを逃してしまったことが悔しいです」

―明治には2年前のインカレでも3位決定戦で戦いましたよね。
「覚えています。あのときも最初少しリードしたんですが、同じように最後また簡単にやられてしまいました。関東のチームの恐いところは、リードしていても、ちょっと気を抜いたら絶対にやられるところです。昨日の拓殖と明治の試合を見ていたんですが、明治は一気に20点差くらいを追いつきました。だから今日10点以上リードしていたときも、僕は『絶対に明治はこんなに弱くない。寝ているだけで、絶対に起きてくるよ』と何度も言いました」

―危機感は強かったわけですね。
「はい。相手が起きてきたときに、自分たちが油断したり勝てると思ったりしていたら、一気にやられるのが関東のチームです。みんなそういう力を持っている。10点、20点とリードしても、少しでも気を抜いたらこういう試合になります。僕は(沼津中央)高校のときも関東の選手たちと試合をしていたんですが、やっぱり関東の選手は個人個人の能力が高くて、それがみんなで戦うとやっぱり強い。自分たちもチームのレベルを高めないといけないです」

―近畿大も、今年はすごくチームで戦っている印象があります。
「そうですね。よく言われるんですけど、僕の得点はすごく落ちました。僕が30点取るのではなく、僕もいつも10点台で、まわりの人もそれくらい。近畿大ってフォーメーションも多いし、そういう戦い方を自分なりにやっていかないとと思って、こうなりました」

―もっと自分で点を取りたいな、とフラストレーションが溜まることはないんですか?
「でもまわりの選手もシュートが入るし、まわりの選手が決めてくれると、自分はすごく楽です。得点を取る必要がないので、リバウンドやディフェンスに集中することができる。ただ、良いときは決めてくれるんですけど、シュートが当たらないときにしんどくなります。2回戦で愛知学泉と戦ったときは、うちの33番のシュートが当たって、僕はメッチャ楽だったんですよ。でもシュートが当たらないと、相手のディフェンスもほとんど僕に寄ってくるし、そこを止められると『外もない、中もない』となってしんどい試合になる。そういうときに、自分が絶対にゴールに向かっていかなきゃいけないと思うのですが、まだミスが出てしまうのは課題です」

―話を聞くと、オフェンスで点を取る意識よりも、リバウンドやディフェンスに対する意識のほうが高いのでしょうか。
「チームによりますね。近大では、フォーメーションもたくさんあって、攻め方も僕ばかりではない。だからオフェンスよりもディフェンスとリバウンドです。カバーばかり行っています。相手も攻めたときに僕がいたら嫌だと思うんですよ。だからディフェンスを重視しています。でも高校のときは、先生からもどんどん攻めていいと言われて、僕が得点を入れなきゃいけないチームだったので、ディフェンスよりもオフェンスを重視していました」

―明日、ラスト1試合です。関東のチームを倒したいところですね。
「本っ当に倒したいです! 関東のチームを倒すのは絶対に甘くないですけど、本当に倒したいです」

―毎年インカレでインタビューしていますが、年々日本語が上手になりますね。
「もうそろそろ、日本に来て6年になりますからね。たまに関西弁が出てしまってすみません(笑)」

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「逆転できたのは成長だけど悪い面は残る」
出だしの悪さでは課題も残るがまずは勝利

◆ #22原 修太(国士舘大・3年・SF)
141129hara.jpg前半は外を打ちにいかなかったが、後半はさすがの勝負強さを見せた。しかしずっと課題である出だしの悪さを克服できていないことには反省。準々決勝翌日の順位決定戦だけに、気持ちの持って行き方は難しいところだが、勝ったことをまずは大事にしたいところだ。


―試合を振り返って。
「勝てては良かったけど、出だしは最悪でした。それで逆転できたのは成長できたのかもしれないけど、出だしの部分は成長できていないですね」

―最初のディフェンスが甘くて簡単に打たれてしまいましたね。
「昨日の最後がディフェンス崩壊してしまって30点差くらいついてしまって、それで今日はミーティングでも先生が学生の大会もあと2試合だから、出しきろうとは話はしたんですけど。自分も昨日無理なシュートを多く打ちすぎてしまって、もう少しパスを回した方がいいかなと思っていました。だから前半は打てるところは打とうと思っていたんですけど、最初はパスを回そうとしていました。昨日は16分の3で、16本も打ったのは良くないなと反省していたし、自分自身も疲れてしまったし。だから今日はチームのためにもパスを回していこうとしたのが引き気味になってしまって、積極的なプレーができなかったことで前半ああいう風になりました」

―途中で馬選手(#66)や伊集選手(#6)も下がったので苦しくなったのはあるかと思いますが。
「伊集さんがいると自分たちがちょっと頼ってしまうんです。伊集さんがボールを持っていることも多くなるし。先生が下げた意図も分かったし、藤井(#68)が入って自分たちがつなぎ意識を持ったら少しパスが回って、後半は最後に伊集さんが入ってもその流れが継続できました。攻撃力は落ちますけど、あのメンバー交代は良かったと思います」

―それで勝ち切れたという面は良かったですが。
「それでも前半が。慶應も大元(#10)が抜けてしまって、追いつけたのもありますし。福元(#13)も出ていないし、黒木(#7)も怪我ですよね。正直主力のいない慶應に対してもっと離せる力はあるはずなのに、それができなかったのはのは弱さだと思います。ずっとリーグ戦から言ってきたのに。昨日は負けたので気持ち的にも少し落ちてしまったのかなというのはありますが。明日は最後なので出だしから離して勝ちたいです」

―昨日の準々決勝に話を戻すと、馬場選手(筑波大#6)がマークについていましたが、打ちにくかったことはないですか?
「いつも遠くでも練習で打っているので、遠くからでも打てるところは打ってしまおうと思っていて、1Qは気持ちよく打っていました。でもその後は遠めでも馬場がついてきたので、攻められない時間帯がありました。そうすると自分がやらなければという気持ちで、、自分でボールを持ってフェイクしてという悪い形で打ってしまいました。何本か入ってそういうプレーだったら入る気がするんですけど、昨日は悪い流れの中でドリブルから打つという自分のプレースタイルとは違うことをやってしまいましたね。馬場はデカくて速いし、能力の差はあるのでやりにくいといえばそうかもしれませんが、そこまで意識はしていませんでした」

―やっぱりインカレということで相手の気合とか試合の雰囲気も違うかなと思いますが。
「筑波はここまで3戦やった中では坂東さん(#14)とか、4年の最後の大会という気持ちが見えましたが、自分には少し足りなかったかなと。4年生がいるから自分はもっと楽しもうと思ってやっていたんですけど、離されるとムキになって楽しむことを忘れてしまいました。そういう中でも楽しんでやれば入ると思うんですけど、それがなかったですね。メンタル的にまだまだだと思います」

―あと1試合ありますし。明治大ですね。
「最後は明治大に勝ちたいですね。オールジャパンもありますが、大河原さんは怪我でメンバーにはいらないので4年生とやれるのは最後だし、頑張りたいと思います」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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