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2014.11.01 (Sat)
【2014リーグ1部】11/1プレーオフ1回戦
初開催の1部プレーオフ
決勝進出は東海大と青山学院大に
リーグ戦はいよいよクライマックス。順位を決めるプレーオフに入った。前週までの18試合では東海大の強さが際立ったが、プレーオフではここまでの戦績は加味されない独特のレギュレーションであるため、リーグ戦で思うような順位を獲得できなかったチームにとっては絶好の機会だ。
5〜8位決定戦では、まず国士舘大が順当に法政大に快勝し、5位決定戦進出が決まった。国士舘大はこれで公式戦7連勝目となった。一方、慶應義塾大対明治大は、競り合いながらも終盤に僅かながら流れを掴んだ明治大が慶應大を振り切り、国士舘大と対戦することとなった。
優勝はもちろん、インカレのシードも絡む4位以上のチーム同士の対戦は、いずれも予断を許さない展開となった。拓殖大対青山学院大は、序盤から青学大がリードに成功。大きく点差を拡大しながらも僅かなところまで迫られたが、どうにか逃げ切って翌日の決勝へと駒を進めた。東海大と筑波大の対戦も、筑波大リードから東海大が再逆転する展開となったが、結果はなんとか東海大がリーグ全勝の面目躍如。これにより、翌日の決勝は東海大と青学大が雌雄を決することとなった。
写真:この日も抜群のオフェンスを披露した国士舘大・原。下位4チームでは最上位の5位を狙う。
※慶應義塾大対明治大(岩淵選手インタビュー)、拓殖大対青山学院大(野本選手インタビュー)、東海大(伊藤選手インタビュー)対筑波大のレポートは「続きを読む」へ。
わずかな差を抜けだした明治大が5位決定戦へ
慶應義塾大学55(13-16,17-15,10-14,15-24)69明治大学
リーグ戦では明治大に対して慶應大が2勝しているこの戦い。しかしリーグ戦同様、最後までわからない勝負となった。1Qは慶應大のファウルが続いた。オフェンスではインサイドに#51皆川(4年・PF)のいる明治大の内部に入り込めず、外のシュートが多くなるが、その確率が悪い。明治大は#21岩淵(4年・PG)の投入でガードのディフェンスを締めると、フリースローでこつこつ稼ぎ、1Qは13-16と3点リード。2Q、慶應大は10大元(3年・G)の3Pが出たものの、明治大のゾーンに苦戦。オフェンスリバウンドを奪われて差を広げられてしまい、残り4分で#21岩淵の3Pで10点差とされてしまう。しかし#10大元、#4伊藤(4年・G)の3Pで流れを引き戻すと#19西戸(2年・G)投入が当たって速攻を出すことに成功。最後は慶應大がディフェンスでも粘って30-31。明治大1点リードの前半となった。
後半3Q、明治大は激しいディフェンスを仕掛けるも、慶應大が#22トカチョフ(1年・CF・國學院久我山)の速攻で逆転。しかしそこから互いにミスが続いて点が伸びず4分ほど流れを掴めないままターンオーバーが続く状態となった。残り2分、慶應大は#13福元(3年・G)のファウルがシュートファウル判定になって流れを失うと、明治大は#50伊澤(3年・PF)が終盤に守られつつも上手いシュートで連続得点して40-45とリードした。
4Q、慶應大は#4伊藤の3Pと#6権田(4年・F)のシュートで逆転。またもどっちに転ぶかわからない状態が続く形となった。しかし何度も明治大からボールを奪う場面を見せながらもシュートを決めきれないプレーが続いてしまう。反対に、それを掴んだのは明治大。#55吉本の3Pで4点差にするとゾーンで慶應大を止め、#12中東がバスケットカウントを決めて残り3分半でリードを5点にするとぐっとゲームをほぼ掌握。慶應大がこのあとのオフェンスがうまくいかず、最後はファウルゲームに突入するが明治大が振り切り、55-69で勝利を収めた。
互いにどっちつかずの時間帯も長かったが、ゾーンで慶應大の足を封じた明治大に軍配が上がった。慶應大は固いディフェンスの前にアウトサイドが目立つ形となったがその確率が上がらず。ミスも多く、これまでの課題を払拭できない敗戦だった。
写真上:中東がガードを担い、1番ポジションのミスマッチは大きかった。
写真下:西戸の働きで流れが変わった場面も多く見られたが、勝利までには届かず。
【INTERVIEW】
「泰斗の負担を減らしたい」
エースを助けるプレーを誓う4年としての決意
◆ #21岩淵俊紀(明治大・4年・PG)
「やっと貢献できたかな」と試合後にホッとした表情を見せた。ケガもあって練習復帰はリーグ戦の半ば、対人練習はないまま、先週ようやくゲームに登場した。その分、体力的には厳しかったと言いつつも、しかし執拗なディフェンスで慶應大のオフェンスを重くさせ、見事にシュートも決めてチームを盛り上げた。下級生ガードたちの経験が浅く、まだいろんな選手を試しながら使っている中で、4年生が示せた部分は大きい。インカレに向けての好材料となるか。
—体力的には厳しい試合でしたか?
「ケガがあってずっと出ていなくて、先週の拓大戦で5分くらい出て、そのときにも体力的に大変で。だから今日は保った方だと思います」
—前半は出たときに、うまくディフェンスで相手のリズムを崩したなという感じでしたが。
「マークにつくのが相手の一番のキーマンである伊藤(#4)だったので、そこを止めればあとはそんなに怖くはないかなと。泰斗(#12)も吉本(#55)もディフェンスできるし。リーグ戦で2回戦った中でやはり伊藤にやられるというのがものすごく目立っていました。キーマンを止めれば相手もくずれると思ったし、ランニングバスケットさえさせなければハーフコートバスケットバスケットならうちの方が強いと思っているので、キーマンを絶対に止めようと思いました」
—そこは塚本さんからも指示があったのでしょうか。
「そうですね。3Pの本数もリーグで上の方だし、それを打たれないようにして、どうせなら抜かれた方がうちにはインサイドに徹(#51皆川)がいるので、最後にそこでブロックなりなんなりしてくれる安心感もあります。それも含めて前にプレッシャーをかけていけました」
—慶應対策というのはしていましたか?
「ローポストに入れたときのダブルチームがビデオを見ると結構ありました。伊澤(#50)は来られても結構ひとりで割れるので、徹の方は気にしていましたが今回はあまりそのダブルチームも来なかったので、あとは相手が回数を多く使うセットプレーだけ注意していたくらいです」
—中東選手(#12)が最近1番をやっていますが、チームにとっての影響は?
「泰斗が1番をやると大型化するので、相手のガードからしたら嫌だなというのはあるだろうし、東海大戦ではそこでベンドラメ(#0)も遮断できていました。だからそれも面白いかなと思います。逆に泰斗が最初からボールを持っているのでVカットとかいろんなところで体力を使う必要がないですし、スクリーンもいきやすいので、面白いかなと」
—明日は5位決定戦になりますが。
「今日よりはディフェンスのプレッシャーは弱いのかなと。向こうは原くん(#22)がいるので、そこは泰斗にまかせて。今日も慶應にオフェンスリバウンドを結構取られていたので、リバウンドの部分では明日は国士舘大のインサイドもしっかりしています。自分たちのやることをやって、インカレにつながるように試合をできればなと思っています」
—その中で自分が果たしたい役割は?
「やはり泰斗の役割を軽くしてあげたいというのはあります。今日も積極的にドライブを仕掛けたりして周りを使ったんですけど、今まで泰斗がずっと一人で切り崩していって4Qでガス欠というのが多かったので、そういうクラッチタイムのときにあいつがどれだけ体力がある状態でいられるかがガードに必要なペース配分だと思います。泰斗にはリラックスして、4Qにそんなに披露を溜めないでできるよう、させてあげたいと思います」
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【1〜4位決定戦】拓殖大VS青山学院大
スタートダッシュに成功した青学大が
粘る拓殖大を突き放す
拓殖大学57(17-24,14-19,15-15,11-12)70青山学院大学
拓殖大と青山学院大は、ともに12勝6敗ながら、ゴールアベレージ差でプレーオフ前に2位となったのは拓殖大。リーグ終盤は調子を落としていた拓殖大は、この日#17高倉(4年・G)と#29岩田(3年・F)をスタメン起用し、青学大を迎え撃つ体勢を整えた。
序盤はともに抜け出す糸口なし。しかし拓殖大は不調だった#14大垣(4年・SF)、#23バンバ(2年・C)が早々に得点、青学大もシュート率の高さやリバウンドの良さでともに好内容。締まった内容が期待されたが、軽い笛に序盤はやや翻弄された。青学大は、コツコツ稼ぐフリースローを全く落とさずに、徐々に有利となる。反面、拓殖大の1Qのフリースローは3/7に止まった。拓殖大が7点を追いかける展開で始まった2Qは、#23バンバが連続得点で気を吐く。これに味方も応えたいところで、#23バンバは立て続けにファウルとなってしまって、気勢を削がれる。拓殖大が失速する中、青学大は#9安藤(2年・SG)のバスケットカウントや#18笠井(3年・PG)の3Pが決まって良い状態を持続。拓殖大がゾーンを使い始めるとやや停滞するが、この日は#7野本(4年・PF)の外のシュートも要所で決まった。きっかけを掴めないまま、拓殖大は12点のビハインドを背負って前半を終えた。
青学大のペースは3Qも続いた。拓殖大のオフェンスが重い状況で、#7野本の得点が着実に得点を重ねていき、#11田中(3年・SF)のリバウンドシュートで18点差となる。ここから巻き返したい拓殖大は、#0岡本(3年・PG)の3Pをきっかけに、持ち直しを見せた。#23バンバのドライブも決まり、#13阿部(1年・F・市立船橋)の得点で10点差に。青学大は#5高橋(4年・PG)のミドルシュートでこのQを終えるが、4Qは更に拓殖大が追い上げた。青学大は最終盤でシュート確率が落ち始め、6分間で僅か4得点。拓殖大もリズムは良くならないが、確率では青学大を上回って、#0岡本のバスケットカウントとワンスローで7点差とする。ここからは互いに決め手を欠き、ことごとくシュートを外すやきもきした展開となるが、#7野本のドライブが決まり、なんとか青学大の優勢は固まった。最後まで相手を慌てさせる決定打を出せなかった拓殖大を尻目に、70—57とした青学大が勝利。決勝進出となった。
一発勝負となるプレーオフ制度はどうしても直近の戦いの内容が試合の成否に表れやすくなる。拓殖大も青学大も、リーグ2巡目は取りこぼしが目立ったが、最終週の直接対決で勝利し、東海大にも食い下がった青学大に一日の長があった。今季の青学大は、ここまで苦しい戦いを強いられてきたが、敗戦から学ぶ経験も増えたことで各選手の精神的な成長が促されたことは、一つの成果と言えるだろう。決勝で対戦する東海大は、ここ最近は勝てていない相手だ。タイトル奪還なるか。
一方の拓殖大は決勝進出は果たせず。それでもバンバのオフェンスはやや復調の気配を見せ、岡本の攻め気も要所で光った試合でもあった。インカレを良い状態で迎えるためにも、残された3位決定戦をどう戦うかが重要となる。
写真上:青学大の勝因の一つは14/16だったフリースロー。拓殖大がファウルゲーム気味に当たってくるまで、一本も落ちることはなかった。
写真下:ベンチスタートで思い切りのいいプレーを見せた拓殖大・岡本。
【INTERVIEW】
「反省しながら辛抱強くやってきて、勝つことができた」
一つひとつの敗戦から学び、今季初の『決勝』へ
◆#7野本建吾(青山学院大・4年・PF)
この日、24得点。今季、拓殖大には春に大敗するなどして良いイメージを持っていないかと思われたが、それは気にせずに貪欲に決勝進出を目指してシュートを狙い続けた結果が吉と出た。リーグ戦で6敗という結果は、野本自身の入学以来経験のないものだが、そこから得たものもまた青学大のメンバーの糧になった。プレーオフ制度により、ラッキーな側面は否めないものの、翌日の試合に勝てば優勝となる。グッドルーザーの称号を、返上する覚悟だ。
—今日の試合にはどのような意識で臨んだのでしょうか。
「とりあえずはバンバ(#23)のところを抑えるのと、自分がリバウンドも取って。あと、オフェンスは自由な感じで、インサイドも外もバランス良く攻めていこうという感じでした」
—シュート確率が良かったですね。
「そうですね。タッチが良かったです。(落としてしまった)最初の2本も惜しく外れてしまったものだったので。自信を持って打っていけましたね」
—リバウンドの出来はいかがでしたか。
「二桁くらいは取りたかったんですけれど。でも、最低限は取れたかなと思います」
—チームでサイズダウンした今季は、チームリバウンドでも大変さもあるかと思います。
「大分ありますね。味方のミスマッチの分も拾おうと思っているので。そこは今日は疲れました。バンバのマッチアップも疲れたので、オフェンスもディフェンスもリバウンドも全部やらないといけないというのが、今日は本当に疲れたって感じで」
—それでも、下級生では鵤選手(#13)などは頼もしいプレーが増えましたね。
「そうですね。良いパスをかなり出してくれるようになったし、そこは頼もしくなりました」
—彼はかなり表情も変わってきて、先日のインタビューでも責任感が増してメンタル面でも成長したように感じているのですが。
「そうなんですか(苦笑)。あんまり感じないかな……(苦笑)。でも、そういう面が出てくれるというのは自分としては嬉しいですね」
—青学大としてはかなり負けが込んだ大会で、難しい期間だったと思います。
「今年はプレーオフがあって、リーグの過程を経てファイナリストになれたのは良い収穫だったかなと思います。良い負けを経験できたのかなと思います。本当は落としてはいけない試合もあったんですけれどね。今までは負けても話し合いをすることはあんまりなくて、でも今年のチームはそれをしないと勝てないので。色んな反省して次の段階に進めるようなことを辛抱強くやってきたので、ここでこうやって勝つことができたんじゃないかと思います」
—春のトーナメントでは連敗に終わった後にお話を伺おうとしましたが、気持ちの整理がついていない状態でしたよね。
「負けを知ってから、自分でやらなきゃいけない役割というのが明確になってきて。『自分がこうしないとチームが勝てない』というところがはっきりして。自分が一番大きい分、ゴール下の支えとか、他のヘルプのカバーとかは最低限やらなきゃいけないこととしてやって、それにプラスして自分がもっともっと成長しなきゃいけない中と外でのオールラウンドなプレー。オフェンスだけじゃなくて、リバウンドでもオールラウンドなプレーはあるし、ディフェンスで小さいやつとスイッチして外で守ることもオールラウンドなプレーです。一つひとつのプレーを、もっともっと自分として成長させないといけないと思っています」
—確認ですが、その中でも一番重要なのはインサイド、リバウンド面と考えていいでしょうか。
「リバウンドとインサイドのディフェンスです。自分が一番大きいので、みんなの分のディフェンスも大黒柱としてカバーすることは感じています」
—体力的負担は大きかったと思います。
「それはすごいありました(苦笑)。フィジカルでもぶつかって、ただでさえ何回も跳ぶことは体力を使います。相当キツかったですけど、やっぱりそこは慣れていかないと、と思います」
—そのあたりは、吉本トレーナーの存在も大きいですね。
「はい。あの人に、2日前にチームみんなでカツ丼をごちそうしてもらって(笑)。『勝つぞ!』ということで(笑)。そういうこともしてもらって、チーム一丸でやってこられたかと思います」
—チームとしては、段々とまとまりも良くなってきましたか。
「そうですね。先週の東海も良い出来で、それはチーム一丸となって戦えている証拠だと思います。個人的にはそういうのは嬉しいですね」
—今日の相手の拓殖大には、今季ここまでは負け越していましたが、そこでやり返してやろうという意識はありましたか。
「いや、とにかく勝つことだけを考えて。今年はファイナリストになっていないので、それだけには集中してやっていきたかったです。ラストイヤーですし」
—明日勝てば、タイトルに手が届きますね。
「こういうチャンスは、今年は初めてなので全力で戦って、悔いの残らないように絶対に優勝する気持ちでフラッグを一個また体育館に立てたいですね」
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【1〜4位決定戦】東海大VS筑波大
クロスゲームを抜けだした東海大が決勝進出
東海大学70(15-13,16-18,28-16,11-17)64筑波大学
リーグ戦での2戦は、最初の対戦ではシーソーゲーム、2度目は東海大の圧勝となり、結果的には東海大の2勝となったこのカード。3度目は互いに譲らない展開となった。
1Qはロースコア。インサイドの守りの固い筑波大に、東海大が攻めあぐねる場面から幕は開く。#13中山(2年・SG)の速攻、#10バランスキー(4年・PF)のバスケットカウントは出るものの、シュートがリングに嫌われる場面も目立つ東海大。筑波大は#6馬場(1年・SF・富山第一)のランプレー、#14坂東(4年・SG)の3Pも出て得点ではやや先行。しかし東海大が終盤に#10バランスキーの2本の3Pで15-13とリードした。2Qの立ち上がりは筑波大のペース。#17杉浦(1年・PF・福大大濠)がここで積極的に打ち始め、シュートで流れを作ると#92村越(3年・PF)のミドルシュートも決まり、#14坂東の速攻で逆転。東海大は#13中山の活躍が光り、裏パスが通ってのシュートやオフェンスリバウンド、バスケットカウントで奮闘。そこに#7晴山(4年・SF)や#10バランスキーらの得点が重なって同点に戻すとそこからは互いにミスが続き、前半は31-31の同点で折り返した。
3Q、東海大は#45頓宮(3年・C)がゴール下のプレーで2ゴールを奪うと、そこから#13中山の連続アウトサイドで引き離すきっかけを作り、#10バランスキーのボールカットから速攻につなげるなど、ようやくオフェンスが回り始めた。筑波大は#17杉浦の得点で稼いでいくが、ファウルも相次いで出てしまう。このQの終盤に#1小島(3年・PG)、#10バランスキーに勝負強いシュートを決められ、最後に#19三ッ井(2年・SF)に3Pのフリースローを与えてしまうと59-47と東海大12点のリードとなった。
4Q、このままリードを維持したい東海大だが、筑波大のゾーンの前に停滞を見せる。最初のゴールを奪うまでに約4分間ノーゴール。筑波大はこれを好機に追い上げると、前半はオフェンスで沈黙気味だった#6馬場が奮起。走力を活かしたプレーで味方のゴールにつなげる動きを見せて、主将の#21笹山(4年・PG)もチームを鼓舞する。残り2分、#6馬場のシュートで61-62と筑波大が逆転。東海大はゾーンの前にアウトサイドが決まらず苦しい状態が続くが、残り48.2秒に#33鈴木(2年・SG)がこの日の初得点となる渾身の3Pを沈めて逆転すると、#35伊藤(2年・PG)がペイントに切れ込んで、#6馬場の前から思い切って打ったレイアップがこれも決まり残り22秒で66-62のリードに。筑波大はタイムアウトで最終盤のオフェンスに懸けるが、東海大はファウルゲームで得たフリースローを落とさず、70-64で試合終了。苦しい展開ながら決勝進出を果たした。
東海大は前の週にケガをしたベンドラメが万全ではなく、ミスも目立った。しかし、バランスキー、晴山といった4年生の奮闘に、下級生もよく貢献して最後の勝負どころを乗り切り、決勝進出。筑波大はゾーンが機能したものの、勝負際で勝ち切るプレーを出せなかった。
【INTERVIEW】
「チャレンジすることに意味がある」
積極的なプレーが勝利への流れを引き寄せる
◆ #35伊藤達哉(東海大・2年・PG)
最終週にベンドラメが負傷したこともあり、今週はバックアップのガードたちの力が試される週となった。後半のゾーンで停滞したところを積極的に切り崩して糸口を作り、残り22秒でのレイアップが勝利を決定づける1本に。スタメンの中山、最終盤に3Pを決めた鈴木、そしてこの伊藤という2年生たちが勝利の一翼を担った。
—競り合う試合になりました。ベンドラメ選手の出場時間は限られる状況だったのですね?
「そうですね。だからコーチからもその分用意しておけとは言われていました」
—前半から接戦になりましたが振り返って。
「筑波もディフェンスがいいので、最初の方は自分たちのモーションオフェンスが機能しなかったかなと思います。ミスからの速攻も結構やられたし、そこが前半の課題だと思います」
—東海にしてはパスが合ってないシーンが多くて、ミスが多かったように思います。
「モーションもだんだんリーグ戦の中で増やしてきているので、自分たちの頭の中でこんがらがって動きが合わない部分が結構ありました。でもインカレまでにはみんなの動きが合っていくと思います」
—3Qになってリードしたものの、ゾーンでオフェンスがうまくいかず詰められてしまいましたね。
「ゾーンの攻め方がいつもあやふやというか、ゾーンが来たらああやって追いつかれる展開になってしまいます。外のシュートもみんな課題かなと思います」
—その中でも伊藤選手が中に入って切り崩してシュートやパスも積極的でした。
「そこは結構心がけてやっていました。ディフェンスが崩せていたので、ミスしてもチャレンジすることに意味があるなと思って続けていました」
—最後に馬場選手の前から打って入れたのは大きかったですね。ひるまずによく行ったなと思いましたが。
「あれはちょっと狙ってました」
—その前に何回かゴール下のレイアップなんかがうまくいきませんでしたね。
「あれは練習不足だから失敗したと思います」
—今年はガードがベンチにもたくさん入っていますが、自分が心がけてきたことは?
「いろんなガードがいるので、練習中からいろんな人のプレーを見て、自分のものにすることができていると思います。この環境は自分に合っていると思います」
—そういう環境にいることで洛南時代とは自分のプレーも変わってきている感じですか?
「洛南だとどちらかというとパス&ランですが、東海に入って自分でも攻めなければいけない部分もたくさん出てきています。そういう面では変わったかなと思います」
—今日は終盤に鈴木選手(#33)、伊藤選手という下級生が力を見せられました。下級生ながら大きな仕事を果たした感じです。
「貴史は貴史でシューティングもしていて、新人戦で筑波に負けたというのもあったので、今日の試合で自分の代という訳ではありませんが、リベンジを果たせたかなと」
—あと、伊藤選手は終盤のルーズボールもすごく良かったです。
「あれも練習しました(笑)。取れなくても勢いづくし、陸さんも転がっているボールは『東海のボール』と言っていますし。みんなが駆け寄ってきましたが、ケビンさんなんかはウケを狙っていましたね、きっと」
—あそこはみんないい笑顔でした。明日は決勝ですね。青山学院大は先週もやったばかりですが接戦でしたね。
「お互いやることはわかっています。鵤さん(#13)や野本さん(#7)の1対1もありますが、そこを押さえれば自分たちの流れができると思います。誰かに頼るんじゃなくてガードとして自分からしっかり引っ張れるように。出たときはチャレンジしていきたいと思います」
決勝進出は東海大と青山学院大に

5〜8位決定戦では、まず国士舘大が順当に法政大に快勝し、5位決定戦進出が決まった。国士舘大はこれで公式戦7連勝目となった。一方、慶應義塾大対明治大は、競り合いながらも終盤に僅かながら流れを掴んだ明治大が慶應大を振り切り、国士舘大と対戦することとなった。
優勝はもちろん、インカレのシードも絡む4位以上のチーム同士の対戦は、いずれも予断を許さない展開となった。拓殖大対青山学院大は、序盤から青学大がリードに成功。大きく点差を拡大しながらも僅かなところまで迫られたが、どうにか逃げ切って翌日の決勝へと駒を進めた。東海大と筑波大の対戦も、筑波大リードから東海大が再逆転する展開となったが、結果はなんとか東海大がリーグ全勝の面目躍如。これにより、翌日の決勝は東海大と青学大が雌雄を決することとなった。
写真:この日も抜群のオフェンスを披露した国士舘大・原。下位4チームでは最上位の5位を狙う。
※慶應義塾大対明治大(岩淵選手インタビュー)、拓殖大対青山学院大(野本選手インタビュー)、東海大(伊藤選手インタビュー)対筑波大のレポートは「続きを読む」へ。
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【5〜8位決定戦】慶應義塾大VS明治大わずかな差を抜けだした明治大が5位決定戦へ
慶應義塾大学55(13-16,17-15,10-14,15-24)69明治大学

後半3Q、明治大は激しいディフェンスを仕掛けるも、慶應大が#22トカチョフ(1年・CF・國學院久我山)の速攻で逆転。しかしそこから互いにミスが続いて点が伸びず4分ほど流れを掴めないままターンオーバーが続く状態となった。残り2分、慶應大は#13福元(3年・G)のファウルがシュートファウル判定になって流れを失うと、明治大は#50伊澤(3年・PF)が終盤に守られつつも上手いシュートで連続得点して40-45とリードした。

互いにどっちつかずの時間帯も長かったが、ゾーンで慶應大の足を封じた明治大に軍配が上がった。慶應大は固いディフェンスの前にアウトサイドが目立つ形となったがその確率が上がらず。ミスも多く、これまでの課題を払拭できない敗戦だった。
写真上:中東がガードを担い、1番ポジションのミスマッチは大きかった。
写真下:西戸の働きで流れが変わった場面も多く見られたが、勝利までには届かず。
【INTERVIEW】
「泰斗の負担を減らしたい」
エースを助けるプレーを誓う4年としての決意
◆ #21岩淵俊紀(明治大・4年・PG)

—体力的には厳しい試合でしたか?
「ケガがあってずっと出ていなくて、先週の拓大戦で5分くらい出て、そのときにも体力的に大変で。だから今日は保った方だと思います」
—前半は出たときに、うまくディフェンスで相手のリズムを崩したなという感じでしたが。
「マークにつくのが相手の一番のキーマンである伊藤(#4)だったので、そこを止めればあとはそんなに怖くはないかなと。泰斗(#12)も吉本(#55)もディフェンスできるし。リーグ戦で2回戦った中でやはり伊藤にやられるというのがものすごく目立っていました。キーマンを止めれば相手もくずれると思ったし、ランニングバスケットさえさせなければハーフコートバスケットバスケットならうちの方が強いと思っているので、キーマンを絶対に止めようと思いました」
—そこは塚本さんからも指示があったのでしょうか。
「そうですね。3Pの本数もリーグで上の方だし、それを打たれないようにして、どうせなら抜かれた方がうちにはインサイドに徹(#51皆川)がいるので、最後にそこでブロックなりなんなりしてくれる安心感もあります。それも含めて前にプレッシャーをかけていけました」
—慶應対策というのはしていましたか?
「ローポストに入れたときのダブルチームがビデオを見ると結構ありました。伊澤(#50)は来られても結構ひとりで割れるので、徹の方は気にしていましたが今回はあまりそのダブルチームも来なかったので、あとは相手が回数を多く使うセットプレーだけ注意していたくらいです」
—中東選手(#12)が最近1番をやっていますが、チームにとっての影響は?
「泰斗が1番をやると大型化するので、相手のガードからしたら嫌だなというのはあるだろうし、東海大戦ではそこでベンドラメ(#0)も遮断できていました。だからそれも面白いかなと思います。逆に泰斗が最初からボールを持っているのでVカットとかいろんなところで体力を使う必要がないですし、スクリーンもいきやすいので、面白いかなと」
—明日は5位決定戦になりますが。
「今日よりはディフェンスのプレッシャーは弱いのかなと。向こうは原くん(#22)がいるので、そこは泰斗にまかせて。今日も慶應にオフェンスリバウンドを結構取られていたので、リバウンドの部分では明日は国士舘大のインサイドもしっかりしています。自分たちのやることをやって、インカレにつながるように試合をできればなと思っています」
—その中で自分が果たしたい役割は?
「やはり泰斗の役割を軽くしてあげたいというのはあります。今日も積極的にドライブを仕掛けたりして周りを使ったんですけど、今まで泰斗がずっと一人で切り崩していって4Qでガス欠というのが多かったので、そういうクラッチタイムのときにあいつがどれだけ体力がある状態でいられるかがガードに必要なペース配分だと思います。泰斗にはリラックスして、4Qにそんなに披露を溜めないでできるよう、させてあげたいと思います」
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【1〜4位決定戦】拓殖大VS青山学院大
スタートダッシュに成功した青学大が
粘る拓殖大を突き放す
拓殖大学57(17-24,14-19,15-15,11-12)70青山学院大学

序盤はともに抜け出す糸口なし。しかし拓殖大は不調だった#14大垣(4年・SF)、#23バンバ(2年・C)が早々に得点、青学大もシュート率の高さやリバウンドの良さでともに好内容。締まった内容が期待されたが、軽い笛に序盤はやや翻弄された。青学大は、コツコツ稼ぐフリースローを全く落とさずに、徐々に有利となる。反面、拓殖大の1Qのフリースローは3/7に止まった。拓殖大が7点を追いかける展開で始まった2Qは、#23バンバが連続得点で気を吐く。これに味方も応えたいところで、#23バンバは立て続けにファウルとなってしまって、気勢を削がれる。拓殖大が失速する中、青学大は#9安藤(2年・SG)のバスケットカウントや#18笠井(3年・PG)の3Pが決まって良い状態を持続。拓殖大がゾーンを使い始めるとやや停滞するが、この日は#7野本(4年・PF)の外のシュートも要所で決まった。きっかけを掴めないまま、拓殖大は12点のビハインドを背負って前半を終えた。

一発勝負となるプレーオフ制度はどうしても直近の戦いの内容が試合の成否に表れやすくなる。拓殖大も青学大も、リーグ2巡目は取りこぼしが目立ったが、最終週の直接対決で勝利し、東海大にも食い下がった青学大に一日の長があった。今季の青学大は、ここまで苦しい戦いを強いられてきたが、敗戦から学ぶ経験も増えたことで各選手の精神的な成長が促されたことは、一つの成果と言えるだろう。決勝で対戦する東海大は、ここ最近は勝てていない相手だ。タイトル奪還なるか。
一方の拓殖大は決勝進出は果たせず。それでもバンバのオフェンスはやや復調の気配を見せ、岡本の攻め気も要所で光った試合でもあった。インカレを良い状態で迎えるためにも、残された3位決定戦をどう戦うかが重要となる。
写真上:青学大の勝因の一つは14/16だったフリースロー。拓殖大がファウルゲーム気味に当たってくるまで、一本も落ちることはなかった。
写真下:ベンチスタートで思い切りのいいプレーを見せた拓殖大・岡本。
【INTERVIEW】
「反省しながら辛抱強くやってきて、勝つことができた」
一つひとつの敗戦から学び、今季初の『決勝』へ
◆#7野本建吾(青山学院大・4年・PF)

—今日の試合にはどのような意識で臨んだのでしょうか。
「とりあえずはバンバ(#23)のところを抑えるのと、自分がリバウンドも取って。あと、オフェンスは自由な感じで、インサイドも外もバランス良く攻めていこうという感じでした」
—シュート確率が良かったですね。
「そうですね。タッチが良かったです。(落としてしまった)最初の2本も惜しく外れてしまったものだったので。自信を持って打っていけましたね」
—リバウンドの出来はいかがでしたか。
「二桁くらいは取りたかったんですけれど。でも、最低限は取れたかなと思います」
—チームでサイズダウンした今季は、チームリバウンドでも大変さもあるかと思います。
「大分ありますね。味方のミスマッチの分も拾おうと思っているので。そこは今日は疲れました。バンバのマッチアップも疲れたので、オフェンスもディフェンスもリバウンドも全部やらないといけないというのが、今日は本当に疲れたって感じで」
—それでも、下級生では鵤選手(#13)などは頼もしいプレーが増えましたね。
「そうですね。良いパスをかなり出してくれるようになったし、そこは頼もしくなりました」
—彼はかなり表情も変わってきて、先日のインタビューでも責任感が増してメンタル面でも成長したように感じているのですが。
「そうなんですか(苦笑)。あんまり感じないかな……(苦笑)。でも、そういう面が出てくれるというのは自分としては嬉しいですね」
—青学大としてはかなり負けが込んだ大会で、難しい期間だったと思います。
「今年はプレーオフがあって、リーグの過程を経てファイナリストになれたのは良い収穫だったかなと思います。良い負けを経験できたのかなと思います。本当は落としてはいけない試合もあったんですけれどね。今までは負けても話し合いをすることはあんまりなくて、でも今年のチームはそれをしないと勝てないので。色んな反省して次の段階に進めるようなことを辛抱強くやってきたので、ここでこうやって勝つことができたんじゃないかと思います」
—春のトーナメントでは連敗に終わった後にお話を伺おうとしましたが、気持ちの整理がついていない状態でしたよね。
「負けを知ってから、自分でやらなきゃいけない役割というのが明確になってきて。『自分がこうしないとチームが勝てない』というところがはっきりして。自分が一番大きい分、ゴール下の支えとか、他のヘルプのカバーとかは最低限やらなきゃいけないこととしてやって、それにプラスして自分がもっともっと成長しなきゃいけない中と外でのオールラウンドなプレー。オフェンスだけじゃなくて、リバウンドでもオールラウンドなプレーはあるし、ディフェンスで小さいやつとスイッチして外で守ることもオールラウンドなプレーです。一つひとつのプレーを、もっともっと自分として成長させないといけないと思っています」
—確認ですが、その中でも一番重要なのはインサイド、リバウンド面と考えていいでしょうか。
「リバウンドとインサイドのディフェンスです。自分が一番大きいので、みんなの分のディフェンスも大黒柱としてカバーすることは感じています」
—体力的負担は大きかったと思います。
「それはすごいありました(苦笑)。フィジカルでもぶつかって、ただでさえ何回も跳ぶことは体力を使います。相当キツかったですけど、やっぱりそこは慣れていかないと、と思います」
—そのあたりは、吉本トレーナーの存在も大きいですね。
「はい。あの人に、2日前にチームみんなでカツ丼をごちそうしてもらって(笑)。『勝つぞ!』ということで(笑)。そういうこともしてもらって、チーム一丸でやってこられたかと思います」
—チームとしては、段々とまとまりも良くなってきましたか。
「そうですね。先週の東海も良い出来で、それはチーム一丸となって戦えている証拠だと思います。個人的にはそういうのは嬉しいですね」
—今日の相手の拓殖大には、今季ここまでは負け越していましたが、そこでやり返してやろうという意識はありましたか。
「いや、とにかく勝つことだけを考えて。今年はファイナリストになっていないので、それだけには集中してやっていきたかったです。ラストイヤーですし」
—明日勝てば、タイトルに手が届きますね。
「こういうチャンスは、今年は初めてなので全力で戦って、悔いの残らないように絶対に優勝する気持ちでフラッグを一個また体育館に立てたいですね」
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【1〜4位決定戦】東海大VS筑波大
クロスゲームを抜けだした東海大が決勝進出
東海大学70(15-13,16-18,28-16,11-17)64筑波大学

1Qはロースコア。インサイドの守りの固い筑波大に、東海大が攻めあぐねる場面から幕は開く。#13中山(2年・SG)の速攻、#10バランスキー(4年・PF)のバスケットカウントは出るものの、シュートがリングに嫌われる場面も目立つ東海大。筑波大は#6馬場(1年・SF・富山第一)のランプレー、#14坂東(4年・SG)の3Pも出て得点ではやや先行。しかし東海大が終盤に#10バランスキーの2本の3Pで15-13とリードした。2Qの立ち上がりは筑波大のペース。#17杉浦(1年・PF・福大大濠)がここで積極的に打ち始め、シュートで流れを作ると#92村越(3年・PF)のミドルシュートも決まり、#14坂東の速攻で逆転。東海大は#13中山の活躍が光り、裏パスが通ってのシュートやオフェンスリバウンド、バスケットカウントで奮闘。そこに#7晴山(4年・SF)や#10バランスキーらの得点が重なって同点に戻すとそこからは互いにミスが続き、前半は31-31の同点で折り返した。
3Q、東海大は#45頓宮(3年・C)がゴール下のプレーで2ゴールを奪うと、そこから#13中山の連続アウトサイドで引き離すきっかけを作り、#10バランスキーのボールカットから速攻につなげるなど、ようやくオフェンスが回り始めた。筑波大は#17杉浦の得点で稼いでいくが、ファウルも相次いで出てしまう。このQの終盤に#1小島(3年・PG)、#10バランスキーに勝負強いシュートを決められ、最後に#19三ッ井(2年・SF)に3Pのフリースローを与えてしまうと59-47と東海大12点のリードとなった。

東海大は前の週にケガをしたベンドラメが万全ではなく、ミスも目立った。しかし、バランスキー、晴山といった4年生の奮闘に、下級生もよく貢献して最後の勝負どころを乗り切り、決勝進出。筑波大はゾーンが機能したものの、勝負際で勝ち切るプレーを出せなかった。
【INTERVIEW】
「チャレンジすることに意味がある」
積極的なプレーが勝利への流れを引き寄せる
◆ #35伊藤達哉(東海大・2年・PG)

—競り合う試合になりました。ベンドラメ選手の出場時間は限られる状況だったのですね?
「そうですね。だからコーチからもその分用意しておけとは言われていました」
—前半から接戦になりましたが振り返って。
「筑波もディフェンスがいいので、最初の方は自分たちのモーションオフェンスが機能しなかったかなと思います。ミスからの速攻も結構やられたし、そこが前半の課題だと思います」
—東海にしてはパスが合ってないシーンが多くて、ミスが多かったように思います。
「モーションもだんだんリーグ戦の中で増やしてきているので、自分たちの頭の中でこんがらがって動きが合わない部分が結構ありました。でもインカレまでにはみんなの動きが合っていくと思います」
—3Qになってリードしたものの、ゾーンでオフェンスがうまくいかず詰められてしまいましたね。
「ゾーンの攻め方がいつもあやふやというか、ゾーンが来たらああやって追いつかれる展開になってしまいます。外のシュートもみんな課題かなと思います」
—その中でも伊藤選手が中に入って切り崩してシュートやパスも積極的でした。
「そこは結構心がけてやっていました。ディフェンスが崩せていたので、ミスしてもチャレンジすることに意味があるなと思って続けていました」
—最後に馬場選手の前から打って入れたのは大きかったですね。ひるまずによく行ったなと思いましたが。
「あれはちょっと狙ってました」
—その前に何回かゴール下のレイアップなんかがうまくいきませんでしたね。
「あれは練習不足だから失敗したと思います」
—今年はガードがベンチにもたくさん入っていますが、自分が心がけてきたことは?
「いろんなガードがいるので、練習中からいろんな人のプレーを見て、自分のものにすることができていると思います。この環境は自分に合っていると思います」
—そういう環境にいることで洛南時代とは自分のプレーも変わってきている感じですか?
「洛南だとどちらかというとパス&ランですが、東海に入って自分でも攻めなければいけない部分もたくさん出てきています。そういう面では変わったかなと思います」
—今日は終盤に鈴木選手(#33)、伊藤選手という下級生が力を見せられました。下級生ながら大きな仕事を果たした感じです。
「貴史は貴史でシューティングもしていて、新人戦で筑波に負けたというのもあったので、今日の試合で自分の代という訳ではありませんが、リベンジを果たせたかなと」
—あと、伊藤選手は終盤のルーズボールもすごく良かったです。
「あれも練習しました(笑)。取れなくても勢いづくし、陸さんも転がっているボールは『東海のボール』と言っていますし。みんなが駆け寄ってきましたが、ケビンさんなんかはウケを狙っていましたね、きっと」
—あそこはみんないい笑顔でした。明日は決勝ですね。青山学院大は先週もやったばかりですが接戦でしたね。
「お互いやることはわかっています。鵤さん(#13)や野本さん(#7)の1対1もありますが、そこを押さえれば自分たちの流れができると思います。誰かに頼るんじゃなくてガードとして自分からしっかり引っ張れるように。出たときはチャレンジしていきたいと思います」
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