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2014.09.27 (Sat)
【2014リーグ2部】9/27 第9戦レポート
1周目の対戦を終了も
まだまだ混戦で先が見えない2部
抜け出すチームが見えない2部リーグは、この日も混沌の様相を呈した。上位校同士、関東学院大対大東文化大は、延長戦の末に大東大が勝利して3敗を維持。これにより関東学院大は首位から3位に後退し、大東大は2位に浮上した。一方2位の早稲田大は、神奈川大を退けて単独首位に返り咲いた。また、もどかしい戦いの続く日本大は、中央大を下した。中央大は早くも6敗目となり9位に。3部との入れ替え戦もちらつく状況に。近年まで3部所属同士の立教大対江戸川大は、江戸川大が勝利。また、序盤戦に出遅れた東洋大は、日本体育大を破り、次節勝利で勝率5割というところまで持ち直した。
写真:スタメン起用された日本大・新号。堅実なゲームコントロールで勝利に貢献した。
※日本体育大対東洋大(筑波選手)、江戸川大(小澤選手)対立教大、大東文化大(花井選手)対関東学院大のレポート、インタビューは「続きを読む」へ。
ファウルトラブルにもめげずに東洋大が逃げ切り成功
日本体育大学63(19-22,10-17,19-19,15-16)74東洋大学
ホームの日本体育大は、東洋大を迎えての試合となった。前半は完全なる東洋大ペースとなった。#55井上(3年・G)の2本の3Pに、#6村上(4年・G)も1本加えて勢いに乗る。日体大はインサイドでの得点を重ねるが、東洋大は速攻でもポイントしていく。しかし、#88山本(2年・C)が出血で一時交代を余儀なくされると、日体大はこれに乗じて挽回。ただ東洋大は、#7筑波(4年・F)のシュートが好調だったことも効いて、1Qは3点リードとなった。2Q序盤は決め合いの展開が続いたものの、途中から日体大のシュート率が上がらず。インサイド陣のファウルトラブルは気になるものの、随所で#24遠山(4年・F)らも決めていった東洋大がじわじわと点差を離していった。前半で10点差としてハーフタイムを迎えた。
3Q、東洋大は勝負を決めにかかる。#11中村(2年・G)が3Pとバスケットカウントで自ら得点。更には#7筑波の連続ドライブも続いて17点差にまで拡大に成功。#88山本が4ファウルとなった不安を感じさせない戦いぶりを見せる。しかし、日体大もしたたかさを発揮。相手の手薄なインサイドに攻め込んで得ていったフリースローをコツコツと沈めていき、点差を10にまで戻して4Qへ。最後の10分間は、逃げる東洋大を追う日体大という構図が鮮明になった。速攻を#12周(4年・C)が決め、#99打江(4年・PG)の3Pも出て日体大が東洋大の背中にすがる。しかし東洋大も#6村上、#7筑波が焦れずに決め返し、#88山本もファウルを抑えて粘り約10点差をキープする。残り3分には#99打江と#1本間(4年・G)の得点が連続した日体大が5点差にまで詰め寄った。ただ、ここでも東洋大は#6村上のアシストから#7筑波のゴール下シュートを決め、今度は#7筑波の速攻アシストを#6村上が決めて勝負あり。74−63で、東洋大が逃げ切りに成功した。
写真:東洋大・中村は、12得点。まだ2年生ながら、安定感が光っている。
[東洋大スタメン]#6村上、#7筑波、#11中村、#55井上、#88山本
[日本体育大スタメン]#1本間、#9出羽、#12周、#19田口、#75赤土
[東洋大]#7筑波21点、#55井上18点、#6村上12点、#11中村12点
[日本体育大]#12周14点
【INTERVIEW】
「もう一回基礎から締め直していく」
序盤の躓きを挽回し、夢舞台に立つことを目指す
◆#7筑波拓朗(東洋大・4年・F)
終盤にかけての日体大のスパートは勢いがあったが、それを食い止めたのが村上であり、そして筑波であった。相手の強力なインサイド相手には体の強さで劣るが、しっかりとリバウンドにも絡んだ。やはり4年生が活躍すれば強いが、それだけに序盤の出遅れが痛い。ただ、上位との差はそこまで大きくなく、後半戦で挽回すれば2位以内は射程に入ってくる。
—なんとか勝ちました。今のお気持ちは。
「1巡目の最後の試合だったので、勝ちで締めたかったです。結果的に勝ててとても嬉しいです」
—3Q途中までは余裕ある試合運びでした。何が良かったと考えていますか。
「自分たちのディフェンスができて、そこから走るスタイルが出せたので。その分前半は良かったのかなと思います」
—ファウルが込んだところから、バタバタした試合になりました。
「そうですね。フリースローで相手につながれてしまって、今日はそこが一番の課題でしたね」
—やはり、相手のインサイドは強力でしたか。
「そうですね。インサイドをどう止めるかについて、監督にも言われていたので、そこを重点的にやろうと思っていました」
—筑波選手ご自身では、どういったことを心がけていましたか。
「良いポジションを取られて、そこにボールを入れられるとミスマッチなので、できるだけ前に出て、ポジション取りの部分から相手に気持ちよくプレーさせないようにすることを心がけていました」
—その成果はどうでしたか。
「うーん……半々くらいですかね(苦笑)。できていないところも多々あったので。ただ、リバウンドだけは負けないように頑張っていました。そこは自分の仕事なので、やるしかないです」
—4Qには突き放しました。あの辺りは落ち着いていましたか。
「そうですね。焦ってはいけない時間帯だったので、一つずつディフェンスをやっていけば勝てると。焦ることはなかったです」
—4勝5敗となりました。ちょっと開幕直後に負けが込んだのが痛いですね。
「そうですね。でも今更言ってもしょうがないので。ただ、最近のチームの雰囲気は良くなっているので、ここからだと思います」
—序盤は何が悪かったと思いますか。
「ミスが出てしまったこともありますし、ターンオーバーも多かったですし、ディフェンスが、自分たちのものができていなかったです。当たりも弱かったし、引いてる部分もありました。そこで相手にやられてしまうのは多かったです。メンタル的に構えてしまったところがありました。だから、途中からは自分たちで基礎に戻って、ディフェンスからの走りだったり、やってきたことをもう一回見直そうとし始めて、そうしたら状態も徐々に良くなってきましたね」
—村上選手、遠山選手とともに4年生となって、期待の集まるチームになっているとも思います。
「期待が集まっているかどうかは分からないですけれど(笑)、今年は本当に上を狙いたいので。全力で、目標の入れ替え戦とインカレを目指しています。インカレの舞台は、一回立ってみたいですね。もうラストチャンスなので」
—2巡目は波に乗って、その目標を果たしたいところだと思います。
「1巡目の序盤は本当に悪かったので、ここから勝ち星を重ねていけば上が見えてくると思うので、もう一回チームを締め直して基礎からやっていきたいです」
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【PICUP GAME 2】江戸川大vs立教大
江戸川大がシーソーゲームをものにする
江戸川大学91(26-28,24-13,17-24,24-22)87立教大学
復帰の2部リーグで上位を脅かす戦いも見せている立教大は、1巡目の締めくくりに江戸川大と対戦した。出だしから#17三上(2年・G)、#18望月(2年・G)が確率良くシュートを決めて立教大がリードを奪ったが、江戸川大の#97小澤(4年・G)にスティールから2本速攻に走られるなど、なかなか点差を引き離せない。結局1Qは28−26と互角に点を取り合う形となった。2Q、今度は#17菊池(4年・SG)の連続3Pなどで江戸川大がリードを広げる。#23保岡(1年・F・柏日体)のアシストから#28平岩(4年・G)の速攻、#10王(3年・C)のバスケットカウントなどが決まり、江戸川大が前半を9点リードで折り返した。
追いかける立教大は、3Q、#15清水(3年・F)がミドルシュートなどで反撃を図り、2点差に縮めて4Qへ。するとここで#16藤井(3年・G)が3Pを次々決め、立教大が逆転。対する江戸川大も#21貝塚がドライブなどで返し、白熱したシーソーゲームとなった。競り合いのまま迎えた残り2分、#18望月の3Pで1点リードした立教大だったが、#97小澤に2本のフリースローを決められ逆転される。この勝負どころで集中したディフェンスを見せた江戸川大を前に得点を奪えず、最後はファウルゲームでもフリースローをきっちり決めた江戸川大が91−87で勝利した。
27日時点で4勝目を挙げた江戸川大は、1巡目を終えてすでに昨シーズンの2勝という結果を塗り替えた。ここまであと1歩のところでこぼした試合もあり、2巡目もさらなる勝ち星が期待できそうだ。立教大も選手たちにとって未知の2部だったが、4勝でリーグの半分を消化した。現在中位に位置するが、上位進出となるか。
写真:奮闘が見える立教大・藤井。常に懸命な選手。
[江戸川大スタメン]#10王、#21貝塚、#28平岩クリストファーイサク、#63宮本、#97小澤
[立教大スタメン]#15清水、#17三上、#18望月、#19森川、#22高地
[江戸川大]#10王17点、#21貝塚17点、#23保岡14点・5アシスト、#97小澤13点・4アシスト
[立教大]#18望月23点3P5本、#15清水18点、#16藤井17点・6アシスト、#17三上13点
【INTERVIEW】
「まだまだ勝てる試合もある」
全員バスケでつかんだ手応え
◆#97小澤貴明(江戸川大・4年・F)
昨シーズンからエースは抜けたが、2部昇格1年目だった昨季より好成績を収めている江戸川大。試合経験の浅い選手も多いが、思い切りの良いプレーが出せれば上位チームとも対等に戦える力を秘めたチームだ。その中で、昨シーズンからスタメンを務め経験を積んできた小澤は、チームをまとめる役目を果たしたいと言う。またプレーでも、調子の波はあるものの、ディフェンスやアグレッシブなドライブでチームを勢いづけることのできる選手。残りのラストシーズンも、さらなる奮起に期待したい。
――接戦になりましたね。
「後輩たちが頑張ってくれたので、勝ちにつながりましたね。去年はガードの田中さん(2013年度卒)と4番ポジションの陶山さん(2013年度卒)がエースで、2人が主体で攻めるような形だったんですけど、今年のチームにはエースがいないので、10人くらいで回して攻めて勝とうという感じです。それが今日もうまくいったと思います」
――貝塚選手(#21)ら、昨年プレータイムのなかった選手たちも、堂々とプレーしているのが良いですね。
「そうですね。あいつ(貝塚)は気持ちの強い選手なので、やればできるやつですね」
――今日でリーグ戦も1巡目を終えましたが、手応えとしてはいかがですか?
「去年のリーグ戦より勝ち星が多いことはうれしいんですけど、もっと練習で詰めなければならない課題もあります。手応えとして、まだまだ勝てる試合もあるなと思いました」
――今年からコーチが変わりましたが、一番変わったところは?
「やっぱりディフェンスですね。去年はマンツーでしたが今年はゾーン主体になって、それが結構うまくいっているのかなと。自分としては、ゾーンもやりやすいと思います」
――小澤選手自身、4年生になって懸ける思いなども今までの年と違いますか?
「そうですね。もう今年で引退ですし…。悔いのないように頑張りたいです。試合では後輩たちが本当によく頑張ってくれるので、自分はそれをまとめたり声を出したり、4年生としてそういうところで頑張りたいです」
――関係ありませんが、小澤選手は試合中よく笑顔ですよね。
「そうですか?(笑) ニヤニヤしないように気を付けます(笑)」
――残りのリーグ戦への意気込みを。
「残り半分、全勝したいですね。全勝して、上位に入ってインカレに行きたいです!」
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【PICKUP GAME 3】大東文化大対関東学院大
延長戦に持ち込まれるも、大東大が落ち着いて勝ちきる
関東学院大学78(9-20,19-18,21-17,23-17,*6-11)83大東文化大学
首位争いをする2敗の関東学院大と3敗の大東文化大。2位以上確保に向けて、是が非でも勝っておきたい両者の対戦は、延長戦にまでもつれ込む激闘となった。
先手は大東大。立ち上がりから自らアグレッシブに攻める姿勢を見せる#28兒玉(4年・PG)の3Pが出ると、#20毕(1年・C・中部第一)が#10エリマン(4年・C)をブロックするハッスルプレーで盛り上げる。#68花井(2年・SG)が3Pを決めて大東大は勢いづき、#20毕を相手に#10エリマンが動きを制限された関東学院大は沈黙。1Qは20−9という一方的なものとなった。2Qになると関東学院大は#38蜂谷(3年・F)、#45大熊(3年・G)の両翼が攻め気を発揮。大東大には1Qの勢いはなくなり、オフェンスがやや停滞。それでも#68花井や#32原(2年・F)というバックアッパーの踏ん張りに、#20毕が2連続の3Pで続いて、二桁点差を維持して後半に入った。
関東学院大はゾーンディフェンスを開始。この網に大東大はまんまとはまってしまい、4分間で5得点しか挙げられない。逆に関東学院大は#11伊藤(2年・PG)と#45大熊の連続得点が決まるなどして、2点差にまで追い上げ成功。大東大は、好調の#68花井がここでも3Pを決めて喝を注入すると、#99山崎(3年・F)もセカンドショットや3Pで起用に応えて再度点差を広げる。しかし、一方の関東学院大も、動きの良くなった#10エリマンや#38蜂谷が相次いで得点して粘る。すると4Q中盤に大東大はノーゴールの時間帯となる。#10エリマン、#11伊藤、#38蜂谷の得点でバランス良く攻めた関東学院大のビハインドは3点に。#68花井の3Pで逃げ切りを図る大東大だったが、その後はファウルが混んでフリースローを献上。24秒オーバーも出るなどで、詰めの甘さが出る。ただ、関東学院大も2点差としながらチャージングや相手がリバウンドを抑えきれなかったところをマイボールにし切れず、追いつけない。残り14.4秒で、大東大は相変わらず2点リードでフロントからのスローイン。ところがこのボールを入れる前に5秒オーバーの判定となって、関東学院大ボールに。ここで#11伊藤が攻め込みフロースローを獲得すると、2投揃えてようやく同点に。最後のオフェンスを大東大は決められず、ゲームは延長戦に突入することとなった。
互いに4Q終盤の決めきれない展開が尾を引いてか、延長戦は開始から1分半無得点に。#20毕がようやく得点して再び動き始めた試合は、関東学院大が#38蜂谷が直後のオフェンスで決めきれなかったことが響いた。#68花井がこの日5本目の3Pを遠い距離から決め、その後は#20毕が内外で柔軟に得点を重ねて相手を寄せ付けず、83−78とした大東文化大がもつれた試合に終止符を打った。
写真:この日は自らアグレッシブに攻めた大東大・兒玉も、2位浮上に尽力。
[大東文化大スタメン]#1高橋、#7渡部、#20毕、#28兒玉、#99山崎
[関東学院大スタメン]#3前川、#10エリマン、#11伊藤、#38蜂谷、#45大熊
[大東文化大]#20毕23点20リバウンド、#68花井21点3P5本、#28兒玉17点、#99山崎14点
[関東学院大]#10エリマン22点23リバウンド、#38蜂谷19点、#11伊藤18点、#45大熊13点
【INTERVIEW】
「ここから全勝して2部を1位で通過を目指す」
一試合を通じての安定感が光り、勝負を決める
◆#68花井大悟(大東文化大・2年・SG)
ベンチスタートで今大会からはかなりプレータイムを増やしている。この日では起用に応え、5本もの3Pを決めた。圧巻は延長で決めた1本。かなり距離があったが、自信を持ってリリースすると綺麗に決まって渾身のガッツポーズを見せた。試合を延長にまで持ち込まれた大東大にとっては、今後へ弾みのつきそうな1勝を呼び込んだ。今後も安定したシュート力を発揮し、2部の1位通過を狙っている。
—今日は、花井選手ご自身には一番充実感が大きい試合だったと思います。
「そうですね(笑)。1巡目の最後ということで、これで勝つか負けるかで入れ替え戦がどうなるかにも関わってくる試合だったので、自分も控えでも出たら思いっきりやろうと思っていたので、その思いきったシュートが入っていたので、確かに充実した試合でしたね」
—普段から比較しても、今日のシュートタッチは良かった方でしたか。
「そうですね。半分くらいは入っていたので。まあ珍しいですね、こんなに入るのは(笑)」
—ただ、試合自体は40分で勝ちきれた試合でしたね。延長まで持ち込まれてしまいました。
「前半から追い上げられてしまって。普通ならそれでも40分間で勝てる試合だったんですけれど、でも今日はベンチも応援もコートも、全員で戦えていたので、延長になってもみんなで頑張ろうという気持ちでできました。チーム力で必然的に勝てたと思います」
—これまでも、そうしながら負けてしまう試合もありましたが。
「相手が良い時に、うまく立て直せないところがあったので、ダメな時にもみんなで、全員でやろうと。そう切り替えた結果が出たと思います」
—相手が途中からゾーンにしてきて、そこで停滞したようでした。
「大東はゾーンが得意じゃないので、引いたところで点差を詰められたんですけれど、最後は粘り強くゾーンも攻略できていたと思います。我慢できていたかと」
—兒玉選手(#28)もかなり自分から仕掛けて得点していましたね。
「本当は良いシュートを持っているんですけれど、これまではオフェンスを作ろうとしていて。でも、みんなからはシュートに行け行け、と言われていて、本来のタカさん(兒玉)は今日みたいな感じなので、ああいう強気で攻めているタカさんはいつも通りの感じです。やっと戻って来てくれたかな、と」
—花井選手はベンチスタートですが、ここに来てプレータイムが増えています。かなり信頼を勝ち取っているようですが。
「どうなんですかね(苦笑)。でも使ってくれるので、その期待には応えないといけないと思います。控えとか、シックスマンとか関係なく、出たらチームの代表で出てるんだという気持ちなので。あまり控えとか、シックスマンとか、そういうことには拘りはないです。出たら頑張ろうと思っています」
—延長での3Pは、かなり距離がありましたが、自信を持って打っていたように見えました。
「そうですね。試合を通じてずっと入っていたので、空いたので、もう自信を持って決めてやると思って打ちました。自信があるシュートだったので、あんまり距離は気にしなかったです。入って良かったです」
—これで、少なくとも2位以上には返り咲きます。それでも今後も厳しい戦いが続きますね。
「2巡目はもう一回同じチームとの対戦で、負けているチームにも当たります。まず、明日は本当に全員で戦って、ここから全勝して2部を1位で通過できるように頑張りたいです」
まだまだ混戦で先が見えない2部

写真:スタメン起用された日本大・新号。堅実なゲームコントロールで勝利に貢献した。
※日本体育大対東洋大(筑波選手)、江戸川大(小澤選手)対立教大、大東文化大(花井選手)対関東学院大のレポート、インタビューは「続きを読む」へ。
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【PICKUP GAME 1】日本体育大VS東洋大ファウルトラブルにもめげずに東洋大が逃げ切り成功
日本体育大学63(19-22,10-17,19-19,15-16)74東洋大学

3Q、東洋大は勝負を決めにかかる。#11中村(2年・G)が3Pとバスケットカウントで自ら得点。更には#7筑波の連続ドライブも続いて17点差にまで拡大に成功。#88山本が4ファウルとなった不安を感じさせない戦いぶりを見せる。しかし、日体大もしたたかさを発揮。相手の手薄なインサイドに攻め込んで得ていったフリースローをコツコツと沈めていき、点差を10にまで戻して4Qへ。最後の10分間は、逃げる東洋大を追う日体大という構図が鮮明になった。速攻を#12周(4年・C)が決め、#99打江(4年・PG)の3Pも出て日体大が東洋大の背中にすがる。しかし東洋大も#6村上、#7筑波が焦れずに決め返し、#88山本もファウルを抑えて粘り約10点差をキープする。残り3分には#99打江と#1本間(4年・G)の得点が連続した日体大が5点差にまで詰め寄った。ただ、ここでも東洋大は#6村上のアシストから#7筑波のゴール下シュートを決め、今度は#7筑波の速攻アシストを#6村上が決めて勝負あり。74−63で、東洋大が逃げ切りに成功した。
写真:東洋大・中村は、12得点。まだ2年生ながら、安定感が光っている。
[東洋大スタメン]#6村上、#7筑波、#11中村、#55井上、#88山本
[日本体育大スタメン]#1本間、#9出羽、#12周、#19田口、#75赤土
[東洋大]#7筑波21点、#55井上18点、#6村上12点、#11中村12点
[日本体育大]#12周14点
【INTERVIEW】
「もう一回基礎から締め直していく」
序盤の躓きを挽回し、夢舞台に立つことを目指す
◆#7筑波拓朗(東洋大・4年・F)

—なんとか勝ちました。今のお気持ちは。
「1巡目の最後の試合だったので、勝ちで締めたかったです。結果的に勝ててとても嬉しいです」
—3Q途中までは余裕ある試合運びでした。何が良かったと考えていますか。
「自分たちのディフェンスができて、そこから走るスタイルが出せたので。その分前半は良かったのかなと思います」
—ファウルが込んだところから、バタバタした試合になりました。
「そうですね。フリースローで相手につながれてしまって、今日はそこが一番の課題でしたね」
—やはり、相手のインサイドは強力でしたか。
「そうですね。インサイドをどう止めるかについて、監督にも言われていたので、そこを重点的にやろうと思っていました」
—筑波選手ご自身では、どういったことを心がけていましたか。
「良いポジションを取られて、そこにボールを入れられるとミスマッチなので、できるだけ前に出て、ポジション取りの部分から相手に気持ちよくプレーさせないようにすることを心がけていました」
—その成果はどうでしたか。
「うーん……半々くらいですかね(苦笑)。できていないところも多々あったので。ただ、リバウンドだけは負けないように頑張っていました。そこは自分の仕事なので、やるしかないです」
—4Qには突き放しました。あの辺りは落ち着いていましたか。
「そうですね。焦ってはいけない時間帯だったので、一つずつディフェンスをやっていけば勝てると。焦ることはなかったです」
—4勝5敗となりました。ちょっと開幕直後に負けが込んだのが痛いですね。
「そうですね。でも今更言ってもしょうがないので。ただ、最近のチームの雰囲気は良くなっているので、ここからだと思います」
—序盤は何が悪かったと思いますか。
「ミスが出てしまったこともありますし、ターンオーバーも多かったですし、ディフェンスが、自分たちのものができていなかったです。当たりも弱かったし、引いてる部分もありました。そこで相手にやられてしまうのは多かったです。メンタル的に構えてしまったところがありました。だから、途中からは自分たちで基礎に戻って、ディフェンスからの走りだったり、やってきたことをもう一回見直そうとし始めて、そうしたら状態も徐々に良くなってきましたね」
—村上選手、遠山選手とともに4年生となって、期待の集まるチームになっているとも思います。
「期待が集まっているかどうかは分からないですけれど(笑)、今年は本当に上を狙いたいので。全力で、目標の入れ替え戦とインカレを目指しています。インカレの舞台は、一回立ってみたいですね。もうラストチャンスなので」
—2巡目は波に乗って、その目標を果たしたいところだと思います。
「1巡目の序盤は本当に悪かったので、ここから勝ち星を重ねていけば上が見えてくると思うので、もう一回チームを締め直して基礎からやっていきたいです」
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【PICUP GAME 2】江戸川大vs立教大
江戸川大がシーソーゲームをものにする
江戸川大学91(26-28,24-13,17-24,24-22)87立教大学

追いかける立教大は、3Q、#15清水(3年・F)がミドルシュートなどで反撃を図り、2点差に縮めて4Qへ。するとここで#16藤井(3年・G)が3Pを次々決め、立教大が逆転。対する江戸川大も#21貝塚がドライブなどで返し、白熱したシーソーゲームとなった。競り合いのまま迎えた残り2分、#18望月の3Pで1点リードした立教大だったが、#97小澤に2本のフリースローを決められ逆転される。この勝負どころで集中したディフェンスを見せた江戸川大を前に得点を奪えず、最後はファウルゲームでもフリースローをきっちり決めた江戸川大が91−87で勝利した。
27日時点で4勝目を挙げた江戸川大は、1巡目を終えてすでに昨シーズンの2勝という結果を塗り替えた。ここまであと1歩のところでこぼした試合もあり、2巡目もさらなる勝ち星が期待できそうだ。立教大も選手たちにとって未知の2部だったが、4勝でリーグの半分を消化した。現在中位に位置するが、上位進出となるか。
写真:奮闘が見える立教大・藤井。常に懸命な選手。
[江戸川大スタメン]#10王、#21貝塚、#28平岩クリストファーイサク、#63宮本、#97小澤
[立教大スタメン]#15清水、#17三上、#18望月、#19森川、#22高地
[江戸川大]#10王17点、#21貝塚17点、#23保岡14点・5アシスト、#97小澤13点・4アシスト
[立教大]#18望月23点3P5本、#15清水18点、#16藤井17点・6アシスト、#17三上13点
【INTERVIEW】
「まだまだ勝てる試合もある」
全員バスケでつかんだ手応え
◆#97小澤貴明(江戸川大・4年・F)

――接戦になりましたね。
「後輩たちが頑張ってくれたので、勝ちにつながりましたね。去年はガードの田中さん(2013年度卒)と4番ポジションの陶山さん(2013年度卒)がエースで、2人が主体で攻めるような形だったんですけど、今年のチームにはエースがいないので、10人くらいで回して攻めて勝とうという感じです。それが今日もうまくいったと思います」
――貝塚選手(#21)ら、昨年プレータイムのなかった選手たちも、堂々とプレーしているのが良いですね。
「そうですね。あいつ(貝塚)は気持ちの強い選手なので、やればできるやつですね」
――今日でリーグ戦も1巡目を終えましたが、手応えとしてはいかがですか?
「去年のリーグ戦より勝ち星が多いことはうれしいんですけど、もっと練習で詰めなければならない課題もあります。手応えとして、まだまだ勝てる試合もあるなと思いました」
――今年からコーチが変わりましたが、一番変わったところは?
「やっぱりディフェンスですね。去年はマンツーでしたが今年はゾーン主体になって、それが結構うまくいっているのかなと。自分としては、ゾーンもやりやすいと思います」
――小澤選手自身、4年生になって懸ける思いなども今までの年と違いますか?
「そうですね。もう今年で引退ですし…。悔いのないように頑張りたいです。試合では後輩たちが本当によく頑張ってくれるので、自分はそれをまとめたり声を出したり、4年生としてそういうところで頑張りたいです」
――関係ありませんが、小澤選手は試合中よく笑顔ですよね。
「そうですか?(笑) ニヤニヤしないように気を付けます(笑)」
――残りのリーグ戦への意気込みを。
「残り半分、全勝したいですね。全勝して、上位に入ってインカレに行きたいです!」
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【PICKUP GAME 3】大東文化大対関東学院大
延長戦に持ち込まれるも、大東大が落ち着いて勝ちきる
関東学院大学78(9-20,19-18,21-17,23-17,*6-11)83大東文化大学

先手は大東大。立ち上がりから自らアグレッシブに攻める姿勢を見せる#28兒玉(4年・PG)の3Pが出ると、#20毕(1年・C・中部第一)が#10エリマン(4年・C)をブロックするハッスルプレーで盛り上げる。#68花井(2年・SG)が3Pを決めて大東大は勢いづき、#20毕を相手に#10エリマンが動きを制限された関東学院大は沈黙。1Qは20−9という一方的なものとなった。2Qになると関東学院大は#38蜂谷(3年・F)、#45大熊(3年・G)の両翼が攻め気を発揮。大東大には1Qの勢いはなくなり、オフェンスがやや停滞。それでも#68花井や#32原(2年・F)というバックアッパーの踏ん張りに、#20毕が2連続の3Pで続いて、二桁点差を維持して後半に入った。
関東学院大はゾーンディフェンスを開始。この網に大東大はまんまとはまってしまい、4分間で5得点しか挙げられない。逆に関東学院大は#11伊藤(2年・PG)と#45大熊の連続得点が決まるなどして、2点差にまで追い上げ成功。大東大は、好調の#68花井がここでも3Pを決めて喝を注入すると、#99山崎(3年・F)もセカンドショットや3Pで起用に応えて再度点差を広げる。しかし、一方の関東学院大も、動きの良くなった#10エリマンや#38蜂谷が相次いで得点して粘る。すると4Q中盤に大東大はノーゴールの時間帯となる。#10エリマン、#11伊藤、#38蜂谷の得点でバランス良く攻めた関東学院大のビハインドは3点に。#68花井の3Pで逃げ切りを図る大東大だったが、その後はファウルが混んでフリースローを献上。24秒オーバーも出るなどで、詰めの甘さが出る。ただ、関東学院大も2点差としながらチャージングや相手がリバウンドを抑えきれなかったところをマイボールにし切れず、追いつけない。残り14.4秒で、大東大は相変わらず2点リードでフロントからのスローイン。ところがこのボールを入れる前に5秒オーバーの判定となって、関東学院大ボールに。ここで#11伊藤が攻め込みフロースローを獲得すると、2投揃えてようやく同点に。最後のオフェンスを大東大は決められず、ゲームは延長戦に突入することとなった。
互いに4Q終盤の決めきれない展開が尾を引いてか、延長戦は開始から1分半無得点に。#20毕がようやく得点して再び動き始めた試合は、関東学院大が#38蜂谷が直後のオフェンスで決めきれなかったことが響いた。#68花井がこの日5本目の3Pを遠い距離から決め、その後は#20毕が内外で柔軟に得点を重ねて相手を寄せ付けず、83−78とした大東文化大がもつれた試合に終止符を打った。
写真:この日は自らアグレッシブに攻めた大東大・兒玉も、2位浮上に尽力。
[大東文化大スタメン]#1高橋、#7渡部、#20毕、#28兒玉、#99山崎
[関東学院大スタメン]#3前川、#10エリマン、#11伊藤、#38蜂谷、#45大熊
[大東文化大]#20毕23点20リバウンド、#68花井21点3P5本、#28兒玉17点、#99山崎14点
[関東学院大]#10エリマン22点23リバウンド、#38蜂谷19点、#11伊藤18点、#45大熊13点
【INTERVIEW】
「ここから全勝して2部を1位で通過を目指す」
一試合を通じての安定感が光り、勝負を決める
◆#68花井大悟(大東文化大・2年・SG)

—今日は、花井選手ご自身には一番充実感が大きい試合だったと思います。
「そうですね(笑)。1巡目の最後ということで、これで勝つか負けるかで入れ替え戦がどうなるかにも関わってくる試合だったので、自分も控えでも出たら思いっきりやろうと思っていたので、その思いきったシュートが入っていたので、確かに充実した試合でしたね」
—普段から比較しても、今日のシュートタッチは良かった方でしたか。
「そうですね。半分くらいは入っていたので。まあ珍しいですね、こんなに入るのは(笑)」
—ただ、試合自体は40分で勝ちきれた試合でしたね。延長まで持ち込まれてしまいました。
「前半から追い上げられてしまって。普通ならそれでも40分間で勝てる試合だったんですけれど、でも今日はベンチも応援もコートも、全員で戦えていたので、延長になってもみんなで頑張ろうという気持ちでできました。チーム力で必然的に勝てたと思います」
—これまでも、そうしながら負けてしまう試合もありましたが。
「相手が良い時に、うまく立て直せないところがあったので、ダメな時にもみんなで、全員でやろうと。そう切り替えた結果が出たと思います」
—相手が途中からゾーンにしてきて、そこで停滞したようでした。
「大東はゾーンが得意じゃないので、引いたところで点差を詰められたんですけれど、最後は粘り強くゾーンも攻略できていたと思います。我慢できていたかと」
—兒玉選手(#28)もかなり自分から仕掛けて得点していましたね。
「本当は良いシュートを持っているんですけれど、これまではオフェンスを作ろうとしていて。でも、みんなからはシュートに行け行け、と言われていて、本来のタカさん(兒玉)は今日みたいな感じなので、ああいう強気で攻めているタカさんはいつも通りの感じです。やっと戻って来てくれたかな、と」
—花井選手はベンチスタートですが、ここに来てプレータイムが増えています。かなり信頼を勝ち取っているようですが。
「どうなんですかね(苦笑)。でも使ってくれるので、その期待には応えないといけないと思います。控えとか、シックスマンとか関係なく、出たらチームの代表で出てるんだという気持ちなので。あまり控えとか、シックスマンとか、そういうことには拘りはないです。出たら頑張ろうと思っています」
—延長での3Pは、かなり距離がありましたが、自信を持って打っていたように見えました。
「そうですね。試合を通じてずっと入っていたので、空いたので、もう自信を持って決めてやると思って打ちました。自信があるシュートだったので、あんまり距離は気にしなかったです。入って良かったです」
—これで、少なくとも2位以上には返り咲きます。それでも今後も厳しい戦いが続きますね。
「2巡目はもう一回同じチームとの対戦で、負けているチームにも当たります。まず、明日は本当に全員で戦って、ここから全勝して2部を1位で通過できるように頑張りたいです」
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