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2014.09.26 (Fri)

【2014リーグ2部】9/20 第7戦レポート

オーバータイム、逆転劇など接戦が続いた第7戦

140920KAWAI.jpg リーグ戦7節目は、逆転試合のオンパレードとなった。日本大に敗れてリーグ戦初黒星を喫していた早稲田大は、大東文化大相手に重い立ち上がり。しかし、2Q以降は修正して最後まで走りきり、1敗を守った。2敗で早稲田大を追う関東学院大・日本体育大も、それぞれ神奈川大中央大に苦しめられるが、最終盤に流れを得たのが決め手となり、粘る相手を振り切って5勝目を挙げた。日本大立教大は、3Qまでは完全に立教大ペースだったが、日本大が4Qに畳み掛けて鮮やかな逆転勝利を掴んだ。また、東洋大は、江戸川大を大差で退けた。

写真:ボールを奪い取る河合。早稲田大は、球際の激しさも光る。

※ 日本体育大対中央大(本間選手インタビュー)、日本大対立教大(高橋耕陽選手インタビュー)、早稲田大・池田選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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【PICKUP GAME 1】中央大VS日本体育大
4年生の活躍が光った日体大が
延長にもつれ込む激戦を制す


中央大学93(23-23,18-21,19-17,20-19,*13-23)103日本体育大学

140920NITTAIDAI.jpg 大接戦の2部リーグで、辛うじて2敗を保つ日本体育大。黒星先行中の中央大を前に劣勢となる時間帯が多かったものの、最上級生が最後に意地を見せた。

 立ち上がりは、前からのプレスがうまく決まって日体大がやや優勢。2分で9−0とした。しかし、中央大は#5谷口(4年・F)の得点が続き、#25森(2年・PF)もペイント内でスコアを伸ばす。#5谷口が遠距離のブザービーターを決めて1Qは同点。2Qも中央大の流れのままかと思いきや、日体大は#34加藤(3年・G)と#19田口(1年・SG・福岡第一)、#14大城(2年・G)といったベンチメンバーの活躍で再びリードする。中央大は攻撃が単発となり、追いかける展開で前半終了となった。

 3Q序盤、日体大は#1本間(4年・G)の3Pが決まりこのままの流れになるかと思われた。しかし、中央大も#5谷口が黙らない。3Pや速攻を続けていき、残り2分45秒で逆転に成功。日体大も#1本間の奮闘で再逆転して4Qを迎えるが、#5谷口は絶好調をキープし、#24小林(1年・PG・洛南)、#9阿部(1年・G・山形南)の得点も出て、僅かなリードを保つ。この状況を打破したのは、#1本間の2本の3P。1点差にまで戻した日体大は、相手の24秒オーバーも誘って粘る。すると中央大はファウルゲームで得たフリースローを#31流田(4年・G)が1投しか決められず。2Pでも延長に持ち込める日体大は、最後のオフェンスで#9出羽(4年・F)のドライブが決まって80−80で40分が終了。延長戦突入となった。

140920MORI.jpg 延長戦は、4Q終盤の流れがそのまま持続した。日体大は#1本間の3P、#9出羽のドライブと、頼れる4年生が仕事を果たし、インサイドでは#12周(4年・C)と#75赤土(2年・PF)のバスケットカウントも決まる。文字通りの猛攻で中央大を突き放し、103−93で勝利を呼び込んだ。

写真上:延長戦に持ち込んだ日体大。加藤のフリースローで点差を広げ、ベンチも大きく沸いた。
写真下:谷口に加え、インサイドでは脅威となっている中央大・森。

[日本体育大スタメン]#1本間、#9出羽、#12周、#19田口、#75赤土
[中央大スタメン]#5谷口、#15八木橋、#25森、#27宍倉、#31流田

[日本体育大]#1本間25点、#12周16点、#34加藤16点、#9出羽14点、#19田口11点
[中央大]#5谷口36点3P6本、#25森24点


【INTERVIEW】
「勝ちきる力、逆転する力が自信になる」
逞しさを増す日体大の牽引役

◆#1本間 遼太郎(日本体育大・4年・主将・PG)
140920HONMA.jpg敗色濃厚の状況で決めた2本の3Pが、チームを救った。「執念です」と謙遜するが、主将として、メインガードとしてあるべき姿を示した。もし敗れていれば開幕3連勝から一転して勝率5割となるところだったが、それを食い止めた。順位の上ではまだまだ何が起こるか分からない位置の日体大。接戦を繰り返してきて、精神的にもタフになってきた印象がある。この主将の活躍に、他のメンバーも呼応していきたいところ。


—厳しい試合でしたが、良く勝ちましたね。
「相手の3P、特に谷口君(#5)がすごく入っていたんですけれど、最後まで集中力は切らさずに、劣勢で時間がなくなった時もチーム一つになって前を向いてプレーしたことが勝利につながったのかと思います」

—劣勢でも落ち着いていたんですね。
「そうですね。慌てる感じはチームには全くなくて、一人ひとり信じてやっていました」

—4Qの本間選手の3Pがチームを救いましたね。
「絶対に負けたくなかったので。執念ですね(笑)」

—少し負けが込んで、もう負けられない気持ちだったかと思いますが、雰囲気はいかがでしたか。
「全然悪くはなかったです。負けてしまった試合もあるんですけれど、そこは切り替えて。リーグ戦は毎週試合があって、落ち込んでいる時間ももったいないです。もっと前を向いてやろうという方針なので、みんなで元気よくやっています」

—今日のような勝ち方は間違いなくプラスですね。
「そうですね。競った試合で勝ちきる力、今日は追いかけていって逆転する力がついて、自分たちの自信にもなると思います」

—本間選手と出羽選手はトランジション向きなように思いますが、インサイドはハーフコートに向いた選手が揃っている印象です。目指すバスケットは。
「戦術云々は特には考えていなくて、インサイドを中心にしながら、アウトサイドも動きながら。特に決まりもないです。あとは1Qと2Qでメンバーを替えるツープラトンですね。それで12人、13人出ていって。その誰が出ても強さが変わらないのが今年の強みです」

—ここまでまだ7試合ですが、日体大にとってはものすごく山あり谷ありのリーグ戦ですね。
「そうですね(笑)。今年の2部は混戦で、早稲田は強いですけれど、それでも1敗はついているので、どこも同じくらいの実力で、一戦一戦気が抜けないです。トーナメントでも2部のチームが何校もベスト8に絡んだりしてきていたので、今年はレベルが近づいているのかと思います」

—混戦が続くと、精神的な疲れも出てくるかと思います。
「そうですね。集中し過ぎたり、思い詰める必要はないと思うんですけれど、へらへらするのはまた違うので、そういうところは集中し続けるのは疲れるところです」

—それを乗り越えられれば、結果は見えてきますね。
「目標は1部復帰で、そのためには2位以内になることなので、リーグ戦を優勝できるように頑張っていきたいです」

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【PICKUP GAME 2】
4Qに一気に逆転に成功した日本大が白星先行に

立教大学78(25-22,21-16,22-23,10-28)89日本大学

140920SATO.jpg 2部昇格を果たしたばかりながら、ここまで存在感を示している立教大。この日も日本大を相手に、スタートから思い切りの良さが光った。#18望月(2年・G)の3Pを皮切りに、#17三上(2年・G)などのシュートもコンスタントに決まっていく。#19森川(2年・G)の得点も続いて、2Q3分には8点差をつける。ここからは互いにトラベリングにミスも出るが、#8刘(4年・C)と#24高橋耕陽(2年・SG)の奮闘で日本大が点差を広げさせない。

 すると3Q立ち上がりに日本大がスパート。#24高橋耕陽の得点で一気に逆転する。しかし、立教大も切れずに#14阿部(3年・C)のバスケットカウントですぐ持ち直しに成功。その後は決め合いとなって、結局立教大7点リードで4Qに入る。ここで、またもや日本大が猛追。#2佐藤(4年・G)の2本の3Pなどで一気に逆転。立教大は#9岡部を投入して高さを強調する日本大を前に萎縮したか、それまでのアグレッシブさが消えてしまい、みるみるうちに点差が広がった。4Qに一気に試合をひっくり返した日本大が、89−78で白星をもぎ取った。

[日本大スタメン]#2佐藤、#5仁平、#8刘、#24高橋耕陽、#33上原
[立教大スタメン]#15清水、#17三上、#18望月、#19森川、#22高地

[日本大]#2佐藤28点3P5本、#8刘20点16リバウンド、#24高橋耕陽16点、#9岡部13点
[立教大]#17三上27点3P5本、#14阿部13点、#15清水12リバウンド

写真:日本大は佐藤が28得点。主将がこれだけの活躍を見せてくれれば心強い。

【INTERVIEW】
「今年こそ絶対に上がらないといけない」
苦境続くも、それをエネルギーに変えられるか

◆#24高橋耕陽(日本大・2年・SG)
140920TAKAHASHIKOYO.jpgチームの集中が上向かない現状には危機感を露にしている。自らの調子自体は悪くはないという。すでにチームではなくてはならない存在だけに、2年生であっても積極的なチームへの声かけは求められてくる部分だ。明確となっている課題を克服し、1部の舞台への挑戦権を手に入れたい。


—3Qまでは追いついても離される展開が続きました。
「前半は流れが悪くて、自分たちのプレーが全然できなくて。後半どう立て直すかを考えていました。前もこういう試合があって、後半からは自分たちのバスケができるようにとやっていたんですけれど、前半からそれをやらないと。自分たちで苦しいバスケットをわざとやっているというか。普通にやれば普通に勝てる試合を、わざわざ競って勝つということが多いです。今の自分たちは自我でバスケットをやっていることが多くて、チームプレーでやらないといけないです。センターの刘さん(#8)の集中が続くよう、どうみんなで声をかけるかを今日は大事にしてやっていました」

—刘選手はこのところ調子が今ひとつですよね。
「そうですね。自分でも調子が悪いと言っています。そこは声をかけて、やれる時にやりやすいようにと思っています。あそこにどうボールを入れるかを考えてやっていました」

—わざわざ競ってしまうという話がありましたが、ご自身ではなぜそうなるのかと思われますか。
「最初の出だしも大事なんですけれど、試合のどこか大事な場面の時に一人ひとりが切れてしまう場面があって、そこで上手くいかなくなった時にもっと集中してやらないと自分たちでゲームを壊してしまうだけです。もっと集中してやれば、絶対に競らないので。メンバーも良いので、今年は絶対に上がらないといけないです」

—高橋選手ご自身が声を出している場面がありましたが、そういうところを修正していこうと考えて?
「そうですね。いつもは上原さん(#33)が声をかけてくれるんですけれど、今日は調子が悪いということで、逆にずっと出ていた自分がそうした気遣いもちゃんとしないといけないと思って。ベンチからも『すかしてやるな』みたいに言われるんですけれど(笑)、今日これからは本当に試合を落とせないので、声を出すようにしています」

—この2週間の手応えはいかがですか。持ち直してきたように思いますが。
「早いところで3敗したこともあって、本当に負けられない状況まで追いつめられていて、みんなで話をしても噛み合ない部分があって、それぞれが自己中心的にバスケットをやっていたということもあるんですけれど、ただ大事なところで完太さん(#2佐藤)が決めてくれたし、ディフェンスも頑張ってくれているので。逆にさっきも言いましたが、誰かが集中を切らしちゃうと、リードしていても逆転されることがあるので。今は色々周りにも言われて、やっと自分たちでも気づき始めたかなと思います」

—今日の4Qはかなり良くなったのでは。
「ここまで来たら、自分たちの気持ち次第だと監督にも言われて。去年上がれたはずなのに負けて、上がれなかった悔しい思いがあります。今年こそ絶対に上がらないといけないと思ってやっているんですけれど、本当に一つ気持ちを切らしたら一気に持っていかれるので、4Qに持ち直すのは遅いんですよね。1Qから集中していかないと、この先勝てないと思っています」

—今後はその集中の持続が課題となりますね。
「1Qと3Qの入りが悪いので、前半に良い状態で終わって、後半もその良い状態を続けられるようにやっていきたいと思います」

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「自分たちのバスケットを貫けば結果が出ると信じている」
初黒星から立て直し早稲田らしいテンポを披露

◆#34池田 慶次郎(早稲田大・3年・G)
140920IKEDA.jpg日本大に敗れたショックをやや引きずったか、立ち上がりは重かった早稲田大。それでも一時ベンチに下がって「思い切り自分たちのバスケをやろう」と意思統一。2Q半ばに再びコートに立つと、今年の早稲田大を象徴する連続速攻を決めきり、悪い流れを払拭した。早稲田大は首位ながら、例年になく僅差の2部リーグは終盤まで予断を許さない。自信を深めつつある早稲田大の新しいスタイルを、最後まで迷いなく貫きたいところだ。


—日本大に敗れましたが、あの試合は何が悪かったと考えていますか。
「前半は自分たちのリズムで、相手のターンオーバーをブレイクにつなげられて、結構テンポ良く点が入っていたんですけれど、後半に相手が大きいメンバーでゾーンを組んできて、それでシュートが決めることができなくなりました。リバウンドも簡単に取られて、逆に速攻を出されて。ディフェンスも、シュートが入らない分我慢ができれば良かったんですけれど、崩れてそのままずるずるやられてしまいました」

—今日の出だしは、それを引きずっていましたか。
「そうですね。倉石さんにも言われたんですけれど、スタートで出るメンバーがそれを引きずっていました。ただ、徐々にみんな吹っ切れてきて、それがこの勝ちにつながったかなと思います」

—大東大もゾーンを組んでいましたが、高さの面では日本大とは違いましたか。
「それもありますし、僕らはリーグ戦に入ってからずっとゾーンをされていて、練習で対策はやってきているので、それが徐々に自信になってきている部分もあると思います」

—2Q終盤に一気に流れを呼び込みましたが、何が良くなったとお感じですか。
「1Qの入りがすごく悪くて、僕らは反省しろと言われて。そこで5人で出る前に話し合って、考えていてもしょうがないから、思い切って自分たちのバスケをやろうという入り方をして、一人ひとりが攻め気を持ってリングに向かえたというのが、吹っ切れたことにつながったのかなと思います」

—今日負けていれば、2敗で3チームが並ぶ状況でしたが、それは頭にありましたか。
「日大に負けた時点で、全勝がなくなってしまったじゃないですか。それでずるずるいってしまうのは絶対にやめようとチームで話していて、負けたら順位で並ぶことよりも、このままずるずる負けて入れ替え戦にいけなくなってしまうことを意識していました。相手のことよりも、自分たちのことを考えていましたね」

—一つ負けて、また危機感も強くなった?
「倉石さんにも言われたんですけれど、前半は勝っていて、後半に入ってすぐに追いつかれて、本当にもったいない負け方をしてしまったので、それでみんなで勝ちたいという気持ちを前面に出していくことを心がけて、この木曜と金曜は声を出しながらやってきました」

—明日もまた、追いかけてきている関東学院大相手ですね。
「どのチームが相手でも、自分たちのバスケットを貫けば絶対に結果が出ると信じていて、それを信じられるだけの練習もしてきましたし。相手の特徴は消していかなきゃいけないと思いますが、それよりも自分たちのバスケットを貫くのが大事かなと思います」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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