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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2014.06.01 (Sun)

【2014トーナメント】6/1 決勝 筑波大VS東海大

東海大が実力を発揮して初優勝
筑波大は持ち味のトランジションで一時同点に追いつく


140601hareyama.jpg 春の一冠目、いまだトーナメントのタイトルだけは持たない東海大と、27年ぶりに決勝へ進んだ筑波大。決勝の大一番は筑波大の善戦が光るも、東海大はディフェンスに加えて攻撃力も発揮し、初の栄冠を掴んだ。

 1Q、東海大は司令塔#0ベンドラメ(3年・PG)を中心に攻撃を組み立て、筑波大は#6馬場(1年・SF・富山第一)のバスケットカウントで幕開け。東海大は#13中山(2年・PG)が3Pを決めてガッツポーズを繰り出せば、筑波大はインサイドで2mの#21橋本(3年・C)をかわして#92村越(3年・PF)が決めるなど、互いに譲らない展開に。1Qは23-22と筑波大が1点リードとなった。

 2Qでようやくエンジンがかかってきたのが東海大。筑波大から24秒を奪い、ディフェンスを固めると#10バランスキー(4年・PF)がブザーとともにシュートを沈め、交代していた#22飯島(4年・PG)がドライブ、3Pと連続得点。筑波大は冒頭に#16小松(3年・SG)からのアリウープパスを#2満田(2年・SF)が決めて以降、沈黙してしまう形となった。東海大は残り3分で#10バランスキーが3ファウルとなりベンチへ下がるが、ベンチスタートの#33鈴木(2年・SF)が2本の3Pを決める活躍。筑波大は残り5分から#17杉浦(1年・PF)、#6馬場らで得点を重ねるがこのQで11点しか取れず、前半を終了して34-42と逆転されてしまった。

 3Q、筑波大が追い上げる。立ち上がりは両者ミスが続き、10点前後の差もなかなか詰まらない。東海大は残り5分、#22飯島の2本目の3Pで最大13点差とするが、ここからリバウンドを拾われて追い上げられる。筑波大は#2満田に続き#76寺部(2年・PF)の3Pが決まって差を縮めると、ここからエース#14坂東のアウトサイドやペネトレイト、2本の速攻も決めて一気に点差は2。さらに#76寺部の速攻で遂に残り15秒で56-56の同点に追いついた。東海大はここから得たフリースローを#0ベンドラメが2本落とすミス。しかし#10バランスキーのリバウンドから#33鈴木が3Pを沈めて56-59と3点差をつけて3Qを終了した。

140601murakosi.jpg 4Q、東海大は#0ベンドラメが立ち上がり早々にスティール。#10バランスキーが4ファウルになってしまうが、筑波大も24秒オーバー、そして立て続けにファウルの笛がなり、流れをつかめない。開始から4分で東海大は4点、筑波大は0点と停滞した展開になるが、互いに速攻をやり返していく形でじわじわと差をつけたのは東海大。終盤になって#21橋本が内外で存在感を発揮して、3P1本を含む3連続得点とし、残り2分で10点に再び差を広げた。苦しくなった筑波大はここから効果的なオフェンスを展開できず。東海大は#0ベンドラメがスティールを決めてダメ押しをすると、最後はベンチから4年生をメインにしたメンバーに交代させ、花を持たせると67-82でタイムアップ。陸川監督就任より14年目にして初のトーナメントのタイトルを獲得した。

 東海大はこれでインカレ及び、関東大学におけるすべてのタイトルを保持することとなった。昨年のスタメンから抜けたのは田中大貴(2014年度主将・NBLトヨタ)のみ。経験豊富なメンバーに加え、1年生時から出場機会を得てきた中山や鈴木といった2年生の活躍が特に今大会では目を引いた。持ち味であるディフェンスはもちろん、今年も全員が点を取りにいけるチーム。手堅い攻守で安定度は申し分なく、今年はすべてのチームがこの東海大を目指し戦っていくことは間違いないだろう。

 筑波大は途中で引き離される場面もあったものの、持ち味の速攻が出る場面も見られ、3Q終盤に同点に追いつく健闘を見せた。吉田監督「ザックのファウルトラブルで『よし』と思ったが、逆に向こうが足を動かすバスケットになってしまった」と、好機を生かせなかった部分を悔やむ。さまざまな面で東海が上だったことを認めつつも、「1年は良かった」と評価。ルーキーの馬場、杉浦は今大会ではキーマンだったことは間違いない。その上でここまでチームを牽引してきた4年生、笹山や坂東、満田や昨年はケガで出番のなかった寺部の成長も頼もしい。チームプレーを練り上げていくのはこれからになるが、上位目指して今年は期待をかけたいチームだ。

写真上:12得点10リバウンドの晴山。リバウンドではチームハイで大きく貢献。
写真下:今大会は村越の活躍もチームにとっては欠かせない勝利の要因となった。

※筑波大・笹山選手、坂東選手のインタビューは「続きを読む」へ。
※東海大のインタビューは別途掲載します。




[続きを読む]

【INTERVIEW】

「今年はみんなにもっと頼ってもっと強く」
周囲の成長を得て強力なひとつの“チーム”を目指す

◆#21笹山貴哉(筑波大・4年・PG)
140601sasayama.jpg青山学院大を破り、筑波大学としても久しぶりの決勝に名乗りを上げた。笹山、坂東といった選手が加入してからコツコツと続けてきた強化が、選手層の充実と相まってようやく大きな実をつけようというところまで来た。
春はまだ勢いの部分が大きいが、大きな手応えを掴んだことも確かだ。これまで苦しいときは自分で打開しようと苦労する姿もあったが、今年は将来性豊かなルーキーの加入や下級生の成長もあってチームの総力も上がっている。それをどう形にするか、笹山のこれからの手腕が問われるだろう。


―準優勝という結果でしたが、追い上げる場面もありました。
「追い上げる力はあったと思うんですけど、やっぱりポイントは勝負どころで相手が確実に目の前のボールを絶対に取るとか、目の前の相手をちゃんと押さえるという単純だけど大切なところをしっかりやってきた部分が、最後のああいう点差になったのかなと感じています」

―立ち上がりはまずまずという勝負でしたが、ディフェンスではどこを重視していましたか?
「インサイドをまず好きにさせない、楽にさせない部分を意識していました。外もシュートが入っていたのでそこはチェックしようと言っていたんですけど、相手もちょいちょいずれを作って、最後にはノーマークが要所で出てきていました。でも前半はそこはついていけていたので悪くないというか、課題はありましたが収穫もある内容でした」

―では大会を通して考えると結論は課題と収穫の両方があったということですか?
「そうですね。課題も収穫も多い大会でした。でもああやってルーキーふたりがいい刺激になってチームを活気づけてくれています。その中で2年、3年といった上級生もそれに屈することなく、自分たちの役割を果たそうとする気持ちでやっているので、チームもいい刺激をもらっていい方向にいっていると思います」

―ルーキーふたりはまだ思い切りの良さでプレーしているかと思いますが、馬場選手はその中でも考えなくてはという意識が高いようです。笹山選手としてはどう考えますか?
「今はぜんぜん自分の力を出してくれればいいです。でも1年だから流れの悪いときなんかに自分でやってしまうこともある。そういうところはこれから変えていかなければいけないです。でもこれからのチームなので最後にわかってくれるというか、最後に自分たちのチームの状態をわかって、その上で自分のプレーを出してくれれば本当に強いチームになると思います」

―逆に勢いがある分、笹山選手が迷っているのかな?と思うようなシーンがときどきあるように感じました。
「まあでも自分はそういう悩むポジションなので。あいつらがああやって活躍してくれるなら自分がもっと悩んでもいいと思うし、4年なので経験もいろいろさせてもらってきて、吉田さんや町田さんもサポートしてくれます。自分の経験を生かしてあいつらにもっと自分たちのチームのカラーを教えていきたいなと思います」

―笹山選手は1年のときからエースポイントガードとしてチームを引っ張ってきましたが、今年は主将という役目もあります。どういう風なチームを目指しますか?
「40分間コミュニケーションを取り続けたいなということと、今日は声が出ていなかった部分もあるし、流れが悪いとみんな黙ってしまうんですけど、自分はそこで絶対声を出し続けようと意識しています。やっぱり1年はミスすると少し下を向くときもあるので。気づいていないかもしれないけど、ミスをすると馬場はすごくあやまって下を向いてしまう。そこで声をかけ続けようと思っています。坂東(#14)もいいところで声を出し続けてくれているので、そこは本当に助かっています」

―同じポジションでは山本選手(#0)がBチームから上がってきて今大会いい活躍を見せました。笹山選手の負担も軽くなるのでは。
「本当に助けられていますね。去年はBチームでやっていたけど腐らずにひたむきに練習してきた選手です。こういう大舞台でああいう活躍ができるということは、ほかの選手にも伝えたいというか。ああいう選手がいるから今の筑波は強いのかなと思うし、だからもっとそういう選手が増えればもっと強くなっていくはず。本当にあいつが自分にもいい刺激になってくれているので、しっかりそれを受けていい見本を見せられるようになっていきたいと思います」

―寺部選手(#76)や村越選手(#92)も活躍が目立ちました。
「そうですね。どの選手もみんな、自分の役割が明確になってきています。そこに集中すればやってくれる選手が多いので、それはこれからもっとはっきり役割を明確にやっていきたいなと思います」

―昨年は少し笹山選手が背負い込んでいるのかなと思える部分もありました。
「去年は自分ももっと頼れば良かったかなと思います。でも今年はみんなに頼ってやればもっと強いチームになれると本当に思っているので、いっぱい背負わずにみんなに助けられて、自分のプレーもやっていくという形でやっていきたいと思います」

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「練習でやってきたことは間違いじゃなかった」
新境地を開くプレーで最上級生の意地を示す

◆#14坂東 拓(筑波大・4年・SG)
140601BANDO.jpg持ち味の3Pではなく、ミドルシュートや速攻で存在感を発揮。今まではあまり見せてこなかったプレーでチーム最多の19得点を叩き出し、好ゲームを演出した。タフなゲームで「足がつった」と言うが、決勝を経験したことで、チームは一歩タイトルに近づいた印象だ。秋には更に逞しい姿を見せたい。


—まず昨日勝利して、チームの雰囲気はいかがだったのでしょうか。
「モチベーション的には伝統ある青山学院大学相手ということで、次の決勝の試合のことも考えずにこの一戦に何もかもぶつけて、という感じだったので、それで結果的に勝ったので、全員が気持ち的にも今日に対するモチベーションも上がったと思いますし、良かったなとは思います」

—日筑戦もそうでしたが、勢いのある逆転勝利というパターンは、今までの筑波大にはなかったものでは。
「そうですね。後半の出だしは、これまで筑波は弱かったので、そこを課題にしてやってきた部分もありますし、良い下級生も入ってきて、僕や笹山(#21)が上手く引き立てられたら良いなと思ってやっていたので。今日の3Qも、強み、粘りとして出たので、そこは継続して続けていくことが大事かなと思いました」

—1年生とチームは、うまくフィットしてきましたか。
「そうですね。どっちも点が取れるので、1対1をやるところは思い切りやらせて良いし、詰まってきたら合わせの部分、まだ噛み合ってはいないですけれど、そういう部分は日頃の練習から言ってきたつもりだったので、そういった面では1年生のデビュー戦にしては、結構上手くやれた方かなと思っています。あとはチーム的に噛み合わせていくだけだなと思います」

—3Qは、その1年生なしで追いつきました。坂東選手の速攻が効きましたね。
「そこは気持ちでねじ込んでいこうということで、去年はアウトサイドシュート頼みになって、マークがきつくてどこも警戒してきて、今年はドライブも入れていこうと練習してきたので、そこは1対1の場面になったら中にしっかり切り込んで。あそこで出せて良かったです」

—外のシュートも無理に狙わず、マークを飛ばしてペリメーターからフリーのシュートをよく狙っていましたね。
「そうですね。あえて一回マークを飛ばして、確実に2点を取ること、シューターとして3Pだけじゃないぞ、と。僕自身が点を取らないといけないのは当然で、より確実なシュートを決めきる感じでやってきたので、今大会それが出て良かったですね」

—ただ、4Qに離されてしまいました。
「言い訳になってしまうんですけれど、昨日の終盤に足がつって、今日もそうなって。そこで弱気になったというか、自分の課題というか反省点です。ただ技術云々ではなく身体的なものなので、逆にそこが課題で良かったです。バスケット的に、練習でやってきたことは間違いじゃなかったと思うので。そこはトレーニングや練習で、リーグ戦まで見つめ直して、克服できたらなと思います」

—李相佰杯参加で、コンディショニングの難しさもあったかと思います。
「そうですね。韓国に行っている間に、個人的な体力とか筋力、シュート力も落とさないように心がけてきました。プレータイムは少なかったですけれど、試合以外のところ、ホテルにトレーニングルームもついていたので。チームでは、4年生の越智(#12)がいるんですけれど、練習を引っ張ってくれたのでチームの精神的な面はあいつに任せていました。帰ってきてからも、士気が下がっていることも感じられなかったので、チームに戻っても入りやすかったです」

—山本選手(#0)がAチームに昇格し、1番ポジションが余裕を持ったやりくりができていますね。
「まだ高いレベルでの経験がないので、でも今大会そこで控えで出てきてもやれた部分はありますし、彼なりに反省点や気づいている点もあると思うんで、そこが機能してくるともっと強くなると思います。山本もバスケットへのモチベーションが高いので、安心してガードを任せられます」

—秋に向けて高めていきたい点はどのようなところですか。
「先ほども言ったんですけれど、個人的な課題、基礎体力づくりをしっかり克服して、あとはチーム的に1年生と合わせていけたらな、と思います。そうなればもっと強いと思うので、後半の出だしの粘りだとかは去年までの筑波にない部分だと思うので、そこを継続して、点差を離しきるということができたら、東海相手にももっと良い試合ができると思います」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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