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2014.06.21 (Sat)

【2014新人戦】6/21レポート

決勝の顔合わせは東海大VS筑波大に
トーナメントに引き続き新人戦でも頂点を争う


140621narita.jpg 新人戦は青山学院大の相模原キャンパスに場所を移し、順位決定戦と準決勝それぞれ2試合が行われた。モチベーション的に難しい順位決定戦は国士舘大と早稲田大が延長にもつれ込んだが、拓殖大は立教大を一蹴する形となった。準決勝2試合は締まった内容となったが、東海大と筑波大が勝ちあがり、上級生の入った全体チームだけではなく、下級生チームもまた優勝をかけて戦うこととなった。


 早稲田大国士舘大の順位決定戦は、序盤から両者ミスが続いてロースコアの重い展開に。国士舘大#66馬(2年・C)の高さを相手に、早稲田大は#38宮脇(2年・C)、#6中川(1年・C・山城)の両センターがファウルトラブルとなってしまう。それでもインサイド以外で得点を伸ばせない国士舘大がリードを得てもなかなか突き放せない。試合時間残り5分に#36澁田(2年・G)が絡んだ連続速攻で早稲田大が追いつくと、点の決め合いとなって勝負は延長戦へ。国士舘大のミスを起点として残り25秒に#25伊藤(2年・F)の3Pが決まった早稲田大が、ここで得た3点リードを守って試合を制した。この結果、早稲田大は5位決定戦、国士舘大は7位決定戦に進むことが決まった。

 拓殖大立教大の順位決定戦は、立ち上がりから拓殖大がリードした。サイズのない立教大は拓殖大の#23バンバ(2年・C)の前に思い切りの良いシュートが打てず、再三リバウンドを取られてしまう。拓殖大は#39成田(2年・G)の3Pを皮切りに次々と攻撃を畳み掛け、1Qで32-16に。立教大は速攻を仕掛ける場面もあるが、その後もなかなか差が縮まらなかった。ディフェンス面でも#4森川(2年・G)が2Qで4ファウルに追い込まれるなど、苦しい展開。拓殖大は差が離れても#23バンバを下げずに最後まで余裕を持って試合を進めた。立教大は#14高地(1年・C・札幌日大)、#15渡部(1年・F・洛南)などが最後までシュートを放っていくが117-90で試合終了となった。

写真:バンバとともに得点面でチームを引っ張る拓殖大・成田。

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【力の差を示した筑波大が2年ぶりの決勝進出】
140621TSUKUBA.jpg 例年通り、少人数の布陣での戦いとなっている青山学院大学と、既に全体チームに欠かせない存在となっているルーキーを擁し、ベンチメンバーも豊富な筑波大。対照的なチーム事情を抱える両者の対戦は、筑波大がそうした差を見せつける形となった。

 序盤から青学大ディフェンスはゾーンで対応。筑波大はテンポの速いオフェンスを展開できない。しかし、#2満田(2年・SF)が中心となって内外で得点を重ね、リードを得たのは筑波大。青学大は#1大崎(2年・SG)の3Pこそ決まるものの、ラインクロスやトラベリングのミスもあって得点が伸ばせない。それでも2Q序盤、筑波大は#8木林(2年・PF)が2ファウル、トラベリングが出てしまうと、6点前後の差で試合が推移する。青学大は#1大崎中心だった得点を、#21石黒(2年・CF)や#6木田(1年・F・金沢)、#14柏倉(2年・PG)も稼いでついていく。筑波大はオフェンスが単発となり、31−24で前半終了となった。

 3Q開始早々、青学大は#21石黒が3つ目のファウル。他のメンバーにもファウルが続き、悪循環に陥る。筑波大は#2満田のアリウープや#76寺部(2年・PF)のゴール下でじわじわと点差を拡大。#30青木(1年・PG・福大大濠)や#17杉浦(1年・PF・福大大濠)といった1年生も得点していき、開始6分で#6馬場(1年・SF・富山第一)にダンクが出て青学大は3回目のタイムアウトを取らざるを得なかった。青学大は好調の#1大崎のアウトサイドや、#9安藤(2年・SG)のジャンパーなどで持ち直しを見せるものの、ファウルが混んで苦しい布陣での戦いでは逆転への光明は見出せず。終盤に#9安藤の3Pにようやく当たりが出るものの、結局69−54で筑波大が勝利を収めた。

 筑波大は青学大のゾーンディフェンスに苦しんだものの、要所で満田が得点して流れを渡さず。危なげない試合運びで力の差を見せ、2年ぶりの決勝進出を決めた。決勝は、奇しくもこの春のトーナメント、2年前の決勝と同じ東海大との対戦となる。青学大以上にディフェンスが光る相手を、いかに崩していけるかにかかる。

 青学大は相手を勢いには乗せなかったが、狙いとしている速い展開に持ち込めず、ファウルトラブルでメンバーのやり繰りも苦しい試合運びとなった。この新人戦は布陣を考えれば苦しいのはわかっているが、3位決定戦をいい形で締めくくりたい。

写真:一時20点差となる青木の3Pが決まり、笑顔の筑波大ベンチ。

※筑波大・満田選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【エースをディフェンスで封じた東海大が決勝進出】
140621terazono.jpg 3連覇を狙う東海大は、日本大と準決勝で対戦した。日本大のエース#24高橋耕陽(2年・SG)の得点力に注目が集まっているが、この試合ではそれ以外の面々が攻撃に絡んだ。#11門馬(2年・F)の3Pがまず決まり、#24高橋のシュートがチェックされてエアーになったところを#1大坪(2年・PG)がカバー。#29土屋(2年・PG)のミドルシュートが決まって、#11門馬がもう1本の3Pを沈める。一方の東海大も譲らず、#13中山(2年・PG)がオフェンスリバウンド、フリースローを獲得し、この日は#24高橋耕陽のマッチアップで気合の入っていた#33鈴木(2年・SG)の3Pが当たる。2本連続でこれを入れると、2ファウルになり交代した#35伊藤(2年・PG)に代わった#4寺園(2年・PG)も3Pを決め、流れを作る。日本大は激しいディフェンスの前に#24高橋耕陽もタフショットが続き、1Qは20-16と東海大のリード。

 2Qの幕開け、日本大は#11門馬の3本目の3Pが決まるが、#4寺園も負けずに決め返す。攻撃に苦しむ日本大に対し、東海大は外が高確率で決まる。#24卜部(1年・SG・東海大)がミドル、3Pと決めたあと、#33鈴木が4本連続で3Pを沈め、一気に差を広げた。日本大はこの3Pによって15点の差をつけられてしまうが、#11門馬が最後に3Pを決めて44-30で前半を終了した。

 巻き返したい日本大は3Q立ち上がりで#1大坪、#3高橋裕作(1年・PG・札幌日大)、#24高橋耕陽の3Pで点差を詰める。しかし総会台は焦らず確実に得点を重ねて9点よりは差を詰めさせない。日本大は果敢に攻めるが東海大のディフェンスの前に重くなりがちで、逆に東海大は確実にシュートを決めて66-52で4Qに入る。日本大は#24高橋耕陽がアシスト、3Pにと最後まで奮闘し、終盤に3Pを立て続けに決めて追いすがるが、91-69と東海大がリードを広げてタイムアップとなった。

 日本大はこれまで高橋耕陽中心に得点を重ねてきたが、この日はむしろ周囲の選手の活躍が目立った。高橋耕陽は東海大・鈴木のマークにあって思うように攻められなかったが、それでも終盤はエースの意地を見せた。破れはしたが全員バスケで戦えるようになれば、大きな希望が持てる。

 東海大のディフェンスはやはり固かった。日本大にインサイドでは簡単には得点させず、オフェンスでは鈴木の6本の3Pが流れを作った。決勝の相手は筑波大。東海大よりサイズがある選手が多いだけに、これまでよりも難しい戦いになりそうだが、持ち味のディフェンスで相手をどこまで抑えられるか。

写真:ベンチスタートの寺園もいい活躍を見せた東海大。陸川監督も「伊藤が頑張り、寺園がまたそれ以上に練習でも頑張る」と太鼓判を押している。

※東海大・鈴木選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「自分の存在感をチーム内で強くしたい気持ち」
充実の春シーズンを笑顔で締められるか

◆#2満田 丈太郎(筑波大・2年・SF)
140621MITSUDA.jpg相手が立ち上がりからゾーンで守り、やや手を焼いた筑波大。それでも結果的に余裕を持って勝利できたのは、要所での満田の活躍が大きかった。積極的にリングを狙い、24得点。見事にスタメンとしての責任を果たした。決勝では、トーナメントで苦い思いをさせられた東海大。虎視眈々と、優勝を狙っている。


—序盤から積極的でした。気持ちの持ち方がいつもと違っていたのでは。
「そうですね。準決勝で、決勝に行くには雰囲気の面でも大事になってくるので、今日良ければ決勝でも良い入りができると思っていました。思い切って、みんなでひとつになって、という感じでやっていましたね」

—外も中もバランス良く攻めていましたが、その点も考えながら?
「そうですね。相手がゾーンだったので、中も切り込んでいきながら、外も空いたらしっかり打とうという感じで。入って良かったですね(笑)」

—余裕を持った内容で勝ち進んできました。手応えも感じていると思います。
「はい。1年生に杉浦(#17)と馬場(#6)がいて、中は馬場が行けますし、外も杉浦で。速攻にも結構走ってくれるので、チームとして速攻のプレーが出始めると良い感じになっていくので、チーム的にはそれを意識してやっていますね」

—プレータイムがかなり長くなっていますが、負担は感じますか。
「いや、普通のチームの時はワンポイントで自分のやるべきことをやるだけです。ただ、今年の新チームになった時にはもっと自分もやりたいという気持ちがあったので、この新人戦ではそれを爆発させて、自分の存在感をチームで強くしたいという気持ちはあります。なので、この新人戦はガツガツやっていますね」

—やはり、全体チームでももう少し絡んでいきたいという気持ちはあるんですね。
「そうですね。ただ、坂東さん(#14)と馬場がいるので、チームの雰囲気が悪くなった時にそれを変えられるように、もっと手堅い選手になりたいなとも思っています」

—この春、ご自身の持ち味をアピールできているという手応えは?
「そうですね。自分の得意なプレーは速攻や、不意にということではないですけれど、3Pもしっかり決められていると思うんで、吉田先生がそういうことを欲している時に僕がマッチすればいいかなと思います」

—決勝は東海大が相手ですが、どのようなことをポイントと捉えていますか。
「オールコートなどでのディフェンスのプレッシャーが強いと思うので、逆にリバウンドなどでマイボールにしてから、止まっているセットプレーよりもプライマリーを出す、要するに走ればこっちの方が速いと思うので、そういう面をしっかり出していきたいです。ただリバウンドがすごく強いので、5人全員がしっかりボックスアウトをして、まず相手を飛ばさないことを頭に入れて、ディフェンスから頑張っていきたいですね」

—トーナメントでは敗れ、その時の悔しさもぶつけたい気持ちがあるかと思います。
「そうですね。トーナメントの時には、自分ではリバウンドに絡んでいなかったので、オフェンスリバウンドとかを自分から取りに行けばもう一回チャンスなので、そういうことを改めて学べました。明日はそれを踏まえてリベンジを果たしたいです」

—1年生とのコミュニケーション面はうまくやれていますか。
「彼たちは、自分なりに考えてプレーするよりも、あいつらが思っていることをただ純粋に自分のタイミングでやれば良い形になっています。少し早いかもしれないですけど、あいつらは自分のタイミングで打てば決めてくれるんで。自分のタイミングでやって欲しいです。制御してしまうと、逆にリズムが狂っちゃうので(笑)」

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「ディフェンスがオフェンスにつながった」
やるべきことをやってこその結果

◆#33鈴木隆史(東海大・2年・SG)
140621suzuki.jpgこの日は3P6本を含む24得点。ディフェンスでも高橋耕陽を19点に押さえる働きで、勝利の要となる活躍だった。昨年から試合出場機会を経て、2年生たちはめきめきと頭角を現しているが、その中で鈴木は体を張った地道なプレーに加え、春はトーナメントからアウトサイドが好調だ。オフェンスはディフェンスについてきたものと言い、あくまでディフェンスが基本だが、決勝でどのような働きをするか楽しみにしたい。


―今日は攻守ともに素晴らしかったですが、高橋耕陽選手(#24)とのマッチアップでしたね。
「耕陽とは日中韓の交流試合(2012年の日・韓・中ジュニア交流競技会)の時に同じメンバーだったんですけど、あっちはどう思っているかわからないですけど、自分的にはライバルなので絶対に点数的には抑えてやろうと思っていました」

―彼を守る上ではどこがポイントでしょうか?
「外もあるし、ドライブも鋭いのでとりあえず前半は持たせないようにしました。でも自分ひとりでは絶対に守れないと思ったし、みんなが東海のチームディフェンスで助けてくれて、前半4点で押さえられたので良かったと思います」

―これまでの試合は高橋耕陽選手がメインで得点を取っていましたが、今日は周囲のメンバーが良かったですよね。周囲もやってくるぞという意識は?
「自分は本当に耕陽だけを止めることだけに専念していました」

―オフェンス面では3Pが素晴らしかったですが、得点面でも負けたくないという思いはありましたか?
「自分は本当はこの試合はディフェンスだけに専念しようかと思ったんですが、入っちゃったので(笑)。シュートとリバウンドは自分の持ち味なので、そこは明日も頑張りたいです」

―思ったよりも前が空いて打てている印象でしたが。
「自分に対してみんなうまくスクリーンで合わせてくれたりしていました。自分だけが動くんじゃなくて、周りも動いて自分に打たせるように努力してくれていたので、チームのシュートだと思います。後半は止まってしまったので課題ですが」

―鈴木選手はこの新人戦ですごく自信を持ってプレーしているように見えますね。
「関東トーナメントで試合に出させてもらって、いい自信につながりました。だから活躍できていると思います」

―この新人チームは1年生が元気が良くて、それを2年生がしっかり固めている印象です。卜部選手(#24)も思い切って攻めろと言われているという話でしたが。
「あまり先輩後輩がなくて仲がいいんです。いつも一緒に遊んでいるし。兼慎(#24卜部)も得点能力があるので、あいつがシュートを打てば自分がリバウンドに行くし、それはお互い様ですね」

―ベンチもいいですし、ここまで申し分ないですが課題があるとしたら。
「東海大のディフェンスの目標は相手を60点に押さえるということです。今日は9点多くやられているのでそこは反省ですね」

―ディフェンスは確かに常にその目標ですね。でも今年は得点も多く取れるチームであるように思いますが、意識していますか?
「そこはあまり。自分たちは他のチームに比べて小さいのでディフェンスだけは頑張ろうと新人戦練習期間はやっていました。そのディフェンスがオフェンスにつながってきていると思います」

―2年生としてチームのまとめなどはどうですか? キャプテンの伊藤選手(#35)がしっかりまとめているのかなとは思いますが。
「そうですね。達哉がいつも試合前は絶対に笑顔でいよう、という話をしています。あいつがうまくまとめてくれていますね」

―決勝の相手は筑波大ですね。
「トーナメントと同じ相手なので3連覇もかかっているし、絶対優勝したいです。明日もディフェンスを徹底してやっていきたいと思います」



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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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