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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2014.05.27 (Tue)

【2014トーナメント】5/27レポート

関東学院大が明治大を下しベスト8へ
早稲田大も終盤に逆転劇を見せる


140527ikeda.jpg 大会はベスト8決定戦を迎えた。代々木第二体育館で行われた4試合は順当に青山学院大、東海大、筑波大、拓殖大の上位校が勝利したが、大田区総合体育館では2部校である関東学院大と早稲田大が国士舘大、明治大という1部校に対してアップセットを果たした。

 組み合わせや春の時点でのチーム状態が結果を大きく左右するトーナメントだが、今回は2部のチームが3つもベスト8に入るという状態。今のところそれほど1部と2部上位に大きな差がない様子が見える。とはいえ、ここから先は実力がものを言う世界、8チームがどのような戦いを繰り広げるかに注目だ。また、昨年に引き続きベスト16のチームはここから順位決定戦へと入る。

写真:ゲーム終盤、立て続けにアウトサイドを沈めて早稲田勝利の立役者となった池田は、力強くガッツポーズ。


 駒澤大が専修大に勝利したことで、ベスト8の一角は2部神奈川大か3部駒澤大の勝者という状況になった。前の試合で山梨学院大になんとか逆転勝ちした神奈川大は、この試合では立ち上がりからアグレッシブ。一方の駒澤大は専修大に勝利してさらに大きく飛躍したいところ。しかしこの日は立ち上がりこそまずまずだったものの、神奈川大の固いディフェンスの前に次第にオフェンスが機能しなくなっていった。1Qこそ#6佐野(4年・SF)のアウトサイドが入って19-14とついていったが、インサイドでは神奈川大のフィジカルの強さが上回り、外からのシュートが増える。リバウンドを押さえられずに次第にミスが増え、前の試合では活躍した1年生たちも思ったように得点できなかった。神奈川大は前半で大きくリードを得るとそのまま逃げ切り78-42で勝利。ベスト8へと名乗りをあげた。

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【フリースローを高確率で決めた白鴎大が勝利】
140527yonemura.jpg 白鴎大は今季1部で戦う慶應義塾大と対戦。白鴎大は#1大釜(4年・PG)が積極的に仕掛けて得点していく。また、高さでも#23ジャニ(2年・C)が簡単にゴール下を決める場面が目立った。慶應大は高さがない分、外のシュートが増える形。#6権田(4年・F)が決めていくがオフェンスが重く、リバウンドに入れない。結局後手に回って1Qは18-15。2Qからはオフェンスが停滞してしまい、35-24と引き離されて前半を終えた。白鴎大はそのまま差を広げたいが、3Qになかなか得点が伸びない時間帯が見え、ここで慶應大が粘りを発揮してリバウンドを拾われる展開に。しかし慶應大は6点差と迫るものの、4Q頭でミスが続いてふたたび10点差にされると、その後は集中力が続かず。最後は67-51と白鴎大が逃げ切った。

 白鴎大はもともと大量得点するチームではないが、柳川、白濱の両エースが抜けて代わりに誰が点を取るか、新たなエースとなる選手の台頭が見ものだ。この試合では大釜や#14星野(4年・SG)がオフェンスを仕掛けてガード陣を中心にフリースローを得ていったほか、#28川邉(2年・F)、#8米村(3年・SG)の得点も光った。ただ、得点が止まったときにどうするかは今後の試合で注視したい。一方の慶應大は良かったのは3Qの一瞬だけ。昨年の蛯名や矢嶋のように泥臭い仕事をこなしてくれる選手がおらず、全員がどこか考えながら動いてしまっている。HC交代初年度はどこも難しいもの。しかし慶應大の持っている懸命さやひたむきさが隠れてしまっている状態なのは惜しまれる。ディフェンスが悪く、本来のポイントゲッターである#10大元(3年・G)にうまくボールが渡らないのも気になるところ。残りの順位決定戦でどこまで修正していけるか。

写真:今季はスタメンに入る白鴎大・米村。要所のシュートで見せた。

※白鴎大・川邉選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【重い展開の中、4Qに早稲田大が抜け出し逆転勝利】
140527ijyu.jpg 国士舘大早稲田大の対戦は、前半は重い展開となりロースコアで推移したが、終盤に早稲田大が#34池田(3年・G)のシュートで勢いづき、逆転勝利を収めた。

 前半はお互いになかなか得点ができない状態。10-7で国士舘大がわずかにリードし、2Qに10点の差をつけたが、勢いをつけて引き離すといった状態ではない。前半を37-27で折り返すと、早稲田大がじわじわと追い上げを開始した。国士舘大は#22原(3年・F)が#36澁田(2年・G)のマークにあって思うように打てず、#66馬(2年・C)のゴール下や#6伊集(4年・G)で得点する形になる。早稲田大はインサイド陣がファウルトラブルで苦しみ始めるものの、#34池田、#11河合(2年・G)のオフェンスが光る。特に#34池田が終始好調で、3Q終盤にミドルシュート、バスケットカウントと続けて決めると52-48と4点差となり、4Qに入った。国士舘大は#66馬の得点で再び引き離そうとするが、#7大河原(4年・F)のオフェンスファウルやリスタートでの5秒オーバーが続き、#6伊集も4ファウルと苦しくなる。早稲田大は#34池田が攻め立てて残り約6分で逆転。その後もオフェンスの勢いは途切れず一気に国士舘大を引き離して65-75と逆転勝利を収めてベスト8へと進出した。

 池田は36得点。そのうち後半だけで3Pを3本を含む24得点をあげる猛攻で、勝利の立役者となった。一方で国士舘大の原を8得点に抑えたことが勝利に大きくつながっている。サイズのない早稲田大は今年はガード主体の早いゲームを目指すが、今できる戦い方を春シーズンを通して身につけようとしている。また、早稲田大にとって国士舘大は昨年の入れ替え戦で負けた思い入れの強い相手。そのチームに一矢報いる思いも実った。

 国士舘大は馬と伊集が2桁得点したものの、ほかで伸びなかった。特に、松島、高橋といった2枚のガードが抜けた穴は大きく、現状では伊集に負担がかかっている。原にいかに仕事をさせ、優位に立てるはずの高さを生かしていくかが課題となるだろう。

写真:ゲームコントロールに加え、3Pなど伊集がしなければならない仕事は多い。チーム全体でどうカバーしあえるか。

※早稲田大・澁田選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【1対1の決定力を見せた関東学院大が明治大を下す】
140527maekawa.jpg 2部関東学院大は1部の明治大と対戦。前半を同点で終え終始接戦の様相を呈したが、最後は関東学院大が競り勝った。

 立ち上がりからインサイドの#10エリマン(4年・C)はあまりディフェンスのプレッシャーを受けずにゴール下で存在感を発揮。#3前川(4年・G)を中心にガード陣が得意の1対1で明治大ディフェンスを抜いていった。明治大は1Qで#50伊澤(3年・PF)が2ファウルとなってしまい、インサイドで無理ができない状態に。#37安藤(4年・PG)、#2齋藤(1年・PG・桐光学園)で得点し前半は38-38の同点で終わった。

 3Q、付かず離れずのまま進行する中、関東学院大は#38蜂谷のドライブに鋭い切れ味が見え始める。明治大は読んではいるもののディフェンスで止めきれずバスケットカウントを続けて献上する形となり、関東学院大が5点リードで3Q終了。4Q序盤は明治大が#2齋藤、#32吉川(1年・PG・京北)のルーキーコンビで得点し、#50伊澤のシュートで1点差とするものの、関東学院大の勢いは途切れず。#38蜂谷の勢いに引っ張られるかのように周囲も好プレーを続け、リードを守り続けた。残り40秒、#92水口(4年・SF)の3Pがようやく決まって3点差まで詰めた明治大。しかし関東学院大も#10エリマンがオフェンスリバウンドをおさえて譲らない。残り10秒で#12中東(4年・SG)が決めるが、チームファウルのたまっていた明治大はフリースローで4点差にされるとそれ以上は追い上げられず69-73で試合終了となった。

 明治大は1年生もおり、昨年ほどの強固なディフェンスはまだ築きあげていない。関東学院大のガード陣のドライブをわかっていても止めきれずに何度も突破され、流れを持っていかれた。ファウルを恐れてゴール下でも激しくプレーできなかったのは難しい部分。昨年の主力が4名抜けた穴は決して小さくない。ここからどうやってチームを作っていくか、冬に強いチームだけに期待をしたい。関東学院大は序盤から集中力を失うことなくプレーをし続けられたのが結果につながった。スタメンのうち4名がフル出場と、選手層では課題があるが上級生が多い面もいい形で働いた。

写真:関東学院大・主将の前川も攻撃の先陣をきった。

※関東学院大・蜂谷選手のインタビューは「続きを読む」へ。



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【INTERVIEW】

「エースが抜けた分の代わりに」
ポジションアップしてさらなるチーム貢献を誓う

◆#川邉亮平(白鴎大・2年・F)
140527kawabe.jpg昨年の4番ポジションから3番へとポジションアップ。もともとはフォワードの選手だが、3番は攻撃からリバウンド参加までより運動量が必要で仕事の多いポジション。この試合でも昨年より積極的に攻めるプレーが見られた。3番には自身もまだ慣れないようだが、白鴎大の次世代を担う選手として今年は飛躍の1年となって欲しいところだ。本人も多くのことを求められていることは自覚している。大会を通じてどのようなパフォーマンスを見せるかを楽しみにしたい。


―ベスト8おめでとうございます。慶應大に対してはどのように戦おうと?
「慶應大のプレースタイルはオフェンスリバウンドに飛び込んでくることと、トランジションの速さなのでそこをやられないようにと昨夜のミーティングでずっと話していました。それをやられないようにリバウンドを徹底したり、早く持ってくることを徹底していました」

―昨年までいたエースがふたり抜けることになりましたが、今年はどんなチームでしょうか。
「エースがいない分、ディスプレイも厳しいしオフェンスでも点が取れないとなるので、チームプレーとかセットプレーで点を取って、ディフェンスで頑張って速攻を出すという形が理想です」

―今日も点数が入らない時間帯がありましたが。
「試合中に何回かそういう状態になることがあるので、そこは課題だと思います」

―そこで一度6点差になりましたが、そのときは?
「相手にやられてしまったんですが、チームの中心となる選手が声を出していかないと暗い空気が変わらないと思うので、それを考えていましたね」

―そういう中で川邉選手が積極的に攻めている印象でした。
「齋藤さんや監督陣にも自分が攻めろと言われているし、その責任も感じているので、こころがけています」

―昨年とはまた違う印象ですが、去年は1年だった分、比較的自由にやらせてもらっていたのでしょうか?
「そうですね。エースがふたりいるので空いているところで思い切りシュートを打てという感じでしたね。今年はチームが得点を取れなくて苦しいときにそれを打開できるようにアタックしてファウルをもらってくるようなプレーを求められていますね」

―そういうプレッシャーはありますか?
「ありますね。それに、ここまで4番ポジションだったんですけど、コンバートでフォワードに変わったので去年より体力的にも厳しいですし、感じてはいますね」

―もともとフォワードタイプかと思っていましたが。
「高校はそうだったんですが、白鴎では去年けが人がいて4番をやっていました。3番は大変ですがやらなければいけないことなので」

―リバウンドなども大事なのではないでしょうか?
「そうですね。イッサ(#23)にだけ頼っていたはダメなので、そこは自分もリバウンドに参加しなければいけません。だから3番ですが4番としてリバウンドも行かなければいけないし、やることは多いですね」

―次は東海大ですが。
「東海はフィジカルが強いので、そこで負けないようにリバウンドに入らなければいけないし、チームプレーとしてはこっちが上だと思っているので、そこで点を取って東海を倒して優勝を狙いたいです」

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「まずはディフェンスを手始めにできることを」
速攻やシュートまで思い切り良く積極的に

◆#36澁田貴大(早稲田大・2年・G)
140527shibuta.jpg昨年はほどんと出番がなかったが、今年は春から機会を得て、存在をアピールしている。国士舘大の原のマークについて、簡単にシュートを打たせなかったディフェンスには拍手を送りたい。自分では懸命でよく出来たかどうかは意識していなかったようだが、このディフェンスの働きがあって後半の池田のオフェンスも生きた。


―ベスト8おめでとうございます。国士舘大の原選手(#22)とマッチアップでしたが。
「昨年も入れ替え戦でやって原さんにいっぱいシュートを決められて負けました。マッチアップが僕だったので、まずはボールを持たせないことで頑張って、あとはもらわれてからは間合いを全部詰めて、シュートを打たせるというよりはドリブルをつかせることを意識していました」

―それがうまくいったように見えました。
「やっているときはもう、いっぱいいっぱいでそんな感覚はなかったんです。でも終わってからみんなに“グッディー”とか“ナイディ”とか言われて、ああやっぱり仕事できたのかな、と今は思っています」

―前半は相当重苦しい感じがしましたが。
「そうですね。去年入れ替え戦で負けて借りを返すというかかたきを討つというか、力が入ってしまいました。簡単なシュートも強く打ってしまっていました。それが理由だと思います」

―相手もそこまで入っていませんでしたが、ではそこまで焦っていなかったのでしょうか?
「まったくないとは言いませんが、少しまずいな、という感じでした」

―後半に入るにあたっては。
「倉石さんからも力が入りすぎだと言われました。みんな絶対に決めようとか、いろんな思いを持って打っていたので、そうではなくてボールをもらったらすぐにリングを見て、積極的に行くということをやっていたらガードのふたり(池田・河合)が切り崩して、みんな積極的にできたので後半はああいうアップテンポな展開ができたと思います」

―澁田選手は今年の春から出番を得ていますね。
「去年はまったく機会がなくて。新チームになってからたくさん出場時間をもらっているんですけど、自分に求められているのは何かがはっきりしていないので、まずはディフェンスをしっかり頑張って速攻で先頭を走って、積極的にシュートを打つことを意識してやっています」

―この速い展開ですが、河合選手によるとそれに合った洛南や京北の選手が多いけれど、それぞれカラーが違うのでそう簡単には合うものでもない、という話でしたが。
「洛南はシュートセレクトまでしっかり考えていて、選んでいるんですが京北は前が空いたら打つという感じなんですよね。それでもやっぱり、ディフェンスを頑張って速攻を出すというのはその2チームに共通しているので、それが合っていれば早稲田らしいプレーになると言えるのかなと思います」

―早稲田にも京北の選手が増えてきましたが、それはそれでやりやすいものですか?
「同じチームになったからには洛南とか京北だからとか、そういう理由はつけたくないです。ただ、京北の選手がいっぱい出ていると、あそこに走っているんじゃないかなという感覚はあります。でも洛南出身の選手も走るところは走ってくれるので、この辺にいるんじゃないかな?と思ったら、京北も洛南も関係なくその場所にいますね」

―昨年はわりと難しいハーフコートなどもやろうとしていてやりきれなかった面があると伺いましたが、今年は倉石監督の求めることが理解してやれている感じですか?
「倉石さんと選手とのコミュニケーションもしっかりできていて、意図していることもわかりますし、質問もしていけているので、去年のようなことはないですね」

―次は拓殖大ですね。
「拓大もインカレで負けているし、去年のリーグ戦で負けているので簡単に勝てる訳じゃないですけど、後半ああいういい雰囲気でできたので明日もこの流れに乗って、力を入れすぎずみんなで積極的にプレーしていければいいかなと思います」

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「みんなのために活躍できたら」
無心のプレーが呼び込んだ勝利

◆#38蜂谷晃弘(関東学院大・3年・GF)
140527hachiya.jpg後半に蜂谷らしいキレのあるドライブを次々に沈めていった。こうして乗っているときのプレーは、ボールを持たせてしまったら終わりだ。明治大のチームディフェンスが機能していなかったところに、うまく関東学院大の良さがはまった格好となった。本人は夢中でどうだったのかよく覚えていないというが、その無心の頑張りが呼び込んだ勝利といえるだろう。


―一昨年以来のベスト8の気持ちは。
「去年のリベンジができて良かったですね、取り敢えず。去年はボロボロだったので」

―明治大はどこを注意していましたか?
「やはり誓哉(#37安藤)さんのところ、中東さん(#12)のところでやられるのはしょうがないんですけど、それ以外のところではやられないように声を出していくという感じです」

―どちらかというと関学の良いところが出て、思うような展開だったのかなと思いましたが?
「自分は正直無我夢中だったので、あまり考えてなかったです。去年のリベンジ、リベンジのような感じでした。昨日はファウルを4つしてみんなに迷惑をかけたので今日はがんばろうと思っていました。みんなのために活躍できたらいいなと、それだけ考えていました」

―今日はキレのいいドライブが見事でしたが、安藤選手のマークは大変ではなかったですか?
「大変でしたね、正直。抜けるという感覚もなかったし、ただ夢中でしたね」

―高校は仙台の学校なので安藤選手とも戦っていますよね。
「そうですね。そのときは誓哉さんに相当やられていましたね。今日も最初始まったときは誓哉さんがついてくるとは思っていなくて、やりづらいなと思っていたんです。でも後半に慣れてきてやれたんだなと思います」

―昨年はチームがリーグ後半に失速してしまいましたが、そこからこの春まででどう変わってきたのでしょうか。
「チーム自体がガラリと変わったので、ジェシーさん(#3前川)をはじめ、声をだすようになったし、ディフェンスへの意識がみんな高まったかなと。あとはみんな走りますね。今年はサイズがないので走って稼ごうという感じですね」

―今日はどこで勝てそう、みたいな確信はありましたか?
「最後の最後までなかったですね。最後は力んでフリースローも外してしまったし。だから最後まで勝てるとはあまり思えなかったですね」

―次は筑波大戦ですね。
「筑波大は新人戦でも負けているし、そこで今回もリベンジ的になるかもしれないですが、今日のような試合で勝てるといいと思います。ルーキーがいいと言われているので、自分がマッチアップすると思うのでやられないようにしないといけないですね」


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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