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2014.04.27 (Sun)
【その他の試合】4/27 第49回 日本体育大学 筑波大学定期戦レポート
伝統の日筑戦はホームの筑波大が逆転勝利
速攻で攻め立てた日体大も前半リードで可能性を示す
今年で49回目の開催となる、日本体育大と筑波大による伝統の日筑戦。日筑(にっつく)の愛称にちなみ29日に行うのが通例とされてきたが、今年は例年と異なる4月27日実施。しかし会場となった筑波大学中央体育館には熱心なファンや、ホームとなった筑波大の学生ら、大勢が駆けつける盛況となった。
男子ジュニア戦、女子ジュニア戦、女子本戦はいずれも筑波大が勝利。徐々に会場が盛り上がる中でこの日最後に設定された男子本戦も、ホーム開催となった筑波大と、何としても存在感を見せたい日体大による白熱のゲームとなった。
最初の10分間は一進一退の攻防となった。筑波大が#92村越(3年・PF)のインサイドで稼げば、日体大も2mの長身を生かして#12周(4年・C)が応戦。外回りでも日体大#1本間(4年・G)、筑波大#21笹山(4年・PG)が3Pを決め合う。#2満田(2年・SG)のセカンドショットから筑波大の時間帯となるが、直後に#21笹山が不運なファウルを吹かれてしまい、掴みかけた流れは日体大へ。交代出場の#34加藤(3年・G)の3Pに、#12周と#75赤土(2年・C)の速攻が続いて押し戻し、1Qは1点のリード。日体大は2Qもこの勢いが持続。#34加藤が2本の3Pを決め、執拗なディフェンスからルーズボールに飛び込むなど、チームをもり立てる活躍を見せる。筑波大はインサイドで起点を作れず、ディフェンスでは相手のトランジションに手を焼いて、#16小松(3年・PG)の3Pでなんとか追いすがる苦しい展開となった。#1本間のドライブと3Pが続き、8点差となって筑波大はたまらずにタイムアウト。直後はインサイドで#15石亀(3年・PF)の得点が続き、#14坂東(4年・SG)の外のシュートもあって挽回するが、日体大も黙らず#75赤土がペイント内でスコアを重ね、40−35と日体大リードのまま、勝負は後半に入る。
3Qも、2Qの立ち上がり同様に日体大ペースだった。#12周のインサイドを強調する一方、#9出羽(4年・F)のジャンプシュートで、無得点の続く筑波大を尻目に、遂に二桁の点差となる。だが、ここで相手の流れを断ち切ったのは#14坂東の3P。#21笹山にもバスケットカウントが飛び出す。日体大は#9出羽がひとり気を吐くが、筑波大はここから、前半にあまり活躍が見られなかったルーキー2名が大きな存在感を示した。#17杉浦(1年・PF・福大大濠)の3P、#6馬場(1年・SF・富山第一)のジャンプシュートが決まり、これに刺激されたかのように#21笹山が再びバスケットカウントを獲得。#92村越(3年・PF)もリバウンドシュートを決めて1点差に詰め寄る。日体大はトラベリングやターンオーバーが頻発して完全に流れにブレーキがかかってしまった。残り1分45秒には#21笹山からの完璧なパスを受けた#6馬場が豪快なアリウープを決めて、筑波大はとうとう逆転に成功。その後も#6馬場と#17杉浦という今期期待のルーキーたちによる両輪の活躍が続き、更には#16小松が終了間際にスクープショットを決めて筑波大6点リードで3Qが終了。最終4Qも、日体大が#9出羽の孤軍奮闘に陥ったのをよそに、筑波大は#17杉浦の外角、#6馬場のインサイドを中心とした攻めが止まらない。また、要所で#16小松がリバウンドに絡み、それを得点に重ね、日体大に付け入る隙を与えなかった。最終盤は、主力を下げた筑波大に対し、日体大も反撃攻勢に出るが、ビハインドを覆すには至らず。結局85−76とした筑波大が、日筑戦の連勝を3に伸ばした。
筑波大は、前半は後手にまわり、主将の笹山はこの点に反省の表情をのぞかせていたが、後半からは期待のルーキーコンビの杉浦と馬場が存分に力を発揮。また、前半の苦しい時間帯に2本の3Pを決め、終盤の猛攻時にはリバウンド面での頑張りを得点につなげた小松の活躍もあり、力強い内容での逆転勝利となった。約1か月後に控えたトーナメントまでの期間中には代表活動で練習を離れる選手もいるが、控え選手を中心に勝ち取ったこの日の勝利は、大きな自信になったはずだ。
日体大は、前半こそリードで終えたものの、後半は筑波大の勢いに飲まれて失速。勝利も見える展開だったが、悔しい逆転負けとなった。それでも、前半に発揮したトランジションは、1部の筑波大にも充分に通用することを証明することはできた。「1部復帰」という至上命題の達成のため、まずはトーナメントに向けて継続と修正を図っていく構えだ。
写真上:ベンチスタートながら15得点の小松。ルーキーへの期待が大きい筑波大だが、彼の活躍もこの日の勝利に欠かせなかった。
写真下:これまで決して出場機会に恵まれていなかった加藤は、攻守両面において効いていた。
※筑波大・笹山選手、日本体育大・本間選手のインタビュー、当日の様子や試合の写真は「続きを読む」へ。
「声は出し続けないといけない」
迎えた勝負の年、タイトル獲得あるのみ
◆#21笹山貴哉(筑波大・4年・主将・PG)
ホームで見事な逆転勝利を果たした筑波大。勢いに乗って後半に逆転し、突き放すという試合運びは、これまであまりなかった勝ちパターンだった。「ミスが続いた」という笹山は浮かない表情ではあったが、代表活動でチームを離れる期間もあり、改善の余地、チームの伸び代はまだまだ大きい。トーナメントでは、坂東とともに李相佰杯で得られるはずの貴重な経験を、チームに還元させたい。
—ひとまずは、この試合の感想からお願いします。
「自分のミスから始まった試合だったので……。なんと言うか、反省点だらけの試合だったんですけれど、1年生ふたりがああやって流れを変えてくれて、助かったというか助けられた、ですね。でも上級生も、村越(#92)とか小松(#16)とかが責任感のあるプレーをしてくれたので、そこは収穫というか、自分の中でも『あそこまでやってくれるんだ』という安心感もあります。もっと任せてもいいのかな、という気持ちにもなりました。でも、自分がミスしてしまうと、一気に流れが来ないことを感じたので、それは自分自身の反省点です」
—ただ、逆転する前に笹山選手のバスケットカウントがありました。勢いに乗るひとつのきっかけだったように思いますが。
「良いプレーではあったと思うんですけれど、でも最初からああいう感じで攻め気を持っていれば、出だしから良い流れだったと思います。最初は自分がやろうという気持ちだけが先走ってしまって、ミスが続いて。自分の持ち味をもう一回見直そうという試合になりました」
—笹山選手の持ち味は走って相手を崩すプレーかと思いますが、逆に相手にやられた印象もありますね。
「そうですね。何をしてくるのか分からなかった部分はあるんですけれど、一回二回やられた時点ですぐに対応しなきゃいけないところで対応できなかったので、そこは観察力とか、相手にすぐに対応できる力を身につけないといけないと思いました」
—一気に3Qの終盤から4Qにかけて放した時間帯は笹山選手がベンチでしたが、その点は最上級生としての歯がゆさのようなものは。
「いや、そういうことは全然感じていません。自分がベンチでも、チームが勝つことが一番なので。『もっと自分がやらなきゃ』という部分は出さなくてもいいのかな、と感じた試合でした。もっとみんなを頼りたいなと思います」
—前半が、どこか引っかかるような気持ちがあるようですが。
「そうですね。自分たちが目標としているターンオーバー数もあるし、失点の部分でも目標はあったんですけれど、それには全然到達していないので、そこはこれからやっていかなきゃいけないなと思います」
—笹山選手と坂東選手(#14)が代表活動でチームを離れて、チームとして練習する機会は少なかったと思うんですが。
「そうですね。今回みんなとやるのが初めてで、どういう風にやれば良いのかが分からなかったんですけれど、そこは言い訳になってしまうので、練習に帰ってきた時はもっと声を出して、合わせていかないといけない部分だと思います。自分たちは、最終的にはインカレに勝てば良いので、まずはそこに向けて、という感じです」
—今後を戦う上で、今日の勝ち方というのは、今までの筑波大にはあまりない勝ち方だったかと思います。
「力自体はあると思っているので、力がある分ああやって逆転できるし、そこから離せる力も持っているんですけれど、それは最初から出さないと意味がないです。勝ち方よりも、その過程、今日は出だしでしたね。そこを全員で意識したいです」
—キャプテンとしてシーズンを迎えて、特に意識している部分はありますか。
「声の部分ですかね、やっぱり。下を向いてはいけないし、声は出し続けないといけないので、疲れているとみんな下を向いてしまうんですけれど、そこで自分が声をかけるように意識はしています。今日は、逆転して放したところで追いつかれそうになって、それはいつもあったことなので、逆転しても『そこから!』という声かけはできました。そこは、キャプテンというよりもポイントガードとしてやってきたのが大きいですね」
—トーナメントに向けて、修正点や高めたいポイントは。
「勝つことは当たり前ですけれど、自分たちのバスケをしたいですね。40分間フルコートでやって戦うことが今年の目標です。それに向けて脚力とか体力とか、技術面を高めていきたいです。順調にいけば明治と当たりますけれど、そこはひとつの壁なので、しっかり戦いたいと思います」
—ちなみに、あの勢いのある1年生たちは、練習ではどのような感じなのでしょうか。
「最初は遠慮している部分があったんですけれど、『自分のプレーをしてくれれば俺たちは何も言わないよ』と言っています。遠慮することが一番ダメで、そこは3人にはしっかり声をかけています。そういう部分がなくならなければ、自分は言い続けたいなと思います」
—ということは、今日は笹山選手の声かけが実りましたね。
「いや、あいつらは元々できるやつらなんで(笑)、でもそこで止まったときに言い過ぎない程度に言ってあげるような感じです」
-------------------------------
「後輩たちに1部という上のステージで戦って欲しい」
名門・日体大の復権を果たせるか
◆#1本間 遼太郎(日本体育大・4年・主将・G)
名門・日体大の新キャプテンは、アシストするだけでなく、自らも得点を重ねて存在感は発揮。また、チームの武器であるトランジションの場面でもしっかりと走った。後半に勢いにのまれてよもやの敗北を喫したが、チームとしての可能性は示した。常に声を出し、先頭を走る熱い気持ちをいかにしてチームに波及させ、この日の良かった部分を継続し、結果につなげられるかどうかだ。
—前半は良い流れでしたね。
「そうですね。前半すごく良かったんですけど、前半が良かった分だけ後半の悪い流れのときにどうするのかがポイントでした。ちょっとリバウンドが取れなかったですね。ミスも出たりしてしまいましたし。後半も前半のペースで行きたかったんですけれど、リバウンドが取れなくなると切り替えも早くできなくなって、そこでやられてしまいましたね」
—なぜ後半にそのような状況になってしまったのでしょうか。
「やっぱり消極的になってしまった部分があって。前半みたいに勢いよくやっておけば、結果が違ったのかなと思いますね」
—相手が若いメンバーだったということも、勢いが削がれた要因かと思います。
「そうですね。リバウンドも取ってきましたし、シュートも積極的に打ってきて」
—昨年もそうでしたが、5番ポジション以外の選手のサイズ不足をどうするかが課題かと思います。
「そうですね。そこではもっと動かないといけないんですけれど、今日は足が止まってしまいました」
—今年の日体大のテーマはどのようなことでしょうか。
「とりあえずは2部リーグ優勝、1部復帰ですね」
—オールドファンの方の中には、このところ日体大が良い結果が残せていないことに寂しさを感じる方もいるはずです。
「そうですね(苦笑)。OBの方たちの期待にも応えられるように。それに自分たちの後輩にも、2部より1部という上のステージで戦って欲しいので、今年はそういった結果を残して終われれば、と思います」
—今日の試合で見えた課題を改めて教えてください。
「やっぱりディフェンスリバウンドがまずひとつと、あとはリバウンドを取られたあとのディフェンスが大事なので、そこがポイントですね」
—前半はそれが良かったですよね。
「そうですね。特に2Qは良かったです」
—加藤選手(#34)の活躍も印象的でした。これまであまり試合に絡めてはいませんでしたよね。
「ずっとAチームでしたが、なかなか出場機会がなくて。でもやっぱり良いものを持っているので、今年はやってくれると思います。足が動くので助かりますね」
—この先、まずはトーナメントがあります。そこに向けて。
「まずコミュニケーションを取ることと、ディフェンスも基礎の部分。リバウンドのためのボックスアウトですね。それとトランジションで走るコースだったり、タイミングだったり、そういう基本的なことを見直していけば、まだチームも底上げや基礎ができると思います。そこをもう少し、全員で意識しながらやっていきたいですね」
【PHOTO】
(140427NITTAI.jpg)
男子ジュニア戦では、本戦出場選手たちがコートサイドで試合を盛り上げた。

男子本戦を前にした選手入場。

キャパシティーが決して大きくない筑波大の会場。2階のギャラリーにも大勢の観客が集まり、戦況を見守った。

豪快な逆転ダンクをアリウープで決めた筑波大のルーキー馬場。この日最大の見せ場だった。

馬場とともに注目を集める筑波大・杉浦。馬場とともに、期待以上の活躍。

最上級生となった日体大・出羽は、前半は速攻で魅せた。一試合通じてコンスタントな活躍を示していきたいところ。

男子本戦のハーフタイムショーは筑波大・ダンス部のパフォーマンス。女子本戦のハーフタイムには体操部の演技が披露され、観衆をにぎわせた。

最後は恒例の写真撮影。来年は、節目となる50回目の開催となる。
速攻で攻め立てた日体大も前半リードで可能性を示す

男子ジュニア戦、女子ジュニア戦、女子本戦はいずれも筑波大が勝利。徐々に会場が盛り上がる中でこの日最後に設定された男子本戦も、ホーム開催となった筑波大と、何としても存在感を見せたい日体大による白熱のゲームとなった。
最初の10分間は一進一退の攻防となった。筑波大が#92村越(3年・PF)のインサイドで稼げば、日体大も2mの長身を生かして#12周(4年・C)が応戦。外回りでも日体大#1本間(4年・G)、筑波大#21笹山(4年・PG)が3Pを決め合う。#2満田(2年・SG)のセカンドショットから筑波大の時間帯となるが、直後に#21笹山が不運なファウルを吹かれてしまい、掴みかけた流れは日体大へ。交代出場の#34加藤(3年・G)の3Pに、#12周と#75赤土(2年・C)の速攻が続いて押し戻し、1Qは1点のリード。日体大は2Qもこの勢いが持続。#34加藤が2本の3Pを決め、執拗なディフェンスからルーズボールに飛び込むなど、チームをもり立てる活躍を見せる。筑波大はインサイドで起点を作れず、ディフェンスでは相手のトランジションに手を焼いて、#16小松(3年・PG)の3Pでなんとか追いすがる苦しい展開となった。#1本間のドライブと3Pが続き、8点差となって筑波大はたまらずにタイムアウト。直後はインサイドで#15石亀(3年・PF)の得点が続き、#14坂東(4年・SG)の外のシュートもあって挽回するが、日体大も黙らず#75赤土がペイント内でスコアを重ね、40−35と日体大リードのまま、勝負は後半に入る。

筑波大は、前半は後手にまわり、主将の笹山はこの点に反省の表情をのぞかせていたが、後半からは期待のルーキーコンビの杉浦と馬場が存分に力を発揮。また、前半の苦しい時間帯に2本の3Pを決め、終盤の猛攻時にはリバウンド面での頑張りを得点につなげた小松の活躍もあり、力強い内容での逆転勝利となった。約1か月後に控えたトーナメントまでの期間中には代表活動で練習を離れる選手もいるが、控え選手を中心に勝ち取ったこの日の勝利は、大きな自信になったはずだ。
日体大は、前半こそリードで終えたものの、後半は筑波大の勢いに飲まれて失速。勝利も見える展開だったが、悔しい逆転負けとなった。それでも、前半に発揮したトランジションは、1部の筑波大にも充分に通用することを証明することはできた。「1部復帰」という至上命題の達成のため、まずはトーナメントに向けて継続と修正を図っていく構えだ。
写真上:ベンチスタートながら15得点の小松。ルーキーへの期待が大きい筑波大だが、彼の活躍もこの日の勝利に欠かせなかった。
写真下:これまで決して出場機会に恵まれていなかった加藤は、攻守両面において効いていた。
※筑波大・笹山選手、日本体育大・本間選手のインタビュー、当日の様子や試合の写真は「続きを読む」へ。
[続きを読む]
【INTERVIEW】「声は出し続けないといけない」
迎えた勝負の年、タイトル獲得あるのみ
◆#21笹山貴哉(筑波大・4年・主将・PG)

—ひとまずは、この試合の感想からお願いします。
「自分のミスから始まった試合だったので……。なんと言うか、反省点だらけの試合だったんですけれど、1年生ふたりがああやって流れを変えてくれて、助かったというか助けられた、ですね。でも上級生も、村越(#92)とか小松(#16)とかが責任感のあるプレーをしてくれたので、そこは収穫というか、自分の中でも『あそこまでやってくれるんだ』という安心感もあります。もっと任せてもいいのかな、という気持ちにもなりました。でも、自分がミスしてしまうと、一気に流れが来ないことを感じたので、それは自分自身の反省点です」
—ただ、逆転する前に笹山選手のバスケットカウントがありました。勢いに乗るひとつのきっかけだったように思いますが。
「良いプレーではあったと思うんですけれど、でも最初からああいう感じで攻め気を持っていれば、出だしから良い流れだったと思います。最初は自分がやろうという気持ちだけが先走ってしまって、ミスが続いて。自分の持ち味をもう一回見直そうという試合になりました」
—笹山選手の持ち味は走って相手を崩すプレーかと思いますが、逆に相手にやられた印象もありますね。
「そうですね。何をしてくるのか分からなかった部分はあるんですけれど、一回二回やられた時点ですぐに対応しなきゃいけないところで対応できなかったので、そこは観察力とか、相手にすぐに対応できる力を身につけないといけないと思いました」
—一気に3Qの終盤から4Qにかけて放した時間帯は笹山選手がベンチでしたが、その点は最上級生としての歯がゆさのようなものは。
「いや、そういうことは全然感じていません。自分がベンチでも、チームが勝つことが一番なので。『もっと自分がやらなきゃ』という部分は出さなくてもいいのかな、と感じた試合でした。もっとみんなを頼りたいなと思います」
—前半が、どこか引っかかるような気持ちがあるようですが。
「そうですね。自分たちが目標としているターンオーバー数もあるし、失点の部分でも目標はあったんですけれど、それには全然到達していないので、そこはこれからやっていかなきゃいけないなと思います」
—笹山選手と坂東選手(#14)が代表活動でチームを離れて、チームとして練習する機会は少なかったと思うんですが。
「そうですね。今回みんなとやるのが初めてで、どういう風にやれば良いのかが分からなかったんですけれど、そこは言い訳になってしまうので、練習に帰ってきた時はもっと声を出して、合わせていかないといけない部分だと思います。自分たちは、最終的にはインカレに勝てば良いので、まずはそこに向けて、という感じです」
—今後を戦う上で、今日の勝ち方というのは、今までの筑波大にはあまりない勝ち方だったかと思います。
「力自体はあると思っているので、力がある分ああやって逆転できるし、そこから離せる力も持っているんですけれど、それは最初から出さないと意味がないです。勝ち方よりも、その過程、今日は出だしでしたね。そこを全員で意識したいです」
—キャプテンとしてシーズンを迎えて、特に意識している部分はありますか。
「声の部分ですかね、やっぱり。下を向いてはいけないし、声は出し続けないといけないので、疲れているとみんな下を向いてしまうんですけれど、そこで自分が声をかけるように意識はしています。今日は、逆転して放したところで追いつかれそうになって、それはいつもあったことなので、逆転しても『そこから!』という声かけはできました。そこは、キャプテンというよりもポイントガードとしてやってきたのが大きいですね」
—トーナメントに向けて、修正点や高めたいポイントは。
「勝つことは当たり前ですけれど、自分たちのバスケをしたいですね。40分間フルコートでやって戦うことが今年の目標です。それに向けて脚力とか体力とか、技術面を高めていきたいです。順調にいけば明治と当たりますけれど、そこはひとつの壁なので、しっかり戦いたいと思います」
—ちなみに、あの勢いのある1年生たちは、練習ではどのような感じなのでしょうか。
「最初は遠慮している部分があったんですけれど、『自分のプレーをしてくれれば俺たちは何も言わないよ』と言っています。遠慮することが一番ダメで、そこは3人にはしっかり声をかけています。そういう部分がなくならなければ、自分は言い続けたいなと思います」
—ということは、今日は笹山選手の声かけが実りましたね。
「いや、あいつらは元々できるやつらなんで(笑)、でもそこで止まったときに言い過ぎない程度に言ってあげるような感じです」
-------------------------------
「後輩たちに1部という上のステージで戦って欲しい」
名門・日体大の復権を果たせるか
◆#1本間 遼太郎(日本体育大・4年・主将・G)

—前半は良い流れでしたね。
「そうですね。前半すごく良かったんですけど、前半が良かった分だけ後半の悪い流れのときにどうするのかがポイントでした。ちょっとリバウンドが取れなかったですね。ミスも出たりしてしまいましたし。後半も前半のペースで行きたかったんですけれど、リバウンドが取れなくなると切り替えも早くできなくなって、そこでやられてしまいましたね」
—なぜ後半にそのような状況になってしまったのでしょうか。
「やっぱり消極的になってしまった部分があって。前半みたいに勢いよくやっておけば、結果が違ったのかなと思いますね」
—相手が若いメンバーだったということも、勢いが削がれた要因かと思います。
「そうですね。リバウンドも取ってきましたし、シュートも積極的に打ってきて」
—昨年もそうでしたが、5番ポジション以外の選手のサイズ不足をどうするかが課題かと思います。
「そうですね。そこではもっと動かないといけないんですけれど、今日は足が止まってしまいました」
—今年の日体大のテーマはどのようなことでしょうか。
「とりあえずは2部リーグ優勝、1部復帰ですね」
—オールドファンの方の中には、このところ日体大が良い結果が残せていないことに寂しさを感じる方もいるはずです。
「そうですね(苦笑)。OBの方たちの期待にも応えられるように。それに自分たちの後輩にも、2部より1部という上のステージで戦って欲しいので、今年はそういった結果を残して終われれば、と思います」
—今日の試合で見えた課題を改めて教えてください。
「やっぱりディフェンスリバウンドがまずひとつと、あとはリバウンドを取られたあとのディフェンスが大事なので、そこがポイントですね」
—前半はそれが良かったですよね。
「そうですね。特に2Qは良かったです」
—加藤選手(#34)の活躍も印象的でした。これまであまり試合に絡めてはいませんでしたよね。
「ずっとAチームでしたが、なかなか出場機会がなくて。でもやっぱり良いものを持っているので、今年はやってくれると思います。足が動くので助かりますね」
—この先、まずはトーナメントがあります。そこに向けて。
「まずコミュニケーションを取ることと、ディフェンスも基礎の部分。リバウンドのためのボックスアウトですね。それとトランジションで走るコースだったり、タイミングだったり、そういう基本的なことを見直していけば、まだチームも底上げや基礎ができると思います。そこをもう少し、全員で意識しながらやっていきたいですね」
【PHOTO】
(140427NITTAI.jpg)

男子ジュニア戦では、本戦出場選手たちがコートサイドで試合を盛り上げた。

男子本戦を前にした選手入場。

キャパシティーが決して大きくない筑波大の会場。2階のギャラリーにも大勢の観客が集まり、戦況を見守った。

豪快な逆転ダンクをアリウープで決めた筑波大のルーキー馬場。この日最大の見せ場だった。

馬場とともに注目を集める筑波大・杉浦。馬場とともに、期待以上の活躍。

最上級生となった日体大・出羽は、前半は速攻で魅せた。一試合通じてコンスタントな活躍を示していきたいところ。

男子本戦のハーフタイムショーは筑波大・ダンス部のパフォーマンス。女子本戦のハーフタイムには体操部の演技が披露され、観衆をにぎわせた。

最後は恒例の写真撮影。来年は、節目となる50回目の開催となる。
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