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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2013.11.05 (Tue)

【2013リーグ2部】10/27 慶應義塾大VS神奈川大

リーグ戦の全90試合を締めくくる最終戦は
互いに闘志をぶつけ白熱したハイスコアゲームに


131027sone.jpg 2部リーグ戦の最終第6試合は慶應義塾大神奈川大の対戦。8勝9敗の神奈川大は、同率で並ぶ東洋大・日本体育大がこの日9勝目をあげたため、この試合に負けると3部との入れ替え戦にまわってしまう崖っぷちの状況にあった。そうした危機感が選手たちに渾身のプレーを引き出させ、長く試合をリードしたのは神奈川大。しかし慶應大も譲らず、勝負は4Q終盤まで分からないゲームとなった。

 アップテンポな展開を得意とする慶應大だが、神奈川大も序盤から点の取り合いに真っ向からついていく。20−19とほぼ互角の点数で1Qを終えると、2Qはわずかに神奈川大が先行。2Q中盤には#33曽根(4年・C)がうまく合わせに飛び込んで連続で得点し、44−34と神奈川大が10点差まで引き離した。慶應大も#10矢嶋(4年・F)がオフェンスを引っぱり#14大元(2年・G)のバスケットカウントも続いたが、神奈川大は#7古橋(4年・F)が力強いリバウンドでシュートをねじ込み追いつかせない。50−46と神奈川大の4点リードで後半に入った。

 3Q序盤、#14大元の活躍で慶應大が一時逆転。ここから競り合いが続いて試合はさらにヒートアップするが、徐々に主導権を握ったのはエース#7古橋が圧巻の集中を見せた神奈川大だった。古橋は#14大元の3Pにもすぐさま3Pを決め返し、さらには倒れながらリバウンドをタップしてバスケットカウント獲得。#20早川(4年・G)や#33曽根のバスケットカウントも続き、神奈川大がじわじわリードを広げていった。後手に回った慶應大は前からディフェンスするもファウルがかさみ、3Q残り2分の時点で点差は10。それでも#16伊藤(3年・G)や#4蛯名(4年・G)のシュート、#23黒木(2年・C)のインサイドプレーで我慢の時間帯を踏ん張り、慶應大が78−72と差を縮めて4Qへ。

131027kuroki.jpg 4Q、ここで試合のポイントとなったのはリバウンド勝負。開始すぐさま#4蛯名や#14大元がセカンドチャンスから得点し、パスカットから#10矢嶋の3Pが決まって慶應大が逆転する。対する神奈川大も#20早川のロングパスから#7古橋がゴール下をノーマークで決めて息を吹き返し、そこから流れの奪い合いが続いた。わずかに先行する慶應大が点差を広げにかかるも、神奈川大も#7古橋がルーズボールに勝ってアンスポーツマンライクファウルを得るなど一歩も引かない。しかし残り5分、同点の場面で神奈川大は2連続でゴール下をこぼす痛恨のミス。これを見逃さない慶應大は対照的に2連続で#23黒木が得点し、4点差にして神奈川大にタイムアウトを取らせた。その後も慶應大が4点前後リードしたまま試合は進んでいく。神奈川大の幸嶋監督「慌てるな!時間はあるから!」と声をかけ、両者さぐりあいの緊迫した時間が続いた。しかし残り1分半、この勝負所で流れを掴んだのは慶應大だった。相手の一瞬の隙をつき、リバウンドをとった#11権田からロングパスが飛んで#16伊藤がブレイクを決める。6点差にしたこの1本は大きく、神奈川大はタイムアウトを挟んだが、その後も外のシュートが再三リングに弾かれ追いつけない。慶應大が残り時間も攻撃の手を緩めずに速攻に走ってさらに点差を広げ、最後は4年生5人をコートに立たせてタイムアップ。110−100というハイスコアゲームを制し、最終戦を白星でかざった。

 3部との入れ替え戦にまわることになった神奈川大。試合後には悔し涙で顔をゆがめる選手の姿もあり、こんなはずではなかったという悔しさがひしひしと伝わってきた。今年は4年生主体のチームで春も結果を残していたが、リーグ戦の難しさを思い知らされる結果に。それでもここまでのリーグ戦、2日連続でオーバータイムを制した粘りや、最終戦も2部1位の慶應大を最後まで苦しめる健闘を見せた。入れ替え戦という最後の舞台でしっかり神奈川大らしさを表現してほしい。

 神奈川大の気迫を逆転で跳ね返し、文句無しの1位通過となった慶應大。今年は2部8位に終わった昨年から、大躍進を遂げたリーグ戦だった。高さの不利も、身を挺したディフェンスやルーズボール、気迫のリバウンドでカバーしていく戦い方は、他チームの選手が「慶應と戦って刺激になった」と口にするほど。それでも「まだ何も成し遂げたわけではない」#10矢嶋は気を引き締める。これまでの雪辱を晴らして1部復帰なるか、チームにとって真の勝負がこの先に待つ。

写真上:21得点をあげた神奈川大・曽根。応援席から何度も『曽根!』コールが沸いた。
写真下:慶應義塾大は勝負どころで落ち着いて得点を伸ばした黒木の貢献度も大きかった。

慶應義塾大学:17勝1敗(1位)
神奈川大学:8勝10敗(8位)

※慶應義塾大・矢嶋選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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【INTERVIEW】

「入れ替え戦は気持ちの勝負」
残りの試合にすべてを懸ける4年目の強い決意

◆#10矢嶋 瞭(慶應義塾大・4年・F)
131027yajima.jpg昨年のブランクの影響もありこれまで調子に波もあったが、今週2試合は20点越えと好調を維持。戸惑いもあったというシックスマンの立場にも適応しはじめ、本来のスコアラー気質を取り戻し始めた頼もしい存在だ。昨年は怪我に泣き、ラストイヤーに長年の悲願を成し遂げたい思いは人一倍強い。2部優勝はその通過点。強い気持ちで入れ替え戦にぶつかって欲しい。

 
―壮絶な試合でしたね。向こうの神奈川大も気迫が凄まじかったと思いますが。
「そうですね。向こうもここで負けたら下との入れ替え戦が決まるということで、すごく気持ちが入っていました。でも僕らもそういう相手に対して気持ちで負けないようにしないと、入れ替え戦も戦っていけないと思ったので。入れ替え戦の前哨戦として一歩も引かないようにと意識して、それでこうやって勝ちきれたのは大きな自信になりました」

―神奈川大とは、春のトーナメントでも延長戦にもつれる激闘を演じていましたね。特別な意識などはあるのでしょうか?
「そうですね。そんなに神大だから特別という思いはなかったんですけど、春にああいう負け方をして悔しい思いもしているので、絶対勝ちたいなとは思っていました」

―リーグ戦を通して、慶應大は点の取り合いになった時に得点が止まりませんね。
「夏とかこの前も厳しい練習をしてきて、体力の面はどのチームにも負けない自信があるし、走り合いや点の取り合いになれば自分たちのペースなので。そういう自信が、最後までシュートが落ちないという部分につながっているのかなと思います」

―どこのチームも夏の間に走り込んで走るバスケットは意識していると思いますが、それを40分間コートで表現していくのは難しいですよね。そういう部分も徹底できているのが強みかなと。
「慶應は、他のチームに比べたらすごく練習時間なども少ないと思うんです。でもその中ですごく密度の濃い、効率の良い練習ができているのかなと思います」

―前回のインタビューで『4年生が崩れないように』と言っていましたが、リーグ戦全体を振り返ってそれはできましたか?
「最初の方は全然できなかったですね。リーグ戦が始まる前までずっと調子が良くてスタメンでやってきたんですけど、リーグ戦ではシックスマンに回ることになって。ちゃんと切り替えたつもりだったんですがそれでもどこかに悔しい気持ちもあって、うまく歯車が合わずに不甲斐ないプレーもたくさんしてしまったし、それで試合も全然出られないし、という悪循環にはまってしまいました。でもそれは個人的には辛い時期だったんですけど、そんな自分のことを考えるよりもチームが勝つことの方が優先だと思ってやってきて。それで最後の方にやっとこうやってチームを勝ちに導けたのは、すごく良かったなと思います」

―今週の2試合は好調ですね。何かきっかけがあったんでしょうか?
「いや、特に気持ちを変えたというわけではありません。これまでやってきたことがやっと実った、ただそれだけですね」

―リーグ戦を通して、チームとして何か成長や収穫は見えましたか?
「そうですね。今年は試合を重ねるにつれて、苦しい場面があっても立て直すのがうまくなったというか。去年は苦しいところで勝ちきることができませんでしたが、今年は逆転でも勝ちきれるようになりました。そこはチームの成長かなと思います」

―去年は怪我で試合には出ていませんが、矢嶋選手の目から見てそういう風にチームが良くなった要因はどこにあると思いますか?
「精神的な部分の成長はもちろんあると思いますが、あとはさっきも言ったように体力がついたということで、今年は最後まで集中力を切らさずに足を動かしてシュートを決めたりリバウンドに飛び込めたりできているなと。そういう部分が勝ちにつながる最大の要因になっているかなと思います」

―あとは、相手の些細なミスなども絶対に見逃さない抜け目の無さというか、そこで一気に流れをさらう貪欲な姿勢がありますよね。
「そうですね。それは特に、上のガードの3人のすごく尊敬しているところです。あそこの3人は、相手に一瞬でも隙があればどんどんスティールしてくれていますし、前からプレッシャーも当たってくれるし、そこは素直に感謝しています。うしろから見ていていつも頼もしいなと思いますね」

―いよいよ次は入れ替え戦ですが。
「そうですね。2部で優勝しても、まだ何も成し遂げたわけではありません。1部に復帰することが僕ら4年生にとっても大事なことだし、後輩たちにとっても大事なことで。入れ替え戦は気持ちの勝負というか、結構自分たち4年生の勝負になると思います。しっかり気持ちを作って、必ず1部に上げるという意気込みで臨みたいです」

―相手は中央大ですが、どういったところがポイントになると思いますか?
「今日の試合で感じたのは、やっぱりリバウンドの部分です。相手は体も強いし身長も高いので、今日みたいにあんなに相手にリバウンドに飛び込まれたら、やられてしまうと思います。そこはこれから1週間でしっかり立て直していきたいです」

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慶應義塾大は強い気持ちで接戦を勝ち抜き、17勝1敗と圧倒的強さで2部優勝を果たした。


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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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