2016年12月 / 11月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫01月


第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2013.10.13 (Sun)

【2013リーグ2部】10/13レポート

慶應義塾大が入れ替え戦進出&インカレ出場確定
神奈川大は延長戦で日本大を下し勝率を5割に戻す


131013keio.jpg 混戦が続く2部リーグに、この週ひとつの結果が出た。ここまで無敗で首位を走ってきた慶應義塾大が法政大に勝利し、日本大が負けたことによりあと4試合を残して入れ替え戦進出とインカレ出場を決めた。あと1勝すれば2部優勝となる。昨年はケガ人に泣き、下級生を主体とした状態で戦わざるを得ず8位で3部との入れ替え戦に進んだチームが、1年間を経てひとつの到達点に達し、1部への挑戦権を得た。

 2位以下はこれにより門が狭まり、ますます熾烈な戦いとなった。日本大は神奈川大に延長戦の末に競り負け、3位に転落。神奈川大は2試合連続延長戦で勝利し、ここに来て粘り強さが復活してきた。この結果により日本大と同率ながら得失点で負けていた国士舘大が2位へと浮上した。

 ここ数週間、2部は週によってパフォーマンスの良いチームが入れ替わる傾向が続いている。今週は神奈川大が良さを発揮したが次週も良い結果を出せるのか、このあたりも終盤の見どころのひとつと言える7週目となった。


131013simoda.jpg 関東学院大駒澤大の対戦は、開始から#5馬場(4年・PG)や#8野村(3年・SG)のドライブでリズムを作った駒澤大がリードしたが、1Qの終盤になると関東学院大もエンジンがかかり3連続得点。2Qにはディフェンスでも高い集中力を見せ、その間に#7荒木(4年・F)のアウトサイドや#45大熊(2年・G)の速いトランジションで一気に突き放した。4Qには控えの1年生らベンチメンバーも出場させて1プレー1プレーに沸く形に。雰囲気良くゲームを進め、そのまま85−51で快勝した。

 9位の江戸川大と対戦した2位国士舘大は、ディフェンスの良さを発揮して江戸川大の攻撃をシャットアウト。江戸川大は簡単にはシュートを打たせてもらえず1Qから追う展開となるが1Qで10点、2Qで9点しか奪えずに国士舘大の一方的な内容となった。国士舘大は#8伊集(3年・G)の22点を筆頭に5人が二桁得点で35点差の勝利。国士舘大はここ数週でディフェンスがかなり効果的になってきた。そこにシックスマンの#8伊集の得点も加算され、良い方向にチームが回っている。江戸川大はエース#1田中がわずか8点に抑えられ、苦しい戦いとなってしまった。

写真上:リーグ序盤から混戦から抜けだしていた慶應大。緩むことなく14連勝。
写真下:関東学院大・下田は積極的に攻めて16得点。

--------------------------------

【何度も追いすがる東洋大を日本体育大が引き離し勝利】
131013kitagawa.jpg 前日悔しい負け方をした日本体育大は、ここまで3連勝中の東洋大と対戦した。東洋大も粘りを見せたが、長い間リードを奪った日体大が最後に突き放した。

 日体大は開始早々#11北川(4年・G)や#1本間(3年・G)が速攻に走って相手の出鼻を挫くと、#88万(2年・C)の一対一や#9出羽(3年・F)と#11北川の連係プレーで点差を広げていった。一方出だしの固い東洋大は#7筑波(3年・F)の飛び込みリバウンドでなんとか持ちこたえる形になったが、それでも#24遠山(3年・F)が3Pとバスケットカウントを決めて一気に追い上げ、5点差に留めて2Qに入る。2Q、#11北川の連続3Pでリードを保つ日体大に対し、東洋大も#6村上(3年・G)の3Pや#7筑波のミドルシュートで対抗。ほぼ点差の変わらないまま40−36で3Qに入った。すると序盤で#6村上が3Pと速攻を決めて東洋大がこの試合初めてのリードを奪う。そこから1点を争う競り合いとなるが、3Q終盤に#9出羽がバスケットカウント、リバウンドシュート、3Pと活躍し、日体大の5点リードで4Qに入った。

 4Q、我慢の時間帯を抜け出した日体大は、ディフェンスも息を吹き返して激しさを増す。同時にファウルもかさんで東洋大にフリースローを与えてしまったが、東洋大はこれをなかなか2本揃えられず、追いつけそうで追いつけないもどかしい展開が続いた。8点前後の点差で試合は推移するが、#12周(3年・C)のインサイドプレーや#13清水の3Pで追い打ちをかけた日本体育大がリードを二桁に乗せる。東洋大は終盤オールコートプレスから#11中村が積極的にアタックしたが、状況は変わらず。そのまま85−70で日体大に軍配が上がった。

 現在3部との入替戦圏内に位置し、負けられない状況にいる日体大。この日は序盤から速い展開を出し、3連勝中でのぼり調子にある東洋大にペースを握らせなかった。次節は前回5点差で敗れている関東学院大戦との一戦がある。勝てば勝率で並ぶだけに、重要な一戦となりそうだ。

 東洋大は、追う展開から3Q序盤には追いついたものの、最後は力尽きる形となった。外した12本のフリースローが手痛く、これがもう少し決まっていれば勝負は違っていたかも知れない。

写真:3本の3Pを含む15得点の北川。今週からスタメンに復帰し、攻め気が光る。

日本体育大学:6勝8敗
東洋大学:7勝7敗

※日本体育大・出羽選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【後半の猛攻で突き放した慶應大が法政大を大差で下す】
131012numatafukumoto.jpg この試合に勝利すれば自力での入れ替え戦進出が決まる慶應義塾大は、4位と厳しい状態に陥った法政大と対戦。前半はやや慶應大優勢なものの、どちらに転ぶかわからない戦いだった。法政大は立ち上がりから#0高田(4年・G)のシュートが小気味よく決まり、インサイドでは#16沼田(2年・C)も貢献。慶應大は#4蛯名(4年・G)が早々に2ファウルになり、法政大のゾーンにアウトサイドが決まらずやや重い内容となる。しかし#21西戸(1年・G・洛南)のシュートが次々に決まり、終盤に#16伊藤(3年・G)が2本の3Pを決めて18-24と6点リードで1Q終了。2Qは法政大のオフェンスがうまく回らず、その間に慶應大が#11権田(3年・F)、#16伊藤の3Pで一気に10点以上の差をつける。しかし法政大も#0高田、#16沼田以外にも#67佐藤(1年・G・宇都宮工)や#24加藤(2年・F)のミドルシュートが決まり、一時は17点開いた点差を5点に戻し、39-44で前半終了。慶應大は3分近く得点が止まり、追い上げられた。

 3Q、慶應大は持ち前の爆発力を発揮。法政大の確率が悪くなるのとは反対にここでオフェンス力を発揮して流れを作り、このQだけで20点差をつけることに成功。法政大は再度追い上げるだけの力は出せず、慶應大がこのリードを4Qも守りきり、99-69で勝利し、入れ替え戦の切符を手にした。

 慶應大は法政大のゾーンにやや引いた形となったが、伊藤が5本の3Pで流れを自軍に呼び込んだ。一旦流れを掌握するきっかけを掴んでしまえば、自分たちのペースを維持できるのが昨年からの大きな成長点だ。この後の試合で日本大が負けたためにインカレも確定。2部はひとつの負けが大きく作用するリーグ。序盤から唯一取りこぼしなく勝ち進んできた成果が結果として早々に現れた形となった。法政大はこの週2連敗で苦境に立たされた。残りの試合で少しでも上を目指して踏ん張りたいところだ。

写真:慶應大・福元に対しディフェンスにいく法政大・沼田。沼田は24得点15リバウンドのダブル・ダブルで奮闘するが、及ばず。

慶應義塾大学:14勝0敗
法政大学:8勝6敗

※慶應大・伊藤選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【神奈川大が2日連続の延長戦を制し日本大に土を付ける】
131013koyokikuchi.jpg 前日に日体大との激闘をくぐり抜けた神奈川大は、2位につける日本大に挑んだ。前半から流れは二転三転した。まずは日本大が強みの高さを生かしてリバウンドを掌握し、#25菊地(4年・F)のリバウンドや3Pシュートで勢いを加速させる。#31杉本(3年・PG)のスティールから#11安野(4年・SG)がワンマン速攻を決めるなどディフェンスも機能し、2Q中盤には9点のリードを奪った。しかし神奈川大も交代で入った#14田代(1年・F・東海大相模)が強気なドライブやリバウンドで流れを変え、ディフェンスではゾーンを駆使して日本大の足を止めることに成功。#7古橋(4年・F)のシュートでじりじりと詰めより、1点差にして後半へ。

 3Qも付かず離れずの試合が続いた。日本大は#24刘のリバウンドシュートや好調の#25菊地の3Pで先行するが、神奈川大も#20早川や#29田村が要所で決めて我慢の時間帯をなんとかしのぐ。すると残り2分、#24吉永(3年・F)の3Pをきっかけに神奈川大が3連続で得点し、逆転から5点リードに塗り替え4Qに入った。しかし日本大も4Q序盤から#24刘(2年・C)が連続得点で頼もしい活躍を見せ、残り5分半には同点に。そこから手に汗握るシーソーゲームが続いた。日本大は#14高橋(1年・SG・札幌日大)がスティールから速攻を決めてここ一番の勝負強さを披露するが、神奈川大も#7古橋や#98大石(3年・G)がディフェンスの高さをかいくぐってタフショットを決め、点差の離れない拮抗した展開が続く。

131013oishi.jpg 4Q残り1分、#14高橋がジャンプシュートを決めて日本大が1点リードすると、さらにルーズボールを奪って優位に立つ。残り13.8秒には#9佐野がフリースローを2本決めてリードを3点に広げ、このまま日本大が押し切るかと思われた。だが勝負は終わっていなかった。残り10.4秒、神奈川大のスローインの場面で日本大はボールが入る前に腕が引っかかり、不運なアンスポーツマンライクファウルを犯してしまう。これで#7古橋にフリースローが与えられ、ベンチが固唾をのんで見守るなか、1本目は外すが2本目を決めて2点差に。そして神奈川大のラストオフェンス、残り4.4秒で#20早川のバンクシュートがネットを揺らし、ついに73−73の同点にした。日本大は#25菊地のシュートに託すが決めきれず、試合はオーバータイムに突入する。

 延長戦、ラストスパートをかけたのは神奈川大だった。ここまで調子がそこまで上がっていなかった#20早川が奮起し、連続得点で相手の戦意を削いでいく。日本大は残り2分7点ビハインドとなり何とか反撃の糸口を掴みたいが、オフェンスファウルなどミスからリズムを崩し、流れを再び引き寄せることができない。結局神奈川大が延長戦の5分間で16点の猛攻を見せ、89−77で日本大を下した。

 4Q終盤まで流れを掴んでいたが、勝利が目の前からすり抜ける結果となった日本大。この1敗で国士舘大に白星で逆転され3位に。これまで主軸のガードとして活躍してきた#29上原(2年・PG)も怪我で欠場し、45分間の出場で奮闘した#14高橋も大事な場面で執拗なマークに苦しんだ。リーグ2巡目に入り2勝3敗と負けが込んできている。残り2週、インカレ出場に望みをつなぐために立て直しは急務だ。

 一方の神奈川大は、2日連続で延長戦を制し7勝7敗で東洋大や関東学院大と並んだ。リーグ中盤は連敗に苦しんだが、今週は粘り強いディフェンスを信条とする神奈川大らしい試合運びが見えた。残り4試合も上位チームとの対戦が続くが、引き続き真価を発揮できるか注目したい。

写真上:日本大の高橋と菊地。ふたり合わせて9本の3Pを沈めた。
写真下:神奈川大は大石の活躍も勝利には不可欠だった。

神奈川大学:7勝7敗
日本大学:9勝5敗

※神奈川大・早川選手のインタビューは「続きを読む」へ。


[続きを読む]

【INTERVIEW】

「見極めつつ、積極的にやっていきたい」
下級生の頃の悔しさをバネに、開花の年

◆#9出羽崚一(日本体育大・3年・F)
131013dewa.jpg27得点10リバウンドのダブル・ダブルの活躍で勝利の立役者となった出羽。だが無理して攻めている印象はなく、行けるチャンスを上手く判断して効率の良い点の取り方をしていた。まわりがよく見えており、調子が上がってきた証拠だろう。昨年はシーズンのほとんどをケガで棒に振ったが、藤田HCからも高い期待を寄せられていた選手。ようやく主力として長く出番を得られるようになった今季は堂々としたプレーを見せており、北川とのコンビネーションも抜群だ。残りの試合も積極的な姿勢でリングにアタックし、チームを勢いづけてほしい。


―試合を振り返っていかがですか?
「粘り強いディフェンスができたかなと思います。ガード陣のプレッシャーがすごく効いていたので、向こうのリズムが崩れてこっちの流れになりました。ディフェンスが良かったですね」

―試合の入りからすぐに速攻を出していましたね。
「出だしから重いバスケをするんじゃなくブレイクを出せと言われていたので、監督の言った指示が今日はできたかなと思います」

―終盤、相手のプレスにややミスもありましたが。
「そうですね。あれは弱気というか受け身になってしまったところがあったので、あそこも強く行くというのは反省点ですね」

―東洋大が相手ということで気をつけていたことは?
「外角のシュートを思い切りよく打ってくるし、全員でパス回しもいいので、そういうところを。ただ今日はこっちの方がリバウンドは良かったかなと思います。特にセンターの4番(井谷)のところをよく抑えられたので、リバウンド、ルーズが安定したのが良かったです」

―自分の出来はいかがでしたか?
「走れたのと、合わせがうまくいったかなと思います」

―これまでの試合を振り返ると、出羽選手はリーグ中盤やや調子を落としているかなと思いましたが。
「そうなんですよね(苦笑)。波がありすぎて…。これから波の無いような選手になりたいです。最近は結構好調ですね」

―調子を上げるために何か気にかけたことはありますか?
「やっぱり4年生の先輩から、勢いよくやれと言われたことが大きいです。交代には4年生がいるんだから安心して思い切りやれと言われて、勢いよくやろうかなと思ってやったらうまくいきました」

―4年生との連係プレーも息が合っていますね。北川選手は、出羽選手とすごくプレーが合わせやすいと言っていました。
「自分もすごくやりやすいです。ほんとアシストがうまくて見ててくれるので、走ったところに合わせてくれる感じで。やりやすいですね」

―見ていて思いますが、出羽選手はあまり無理に攻めることがないですね。そつなく攻めているというか。
「行けるときと行けないときの見極めはしっかりしようかなと意識しています。タフショットになって流れを持っていかれるのは嫌なので。でも行けるのに行かないって時ができてしまって、ベンチから『行け行け!』と言われるので、そこは見極めつつ、もっと積極的にやっていきたいです」

―先週の慶應大戦は、今までになく積極的だったかなと思いました。
「そうですね。その前の国士舘戦が全然だめだったので、慶應戦は切り替えて捨て身で行こうと思っていました。自分のやること、ドライブで切っていって合わせて、みたいにやっていったら、外角のシュートも安定してきたので自分のリズムに乗れたかなと思います」

―上級生になってプレーにも自信が出てきたように思います。下級生のときは少し遠慮していたのかなと。
「ちょっと遠慮してましたね。そもそも何をしていいのか分からないというのもあったんですけど。でも日頃の練習から分かってきて自信もついて、今は思いきりプレーできていますね」

―昨年はケガでリーグ戦は出られませんでした。ケガする前は好調だったと藤田監督も仰っていましたし、悔しさもあったのでは。
「そうですね。去年は、2回も骨折しちゃって。最初3月に折って、新人戦の前の2日前くらいに復帰して新人戦には出たんですけど、新人戦が終わってまたリーグ戦の前に折っちゃって…」

―2回も折っていたんですか。それは本当にケガに泣いたシーズンだったんですね。
「はい。高校の頃までそんなケガもしたことなかったんですけど、大学に入って初めて大きいケガを経験しました。だから悔しい思いをした去年の分まで、今年と来年はどんどん勢いよくやっていきたいと思っています」

―怪我している間に考えていたことはありますか?
「とりあえず自分はふつうの人よりフィジカルが劣っているので、そこの部分で負けないようにずっとトレーニングしてきました。でもまだ最近、やっているんですけど人より筋肉がないので、もっと筋肉をつけてあたり負けしないようなフィジカルをつけようと思っています」

―ここまでのリーグ戦、苦しい試合もあったかと思います。残りは4試合です。
「そうですね。ここまで競り負け、競り負けで…。苦しかったです。ただ、後半の出だしが悪くていつも負けていたんですけど、最近はそれがだんだん改善できてきたかなと思います。残り4試合も勝って、絶対下の入替戦は回避したいですね。うちはやっぱり走るチームなので、ブレイクを徹底して戦っていきたいです」

--------------------------------

「個人としてもチームとしてももっと上を」
あくなき向上心で一戦一戦に向かい合う

◆#16伊藤良太(慶應義塾大・3年・G)
131012ito.jpg今年の慶應大はどの選手もチームに貢献しているが、その中でも得点ランキングでは現在2位、スティールでは1位と攻守でひとつの核となっているのが伊藤だ。1年生の時からスタメンを努め、悔しさを味わいながら過ごした2年間をようやく昇華しようかという段階まで到達した。
しかしこれがまだ単なる通過点であり、スタートに過ぎないことも十分承知している。今はまだ挑戦権を得ただけだ。まだまだ向上したいと何度も繰り返すその思いを、どこまで実現していけるか、真の戦いとなるここから結果を出せるか、まだまだ目を離せない。


ーまずは入れ替え戦進出を決めることができましたが、試合前にプレッシャーなどはありましたか?
「そんなことはなかったです。入れ替え戦がかかっていたのはみんなで話し合っていたんですが、どちらかといえば一戦一戦大切に戦うことを意識していたので、そのひとつの試合だと思って取り組みました」

ー前半は法政大のゾーンもあって少し引いてしまいましたね。
「そこはチームとしても受け身になってしまって本当に良くなかったですね。まだまだ自分たちはチャレンジャーという気持ちを忘れずにやらなければいけないと思いますし、今日みたいに苦しいときにひとり、ふたりとどんどん強気でプレーできるようにガードとしてももっと声をかけないといけないと思いました」

ー途中から慶應大らしいバスケットにはできましたね。この試合という訳ではないですが、細かいところを言うとまだ少し足が止まって相手を見てしまうようなところはありますね。
「そこは本当にどの試合もありますね。自分たちのバスケは40分間ディフェンスを頑張って速攻に走るというものですが、いいときはいいけれど、どこか誰かひとりその中で妥協してしまったりしている部分があると思います。本当に出ている5人がディフェンスをしっかり頑張ってリバウンドを取って、走るということを共通理解として意識してプレーしないと、今後強い相手に戦っていこうとしたら勝てないと思うので練習から意識していきたいです」

ーディフェンスの動きが良くなるまで少し時間がかかるような気もしますが。
「それは佐々木先生からの指示もあって、足が動かないときは前からオールコートプレスで当たって無理にでも動かそうとはしています。今日みたいな試合は本当に動けていなくて、僕がガードとして先頭で守りをしなければいけないし、一番動いて相手についていかなければいけない。まわりがその背中を見て動いてくれるといいんですが、まだまだ声を出す必要があるし、そこは練習から意識しないと試合ではできないと思うので突き詰めていきたいです」

ー今、練習の雰囲気はどうですか。緊張感を維持しているのか、少し楽になった分和やかになったのか。
「どっちもありますね。やっぱりリーグが始まる前まではひとつのミスに対してみんなが指摘する厳しい雰囲気だったんですが、勝ちが続くとだんだん緩んできて少し甘い部分が出てきていると思います。そこは上級生として練習から一つひとつを全力でプレーしていかなければいけません。向上心を持つことがチームにもいいことなんですが、そこはまだ甘いです」

ー勝ち続けている分、緩みは気になるところですね。
「まだまだです。一人ひとりが向上心を持ってやっていかないと1部とは戦えないと思います」

ーチームは昨年に比べればディフェンスもオフェンスも改善していると思いますが、取り組んできたことが身になっている実感はありますか?
「そこは本当にありますね。1年間というよりずっと経験を積んできて去年は勝てずに苦しい思いをしたんですけど、そういうときも本当に前を向いて取り組み続けて、今となってやっと結果になっています。それは今年に限らず去年からやり続けてきた結果だと思っています」

ー春はあまりそうした成果を出せる感じの試合が多くはなかったと思うんですが、春シーズンを終えた時点で不安はありませんでしたか?
「リーグ戦が始まるまでは不安はありました。でも去年と今年の違うところは一つひとつの練習に対してみんなが指摘して危機感を持ってやれていることだと思うし、4年生が中心になって引っ張ってくださっています。そこでみんなが切磋琢磨して高め合っていけているし、いい流れのまま試合に持っていけていると思います」

ーディフェンス面での失点を抑えられているのが以前とは違ってきたところかなと思いますが、オフェンスも全員がよくなっていますね。
「でも土曜の駒澤戦はちょっとやられすぎました。相手を70点に抑えることを目標として頑張っているので、まだまだ最後の詰めは甘いかなとは思います。オフェンスは相乗効果というか、やはりディフェンスあってこそですね」

ーリーグ当初は蛯名選手(#4)にルーズボールを任せきりにしている、というような話をしていましたが今はどうですか。
「意識してはいますが、やはり4年生の蛯名さんや矢嶋さん(#10)が泥臭い部分を頑張ってくれていて、そこは上級生の僕や権田(#11)や吉川(#13)といった3年生がついていかなければいけないです。チームとしても慶應はそういうことを大事にするチームだと思うので小さい分、泥臭い部分でどれだけ頑張れるかが今後戦っていくためにも大事です。そこは本当に4年生を見習っていかないと。今日はオフェンスリバウンドをかなり意識したんですが、ああいうことをもっともっとやっていかなければならないです」

ー伊藤選手は昨年佐々木HCに得点以外のコントロール部分も求められていたと思いますが、今年はどうなんですか?
「先生から1週間ごとに目標をいただくんですが、去年は得点以外もすごくガードとしての仕事も求められていたんですが、今年はどちらかといえば得点を求められています。ただ、多分これからプレッシャーもどんどん強くなるので、アシストも出していくようには言われています。そこはもっと意識してやっていきたいです。去年リーグが終わったときに言ったんですが、勝つために絶対的な存在になりたいとずっと思っているので、ポイントガードとしてゲームをしっかり組み立てて、なおかつ支配できるような力をつけていきたいです。先生から求められているのはチームが勝つために自分がポイントガードとしてできることを全力でやってくれればいい、とそういうことですね」

ー今年は1対1を重視していますが、そのスタイルは伊藤選手には合っていますね。もちろんそれができる選手がスタメンとして選ばれている訳ですが。
「そうですね。みんなが1対1をやって中で動いてというのが合っているので、うまくいっているのはあると思います。去年は速攻以外は止まったときのフォーメーションもあったんですが、今年はまた違いますね。もちろんダメになるときは何がダメかもはっきり分かっていて、対処の方法もあるので、オフェンスは崩れてもすぐに改善できます」

ーでは2巡目になるとかなり対策をされるのでは、と思っていましたがそこはあまり気にしないでやれているという感じでしょうか。
「スカウティングはすごくされると思っていたんですが、そこで止められているようでは今後勝っていけないし、いくらプレッシャーが強くなっても目の前の1対1をしっかり勝つ、ダメだったら戻してもう1回最初から、というのは変わりません。どんなディフェンスで来られても自分もみんなも対処できるように練習しています」

ーここまで集中力を保って順調に来ましたが、まだまだここからでもありますね。残り4試合と入れ替え戦があります。
「先を見据えつつ、目の前の一戦一戦を大切にしなければいけません。試合ではなくても練習の中でも一つひとつを全力でプレーすることが大切だと思いますし、個人としてもチームとしても向上心を持って取り組むことが大事です。僕も1部の選手の活躍を確認しているし、1部の選手たちは本当にうまい。それに負けたくないと思っているし、個人としてももっとうまくなりたいですし、チーム力ももっとつけたい。インカレにつなげられるように残りを取り組みたいですね。2部でやれても1部相手でやれないと意味がないので、もっともっと向上心を持って取り組んで、うまくなりたいと思っています」

--------------------------------

「最後まで諦めないという気持ちが結果に出た」
“粘りの神大”を体現したチームの起爆剤

◆#20早川達耶(神奈川大・4年・G)
131013hayakawa.jpg前日からシュートの調子が上がらず苦しんでいたが、大事な局面で仕事を果たした。同点に持ち込んだ4Q残り4秒のシュートもさることながら、延長戦のわずか5分の間も果敢にアタックして二桁得点。持ち前の勝負強さを遺憾なく発揮し、勝利をたぐり寄せたのは見事だ。
神奈川大は古橋に厳しいマークが寄っても、早川や大石といった独特の勝負強さを持つ選手がいる。そして何よりの武器は、チームカラーである手堅いディフェンス。噛み合ったときの強さはどのチームにとっても脅威となる。来週も好調をキープできるか、法政戦や関東学院大戦も見逃せない戦いとなりそうだ。


―2試合続けて延長戦での勝利になりましたね。チームとしても上がってきているようですが。
「そうですね。チーム全体が本当に一体になってきているというか。だんだん試合をやるにつれて、コートに出ている5人もベンチメンバーも本当に良い感じになってきていると思います。その中で、最後まで諦めないという気持ちがこういう風に結果に出たのかなと思います」

―日本大に流れを掴まれる場面も多々ありましたが、切らさず食らいつきましたね。そういう時は何を心掛けていましたか?
「とりあえず離されてもそこで我慢して、もう一回ディフェンスを頑張ってリバウンドを取ってから自分たちの流れに持っていこうと。ずーっと我慢、我慢という形でやっていったのが、最後ああいう結果になったのかなと思います」

―早川選手は昨日からなかなかシュートの調子が上がりませんでしたね。昨日はシュートが長めというか、リングの奥に当たっている感じでしたが。
「そうですね。それで今日は逆にシュートが短かったんですよ。すごく自分の中で葛藤してて、フラストレーション溜まりまくりでしたね(苦笑)。それでますます入らなくなるという感じで。でもチームが勝つということが大前提だと思うし、今の調子の中でもできることをやらなきゃいけないと思って試合中は心掛けました」

―どうして終盤は急に調子が良くなったんでしょう。
「なんなんですかね?分からないです(笑)。でも最後も、古橋に『行け』って言われたんです。外してもリバウンド取ってやるから、くらいに言われたので、思いきって行こうかなと思ってやったら入りました」

―日本大とはこれまで春からいつも好ゲームを繰り広げていますね。やりやすい相手なのでしょうか?
「どうなんですかね?うーん…でも的は絞りやすいかも知れないですね。高橋(#14)のところと刘(#24)のところを、とりあえず大前提で守ろうと。刘のところは田村(#29)がひとりで守ってくれたので、高橋のところをピックが来たらふたり寄って、ローテーションという形で。まぁ今日はそれで菊地(#25)にめっちゃやられたんですけど、結局そこのプラスアルファだけに抑えられたかなと思います」

―リーグ全体を振り返ると、苦しい連敗もありましたが、ずっと良い練習ができているとは幸嶋監督も言っていました。そこに結果もついてきましたね。
「はい。本当に良い練習はできていたと思うんですけど、でも負けていた時は、それでも何か足りなかった部分があったんだと思います。ただやっぱり練習したことしか試合には出ないと思ってチームとして良い練習を続けてきて、それが結果に結びついて良かったです」

―最近控えのメンバーも活躍できるようになったのも、そういう部分からでしょうか。
「そうですね。4年生だけじゃなく、田代(#14)とか吉永(#24)とか佳佑(#98大石)とか、あとから出てくるメンバーが良いプレーをしてくれるようになりました。スタートの5人が悪くても補える部分があるのは、春に比べて良くなったところですね」

―連敗が続いていた時は、主将の田村選手も『春のトーナメントの時のような雰囲気がない』と言っていました。そこをうまく切り替えて今週このように力を出せたのは、何が一番の要因なんでしょう。
「うーん…なんなんでしょうね。たぶん、上とか下とか考えないで、一試合一試合に対して全力で戦うだけだったのが良かったのかなと思います。それがこうやって結果にも出たと思うし、やっぱりチームでひとつになって一試合一試合戦っていくことは大事ですね」

―もう少しここを直したいという部分は?
「まだ出だしが重たいかなという部分がありますね。そこはポイントガードとして出ている自分の一番の反省点です。あとは、オフェンスは結構ボールが回るようになってきているんですけど、止まったときにもっとカッティングとかをどんどんしてスペースを作らないと。ドライブしたり合わせたりしていけば、もっと良くなると思います」

―リーグ戦は残り2週ですが。
「残りの試合、全部勝ちます!」


関連記事

テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

EDIT  |  23:40  |  2013リーグ戦2部・3部/入替戦  |  Top↑
 | BLOGTOP |