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2013.06.13 (Thu)
【2013新人戦】6/13レポート
大会はいよいよベスト8が決定
順天堂大、日本大はシード校の壁を破る
6試合が行われた大会4日目のこの日は、ベスト8のうちの残りの6チームが決定した。昨年に引き続きその座を守った明治大、拓殖大、青山学院大、東海大の4チームのほか、順天堂大と日本大は、それぞれ国士館大・筑波大を破ってベスト8に入った。各チームの実力が未知数である新人戦は、勝敗の予想がし難いことも大会の魅力のひとつ。さらなる高みへ上り詰めるのはどのチームか、大会終盤の争いも見逃せない。
昨年4位の拓殖大と玉川大の対戦は、開始直後に拓殖大が#23バンバ(1年・C・延岡学園)がアリウープダンクを披露して会場のどよめきを誘うと、その後も#23バンバの高さを生かして優位に立った。玉川大は攻撃の端緒が開けず、立ち上がりに苦心。1Q終盤になって速攻なども出て、1Qは13-20と拓殖大の7点リード。2Q以降も拓殖大はリードしたまま試合を進め、差を広げていく。1年生メンバーの多い玉川大はこれに追いつくことができず、3Q終了時には30点近く離されてしまった。4Q頭に#14石田(1年・PF・富田)の3Pが2本続けて出るなど少しいい部分も見えたが、その後が続かず65-83で試合終了。拓殖大は全員出場でベスト8出場を決めた。
写真:注目ルーキーの拓殖大・バンバはまだ余裕あるプレーぶり。
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【4Qに流れを掴んだ明治大が専修大に逆転勝利】
初戦の接戦を制した専修大は、昨年5位の明治大と対戦した。専修大は序盤、明治大の大黒柱である#50伊澤(2年・PF)に仕事をさせず、17-16とほぼ同点で1Qを終える。すると2Q、#6渡辺(1年・F・福岡第一)のバスケットカウントやフリースローで専修大が勢いに乗った。#50伊澤のバスケットカウントで#6渡辺が2ファウルとなって下がるが、#24田代(2年・F)が3Pや速攻でリードを保ち続ける。しかし明治大もタイムアウトで流れを変え、#55吉本(2年・SG)の3Pや#5會田(1年・PG・市立柏)と#50伊澤の連携プレーなどで追い上げて33-35と2点差に留めて試合を折り返した。
3Q、専修大は下がっていた#6渡辺がコートに戻りオフェンスリバウンドに躍動するが、開始2分で#50伊澤に対して3つ目のファウルを吹かれ再びベンチに。伊澤のこのフリースローで明治大が同点に追いつき、その後も#5會田の速攻などでリズムを掴んだ。それでも専修大も悪い流れの中で#13石上(2年・G)がドライブを決め、ディフェンスでも踏ん張って一進一退。49-50とほぼ点差のないまま最終Qに入る。
4Qは、明治大に流れが傾いた。開始30秒、#26小谷(1年・SG・育英)のバスケットカウントで#6渡辺を4ファウルに追いやると、さらに#50伊澤がインサイドで粘って先行。専修大も#6渡辺のドライブなどでついていくが、エース#24田代にマークが二人寄ってターンオーバーを誘われる。終盤は#55吉本や#20秋葉の3Pが追い討ちをかけるように決まり、83-62で明治大が逆転勝利を飾った。
専修大は良い活躍をしていた#6渡辺のファウルトラブルが手痛く、「気持ちで負けていた」(#13石上)と終盤は明治大の勢いに呑まれてしまった様子。3Qまでほぼ互角だっただけに、惜しい試合となった。対する明治大は我慢して食らいつき、4Qで34得点と爆発。仕掛けどころを抑えた試合運びがうまく働いた。次の相手は拓殖大。「伊澤がバンバ(拓殖大#23)につく経験をできることは大きい」と塚本HCは選手の経験を重視している。大物ルーキー#23バンバにどう対抗するか、要注目だ。
写真上:明治大・伊澤は徐々に調子を上げて31得点18リバウンドの活躍。
写真下:専修大の司令塔・岩野はシックスマンながら長く出番を得た。
※専修大・石上選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【4Qに爆発した順天堂大がベスト8へ】
順天堂大と国士舘大の一戦は大いに盛り上がりを見せた。順天堂大は立ち上がりに#20込山(2年・G)の3P、#38中村(2年・F)のシュートでまずまずの出足。しかしその後ファウルや相手のブロックで流れが止まってしまうと、一気に5人をメンバーチェンジ。ディフェンスに奮闘するものの立て続けにファウルしてしまうとスタメンに戻して仕切り直し。だが、これが切り替えになったか#20込山、#38中村が連続得点。国士舘大はインサイドの#9馬(1年・C・日本航空)が1Qでファウル3となってしまい、なかなか思うような展開にならない。順天堂大は終盤に3本の3Pで26-17とリードして1Qを終えた。
2Q、国士舘大が#13笵(1年・C・美濃加茂)のゴール下や#4石井(2年・F)の3Pで追い上げる。順天堂は点が止まるが、またも5人をセカンドメンバーに替え、ディフェンスで粘って同点にされるのは阻止。国士舘大はポイントゲッター#22原(2年・F)のアウトサイドがなかなか決まらず、反撃しきれないまま33-31と順天堂大がリードを守って前半終了。
3Qは互いに点を取り合うシーソーゲームとなった。順天堂大は#38中村が中心。ゴール下でターンなどを使って相手をうまくかわしてシュート。国士舘大は#22原がドライブでペイントを割り、交代した#18知花(1年・G・小禄)や#4石井の3Pで反撃。最後には#18知花が一対一から切れ込んでシュートを決め、47-52と国士舘大が逆転して4Qへ。
勝負の4Q、オフェンスに火が付いたのは順天堂大だった。ほとんどミスをせずシュートを決め続けて逆転に成功。国士舘大は開始3分で逆転されるとこの点の取り合いについていくことができず、失速。順天堂大が4Qに33点を稼ぐ猛攻で見事なベスト8進出を果たした。
順天堂大はシュートが好調で1Qから着実に決めていった。流れが止まる時間もあったが、ツープラトンでそれをしのぎ、うまく勝利の流れを掴み切ったうれしいベスト8。一方の国士舘大は全体的に外のシュートが悪すぎた。普段ほとんど波のない原のアウトサイドがなかなか決まらず、全員のシュートが低調。サイズは勝っていたがインサイドでも勝負できなかった。ここしばらくベスト8の座を守っていたが、これで陥落することとなってしまった。
写真上:シックスマンとしていい活躍を見せた順天堂大・柳澤。
写真下:国士舘大・原はドライブを中心に得点を稼いだが、得意の外をなかなか決められず、流れを引き寄せられなかった。
※順天堂大・中村選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【青山学院大が慶應義塾大を平面の攻守で圧倒】
昨年3位の青山学院大は慶應義塾大との対戦。後半になって青山学院大が一気に突き放し、91-49の大差でベスト8進出を決めた。
立ち上がり、慶應義塾大はファウルが続いてしまい、青山学院大にフリースローを次々に与えてしまう。最大14点まで離されてしまうが、#5大元(2年・G)、#13真木(2年・G)のシュートでやや持ち直し、1Qは22-14と8点差に詰めると2Qの頭に#5大元の2本の3Pで点差は2。青山学院大はターンオーバーが続くが#0船生(2年・F)が攻め込みバスケットカウントなどで再び差を開いた。慶應大はインサイドの#7黒木(2年・C)がファウル3となりベンチへ。交代した#8清家(2年・F)がふんばりを見せるがオフェンス面では青学大のディフェンスを破れず前半は31-24と青山学院大が7点リードで終えた。
後半、ここから追い上げたい慶應大だったがシュートが入らずターンオーバーから一気に差をつけられてしまう。青山学院大は速攻を何度も出して慶應大を引き離し、3Q終了時には53-38と点差が15になると、4Qもそのままの勢いで得点を重ね、91-49で勝利した。
今年のチームは高さがなく、平面での勝負をしているという青山学院大。足を使った攻撃で後半一気に慶應大を突き放した。船生、鵤、安藤といった機動力ある選手たちが躍動し、ディフェンス面では慶應大のポイントゲッター大元を笠井がしっかりとマーク。真木も安藤がしっかり押さえ、何度もターンオーバーを奪う活躍だった。慶應大は1対1を主体にしたオフェンスだったが、「1対1でそれぞれが孤立してしまった」(大元)と、青学大のディフェンスを突破できず多量のターンオーバーを犯す形で大差をつけられた。
写真:初戦のコメント通り、好ディフェンスで大元を押さえた笠井。
※青山学院大・安藤選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【序盤から勢いを見せつけた日本大が筑波大を下す】
昨年準優勝の筑波大は日本大と対戦したが、1Qから大きく差をつけられる展開となった。ゲームの立ち上がり、日本大は#18伊藤(2年・F)の連続得点に#14高橋(1年・SG・札幌日大)のシュートで波に乗ると、#24刘(2年・C)の高さもあって一気にゲームを支配。筑波大は#92村越(2年・PF)が3P、ミドルシュートなどで得点するのがやっと、ゴール下での勝負ができず1Qは19-6と13点の日本大リード。2Qも日本大の勢いは止まらず、#20舘(2年・C)が連続得点でチームを更に盛り上げて37-19とリードして前半終了。
3Qの立ち上がり、筑波大は#16小松(2年・SG)が攻めて得点していくものの、中盤以降は#24刘、#20舘のツインタワーがそびえるインサイドを攻略できず#16小松以外が決まらない。日本大はミスも出るが余裕ある戦いは変わらず4Qも筑波大を圧倒して66-46で勝利。ベスト8へ進出した。
筑波大は1Qが一桁に終わってしまった出だしが響き、リバウンドでも日本大に22本の大差をつけられてしまった。小松が積極的に攻めたが、それ以外の選手が一桁得点に終わってしまったのも痛い。日本大はリバウンドの強さに加え、全員の攻め気が良い方向に現れた。メインガードの佐野がケガで欠場しているが、豊富なタレントがそれをカバー。新人戦は全体チームでも主力であるメンバーたちで戦っているが、トーナメントは接戦をすべて落としてしまった。ぜひともここで結果を出したいところだろう。
写真:日本大・栗原は16得点でチームハイ。高橋、伊藤といった面々も2桁得点でこれに続いた。
※日本大・舘選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【注目の一戦は東海大が早稲田大を圧倒】
前大会覇者の東海大と、タレント豊富な早稲田大の対戦は、予想以上に大きく明暗が分かれる結果となった。
東海大はエース#0ベンドラメ(2年・PG)が試合の入りから全開。強気にリングにアタックして次々得点をさらうと、#21橋本(2年・C)の3Pも続いて東海大が主導権を握った。早稲田大は#36澁田(1年・G・京北)の3P、#11河合(1年・G・洛南)のミドルシュートでなんとか食らいつこうとするが、速攻を決められず、東海大の好守を前に攻め手に欠く。失点もこのQ26得点と、#0ベンドラメを起点とする東海大の攻撃を止められなかった。2Q、3Qも東海大はディフェンスがよく機能し、3Qが終わって60-30と大差がつく。4Qも危なげない試合運びで早稲田大の追撃を許さず、74-53で試合終了となった。
早慶戦からすぐ大会に入った早稲田大は「疲れもあったかも知れない」と主将の#2木澤。いつもは決まるようなシュートもこの日は入らず、攻守で圧倒される形となった。一方の東海大は新人戦チームでもディフェンスのうまさを発揮。ターンオーバーも多かったがそれを失点につなげず、オフェンスでは#0ベンドラメが23得点でチームを牽引して#21橋本も3Pやミドルシュートが好調だった。次はベスト4をかけて大東大と対戦する。
写真:東海大の大黒柱、橋本はベンドラメに次ぐ16得点9リバウンド。
※東海大・ベンドラメ選手、早稲田大・木澤選手のインタビューは「続きを読む」へ。
「全員で声をかけあっていくしか勝つ方法はないと思った」
経験の浅いメンバーで奮闘した2試合
◆#13石上 潤(専修大・2年・G)
明治大に逆転負けを喫することになった専修大。しかしこの新人戦チームは「無名な選手ばかり」というメンバーの中でも、主将の石上もよく声を出してチームをまとめ、全員で戦っていく姿勢があった。#24田代や#6渡辺といった全体チームでも主力の選手の奮闘も見られる。ファウルトラブルや相手の勢いに呑まれてしまったことが手痛かっただけに、秋のリーグ戦では修正したいところだ。
―試合を振り返っていかがでしたか?
「監督からも言われたんですが、大事なところでターンオーバーが多くなってしまいました。それは反省すべき点だと思います。それはやっぱり気持ちで負けていた部分もあったのかなと。気持ちで勝っていれば、終盤でも勝てたと思うので、そこは今後に生かしていきたいと思います」
―終盤は点差的にはそこまで離れていませんでしたが、明治大の勢いを止められなかった様子でしたね。
「そうですね。その時にこっちのシュートが入らなくて、フラストレーションが溜まってターンオーバーになったり、ディフェンスリバウンドが取れなかったりして…。そういう気持ちで解決できるはずの部分が、まだダメだったかなと思います」
―前半は明治大の#50伊澤選手のところもよく抑えていたと思いますが。
「そうですね。伊澤のところは、もともと向こうもそこで攻めてくるだろうと思っていたので、そこはみんなで協力して、声をかけ合って守ろうと言っていました。最初の方はうまくいったかなと思います」
―渡辺選手のファウルトラブルは痛かったですね。
「そうですね…。あいつが一番リバウンドにガッツリ入ってくれるし、結構ドライブもフィニッシュまで行ってくれるので、あいつがいると田代(#24)だけにならなくて済むんですが。ちょっとよく分からない際どいファウルもあったので仕方ないですが、それで苦しくなりましたね」
―新人戦全体を振り返ると、初戦の江戸川大戦もかなり接戦でしたね。
「もともとそんなメンツがいいわけでもないので、とにかく全員で頑張るという感じのスタイルでやってきました。途中、声が出なくなる場面もあったので、そこは3・4年生のチームに戻ってからも意識していきたいなと思います」
―試合経験の浅い選手が多かったかと思いますが、一人ひとりが役目を果たそうとしているように思いました。
「そうですね。このチームは能力の高い有名な選手といっても田代とか竜之介(#6渡辺)だけで、本当に無名なところから来ている感じなので。全員で声をかけあってやっていくしか勝つ方法はないと思って、とにかくリバウンドとディフェンスは全員で意識してやろうとしていました」
―その中でキャプテンを務めましたね。
「一人ひとりの個性が強いので、自分はまわりの個性を生かしつつ、声を出してチームをまとめることを意識していました。まとめられたかは分からないですけど、ディフェンスが悪い時に声を出して引き締めたり、そういうことは意識してやっていました」
―今日はいいところでシュートも決めましたが、プレー的には自分自身どうでしたか?
「初戦で全然自分の思うようにプレーできなかったので、2回戦はもっと思いきり行こうかなと思っていました。打てるところは素直に打っていこうと思って、少し決められたのは良かったです」
―全体チームに戻れば、専修大は長く主力を担って来た昨年の4年生が抜けて、今年はメンバーもがらりと変わりましたよね。今後、下級生の頑張りも鍵になってくると思いますが。
「そうですね。自分個人ではまだ試合に絡めていないので、もっと絡めるように頑張りたいです。チーム全体としては、下級生もみんなでレベルアップしてチームの底上げができるように、練習からしっかり取り組んでいければなと思います」
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「追いつかれても焦りはなかった」
自分たちのバスケットを貫き見事勝利
◆#38中村 遼太郎(順天堂大・2年・F)
27得点でチームハイを記録。サイズのある国士舘大インサイドを何度もかわしてシュートを決め、ベスト8進出の一翼を担った。前半はうまくいかなかったと言いつつも1Qから得点に絡み、特にインサイドで相手を攻略できたのは大きい。
チームは初戦を延長で勝ち、勢いに乗っている。ベスト8に入ったのは大きな結果だ。残りの3試合をどう戦うか、この先の戦いが見どころだ。
ーうれしい勝利ですね。
「目標にしてきたのがベスト8なので嬉しいです。でもここで満足しないで明日から戦っていきたいです」
ー国士舘大は高さもあるので注意していたと思いますが。
「事前にビデオを見ていたんですが、自分のところのマッチアップは寺田(#6)くんなんですが、ドライブだけでは止められてしまうので、ある程度打っていこうと考えていました。でも前半はシュートが入らなくて苦しみました」
ー前半は込山選手(#20)のアウトサイドも入っていたのでそこまでそれは気になりませんでしたが、後半はゴール下で点を取っていけましたね。
「この時間帯に自分が取らなくちゃと思ってプレーしていました」
ーうまく相手をよく見て、かわしてシュートを打っていたのが良かったと思いますが。
「前半は無理な大勢だったので、後半は学習してうまく攻めようと思いました。後半は相手の疲れもあると思うんですが、ディフェンスがゆるくてやりやすさはありましたね」
ー初戦は駒澤大と延長戦を競って勝ちましたが、それは良い流れになりましたか?
「そうですね。あの延長戦に勝つことによってチームの結束力が固まったと思います」
ー初戦はバタバタしている様子でしたが、今日は落ち着いていましたね。
「今日は前半からうまく入れました。一戦目は緊張も全員あったと思います」
ー途中で5人交代するシーンが目立ちましたがうまくいきましたね。
「流れを変えたいときや、つなぐといった意味合いで、もうひとつのディフェンスを頑張るチームみたいになっていて、今日はよくつないでくれたと思います」
ーツープラトン方式は普段も採用していますが、新人戦でも同様のやり方なんですね。
「控えにも結構力のある選手がいるので、そういう形で出していこうという狙いだと思います」
ー新人戦まではどのような練習をしてきたんですか?
「僕らはとにかく走るバスケットを目標にしてきたので、5メンや3メンなど走る練習をたくさんやりました。後半も走れて自分たちのバスケができましたね」
ー今日も競り合う時間帯がありましたが、焦りはありませんでしたか?
「練習試合からいつでもああいう感じで競ったゲームになるので、焦りはなかったですね。いつも通り、という感じでした」
ー1年生の中島選手(#1)なんかも頑張っていますね。
「今年は大きい選手も入ったので助かっています。でもまだまだなので自分たち2年生が声をかけて気持ちよくプレーさせたいですね」
ー次はもう強い相手しか残っていませんが、豊富を聞かせてください。
「挑戦者の気持ちを忘れずに、走るバスケットで最終日まで戦っていきたいと思います」
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「自分を出してどんどん行く」
リーグ戦にも絡めるような力強さを目標に
◆#9安藤周人(青山学院大・1年・SF)
春先のケガでトーナメントは不出場。復帰してまだ時間も浅く、本人的にはパフォーマンスとしてまだ全開という訳ではないらしい。それでも鋭いドライブやしなやかなジャンプ力など高い運動能力を持ち、次世代の青山学院大のエースとなれる素質は十分備えている。
今年のチームは高さがなく、平面を意識していると言うが、それゆえに安藤の力がコートでしっかりと浮き上がってくる。この試合でも鮮やかなランプレーを見せた。残りの戦いでもどのような活躍をするか楽しみにしたい。
ー春はケガをしていたということですが。
「練習中に足首と膝を同時にケガして、一ヶ月半トレーニングをずっとしていました」
ー復帰はいつ頃ですか?
「トーナメントが終わってから練習に復帰しました。ちょうど一ヶ月くらいですね。やっと、という感じかな」
ー復帰間もない、という感じですが自分の調子としてはどれくらい戻った感覚ですか?
「まだ少しダメなところはあるので、早く完全に戻したいと思っています。まだ8割くらいしか戻っていないかなと思います」
ーでも初戦から良いプレーが出ていますね。チームからはどんなプレーを求められているんですか?
「いやもう、好きなようにしろと言われています。一対一もどんどん行けと。先輩とかも気にせずやっている感じですね」
ーそれは1年生だからではなく、全員が好きにやれという意味合いですか?
「一応決まっているんですが、要は自分を出せということだと思います。この新人戦のメンバーでリーグ戦にも絡むことがあるかもしれないから、ここで自分を出すようにと監督に言われています。それをみんなが出せていると思います」
ー今日は慶應相手だと相手も高さがないのでやりやすかったのでは?
「高さとかは僕らはないと思っています。長谷川さんにも脚力で勝てと言われているので、全員で走るようにしました」
ーなるほど、確かに走る展開を通してできましたね。あとはディフェンスでも今日は相手をしっかり守りましたね。
「平面で勝つようにということだったので、自分なりにもディフェンスを頑張らなければいけないと思っていたし、今日はみんながディフェンスををできたので一気に離れたのはあります。これが明日からもできたらいいなと思います」
ー青山学院大は人数も少ないので新人戦の練習は大変かもと思いますが。
「元から人数が少ないのでそういう意味では充実した内容でやれているんですが、新人戦だと8人なのでもっと内容の濃い練習ができました。自分のためにはなりましたね」
ー青山学院大にはすごい先輩がたくさんいると思いますが、入学からここまでやってきてどうですか?
「いやもう、体格が違うので練習中も飛ばされてばかりなんですけど、早く追いつけるように頑張っていきたいです」
ーリーグ戦に絡むためにはどうしなければというのはありますか?
「まず船生さん(#0)を抜かないとダメなので(苦笑)、あの人は上手だし、少しでも追いつけるようになったらなと思います」
ーまだ新人戦も3日ありますが、ここからはまたレベルも上がってきますね。サイズが大きなチームもありますし。
「走り勝つことしかできないので、一気に離せるように全員で走っていきたいです」
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「優勝できる」という気持ちでやってきた
今後の成長に期待がかかるビッグマン
◆#20舘 龍星(日本大・2年・C)
初戦は固さが見えたが、この試合ではそれを挽回するように12得点。シュートが決まるたびに味方から大喝采を浴びた。
2mの高さを持ちながら、高校から始めたというバスケットはまだまだ未熟な面もある。だがその分、伸びしろがあると考えていいだろう。本人はやる気を持って日々向上に取り組んでいる。あとはどれだけ自らを追い込んでいけるかにもよる。一戦、一戦を経験にして欲しいところだ。
ー今日は序盤から大きくリードできましたね。自分としてはいかがですか?
「自分的には初戦がぜんぜんダメで、チーム内からも監督からもダメだと言われていて、今日挽回しなければと思ってやっていました」
ー初戦は確かにミスもありましたね。緊張からですか?
「そうですね。それに相手の勢いに飲まれていたというのもありますね。今日は昨日からめっちゃ気合を入れていました。がむしゃらに一生懸命に頑張ろうと」
ー初戦は刘選手に「集中しろ」と怒られていましたね。
「試合のあとのミーティングでも刘だけじゃなくてガードの太一(佐野)やいろんな人に集中しろって怒られました。昨日は気持ちからダメでしたね」
ーでもそのおかげで今日は良かったし、シュートが決まるとチームもすごく盛り上がりましたね。
「そういうキャラなので(笑)」
ーバスケットを始めたのは遅かったと聞いていますが。
「高校からですね。弱い学校で経験も技術もセンスも能力もないので、ただがむしゃらに頑張るしかないですね」
ーでは上達するために、今はどういうところをポイントに置いているというのはありますか?
「とりあえず今チームや監督から求められているのはゴール下でゴリゴリ攻めていくことなんですが、リバウンドやルーズボールで今日みたいにチームを盛り上げられたらいいなと思います」
ー昨年の主将である石川選手が、インカレを経験して舘選手の意識も変わってきたという話をしていました。
「去年は海斗さん(石川)とかすごい人がいたので、いろいろ言われていてやならきゃ、という強い気持ちはあったんですけど、2部に落ちて海斗さんもいなくなってチーム的にも落ち込んでしまっていました。そこから今日みたいになるのは大変でしたね」
ー同じ2mの東海大の橋本選手を見て自分だってやれる、と思ったようだと言っていましたが。
「それは海斗さんがちょっと盛っていますね(笑)。ぜんぜんあっちの方が上手いですけど、もちろん努力して4年生になるまでには少しでも追いつけたらいいなと思います」
ーでも徐々に出番も増えてきましたね。
「刘とも2センターで出ることがあるので、そこで刘の負担を少しでも減らすようにとか、刘は今ケガ明けで走れなかったりするので、自分が走ったりして、という面も意識して頑張っています」
ー今年の新人戦チームはどうですか? トーナメントでは接戦で勝ちきれず残念な結果が続きましたが。
「新人戦は去年ぜんぜんダメだったんですが、今年はみんなの意識が変わって最初から“自分たちは優勝できる”という気持ちでやっています。優勝するぞ、という気合で練習してきました。トーナメントで接戦に弱いというのはあったんですけど、新人戦だと央さん(#1坂田)がいなくてリバウンドは不安というのはありますが、その分みんなが切り替えてやるぞ、という気持ちですね」
ー優勝を目指すためには残り3つありますね。
「次の法政は油断できない相手です。センターらしいセンターはいないので自分は外の選手につくと思うんですが、それで3線ポジションもしっかりやっていって勝ちたいです。勝っていけば青学や東海のようなチームとの対戦になる可能性がありますが、自分が入学してからまだ1回も勝っていない相手だし、個人的にはがむしゃらにやってチームでは優勝したいです」
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「一人ひとりが経験を積めたらいい」
リーグ戦を見据え、意味のある大会に
◆#0ベンドラメ礼生(東海大・2年・G)
試合の入りからいきなり一人で8得点を奪い、流れを一気にさらったベンドラメ。ドライブの上手さや勝負強いシュート、そして隙あらばスティールに飛び込む抜け目の無さは、相手チームにとってなかなか止められない厄介な相手だ。ベンドラメと橋本以外のメンバーはあまり経験のない布陣ではあるが、ディフェンスは今大会でも屈指。早稲田大戦の一つの山を快勝で乗り越え、虎視眈々と2連覇を狙う。
―試合の入りから勢いよく攻めましたね。
「入りは毎回意識しています。今回の試合も入りは良かったと思います」
―ディフェンスも激しいですし、新人戦のチームと言えど東海らしさが出ていますね。
「そうですね。今日の試合はディフェンスが本当に良かったと思います」
―練習自体もディフェンス重視でしたか?
「東海はディフェンスのチームなので、意識はディフェンスから。そこはどこのチームにも負けないようにやってきたと思います」
―新人戦に向けてどういう準備をしてきたんですか?
「今年のメンバーはすごく経験者が少ないので、消極的にならないように一人ひとりもっと積極的にやろうという声かけはずっとしてきました」
―ベンドラメ選手は代表の練習は行っているんですか?
「いや、今はもう行っていないです。自分はトーナメントの前までで、新人戦前はずっといました。晃佑(#21橋本)は代表の方の練習に行っていました」
―橋本選手がいない中での練習はいかがでしたか?
「やっぱりこれから試合をやっていく上で晃佑がファウルアウトする場合もあると思うので、そういうことを想定して小さいチームでも戦えるように意識していました」
―去年優勝して連覇もかかりますが、新人戦に特別な想いはありますか?
「いや、まぁ連覇はしたいですけど、次のリーグ戦につなげられるように。一人ひとりが経験を積めたらいいなと思います」
―そういう意味ではたくさんの選手が出番を得てこういう試合ができたのは大きいですね。
「はい。チームとしても良かったと思います」
―今後、気をつけたいことはありますか?
「苦しい展開になった時にやっぱり5人だけで戦うのはキツいですし、東海は全員で戦うチームなので、ベンチから出た人がつないでくれるように。これまでの試合まだあまり苦しい展開になっていないので、そこがまだ分からないですね」
―次は大東文化大が相手ですが。
「大東がどんなチームかよく分からないので、やってみないと分からない部分はありますね。今日は早稲田の前評判が良かったので、みんなそれなりに緊張感を持って試合に臨めたと思いますが、明日以降も油断せずに今日みたいな入りができたらいいなと思います」
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「ディフェンスで粘りきれなかった」
大敗の悔しさと見えて来た課題
◆#2木澤義椰(早稲田大・2年・G)
東海大に予想以上に圧倒される結果となった早稲田大。全体チームでも主力となる選手が多かった新人チームだったが、課題も浮き彫りになった大会だった。その中で主将の木澤はシックスマンのガードとしてゲームの流れを変える役目を担い、池田や河合を支えた。彼らガード陣の活躍は、リーグ戦でも早稲田大の鍵となるだろう。それぞれが自分の色を出し、チームを引っ張ってほしい。
―出だしから相手にペースを奪われてしまいましたね。
「そうですね…。初戦の中央戦から出だしが悪かったので、東海戦前も出だしをしっかりやろうと話していたんですが、結果こういう風になってしまって。それは自分たちの実力不足かなと思いました。あれだけ注意していたのにリバウンドも取られたし、体の強さも違ったし。なので夏にもっと走って鍛えて、リーグ戦につなげていけたらなと思います」
―速攻を出そうという姿勢は見られましたが、なかなか最後のシュートがディフェンスに阻まれて決められなかった場面がありましたね。
「決定力が足りなかったですね。でもまぁ速攻を出すことが大事だと思うので、決定打に欠けていましたけど、ある程度は仕方ないかなと。もう一回ディフェンスから粘ることの方が大事で。ディフェンスで粘りきれなかったことが敗因だったかなと思います」
―早慶戦から中一日で、コンディショニングや気持ちの面など難しい部分もあったかと思いますが。
「でも早慶戦前から、新人戦も頭に入れてやっていこうと言っていました。新人戦チームでも、1年の河合とか宮脇、2年の池田は早慶戦の主力でもあったので疲れもあったと思うんですけど、よく頑張ってくれたなと。だからあとは僕たち2年生が新人戦は頑張りたかったんですが、ちょっと力不足な部分があったかなと思います」
―初戦の中央大戦も、後半巻き返すやや苦しい試合でしたね。
「そうですね。やっぱり疲れもあったのかも知れないです」
―新人戦チームはキャプテンを務めましたが、いかがでしたか?
「キャプテンなのでしっかりまとめていこうというのを頭に入れてやっていました。しっかり声を出そうと意識して、みんなもついて来てくれたので、結果負けましたけど、このチームのキャプテンをやれて良かったなと思います」
―プレー面ではシックスマンという役目で、流れを変える役割でしたね。
「そうですね。自分は3・4年生に混ざった普通のチームの時も、流れを変えることが自分の仕事です。そういう流れを変えるようなプレーを倉石さん(監督)からも求められていると思って。でも今日の試合も流れを変えられなかったなというのは悔いが残ります」
―去年と今年とで心境は違いますか?大塚選手(12年度主将)も卒業しましたが。
「そうですね。去年は大塚さんに何回も頼ってばかりだったので、いなくなってプレッシャーもすごく感じます。でもそこはみんなでカバーしているかなと。ただ自分はガードとして大塚さんに比べてまだまだですし、ディフェンスとか泥臭いプレーとか、自分に求められているプレーをもっともっと頑張っていけたらいいなと思います」
―ガードは池田選手や河合選手と出番を分け合う形になりますね。役割分担はどのように?
「役割分担というか、それぞれに自分の色があるかなと。河合は良いところでスティールとか決めてくれますし、池田は外の3Pとかシュートがうまいし、自分も落ち着いてコントロールできたらいいなと思ってやっています。一人ひとりの味があるのは良いところだと思いますね。2ガードみたいな形で出る場合も、誰でもボールを運べるのでそれは結構良いところかなと。一人が運ぶんじゃなく、交互に運ぶような感じでやっています」
―ガード陣は豊富ですが、インサイドはファウルトラブルなどが不安ですね。
「そうですね。それはちょっと痛いですね。特に宮脇(#38)とかがファウルトラブルでいなくなると、ミスマッチとかを突かれてしまうので。1年生なので苦しいと思いますけど頑張ってほしいし、自分たちもそれをカバーしていけたらいいなと思います」
―リーグ戦に向けて、ここからどんなことを強化していきたいですか?
「今年は、エースに4年生がいてくれますが、僕たち1・2年生も結構試合に出ているので基本的に若いチームだと思います。サポートするためには体力も筋力もまだまだ足りないと思うので、リーグ戦に向けて死ぬ気で鍛えたいです。去年は入替戦にも行ってしまって散々なリーグ戦だったので、今年はそういうことがないように、いい結果が残せるようにしたいと思います」
順天堂大、日本大はシード校の壁を破る

昨年4位の拓殖大と玉川大の対戦は、開始直後に拓殖大が#23バンバ(1年・C・延岡学園)がアリウープダンクを披露して会場のどよめきを誘うと、その後も#23バンバの高さを生かして優位に立った。玉川大は攻撃の端緒が開けず、立ち上がりに苦心。1Q終盤になって速攻なども出て、1Qは13-20と拓殖大の7点リード。2Q以降も拓殖大はリードしたまま試合を進め、差を広げていく。1年生メンバーの多い玉川大はこれに追いつくことができず、3Q終了時には30点近く離されてしまった。4Q頭に#14石田(1年・PF・富田)の3Pが2本続けて出るなど少しいい部分も見えたが、その後が続かず65-83で試合終了。拓殖大は全員出場でベスト8出場を決めた。
写真:注目ルーキーの拓殖大・バンバはまだ余裕あるプレーぶり。
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【4Qに流れを掴んだ明治大が専修大に逆転勝利】

3Q、専修大は下がっていた#6渡辺がコートに戻りオフェンスリバウンドに躍動するが、開始2分で#50伊澤に対して3つ目のファウルを吹かれ再びベンチに。伊澤のこのフリースローで明治大が同点に追いつき、その後も#5會田の速攻などでリズムを掴んだ。それでも専修大も悪い流れの中で#13石上(2年・G)がドライブを決め、ディフェンスでも踏ん張って一進一退。49-50とほぼ点差のないまま最終Qに入る。

専修大は良い活躍をしていた#6渡辺のファウルトラブルが手痛く、「気持ちで負けていた」(#13石上)と終盤は明治大の勢いに呑まれてしまった様子。3Qまでほぼ互角だっただけに、惜しい試合となった。対する明治大は我慢して食らいつき、4Qで34得点と爆発。仕掛けどころを抑えた試合運びがうまく働いた。次の相手は拓殖大。「伊澤がバンバ(拓殖大#23)につく経験をできることは大きい」と塚本HCは選手の経験を重視している。大物ルーキー#23バンバにどう対抗するか、要注目だ。
写真上:明治大・伊澤は徐々に調子を上げて31得点18リバウンドの活躍。
写真下:専修大の司令塔・岩野はシックスマンながら長く出番を得た。
※専修大・石上選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【4Qに爆発した順天堂大がベスト8へ】

2Q、国士舘大が#13笵(1年・C・美濃加茂)のゴール下や#4石井(2年・F)の3Pで追い上げる。順天堂は点が止まるが、またも5人をセカンドメンバーに替え、ディフェンスで粘って同点にされるのは阻止。国士舘大はポイントゲッター#22原(2年・F)のアウトサイドがなかなか決まらず、反撃しきれないまま33-31と順天堂大がリードを守って前半終了。

勝負の4Q、オフェンスに火が付いたのは順天堂大だった。ほとんどミスをせずシュートを決め続けて逆転に成功。国士舘大は開始3分で逆転されるとこの点の取り合いについていくことができず、失速。順天堂大が4Qに33点を稼ぐ猛攻で見事なベスト8進出を果たした。
順天堂大はシュートが好調で1Qから着実に決めていった。流れが止まる時間もあったが、ツープラトンでそれをしのぎ、うまく勝利の流れを掴み切ったうれしいベスト8。一方の国士舘大は全体的に外のシュートが悪すぎた。普段ほとんど波のない原のアウトサイドがなかなか決まらず、全員のシュートが低調。サイズは勝っていたがインサイドでも勝負できなかった。ここしばらくベスト8の座を守っていたが、これで陥落することとなってしまった。
写真上:シックスマンとしていい活躍を見せた順天堂大・柳澤。
写真下:国士舘大・原はドライブを中心に得点を稼いだが、得意の外をなかなか決められず、流れを引き寄せられなかった。
※順天堂大・中村選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【青山学院大が慶應義塾大を平面の攻守で圧倒】

立ち上がり、慶應義塾大はファウルが続いてしまい、青山学院大にフリースローを次々に与えてしまう。最大14点まで離されてしまうが、#5大元(2年・G)、#13真木(2年・G)のシュートでやや持ち直し、1Qは22-14と8点差に詰めると2Qの頭に#5大元の2本の3Pで点差は2。青山学院大はターンオーバーが続くが#0船生(2年・F)が攻め込みバスケットカウントなどで再び差を開いた。慶應大はインサイドの#7黒木(2年・C)がファウル3となりベンチへ。交代した#8清家(2年・F)がふんばりを見せるがオフェンス面では青学大のディフェンスを破れず前半は31-24と青山学院大が7点リードで終えた。
後半、ここから追い上げたい慶應大だったがシュートが入らずターンオーバーから一気に差をつけられてしまう。青山学院大は速攻を何度も出して慶應大を引き離し、3Q終了時には53-38と点差が15になると、4Qもそのままの勢いで得点を重ね、91-49で勝利した。
今年のチームは高さがなく、平面での勝負をしているという青山学院大。足を使った攻撃で後半一気に慶應大を突き放した。船生、鵤、安藤といった機動力ある選手たちが躍動し、ディフェンス面では慶應大のポイントゲッター大元を笠井がしっかりとマーク。真木も安藤がしっかり押さえ、何度もターンオーバーを奪う活躍だった。慶應大は1対1を主体にしたオフェンスだったが、「1対1でそれぞれが孤立してしまった」(大元)と、青学大のディフェンスを突破できず多量のターンオーバーを犯す形で大差をつけられた。
写真:初戦のコメント通り、好ディフェンスで大元を押さえた笠井。
※青山学院大・安藤選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【序盤から勢いを見せつけた日本大が筑波大を下す】

3Qの立ち上がり、筑波大は#16小松(2年・SG)が攻めて得点していくものの、中盤以降は#24刘、#20舘のツインタワーがそびえるインサイドを攻略できず#16小松以外が決まらない。日本大はミスも出るが余裕ある戦いは変わらず4Qも筑波大を圧倒して66-46で勝利。ベスト8へ進出した。
筑波大は1Qが一桁に終わってしまった出だしが響き、リバウンドでも日本大に22本の大差をつけられてしまった。小松が積極的に攻めたが、それ以外の選手が一桁得点に終わってしまったのも痛い。日本大はリバウンドの強さに加え、全員の攻め気が良い方向に現れた。メインガードの佐野がケガで欠場しているが、豊富なタレントがそれをカバー。新人戦は全体チームでも主力であるメンバーたちで戦っているが、トーナメントは接戦をすべて落としてしまった。ぜひともここで結果を出したいところだろう。
写真:日本大・栗原は16得点でチームハイ。高橋、伊藤といった面々も2桁得点でこれに続いた。
※日本大・舘選手のインタビューは「続きを読む」へ。
【注目の一戦は東海大が早稲田大を圧倒】

東海大はエース#0ベンドラメ(2年・PG)が試合の入りから全開。強気にリングにアタックして次々得点をさらうと、#21橋本(2年・C)の3Pも続いて東海大が主導権を握った。早稲田大は#36澁田(1年・G・京北)の3P、#11河合(1年・G・洛南)のミドルシュートでなんとか食らいつこうとするが、速攻を決められず、東海大の好守を前に攻め手に欠く。失点もこのQ26得点と、#0ベンドラメを起点とする東海大の攻撃を止められなかった。2Q、3Qも東海大はディフェンスがよく機能し、3Qが終わって60-30と大差がつく。4Qも危なげない試合運びで早稲田大の追撃を許さず、74-53で試合終了となった。
早慶戦からすぐ大会に入った早稲田大は「疲れもあったかも知れない」と主将の#2木澤。いつもは決まるようなシュートもこの日は入らず、攻守で圧倒される形となった。一方の東海大は新人戦チームでもディフェンスのうまさを発揮。ターンオーバーも多かったがそれを失点につなげず、オフェンスでは#0ベンドラメが23得点でチームを牽引して#21橋本も3Pやミドルシュートが好調だった。次はベスト4をかけて大東大と対戦する。
写真:東海大の大黒柱、橋本はベンドラメに次ぐ16得点9リバウンド。
※東海大・ベンドラメ選手、早稲田大・木澤選手のインタビューは「続きを読む」へ。
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【INTERVIEW】「全員で声をかけあっていくしか勝つ方法はないと思った」
経験の浅いメンバーで奮闘した2試合
◆#13石上 潤(専修大・2年・G)

―試合を振り返っていかがでしたか?
「監督からも言われたんですが、大事なところでターンオーバーが多くなってしまいました。それは反省すべき点だと思います。それはやっぱり気持ちで負けていた部分もあったのかなと。気持ちで勝っていれば、終盤でも勝てたと思うので、そこは今後に生かしていきたいと思います」
―終盤は点差的にはそこまで離れていませんでしたが、明治大の勢いを止められなかった様子でしたね。
「そうですね。その時にこっちのシュートが入らなくて、フラストレーションが溜まってターンオーバーになったり、ディフェンスリバウンドが取れなかったりして…。そういう気持ちで解決できるはずの部分が、まだダメだったかなと思います」
―前半は明治大の#50伊澤選手のところもよく抑えていたと思いますが。
「そうですね。伊澤のところは、もともと向こうもそこで攻めてくるだろうと思っていたので、そこはみんなで協力して、声をかけ合って守ろうと言っていました。最初の方はうまくいったかなと思います」
―渡辺選手のファウルトラブルは痛かったですね。
「そうですね…。あいつが一番リバウンドにガッツリ入ってくれるし、結構ドライブもフィニッシュまで行ってくれるので、あいつがいると田代(#24)だけにならなくて済むんですが。ちょっとよく分からない際どいファウルもあったので仕方ないですが、それで苦しくなりましたね」
―新人戦全体を振り返ると、初戦の江戸川大戦もかなり接戦でしたね。
「もともとそんなメンツがいいわけでもないので、とにかく全員で頑張るという感じのスタイルでやってきました。途中、声が出なくなる場面もあったので、そこは3・4年生のチームに戻ってからも意識していきたいなと思います」
―試合経験の浅い選手が多かったかと思いますが、一人ひとりが役目を果たそうとしているように思いました。
「そうですね。このチームは能力の高い有名な選手といっても田代とか竜之介(#6渡辺)だけで、本当に無名なところから来ている感じなので。全員で声をかけあってやっていくしか勝つ方法はないと思って、とにかくリバウンドとディフェンスは全員で意識してやろうとしていました」
―その中でキャプテンを務めましたね。
「一人ひとりの個性が強いので、自分はまわりの個性を生かしつつ、声を出してチームをまとめることを意識していました。まとめられたかは分からないですけど、ディフェンスが悪い時に声を出して引き締めたり、そういうことは意識してやっていました」
―今日はいいところでシュートも決めましたが、プレー的には自分自身どうでしたか?
「初戦で全然自分の思うようにプレーできなかったので、2回戦はもっと思いきり行こうかなと思っていました。打てるところは素直に打っていこうと思って、少し決められたのは良かったです」
―全体チームに戻れば、専修大は長く主力を担って来た昨年の4年生が抜けて、今年はメンバーもがらりと変わりましたよね。今後、下級生の頑張りも鍵になってくると思いますが。
「そうですね。自分個人ではまだ試合に絡めていないので、もっと絡めるように頑張りたいです。チーム全体としては、下級生もみんなでレベルアップしてチームの底上げができるように、練習からしっかり取り組んでいければなと思います」
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「追いつかれても焦りはなかった」
自分たちのバスケットを貫き見事勝利
◆#38中村 遼太郎(順天堂大・2年・F)

チームは初戦を延長で勝ち、勢いに乗っている。ベスト8に入ったのは大きな結果だ。残りの3試合をどう戦うか、この先の戦いが見どころだ。
ーうれしい勝利ですね。
「目標にしてきたのがベスト8なので嬉しいです。でもここで満足しないで明日から戦っていきたいです」
ー国士舘大は高さもあるので注意していたと思いますが。
「事前にビデオを見ていたんですが、自分のところのマッチアップは寺田(#6)くんなんですが、ドライブだけでは止められてしまうので、ある程度打っていこうと考えていました。でも前半はシュートが入らなくて苦しみました」
ー前半は込山選手(#20)のアウトサイドも入っていたのでそこまでそれは気になりませんでしたが、後半はゴール下で点を取っていけましたね。
「この時間帯に自分が取らなくちゃと思ってプレーしていました」
ーうまく相手をよく見て、かわしてシュートを打っていたのが良かったと思いますが。
「前半は無理な大勢だったので、後半は学習してうまく攻めようと思いました。後半は相手の疲れもあると思うんですが、ディフェンスがゆるくてやりやすさはありましたね」
ー初戦は駒澤大と延長戦を競って勝ちましたが、それは良い流れになりましたか?
「そうですね。あの延長戦に勝つことによってチームの結束力が固まったと思います」
ー初戦はバタバタしている様子でしたが、今日は落ち着いていましたね。
「今日は前半からうまく入れました。一戦目は緊張も全員あったと思います」
ー途中で5人交代するシーンが目立ちましたがうまくいきましたね。
「流れを変えたいときや、つなぐといった意味合いで、もうひとつのディフェンスを頑張るチームみたいになっていて、今日はよくつないでくれたと思います」
ーツープラトン方式は普段も採用していますが、新人戦でも同様のやり方なんですね。
「控えにも結構力のある選手がいるので、そういう形で出していこうという狙いだと思います」
ー新人戦まではどのような練習をしてきたんですか?
「僕らはとにかく走るバスケットを目標にしてきたので、5メンや3メンなど走る練習をたくさんやりました。後半も走れて自分たちのバスケができましたね」
ー今日も競り合う時間帯がありましたが、焦りはありませんでしたか?
「練習試合からいつでもああいう感じで競ったゲームになるので、焦りはなかったですね。いつも通り、という感じでした」
ー1年生の中島選手(#1)なんかも頑張っていますね。
「今年は大きい選手も入ったので助かっています。でもまだまだなので自分たち2年生が声をかけて気持ちよくプレーさせたいですね」
ー次はもう強い相手しか残っていませんが、豊富を聞かせてください。
「挑戦者の気持ちを忘れずに、走るバスケットで最終日まで戦っていきたいと思います」
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「自分を出してどんどん行く」
リーグ戦にも絡めるような力強さを目標に
◆#9安藤周人(青山学院大・1年・SF)

今年のチームは高さがなく、平面を意識していると言うが、それゆえに安藤の力がコートでしっかりと浮き上がってくる。この試合でも鮮やかなランプレーを見せた。残りの戦いでもどのような活躍をするか楽しみにしたい。
ー春はケガをしていたということですが。
「練習中に足首と膝を同時にケガして、一ヶ月半トレーニングをずっとしていました」
ー復帰はいつ頃ですか?
「トーナメントが終わってから練習に復帰しました。ちょうど一ヶ月くらいですね。やっと、という感じかな」
ー復帰間もない、という感じですが自分の調子としてはどれくらい戻った感覚ですか?
「まだ少しダメなところはあるので、早く完全に戻したいと思っています。まだ8割くらいしか戻っていないかなと思います」
ーでも初戦から良いプレーが出ていますね。チームからはどんなプレーを求められているんですか?
「いやもう、好きなようにしろと言われています。一対一もどんどん行けと。先輩とかも気にせずやっている感じですね」
ーそれは1年生だからではなく、全員が好きにやれという意味合いですか?
「一応決まっているんですが、要は自分を出せということだと思います。この新人戦のメンバーでリーグ戦にも絡むことがあるかもしれないから、ここで自分を出すようにと監督に言われています。それをみんなが出せていると思います」
ー今日は慶應相手だと相手も高さがないのでやりやすかったのでは?
「高さとかは僕らはないと思っています。長谷川さんにも脚力で勝てと言われているので、全員で走るようにしました」
ーなるほど、確かに走る展開を通してできましたね。あとはディフェンスでも今日は相手をしっかり守りましたね。
「平面で勝つようにということだったので、自分なりにもディフェンスを頑張らなければいけないと思っていたし、今日はみんながディフェンスををできたので一気に離れたのはあります。これが明日からもできたらいいなと思います」
ー青山学院大は人数も少ないので新人戦の練習は大変かもと思いますが。
「元から人数が少ないのでそういう意味では充実した内容でやれているんですが、新人戦だと8人なのでもっと内容の濃い練習ができました。自分のためにはなりましたね」
ー青山学院大にはすごい先輩がたくさんいると思いますが、入学からここまでやってきてどうですか?
「いやもう、体格が違うので練習中も飛ばされてばかりなんですけど、早く追いつけるように頑張っていきたいです」
ーリーグ戦に絡むためにはどうしなければというのはありますか?
「まず船生さん(#0)を抜かないとダメなので(苦笑)、あの人は上手だし、少しでも追いつけるようになったらなと思います」
ーまだ新人戦も3日ありますが、ここからはまたレベルも上がってきますね。サイズが大きなチームもありますし。
「走り勝つことしかできないので、一気に離せるように全員で走っていきたいです」
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「優勝できる」という気持ちでやってきた
今後の成長に期待がかかるビッグマン
◆#20舘 龍星(日本大・2年・C)

2mの高さを持ちながら、高校から始めたというバスケットはまだまだ未熟な面もある。だがその分、伸びしろがあると考えていいだろう。本人はやる気を持って日々向上に取り組んでいる。あとはどれだけ自らを追い込んでいけるかにもよる。一戦、一戦を経験にして欲しいところだ。
ー今日は序盤から大きくリードできましたね。自分としてはいかがですか?
「自分的には初戦がぜんぜんダメで、チーム内からも監督からもダメだと言われていて、今日挽回しなければと思ってやっていました」
ー初戦は確かにミスもありましたね。緊張からですか?
「そうですね。それに相手の勢いに飲まれていたというのもありますね。今日は昨日からめっちゃ気合を入れていました。がむしゃらに一生懸命に頑張ろうと」
ー初戦は刘選手に「集中しろ」と怒られていましたね。
「試合のあとのミーティングでも刘だけじゃなくてガードの太一(佐野)やいろんな人に集中しろって怒られました。昨日は気持ちからダメでしたね」
ーでもそのおかげで今日は良かったし、シュートが決まるとチームもすごく盛り上がりましたね。
「そういうキャラなので(笑)」
ーバスケットを始めたのは遅かったと聞いていますが。
「高校からですね。弱い学校で経験も技術もセンスも能力もないので、ただがむしゃらに頑張るしかないですね」
ーでは上達するために、今はどういうところをポイントに置いているというのはありますか?
「とりあえず今チームや監督から求められているのはゴール下でゴリゴリ攻めていくことなんですが、リバウンドやルーズボールで今日みたいにチームを盛り上げられたらいいなと思います」
ー昨年の主将である石川選手が、インカレを経験して舘選手の意識も変わってきたという話をしていました。
「去年は海斗さん(石川)とかすごい人がいたので、いろいろ言われていてやならきゃ、という強い気持ちはあったんですけど、2部に落ちて海斗さんもいなくなってチーム的にも落ち込んでしまっていました。そこから今日みたいになるのは大変でしたね」
ー同じ2mの東海大の橋本選手を見て自分だってやれる、と思ったようだと言っていましたが。
「それは海斗さんがちょっと盛っていますね(笑)。ぜんぜんあっちの方が上手いですけど、もちろん努力して4年生になるまでには少しでも追いつけたらいいなと思います」
ーでも徐々に出番も増えてきましたね。
「刘とも2センターで出ることがあるので、そこで刘の負担を少しでも減らすようにとか、刘は今ケガ明けで走れなかったりするので、自分が走ったりして、という面も意識して頑張っています」
ー今年の新人戦チームはどうですか? トーナメントでは接戦で勝ちきれず残念な結果が続きましたが。
「新人戦は去年ぜんぜんダメだったんですが、今年はみんなの意識が変わって最初から“自分たちは優勝できる”という気持ちでやっています。優勝するぞ、という気合で練習してきました。トーナメントで接戦に弱いというのはあったんですけど、新人戦だと央さん(#1坂田)がいなくてリバウンドは不安というのはありますが、その分みんなが切り替えてやるぞ、という気持ちですね」
ー優勝を目指すためには残り3つありますね。
「次の法政は油断できない相手です。センターらしいセンターはいないので自分は外の選手につくと思うんですが、それで3線ポジションもしっかりやっていって勝ちたいです。勝っていけば青学や東海のようなチームとの対戦になる可能性がありますが、自分が入学してからまだ1回も勝っていない相手だし、個人的にはがむしゃらにやってチームでは優勝したいです」
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「一人ひとりが経験を積めたらいい」
リーグ戦を見据え、意味のある大会に
◆#0ベンドラメ礼生(東海大・2年・G)

―試合の入りから勢いよく攻めましたね。
「入りは毎回意識しています。今回の試合も入りは良かったと思います」
―ディフェンスも激しいですし、新人戦のチームと言えど東海らしさが出ていますね。
「そうですね。今日の試合はディフェンスが本当に良かったと思います」
―練習自体もディフェンス重視でしたか?
「東海はディフェンスのチームなので、意識はディフェンスから。そこはどこのチームにも負けないようにやってきたと思います」
―新人戦に向けてどういう準備をしてきたんですか?
「今年のメンバーはすごく経験者が少ないので、消極的にならないように一人ひとりもっと積極的にやろうという声かけはずっとしてきました」
―ベンドラメ選手は代表の練習は行っているんですか?
「いや、今はもう行っていないです。自分はトーナメントの前までで、新人戦前はずっといました。晃佑(#21橋本)は代表の方の練習に行っていました」
―橋本選手がいない中での練習はいかがでしたか?
「やっぱりこれから試合をやっていく上で晃佑がファウルアウトする場合もあると思うので、そういうことを想定して小さいチームでも戦えるように意識していました」
―去年優勝して連覇もかかりますが、新人戦に特別な想いはありますか?
「いや、まぁ連覇はしたいですけど、次のリーグ戦につなげられるように。一人ひとりが経験を積めたらいいなと思います」
―そういう意味ではたくさんの選手が出番を得てこういう試合ができたのは大きいですね。
「はい。チームとしても良かったと思います」
―今後、気をつけたいことはありますか?
「苦しい展開になった時にやっぱり5人だけで戦うのはキツいですし、東海は全員で戦うチームなので、ベンチから出た人がつないでくれるように。これまでの試合まだあまり苦しい展開になっていないので、そこがまだ分からないですね」
―次は大東文化大が相手ですが。
「大東がどんなチームかよく分からないので、やってみないと分からない部分はありますね。今日は早稲田の前評判が良かったので、みんなそれなりに緊張感を持って試合に臨めたと思いますが、明日以降も油断せずに今日みたいな入りができたらいいなと思います」
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「ディフェンスで粘りきれなかった」
大敗の悔しさと見えて来た課題
◆#2木澤義椰(早稲田大・2年・G)

―出だしから相手にペースを奪われてしまいましたね。
「そうですね…。初戦の中央戦から出だしが悪かったので、東海戦前も出だしをしっかりやろうと話していたんですが、結果こういう風になってしまって。それは自分たちの実力不足かなと思いました。あれだけ注意していたのにリバウンドも取られたし、体の強さも違ったし。なので夏にもっと走って鍛えて、リーグ戦につなげていけたらなと思います」
―速攻を出そうという姿勢は見られましたが、なかなか最後のシュートがディフェンスに阻まれて決められなかった場面がありましたね。
「決定力が足りなかったですね。でもまぁ速攻を出すことが大事だと思うので、決定打に欠けていましたけど、ある程度は仕方ないかなと。もう一回ディフェンスから粘ることの方が大事で。ディフェンスで粘りきれなかったことが敗因だったかなと思います」
―早慶戦から中一日で、コンディショニングや気持ちの面など難しい部分もあったかと思いますが。
「でも早慶戦前から、新人戦も頭に入れてやっていこうと言っていました。新人戦チームでも、1年の河合とか宮脇、2年の池田は早慶戦の主力でもあったので疲れもあったと思うんですけど、よく頑張ってくれたなと。だからあとは僕たち2年生が新人戦は頑張りたかったんですが、ちょっと力不足な部分があったかなと思います」
―初戦の中央大戦も、後半巻き返すやや苦しい試合でしたね。
「そうですね。やっぱり疲れもあったのかも知れないです」
―新人戦チームはキャプテンを務めましたが、いかがでしたか?
「キャプテンなのでしっかりまとめていこうというのを頭に入れてやっていました。しっかり声を出そうと意識して、みんなもついて来てくれたので、結果負けましたけど、このチームのキャプテンをやれて良かったなと思います」
―プレー面ではシックスマンという役目で、流れを変える役割でしたね。
「そうですね。自分は3・4年生に混ざった普通のチームの時も、流れを変えることが自分の仕事です。そういう流れを変えるようなプレーを倉石さん(監督)からも求められていると思って。でも今日の試合も流れを変えられなかったなというのは悔いが残ります」
―去年と今年とで心境は違いますか?大塚選手(12年度主将)も卒業しましたが。
「そうですね。去年は大塚さんに何回も頼ってばかりだったので、いなくなってプレッシャーもすごく感じます。でもそこはみんなでカバーしているかなと。ただ自分はガードとして大塚さんに比べてまだまだですし、ディフェンスとか泥臭いプレーとか、自分に求められているプレーをもっともっと頑張っていけたらいいなと思います」
―ガードは池田選手や河合選手と出番を分け合う形になりますね。役割分担はどのように?
「役割分担というか、それぞれに自分の色があるかなと。河合は良いところでスティールとか決めてくれますし、池田は外の3Pとかシュートがうまいし、自分も落ち着いてコントロールできたらいいなと思ってやっています。一人ひとりの味があるのは良いところだと思いますね。2ガードみたいな形で出る場合も、誰でもボールを運べるのでそれは結構良いところかなと。一人が運ぶんじゃなく、交互に運ぶような感じでやっています」
―ガード陣は豊富ですが、インサイドはファウルトラブルなどが不安ですね。
「そうですね。それはちょっと痛いですね。特に宮脇(#38)とかがファウルトラブルでいなくなると、ミスマッチとかを突かれてしまうので。1年生なので苦しいと思いますけど頑張ってほしいし、自分たちもそれをカバーしていけたらいいなと思います」
―リーグ戦に向けて、ここからどんなことを強化していきたいですか?
「今年は、エースに4年生がいてくれますが、僕たち1・2年生も結構試合に出ているので基本的に若いチームだと思います。サポートするためには体力も筋力もまだまだ足りないと思うので、リーグ戦に向けて死ぬ気で鍛えたいです。去年は入替戦にも行ってしまって散々なリーグ戦だったので、今年はそういうことがないように、いい結果が残せるようにしたいと思います」
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