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第86回全日本大学バスケットボール選手権
筑波大学が3連覇を達成 3連覇以上の達成は1999年の日本体育大以来

2013.06.12 (Wed)

【2013新人戦】6/12レポート

すべてのチームが出揃った本戦3日目
ベスト8にまず名乗りを上げたのは大東大と法政大


130612ogino.jpg 大会3日目のこの日は4試合が行われた。第1試合と第2試合で明治大と国士館大が登場し、これで本戦出場の全40チームが初戦を終えた。また第3試合、第4試合はベスト8入りをかけた戦いとなった。順位決定戦を含めて最終日まで残ることができるベスト8は、経験の浅い新人戦チームにとってなんとしても破りたい壁だ。またベスト8に入れば、来年の新人戦もシード権を獲得することができて戦いがぐっと有利になる。初戦よりまた一段階レベルが上った戦いは、大東文化大と法政大がまずポジションを確保した。この先も、よりハイレベルで熾烈な戦いが繰り広げられるだろう。

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 昨年5位の明治大は、4部の学習院大と対戦。1Qは明治大も動きが固く、学習院大のディフェンスも機能して12-11とほぼ互角だったが、2Q以降#55吉本(2年・SG)らの3Pが決まり、インサイドでも#50伊澤(2年・PF)らが奮起した明治大が引き離して89-58で初戦を突破した。しかし学習院大も#23鈴木(2年・G)らが声を出して引っぱり、1年生も#14荻野(1年・G・世田谷学園)や中で体をはった#9小宮(1年・C・西武文理)、積極的に速攻に走った#17安藤(1年・PF・世田谷学園)など、試合に絡む選手が6、7人と少ない中でも奮闘が見られた。予選から5試合、貴重な経験ができたと言えるだろう。

130612ito.jpg 3部の山梨学院大は、昨年6位の国士館大にぶつかった。ディフェンスでよく粘るものの、オフェンスが国士館大の高さと運動量を前にうまくいかない。その間に国士館大は#9馬(1年・日本航空・C)のゴール下や#22原(2年・F)のミドルシュートで引き離した。37-26で入った3Q、山梨学院大は#45伊藤(2年・G)のドリブルや#2森(1年・F・佐久長聖)のシュートで国士館大のゾーンを崩していったが国士館大も攻撃の手を緩めず、#6寺田(2年・C)らののびのびとしたプレーも出て82-41で試合終了となった。国士館大は2m級の留学生インサイドを2名擁し、フォワードも185cm前後の高さが揃っている。その強みを生かせれば、上位進出も見えてくるだろう。

写真上:スティールからワンマン速攻を決める見せ場もあった学習院大#14荻野。期待の1年生だ。
写真下:司令塔を担った山梨学院大#45伊藤。国士館大の#5伊藤雄太は兄。

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【総合力で上回る大東大が東洋大の粘りを振り切る】
130612kitamura.jpg ベスト8を懸け、大東文化大東洋大がぶつかった。試合の入り、どちらもファウルやシュートミスなど慌ただしい展開で落ち着かないが、大東大は#13北村(2年・C)がインサイドで次々ファウルをもらい一歩リードする。対する東洋大は途中からコートの全員が1年生という布陣。#88山本(1年・C・市立船橋)が#13北村を前に中を攻められず、思うように得点が伸びない。このQ10得点に終わって追う展開になると、2Qも大東大ペースで試合は進んだ。東洋大は#2山口(1年・F・桐光学園)が高確率でシュートを決め、#12古賀(1年・G・前橋育英)もロールターンから鮮やかにゴール下にパスを通して得点を演出するが、大東大もルーズボールのこぼれ球から#5佐藤(2年・SG)が3Pを決めて味方を盛り上げるなど譲らない。#68花井(1年・SG・東海大三)の3P、#99山崎(2年・F)のバスケットカウントで39-21とさらに引き離して後半へ。
 
130612yamaguchi.jpg 3Qは東洋大も粘った。大東大の得点が停滞する間に、#13小川(1年・PF・都立高島)がうまいフェイクでディフェンスをかわし、#2山口も2本の3Pを決めて残り5分半9点差に。しかしこの苦しい場面でも#7渡部(2年・F)や#13北村のシュートで大東大はそれ以上詰めさせず、56-41と点差を保って4Qに入ると、Qの出だしで2本の速攻を決めて流れを完全に取り戻した。前から激しく当たる東洋大に対しても、#25小松らが落ち着いて運び、#13北村が確実に加点。#7渡部のダンクまで飛び出し、終わってみれば85-62と大東大が快勝でベスト8に駒を進めた。

 交代要員もスタメンに見劣りすることないプレーを見せ、内外バランス良く攻めた大東大。この日は特に#13北村がシックスマンながら22得点12リバウンドと頼もしい活躍だった。次はベスト4をかけて東海大と早稲田大の勝者と戦う。どちらにせよ手強い相手だが、チーム力で突破なるか。
 
 東洋大は「まだ“1年生”という感じでまとまれなかった」(#12古賀)と言うよう、粘っても勝負所でもう一踏ん張りできない脆さがあった。それでも能力の高さを感じさせたルーキーも多く、まだまだこれからというところだろう。試合後は監督や上級生たちからの反省のあとも、1・2年生だけでずっと話し合っていた。見つかった課題を、一人一人これからの成長につなげたい。

写真上:インサイドで体を張った大東大・北村はミドルシュートも積極的に打った。
写真下:ドライブや3本の3Pで23得点のチームハイを稼いだルーキー山口。まわりに声もよくかけていた。

※東洋大・古賀選手のインタビューは「続きを読む」へ。


【勝負どころで落ち着いて対処した法政大が勝利】
130612yamagishi.jpg 初戦で白鴎大と対戦し、接戦を勝ち切った法政大。この日は昨年7位の日本体育大との対戦になった。1Qは点を取り合う形。法政大は立ち上がりに#24加藤寿一(2年・F)の3Pバスケットカウントで波に乗った。日体大は序盤で点が取れず出遅れるが、徐々に追い上げ1Qは16-21の法政大リード。

2Qは17-16と点差では互角。法政大は開始2分で得点源の#16沼田(2年・C)を一度ベンチに下げるが、日体大はこの間に#14大城(1年・G・福岡第一)の3Pや#75赤土(1年・C・美濃加茂)のバスケットカウントなどもあって、じわじわ点差を詰める。残り3分には#34加藤 慧(2年・G)の3Pで2点差にまで迫るが、続く攻撃で#88万(2年・C)がダンクを失敗して同点ならず。逆に法政大は#1神津(2年・F)のオフェンスリバウンドや#16沼田のバスケットカウントを含む連続得点で再び10点近く引き離した。だが日体大も#35佐々木(2年・F)がバスケットカウントを返し、#34加藤慧がスティールから速攻に走り33-37と4点差にして前半終了。

130612matuda.jpg3Q、立ち上がりはスティールや3P、リスタートからの速攻など、互いにいい部分を出しあうが、法政大は#7藤井(1年・G・厚木東)や#16沼田のシュートで再び10点近く差を広げた。タイムアウトで仕切り直す日体大は#99打江(2年・G)の3P、#14大城のシュートなどで食らいつく。法政大はオフェンスが停滞し、残り約4分、日体大#85赤土のシュートで49-49と遂に同点に追いつかれてしまう。しかし直後に得点源の一人である#75赤土がファウル3でベンチへ。しばらくシーソーゲームとなるが、法政大は#7藤井の3Pを始め、残り2分で一気に12得点を奪い51-61と10点リードすることに成功。4Q、日体大は#39松田(2年・F)のシュートなどで反撃の口火を切るが、法政大も#7藤井のシュートが落ちない。日体大は得点差を詰めるまでには至らず、最後は66-77で法政大が逃げ切って勝利した。

法政大は沼田と加藤の2本柱がダブル・ダブル。速攻や3Pでチームを引っ張る山岸も19得点をあげ、ルーキー藤井もシュートが好調で15点と4人が2桁得点。全員バスケでの勝利だ。一戦目は沼田のファウルトラブルで危うい場面もあったが、この試合ではそうした不安もなく、落ち着いてゲームを進めた。

日体大はアウトサイドを打つ攻撃が目立ったが、3Pを法政大より10本多く打ちながら、確率が上がらなかった。万の高さをあまり生かせず、相手にフリースローを多く与えてしまったのも惜しい。大城や赤土といった1年生は思い切りの良いオフェンスを続けた。能力のある選手たちだけに、今後の成長に期待したい。

写真上:速攻や3Pなど、攻撃の先頭を切る場面が多い法政大の主将・山岸。プレーでチームをしっかりと牽引している。
写真下:日体大の主将・松田は声を出してチームを鼓舞するが、思うように結果が出ず。秋に期待したい。

※法政大・沼田選手のインタビューは「続きを読む」へ。


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【INTERVIEW】

「しつこくディフェンスして走るスタイルが合っている」
クイックネスと運動量を生かし、起爆剤になれるか

◆#12古賀 雷(東洋大・1年・G・前橋育英)
130612koga.jpgシックスマンとして出番を得ながら、抜群のスピードとハンドリング力で数字以上の存在感を放っていた。相手のディフェンスを切り崩して鮮やかなアシストで得点を演出。また守っては豊富な運動量で相手のガードにしつこく食らいつき、スティールも光った。本人は敗戦後で反省しきりだったが、スピーディーな展開は確実に流れを生み出していたと言える。ここから体の強さや東洋大のスタイルを身につけて、全体チームに戻っても出番を得たい。


―試合を振り返っていかがでしたか?
「流れが悪くなった時に、ガードの自分が流れを変えられなかったなと。10点離れたところが勝負所だって分かっていたんですけど、そこでそのままついていけずに20点差に離されてしまいました。そこで踏ん張りが効かなかったのは課題だと思います」

―前半からやや離されましたが、3Qでは追い上げましたね。逆に良かった点はどこにあると思いますか?
「東洋は点差を離されても何回も食らいつけるような、やる気とか根性がみんなあると思うんです。でも追い上げて食らいつくことはできるんですけど、その次がまだ踏ん張れなくて。そこでもう一度引き離されてしまうような感じでした。食らいついてその先までいけるようにしたいです」

―コートに1年生が5人の時間帯もありましたね。それはやっていてどうでしたか?
「2年生の分まで自分たちが頑張らないとって思っていたんですが、まだ“1年生”って感じでまとまっていないというか、全然チームになれなくて。高校から上がってきたばかりで、個人個人でやりたいことをやってしまってバラバラだったのかなと思います」

―古賀選手自身は、新人戦チームではシックスマンという形でしたね。スタメンガードの#11中村選手と2ガードの時間帯もありましたが。
「自分的にはやっぱり一緒に出るとやりやすいですね。困った時にボールを運んでくれたりしてくれたので、助かりました」

―古賀選手はオフェンスでもクイックネスが光りましたし、ディフェンスも頑張っていましたね。
「いや、まだまだ全然です(苦笑)。ディフェンスは仕掛け所で仕掛けられたのは良かったんですけど、ハーフコートに入ってから離してしまってもっと詰められるところが詰められなかったり、逆に自分のマークマンだけになってまわりのケアが全然できなかったりしました。そこは悪かったかなと思います」

―トーナメントが終わって新人戦までは、上級生と分かれて新人戦チームで練習してきたんですか?
「そうですね。1・2年生が練習している間は、上級生たちはウエイトとかトレーニング系をやっていて、ゲーム形式の練習をする時は3・4年生のチームに相手をしてもらいました」

―上級生とゲームをやっていて手応えはどうでしたか?
「最初の方から大会ギリギリまでは、毎回3・4年生のチームにボコボコにされていました。でも自分たちもヤバいというか、このままじゃ戦えないという危機感や緊張感も出てきて。それで最後の方は少しだけ1・2回ですけど勝つこともできました。でもなかなか本番では難しかったです」

―新人戦の練習や大会を通して学んだことはありますか?
「高校から大学に来て、トーナメントも少し試合に出させてもらったんですがメインでやるのはこの新人戦が初めての大会でした。経験も積めたし、高校と大学ってこれだけ違うんだなとかがすごく分かりました」

―どんなところが違いましたか?
「高校バスケは点差が離れてもすぐ追いつけると言うか、流れや勢いでワーッといけるんですけど、大学はそうじゃなくて。しっかり形ができているからそんなに簡単には追いつけないし、しっかりやっているチームは強いなと感じました」

―トーナメントでは早稲田大と戦いましたが、高校と大学で体の強さや当たりなども違いますよね。
「はい。自分はめっちゃ体が弱いので、この新人戦でも吹っ飛ばされまくりで…。これからしっかり体を作って当たり負けしないようにすれば、またプレーも変わってくるのかなと思います」

―東洋大のバスケットはいかがですか?結構ディフェンスを重視しているチームかと思いますが。
「自分は中学や高校の時から、ディフェンスをしつこくやって走るバスケットをずっとやってきました。だから自分で言うのもなんですけど、自分は東洋のバスケットに合っていると言うか、結構やりやすいかなと思ってて。そんな違和感無しにやれていると思います」

―3・4年生も含めた全体チームに戻れば、ガードには村上選手や宮里選手がいますね。でもタイプも違うので、流れを変えるのに有効かなと思います。
「そうですね。今回は1、2年生だけだったので出場時間を結構もらえたんですけど、リーグ戦になれば出られる時間も少なくなると思います。でもその中で、流れを一回でも変えたりとか、短い時間の中でどれだけ活躍できるかだと思うので、それで3・4年生に貢献できたらいいなと思います」

―ではリーグ戦に向けて意気込みを。
「リーグ戦に向けてきっとこれから練習もきつくなっていくと思うんですけど、それを乗り越えて、メンタルとか体も鍛えて、もっと大学生らしいプレーができるように頑張りたいです」

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「ベスト8に入ったことを自信につなげてやっていく」
前評判に負けまいとする仕事人のプライド

◆#16沼田 凌(法政大・2年・C)
130612numata.jpg1年生のときから全体チームでもいい働きを見せてきたが、新人戦チームにあってはまさに要の存在。190cmの身長で2mの外国人センターにも負けずリバウンドをもぎ取る技巧派で、サイズのなさを上手さでカバーしている。
法政大は一戦目、二戦目ともに接戦での勝ち上がり。選手は豊富とはいえないが、全員がそれぞれの役目を果たして戦っている。次の相手はやはりビッグマンのいる日本大か筑波大の勝者。法政大がどこまでやれるか次戦も注目だ。


ー今日は日体大が相手でしたね。どのような意気込みでしたか?
「パンフレットの展望に法政のことがまったく書かれていなくて、それを覆してやろうと思ってみんなで頑張りました」

ー初戦の白鴎大のジャニ選手にもうまく対処していましたが、今日も万選手にあまり仕事をさせませんでしたね。
「絶対相手の前に入ろうというのは白鴎大戦のときから決めていて、あとはファウルトラブルだけを気をつけて集中してやれればいいと思っていました。うまくいったので良かったです」

ー一戦目のファウルトラブルは何がいけなかったと思いますか?
「ファウルしたことはしたというか、際どいところにも自分が(ディフェンスに)いっていたのでしょうがないです。今日はセンターの替えがいないので、なるべくそういう際どいところにはいかないで、激しいディフェンスをしようと心がけていました」

ー沼田選手はそこまで大きくないですが、大きな相手でも非常に上手い動きをしますね。
「小さい頃からずっとセンターで、自分より小さいセンターとはマッチアップしたことがなくて。いつも自分より大きな人についていたので、大きな相手は苦手ではないです」

ーそういう積み重ねが今の上手さなんですね。今日は白鴎大戦とは違って、追いつかれたけど逆転はされませんでした。
「シュートにいってこぼれたミスで相手に追いつかれたので、そういう意味では積極的にやっていたと思うし、そこで“あーっ”と上を向いたり、気持ちを切らしたりしないようにやっていこうとハーフタイムに今井さん(監督)にも言われていたので、みんな意識して気持ちを切らさずやれたと思います」

ー2年生たちはみんながチームに貢献していますね。
「一人ひとり気持ちが強いというか、山岸(#35)もあまり大きな声を出したりはしませんが、気持ちはちゃんとあります。寿一(#24加藤)は表に出すくらい気持ちが強くて、陵平(#1神津)も人一倍負けず嫌いだと思うので、そういうのはいいところだし、いい雰囲気でやっていけてると思います」

ー1年生は藤井選手(#7)などもいい活躍ですね。どういう風にやって欲しいというのは?
「1年には特に指示はしていないんです。佐藤(#67)は逆にこっちを指示してくれるし、裕太(藤井)は個人技が得意で、ああしろこうしろと言うよりは自由にやらせておいた方が点を取ってくれるので、とりあえず頑張ろうと声をかけたりしています」

ー2戦とも競り合いながら勝てたのはチームにとって良いことでは?
「苦しい試合を勝ったのは嬉しいですね。新人戦もまだこれから続きますし、こういうところでベスト8に入ったことを自信にして今後につなげていきたいです」

ー次は日大と筑波大の勝者が相手で、こちらもサイズが大きいので沼田選手の力が試されますね。
「でもやっぱり練習している以外のことは試合でできないと思うので、また明日練習して、今までやってきたことを100%試合で出してプレーできればいいと思います」

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テーマ : バスケットボール(日本) - ジャンル : スポーツ

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